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カステルサルドからバスでサッサリに移動した。バス停は市街地から外れたところにあったため、最初に失敗してしまった。というのは、方角を間違えて市街地と反対方向に歩きだし、途中で気付いて引き返したものの、約30分のタイムロス。
ようやく旧市街に続くヴィットリオ・エマヌエーレ2世通りに入った。この道はずっと上り坂。スーツケースを引っ張りながらホテルを目指す。
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ホテルはすぐに見つかった。チェックインすると、受付の女性が「カバルカータ・サルダのパンフレットはいりますか?」と声をかけてくれた。
サルディーニャを訪れる第一の目的が、この祭を見ること。
「もちろん。そのために来たんだから」。それで会話が盛り上がり、祭りの見どころなどのアドバイスももらえる幸運に出会った。
チェックイン後さっそく街歩きを兼ねて、祭り当日の行進コースの下見に出かけた。パンフレットによると、パレードは街中心のイタリア広場を含む2キロのコースをぐるりと一周するようだ。
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ヴィットリオ・エマヌエーレ通りは道路幅が狭いが、街のメインストリート。サッサリはサルディーニャ島の中ではカリアリに次ぐ第2の都市だ。とはいっても人口12万人と、こじんまりしている。
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カステッロ広場に差し掛かると、市が開かれていた。よく見ると、品物は大半がドルチェ。各地特産の菓子類が並べられ、市民たちは味比べをしながら楽しんでいる。私も特大のドーナッツを1つかじった。
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子供たちも、おいしそうにパクり。
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さらに歩いてゆくと、イタリア広場に出た。正面の立派な建物は市庁舎。
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中心にヴィットリオ・エマヌエーレ2世の像が建っている。
祭当日のための規制線や関係者席などの設営が進んでいる。この感じでは、この広場は相当の混雑状態になりそうだし、関係者席の占めるスペースが大きそうだ。それなら別の場所の方が見やすいかも。
そこで、パレードがスタートしてから北上してくるコースの交差点付近に陣取ることにした。そこなら午前中の太陽の角度が、パレードの人達に逆光にならないため、写真も撮りやすいはず。
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場所探しをしているうちに、果物市を見つけた。
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オレンジ、トマト、バナナなどいかにもカラフルな市だ。
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その近くの小公園にあったレリーフは、まるで仏像のような顔をしている。
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通りには蝶々の飾りつけが空に踊っていて、華やかなムードだ。
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この店の店頭デザインはかなり風変わりで眼を取られる。
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かと思えば、こんなカタツムリの看板も。
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これは「眼」のディスプレー。
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そんなぶらぶら街歩きをしながらイタリア広場に戻ったら、前夜祭の歌のイベントが始まっていた。さあ、明日はいよいよ祭本番だ。