新イタリアの誘惑

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パリを歩く⑤ パリ中心部に残る貴重なロマネスク建築。サンジェルマン・デ・プレ教会

2019-03-05 | パリ・街歩き

 地下鉄デ・プレ駅を出るとすぐ、前方に白く堅牢な塔がシュッとそびえる。ゴシックやバロックと違って決して派手ではなく、土地のたたずまいに溶け込むかのような落ち着きを感じさせる。
 それが現存するパリ最古のロマネスク建築、サンジェルマン・デ・プレ教会だ。

 起源は542年、時のパリ王キルデベルト1世が、聖遺物などを納めるために建築。571年、死去したパリ司教サンジェルマンをここに納めたことから今の名称が使われるようになった。以後何度も改築が行われたが、外形はロマネスクが残されている。

 その聖ジェルマン像がこれ。まるでジャコメッティの彫刻のように細く長く引き伸ばされた木像だ。

 右手にあるのが「慰めの聖母像」。1340年制作という大理石の像で、地元の人達の厚い信仰の対象となっている。

 ちょっとコミカルにも見えるレリーフ。これはモンゴメリー・ラバル奉献の図。実は1980年の制作だとか。道理で今っぽい感じの作品だ。

 フランシスコ・ザビエルの礼拝堂があったが、ここにはジャン・カシミール像があった。元々はポーランド王だったが、王位を退いてからフランスに住まい、ここデ・プレ教会の修道院長になったという変わった経歴の持ち主だ。

 祭壇の後方に、こんなたおやかな聖母像があった。

 20世紀後半に、教会近くの壁の土台から発見されたという像。13世紀中ごろのものと推定される。優しさと慈しみがほのぼのとにじみ出るような、素晴らしい像に出会えた。

 また、デカルトの墓碑がここにあった。

 フランス合理主義の先駆けであるデカルトがこんな場所に眠っているとは知らなかった。

 別の礼拝堂の女性像。これも美しいものだ。

 教会を出て地続きの庭を見たら、頭でっかちの彫刻が立っている。これはピカソの作品で、「アポリネール礼賛」。ロマネスクの最古の建築の隣りで革新のピカソ作品に出会えるとは、これも意外なハプニングだった。 

コメント (2)
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