上野公園中央には大きな噴水が備わった広場がある。
この噴水が、あるイベント企画などの日には、夜になると照明が当てられて一大ショータイムに早変わりする。青い水しぶきが列をなして吹き上がる。
いったん噴水が停止して、奥にある博物館本館の正面が黄金色に照らされる。
次にレーザー光線のスタートだ。
ピンクの光がクロスして、十字に吹き上がる。
その光が今度はブルーに変化した。
次に放射線状に広がった光が天空に伸びてゆく。
光の角度は何通りにも変化して、見る者を飽きさせない。
奥の博物館の建物だけのアップが、水面に反射して蜃気楼のようなシーンを発出するのも見逃せない。まったく突然のショータイムだったが、思いがけず楽しい時間をいただいた気分。
また、江戸時代には上野公園全体が徳川家をバックにした寛永寺という寺の所有地だったが、当時はその中心がこの噴水広場付近だった。このショーが、その繁栄の時代にフラッシュバックするような気分をも味合わせてくれた。