新イタリアの誘惑

ヨーロッパ・イタリアを中心とした芸術、風景。時々日本。

上野歴史散歩㉞ アジアの仏像群が並ぶ東洋館、飛鳥時代の宝がそろう法隆寺宝物館

2023-01-21 | 上野歴史散歩

 本館の向かって右側にある東洋館は、朝鮮半島からインド、パキスタン、エジプトまで、アジア各地の作品がずらりと揃う。

 特に中国美術のコレクションが豊富だ。

 中国の人物と動物(?)。彩色された色彩がしっかり残っていて面白い。

 

 中でも、最も古いという仏像を紹介しよう。「如来坐像」。パキスタン、ガンダーラクシャーナ朝のもので、2-3世紀に造られた。

 衣のひだの表現が特徴的。ヘレニズムの影響を残すとともに、東西文化の交流によって生まれたガンダーラ美術の性格を物語っている。頭の後ろの光背には、左にインドラ(帝釈天)、右にブラフマー(梵天)が刻まれている。

 こちらもガンダーラの仏像。端正な顔つきは神々しさが漂う。

 対して、表慶館の奥にある法隆寺宝物館は谷口吉生の設計で、1999年に新装オープンした。

 飛鳥時代の貴重な遺品である、高さ30cm前後の小さな胴仏57体がずらりと並んだ部屋は、まさに壮観だ。

  キラキラと輝く仏様の姿は、横から見ても均整がとれ、今でも衰えない荘厳さを身につけている。

 

 

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