カサバトリョの屋上に上ると不思議な風景が広がった。孤独な人々の集団を思わせる構築物が、夕景の中に屹立する。
まさにドラゴンの背骨、という表現がピッタリの曲線が突き出ている。
その横では、円柱のタイルが空に向かって伸びる。
次第に闇が深くなり、構築物は完全にシルエットに変化した。その様は、無言で暮れ行く空を見つめる群衆の姿ともオーバーラップする気がした。
す
ライトに照らされた先端は、むき出しの怪獣の歯のようだ。
夢中で屋上を徘徊しているうちにもう夜も更けてきた。ぼちぼち地上に戻ることにしよう。
下りの階段。深い地下に導かれて行くような気分になる。
タイルに包まれた空間を歩いて行くと、かすかに外の照明を感じる場所まで導かれる。
外に出た。建物の真下から、複雑に屈折したファザードの波動を感じながらさっきまでうろついていた屋上を見上げる。
最後に、赤くカラーチェンジさせてシャッターを切り、曲線だらけの造形世界と別れを告げた。
スペイン編とても楽しく拝見しています♪
曲線のガウディだからでしょうか、階段の段ですら柔らかさを感じますね〜。
春まで予防治療を続けることになった為、もう少し出かけられない日々ですので、階段紀行で旅行気分を味わわせてもらっています♪
真夜中のコメント投稿、有難うございます。
予防治療というものがあるんですね。いずれにせよ楽ではないんでしょうが、頑張ってください。
スペイン編はあまり材料が豊富はないんですが、4~5回、次にドイツ編を予定しています。
海外の雰囲気のある風景も盛り込みますので、どうぞご覧ください。