オペラ座の舞台中央 豪華なシャンデリアの上に描かれた天井画
これは巨匠シャガールの 晩年の作品だ
もともとこの天井には 歴史画が掲げられていた
しかし時の文化相アンドレ・マルローは もっと軽快なオペラ座にふさわしい画をと
友人のシャガールに直接依頼 シャガールも快諾した
その時のシャガールの年齢は77歳と 高齢だった
しかし作品は全く年齢を感じさせない 爽快で明朗なものだった
この絵は 2つのテーマを基に描かれている
1つはパリの街を彩る 代表的な風景
エッフェル塔があり 凱旋門やコンコルド広場も配置され
そしてオペラガルニエも もちろん描かれた
もう1つのテーマは バレエ作品の要素が盛り込まれたこと
青色部分では鳥が笛を吹いている風景が見える モーツアルトの「魔笛」の部分だ
緑色の凱旋門のある場所には 抱き合うロミオとジュリエットがいる
黄色部分では白鳥の湖が 姿を見せる
このようにして シャガールの天井画は
華やかなパリという 都の風景を再現しながら
唯一無二の音楽の殿堂を 象徴する場面が描き込まれた形で
訪れる観客を包み込む 役割を果たし続けている
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