新イタリアの誘惑

ヨーロッパ・イタリアを中心とした芸術、風景。時々日本。

寺社巡り・東京⑫ 湯島天神 梅の香り、文学の香り、そして絵馬の木の香り。かぐわしき神社だった。

2020-11-10 | 寺社巡り・東京

湯島天神へは、男坂と呼ばれる急坂の階段を上って境内に入る。

すると、正面に拝殿が見えて来る。

 学問の神様・菅原道真公を祀るこの神社が一番賑わうのが二月。学業成就、合格祈願の若者たちがこぞって訪れる。その表れがこの絵馬だ。

まさにその重みで倒れてしまいそうなくらいの量の絵馬であふれる。

受験生でない人たちのお目当ては、このシーズンの梅林。境内に約300本の梅の木があり、2月から3月にかけて、敷地一杯に咲き乱れる。

中でもその8割が白梅。泉鏡花の名作「婦系図」にも描かれたように、白梅が人々の目を楽しませる。また、近年では重松清の「流星ワゴン」でもこの神社が舞台になっている。

本殿は権現造り。

 私が行った時には3月の雛祭りに向けて、ある一角に雛人形の展示が行われていた。

 帰りの道は女坂を歩く。ここは道の両端に梅の花があり、花見をしながらの散歩気分が楽しめた。

    東風吹かば 匂いおこせよ梅の花 主なしとて春な忘れそ

菅原道真の詩を思い出しながら、帰途に就いた。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

寺社巡り・東京⑪ 東京カテドラル 丹下健三が実現した教会建築の傑作。静謐な内部の光に沈黙する。

2020-11-07 | 寺社巡り・東京

今回から寺社巡りシリーズを再開します。その一回目はキリスト教教会。

 東京カテドラルは、文京区関口にあるキリスト教東京教区の司教座のある教会で、正式名称は「東京カテドラル聖母マリア大聖堂」。

 まず外景を眺めよう。我々が見慣れた一般的な教会の姿とはかなり異なっている。最頂部の高さは40mもある。

 中央の出っ張り部分が、内部から見ると主祭壇にあたる。

 こちらの角度から見るとひしゃげたような姿にも見えるが、これを空から見ると十字架の形が浮かび上がるという。

 最初に教会が完成したのは1899年だったが、第二次世界大戦時の東京大空襲で焼失。1964年丹下健三の設計によって今の教会が完成した。

 中に入ってみると、高さ40mの天窓から光が降り注ぐ。外からだと狭い内部のように見えたが、三角形のように底辺が広がっていて、斜めの空間が光の行方と共に全体を照らすように見える。

 中央には17mの高さの十字架。

 パイプオルガンも。

 このピエタ像は、建物再建を支援したドイツ・ケルン教区から贈られた。バチカン大聖堂にあるミケランジェロの最高傑作のレプリカだ。

聖堂横にはルルドの聖母マリア像がある。フランス・ルルドの街の洞窟で、地元の少女ベルナデッタの前に現れ平和への祈りを勧めたという奇蹟を再現したものだ。

 もう1度祈りを捧げて教会を出た。

 振り返ると十字架塔のが、高く高く空に向かって突き刺さっていた。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京スカイツリーの特別ライティングを見に行った。国連創設75周年記念の国連デー。

2020-11-03 | 東京探訪

 10月末、東京スカイツリーが5日間にわたって通常とは違った特別ライティングを行った。丁度日曜日、時間があったので、それを見に行った。

 この企画は「持続可能な開発推進=sustinable development goals 」を目的とする国連が今年創設75周年に当たることから、10月24日の国連デーに合わせて機運向上を狙いに実施されたもの。

 日没直後くらいにスカイツリー近くに到着した。この時間帯は、塔の先端部分が青、赤、白などに強い発色で輝くのが目立った。その変化に注目。

 すっきりしたブルー。

 鮮やかなピンク。

 そしてコントラストがきついレッド。

 もう夕日は沈み、ほのかなオレンジだけが地平線に残る。

SDGsでは2030年までに国連加盟193か国が17のゴールを目指すという目標を掲げており、ライティングもその17色をイメージしているという。ただ、はっきりと色が変化するのではなく、徐々に色が混じりあいながら変わって行くため、17色の違いを見分けるのは無理。でもそれなりに楽しむことが出来た。

 塔の中心部分では一番多くの色が混じりあっていて、その辺が17色を表現している部分かも。

17時45分から特別ライティングの開始。塔の根元から展望台まで主要部分が様々な色に変化し出した。

 グリーンからスタートした。

 次に塔は赤く染まる。

 今度は青。

 もちろん色の変化は瞬時ではなくスローに変わって行く。従って、このように青半分、黄半分といった場面も現れる。

 そこから全面的な黄色に変わって行った。

 こんな赤半分青半分といった状態も面白かった。

 帰りがけ、川面にツリーが映る場面も撮れれば、と思って十間橋まで足を延ばしてみた。ただ、三脚なしだったのでご覧のようなブレブレの写真になってしまった。

 

 

 

コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする