彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる "招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひ
こにゃん 」
【男子厨房に立ちて環境リスクを考える 60】
□ レトルトカレーをランチとして戴く。家庭での作り置きぐらいだ
がほとんどで今回のような市販品の(ハウス食品の「The HOTEL HA
SHED BEEF」)は口にしたことがなかった。びっくりしたのは,・ブランデー・
赤ワインで香り付けした特製デミグラスソースや、約6分の1になるまで炒め
た玉ねぎの旨みとコクがとけ込んだ、艶のあるなめらかソース。ほんのり甘
く 芳しい焦がしバターの香りと広がる深いコクがあり、箱のまま電子レンジ
で温めることができた。もっともこれはブログ掲載してきたことが実現され、
やればできるのだと納得。
🍴 原材料:野菜(玉ねぎ、マッシュルーム)、牛脂豚脂混合油、牛肉、小麦
粉、砂糖、みそ、トマトペースト、でんぷん、 バナナピューレ、食塩、 オニオ
ンパウダー、ガーリックペースト、赤ワイン、ビーフ調味料、ソテーオニオン、
デミグラスソース、ガーリックパウダー、香辛料、焦がしバターオイル、酵母
エキス加工品、ブランデー/調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、乳化剤、 酸
味料、香料、(一部に乳成分・小麦・牛肉・大豆・鶏肉・バナナ・豚肉・りんご・
ゼラチンを含む)。塩分の1日の目標摂取量は、成人男性では10g未満、成
人女性では8g未満とされています。さらに高血圧の人には、7g以下がすす
められている(日本高血圧学会)。 しかし平成19年度の国民健康・栄養調
査によると、男性では12.0g未満、女性では10.3g摂取。
主な原材料の産地:
・玉ねぎ[国産、中国産、等]
・マッシュルーム[中国産]
・牛肉[オーストラリア産]
・小麦粉[小麦(アメリカ産、カナダ産)]
・トマトペースト[トマト(中国産)]
・バナナピューレ[バナナ(エクアドル産)]
・オニオンパウダー[オニオン(中国産、国産)]
・ガーリックペースト[ガーリック(中国産)]
・赤ワイン[ぶどう(ブルガリア産、マケドニア産、等)]
・ソテーオニオン[オニオン(中国産)]
・ガーリックパウダー[ガーリック(中国産、インド産)]
・焦がしバターオイル[生乳(国産)]
□ 次回もハウス食品の「レトルトカレー」を試食してみるので、そ
の感想を掲載する。
米軍、南シナ海でF35回収 深さ3800メートルの海底
3月3日米海軍第7艦隊は、南シナ海で空母への着艦に失敗し、海底
に沈んだ最新鋭ステルス戦闘機F35Cの機体を深さ約3800メー
トルの海底から回収したと発表した。深海用の無人作業車が沈んでい
た機体にワイヤなどを取り付け、潜水作業支援船がクレーンでつり上
げた。第7艦隊は声明で「機体は近くの基地に輸送され、事故原因の
調査が行われる」と説明。この機体は1月下旬、南シナ海で通常訓練
を行っていた際、空母「カール・ビンソン」への着艦に失敗し、海中
に転落。操縦士は緊急脱出して無事だったが、甲板要員ら数人が負傷
した。米国内では、中国が機体を回収すれば、F35の機密情報が流
出すると懸念が強まっていた。
F-35C
F-35Cは、アメリカ海軍での使用を主とした通常離着陸型の CVタイプ
(艦載型)。2010年6月8日初飛行。 2019年2月に初期作戦能力を獲得
した。F/A-18A-Dの後継機、艦載機に 要求される低速時での揚力の増
加と安定性の強化のため、主翼・垂直尾翼・水平尾翼が大型化されて
いる。空母格納庫スペース節減のために主翼の外翼部に折り畳み機構
が追加され、そこを境に内翼部はフラッペロン、外翼部は補助翼が装
備されているほか、前縁フラップも分割されている。また、ニミッツ
級/ジェラルド・R・フォード級原子力空母での発着艦時の運用のため
に、機体構造や降着装置の強化、前脚の二重車輪(ダブルタイヤ)化
とカタパルト発進バーの装着、胴体後部下面に強度を増したA型と同
様の収納式のアレスティングフックを装備している。これらにより、
機体重量はB型と同程度にまで増大しているが、 主翼と尾翼の大型化
および固定武装のオミットによって機体内部の余剰容積も拡張された。
これにより、結果的に燃料タンクが増設された形になるため、最大で
8,959kgの燃料を搭載できるように計画する予定であり、 むしろ航続
距離はA型よりも13~14%ほど延伸されている。また、新機軸の着艦シ
ステムとして、オートスラスト機能が装備されている。着艦アプロー
チの際、現用のF/A-18E/Fのパイロットはフラップや エンジンパワー
の制御も行う必要があるが、F-35C ではコントロール・スティックを
操作するだけで着艦を行うことが可能になる。当初、アレスティング
フックが主脚に近すぎることやフックの設計上の問題で、適切なタイ
ミングでアレスティング・ワイヤーを掛けることができない等の不具
合が発生しており、導入予定であったイギリスが抗議するという事態
になった。この不具合は、フックの位置を含め改善する再設計が施さ
れて解消させたといわれる。
2010年10月25日、イギリスはストラテジック・ディフェンス・アンド・
セキュリティー・レビューにより、調達機をB型ではなくC型に切り替
えると発表されたが、2012年に再度B型に変更しており、C型の使用が
確定しているのはアメリカ軍のみとなった。2012年に試験飛行を開始。
2014年11月14日、空母「ニミッツ」で実施していた F-35C初めての艦
上開発試験フェーズ1(DT-I)を無事終了した。 続く試験フェーズ2
(DT-II)は、2015年10月2日より、 空母「ドワイト・D・アイゼンハ
ワー」で実施。試験フェーズ3(DT-III)は、2016年8月3日より、空
母「ジョージ・ワシントン」で実施されており、デルタ・フライト・
パスや高精度自動着陸技術を用いた統合精密アプローチ・着艦システ
ム(JPALS)などの試験を様々な環境下で実施する。
2018年12月の米国会計検査院(GAO)の 議会証言によると、「アメリカ
海軍は F-35Cを2019年に艦上運用開始予定だが、実際に艦上運用可能
な機体は2017年度は15%(6機中1機)のみ。状況は2018年に入っても
悪化したまま、2018年6月にもF-35Cの信頼性、整備性で改善の兆しが
見られないと報告され、F-35Cは初期作戦能力(IOC)として必要な性能
項目の半分で不満足な結果を出している」と証言。 2019年2月28日、
アメリカ海軍は「F-35Cは初期作戦能力(IOC)として必要な性能を獲得
した」と発表。
【ポストエネルギー革命序論 412: アフターコロナ時代 222】
現代社会のリスク、エネルギー以外も「分散時代」
「探す」をなくす。地磁気による屋内位置測位
屋外においては、GPSなどの衛星から発信された電波を利用する GNSS
(衛星測位システム)により、人や物の位置を正確に測位することが
できるが、屋内では衛星の電波が届かないため、Wi-FiやBeacon(Blu-
etooth)、UWBなどの無線通信機器を設置し、その信号を受信すること
で測位を行う方法が一般的でした。いずれの方式も正確な測位のため
には、機器を一定間隔で数多く設置する必要があり、広範囲になれば
なるほど導入時のコストや設置、メンテナンスに時間がかかるという
課題がある。そこで、これまでの位置測位方式と比較して、精度の高
さと導入コストの低さが大きな特長の地磁気を利用するTDKのソリュー
ションが注目され、TDKのグループ会社であるTrusted Positioning Inc.
(カナダ)が開発した「VENUE®」は、地磁気を利用した新しい屋内測
位システム。地磁気は建物内の同じ位置でも高さによって異なる特性
があり、フロアの特定も可能で、スマートフォンや専用端末に搭載さ
れた地磁気センサによって容易に検知できる。
❏ 屋内位置情報システムは、COVID-19の感染拡大を防ぐ切り札となるか TDK
⛨ 塩野義製薬は世界を救う!?
【ウイルス解体新書 110】
序 章 ウイルスとは何か
第1章 ウイルス現象学
第7節 新型コロナウイルス
7-1 新型コロナウイルスのライフサイクル
7-2 変異ウイルス
第8節 感染リスク
1.感染力
2.致死率・重症化
8-1 予後
8-1-1 死亡リスク
8-2-1 脳損傷
8-2-2 後遺症
8-2-2-1.嗅覚障害
8-2-2-2 後遺症の未来
8-2-2-3 新型コロナウイルス感染症の後遺症による認知能力
8-2-2-4 コロナ後遺症のメカニズム一部解明 倦怠感
8-2-2-4 回復後も疲労や認知機能の低下が続く「ロングCOVID」
第9節 感染予防・検査・治療
9-1 検査方法・装置設備
9-2 ワクチン
9-3 新型コロナ治療薬
9-3-1 細胞に侵入するのを防ぐ薬
9-3-1-1.ソトロビマブル 抗体カクテル療法
1.国内で使用されている主な薬剤
1.2 塩野義製薬『プロテアーゼ阻害薬』の認可
⛨ 国産初の新型コロナ経口治療薬の実効性とは
▶ 2022.3.5 日刊ゲンダイ デジタル
現在、日本で承認されている新型コロナウイルス感染症に対する経口
治療薬(飲み薬)は、メルク社の「ラゲブリオ」(一般名: モルヌピ
ラビル)と、ファイザー社の「パキロビッド」(一般名:ニルマトレ
ルビル/リトナビル)の2種類。いずれも、重症化リスクがある軽症者
(18歳以上/ 12歳以上)が投与の対象。一方、塩野義の経口治療薬は、
重症化リスクに関係なく12歳以上の無症状・軽症・中等症の感染者を
対象として臨床試験を進めている。このまま承認されれば、メルク社
とファイザー社の治療薬に比べ、幅広い感染者に投与できるようにな
る。「これら3種類の経口治療薬は、いずれも体内に侵入したウイル
スの増殖を抑える抗ウイルス薬。メルク社のラゲブリオは 『RNAポリ
メラーゼ阻害薬』といわれるタイプで、ウイルスが増殖する際に必要
な酵素の働きを阻害して遺伝情報のコピーミスを引き起こし、ウイル
スの増殖を抑制。ファイザー社のパキロビッドは『プロテアーゼ阻害
薬』というタイプで、新型コロナウイルスのRNAを合成する3CLプロテ
アーゼと呼ばれる酵素の活性を阻害して増殖を阻止。塩野義の経口治
療薬は、パキロビッドと同じ機序でウイルスの増殖を抑える」
(岡山大学病院薬剤部の神崎浩孝氏)。これを簡単にまとめると、北
海道大学と 塩野義製薬の共同研究で開発された 3CLプロテアーゼ阻
害薬(開発番号:S-217622)は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)
が増殖するのに必要な3CLプロテアーゼという酵素を 阻害することで、
ウイルスの増殖を抑制する。治験では投与した場合、ウイルス力価お
よびウイルスRNA量が 速やかに減少し、4日目にはウイルス力価の陽
性患者割合がプラセボ群と比較して約60~80%減少し、ウイルス力価
陽性患者の割合は10%未満まで減少することが確認されている。
また、投与後に入院を必要とする重傷者の発生は確認されていない。
症状改善効果については、プラセボ群と比較して改善方向に推移した
が、統計学的に有意な差は認められなかった。しかし、呼吸器症状(
鼻水または鼻づまり、喉の痛み、咳、息切れ (呼吸困難))には 有意
な改善が確認された。安全性についても、有害事象は軽度であり、副
作用も全て軽度であるとされる。(via jp.wikipedia COVID-19に対
する薬剤研究)
投与でウイルス量が激減
では、塩野義の経口治療薬はどれくらい効果が期待できるのか。ラゲ
ブリオとパキロビッドは、重症化リスクがある軽症~中等症の感染者
の入院・死亡を減少させる効果が認められていて、臨床試験では前者
が約30%、後者は約89%減。入院や死亡を減らすという目的よりも、
「症状をいかに速やかになくすか」という観点から臨床試験が進めら
れてきた。12歳以上の軽症から中等症の新型コロナ患者428人を治療
薬群とプラセボ(偽薬)群に分け、1日1回の投与比較を行った国内第
2/3相臨床試験の中間報告では、治療薬群は3回の内服を終えた 4日目
に80%以上の人で感染性のあるウイルスが検出されず、最終5回目の
内服を終えた6日目には100%の人でウイルスの完全消失を確認。また、
感染で表れる倦怠感、頭痛、発熱などを含む12症状の改善効果につ
いては統計的に有意差はなかったが、鼻水、喉の痛み、咳、呼吸困難
などの呼吸器症状では有意な改善効果が見られた。懸念される副作用
はすべて軽度。結局のところ、臨床試験の最終的な結果は報告されて
いないが、塩野義の経口治療薬は投与2日目くらいから体内のウイル
ス量が激減していく。5,000(pg/ミリリットル)以上と計測されてい
た数値が、2日目で半分、4日目には4分の1といったように、どん
どん少なくなる。新型コロナウイルスに感染した場合、発症から10日
ほどで体内に抗体がつくられ回復するが。レムデシビルなどを使った
これまでの投薬治療は、それまでの間に重症化することを防ぐために
行われていたが、ウイルス量に関しては体内で抗体がつくられるまで
は横ばいで推移する。ウイルス量の減少が、そのまま症状の改善かと
いえば、すべてがそうとは言えない。ただ、早い段階でウイルス量が
減少するとなれば、重症化や死亡リスクが低くなったり、早期の回復
が期待できる。
9-3-2 増殖を防ぐ
8.核酸代替拮抗薬発見 北海道大学
9-3-3 炎症を防ぐ
第10節 ウイルスとともに生きる
10-1 バイオハザード対策の発展史
10-2 高度隔離施設の現場へ
10-3 病原体の管理基準
10-4 根絶の時代から共生時代
第2章 COVID-19パンデミックとは何だったのか
第1節 各国の動向と対策の特徴
書籍:大豆と人間の歴史
著者:クリスティン・デュボワ
【内容概説】
人類が初めて手にした戦略作物・大豆。その始まりは、日本が支配し
た満州大豆帝国だった。サラダ油から工業用インク、肥料・飼料、食
品・産業素材として広く使われ、南北アメリカからアフリカまで、世
界中で膨大な量が栽培・取引される大豆。大豆が人間社会に投げかけ
る光と影、グローバル・ビジネスと社会・環境被害の実態をあますと
ころなく描く。
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第8章 毒か万能薬か
何事もできうる限り単純化しなければならないが、必要以
上に単純化してはならない。
作曲家ロジャー・セッションズ(アルバート・
アインシュタインの言葉を言い換えた言葉
大豆の効果を単純化してはならない
しかし、逆の結論を導く研究を取り上げて反論する研究者もいる。
すべての研究の科学的妥当性が争われているのだ。現在デュポン社が
所有する大豆加工企業ソレイ社が、自社の製品についてがんが減少し
たとする栄養強調表示の権利をFDAに求めたが、一般大衆と科学的
見地からの強い抗議が起きるとその要求を取り下げた件をあげれば、
論争の大きさがわかる。FDAの方は大豆とさまざまながんとの間の
関係について、公式の見解は発表していない。研究はいまだに不確実
で、決定的な結果報告は時期尚早のようだ。
大豆をめぐる健康に関するすべての報告は、肯定的なものも否定的
なものも同様なことが言える。この章の最初のパラグラフにあるとお
りだ。
現在のところ検証できていることは、ほどはどの量の大豆を食する
ことは(すなわち、大豆を食物として摂取するということであり、超
高濃度イソフラボンの錠剤を飲むことではない)、列挙された身体組
織についても病気の進行についても、抑制することも助長することも
ないということだ。例外はアレルギーだ。人によっては、ヨーロッパ
系の場合最大で2パーセントほどの人に(おそらくは割合はこれより
もはるかに下まわるだろうが)大豆アレルギーがあるようだ。列挙さ
れている大豆摂取によると思われる健康への作用や疾病の中で、アレ
ルギーは地球人口のごく小規模の問題にすぎないがこれまでに多くの
論文もあり、科学的に明らかな現象である。
たんぱく質や油脂、食物繊維、ビタミンにミネラルといった基本的
な栄養素以外の効果については、いずれの作用も科学的な論証が乏し
いか、驚くべきものはないか、あるいは明確さに欠けているかこの3
通りのすべてであることも多い。大豆は治療でもなければ不幸の種で
もない。単なる食品だ。最も適切な表現で言えば、「恐ろしい状態」
でも「素晴らしい治癒」でもなく、「おいしい料理」を連想するのが
よいのだ。「解毒剤」でもないし「病気」でもない、「栄養物」なの
である。
バイオテクノロジーと豆----遺伝子組み換えの基本的ステップ
遺伝子組み換え大豆(GE大豆、「遺伝子レベルで改変が行われた
生物」のことをGMOとも呼ぶ)で作られた食物の場合はどうか。そ
うした食物は恐ろしいものか、はたまた称賛すべきものなのか。禁止
すべきか、いっそう厳しい規制をかけるべきか、規制緩和すべきか、
投資に値するか、表示すべきか。なぜそうすべきなのか。なぜそうす
べきでないのか。このような問題を熟考したうえで答えを出すには、
まずはGE技術に関して概観しておく必要がある。研究者の間ではそ
れぞれの手順には厳密な専門用語がある。しかし、どのような分野で
あれ、部外者は知識を得るに際して、こうした難解な表現を障壁と感
じるものだ。大工や配管工、料理人でない者はそうした職業の道具の
名前やさまざまな専門用語にとまどうだろう。そこで、ここからはG
E大豆に関連して使用されてきた、広く知られた基本的な手順を二股
的な言葉で示すことにしよう。
①大豆をどのように変えたいのかの目標を持つ。次に、他の生物が持
っているもので、大豆に持たせたいと考える明確な性質に注目する
(たとえば、特殊な油脂を生産する、ある特別の化学物質に影響され
ない、少ない水分量で生きられる、など)。どの遺伝子がその希望の
性質を持たせることができるのか考える。
②「ドナー」生物からDNAを抜き取る。
③「ドナー」DNAからその遺伝子だけを切り離す。
④切り離した遺伝子から何千ものコピーを作る。大腸菌のような急速
に増殖するバクテリアの内部でこれを行う。
⑤多数の遺伝子のコピーから不要の部分を抜き取り、遺伝子が大豆の
DNA内で、最適に機能できるように必要な成分を加える。追加され
る成分には次のようなものがある。
・もう一つ別の遺伝子。これによって全体のプロセスがうまくいった
かどうかを後で簡単にチェックできる。この追加された遺伝子は、
組み換えに成功した大豆細胞の目印となるので、「選択マーカー遺
伝子」と呼ばれる。選択マーカーのおかげで形質転換がうまくいか
なかった多数の細胞の中から成功したものを選びだすことが容易に
なる。多くの場合、選択マーカー遺伝子によって成功した大豆細胞
は、抗生物質や除草剤に対して他の大豆細胞とは違った反応をする
ようになる。
・DNAの「プロモーター」。求められている遺伝子(ステップ①と
③の遺伝子)の活動を活性化させる。植物の遺伝子組み換えで最も
よく使われるプロモーターはカリフラワーモザイクウイルス(CA
MV)である。ゴマノハグサモザイクウイルスを合むその他の植物
のウイルスも大豆に添加された遺伝子のプロモーターとして使用さ
れる(作物学者は他のさまざまな生物のDNAからのプロモータも
つなぎ合わせてきた。一時的にしか遺伝子に刺激を与えないプロモ
ータも作られた。そうしたプロモータはそれ自体、特定の分子----
ジオール----に出会った時にだけ活性化するようにできている。こ
の種の重層化した改変プロセスは、大豆などの植物の遺伝子組み換
えの複雑さをさらに増すことにつながっている。一連の作業は、特
定の分子の役割に合わせて作られたツールとともに、いっそう正確
で洗練されている)。
この段階で組み合わされたDNAのセット全体は「カセット」と呼
ばれている。カセットはどのような結果を求めているかでそれぞれ
異なる。
⑥カセット内に収められた新しい遺伝子を受け取るために、発生間も
ない大豆の細胞を準備する。
⑦カセットを未熟な大豆細胞の中に、細胞を壊さないように注意深く
挿入する。これは細胞内にカセット を撃ちこむ分子レベルの遺伝
子「銃」の使用によって行うことができる。多くの場合、アグロバ
クテリウム・ツメファシエンスという微生物を利用して植物にDN
Aを挿入する。加えて、カセットは別のアグロバクテリウムを用い
て吉辰の根に挿入されることもある(その他の作物では、デザイナ
ー・カセットでコーティングされた微小繊維を作物の細胞の中に差
しこむといった他の方法基本的には、銃ではなく針を使用し、電気
的な刺激で細胞壁の中の小さな気孔を聞かせて、カセットを入りこ
ませる 本質的にはドアの電子キーと同じだ。大豆は改変がきわめ
て難しい作物で、こうした手法を用いても他の作物より成功率が低
い)。
⑧未熟な大豆細胞の一部には、新しい遺伝子とカセットの残りが含ま
れることになる。多くの細胞ではうまくいかないか、あるいはうま
くいったものの中でも使用した手法によっては、その効果が発現す
るための適切な位置にその遺伝子が定着しないことも多い。実際に
はいくつかの細胞がカセットを受容し、かつ発現できる正しい場所
に定着するまで、ステップ⑦を何百回と繰り返すことになる。より
正確に遺伝子を挿入する最新の手法が利用できれば、このステップ
の繰り返しはさらに効率的に行える。
⑨カセット内の選択マーカー遺伝子を使って、成功した細胞だけを取
りだす。たとえば、カセットを含んでいる細胞がある特定の除草剤
に耐性があることは、それ以外の細胞が死滅することによってわか
るので、そこでその除草剤をすべての大豆細胞に接触させて、どれ
が生き残るかを見る。それが希望の遺伝子(ステップ③で得たもの)
を含む細胞である。残りの細胞を廃棄する。
⑩改変に成功した大豆の細胞を温室で成長させ、第一世代GE大豆と
する。この第一世代が作った種子を集める。この種子もDNA内に
新しい遺伝子を持っている。
⑩次に通常の育種家がこの種子を使用してたくさんの第二世代の新し
い大豆を生産する。このGE大豆を、望ましい特性(たとえば、あ
る特定の緯度の土地でよく育つ性質や、特定の害虫に対して抵抗力
がある、など)を備えた昔からある品種の大豆と交配させる。交雑
育種を積み重ねていくことで、伝統品種の長所を受け継いだ、かつ、
望ましい新しい遺伝子を持った新しい品種が出来上がっていく。こ
うした研究の科学的記事は外部の人を怯えさせる内容だ。この作業
はすべて顕微鏡でしか見えないレベルで、特殊な技術と設備で行わ
れている。微小の化学物質にはそれぞれに、特定の詳細な名称が付
されている。ちょうどそれは子どもたちがレゴで町全体を建設する
時に、創造の過程でどんどん変わっていくレゴのパーツに、位置や
サイズ、形状、連結機能などにしたがって、一つ一つに名前がつい
ているようなものだ。しかし、遺伝子組み換えの手順は基本的には
新奇なものではない上であげた各ステップを表す表現は、品種改良
の多くの試みの中で見られる、発見、分類、コピー、マーキング、
刺激、挿入、栽培、交配という基本的なプロセスを指している。長
年にわたって専門用語やその職業上の手続きに没頭してきた研究者
にとって は、こうしたプロセスは困難だがやりがいのあるもので、
優秀なシェフが条件の厳しい料理コンクール(2009年のドキュメン
タリー映画「Kings of Pasttry」では、持続的に行う集中した訓練、創
造性と努力が要求 されることに光が当てられていた)の最終審査で、
非常に繊細で独創的なケーキを作る場合に感じるのと同様 のものか
もしれない。研究者にとって遺伝子組み換え工学は異常なものでも
「神の領域」のものでもない。天才的な菓子職人が作る、注意深く
計画された、まったく新しい何層にも重なった複雑なケーキと少し
も変わら ないのだ。遺伝子組み換え工学は科学者にとってはむし
ろ、何千年もの間自然界で常に生じていて、品種改良家が使用して
いた、精密さの劣る遺伝子変異と同様の、実用的なプロセルなのだ。
工芸作物の研究者ラーキンとハリガンによる2007年の論文では、遺
伝子組み替え工学者が伝統的な品質改良技術をどう見ているかを明
らかにした(伝統的な品種改良では何十年もかけて「自然な」遺伝
子変異を誘因するために、植物への放射戦照射や化学薬品の使用が
含まれていることに注目する必要がある),ラーキンとハリガンは、
ある種のトマトは伝統的手法で回虫感染に抵抗力を持つように品種
改良されてきたと説明する。トマトは同族で有毒な南米の植物と交
雑された。この非遺伝子組み換えの成果によって、回虫に抵抗力を
待つMiと呼ばれる遺伝子をトマトに導入することに成功した。し
かし、自然交配ではおのずと精密性に欠けるために、有毒植物から
数多くの、おそらく何百という数の、それ以外の遺伝子も導入して
しまうことになった。新種のトマトは安全なのか? 確かなことは
わからない。全体の遺伝子情報がほとんど知られていないにもかか
わらず、伝統的な品種改良によって生みだされたこうした新品種に
対して、何らかの規制を設けている国はほとんどない。このような
新種の植物が何らかの検査を受けることもまずない。
この項つづく
「アサリはもうかる」産地偽装 業者が証言した闇取引
▶ 2022.3.7 西日本新聞
外国産輸入アサリの大半が「熊本県産」に偽装されていた問題に絡み、
偽装に関わった県内の仲介業者が闇取引の実態を証言した。「アサリ
はとにかくもうかる」。偽装の2~3割を占めるとされる「熊本ルート」
では、巨額の利ざやを目当てに正体不明の県外業者も介在。偽装行為
の当事者だけでなく、蓄養場や卸業者も利ざやを分け合う組織的な構
図が浮かぶと伝えている。1年ほど前、仲介業者の男性は、アサリが
欲しい。社長から、アレしてもらえないかと見知らぬ番号の電話を受
け、男性は「蓄養業者と直接取引すればいい」と提案したが、卸業者
は「直接は売ってもらえん」と仲介料を提示して食い下がったので、
これに応じ、県内の知り合いの蓄養業者と話をまとめ、数回に分けて
数十トンを取引した。売買や書類のやり取りには、男性が所有する休
眠会社の名義と銀行口座を使う。勿論、通帳などの記録では、休眠会
社が1キロ当たり約340円で蓄養業者から中国産を仕入れ、「熊本産」
として同約 345円で卸業者に売った形となっているが、件の男性はア
サリは触っていない。見てもいない。現物の受け渡しは業者間で直接
行われたという。その後、卸業者は音信不通に。男性は電話はしたが
会ったことはなく、顔も知らない。口座に取引の差額が残ったものの
数百万円の取引にかかる消費税を払って赤字!。取りそびれた仲介料
の額は「覚えとらん」と話を濁している。県によると、輸入アサリの
平均単価は1キロ200円前後。国産は3倍の同600円前後で、この差が
偽装の利ざやとなる。男性が関わった取引では、輸入アサリの価値が
蓄養、偽装を経て1・7倍に跳ね上がった。「熊本県産」として市場に
出せば、利ざやはさらに同260円程度増える。昨年の全国の輸入アサリ
は約3万トン。そのうち熊本ルートは約9千トンで、偽装の利ざやは
単純計算で36億円に上る一方、同年の純熊本県産の漁獲はわずか35ト
ン。アサリで大もうけできた時代は終わった。漁獲が全然ないことが
全国にばれてしまったからと仲介業者は話しているという。このよう
な帰結は想定内だが、高付加価値化と増収の「アサリ養殖販売事業」
の再建がまっている。
米国防高等研究所 無線脳接続研究に資金提供
昨年1月、米国防高等研究所は双方向の脳リンクを備えた非侵襲的で
頭に装着するデバイス開発に資金援助を開始。これにより、近い将来、
盲目患者が周りの世界の知覚出来き、長期的には、外部デバイスのワ
イヤレス制御を実現、健康なユーザーの視角能力強化に繋がる可能が
ある。つまり 脳の活動を「読み取る」と「書き込む」の両方が可能な
デュアル機能のワイヤレスヘッドセットを製作し、(他用途の中でも)
失われた感覚機能をすべて手術なしで復元できることを目的とする。
「磁気、光学、音響神経アクセス」(MOANA)は、 光を使用して1つ
の脳の神経活動をデコード、磁場を使用し別の脳のその活動をエンコ
ード、これらは、すべて1/20秒未満で処理可能、頭蓋骨を通して集め
ることがわずかな光でも可能な、実験室で成長した細胞の活動を再構
築に成功。同様に、磁場と磁性ナノ粒子を使って、実験室で育てられ
た細胞を非常に正確に刺激できる。4つの州からの16の研究グループ
の取り組みを調整する担当責任者者は、DARPAの資金提供の第2ラウン
ドで、これをさらにシステムに発展させ、このシステムから始めて実
際の脳での機能実証、デモンストレーションの成功した場合、2022年
の終わりまでに人間の患者と協力し進め、盲目患者を助けることがで
る。見る能力を失った個人は、視覚に関連する脳の部分の刺激で、目
が機能しなくなったとしても、患者に視覚を与えることができた。長
期的には、この技術は医学以外にも応用できる。たとえば、軍人など
の健康な個人が、ドローンやその他の自動運転車を制御に使用でき、
サイエンスフィクションのようだが、下のビデオで説明しているよう
に、視覚に関連する脳の部分を刺激することで、ヘッドアップディス
プレイ(HUD)を置き換えることもできる。
❏ Power-saving design opportunities for wireless intracortical brain–computer
interfaces | Nature Biomedical Engineering
風蕭々と碧い時代
Takashi Kako Quartet / Is Paris Burning
● 今夜の寸評:沸騰する欲望と対峙する知恵
シリアから傭兵??を集めると言うが、最悪の場合、原子力炉が損傷し
兵士を汚染する可能性があるのに誰が志願するのか。キューバ危機を
回避したフルシチョフは「修正主義」のレッテルを貼り付けられ政権
を追われたが、その先鋒のひとりに毛沢東もいたことを思い出すがい
い。核は使えないのだ(中性子爆弾はイエメンで使われているが)。