真夜中にわびしく星を見上げれば天野川に咲くグロシキニア
■ QUANTUM OF SOLACE
Ian Lancaster Fleming
イアン・フレミングの007シリーズの映画『慰めの報酬』
Michael G. Wilson 作のDVDを観る。フレミングが亡くなり今
日まで映画の脚本、ノベライゼーションをメインにシリー
ズの出版が続く。1968年、イギリスの作家キングスレー・
エイミスがフレミング夫人の許可のもとロバート・マーカ
ムの名で『007/孫大佐』を出版。映画『私を愛したスパイ
)』の脚本を書いた小説化クリストファー・ウッドは、こ
の映画のノベライゼーションを77年に発表し、彼は79年の
『ムーンレイカー』の脚本およびノベライゼーション執筆
を手がけ、続きジョン・ガードナーが81年に発表された『
メルトダウン作戦』からシリーズを再開。96年にレイモン
ド・ベンソンが3代目の作家として作品を発表、6作目『007
赤い刺青の男』(2002年)で007作家を降り、現在まで有
名小説家による続編執筆が進んでいる。 Preparations for the performance of Tosca at Bregenzer Festspiele
Lake Constance
愛する人を失ったジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイ
グ)は、彼女を操っていたミスター・ホワイト(イェスパ
ー・クリステンセン)を追及するうち、新たな悪の組織の
陰謀を知る。それは謎の組織の非情な男、ドミニク・グリ
ーン(マチュー・アマルリック)が南米のある政府の転覆
と同地の天然資源を手にして、世界を支配しようとすると
いう筋書きだが、印象的だったのは律儀なハードボイルド
(軽口、機智、ユーモアな会話不足)なシリーズ作品とい
うもの、それに、テーマが『環境リスク本位制』という時
代設定というのも肯けるし、情報局の内装・什器、特に表
示装置も現在化しており、同シリーズの『ゴールド・フィ
ンガー』が上映された時代との隔世を感じた。
ところで、ジェームズ・ボンドの名前は、平凡な名前にし
ようと思いイアン・フレミングが、ジャマイカにいた時に
『西インド諸島の鳥』の著者の鳥類学者の名前に因んだと
いう。ところで、体力の衰えをヒシヒシと感じる毎日、偶
には格好良いスマートでマッチョな身のこなしは、超刺激
的で少しは元気回復というところでチョン ^^;。 another James Bond model.
【エコ商品開発時代:非金属缶詰製品】
唐突かもしれない。缶詰の素材を非金属に替えるとは形容
矛盾であるが、鉄鋼やアルミからパルプなどの金属複合素
材に替えることで、環境負荷が相当逓減できるのではとひ
らめいた故の話。例えば、ガス非透過性金属複合フィルム
をサンドイッチにした耐水・耐圧・耐薬複合材と特殊なジ
ップ機構を付加した上蓋部と胴缶部を超音波等で溶接・接
合する。
■
製造加工過程の総3E負荷量(エネルギ×コスト×二酸化
炭素排出)と回収分別再生過程(ガス非透過性金属複合フ
ィルムを例えば、超(亜)臨界洗浄で分離)の総3E負荷
量)が従来法より1桁以上小さい新素材(3E適合)の開
発は決して夢物語-充分時間があればわたし一人でも構想
できる自信はある。なぁ~に伊達に技術開発してきたので
はない21世紀の物理学は‘バイオミミック’だと。
※内面の表面加工は付加価値が高い。殺菌・芳香付加・保
冷・断熱・伝熱・帯電防止等。
【操作型車いすロボット】
独立行政法人理化学研究所(理事長:野依良治)とトヨタ
自動車株式会社、株式会社豊田中央研究所、株式会社コン
ポン研究所が2007年に設立した理研BSI-トヨタ連携センタ
が、脳波を用いて電動車いすを125ミリ秒(1ミリ秒は百
分の1秒)で制御するシステムの開発に成功。近年、高齢
者や体が不自由な方を補助する装置、中でも筋肉や体の動
き、声の指令にまったく頼らずに、脳信号だけで外部世界
と相互作用ができるブレイン・マシン・インタフェイス(
Brain Machine Interface:BMI)に対する関心が高くなっ
ている。

BTCCは従来の空間-周波数フィルター法、線形分離器技
術に理研BSIで培った脳波情報の処理技術であるブライン
ド信号分離法を融合した新システムを開発し、従来は数秒
程度必要だった脳波の解析結果を、125ミリ秒という極めて
短い時間で得るとともに、脳波の解析結果をリアルタイム
でディスプレイ上に表示し、「自分の意思」と比較できる
システムを構築。今回の研究では、電動車いすの制御にこ
のシステムを応用し、脳波の解析の信頼度を検証。システ
ムは、個々の操作者の特徴に合わせて設定の微調整を行い、
意思の認識率を向上する機能を保持。そのため操作者は、
効率的に短期間で、自分の意思通りの方向(前・右・左)
をシステムに認識させるこつをつかむことができる。認識
した結果を電動車いすの制御動力に伝え、95%以上という
信頼度で、車いすの前進および左右旋回の3方向を制御す
ることに成功したと報告(2009/06/29)。また、ひとつ人間は
賢くなった。福祉ロボット産業がこれで誕生だ。
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脊髄小脳変性症の一種、多系統萎縮症の一病型の小脳萎縮
症で闘病中の棚花豊和が(『蓮華草とオーバーカムⅠ』)
6月30日に他界した。享年71歳。生前の遺言で遺影写
真は若く、賑やかに葬送しろということで、雨降る中、旭
町の法輪寺で執り行われた通夜に、仕事の合間に駆け付け
たくれた後輩の柴原徹と参列焼香し、琵琶湖環境推進運動
の仲間と共にそのようにして遺徳を偲んだ。
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
昨年夏、多賀の「清流の里」で見舞った時の「しょうがな
い」という彼の言葉が印象として残る。諦念。それしかい
いようがあるまい。東北部流域下水道建設がもたらす環境
劣化の影響評価は残されたままであり、彼に纏わる悔いが
残ることも多々ある。棚花秀(『月見草×1Q84(Ⅱ)
』)と同様に、「涙をもって彼と駆け抜けた青春を偲ぶ分
けにはいかぬ。なぜならその後方向は違ったがあの輝きを
共にかいくぐって来たのだから」と今一度コピペし、彼が
生前経営していた、品の良いスナック『仁参』でよく歌っ
た「愛しき日々」を聞きながら、リベンジ(再挑戦)をこ
のブログで誓う。
合掌
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グロキシニア(Gloxinia、学名:Sinningia speciosa)は、イワ
タバコ科の常緑または宿根多年草。和名はオオイワギリソ
ウ(大岩桐草)。鉢植えなど園芸植物として、温室栽培さ
れる。原産はブラジル。熱帯雨林の下草として自生してい
た植物を改良した種。不定形の塊茎をもち、草丈は20cmく
らい、根生葉(ロゼット)はへら形または倒卵形で大きく、
茎に対生する葉は長楕円形で、天鵞絨のような柔らかい毛
が密生している。普通は6月から9月頃まで咲き、漏斗形で
花色には、柄に・藍色・紫・ピンクなどあり、のどの部分
が白いもの、中心に5~8曜(先が丸い星形)のマークや、
深い縁取りのあるものもある。

相次いで朋友の訃報に合い、雨降る夜、寝所に上がる。小
窓からみる借景は、蕭々、渺々にして、悲哀満ち、しばし
孤立静寂。見えぬ天野川に織り姫の懐に埋まりたい詠う。
最近は八重咲きの品種も多い。ブラジル原産の「グロキシ
ニア」。花言葉は「華美」。
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