極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

新型コロナ迅速検出を!②

2020年02月29日 | デジタル革命渦論



                    

                                                                        


10 先 進 せんしん 
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「顔淵死す。子曰く、『ああ、天われを喪ぼせり。天われを喪ぼせり』」(9)
「いまだ生を知らず、いずくんぞ死を知らん」(12)
「過ぎたるは、なお及ばざるごとし」(16)
「道をもって君に沢え、不可なれば止む」(24)
「なんぞ必ずしも書を読みて、然る後に学ぶとなさんや」(25)
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24.魯の大夫、季子然が誇らしげに言った。「どうだろう、わたしの抱え
ている仲由宇路)や冉求(冉有)は大臣に取りたててよい人物だと思うが」
 孔子は言った。
「これは思いもかけませんでした。由や求が大臣とは。大臣といえば、主君
に対してよりも道に対して忠実であり、その結果、容れられなければ職をな
げうつ人物のことです。由や求はまだまだ並みの役人としかいえません」
「ということは、わたしの言いなりになるという意味ですな」
「そうはいっても、おわかりかと存じますが、父親を殺せとか、主君を弑(
しい)せというような命令には断じて従いませんよ」

季子然問、仲由冉求、可謂大臣與、子曰、吾以子爲異之問、曾由與求之問、
所謂大臣者、以道事君、不可則止、今由與求也、可謂具臣矣、曰、然則從之
者與、子曰、弑父與君、亦不從也。

Ji Zi Ran asked, "Zhong You and Ran Qiu are excellent vassals, aren't
they?" Confucius replied, "I thought you would ask a different quest-
ion. You asked about Zhong You and Ran Qiu. An excellent vassal must
serve his lord rightly. Or he must resign. Zhong You and Ran Qiu are
just vassals to make up the number." Ji Zi Ran asked, "So they obey
our order blindly, don't they?" Confucius replied, "They cannot obey
an order to kill their father or their lord."

   

【ポストエネルギー革命序論147】

エネルギーを失うことなく自己充電できる蓄電池
2月25日、AIP PublishingのApplied Physics Reviewsに ポルトガルのポ
ルト大学などの研究グループは、電極とリチウムまたはナトリウムのガラス
電解質として2つの異なる金属を使用した非常にシンプルなバッテリーの製
造を報告。新しいタイプのバッテリーは、同じセル内で負の静電容量と負の
抵抗を組み合わせ、エネルギーを失うことなくセルを自己充電できる----バ
ッテリーの長期保存と出力電力の向上に成功したことを公表。これらのバッ
テリーは、超低周波通信や、点滅ライト、電子ビープ音、電圧制御発振器、
インバーター、スイッチング電源、デジタルコンバーター、関数発生器など
のデバイスで使用でき、最終的には現代のコンピューターに関連する技術に
使用できる。同研究グループは、開発したガラス電解質はリチウムに富んで
いたので、リチウム金属を必要とせずに充放電時に電解質が両方の電極にリ
チウムイオンを供給するバッテリーを作ることができ、電気接点の異なる材
料が個々の材料の特性ではなく複合材料の特性を示し、バッテリー、コンデ
ンサー、太陽光発電、トランジスタなどのすべてのソリッドステートデバイ
スの背後にある理論を統一するため、この作業は重要である。材料の1つが
電解質などの絶縁体または誘電体である場合、その組成は局所的に変化して、
エネルギーを保存し、デバイス内のフェルミレベルを揃えることができるコ
ンデンサを形成すると言う。バッテリーでは、電極間の開回路電位差はフェ
ルミ準位を整列させる電気的必要性により、固体内の最も強く保持されてい
ない電子のエネルギーの尺度であり、これも電極の極性に関与。化学反応は
後で起こり、コンデンサに蓄積されたこの電位エネルギーによって供給され
る。原則としてバッテリーよりも単純な電気化学セルは、生命の本質である
自己組織化に関する。より持続可能な世界に貢献する、フェルミレベルの跳
躍はないが、負抵抗の発生により耐久性を増す。これは、電解質の正イオン
と同じ材料の負電極を持つことで得られる。蓄熱エネルギーの熱の放散で電
気化学プロセスの自然劣化とは対照的に、自己充電するデバイスが生み出さ
る。バッテリーやコンデンサなどのすべてのエネルギー貯蔵デバイスで、そ
の自律性を大幅に改善できる。
 図2

二次電池の高容量化を可能とする加圧電解プレドープ技術
電気自動車やドローン、ロボットの普及に向けて高容量長寿命の二次電池が
求められている。これまでの二次電池では初回の充放電で電解液や添加材が
かかわる副反応が進行し、正極の持つリチウムを一部消費してしまうため、
容量が活物質の使用量から計算した値より小さくなる(この容量を不可逆容
量)という課題がある。東京大学西原研究室では、二次電池を組み立てる前
に負極とリチウムを反応させる実用的な方法(プレドープ)を種々検討し、
負極の電気化学的プレドープを加圧下で行うことにより、大電流で高濃度ま
でプレドープすることができることを見出した。これにより、不可逆容量を
実用的な処理速度で削減に成功。今回の技術は特にシリコンを含む高容量負
極に有効で、シリコンは理論容量が現状の負極の10倍以上で資源量も豊富な
ため、以前から注目されていたが、不可逆容量が大きく充放電の繰り返しに
伴う容量低下も大きく利用は広がっていかった。このシリコン含有負極に今
回の加圧電解プレドープを適用すると、組み立てた二次電池の容量は20%
増加。また、充放電に伴う容量低下も抑えられることが確認できた。この研
究で開発した加圧電解プレドープ技術はシリコン含有負極の他にもさまざま
な種類のリチウムイオン電池に適用することができ、理論的な限界に達しつ
つある二次電池にブレークスルーをもたらすものと考えられる。


図1:シリコン負極とLiMNC正極を使った二次電池の充放電曲線。                        図中の数字は充放電サイクルの回数

図2には電気化学的にプレドープしたシリコン負極の透過型顕微鏡写真を示
す。シリコン粒子の表面には電気化学的プレドープによってSEI層が形成さ
れている。加圧下でプレドープしたものでは島状のLi2CO3を含むSEIが形成さ
れており、電解液や添加材が反応したものと考えられるのに対し、非加圧下
でプレドープしたものにはLi2Oが主に含まれていた。これは加圧によって高
品質のSEIが形成されることを示していると考えられる。また、超高速MAS固
体核磁気共鳴測定(7Li MAS NMR)、およびX線回折測定(XRD)では加圧電解
プレドープした電極で安定なLi15Si4が生成することが認めらた。これはシリ
コンへのリチウムのドープが偏在していることを示す。これらにより充放電
サイクルを繰り返しても劣化しにくい電極が得られると考える。このように
今回の研究成果は将来の電子機器や乗り物、エネルギー管理システムなどの
さまざまな場面に対応できる高エネルギー二次電池の実現に大きく貢献でき
る。

【要点】
①二次電池の高容量化につながるシリコン含有負極の利用を可能とする加圧
電解プレドープ技術を開発。
②加圧することで、従来の方法に比べて電気化学的プレドープを大電流で行
うことができ、量産技術への適用も可能な処理速度が達成できた。
③この技術を用いれば、不可逆容量の原因である負極活物質の固体電解質界
面(SEI)層形成を電池の組み立て前に行うことができるため、従来の黒鉛
負極で最大10%程度、シリコン含有負極で最大20%程度容量が増大。その
割合、つまり容量が増加する割合はプレドープ時間に依存しますが、加圧す
ることで実用的な速度での高容量化が可能となる。また、加圧下での電解反
応によって高品質の固体電解質界面(SEI)層が 形成されるため、充放電サ
イクル寿命も長くなる。


図1 上)今までの実験による材料開発プロセス。下)本研究で提案する材
料開発プロセス。

有機半導体の移動度シミュレーション予測技術
有機半導体は低温プロセスでの印刷が可能な次世代電子材料として期待され、
盛んに研究されている。印刷性能を持った、さまざまな新規有機半導体分子
が合成されているが、RFIDタグやセンサーなどのハイエンドデバイスに
使える高移動度な分子の開発は容易でない----材料開発の現場は、試行錯誤
を繰り返し、半導体分子をデザイン・合成し、結晶成長条件などを調整、単
結晶を作製する。得られた単結晶を結晶をX線構造解析し、材料に適したト
ランジスタを作製することで、移動度が評価され判別----ため、有機半導体
の実用化を推進には、材料開発プロセスの効率化が鍵である(図1上)。こ
れまで、シミュレーションを用いた移動度予測研究は、結晶構造のデータが
なければできず、単結晶を用いたX線構造解析実験が必須。また、化学構造
式から結晶構造を理論予測する研究もあるが、予測精度に課題を残す。一分
子の化学構造式から、分子集合体である有機半導体の移動度などを迅速に高
精度で予測する方法論の開発が望まれていた。共同研究グループは、多くの
試行錯誤を必要とする単結晶作製とそのX線構造解析を実施することなく、
分子の化学構造式から移動度を予測するシミュレーションに成功(図1下)。

①予測構造に対する移動度の大きさと温度依存性を迅速に予測する大規模量
子伝導シミュレーション法、②網羅的な結晶構造探索とエネルギー評価によ
る結晶構造予測シミュレーション法を開発に成功しており、これらのシミュ
レーション法に、大きな単結晶よりも簡便に得られる粉末結晶のX線回折パ
ターンを利用した新しい評価法を導入で、予測精度を向上、予測時間を短縮
させ、高性能半導体分子C10-DNBDT にこれらの手法を用いたシミュレーショ
ンを適用し、結晶構造やトランジスタ移動度を精度良く再現実証(図2)。



今後の展開 今回はC10-DNBDTで実証したが、今後は適用例を増やし、方法論
の改良、更なる効率化や精度向上を目指す。また、大規模量子伝導シミュレ
ーション法は温度差から発電する熱電物性の計算にも拡張でき、同上成果は
有機半導体の移動度だけでなく、熱電物性や熱伝導などの機能予測にも展開
可能で、幅広い分野への波及効果が期待できる。



最新高速充電技術 バッテリー性能検査時間を98%短縮 
2月19日、スタンフォード大学の研究グループは、時間のかかる実験で多
くの設計パラメーターを同時に最適化すると、広範な科学および工学分野で
ボトルネックが発生----例えば、材料の選択、セルの製造、および操作中の
リチウムイオン電池のプロセスおよび制御の最適化で、----典型例として、
バッテリー寿命の最大化だが、寿命評価実験に、数か月から数年かかり、大
量のパラメータ空間とサンプルのばらつきの双方が、多数の実験を必要とす
る。ここでは、サイクル寿命の最大化に、6段階の10分間の急速充電の規
格電流/電圧パラメーター空間を効率的に最適化する機械学習方法論を原理
実証する。2つの重要な要素を組み合わせ最適化コストの削減、実験時間を
98%短縮したことを公表。


初期予測モデル、初期数サイクルデータを使用し最終サイクル寿命予測する
ことで実験毎の時間短縮を行い、ベイジアン最適化アルゴリズム探査バラン
スをとり、充電規格ラメーター空間を効率的に調査実験---16日間、224
候補の中から高サイクル寿命充電規格を迅速に識別し(早期予測なしの網羅
的検索を適用した500日以上と比較)、その後、最適化アプローチ精度と
効率を検証。この結果、閉ループ方法論は、過去の実験の帰還制御の自動的
に取り入れ将来を決定通知し、バッテリー設計の他のアプリケーション、さ
らに時間のかかる実験と多次元設計空間含む他の科学分野に一般化した。

表1.早期結果予測でエラスティックネット(弾性網)選択機能----モデル、
フィーチャ重み、フィーチャのスケーリング手段、偏差


ワイドバンドギャップ半導体パワーデバイス先駆国・日本!
低炭素社会実現に向けて、“石油を燃やすエネルギー”から”電気エネルギー”
への転換が進んでいる。これに伴って、電力化率は今後増加するとみられてい
る。その流れで、エネルギー自給率の増加や地球温暖化ガスの削減に向けて、
再生可能エネルギーの導入が進んでいる。2030年度の目標は、再生可能エネル
ギーの導入量を現状の約1.5倍となる22~24%程度に高める。
目標達成の鍵を
握るのがパワーエレクトロニクス技術だ。その代表的な装置である電源の研究
開発トレンドが高効率化と小型化である。このうち高効率化は、電源に使用す
るパワー半導体デバイスのほか、インダクターやコンデンサーといった受動(
パッシブ)部品の高性能化と回路の工夫により達成されてきた。現在のパワー
半導体デバイスの主流は、Si(シリコン)を用いたパワーデバイスである。こ
こにきて、SiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)などのワイドバンドギャ
ップ半導体パワーデバイスが実用化の段階を迎えている。性能指数が優れ、高
効率化が期待できる。一方、電源の小型化(電力密度の高密度化)は15年で1
桁程度の進展がみられる。スイッチング周波数の高周波化が効いている。ただ
し、スイッチング周波数を高周波化すると、パワー半導体デバイスが有する寄
生容量に起因した損失が増加する。このため、オン抵抗Ronやゲートの総電荷
量Qgの小さい横型GaNパワーデバイスへの期待が大きい。

このような元素を設計できる超原子は,レアメタルの代替のみならず,現在の
周期表では表せない新元素も作り出せる可能性があるとして期待されている新
しい物質群となる。しかし,こうした超原子の合成はこれまで気相系での極微
量合成が主だった。そのため,素材として利用するには量合成やクラスターの
組成を制御した手法が必要とされていた。研究グループは樹状高分子であるデ
ンドリマーを用いてガリウムクラスターを合成することで,ハロゲン超原子の
液相での合成に成功した。樹状高分子であるフェニルアゾメチンデンドリマー
に塩化ガリウムを集積し,これを還元することで13個や3個などガリウムの原子
数を精密に規定した金属クラスターを合成した。得られたクラスターの特性を
調べた結果,ガリウムの性質が1nm程度のクラスターにすることで劇的に変化す
ることが分かった。なかでも13個のガリウム原子からなる金属クラスター(Ga
13)が,ハロゲンに似た性質を持つことを酸化還元特性やクラスターの硬さか
ら実証した。研究グループはこれまでに,アルミニウムクラスターの超原子を
合成し,その物性について明らかにしてきた。今回はガリウムを用いることで
新たな超原子への展開に成功。超原子は設計次第で,安価な元素から希少元素
の特性を生み出せるとされている。それを実現していくには数個の金属元素を
精密に組み上げる必要があるという。今回の研究ではガリウムを用いたが,別
の元素でも超原子を作ることは可能であり,また合金化することでその可能性
はさらに広がる。

超原子は設計次第で、安価な元素から希少元素の特性を生み出せるとされてい
る。それを実現していくには数個の金属元素を精密に組み上げる必要がある。
今回の研究ではガリウムを用いたが、別の元素でも超原子を作ることは可能
あり、また合金化することでその可能性はさらに広がると期待される。



最新全固体型カリウムイオン電池技術
特許事例:特開2019-121595 フッ化物イオン伝導体
              およびフッ化物イオン二次電池

【概説】
二次電池の一種に、シャトルコック型電池がある。シャトルコック型電池では、
正極と負極との間を電解質を介してイオンが移動することにより、充放電が行
われる。移動するイオンにリチウムイオンを用いたリチウムイオン二次電池が、
シャトルコック型電池として広く普及している。近年、リチウムイオンの代わ
りにフッ化物イオンを用いたフッ化物イオン二次電池が報告されている。特許
文献1
には、フッ化物ソリッドステート二次電池に使用可能な固体電解質が開
示されている。
特許文献に開示されている固体電解質の例は、アルカリ土類
金属フッ化物(CaF2、SrF2、BaF2)をベースとし、希土類金属フッ化
物および/またはアルカリ金属フッ化物(LiF、KF、NaF)および/ま
たはアルカリ金属塩化物(LiCl、KCl、NaCl)の合金添加物との複
合フッ化物である。特許文献2には、電子絶縁非晶質イオン伝導体組成物であ
って、ガラス網目修飾剤をさらに含む組成物が開示されている。特許文献2に
開示のガラス網目修飾剤は、LaF3、BiF3、PbF2、KF、CaF2、Ba
2、SnF2、SrF2または希土類金属フッ化物である。
【特許文献1】特表2008-537312号公報     
【特許文献2】特表2013-510409号公報     
本開示の一態様に係るフッ化物イオン伝導体は、カリウムと、カルシウム、バ
リウム、及びストロンチウムからなる群より選択される少なくとも1種のアル
カリ土類金属と、フッ素とを含有する。前記フッ化物イオン伝導体は、前記
リウム
と前記少なくとも1種のアルカリ土類金属と前記フッ素とを含有する化
合物の相を含む。
【発明の効果】
本開示のフッ化物イオン伝導体は、新規なフッ化物イオン伝導体である。本開
示のフッ化物イオン伝導体は、例えば、フッ化物イオン二次電池に使用可能で
ある。



図1のごとく、フッ化物イオン伝導体は、カリウムと、カルシウム、バリウム、
及びストロンチウムからなる群より選択される少なくとも1種のアルカリ土類
金属と、フッ素とを含有する。フッ化物イオン伝導体は、カリウムと少なくと
も1種のアルカリ土類金属とフッ素とを含有する化合物の相を含む。例えばフ
ッ化物イオン二次電池に使用可能である、新規なフッ化物イオン伝導体を提供
する。 本開示の一態様に係るフッ化物イオン伝導体は、カリウムと、カルシ
ウム、バリウム、及びストロンチウムからなる群より選択される少なくとも1
種のアルカリ土類金属と、フッ素とを含有する。前記フッ化物イオン伝導体は、
前記カリウムと前記少なくとも1種のアルカリ土類金属と前記フッ素とを含有
する化合物の相を含む。本開示のフッ化物イオン伝導体は、新規なフッ化物イ
オン伝導体である。本開示のフッ化物イオン伝導体は、例えば、フッ化物イオ
ン二次電池に使用可能である。

【符号の説明】 1  フッ化物イオン二次電池  2  正極層  3  電解質層
4  負極層  5  正極集電体  6  負極集電体  51  セル  52  電解質
層  53  金箔

【特許請求の範囲】
【請求項1】  カリウムと、カルシウム、バリウム、及びストロンチウムから
なる群より選択される少なくとも1種のアルカリ土類金属と、フッ素とを含有
するフッ化物イオン伝導体であって、前記カリウムと前記少なくとも1種のア
ルカリ土類金属と前記フッ素とを含有する化合物の相を含む、フッ化物イオン
伝導体。
【請求項2】前記カリウムと前記少なくとも1種のアルカリ土類金属と前記フ
ッ素とを含有する混合物の相をさらに含む、請求項1に記載のフッ化物イオン
伝導体。
【請求項3】前記カリウムと、前記少なくとも1種のアルカリ土類金属と、前
記フッ素からなる、請求項1または2に記載のフッ化物イオン伝導体。
【請求項4】前記少なくとも1種のアルカリ土類金属は、前記カルシウムを含
み、前記フッ化物イオン伝導体の平均組成において、前記カリウムと前記少な
くとも1種のアルカリ土類金属との総モル数に対する前記少なくとも1種のア
ルカリ土類金属のモル数の比率が、0.2以上、かつ、0.3以下である、請
求項1から3のいずれか一項に記載のフッ化物イオン伝導体。
【請求項5】前記少なくとも1種のアルカリ土類金属は、前記カルシウムであ
る、請求項4に記載のフッ化物イオン伝導体。
【請求項6】前記少なくとも1種のアルカリ土類金属は、前記ストロンチウム
を含み、前記フッ化物イオン伝導体の平均組成において、前記カリウムと前記
少なくとも1種のアルカリ土類金属との総モル数に対する前記少なくとも1種
のアルカリ土類金属のモル数の比率が、0.1以上、かつ、0.6以下である、
請求項1から3のいずれか一項に記載のフッ化物イオン伝導体。
【請求項7】前記少なくとも1種のアルカリ土類金属は、前記ストロンチウム
である、請求項6に記載のフッ化物イオン伝導体。
【請求項8】前記少なくとも1種のアルカリ土類金属は、前記バリウムを含
み、前記フッ化物イオン伝導体の平均組成において、前記カリウムと前記少
なくとも1種のアルカリ土類金属との総モル数に対する前記少なくとも1種
のアルカリ土類金属のモル数の比率が、0.1以上、かつ、0.8以下であ
る、請求項1から3のいずれか一項に記載のフッ化物イオン伝導体。
【請求項9】前記少なくとも1種のアルカリ土類金属は、前記バリウムであ
る、請求項8に記載のフッ化物イオン伝導体。
【請求項10】正極と、負極と、前記正極及び前記負極の間に配置された、
フッ化物イオン伝導性を有する電解質とを備え、前記正極、前記負極、及び
前記電解質の少なくとも1つが、請求項1から9のいずれか一項に記載のフ
ッ化物イオン伝導体を含む、フッ化物イオン二次電池。
【請求項11】前記負極が前記フッ化物イオン伝導体を含む、請求項10に
記載のフッ化物イオン二次電池。
【請求項12】前記負極が、負極活物質と、前記負極活物質を被覆する被覆
材とを含み、前記被覆材が前記フッ化物イオン伝導体を含有する、請求項11
に記載のフッ化物イオン二次電池。
【請求項13】前記正極が前記フッ化物イオン伝導体を含む、請求項10か
ら12のいずれか一項に記載のフッ化物イオン二次電池。
【請求項14】前記正極が、正極活物質と、前記正極活物質を被覆する被覆材
とを含み、前記被覆材が前記フッ化物イオン伝導体を含有する、請求項13に
記載のフッ化物イオン二次電池。
【請求項15】前記電解質が、液体電解質である、請求項10から14のい
ずれか一項に記載のフッ化物イオン二次電池。
【請求項16】前記電解質が前記フッ化物イオン伝導体を含む、請求項10
から14のいずれか一項に記載のフッ化物イオン二次電池。
【請求項17】前記正極が、Co、Cu、Bi、Sn、Pb、Fe、Zn、
Ga、およびCからなる群より選択される少なくとも1種を含有する正極活
物質を含む、請求項10から16のいずれか一項に記載のフッ化物イオン二
次電池。
【請求項18】前記負極が、Ti、Zr、Al、Sc、Rb、Ge、Cs、
Mg、K、Na、La、Ca、Ba、およびSrからなる群より選択される
少なくとも1種を含有する負極活物質を含む、請求項10から17のいずれ
か一項に記載のフッ化物イオン二次電池。

【世界の工芸:#CraftsOfTheWorld#NinoCaruso



カルーソ、ニーノ(イタリア)Niono Caruso(左)
カルーソ(1928-2017)神話性、象徴性を制作におけるテーマの一つとする。
初期は、それらを自己の故郷の記憶と結びつけた装飾的な器物を制作したが、
次第に古代ローマの遺跡等を思わせる壁面や柱、門などの形態制作を通じて、
古代と現代を結ぶ空間の構築へと向かう。こうしたカルーソの表現は、日本
を含め世界中で高い評価を得ている。

陶  彫  Crramle Scutpture
共蓋壺 Covered Jar
壺   Jar
カルロ・ザウリ 20世紀の最も重要な彫刻家の一人。1950年代に陶芸の主要
な賞を受賞、1960年代初頭、調和的でありながら破壊的な「自然性」と絡み
合う。バグダッドの宮殿とクウェート市の政府印刷事務所の大きなレリーフ
が建てられた1958年以来、1970年代から1980年代にかけて、作品の常設展示
を設置
ザウリ、カルロ(イタリア)Carto Zauli(右)
陶  彫  Crramle Scutpture
白軸壺  Jar
水平なふろえ Horizontal Vibration

● 今夜の寸評:新型コロナ迅速検出を!②
国際的臨検場に最先端ウイルス迅速検出研究所を建設し、水際ウイルス検出
研究を開始せよ(予算:初年度5千億円/1カ所)。

【最新特許ウイルス検出技術】
特開2020-22374  微生物検査(ATP生物発光法)
特開2020-020805 生物学的サンプルの画像分析および測定(生物学的試料
画像分析法)
特開2020-011962 高度に濃縮された薬学的製剤(抗CD20抗体)

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新型コロナ迅速検出を!

2020年02月27日 | デジタル革命渦論



                    

                                                                        

10 先 進 せんしん 
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「顔淵死す。子曰く、『ああ、天われを喪ぼせり。天われを喪ぼせり』」(9)
「いまだ生を知らず、いずくんぞ死を知らん」(12)
「過ぎたるは、なお及ばざるごとし」(16)
「道をもって君に沢え、不可なれば止む」(24)
「なんぞ必ずしも書を読みて、然る後に学ぶとなさんや」(25)
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23.孔子の一行が匡(きょう)で暴徒にとり囲まれた。顔回だけが一行から
はぐれ、その場に居あわせなかった。ようやく追いついた顔回を見るなり、孔
子は叫んだ。
「おお、生きていたか」
顔回は静かに答えた。
「先生の生きておられますかぎり、どうしてわたしが先に死ねましょう」

   

【ポストエネルギー革命序論146】



26年には約4兆円規模 太陽光発電ガラス市場予測 
Allied Market Researchが発行した新しいレポートでは、2018年に45億ドル
に相当する世界の太陽光発電ガラス市場は、2026年までに376億ドルに達し、
30.3%の複合年間成長率(CAGR)で拡大すると見られています。
太陽光発電
(PV)ガラスは、太陽電池を窓、電子ディスプレイ、その他の透明な表面に
統合して、太陽エネルギーを電気に変換する方法として近年登場。太陽電池
は、特別な樹脂を充填した2
つのガラス板の間に固定されています。これら
の樹脂は、太陽電池をあらゆる面からしっかりと包みます。各セルは2つの
電気接続で接続され、他のセルに接続されてモジュールを形成する。
この新
興産業にその名を刻むことを目指しているそのような企業の1つがOnyx Solar
です。そのガラスは、マイアミヒートスタジアム、ドバイフレーム、コロラド
のサイエンスピラミッド、オーストラリアのノースコートにあるザジェネラル
として知られる受賞歴のある住宅の建設など、5大陸のプロジェクトで使用さ
れている。クリーンなソースから電気を生成することに加えて、ガラスは高い
断熱性と防音性を提供し、有害な太陽放射から保護します-UVの99%とIR放射
の95%を除去します。天窓、カーテンウォール、天蓋、ルーバーなど、建物の
エンベロープのさまざまな部分にある従来のガラスを置き換える。 2016年、
Onyx Solarはフロリダ州マイアミのアメリカンエアラインズアリーナの入り口
に太陽光発電ガラスを設置し、約300の結晶シリコンPVガラスユニットがオン
サイトでの消費のために年間34,500 kWhの太陽光発電を生産。 Onyx Solarに
よるその他のプロジェクトには、最初の太陽光発電の歩行可能な床や、電子機
器を充電できる太陽光発電家具が含まれる。世界のソーラーPVガラス市場に関
与する他の主要企業については、Allied Market Researchのレポートで詳述さ
れている。



30分で新型ウイルス、迅速検出


開発する新型コロナウイルスRNA検出試薬は、栄研化学株式会社が開発した
27日、神奈川県衛生研究所と理化学研究所は、新型コロナウイルスを30
分以内に検出できる新技術を開発したことが公表され、早速詳細調査するこ
とに。その前に、現在、主流のPCR法は検出まで1~2時間かかるが、新
たに開発されたスマートアンプ法では、10~30分と迅速に検出でき、感
度もPCR法と同等以上だという。 県衛生研などは、クルーズ船「ダイヤ
モンド・プリンセス」に乗船していた感染者から採取した新型ウイルスの検
体を用い、新技術の有用性を確認したという。実用化には体外診断用医薬品
としての承認が必要で、県などは引き続き実証研究を進める。理研の臼井健
悟・開発ユニットリーダーは「まだ2合目くらいの印象だが、実用化に向け
た第一歩を踏み出せた」と語っている。



開発する新型コロナウイルスRNA検出試薬は、栄研化学株式会社が開発した
LAMP法(注3)を原理としたもので、キヤノンメディカルシステムズ株式会社が
提供する小型等温増幅蛍光検出装置で検出する。従来法(リアルタイムPCR
法)----ポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction, PCR)はDNA
を増殖させるための原理またはそれを用いた手法。手法はPCR法と呼ばれる
場合が多い---に比べて簡便かつ短時間で検出できることが特長で、現場近
くでの検査により適していた。PCR法では「①熱変性→②アニーリング→③
伸長反応」という3段階の温度変化による反応を繰り返すことで、理論的
にはDNA量を指数関数的(2n倍:2倍、4倍、8倍…)に増幅させることが
できる。このため 約20サイクル後には理論的に100万倍にまで目的DNA
を増幅させることができ、PCR法での温度変化は専用の装置(サーマルサイク
ラー)を用いて行うので操作自体は簡単である。PCRは、反応チューブの中に、
①鋳型DNA、②プライマー、③耐熱性DNAポリメラーゼ、④dNTP、⑤Mg2+を含
む緩衝液が含まれている必要がある

【原理】
PCR法は以下の3つの段階を繰り返すことによりDNAを増幅する。まず、92
〜95℃でDNA を①熱変性させ一本鎖とし、次に、任意の温度でプライマー
を②アニーリングさせます。最後に、72℃でDNAの③伸長反応を行います。
PCRでは、これを1サイクルとして、サイクルが1回行われるごとにDNA量を
2倍に増幅する。



特開2020-018295 改良されたウイルス検出方法
このように、核酸増幅法は数コピーの標的核酸を可視化可能なレベル、すな
わち数億コピー以上に増幅する技術であり、生命科学研究分野のみならず、
遺伝子診断、臨床検査といった医療分野、あるいは、食品や環境中の微生物
検査等においても、広く用いられている。代表的な核酸増幅法(PCR)は、
(1)熱処理によるDNA変性(2本鎖DNAから1本鎖DNAへの解離)、
(2)鋳型1本鎖DNAへのプライマーのアニーリング、(3)DNAポリ
メラーゼを用いた前記プライマーの伸長、という3ステップを1サイクルと
し、このサイクルを繰り返すことによって、試料中の標的核酸を増幅する方
法である。アニーリングと伸長を同温度で、2ステップで行う場合もある。
RNAを分析する場合、このPCRの前段として、鋳型RNAをcDNAに
変換する逆転写(RT)を実施。これをRT-PCRという。このRT-P
CRは、(1)RT、PCRを非連続に実施する2ステップRT-PCR、
(2)RT、PCRを、単一酵素を利用して連続して実施する一酵素系1ス
テップRT-PCR、(3)逆転写酵素とDNAポリメラーゼの2種類の酵
素を利用して、RT、PCRを連続的に実施する二酵素系1ステップRT-
PCRの3つに大別される。RT-PCRのうち、遺伝子検査やウイルス検
査では、処理能力の高さや、反応途中での反応容器の開閉によるコンタミネ
ーションを回避するため、1ステップRT-PCRが好まれる。二酵素系1
ステップRT-PCRでは、逆転写酵素とDNAポリメラーゼの少なくとも
2種類の酵素が使用される。一方で、一酵素系1ステップRT-PCRでは、
Tth  DNAポリメラーゼなどの逆転写活性を併せ持つDNAポリメラー
ゼが利用される。

しかし、DNAポリメラーゼの逆転写酵素活性は一般に、レトロウイルス由
来の逆転写酵素の逆転写効率には劣ることから、二酵素系1ステップRT-
PCRの方が、一酵素系RT-PCRに比べて感度が高いとされている(非
特許文献1)。従って、一酵素系1ステップRT-PCRは、二酵素系RT
-PCRに比べて高感度化が難しいと考えられてきた。ウイルス検査の代表
例として、病原性RNAウイルスの一つであるノロウイルスが挙げられる。
ノロウイルスは、急性胃腸炎の原因となる1本鎖RNAウイルスである。感
染力が強く、集団食中毒や集団感染を引き起こすことから、公衆衛生上関心
の高いウイルスである。ノロウイルスGⅠ及び(GⅡ)の2つの遺伝子群に
分類される。ノロウイルスの病原体検査では、組織培養法が確立できておら
ず、電子顕微鏡法、ELISAによる免疫学的抗原検出法、または核酸増幅
技術を利用したウイルス遺伝子の検出法が開発されている。このうち、日本
においては、厚生労働省医薬食品局安全部監視安全課の通知(食安監110
5001号)に基づくRT-PCR法が公定法として普及している。ノロウ
イルスの感染の原因として主にノロウイルスに汚染された食品を飲食するこ
とによるが、ヒトの手を介した感染が多いため、調理施設、医療現場、老人
介護施設及び保育園などでは定期的な検便検査が求められている。大量調理
施設衛生管理マニュアルには、調理従事者等の検便検査に、月に1回以上又
は必要に応じノロウイルスの流行期である10月から3月についてノロウイ
ルスの検査を含めることが追加される。これはウイルスに感染していても症
状がでない人(健康保因者)が少なからず存在し、これらの人たちが知らず
知らずのうちに感染を広げる可能性があるためである。さらに、下痢や嘔吐
などの症状がある調理従事者は医療機関を受診し、ノロウイルスに感染して
いることが判明した場合はリアルタイムPCR等の高感度検査を実施し、ノ
ロウイルスを保有していないことが確認されるまでは食品に直接触れる調理
作業を控えるなどの適切な処置をとることが望まれている。(中略)
【要約】
従って、試料中のRNAウイルスの存在の有無を検査方法で、核酸の単離処
理も加熱処理も行っていない試料と、逆転写活性を有する耐熱性DNAポリ
メラーゼを含む一酵素系1ステップRT-PCR反応液とを混合する工程及
び反応容器を密閉後、1ステップRT-PCR反応を実施する工程、を包含
することで、試料から核酸の単離や試料の事前の加熱処理を行うことなく、
一酵素系1ステップRT-PCR反応液と試料とを直接混合し、1ステップ
RT-PCRを実施することによりウイルスの有無の検出を可能とする方法
およびキットを提供できる。
【結果】
G1、G2  RNAの増幅曲線を図1に示す。条件1から条件4について、
耐熱性DNAポリメラーゼの量を増加させるに従って、G1、G2共に増幅
曲線の到達蛍光強度が減少した。この傾向は、ノロウイルスGⅡ型の検出に
おいて顕著であった。この結果は、反応液中のポリメラーゼ量が増加するに
従って、非特異増幅が増加していることを示唆している。

図1

特許文献1 特開2018-000138号公報     
特開2019-129798
加熱サンプルを用いたより迅速で効率的な等温増幅

このように、①核酸を増幅する方法として、ポリメラーゼ連鎖反応法(PC
R法)が広く知られている。②RNAの場合、逆転写酵素によって一旦cD
NAを合成してからPCR法を行なう、また標的核酸がRNAの場合、いわ
ゆるRT-PCR法が知られているが、PCR法およびRT-PCR法は急
激に何度も反応温度を昇降させる必要があり、自動化の際の反応装置の省力
化や低コスト化のための障壁となっている。③一方、RNAを標的として一
定温度で核酸を増幅する方法としてNASBA法(特許文献1および2)、
TMA法(特許文献3)、TRC法(特許文献4および非特許文献1)とい
った方法が知られている。これらの方法は、反応温度を昇降させることなく
一定温度で核酸が増幅する等温増幅反応のため、簡便に核酸を増幅すること
ができる。そのため自動化の際の反応装置省力化や低コスト化ができる点で
好ましい。感染症の臨床検査分野においては、簡便、迅速かつ高感度に病原
体を検出することが重要である。高感度に病原体を検出する方法として、核
酸増幅法を利用した検出法が知られている。しかし、これらの核酸増幅反応
は、緊急を要する場合がしばしばある臨床検査分野ではより短時間に結果を
得ることが求められている。等温増幅反応において、等温増幅反応を実施す
る温度よりも高い温度のサンプルを添加する標的核酸を増幅し検出する方法
を用いることで、より迅速で効率的な等温増幅反応により、標的核酸を増幅、
検出する方法を提供する。

【NASBA法:前出特許文献1】
第2650159号 核酸増幅方法
標本中に存在する特定の核酸配列を検出するために核酸の相補的配列で標本
をプローブすることは公知の診断方法で使用されている。核酸と相補的核酸
との結合は高度に特異的であり、従って標本中に特定の核酸が存在するか否
かを有効に判定し得る。このためには、検出すべき特定核酸配列が既知であ
り該特定配列に相補的な核酸配列をもつプローブを構築することが必要であ
る。本願において、「特定核酸配列」なる用語は、増幅させるべき一重鎖ま
たは二重鎖の核酸を意味する。「標本」なる用語は、複数の核酸を含有する
混合物を意味する。「十分に相補的な」なる用語は、2つの核酸即ちプライ
マーと鋳型とが特異的に相互作用でき所与のイオン強度条件及び温度条件下
にプライマー依存性で鋳型依存性のDNA合成を有効に行なうことを意味する。

核酸プローブは高度に特異的であるため、いくつかの場合には、核酸配列に
よって産生されるタンパク質よりもむしろ核酸配列自体をプローブするほう
が好ましい。例えば、タンパク質検出だけに基づく診断方法では、B型肝炎
ウィルスの感染性粒子の存在に関して信頼できる診断を下すことができない。
その理由は、DNAゲノムの欠失した非感染性抗原粒子が有意レベルで存在す
るからである。別の例では、前癌性または良性の子宮頚部腫瘍中に検出され
るヒト乳頭腫ウイルスの種々のサブタイプは核酸プローブハイブリダイゼー
ションを使用したときにのみ識別できる。またエイズの微生物学的研究から
も、エイズ特異的核酸配列の存在に基づくアッセイが最良の診断方法である
ことが確認された。

既存の核酸プローブ技術の使用に伴う最大の困難及び既存のプローブ技術の
実用性に限界がある理由は、コピー数の問題にある。例えば、1つのウイル
スまたは細胞中に通常は特定遺伝子の単一コピー(single copy)が存在する。
この1つのコピーがRNAまたはタンパク質のごとき遺伝子産生物のコピーを
多数生成し得る。このため、検出すべき核酸の特定配列がタンパク質の数千
ものコピーを生じ得るので、診断方法においてはタンパク質をプローブする
技術がしばしば使用されてきた。レジオネラ(Legionella)及びマイコプラ
ズマ(Mycoplasma)のごときある種の細菌性病原体の診断を核酸プローブを
用いて容易に行なうために、細胞当り100,000コピーにのぼる多数の天然リ
ボソームRNAが遺伝子プローブ(GenProbe)法によって使用されてきた。し
かしながら、この戦略は、ウイルスのごとき非細胞性病原体には使用できな
い。核酸プローブを用いたエイズウイルス検出方法の開発ではコピー数が特
に問題になる。何故ならこの場合、組み込まれたプロウイルスは10,000個の
末梢血リンパ球のうち1個未満のリンパ球中に存在し得るからである。従っ
て、標本中に存在すると予想される特定核酸配列を増幅できれば、コピー数
の問題が解決されプローブアッセイをより容易に使用できる。少数の細胞し
か含まず従って特定遺伝子の少数コピーしか含まない正常生物標本において
は、コピー数の問題を解決するために増幅方法を利用する必要がある。

1つの増幅方法は、標本の「十分な増殖」を行なうこと、即ち標本中に存在
する生きた生物物質が自然に複製できるように条件を整えることである。核
酸配列の量を複製によって検出可能レベルまで増加させる。例えば食品産業
では、加工食品の有害細菌Sallmonellaを検査するために、食品標本を何日
間もインキュベートして核酸量を増加させる必要がある。臨床標本では、病
原体の数を増加させるために標本をかなりの期間にわたって増殖させる必要
がある。1987年7月28日付けCetus Corporationの米国特許第4,683,195号及
び1987年7月28日付けのCetus Corporationの米国特許第4,683,202号は夫々、
標本中に含まれる標的核酸配列の増幅方法を開示している。米国特許第4,683,
195号に記載された方法は、標的核酸配列を含有すると予想される標本をオリ
ゴヌクレオチドプライマーで処理してプライマー伸長産生物を合成し、該産
生物を鋳型として標的核酸配列を増幅させる方法である。好適実施例では熱
変性を用いてプライマー伸長産生成物を鋳型から分離している。また、米国
特許第4,683,202号に記載の方法は、異なる2つの相補鎖をもつ標的核酸配
列の増幅方法である。この方法では、鎖をプライマーで処理して伸長産生物
を合成し、プライマー伸長産生物を鋳型から分離し、次にプライマー伸長産
生物を鋳型として使用する。

前出の2つの米国特許はいずれも、増幅方法においてユーザーが手動的また
は機械的に介入しかつ多段階操作を行なう必要がある。これらの特許に含ま
れる操作段階では、ユーザーが標本を加熱し、冷却し、適当な酸素を添加し、
次いで諸段階を繰り返す必要がある。温度変化は酵素を失活させる。従って
ユーザーは増幅過程の際に適当な酵素のアリコートを増幅混合物に繰り返し
補充する必要がある。米国特許第4,683,195号及び第4,683,202号によれば更
に、増幅方法の各サイクルでは第1鋳型から第2鋳型が合成され、次に第2
鋳型を用いて第1鋳型が合成される。このようにしてこの手順が繰り返され
るが、増幅方法の各サイクルは1つの基質から1つの産生物の合成に基づい
ている。
 従来技術に開示された増幅方法にかかわりなく、増幅方法の改良が必要と
されている。ユーザーの介入が少なく操作が少ない増幅方法が好ましい。更
に、増幅方法に関与する酵素の活性に影響を与えないように増幅が比較的一
定の室温で行なわれるのが有利である。増幅方法の各サイクル毎に1つの鋳
型を使用して1つの基質から2つ以上の産生物を生成することができれば更
に好都合であろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】試薬を順次添加することなく比較的に一定した温度で特定の核
酸配列を増幅するための方法であって、
(A)(i)第1のオリゴヌクレオチドプライマー、
(ii)RNAポリメラーゼプロモーターのアンチセンス配列を含む第2のオリ
ゴヌクレオチドプライマー、
(iii)前記プロモーターを認識するDNA依存性RNAポリメラーゼ、
(iv)RAN依存性DNAポリメラーゼ、
(v)DNA依存性DNAポリメラーゼ、
(vi)一重鎖または二重鎖のRNAまたはDNAを加水分解することなくRNA-DNA
ハイブリッドのRNAを加水分解するリボヌクレアーゼ、および
(vii)リボヌクレオキシドトリホスフェートおよびデオキシリボヌクレオ
シドトリホスフェートを含む単一の反応媒質を用意し、
(B)  前記特定核酸配列またはこの特定核酸配列と相補的な配列を含むRNA
第一鋳型からなるRNAを、増幅反応サイクルが生起するような条件下で、前
記反応媒質中に提供し、しかる後、
(C)  前記特定核酸配列の所望の増幅を達成するのに充分な時間前記条件
を維持するステップからなる方法。
【請求項2】前記RNA第一鋳型が前記特定核酸配列を含んでおり、ステップ
(B)が前記反応溶媒質中に一重鎖RNAを提供することを含んでおり、その
結果、
(i)前記第1のオリゴヌクレチオドプライマーが前記一重鎖RNDとハイブ
リダイズし、
(ii)前記RNA依存性DNAポリメラーゼが前記一重鎖RNAを鋳型として利用し
て前記第1オリゴヌクレオチドプライマーを伸長することによってDNA第二
鋳型を合成し、それによりRNA-DNAハイブリッドを形成し、
(iii)前記リボヌクレアーゼが、前記RND-DNAハイブリッドを構成してい
るRNAを加水分解し、
(iv)前記第2オリゴヌクレオチドプライマーが前記DNA第二鋳型とハイブ
リダイズし、
(v)前記DNA依存性DNAポリメラーゼが前記第2オリゴヌクレオチドプライ
マーを鋳型として利用して前記DNA第二鋳型を伸長することによって機能性
のRNAポリメラーゼプロモーターを合成し、
(vi)前記DNA依存性RNAポリメラーゼが前記機能性プロモーターを認識し、
かつ前記DNA第二鋳型を転写し、それにより前記RNA第一鋳型のコピーを生成
させることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】前記第2オリゴヌクレチオドプライマーがさらに前記DNA依存
性RNAポリメラーゼに対する転写開始部位のアンチセンス配列を含んでおり、
前記転写開始部位の前記アンチセンス配列が前記RNAポリメラーゼプロモー
ターの前記アンチセンス配列と機能可能なように結合していることを特徴と
する請求項1に記載の方法。
【請求項4】前記DNA依存性RNAポリメラーゼがバクテリオファージT7  RNA
ポリメラーゼであり、転写開始部位の前記アンチセンス配列及び機能性RNA
ポリメラーゼプロモーターの前記アンチセンス配列が一緒になって次のヌク
レオチド配列AATTCTAATACGACTCATATAGGGAGを構成することを特徴とする請求
項1に記載の方法。
【請求項5】ステップ(B)がさらに前記反応媒質にサンプルを添加するこ
とを含んでおり、その際の条件は、前記特定核酸配列またはこの特定核酸配
列と相補的な配列を含むRNA第一鋳型からなるRNAが前記サンプルによって提
供された場合に前記サイクルが生起するような条件とすること、および、ス
テップ(C)の後にさらに前記試薬(i)、(ii)および(vii)のいずれ
かの消費または前記サイクルの産物の蓄積に関して前記反応媒質をモニター
するステップ(D)を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】ステップ(D)が前記サイクルの核酸産物を検出することを含
む請求項4に記載の方法
【請求項7】ステップ(D)が核酸プローブを使用して前記核酸産物を検
出することを含む請求項5に記載の方法。
【請求項8】ステップ(D)が制限エンドヌクレアーゼと電気泳動分離を使
用して前記核酸産物を検出することを含む請求項5に記載の方法。
【請求項9】ステップ(D)が前記RNA第一鋳型の蓄積をモニターすること
を含む請求項5に記載の方法。
【請求項10】ステップ(D)が前記DNA第二鋳型の蓄積をモニターするこ
とを含む請求項5に記載の方法。
【請求項11】ステップ(D)が機能性のRNAポリメラーゼプロモーターを
含有するDNAをモニターすることを含む請求項5に記載の方法。
【請求項12】ステップ(D)が前記RNA-DNAハイブリッド中間体の蓄積を
モニターすることを含む請求項5に記載の方法。
【請求項13】ステップ(D)がさらに、前記試薬(i)、(ii)および
(vii)のいずれかの消費または前記サイクルの産物の蓄積を、前記特定核
酸配列およびそれと相補的な前記配列が存在しない場合の前記反応媒質中に
おける前記試薬の消費または前記産物の蓄積に相当する値と比較することを
含む、請求項5に記載の方法。
【請求項14】前記リボヌクレアーゼが大腸菌リボヌクレアーゼHおよびト
リ骨髄芽球症ウィルスポリメラーゼのリボヌクレアーゼHからなることを特
徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】前記リボヌクレアーゼが子ウシ胸腺リボヌクレアーゼHであ
ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項16】前記第1オリゴヌクレオチドプライマーまたは前記第2オリ
ゴヌクレオチドプライマーが、固定化された支持体と可逆的に結合する、請
求項1に記載の方法。
【請求項17】前記DNA依存性RNAポリメラーゼがバクテリオファージRNAポ
リメラーゼである請求項1に記載の方法。
【請求項18】前記DNA依存性RNAポリメラーゼがバクテリオファージT7RNA
ポリメラーゼである請求項16に記載の方法。
【請求項19】前記DNA依存性RNAポリメラーゼがバクテリオファージT3ポリ
メラーゼである請求項16に記載の方法。
【請求項20】前記DNA依存性RNAポリメラーゼがバクテリオファージφ II
ポリメラーゼである請求項16に記載の方法。
【請求項21】前記DNA依存性RNAポリメラーゼがサルモネラバクテリオファ
ージsp6ポリメラーゼであることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項22】前記DNA依存性RNAポリメラーゼがPseudomonasバクテリオファ
ージgh-1ポリメラーゼであることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項23】前記RNA依存性DNAポリメラーゼがレトロウイルスリバースト
ランスクリプターゼであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項24】前記レトロウイルスリバーストランスクリプターゼがトリ骨
髄芽球症ウイルスポリメラーゼであることを特徴とする請求項22に記載の方
法。
【請求項25】前記レトロウイルスリバーストランスクリプターゼがモロニ
ー(Moloney)マウス白血病ウイルスポリメラーゼであることを特徴とする
請求項22に記載の方法。
【請求項26】前記DNA依存性RNAポリメラーゼがエキソヌクレアーゼ活性を
もたないことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項27】前記反応媒質中のDNAポリメラーゼがいずれもDNAエキソヌク
レアーゼ活性もDNAエンドヌクレアーゼ活性ももたない、請求項1に記載の
方法。
【請求項28】前記DNA依存性DNAポリメラーゼがトリ骨髄芽球症ウイルスポ
リメラーゼである請求項1に記載の方法。
【請求項29】前記DNA依存性DNAポリメラーゼがDNAポリメラーゼαまたは
ポリメラーゼβである請求項1に記載の方法。
【請求項30】前記DNA依存性DNAポリメラーゼが子ウシ胸腺DNAポリメラー
ゼである請求項1に記載の方法。
【請求項31】ステップ(C)が前記条件を30分~4時間維持することから
なる、請求項1に記載の方法。
【請求項32】さらに、前記サイクルのDNA産物をクローニングベクターに
結合した後前記DNA産物をクローン化するステップを含む、請求項1に記載
の方法。
【請求項33】さらに、前記サイクルの前記DNA産物がコードしている産物
を発現系で発現させるステップを含む、請求項31に記載の方法。

【特許文献2】特許第3152927号
特許3152927 自己持続性、配列複製システム
【要点】
例えばヒト免疫不全ウィルス(HIV-1)の核酸に関連する核酸のごとき病
原性疾患または状態に付随するであろうポリペプチドをコードしている核酸
を検出することが望まれている。そのようなポリペプチドをコードしている
核酸の検出に加え、血友病で例示されるごとく欠陥ヒトベータグロビン遺伝
子の検出の場合のような欠陥遺伝子のごとき病原性疾患または状態に特徴的
な他の核酸の検出も望まれている。
特徴的なことは、そのようなものに付随する核酸は、与えられた血液または
他の体液のごとき生物試料または試験されるべき与えられた個体の組織試料
中の全核酸に比較すると非常に少量しか存在していないことである(あった
としてもわずかである)。そのような核酸種の検出には周りに付随する種々
の他の核酸種の中から検出可能および測定可能であるという特異性(もしあ
れば)を必要とする。これらの種のあるものは標的核酸と近い相同性をもっ
ているであろう(少くとも単離されたセグメント)。さらに、先に指摘した
ごとく、これらの標的核酸種は試験される生物試料中に非常に微量のみしか
見いだされないのが普通である。しかも、潜在する疾病状態の適切な診断の
ためには、たとえそのような標的核酸が少量でもアッセイ系の忠実さで明確
に検出可能であることが必須である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】標的RNA配列に対応する配列をコードし、作用可能なポリメラ
ーゼ  プロモーターを持つ二本鎖DNAを調整する方法で、
a)標的核酸配列のセグメントの相補体である配列を作用可能なように伴っ
たRNAポリメラーゼ  プロモーター配列を含む第1のDNAプライマーを提供し、
b)適当なハイブリダイズ条件下前記の第1のDNAプライマーを前記標的核
酸配列を含んでいるであろう核酸試料と接触させ、
c)DNAポリメラーゼ伸長反応において前記第1のDNAプライマーと前記核酸
配列のハイブリダイゼーション生成物のプライマー伸長を可能にして対応す
るRNA/DNAデュープレックス核酸を生成させ、
d)前記RNA/DNAデュープレックス核酸のRNA鎖を酵素的に選択的に消化し、
e)第2の核酸プライマーの適切なハイブリダイゼーション条件下cDNA鎖を
含む遊離されたプロモーターへのハイブリダイゼーションを可能にし、前記
第2の核酸プライマーは前記選択消化の生成物であり、および
f)DNAポリメラーゼ伸長反応において、前記DNA鎖を持つプライマーのハイ
ブリダイゼーション生成物のプライマー伸長を可能にすることからなる方法。
【請求項2】前記核酸標的配列を含んでいるであろう核酸試料中の少なくと
も1つの特異的標的核酸配列の検出に有用な請求項1に記載の方法で:
g)調製された請求項1の二本鎖DNAを多数のRNA転写体(各々が前記標的核
酸配列に対応するRNA配列を運んでいる)の調製のための二本鎖DNA鋳型とし
て用いる追加段階を含む方法。
【請求項3】前記RNA配列を検定および随意に測定する追加の工程を含む請
求項2記載の方法。
【請求項4】前記核酸試料中の前記標的核酸配列が、それ自体内在的に存在
しているか、または、作用可能なプロモーター配列を持つプライマーを持つ
前記DNA標的配列のハイブリダイゼーション/プライマー伸長生成物から調
製される、作用可能なようにプロモーター配列を持つ分離されたDNA鎖へハ
イブリダイズされたプライマーのポリメラーゼによるプライマー伸長により
調製される二本鎖DNA鋳型からの転写により調製された対応するDNA標的配列
外挿生成物である請求項1,2または3の任意の1項に記載の方法。
【請求項5】h)適切なハイブリダイゼーション条件下、前記RNA転写体と
前記RNA転写体配列のセグメントの相補体である配列を作用可能なように伴
ったプロモーター配列を含むDNAプライマーとのハイブリダイゼーションを
可能にし、
i)DNAポリメラーゼ伸長反応において工程h)のハイブリダイズされた生
成物のプライマー伸長を可能にして対応するRNA/DNAデュープレックス核酸
を形成させ、
j)工程i)の前記RNA/DNAデュープレックスのRNA鎖を酵素的に選択的に
消化し、
k)適切なハイブリダイゼーション条件下、工程j)のDNA鎖生成物を含む
遊離されたプロモーターと核酸プライマーのハイブリダイゼーションを可
能にし、前記核酸プライマーは前記工程j)の選択的消化の生成物であるか、
または任意に作用可能なようにプロモーター配列を持つ外部からに由来する
オリゴヌクレオチド  プライマーであり、
l)DNAポリメラーゼ伸長反応において工程k)のハイブリダイゼーション
生成物のプライマー伸長を可能にし、および
m)工程l)の二本鎖DNA生成物を多数のRNA転写物の調製のための二本鎖
DNA鋳型として用いる追加の工程を含む請求項2記載の方法。
【請求項6】RNA転写体生成物が請求項2のRNA転写体生成物と逆のセンスを
持つ請求項5記載の方法。
【請求項7】1)逆転写酵素、2)RNaseH活性を持つ酵素、3)DNA-依存
性RNAポリメラーゼおよび4)プロモーター配列を作用可能なように持つ少
なくとも1つのオリゴヌクレオチド  プライマー配列により提供される酵素
活性が反応環境に存在することにより連続的および自発的に進行することが
可能になった請求項5記載の方法。
【請求項8】本質的に等温で実施される請求項7記載の方法。
【請求項9】請求項1または請求項5の工程1)による二本鎖核酸を、それ
からのプロモーターを認識するポリメラーゼにより触媒される反応において
それらの多数のRNA転写体(各々は前記標的核酸配列に対応するRNA配列を持
つ)を調製するための鋳型として用い、前記RNA転写体の存在を検出および
随意に測定することを含む方法。
【請求項10】前記転写体がRNA複製酵素誘導による前記の転写体の複製の
ためにRNA複製酵素認識部位を含んでいる請求項2または9記載の方法。
【請求項11】前記RNA転写体の検出されたRNA配列が前記試料にも含まれて
いる核酸の既知のコピー数の存在による内部標準化様式で測定される請求項
2,9または10記載の方法。
【請求項12】前記標的核酸配列に遺伝的または病原的疾患または状態の特
性が付随している請求項1記載の方法。
【請求項13】前記標的核酸配列にヒト免疫不全ウィルスが付随している請
求項1記載の方法。
【請求項14】前記標的核酸配列に欠陥遺伝子が付随している請求項1記載
の方法。
【請求項15】プロモーターがバクテリオファージT7プロモーターであり、
RNA転写体がT7  RNAポリメラーゼを使用して産生される請求項1または5に
記載の方法。
【請求項16】選択的消化がRNaseH酵素により実施される請求項1または5
記載の方法。
【請求項17】伸長反応が大腸菌DNAポリメラーゼIにより触媒される請求
項1または5記載の方法。
【請求項18】伸長反応が大腸菌DNAポリメラーゼIのクレノー断片により
触媒される請求項1または5記載の方法。
【請求項19】伸長反応がT7DNAポリメラーゼにより触媒される請求項1ま
たは5記載の方法。
【請求項20】伸長反応が逆転写酵素により触媒される請求項1または5
記載の方法。
【請求項21】前記DNA転写体が検出に先立って標識される請求項2または
5記載の方法。
【請求項22】前記DNA転写体が放射性標識されている請求項21記載の方法。
【請求項23】前記RNA転写体が発色団標識されている請求項21記載の方法。

特許文献3 特許第3241717号公報       
特許3241717 核酸配列増幅法

特許文献4
特開2000-014400 標的核酸の定量方法

【要点】
少なくとも第1の1本鎖オリゴ核酸、第2の1本鎖オリゴDNA、各種ポリ
メレースとその基質、第3の1本鎖オリゴDNA及び特定塩基配列に相補的
な配列を有し、該配列を有する核酸と結合した場合に測定可能な蛍光信号を
発するように標識された第4の1本鎖オリゴDNAを用い、蛍光信号を1度
以上測定する操作を含む、試料中の標的核酸の分析方法で、概ね一定の温度
で試料中の特定塩基配列を含む1本鎖RNAを分析するための簡便で精度の
高い方法であって、反応液の急激な昇温・降温操作を繰り返す操作や増幅さ
れたRNAの測定に際して担体を使用する必要がなく、密閉した容器中で全
操作を完了し得る方法を提供すること。




特開2019-95204 検出装置および検出方法
【要点】
A型インフルエンザウイルスのうち、例えばH5N1亜型に代表される鳥イ
ンフルエンザは、全身の臓器に感染が広がるため、致死率が高く強毒性と呼
ばれている。現状では、H5N1亜型はヒトには感染しにくいため、パンデ
ミックとなっていないが、変異によりヒトに感染する新型インフルエンザが
発生した場合には、壊滅的な被害が発生することが予想されている。一方、
インフルエンザの迅速検査は、イムノクロマト法などが実用化されているが、
強毒性と弱毒性の識別を行う迅速検査技術は、まだ確立しておらず、現状で
は、PCR(Polymerase Chain Reaction:ポリメラーゼ連鎖反応)法による遺
伝子増幅後の遺伝子検査が必要とされている。新型インフルエンザが発生し
てしまった際には、急速に感染が拡大することが予想されるため、迅速検査
手法がないと感染の拡大を止めることが難しいと予想される。また、ウイル
スを特異的に検出する技術としては、ウイルス表面のマーカと結合するプロ
ーブ分子を用いて捕捉する手法が知られているが、この手法では、夾雑物が、
プローブ分子やプローブ分子以外の部分へ、非特異的に吸着してしまった場
合との識別が難しく、高感度化が難しいという課題もあった。さらに同じプ
ローブ分子に結合する表面マーカを持ったウイルスがあった場合には、それ
らを識別できないという課題もあった。そこで、下図9のごとく、検出装置
は、センサ素子と、前記センサ素子に固定されたプローブ分子であって、検
出ターゲットの表面に露出した受容体と会合するプローブ分子と、を具備す
る。前記センサ素子は、前記プローブ分子と会合した前記受容体が開裂した
ことを検出することで、検出ターゲットの迅速な評価が可能な検出装置およ
び検出方法を提供する。

✔ サンプリングを含め10分以内(目標は1分以内)が開発目標です。



【符号の説明】
10…ターゲット検出素子、11…基板、12…下地膜、13…グラフェン
膜、14…リン脂質膜、15…注入口、16,17…電極、21…プローブ
分子、25…トリプシン阻害剤、31…エンベロープ、41…ハイドロゲル、
42…イオン液体、100…参照素子



世界の工芸:#CraftsOfTheWorld#TogakuMori

森 陶岳(もり とうがく、1937年3月23日 - )、岡山県出身の陶芸家。本名
は才蔵。両親は、岡山県備前市伊部の備前焼窯元の森秀次とけい。備前焼窯
元六姓の流れをくむ。岡山県指定重要無形文化財保持者。岡山大学教育学部
特設美術科卒後、中学の美術教師を3年で退職して陶芸の道に入る。
各種の
窯を築いて焼成を重ねた末、小さな窯では「古備前の魅力」の謎解きは出来
ないとして、古備前が焼成された中世の大窯焼成計画を立てた。兵庫県相生
市内の山中に半地下直炎式登り窯(全長46メートル)を築き、1980年1月8日
から53日間窯を焚いて、ひもづくりの大甕(おおがめ)など備前陶器多数を
焼成。その直後に岡山県邑久郡牛窓町寒風(現・瀬戸内市牛窓町寒風)に移
り、ここに全長53メートルの「寒風大窯」(さぶかぜおおがま)を築き、
1986、1990、1994、1999、2005、2011年の計6回、作品を焼いた。1997年か
らは、並行して前人未踏といわれる「寒風新大窯」(全長85メートル・幅6
メートル・高さ3メートル)の築窯に着手した。 2005年から弟子たちと古備
前が生産された大窯時代の共同作業の仕組みを取り入れ、2008年夏に寒風新
大窯を完成させた。新窯の性能を確かめる空焚き(からだき)も成功させた。
2015年信念からこの登り窯を用いて、約1年かけて備前焼初窯焼成を行う。


●遂に滋賀も発症したか。「オー・パンデミック!?」

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オール再エネ小水力発電事業①

2020年02月26日 | 開発企画



                    

                                                                        

10 先 進 せんしん 
---------------------------------------------------------------------
「顔淵死す。子曰く、『ああ、天われを喪ぼせり。天われを喪ぼせり』」(9)
「いまだ生を知らず、いずくんぞ死を知らん」(12)
「過ぎたるは、なお及ばざるごとし」(16)
「道をもって君に沢え、不可なれば止む」(24)
「なんぞ必ずしも書を読みて、然る後に学ぶとなさんや」(25)
---------------------------------------------------------------------
22.子路がたずねた。「教えを受けたら、ただちに実行すべきでしょうか」
 孔子は答えた。
「父兄がいることだ。父兄に相談もせずに実行してはいけない」
 再有がたずねた。
「教えを受けたら、ただちに実行すべきでしょうか」
 孔子は答えた。
「そうすべきだよ」
公西華は釈然としなかった。
「由が、"教えを受けたら、ただちに実行すべきでしょうか"とたずねたのに対
して、先生は、"父兄がうか" とたずねると、"そうすべきだよ”とのお答えで
した。どうも腑におちません。先生の真意はどちらにあるのでしょうか」
「こうだよ。求は人間が引っこみ思案だ、だから積極性をうながした。由は人
の分までやろうとする、だから手綱を引きしめたのだよ」

子路問、聞斯行諸、子曰、有父兄在、如之何其聞斯行之也、冉有問、聞斯行
諸、子曰、聞斯行之、公西華曰、由也問、聞斯行諸、子曰、有父兄在、求也
問、聞斯行諸、子曰、聞斯行之、赤也惑、敢問、子曰、求也退、故進之、由
也兼人、故退之。

Zi Lu asked,  "Should I put instructions into practice immediately?"
Confucius replied,  "You have your father and elders. Why don't you
ask their opinion?"  Ran You asked, "Should I put instructions into
practice immediately?"  Confucius replied, "Yes, you should."  Gong
Xi Hua was puzzled and asked,
"They asked the same question. Why did you make different answers?"
Confucius replied, "Ran You is passive. So I encouraged him. Zi Lu is
aggressive. So I restrained him."

   

【ポストエネルギー革命序論145】


素材は大腸菌 空気中の湿気で発電するフィルム
マサチューセッツ大学アマースト校が、乾燥地帯でも極薄のフィルムに付着し
た湿気から、発電する技術 「Air-gen」を開発しました。おもしろいのは、フィ
ルムに微生物が生み出した極細の繊維(ナノワイヤー)を貼り付けており、こ
れが発電する。NEW ATLASによると、導電性タンパク質のナノワイヤーを作る
のは、ジオバクターと呼ばれる鞭毛を持つグラム陰性嫌気性桿菌で、その化学
的性質のため繊維が空気から水蒸気を吸収するたびに電流を発生する。フィル
ムは1ミクロン以下という薄さで、両端に電極が備わっている。science alert
ではこの微生物についてもう少し詳細が書かれている。ジオバクターは30年
以上前から、ワシントンDCを流れるポトマック川の底に埋もれており、無酸
素の中で磁鉄鉱を生成する奇妙で珍しい堆積生物として知られている。徐々に
導電性の極細繊維を生み出すことが判明したため、科学者たちはこれをどうに
か活用できないかと試行錯誤を繰り返してきたが----グラフェンなどを使い、
他の種類のナノ材料を使った水力発電が実証されたことがあったが再現性や継
続性がなかった----今回の生物由来のナノワイヤーみたいに、連続発電しなか
た。University of Massachusetts Amherstでは、「Air-gen」に必要なのものは、
厚さ10ミクロン未満のタンパク質ナノワイヤーによる薄い膜のみで、その両端
に電極を付けるだけという簡素な機構である。たとえば、スマートフォンやス
マートウォッチといった小型デバイスに埋め込まれたら便利だし、屋根に設置
する太陽光パネルくらい家屋の電力を賄ったり、発電所くらい大規模な施設か
ら、電力供給することも視野に開発研究するという。


【要約】
環境からエネルギーを収穫することは、自立システムにクリーンな電
力を約束。太陽電池、熱電デバイス、機械式発電機などの既知の技術
には、特定の環境要件があり、それらを展開できる場所を制限し、継
続的なエネルギー生産の可能性を制限している。大気中の湿気の遍在
は代替手段を提供する。ただし、既存の水分ベースのエネルギー収穫
技術では、持続的な変換メカニズムが欠如しているため、周囲環境で
断続的かつ短時間(50秒未満)の電力バーストしか生成できない。こ
こでは、微生物Geobacter Sulfreducens から収穫されたナノメート
ルスケールのタンパク質ワイヤで作られた薄膜デバイスが、周囲環境
で連続電力を生成できることを示す。このデバイスは、厚さ7マイク
ロメートルのフィルムに約 0.5ボルトの持続電圧を生成し、電流密度
は1平方センチメートル
あたり約17マイクロアンペア。このエネル
ギー生成の背後にある推進力
は、フィルムが空気中に自然に存在する
湿度にさらたときにフィルム内
に形成される自己維持型の水分勾配で
ある。複数のデバイスを直線的に
接続すると、電圧と電流がパワーエ
レクトロニクスに拡大し、この結果
は、他の持続可能なアプローチよ
りも場所や環境条件による制限が少な
い継続的なエネルギー収穫戦略
の実行可能性を示す。

✔ 実用可能かのデータがないのでサスペンディング!



スイッチレス多段インバータ式太陽光発電揚水システム
【要約】
太陽光発電を利用した揚水システムは、送電網を接続する機会がない
地域で非常に成功している。太陽光発電技術は、太陽エネルギーを電
気エネルギーに変換して、直流(DC)または交流(AC)モーターベー
スのウォーターポンプを作動させる。ソーラーACモーターウォーター
ポンプの場合、電力調整ユニットで2つのエネルギー変換ステージ(
DC–DCおよびDC–AC)を作動させる。これにより、通常、サイズ、コス
ト、複雑さが増し、システム全体の効率が低下する。既存の2段階イ
ンバーター(DC–AC)ステージは、出力電圧の高調波と電磁干渉を生
成し、ACモーターの性能を直接低下させる。したがって、この論文は、
対処された問題の解決策として、0.5 HP単相誘導モータポンプの動作
用の5つのパワー半導体スイッチ式の7段インバーターを実証実権が
調査された。提案されているマルチレベルインバーターは、より少な
い高調波電圧の提供機能を備え、フィルター要件を軽減。これに加え
他の従来のマルチレベルインバータと比較した場合、他の部品コンポ
ーネントの使用は少なくなる。提案されたトポロジの作業実績に対す
るより良い考察を提供。シミュレーションは MATLAB / Simulink環境
で実行され、同じもののハードウェア実装が描かれている。結果から、
提案されたマルチレベルインバータトポロジでは、1.6034 Wの総電力
損失と98.11%の効率が得られる。マルチレベルインバーターから取
得したこの高品質の出力電圧は、誘導モーターウォーターポンプを駆
動するために供給されている。それに応じ所望の流量で水を汲み上げ
ている。

【序言】
世界的に、太陽光発電による揚水システム(SPVWP)は、太陽光が多
く発電システムが不足している地域で徐々に使用されている。その上、
太陽光発電(PV)システムのハードウェア価格は、過去20年間で80
%に低下。過去10年間に、電力の平準化コスト(LCoE)の測定値は
75%低下し、69ドル(約7,452円)/ MWh(イェーガーヴァルダウ、
2019年)を達成。これらの開発により、PVシステム、特にスタンドア
ロンのPVシステムをより迅速に適用可能なった。SPVWPの取得は、コス
トとメンテナンスを考慮し、他の従来のディーゼルまたは電気ベース
の揚水システムと比較し非常に簡素なものとなる。一般に、SPVWPは、
太陽光発電アレイ、インバータ、およびモータポンプセットのアセン
ブリから構成。 PVアレイは、電気配線された太陽電池の組み合わせる。
それらはフレームに一緒に取り付けられているが、アレイは複数のモ
ジュールを接続し設計する。ソーラーインバータは、PVパネルの重要
な構成要素であり、PVパネルからの直流(DC)出力を交流(AC)電流
に変換し、地下水抽出用のモータポンプセット(BiswasおよびIqbal、
2018)。さらに、現在のSPVWPは 電子システムを利用しており、これ
は主にシステム全体の出力、効率、およびパフォーマンスの向上に役
立ちます。コントローラーには、タンク内の水位を追跡し、モータ速
度を制御し、最大出力点追跡技術を利用して効率的な出力を提供する
機能もある(Poompavai and Kowsalya、2019)。Odeh et.al.2018)S
PVWPの実績は、操作の長さ、放射照度、およびPVアレイサイズに大き
く依存することを示唆。ポンプ効率改善に、ポンプウェルの特性、サ
ブシステムの効率、アレイのサイズ、システムの平均、放射照度の頻
度分布などに基づいてポンプを設計推奨した(Al-Shetwi et al.,201
6)。マイクロコントローラーのプログラミングの助けを借り、手動
追跡から自動2軸追跡システムまで、PVパネル追跡メカニズムでも進
歩が見られた(Chandel et al.,2015)。
SPVWPでは、電力調整ユニット(PCU)はすべての電子変換ユニットで
構成される。したがって、PCUユニットでは、システムが DC-DCコン
バーターまたはDC-ACインバーターのみを使用している場合、これは単
一ステージシステムと見なされる。それ以外の場合、システムが、両
方のコンバーターを使用している場合、これはダブルステージシステ
ムと見なされ
(Karampuri et al.,2014)。ダブルステージシステム
では、2
つのPCUが インターフェイスされる。1つはPVソースから最
大電力を抽出するために適用され、もう1つはモーターポンプセット
を制御するために使用される。 PCUの既存の2レベルインバータまた
は電圧源インバータ(VSI)は、電力品質の問題を満たすために必要。
また、フィルターの値を増加させるPVシステムのモーター電流の損失
とリップルコンテンツを増加させることもわかっている。回路(Ramu
lu et al.,2016)。したがって、SPVWPには、インバータが出力で2レ
ベル以上の電圧を生成できる単一ステージの電力調整(単一PCU)ソリ
ューションの要件がある(Packiam et al.、2013; Mishra and Singh、
2016、2018)。マルチレベルインバータ(MLI)は、対処された問題に
対する究極のソリューションを提供し、産業用アプリケーション向け
に高電力および中電圧を供給することができる(Kurtoglu et al.,20
19)。さらに、MLIは、高いスイッチング周波数と低いスイッチング周
波数の両方でより少ない入力電流関数を抽出し、負荷側のdv / dt効果
を小さくし、モータのベアリングのストレスを回避するフィルターの
必要性を減す(Poompavai and Vi-jayapriya、2017)。現在、スイッ
チングのメカニズムに基づいて、入力ソース電圧に応じて、多くのMLI
トポロジが利用可能となっている。そのうち、業界で商業的に好まれ
る主要な3つのトポロジーは、カスケードHブリッジ(CHB)マルチレ
ベルインバータ、ダイオードクランプ、およびフライングコンデンサ
ータイプ(Akagi、2017)。

再生可能エネルギーベースのシステムは、より多くの孤立したDC電源
を必要とするため(Amamra et al。、2017)、また、変動の問題と追
加のクランプダイオードとフライングコンデンサの必要性を排除する
ため、通常、最も重要なカスケードHブリッジタイプを採用。ただし、
この種の問題はスイッチカウント。電圧レベルの数が増加ごとに増加
し、かさばる、効率の低い、高価なインバータとなる。この問題を解
決するために、スイッチ数を減らしたさまざまなMLIトポロジが分析さ
れている(Gupta et al.,2016; Siddique et al.,019a、b)。このタ
イプのトポロジは、ドライバ回路の要件を大幅に削減し、システム全
体のサイズと費用を削減。このスイッチ数を最大限に減らし、複雑さ
を最小限に抑えることに焦点を当てて、新しいトポロジが導入された
(Umashankaret al.,2013)。7段インバーターには5つのスイッチの
みを使用。これは、提案されている他のトポロジと比較した場合、ス
イッチ数の削減が非常に少ないことです。トポロジから生成される高
品質の出力電圧は、非同期モーターを駆動できる可能性があります。
給水ニーズを満たすために、一般的に誘導モーターは揚水運転用に選
択されます。さらに、誘導モーターの生産は成熟した段階にあり、発
展途上国でSPVWPアプリケーションに使用する方法を確立しています。
誘導モーターの主な利点には、高い始動トルク、耐久性の低さ、速度
のばらつき、低いメンテナンスコスト、操作の容易さなどがある。速
度と流量は、総高調波歪み(THD)が最小のマルチレベルインバータを
使用して調整される。 Al-ShetwiとSujod(2018)は、太陽放射照度と
THDの間に反比例の関係があることを発見。彼らは、日射量が増加する
と、THDは電流波形と電圧波形のいずれかで減少する傾向があること発
見する。MLIから得られる高品質の出力電圧波形は、V / f制御と呼ば
れる振幅と周波数で制御。この方法により、誘導電動機は異なる速度
で所望の速度を達成する。この研究では、5つのスイッチインバータ
を備えた7段階インバータの動作を、d-SPACE RTI-1104プラットフォ
ームを使用して0.5 HP単相誘導モーターウォーターポンプで実験的に
実験。
このトポロジでは、パワースイッチとゲート信号が正弦波パル
ス幅変調技術によって与えられるため、絶縁ゲートバイポーラトラン
ジスタ(IGBT)を使用。
提案されたシステムは、SPVWPのDC-DC変換ス
テージの必要性を排除し、MLIトポロジを介したシングルステージソ
リューションを提供。
考察された結果、THDが低く、7段階の5スイ
ッチトポロジからのスイッチング損失が少ない高品質の出力圧を受け
取ることで、誘導モータポンプがスムーズに動作を維持しできること
を示す。
速度と流量は、提案されたMLIトポロジーから得られたパル
スの助けを借り所望の値に調整される。

図1

提案されたシステムのフレームワーク
図1に、太陽光発電のスタンドアロンの水ポンプシステムのフレーム
ワークを示します。これは、PVアレイと、それに続く5スイッチ7レ
ベルインバーターと誘導モーター水ポンプで構成されています。
提案
されたスイッチを削減したマルチレベルインバーターは、パルス幅変
調電圧を誘導モーターとポンプアセンブリの入力に単段ソリューショ
ンで提供するために使用される。


ここで、Ipvは入射光によって生成される電流(A)、Ioはダイオード
のリーク電流(A)、qは電子の電荷(1.60217×10−19C)、kはボルツ
マン定数(1.38065×10−
23 J / k)、αはダイオードの理想定数(1
<α<1.5)、RsはPVアレイの等価直列抵抗(Ω)、RpはPVアレイの等価
並列抵抗(Ω)、Nserはセルの数
直列では、Nparは並列セルの数、
TはPNジャンクション温度(K)、VtはPVアレイの熱電圧(V)。

スイッチ数を削減したPV給電マルチレベルインバータ
5スイッチトポロジ表示の7レベルインバーターを図2に示す。これ
は、4つの分離DCソースを含む非常に単純なトポロジであり、9レベ
ルの場合は5DCソースなどになります。
PVをソースとして統合するDC
ソースが分離され、非常に簡素。
提案されたトポロジでは、PVパネル
がこれらの分離されたDCソースを置き換えた。
相反配置(POD)技術
(Dan et al.,2015)を使用して、ゲーティング信号が生成され、5つ
のパワーIGBTスイッチに与えられます。
「Am」の大きさおよび「f m」
の周波数を有する正弦波変調信号は、基準波と搬送波の間で比較が行
われるゲート信号を生成するために取得されます。
生成される信号は、
キャリア信号の数に等しくなります。
変調指数(Ma)は、

最初に、スイッチSt1、St2、およびSt3の最初のレグは、50 Hzの周波
数が供給されるスイッチSt4およびSt5の2番目のレグに続いて、2 kHz
のスイッチング周波数でフェッチする必要がありました。
スイッチの
最初のレッグのゲート信号パターンは単方向でなければならない。な
ぜなら
、出力波形が歪みが発生する。インバーターの2番目のレッグ
は、極性反転パターンを保証。
提案されたトポロジのスイッチングパ
ターンを表1に示す。提案のトポロジから、この5スイッチ動作の組
み合わせで7レベルの出力電圧レベルが取得。
トポロジにより生成され
る最終出力電圧レベルは、m =(2×n – 3)で表せる。「m」は出力電
圧レベルの数を示し、「n」は電源スイッチの数を示す。
式は、m =
(2×v – 1)でも参照できる。ここで、「v」はDCソースの数を示す。

図2

表1 5段スイッチ式7レベルインバータースイッチングパターン



誘導モーター駆動の水ポンプシステム
より広い範囲では、誘導モーターは低コストでメンテナンスの必要性
が低いため、家庭用および産業用アプリケーションに適用される。一
般に、誘導電動機は対称的な回転子ケージと2つの非対称な固定子巻
線(主巻線と始動コンデンサまたは運転コンデンサを備えた補助巻線)
で、同等の正弦波電圧源が供給される。これに関連して、第2のタイ
プは揚水用途に選択されている。単相誘導モーターのモデリングと解
析には、2つの方法があり、1は二重磁場回転理論で、もう1つは交
差磁場理論。これらのうち、最初のものが三相誘導電動機理論により
似ており、しばしば選好される。理論の文脈では、交互の量の一部は、
比較的反対方向に回転できる2つの軸に分解。一方、図3のように、
両方の固定子巻線の軸が直交しており、モデルのdq軸は巻線の軸に関
連付けられた場合がある。誘導電動機のモデルを説明する基本的な方
程式を以下に示す。
図3
ステータを流れる電流は次のように表される。

             -中 略-
負荷が増加すると、誘導電動機の回転子電流が増加する傾向がある。
さらに、誘導モーターから生成されたエネルギーは、液体の回転をト
リガーすることで液体の流れの運動エネルギーに変換される。遠心ポ
ンプは操作が簡単なため、ポンプ操作に使用されます。特に固定ヘッ
ド用途向けであり、発生する圧力差はポンプの速度とともに増加する。
これらのポンプは、ケーシングに放射状に水を投げて水の運動量を有
効な圧力に変換する回転インペラカテゴリである。

図4

シミュレーション結果と分析
提案されたマルチレベルインバータトポロジが太陽光発電を使用した
揚水システムに実際に適しているかどうかを検証および確認するため
に、MATLA/ Simulink環境を使用して行われたシミュレーション。
PV
モデリングを使用し、異なる放射照度条件で取得したSolyndra SL-001
-200 PVパネルで得られたIVおよびPV特性を図4、5に示す。99.7Vの
最大開放電圧(Voc)は
1,000 W / m2の標準放射照度条件。 200 W /
m2の最小放射照度では、84Vの範囲でVocが発生する。電流と電圧の組
み合わせのある点で、電力は最大値に達し、ImpおよびVmpになる。

の特定のポイントでは、生成される最大電力は最大電力またはMPPと呼
ばれる。
太陽光発電パネルの仕様を表2に示す。


➲後略
以上、この論文によると、インバーターの出力電圧で達成されたより
低い高調波成分で、誘導モーターは強力で動的性能を実証。
パルス幅
変調技術により、モータが所望流量で水を汲み上げを検証。「オール
再エネ分散型小水力発電システム事業」の実現が可能となる。面白い!



小水力発電事業で地域社会を元気に
「小水力発電」に明確な定義はないが、2002年にFITに先駆けて導入さ
れた再エネ推進制度(RPS法)では、定格出力1MW未満を「小水力」と
して導入促進の対象になり、「1
MW未満」を1つの目安にしている。
その後、2012年7月に施行されたFITでは、水力に関しては30MW未満が
対象だが、現実的に新規開発の件数が多いのは1MW未満である。小水
力の特徴は、①大規模なダムを伴わない「流れ込み式」、つまり、水
を大規模に堰き止めず、もともとの落差を利用する手法が基本。②そ
のため、1MWを超えるような開発が可能な立地は少なく、またメガワ
ット(MW)クラスの設備規模では建設費用が数十億円になるため、投
資資金の調達やファイナンスのハードルも高い。③ただ、「小規模」
と言っても、太陽光のような「低圧」連系は少なく、50kW以上の高圧
連系案件がほとんど。新規開発では、100kW台と数百kW程度のプロジェ
クトが多くなっている。④MWクラスまで大規模化の進む風力や太陽光
に比べると、出力は小さいが、設備利用率が50~90%と高いため、太
陽光発電と比較した場合、同じ設備容量(kW)なら5~8倍の電力量
(kWh)を発電できる。例えば、出力200kWの小水力発電で、1MWのメ
ガソーラー(大規模太陽光発電所)と同等かそれ以上の電力量を生み
出せる。⑤基本的に流量と落差があれば、水の流れをエネルギーとし
て利用でき、この潜在量を「包蔵水力量」の大きい日本は、雨や雪が
よく降り、山地が多いので、世界的にも「包蔵水力量」が豊か。全国
小水力利用推進協議会の試算では、1MW以下の小水力発電の分野で、
未開発の包蔵水力量を3GW(300万kW)と試算。


※実は小水力は、昔から脱穀や籾摺りなど農業の動力源として使われ
「売電事業」として開発され始めたのはRPS法が施行。同法では売電単
価が電力会社との相対で決まり、卸電力市場より安い8~9円/kWhとい
うことで限定的だったが、FITにより売電単価はRPS法当時に比べて3
~4倍に上がっている。
開発速度が期待ほど上がらないのは、①河川法に基づく「水利権」が
あるが、現在は大きな制約要因ではなくなる。②開発に時間がかかる
最大の要因は、「地域の合意」。


富山県内では、県や市など行政による公営事業として早くから小水力
が開発されてきた。この場合、収益は広く地域に還元されるため、理
解が得やすくなる。これらの事業主体に比べ、企業や住民など民間に
よる開発が4カ所に留まっているのは、やはり「地域の合意」を得る
のに時間がかかる。民間主体のプロジェクトにも、地域の人が取り組
む場合と、地域外の企業などによる場合の2タイプがあり、当然、地
域外に売電収益が流出してしまうケースは、地域社会には抵抗感が強
>いが、地域の人たちが主体になった場合なら、すんなりと事業が進む
とかというと必ずしもそう簡単ではない。「地域の合意」を得るうえ
で、問題になりやすいのが、「内水面漁業権」。内水面漁業とは、河
川や湖沼などの内水面で行われる漁業や養殖業で、これらを行う権利
は、河川や湖沼周辺地域の共有財産になる。河川で小水力発電を行う
場合、内水面漁業権に対する補償がネック。地域外の主体の場合、乗

り越えて前に進めるには、補償金額の多寡を巡る「交渉」になる一方、
地域の人が小水力事業を行う場合、漁業権で利益を得るのは「同じ地
域の仲間」になるので、補償金額の問題ではなく、「合意形成」とな
るが、「合意形成」も簡単でない。

風力や太陽光などの再エネは、大規模化することでコストを下げ、国
のエネルギー政策で主力電源を目指すところまで成長したが、小水力
は、ダムのような大規模開発ではなく、小規模な施設で安定的な電力

を生み出すことが特徴。今後、再エネは、大資本による大規模開発と、
地域資本や住民を主体に開発される小規模な電源に2極化しているが。
小水力発電は、後者の「地域活用電源」として地域を支える電源とな
る。例えば、2016年11月に運転を開始した富山県南砺市上平地区の「

小瀬谷発電所」は、小瀬谷支流の流れを利用した小水力発電を建設し、
その収益を積み立てておき、茅葺屋根の葺き替え費用に充てるという

アイデアでプロジェクトが立ち上げ、運転開始している。小瀬谷発電
所の場合、地元の有力酒造メーカーが加わる形で、発電会社を設立し、
同社の信用力も借りてファイナンスに成功。こうした信用力のある地
元企業の参画がなくても、住民主体の小水力の建設に成功したケース
----岐阜県群上市白鳥町の「石徹白(いとしろ)番場清流発電所」---
農業用水路を活用した125kWの小水力。同発電所のある石徹白地区は、
100世帯足らずの中山間地の集落です。同集落のほぼ全世帯が組合に出
資するスキームで、総工費約2億3000万円を賄い、2016年6月に稼働。
年間約2000万円の売電収入から得られる収益は、農業関係に使われる。
とはいえ、こうした地域住民主体の小水力開発は、過疎の進む地域社
会にとって負担が大きく簡単でない。当初は、資金力ある企業が主体
になって投資・建設し、投資回収しながら、徐々に地域の所有に転換
していく形が現実的かもしれない。しかし、小瀬谷発電所の場合は、
地元の有力酒造メーカーが加わる形で、発電会社を設立し、同社の信
用力も借りてファイナンスに成功しており、信用力のある地元企業の
参画がなくても、住民主体の小水力の建設に成功したケースもある。
岐阜県群上市白鳥町の「石徹白(いとしろ)番場清流発電所」がそれ
です。農業用水路を活用した125kW小水力。同発電所のある石徹白地区
は、100世帯足らずの中山間地の集落。同集落のほぼ全世帯が組合に出
資するスキームで、総工費約2億3000万円を賄い、2016年6月に稼働。
年間約2000万円の売電収入から得られる収益は、農業関係に使われる。
とはいえ、こうした地域住民主体の小水力開発は、過疎の進む地域社
会にとって負担が大きく簡単ではなく当初は、資金力ある企業が主体
になって投資・建設し、投資回収しながら、徐々に地域の所有に転換
していく形----当初は、資金力ある企業が主体になって投資・建設し、
投資回収しながら、徐々に地域の所有に転換していく形が現実的----
10~15年での投資回収を想定する民間企業の視点からで、50年から100
年使い続けることで発電コストは安くなる----と考えられる。


✔ 「百年国債」投入対象に、防災・用水。分散型小水力発電開発事業
として、既存のダムへの併設及び新設専用ダム建設と併せ『オール再
エネ型中小水力発電事業』推進できそうである。


世界の工芸#CraftsOfTheWorld#KiyokoKoyama



神山清子(こうやま きよこ:1936年8月2日 - )は、日本の陶芸家。滋賀
県信楽を拠点にする日本の女性陶芸家の草分け、日本国内の骨髄バンク
の立ち上げにも尽力]。 1936年長崎県佐世保市生まれ。和洋裁学校を卒
業後、陶器の絵付け助手を始める。1954年、陶器製造会社に「絵付け工」
として就職するが、27歳で独立し作陶を始める。途絶えていた古信楽の
再現に成功し、自然釉薬を使った陶芸の第一人者。30歳の頃、知人に
勧められ公募展に出品すると入選し、当時まだ珍しかった女性陶芸家と
して、神山の名は全国に知れ渡る。神山が作陶を始めたころは女性が窯
場に入ると「穢れる」と言われ、窯焚きをする女性はいなかったが、神
山の存在は後進の女性陶芸家に勇気を与える。
神山の長男賢一(同じく
陶芸家)は、29歳のときに慢性骨髄性白血病で倒れ、神山はドナー探
しに奔走し、賢一は骨髄移植によって一時は快方に向かったが、2年後
に死去。この経験から骨髄バンクの必要性を訴える活動を始め、現在は「
滋賀骨髄献血の和を広げる会」の代表を務める。2002年9月、神山と賢
一の闘病生活を描いた本『母さん子守歌うたって―寸越窯・いのちの記
録』がひくまの出版より出版される。2005年1月、『母さん子守歌うた
って』を原作とした映画『火火』(高橋伴明監督)が公開。2019年9月、
神山の半生を参考にして作られる NHK連続テレビ小説『スカーレット』
が放送。ヒロインのモデルではないが、神山を深く取材し、子育てをし
ながら作陶する神山の姿を大きく参考にする。2019年9月25日、神山の
半生を描いた本『緋色のマドンナ 陶芸家・神山清子物語』がポプラ社
より出版。

 


 

コメント
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新型コロナウイルス感染症描論

2020年02月23日 | 環境工学システム論




                    

                                                            
10 先 進 せんしん 
----------------------------------------------------------------
「顔淵死す。子曰く、『ああ、天われを喪ぼせり。天われを喪ぼせり』」(9)
「いまだ生を知らず、いずくんぞ死を知らん」(12)
「過ぎたるは、なお及ばざるごとし」(16)
「道をもって君に沢え、不可なれば止む」(24)
「なんぞ必ずしも書を読みて、然る後に学ぶとなさんや」(25)
-----------------------------------------------------------------
21.言論が充実しているというだけでは、真の君子であるか、見せかけ
の偽君子であるか、区別がつない。(孔子)

子曰、論篤是與、君子者乎、色莊者乎 子曰わく(論の篤きに是(これ)与
すれば、君子者か、色荘者か)。

Confucius said, "You cannot distinguish between true gentlemen and
superficial gentlemen by their eloquent speech."


新型コロナウイルス感染症(COVIT-19)描論

新コロナウイルスのパンデミック(及び地域的メルトダウン含)宣言を忙
中閑的にブログで掲載していったが、わたし(たち)は、この件で余りに
無知・無力・混乱にあり、これを整理・整頓する必要がある。

 新型インフルエンザの想定は過去の経験を踏まえて作っていますが、
 第一波は8週間程度続き、社会の中に免疫を持つ人が増えていって
 一度終息します。その数カ月後に第二波が来るとみているのは、し
 ばらくすると人の往来で免疫を持っている人の割合が社会の中で変
 わるからです。
       ミレニアルズも知っておきたい 新型コロナウイル
       ス、流行期に備えたいこと (telling, 2020.02.24)

全世界での感染者は7万人を超え、死者は約2000人となった(2月19日現
在)。当初、ウイルスは自然発生と報道されていたが、ここにきて、武
漢にある研究所からの流出疑惑が持ち上がる。中国・武漢市に世界トッ
プレベルのウイルス研究所「中国科学院武漢病毒(ウイルス)研究所」
がある。この研究所が備える最新鋭の設備の1つが、BSL4(バイオセー
フティーレベル4
実験室。実験室では、SARSやエボラ出血熱のような、
感染力が強くて危険なウイルスのコントロールも可能で、洪水の被害が
及ばない場所に設置され、マグニチュード7の揺れにも耐えうるという。
しかしいま、この研究所から新型コロナウイルスが流出したのではない
かという疑惑が持ち上がっている。1月末、インド・デリー大学とイン
ド理工学院に所属する研究者たちがまとめた「新型コロナウイルスにエ
イズウイルスと不自然な類似点がある」とする論文が物議をかもす。さ
らにこの研究者たちは「このウイルスが自然発生することは考えられな
い」と。この論文は大バッシングののちに撤回されたが、一部のネット
ユーザーの間で内容が拡散。「新型コロナウイルスはSARSウイルスとエ
イズウイルスを武漢ウイルス研究所が人工的に合成したものでは」とい
う憶測も飛び交い、不安が高まり、1月28日、ハーバード大学公衆衛生
学教授のエリック・ファイグルーディン博士が自身のツイッターで「武
漢市の海鮮市場はウイルスの発生源ではない」と発信。たちまち世界中
のメディアで取り上げられる。

2月6日、中国メディア『大紀元』は、オンラインゲーム開発会社の会
長が自身のSNSで「武漢の研究所が新型コロナウイルスの発生源」と発言
したと報じている。この人物は、かつて中国の生物学者が動物実験で使
った牛や豚を食肉業者などに転売していた事件があったことから、新型
コロナウイルスに感染した動物が市場で売られたのではないかと疑う。
現在、中国版Googleともいわれる検索サイト「百度」で「武漢病毒研究
所」と検索すると、検索候補に「泄露(漏洩)」という文字が。疑惑は
広まる。過去にも“ヒューマンエラー”が起きる。2004年、北京にある
BSL3の要件を満たす実験室から、SARSウイルスが流出する事件が発生し、
責任者が処罰されており、中国メディアの報道などによると、研究員が
BSL3実験室からSARSウイルスを持ち出し、一般の実験室で研究をしたこ
とで感染が広まている。この頃、研究所からのウイルス流出や実験動物
のずさんな管理が問題----動物実験ではウイルスを動物に感染させたり
するのですが、実験が終わったらウイルスを不活化、無害化させる処理
をしなければいけない----が、処理が完璧ではない状態でゴミ箱に捨て
たり、外に廃棄したりしたことからSARSウイルスの感染が拡大したとい
われている。



武漢ではコウモリに宿るウイルスの研究
冒頭の最新ウイルス研究施設は、新型コロナウイルスの発生源とされる華
南海鮮市場から約30km離れた場所にあり、世界有数のウイルス研究所を擁
するフランスの技術協力を得て完成。SARS事件があったのと同じ2004年頃
から研究所の整備計画が始まり、2015年に竣工し、2018年から稼働(元産
経新聞北京特派員の福島香織、「新型コロナウイルス 「研究所から流出」
説の真偽を追う|NEWSポストセブン」、2020.02.20)。
今回疑惑を向けら
れている武漢ウイルス研究所のBSL4実験室の評価は高かく、
中国メディア
『財新』は、この実験室のチームが2017年に、複数のコウモリを起源とす
るSARS型コロナウイルスが変異したものがSARSウイルスであることを突き
止めたと報じた。チームリーダーでBSL4実験室副主任の女性研究者は「コ
ウモリ女傑」とも呼ばれている、そのコウモリの実験で発生したウイルス
が華南海鮮市場に流出した可能性を件の女性研究者は、SNSで一連の疑惑
を否定----新型コロナウイルスと研究所は無関係であることを私は命をか
けて保証する----という内容の投稿。中国メディア『財経』も、仮に実験
室から流出したら研究スタッフが真っ先に感染するはずと疑惑を打ち消し
ている。医学誌『ランセット』に中国の医師たちが寄稿した分析によると、
新型コロナウイルスの患者41人を調べ、発生源とされる華南海鮮市場に関
係しているのは27人。最も早い昨年12月1日に入院した初期患者4人のうち、
3人が市場とは無関係であったが、中国当局もSARS の経験を教訓に厳しく
取り締まってきたが緩くなり、武漢では堂々とヤミ市場が開かれている。
違法だからこそ希少価値が出て、野生動物の値段が上がる風潮は、拝金性
行下では当然と考えられ、いまも違法野生動物のヤミ市場は開かれ、武漢
でないところでもウイルスが出てもおかしくない状況にある。
1月27日、香港大学医学院は、新型コロナウイルスの感染者は約1週間
ごとに倍増しており、4~5月頃にピークを迎え、夏頃までに減退していく
と予測。ただ、ひと段落着いたとしても安心はできない。7月24日から
東京五輪が始まり、今年だけで世界中から3600万人もの人が訪日(予想)。
一旦収束したように見えても知らぬ間に感染し、それをまた本国に持ち帰
る人がいてもおかしくなく、本当のパンデミックは夏以降にやってくるか
もしれない(昭和大学医学部二木芳人教授)。また、今回、武漢の研究所
から流出したわけではなかったとしても、今後流出が起こらないとは限ら
ないと、感染症の専門医の指摘を引用しこの記事は結でいる(2020年2月
20日付 NEWSポストセブン)

✔参考「新型コロナ、武漢「美人すぎる39歳の研究所長」が握る発生の謎 
2020年2月18日付 現代ビジネス)
✔参考「Coronavirus Bioweapon - How China Stole Coronavirus From
Canada And Weaponized It:コロナウイルス生物兵器-中国がカナダか
らコロナウイルスを盗み、兵器化した方法」、(2020年2月17日付 Great
GameIndia):概要:昨年、カナダからのコロナウイルスの密輸が謎の貨物
として発見された。本件はカナダの研究室で働いている中国のエージェン
トに由来する。
✔参考「White House asks scientists to investigate origins of co-
ronavirus:ホワイトハウスは科学者にコロナウイルスの起源を調査する
よう依頼」(2020年2月7日付 abc NEWS)


新型コロナ、インフルやエボラと比べた危険度
単純ではない感染症のリスクの比較、図とともに解説
中国の湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスは、世界中で4万人以
上の感染者を出していが、この新しいウイルスは、他の感染症ウイルスよ
りも危険なのだろうか? おそらく多くの人が気にしている。感染症が流
行するたびに、こうした話題が持ち上がるのも無理はない。衛生当局も一
般市民も、公衆への総合的なリスクに基づいて自らの優先順位を決定。例
えば、世界保健機関(WHO)は 2月5日、流行発生からわずか1カ月余りの
新型コロナウイルス対策に、6億7500万ドル(約740億円)を支出する計画
を立ち上げ、加盟国に資金援助を要請。それに対して、2018年8
月からア
フリカ中央部で猛威を振るっているエボラ熱の対策費用に関しては、WHO
が加盟国から集めた金額は、この3分の1ほど。 こうした感染症の危険度を互
いに比較するには、複雑な計算が必要。感染のしやすさ、致死率、症状の重さ、
地域の封鎖に伴う社会的・経済的な影響の大きさなどを勘案することになる(参
考:「新型肺炎、封鎖された武漢で一体何が起きているのか」)。
単純に致死
率を比較するだけでは、どれが最悪の感染症かを判断しがたい場合もある。
例えばインフルエンザは、従来型のものであれH1N1のような新型のもので
あれ、感染者は何百万人にも上りうるが、死亡に至る割合は比較的低く、
そのうち0.1%ほど。対して、SARS(重症急性呼吸器症候群)、MERS(中東
呼吸器症候群)、そして今回の新型コロナウイルス感染症「COVID―19」は、
致死率の点でははるかに深刻で、SARSは致死率が10%ほどに上ったが、感染
が確認されたのはわずか8000 例ほどだった。
現時点で、新型コロナウイル
スの感染者数はSARSを大きく上回わる。そのうち死亡に至るのは2%ほど。
致死率でいえばインフルエンザの20倍ほどとなる。新型ウイルスの脅威は
早期に終息するだろうと予測する科学者もいる一方、中東で2012年から流
行が続いているMERSではそうなっていない。 

中国東部、浙江省の中央部に位置する永康市は「中国ハードウェアの都」と呼ば
れている。市内約1万あるとされる工場では、ロボットのアームや自動車部品、
家電製品など、年間40億ドル相当の製品が日々生産され世界中へ輸出される。
少なくとも、中国で新型コロナウイルスが発生する前は、それが永康の日
常。
新型肺炎患者の4分の3は、ウイルスが発生した湖北省に集中し、感
染拡大を防ぐためにここ3週間は全国的に交通が規制され、出稼ぎ労働者
の移動に影響が出ている。特に、永康のように製造業に大きく依存する地
域では、被害は深刻だ。金融リスク管理会社ムーディーズ・アナリティク
スは、中国のGDPがコロナウイルスによって1%、約1410億ドル減少すると
予測。
同社は、調理器具などを製造する小さな工場で、永康での感染確定
例はまだ5例にとどまる、浙江省全体では1131人の感染を確認。これは、
中国で3番目に多い数字。世界保健機関は、この新型コロナウイルスを「
SARS-CoV-2」と命名(参考:「新型コロナ、インフルやエボラと比べた危
険度は」
)。
工場は春節明けに生産を再開するはずだったが、感染拡大を
受けて中央政府は全国的に春節休暇を延長。その延長期間ももうすぐ終了
するが、出稼ぎ労働者が戻ってこない、すぐに工場を再開させるのは難し
いと懸念する。


インフルと思いきや新型コロナ?米の医療事情ネック





天然ガスは期待したほどクリーンでなかった
カーボンニュートラルへの橋渡 過大評価なのか
2015年、ベンジャミン・フミエル研究チームは、グリーンランドの氷床に
深い穴を開け、氷のサンプルを掘り出し、大気中のメタンのうち、天然ガ
スや石油といった化石燃料産業から排出された量はどれくらいかを計測調
査(メタンは、最も強力な温室効果ガスの1つである(参考:「石油・ガ
ス産業が直面するメタン問題」
)。
これまでは、大気中に毎年放出されるメ
タンの約10%が、火山などの地質学的発生源に由来すると考えられていた、2
月19日付けの論文によると、自然に放出される地質由来のメタンの割合は、それ
よりも大幅に少ないことを示す。その分、産業由来の排出量が従来の推定より多
い。今回の論文では、化石燃料由来のメタン排出量は最大40%も少なく見積も
られていた。件の研究者によると、
石油や天然ガスの生産が、これまでの推定よ
りも多量の温室効果ガスを排出。つまり、化石燃料由来聞部分は、思ったより大
きいが、人類が制御可能なものでもある(参考「木がメタンガスを放出、温暖化
の一因、証拠続々」
)。 強力な温室効果ガスであるメタンは、炭素44つの水素
が結合した分子、特に熱を吸収しやすく、メタンが大気中に熱を閉じ込める
効果は、20年間のタイムスケールで比べると二酸化炭素(CO2)のおよそ、
90倍に上り、長期的な地球温暖化の鍵を握っていると
大気中のメタン
濃度は、産業革命以前に比べ、少なくとも2.5倍に増加。温室効果が強
力なため、大気中のメタン濃度が高くなるほど、地球の気温上昇を国際的
な目標以下に抑えるのが難しくなる(参考:「パリ協定の目標を達成でき
る国はわずか、報告書」
)。メタンの由来をめぐる謎は、世界中の科学者
を何十年も悩ませ、今の温暖化を引き起こしている過剰なメタンは、正確
にはどこから来たか。ウシのげっぷや水田から発生したものか、それとも
石油や天然ガスを生産する際に漏れたものか、あるいは泥火山や断層、プ
レート境界から吹き出したものなのだろうか(参考:「温暖化に朗報かメ
タン排出少ないウシの秘密解明」
)過去数十年で、CO2排出量の削減要求
が高まったのに加え、水圧破砕法(フラッキング)などの技術を使って安
価に天然ガスを回収できるようにり、米国では2010年以降500カ所を超え
る石炭火力発電所が閉鎖。多くの場合、天然ガス(メタンガスが主成分)
を燃料とする火力発電所に転換され、現在、米国のエネルギー需要の40
%近く賄う。メタンは石炭よりCO2や大気汚染物質の排出が少ない。また、
大気中に留まる時間もCO2よりはるかに短い。そのため天然ガスは、CO2の
排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」社会へ円滑に転換の「
橋渡し燃料」とよく言われる。つまり再生可能エネルギーやCO2排出量を
実質マイナスにする「カーボンネガティブ」の技術が発達するまでの間を
天然ガス火力発電でつなぐという発想。
そこで問題となるのは、天然ガス
が本当に橋渡しになり、非常に長く使われることになるのか、という点で、
市場の動向を見ると、おそらく長期間になると考えられている。天然ガス
は気候への負荷が低いとされるのは、他のエネルギー源よりも炭素排出が
少ないという基本的な仮定がある。だが近年、天然ガスが生産工程でどれ
だけ失われるかを調べ、その仮定に疑念が浮上(参考:「天然ガス、CO2
排出量の削減効果低い」
)。
生産工程での漏出や損失が数%未満と非常に
少なければ、天然ガスの炭素排出量は他のエネルギー源と比べて同等以下
になる。そこが天然ガスの「損益分岐点」だ。だが、「漏出率」がガス回
収量全体の約1%を超えた段階で、炭素排出が本当に少ないか、はっきり
したことは言えなくなる。
最新論文によると、天然ガス生産工程における
ガスの漏出率は、全米平均で2%超になることが示され、また、米国の主
要採掘地域にある特定の「スーパー排出源」を調べた別の論文では、漏出
率はさらに高いことが示されている。
メタンが橋渡しになるという議論は
すべて水泡に帰す。もし議論をふりだしに戻して、それでもしばらくの間
は天然ガスが必要だと言うのなら、それはメタンの損益分岐点次第となり、
現在はその値が不明にあると件の研究者たちは話す。これまでは、地質に
由来する「天然メタン」の量推定に、特定の泥火山などからのメタン放出
量を慎重に測定し、それを元に地球全体での放出量を計算してきた。この
方法ではほとんどの場合、地質由来の天然メタンの放出量は年間約5000万
トンと推定され、メタンの年間総排出量の約10%となる一方、化石燃料
の採掘や燃焼によるメタンの年間排出量は、最近の推定によると2億トン
弱となるが、
地質由来のメタンは実際にはもっと少ないのではないかと疑
っていた。この疑念について調査するのに適した場所を探し、広大で平坦
なグリーンランド氷床であることを突き止め、地下100メートル超にある
氷には、1800年代の産業革命以前の大気に含まれていたメタンが、小さな
気泡の内部に閉じ込められている。同
研究チームは重さ900キロを超える氷
を掘り出し、氷に閉じ込められた気泡からメタンを含む空気を収集。


含まれている放射性炭素の違いにより、自然の地質由来のメタンは、湿地
などの他の発生源からのメタンと区別できる。250年前の氷から採取した
メタンには、地質由来のものはごく微量にしか含まれていなかった。また、
このサンプルは産業革命以前のものであるため、化石燃料由来のメタンの
痕跡は検出されなかった。
これに対し、産業革命が始まった後のサンプル
からは、化石燃料の動かぬ証拠が見つかった。
だが、重要な発見は、氷に
含まれていた地質由来のメタンの少なさだ。化石燃料に依存するようにな
る前は、地質由来のメタンの年間放出量が、わずか500万トン程度にすぎ
なかったのである。地質由来の量がこれほどの短期間で変化するとは考え
にくいため、この推定値は現在に当てはめても妥当な仮定である。


極めて重大なのは、その量が、これまでの推定値より1桁も少ないこと。
従来の推定値は、米環境保護局や気候変動に関する政府間パネル(IPCC)
などが、科学的評価や政策決定を行う際に用いていたもので、
毎年大気中
に放出される全メタン量は、昔から正確にわかっており、約5億7000万ト
ンだという数字は変わらない。したがって、自然の地質由来のメタン量が
はるかに少ないならば、他の放出源がその差を埋めなければならない。最
も可能性が高いのが、石油や天然ガスの産業だということも、今回の論文
は示す。
石油や天然ガス由来のメタンが、これまでの推定よりもはるかに
大量に排出されていたのだとしたら、天然ガスの使用量を減らすことはも
ちろん、生産工程で無駄に失われるガスをなくすことで、排出量を削減で
きるということでもあると考えており、
現在、風力や太陽光と天然ガスの
どちらに注力すべきかで悩んでいる電力会社は、もし天然ガスを選択する
のなら、発電所を今後何十年も運用することになる点を理解すべきだと指
摘する。
それでも決定を変えないだろうか。10年、20年、30年、40年後の
メタン排出量にも影響を及ぼすというのに」(参考:「発電所、CO2目標
を達成するにはすでに多すぎ、研究」
)。



古いメタン源は現代の気候温暖化にそれほど影響しない
新しい研究によると、融解する永久凍土や北極氷床の下から、古代に貯蔵
されたメタンが大気中に放出されても、将来の気候温暖化に及ぼす影響は
これまで考えられていたほど大きくなく、むしろ、現行の活動で排出され
る温室効果ガスのほうが、近い将来に及ぼす影響は大きいという。メタン
(CH4)は、地球温暖化の原因となりうる強力な温室効果ガスであり、二
酸化炭素の何倍も強力である。現在、CH4排出量全体に占める自然放出の
割合は40%程度である。しかし、古い低温のCH4が、永久凍土のように
気候に敏感な蓄積域の中や、氷床の下の水和物として、大量に閉じ込めら
れている。地球温暖化が続いていることから、数千年前に貯蔵されたこう
したCH4が大気中に放出され、将来急激な温暖化を引き起こす可能性があ
る。しかし、こうしたメタン源の気候に対する感度や全体的な影響はまだ
解明されていないため、気候変動の予測はさらに不確実になる。Michael
Dionyisiusらは、最終退氷期(現代とほぼ同じように大気が温暖化した期
間)に、こうした古い炭素源が気候に及ぼした影響を調査した。南極の氷
床コア内に閉じこめられた小さな気泡を用いて、Dionyisiusらは最終氷期
末期の大気における、古い、つまり「放射性炭素が枯渇した」CH4を測定
した。著者らは、古い炭素貯蔵域から排出されたCH4は少なく、この期間
における大気中CH4の大部分は、新しい有機物の分解や燃焼といった当時
の発生源に由来することを見出した。この結果から、将来温暖化に反応し
て排出される古いCH4は、これまで考えられていたほど多くない可能性が
示唆される。興味深いことに、著者らは産業革命前の完新世に排出された
バイオマス燃焼由来のCH4が、今日の排出量に匹敵することを見出した。
この研究成果は、現代のCH4排出量が低く見積もられていることや、まだ
知られていない双方向の人為的影響が現代の燃焼活動に及んでいることを
示唆している。関連するPerspectiveでは、Joshua Deanがこの研究成果
について詳しく論じている。


   

【ポストエネルギー革命序論144】



全固体電池複合電極充放電の電位分布変化を連続可視化

2月17日、NIMSは、全固体リチウムイオン二次電池の複合電極において、
充放電反応に伴う電位分布の変化を連続的に可視化することに初めて成功。
従来は反応開始前と終了後しか観測できなかった電極内の充放電反応機構
の微視的理解が進むことで、全固体リチウムイオン二次電池の性能を向上
させる新たなデバイス設計指針の獲得につながると期待される。
【要点】
①全固体リチウムイオン二次電池の複合電極において、充放電反応に伴う
電位分布の変化を連続的に可視化することに初めて成功しました。従来は
反応開始前と終了後しか観測できなかった電極内の充放電反応機構の微視
的理解が進むことで、全固体リチウムイオン二次電池の性能を向上させる
新たなデバイス設計指針の獲得につながると期待される。
②全固体リチウムイオン二次電池の複合電極において、充放電反応に伴う
電位分布の変化を連続的に可視化することに初めて成功。従来は反応開始
前と終了後しか観測できなかった電極内の充放電反応機構の微視的理解が
進むことで、全固体リチウムイオン二次電池の性能を向上させる新たなデ
バイス設計指針の獲得につながると期待される。
③今回、研究チームは、これまでに開発した断面試料作製技術とケルビン
プローブフォース顕微鏡技術に電気化学測定系を組み込むことで、動作中
の電池の内部電位変化を連続的に可視化する技術を開発。さらに、この手
法を用いて、実際の全固体リチウムイオン二次電池の複合正極で進行する
充放電反応の様子を観察した結果、充電反応は集電体側から負極側不均一
に進行していくのに対し、放電反応は複合正極全体で均一に進むことが分
かった。これは、充電過程では複合正極中で電子伝導ネットワークがうま
く形成されていないことを示す。
④この手法は、従来の電気化学測定では困難だった電池性能の劣化原因の
詳細な解析など、様々な電池評価技術への応用ができる。今後、電池開発
の現場において、電池の高性能化に向けた電池設計・構造制御指針を得る
ための重要な技術として利用されることが期待される。
⑤本研究は国立研究開発法人物質・材料研究機構 先端材料解析研究拠点
表面物性計測グループらの研究チームによって行われた。



世界の工芸#CraftsOfTheWorld#YaichiKusube

楠部 彌弌 KUSUBE, Yaichi
池畔暮色
Flower vase entitiled "Twilight by a pond"
23.2(h)×14.2(d)cm

楠部 彌弌(1897年(明治30年)9月10日 - 1984年(昭和59年)12月18日)
は、陶芸家。京都市東山区生まれ。本名は彌一。作風は多技多彩で知られ
る。特に彩埏と名付けた釉下彩磁は独自のものである。また京焼の伝統を
踏まえた色絵は優美と言われる
。作風は多技多彩で知られる。特に彩埏と
名付けた釉下彩磁は独自のもの。また京焼の伝統を踏まえた色絵は優美と
評される。明治45年京都市立陶磁器試験場付属伝習所に入所、同期生に八
木一艸がいた。大正4年卒業、家業を継がせたい父の意志に反し、東山の
粟田山にアトリエを構え創作陶芸を始める。7年粟田口の古窯元跡の工房
に移り本格的に陶芸を始めると共に河井寛次郎、黒田辰秋、川上拙以、池
田遥邨、向井潤吉らと交流を深める。国画創作協会の活動にも刺激され、
9年八木一艸、河村己多良(喜多郎)ら5人と「赤土」を結成、陶芸を生活
工芸から芸術へ高めるべく運動を始める。第1回展を大阪で開催し4回ま
で続けるが、12年同会は自然消滅。13年パリ万博に「百仏飾壷」を出品し
受賞、一方木喰の展覧会準備を通じて柳宗悦を知り、「劃華兎文小皿」(13
年)「鉄絵牡丹花瓶」(14年)など民芸運動の影響を示す作品を作る。しかし
まもなくこの運動からも離れ、昭和2年八木一艸らと新たに「耀々会」を
結成、また同年工芸部が新設された第8回帝展に「葡萄文花瓶」が入選。
8年第14回帝展で「青華甜瓜文繍文菱花式龍耳花瓶」が特選を受賞しこの
年彌一を彌弌と改名。翌年帝展無鑑査となり、この頃朝鮮の古陶磁や仁清
などの研究に没頭する。12年パリ万博で「色絵飾壷」が受賞、この年の第
1回新文展に後年楠部芸術を特色づける「彩埏」の技法を用いた「黄磁堆
埏群鹿花瓶」を出品する。彩埏は釉薬を磁土に混ぜ何度も塗り重ねること
で独特の深い色あいを生むものである。戦後一時日展改革要求が容れられ
ず京都工芸作家団体連合展を組織(23年)、日展をボイコットしたことがあ
ったが、26年第7回日展「白磁四方花瓶」が芸術選奨文部大臣賞を受賞。
28年京都の若手陶芸家達を中心に青陶会を結成し指導にあたると共に伊東
陶山らと搏埴会を結成。同年の第9回日展出品作「慶夏花瓶」により翌29
年日本芸術院賞を受賞、37年日本芸術院会員となる。また中国古来の彩色
法を研究しながら早蕨釉、蒼釉(碧玉釉)などの発色法を考案し、「早蕨釉
花瓶」(37年第1回現代工芸美術家協会展)「萼花瓶」(44年第1回改組日展)
などを発表する。27年日展参事となって以後33年評議員、37年理事、44年
常務理事、48年顧問、また54年日本新工芸家連盟を結成。44年京都市文化
功労者、47年毎日芸術賞、文化功労者、50年京都市名誉市民、53年文化勲
章を受章。晩年は彩埏に一層の洗練を加え、52年パリ装飾美術館で「日本
の美・彩埏の至芸楠部彌弌展」が開催された。『楠部彌弌作品集』(43年
中央公論美術出版)『楠部彌弌展』(46年毎日新聞社)『楠部彌弌展』(52年
講談社)『楠部彌弌』(56年集英社)など。

 

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はじまるメルトダウン

2020年02月22日 | 時事書評



  
                   

10 先 進 せんしん 
----------------------------------------------------------------
「顔淵死す。子曰く、『ああ、天われを喪ぼせり。天われを喪ぼせり』」(9)
「いまだ生を知らず、いずくんぞ死を知らん」(12)
「過ぎたるは、なお及ばざるごとし」(16)
「道をもって君に沢え、不可なれば止む」(24)
「なんぞ必ずしも書を読みて、然る後に学ぶとなさんや」(25)
-----------------------------------------------------------------
20 子張の質問に答えて、孔子は善人の生き方を評した。
「善人は古人の道を学ばなくても、おのずと悪い事はしないものだが、
なかなか完全の域には達しない」

子張問善人之道、子曰、不踐迹、亦不入於室。

Confucius said, "Yan Hui is almost an ideal of mine. He is poor
to pursue the ideal. Zi Gong makes money without an order. His
foresight often comes true."


   

【ポストエネルギー革命序論143】



オバマ・
イニシアティブで再エネ大国
全米新設電源の32%が太陽光発電!太陽光と風力で76%
 
今月発表された米国エネルギー省(DOE)・エネルギー情報局(EIA)の分
析によると、20年に42GWもの新設発電所が稼働を始める。そのうち、太
陽光発電は32%、風力は44%と、太陽光発電と風力で全体の76%(32GW)
も占める。これらに続くのは、天然ガス火力でシェアは22%(9.31GW)で、
残りの3%は水力とエネルギー貯蔵。
20年に稼働を開始するとEIAが予測
する発電事業用の太陽光は13.48GW。これは、16年に実際に導入された8G
Wを大きく超えることになる。導入容量を州別に見ると、テキサス22%、
カリフォルニア 15%、フロリダ11%、サウスカロライナ10%、と
4州で半分以上の発電事業用太陽光の導入が行われる。因みに
、EIAによ
ると、42GWが新設される一方で、20年に11GWの発電所が廃炉される予
定。廃炉される発電所を電源別にみると、石炭火力51%、天然ガス33
%、原子力14%。
284GWもの太陽光が計画中 EIAのデータは20年内に稼
働予定となっている発電事業用太陽光だけの出力であるが、DOEの研究所
であるローレンス・バークレー国立研究所(LBNL)は、18年末時点で系統
連系申請中の発電事業用太陽光の計画導入量を発表。なんと交流(AC)ベ
ースの連系出力で284GWに達す。ちなみに、EIAによる発電事業用太陽光の
定義は、連系出力が「最低1MW」の発電設備が、LBNLの定義では、連系出
力「5MW以上の地上設置型」太陽光発電設備となっている。LBNLの定義に
よる集計では、18年までに累積連系出力24.6GWの太陽光設備が米国で導入
済みで、さらに、累積導入量の10倍以上の発電事業用太陽光が18年末時
点で計画されている。LBNLによると、18年末に計画中の太陽光発電は、17
年末と比べて95GWも多く、さらに、太陽光発電の計画導入容量は、風力
や天然ガスなど他の電源より多くなっている。ちなみに、計画中のエネル
ギー貯蔵も伸びていて、18年末では28GWとなっている。「加州のリード
」が終わるLBNLによると、284GW中133GWは、18年に計画の始まった
プロジェクトで、総容量の44%を占める。さらに、太陽光発電はハイブ
リッド(エネルギー貯蔵と併設)でも、他の電源をリードし、18年に計画
の動き出した太陽光のうち55GWはエネルギー貯蔵と併設される予定とな
っている。一方、残りの228GWは太陽光発電単独の設置になる。
 計画中
の太陽光発電を地域別に見てみると、数年前はカリフォルニア州に偏って
いたが、今回のデータは、 他の地域へも広がりを見せている。15年末
では、計画中の太陽光発電の導入容量の42%はカリフォルニア州であっ
たが、2018年末には同州のシェアは16%に下がった。実際18年は、LBNLが
データの集計を開始してから初めて、カリフォルニア州が全米を「リード
しなかった」年になったという。毎年11GWの新設市場に 太陽光発電の
単独設置と「太陽光発電+エネルギー貯蔵」を合わせてみると、中西部が
シェア22%(64M W)で、南西部が19%(54GW)と、カリフォルニア州を
上回る。そして、南東、テキサス州、北東部がどれも13%(約36GW)と続
く。ちなみに、中西部には、ミネソタとオハイオ州が含まれる。「太陽光
発電+エネルギー貯蔵」では、南西部が多く、27GWで、カリフォルニア州
の15GWが続く。カリフォルニア州および南西部外の地域への発電事業用太
陽光の開発拡大は、全米で太陽光発電のコスト競争力が高まり、この市場
の成熟化を示している、とLBNLは分析している。



さらに、LBNLは、284GWもの計画中の太陽光発電は、あくまでも「計画中」
で、全てが建設されるとは限らない、としているが、過去のデータをもと
にし、毎年約11GWの発電事業用太陽光が、最低24年まで新規導入されると
予想している。この水準は、EIAの見込んでいる20年に稼働する予定の
13
GWに近いと言える。


カリウムイオン電池台頭「リチウム」に閉塞感 
45秒満充電・高出力密度
残る課題は
リチウムイオン
を超えるエネルギー密度の向上
既存のリチウム(Li)イオン2次電池の性能向上に対する閉塞感が高まる
中、Liイオン以外の電池内キャリアを用いる2次電池技術に注目が集まっ
ている。その代表例がナトリウム(Na)イオンを用いた2次電池(NIB)
だったが、ごく最近になって、カリウム(K)イオンを用いた2次電池(K
IB、またはPIB)にも脚光が当たり、論文数が急増

下図1 約10年の時を超えて脚光
Kイオン2次電池やKイオンキャパシターに
ついての年間論文数の推移。
04年にイランの研究者が正極にプルシアンブルー、負極にK金属を用い
た2次電池を発表したが、10年以上顧みられなかった。2015年に東京理科
大学の駒場研究室が、負極にグラファイトを用いて、LIBと同様なインタ
ーカレーションで動作するKイオン2次電池(KIB)を提唱。17年には、
この負極とマンガンを一部含むプルシアンブルー正極で4V級のKIBを開発。
これらの研究によってKIBに注目が集まり論文が急増。2019年には約300本
の論文が発表された。(図:東京理科大学 駒場研究室)

注1)LIBがそうであったように、KIBの発展にも日本の研究者が大きく貢
している。負極にK金属を用いたK2次電池は2004年にイランの研究者が
開発したが1)、Kイオンが正負極でインターカレーションするKIBを初めて
作製したのは東京理科大学 教授の駒場慎一研究室2)。低コストと高出力
密度が特徴 KIBのLiイオン2次電池(LIB)に対する差異化点は(1)格安
にできる可能性が高い、(2)出力密度が非常に高い、の大きく2つである。

(1)は、Kイオンを含む材料がいずれも資源的に豊富で格安に製造できる
可能性が高いからだ。LIBでは、電気自動車(EV)や電力系統の安定化な
どに向けた大量の需要ではLiや正極に用いるコバルト(Co)のひっ迫や高
騰が予想されるが、KIBならその心配がない。
KIBより先に脚光を浴びたNIB
も大幅な低コスト化が見込
める特徴を備える。ただし、NIBは放電電圧が
原理的にLIBに対して0.3V低い
。電圧の差はエネルギー密度に大きく効い
てくるため、たとえ格安でも利用できる用途の幅には限界があった。イン
ターカレーション
=イオンが電子のやり取りを伴わずに電極材料の隙間に
出入りする形で充放電を担うこと。この場合、電極外部端子との電子のや
り取りは、電極材料中の元素の価数が変わるなどして行われる。

図1
図2 エネルギー密度でLIBに匹敵し、出力密度はLIBを大きく超えるKIB
がエネルギー密度でLIBに匹敵する理由の1つとして電位窓の広さがある
(a)。Naイオンは負極でLiよりも0.3V高い電位で析出が始まるため、放
電電圧を高くできず、エネルギー密度では大きな弱点を抱えている。対し
てKイオンはLiよりも低い電位まで析出が始まらない。KIBの出力密度がLIB
を大きく超える理由の1つとして、Kイオンの溶媒中の実効的なイオン半
径(ストークス半径)が小さいことがある。
(b)Kイオンは結晶中のイオン半径こそLiイオンやNaイオンよりも大きい
が、ストークス半径は最も小さい。この結果、溶媒中のイオン伝導率が高
く、高い出力密度につながっていると考えられている。溶媒が水溶液だと
特に、ストークス半径が小さい。
一方、KIBの場合、放電電圧はLIBよりも
0.1V高くできる可能性があり、電圧の点で不利にならない。
(2)の出力
密度の高さではLIBやNIBを圧倒する。標準的なLIBの充放電レート(Cレー
)は急速充電の場合0.5~2C。特に出力密度の高い製品でも10
(6分
で満充電)がやっとだ。一方、KIBでは推定80C(45秒で満充電)が可能と
いう報告がある。
Cレート=充放電の速さを示す指標。電池を1時間で
満充電にする電流の強さを1Cとする。2Cであれば30分で充電できるこ
とになる。


注2)EVでは、高い出力が必要とされる発進時や急ブレーキ時用に電気2
重層キャパシター(EDLC)がLIBとは別に用意されている例がある。KIBで
あれば、出力密度が高い上にLIB並みのエネルギー密度も見込めるため、
そうしたキャパシーが不要になる可能性がある。



「世界最小」フルカラーレーザーモジュール、量産
福井大学とケイ・エス・ティ・ワールドは「第6回ウェアラブルXPO」20
年2月12~14日/東京ビッグサイト)で「世界最小」(同社)のフルカラ
ーレーザーモジュールを展示した。同大などが実現を目指す「ふつうの眼
鏡の外観と変わらない網膜投影
ウェアラブルディスプレイ」光学基幹部品
として開発中のもの。このモジュールは20年秋に量産を開始する予定と
いう。レンズ、ミラーを使わずRGBレーザーを合波網膜投影型とは、文字
通り、映像を網膜上に直接投影する技術だ。フルカラーの網膜投影型ディ
スプレイを実現するにあたり、赤、青、緑の三原色(RGB)のレーザー光
3本を1本のビームに合波し制御する光学エンジンが必要となる。既存の
光学エンジンでは、MEMSレンズやミラーなど複数の部品を組み合わせて合
波しており、いかに小型化するかが課題となっている。また、機械的な機
構のため、振動などの外部的要因によって光軸がずれる可能性もあった。




福井大は、RGBそれぞれのレーザー光を導く「導波路」を基板上に並べ、
導波路が隣接することで起こる「光結合」を利用する独自の合波器を開発。
機械的な機構を用いることなく1本のビームに合波することに成功してい
る。
合波器の具体的な構造は、緑は直線路にし、青と赤の導波路は途中で
緑の導波路に接近させる形になっている。光の波長によって乗り移り方が
異なることから、光結合が起こる光スイッチ部分を青は2カ所、赤はその
間に1カ所とするなど、1本のビームにするための最適な調整を行ってい
る。合波効率も96%以上を実現、通常の半導体プロセスを利用でき、量
産によるコストメリットも見込める。
同大などは、この合波器をベースに、
「ふつうの眼鏡の外観と変わらない」網膜投影型ウェアラブルディスプレ
イの実現を目指した研究開発を続けている。まず、合波器を用いたレーザ
ーモジュールを製品展開し、その後、光走査ミラーと合波器をワンチップ
化した光学エンジン、そしてウェアラブルディスプレイと開発を進め事業
展開していく方針だ今回、両社が展示していたのが、フルカラーレーザー
モジュールの最新の試作品で、11×4.3×3mmと世界最小(同社)を実現し
ている。このレーザーモジュールは20年秋には量産を開始する予定だ。「
レーザーの光源については用途に応じて変更できる」(同社説明担当者)
ため、眼鏡型のディスプレイのほか、ヘッドアップディスプレイ(HUD)
やピコプロジェクターなど幅広い分野での活用を見込んでいる。



20年は“ローラブルディスプレイ元年”
市場調査会社であるIHS Markit(テクノロジー系の大部分をInfoma Tech
が買収し、現在移管中である)が20年1月30~31日に、東京都内で「第
38回 ディスプレイ産業フォーラム 20」を開催。先行公開しているFPD
(フラットパネルディスプレイ)業界の動向
に続き、今回は、以下の講演
を基にFPDの新しい技術についてまとめる。
ディスプレイ部門 シニアアナ
リストのRichard Son氏は、マイクロLEDディスプレイと量子ドット(QD:
Quantum Dot)ディスプレイについての技術動向を説明。マイクロLEDディ
スプレイは、小型、車載用照明という3
つの分野での成長が期待できると
いう。マイクロLEDに対する関心は数年前から高まっており、マイクロLED
を使った可視化ソリューションを開発するプロジェクト「SmartVIZ」など
興味深いプロジェクトも幾つか進んでいる。


LEDチップメーカーは、LED市場の成長率が低いことや、LEDの過剰生産に
苦しんでいる。そのため、LED業界はマイクロLEDディスプレイへの期待値
がひと際高いとSon氏は説明する。「マイクロLEDディスプレイは、セット
メーカーに新しいビジネス機会をもたらす。今は、マイクロLEDディスプ
レイの価格の話よりも、こうした新しい技術に対する期待値を上げること
に意味がある」(Son氏)「EE Times Japan×EDN Japan統合電子版2月号
にて既報の通り、LCD(液晶ディスプレイ)事業の縮小に苦しむ韓国メー
カは、LCDに代わるディスプレイ技術開発へと移行している。このうち、
Samsung Displayは、マイクロLEDディスプレイと量子ドット(QD)ディス
プレイの研究開発を“2トラック”で進めている。Son氏によれば、Samsung
Electronics(以下、Samsung)は、マイクロLED TVで主導権を握ろうとし
ている。同社は米国ネバダ州ラスベガスで開催された「CES 2020」(1月7
~10日)で、家庭用のマイクロLED TVを公開。Samsungは現在、75~110型
(75/88/93/110)のマイクロLED TVをラインアップとしてそろえてい
る。Son氏は「マイクロLED TVの成功は、さまざまなサイズを実現できる
かにかかっている」とコメント。


マイクロLEDメーカーは、製造プロセスにおける一つ一つの課題を解決す
べく開発を進めているが、とりわけ品質の向上と製造コストの低下を重要
視している。現在、マイクロLEDの製造では4インチのサファイア基板が
主流だが、それを6インチ、8インチへと移行しようとしている。また、
垂直構造、フリップチップといった、LEDチップの構造についても模索が
続いている。ディスプレイメーカーにとっての最大の課題の一つは、マイ
クロLEDをパネルのバックプレーンに並べるトランスファー(移送)技術
だ。さまざまなトランスファー技術があるが、Son氏によれば、現在は転
写/レーザーが主流だという。いずれにしても、パネルが大型になればな
るほど大量のマイクロLEDチップを並べなくてはならないので、1回の転
写で、いかに多くのマイクロLEDを移送できるかがポイントになる。



IHS Markitが19年6月に発表した予測では、マイクロLEDディスプレイ
の出荷台数は26年までに1550万台に上るという。同予測によれば、19
年と20荷台数は1000台にも満たない予測だが、今後製造コストが下がる
につれて価格も下がり、TVの他スマートウォッチ、AR(拡張現実)システ
ム、スマートフォンなどにも用途が広がっていく見込み。マイクロLEDデ
スプレイと並んで関心が高いのがQDディスプレイである。QDディスプレ
イ市場は今後、安定的に成長するが、さらなる技術開発によって、市場を
より拡大することも必要だ。IHS Markitの予測では、QDディスプレイ市場
は19年から23年にかけて年平均成長率28%で成長し、出荷台数は2
3年までに1500万台に達する見込み。QDディスプレイは、Samsungが、量
子ドットを用いた液晶TV(一般に「QLED」といわれる)をハイエンドな
TVという位置付けで製品化したことで、一気に注目度が高まった。現在は、
中国のTVメーカーもQLEDの販売に力を入れている。「信頼性が高い、青色
の量子ドットの生産が課題」だと述べる。量子ドットでは粒子の大きさ(
粒径)で発光する色が変わる。青色は2nmだ。その青色量子ドットの開発
はかなり難しく、非常にスローペースで、青色量子ドットの量産は長期的
なプロジェクトになる。政府の支援も不可欠。また、QDディスプレイのパタ
ーニング技術としては、蒸着が不向きなのでインクジェット印刷などが適
している。一方でQDディスプレイのビジネス的な側面としては、「高い特
性と高い付加価値が必要になる。利益はまだ期待できない。他の技術を用
いたディスプレイに比べて、明確な差異化と、競争力のある製造コストを
実現することが不可欠で、19年は、折りたたみディスプレイ元年となっ
た。ディスプレイ部門 アソシエイトディレクターのJerry Kang氏は19
年は、Samsungの「Galaxy Fold」、中国Royoleの「FlexPai」、Huaweiの
「Mate X」と折りたたみ型スマートフォン(折りたたみスマホ)が相次い
で発売され話題。IHS Markitの予測によると、折りたたみOLEDの出荷予測
は、2019~2026年にかけて年平均成長率93.9%で成長し、2020年には390
万台、2026年に7300万台に達するとしている。しかし、もっと迅速に価格
を下げなければ、折りたたみスマホの市場を伸ばすことはできない。折り
たたみスマホは、機種によっては従来のスマホに比べて相当高額になる。
上記で挙げた3機種の価格は、FlexPaiは約14万円と既存のハイエンド
機種よりやや高い程度だが、Galaxy Foldは約24万円、Mate Xは約26
万円である。


【量子ドット工学講座 No.54:最新量子ドット技術

持ちやすさや使いやすさも向上する必要があり、折りたたみスマホには、
内側に折りたたむタイプと外側に折りたたむタイプがあり、それぞれ一長
一短がある、内側タイプだと、設計は複雑だが使い勝手はよい。外側タイ
プは、設計はシンプルだがディスプレイが表に来るので使い勝手としては
イマイチである。折りたたみOLEDにおける3つのキーテクノロジーについ
て説明した。まずはカバーレンズの技術だ。ここにカラーレスポリイミド
か超薄型ガラスのどちらを使うかが議論の焦点になる。カラーレスポリイ
ミドは適切な光学特性と曲げ半径を備えているが、硬い物には弱い。超薄
型ガラスは、特性は完璧だがもろい。スマホの構造などによって、適した
材料を使うことが重要。

2つ目はタッチ機能を統合したフレキシブルディスプレイの開発だ。複数
の種類が開発されているが、タッチパネル回路をパネルに薄膜封止(TFE:
Thin Film Encapsulation)する方法が、折りたたみディスプレイには最
も適しているのではないかといわれている」という。例えば、Samsungの
「Y-OCTA(オクタ)」。「他のセンサーよりも優れた曲げ特性を実現でき
る。ただ、低温で製造しなくてはならず、品質が安定しないことで苦労し
ている。そのため、Apple「iPhone」への採用が遅れているとの話もある。
Samsung Displayは、T-OCTAのフレキシブリティを高めた「F-OCTA」の開
発を進めるという。


3つ目が偏光板。偏光板はフレキシブルOLEDの中で最も厚い層の一つだが、
折りたたむことによって特性が劣化する可能性がある。そのため、できる
だけ薄くしていくことが必要だと説明。Galaxy Foldの偏光板の厚みは60
μmで、「Galaxy S10」に比べて40μm薄いという。偏光板においては、CF(
カラーフィルター)を薄膜封止した“CF on TFE”で置き換えを図る動き
もある。CF on TFEは、パネルの反射光の低減、低消費電力化、より曲が
りやすい、といった特長があるが、既存の偏光板に比べてコスト効率が劣
る。フォトマスクを追加する必要があり、ポスト処理を低温で行わなけれ
ばならないからだ。偏光板の最適化と置き換えにどう対処するかが大切だ
と述べた。19
年は折りたたみOLEDの元年だったが、20年はローラブル
OLEDの元年となるかもしれないとも語った。
ローラブルOLED、つまり“巻
ける”OLEDは数年前から「CES」などの展示会では複数のメーカーが披露
している。19年11月にはシャープとNHKが、“巻けるTV”に応用可能
な30型フレキシブルOLEDを開発した。韓国LG Electronicsは、ローラブル
な65型4K OLED TVを20年にも出荷する予定だ。このTVは当初、2019年に
出荷を開始する予定だった。価格は6000米ドル前後になるといわれている。
ただし、同TVについて「ガラス基板を採用することになっていたが、まだ
歩留まりが低く、価格が高いので出荷は限定的になるとの見解を示す。LG
以外は、まだ開発段階だ。用途としてはTV、モニター、車載、タブレット
などが有望市場だが、ディスプレイを保護するソリューションについては、
折りたたみディスプレイと同じ問題を抱えていると指摘する。つまり、内
側に巻くか、外側に巻くかで適した方法が異なる。製造プロセスについて
も、だまだ最適化する必要がある。IHS Markitは、ローラブルOLEDの市場
について、19~206年にかけて年平均成長率167.8%で成長し、
26年には130万台に達すると予測。折りたたみ、ローラブルを含め、
フレキシブルOLEDの市場は、まだ始まったばかりだ。材料、構造、製造プ
ロセスの全てにおいて開発と最適化が今後も必要だが、フレキシブルとい
う特性を生かした面白いアプリケーションが出てくるだろうと予測する


温度差で発電する柔らかい電池
もうひとつの新技術-IoT社会を支えるウェアラブルな電源
名古屋大学、北海道大学、産業技術総合研究所らの共同研究グループは、
電気を流すプラスチック(導電性高分子)における熱電変換性能の上限
を決めるメカニズムの解明に成功。温度差を利用して発電し、高い発電
性能を持つやわらかく、フレキシブルな熱電変換材料・素子の開発につ
ながる成果。



【世界の工芸
#CraftsOfTheWorld#TandoMarutani
丸谷端堂 花器
Flower pot, castbronze
1934/昭和9
27.2×41.5×23cm
林万貴人 水盤
HAYASHI,Masuto
Basin
1936/昭和11
11.5×59.5×51.5cm
香取正彦  青銅潤和盤
KATORI,Masahiko
Basin,Cast Bronze
1954/昭和29
14×52×31.2cm
会田冨康  青銅盤
AIDA,Tomiyasu
Basin,cast bronze
1951/昭和26
15.5(h)×33.5(d)cm
丸谷端堂、明治33年(1900)、東京浅草区生まれの鋳金家。山本純民、山
本安曇に師事して金工を学び、また安曇の紹介で香取秀真にも師事。大正
15年の東京工芸展に「莨セット」を出品し3等賞を受賞後、さまざまな展
覧会での受賞歴を誇る。戦後、日展審査員を務め、昭和50年には日展 参与
となりました。昭和59年(1984)没、享年84歳。
花生や置物を得意とし、
伝統を踏まえながらも現代的な用の美を追究し、整ったフォルムと安定感
のある斬新なデザインの作品を創出。

● 今夜の寸評:メルトダウンが始まった
デフレ・スパイラル不況時代に、性懲りもなく、消費税増税で景気低迷し
ている上に、中国産新コロナ・ウイルスのパンデミックにより「令和恐慌」
の恐れが現実味が出てきた。そして、ブログ掲載を避けてきた「北朝鮮の
体制崩壊」と「韓国の流行」とが融合にはじまる朝鮮半島の「メルトダウ
ン」による「世界恐慌」と「世界的大規模異常気象の常態化」が「混沌」
を引き寄せる「人類滅亡のシナリオ」を想うとき、これは誇張だが、身震
いが止まらないほどインパクトあり。

✔ 中国国家衛生健康委員会は19日、新型コロナウイルスの感染ルート
について、従来の飛沫(ひまつ)感染と接触感染に加えて、霧状に浮遊す
る粒子に混じったウイルスを吸引する「エアロゾル感染」の可能性がある
との見方を示す。中国政府が公式見解で認めたのは初めて。同委が発表し
た文書は「比較的密閉された環境で長時間、高濃度のエアロゾルにさらさ
れた場合に感染の可能性がある」と指摘。エアロゾル感染は、感染力が非
常に大きい空気感染とは異なるとされるが、患者のせきやくしゃみによる
飛沫感染と比べると感染範囲は拡大。
エアロゾル感染については上海市当
局が2月8日、専門家の意見として主な感染ルートと認められると発表。
が、中国疾病予防コントロールセンターは翌9日の記者会見で「エアロゾ
ルを介して感染することを示す証拠はない」と否定するなど、中国国内で
も見方が割れている(産経新聞)。

【自治会日誌;ラインで自治会活動】
毎日、息も出来ないほど忙しい。ここ数ヶ月スマートフォンなどの通信費
が1万円/月ほど超過していると、彼女が「ラインのグループ化」すれば
労力も出費も抑えられるよと言うので、指導を仰ぐ。しんどいけれど「必
要は発明の母」(そんなこと言わないか?!)、取り敢えず五里霧中で、
”前進あるのみ”   
                             


 

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新型肺炎流行日誌Ⅱ

2020年02月18日 | デジタル革命渦論



  
                    

10 先 進 せんしん 
----------------------------------------------------------------
「顔淵死す。子曰く、『ああ、天われを喪ぼせり。天われを喪ぼせり』
」(9)
「いまだ生を知らず、いずくんぞ死を知らん」(12)
「過ぎたるは、なお及ばざるごとし」(16)
「道をもって君に沢え、不可なれば止む」(24)
「なんぞ必ずしも書を読みて、然る後に学ぶとなさんや」(25)
----------------------------------------------------------------
18.柴(子恙:しこう)はバカ正直、参(しん:曽子)はのろま、師
(子張)はひとりよがり、由(ゆう:子路)はまるみがない。

柴也愚、參也魯、師也辟、由也喭。
(Confucius said,) "Zi Gao is foolish. Zeng Sheng is imbecile. Zi
Zhang is ostentatious. Zi Lu is rough."

19.回(顔回)の人格はほぼ完全に近い。赤貧の中で天命を楽しんで
いる。賜(し:子貢)は天命に甘んじないで、金もうけに浮身をやつし
ているが、それでも遠い見通しをあやまるような人物ではない。(孔子)

子曰、囘也其庶乎、屡空、賜不受命而貨殖焉、億則屡中。
Confucius said, "Yan Hui is almost an ideal of mine. He is poor
to pursue the ideal. Zi Gong makes money without an order. His
foresight often comes true."


【ポストエネルギー革命序論142】


世界最高級強度の吹き付けコンクリート
山岳トンネルの地山に吹き付けるコンクリートで、従来の2倍以上を誇
る強度を実現した大成建設。強度は「世界最高級」。地山の悪いトンネ
ルにさっと吹くだけで、大層な補強工事は不要になる。高強度のために
粉体を増やせば粘性が高まり、吹き付けられなくなる中、大成建設はど
うやって実現にこぎつけたか。コンクリートの高強度化は、様々な企業
が長年探求し続ける研究テーマの1つ。大成建設とBASFジャパンは、高
強度コンクリートの中でもこれまでとは違った「吹き付けコンクリート」
という新しいジャンルで高強度化に成功。山岳トンネルの地山の悪い箇
所に、開発したコンクリートを吹き付ければ、2重支保などの対策が不
要になる。吹き付けコンクリートとしては世界最高級の強度と担当責任
者だと話す。実強度は1mm2当たり100N、設計基準強度は余裕を見込
んで同72Nに設定。従来の高強度の吹き付けコンクリートと比べ、2
倍以上の強度が出て、厚吹きしても剥がれない優れた付着性を持つ。建
築などでよく使う一般的な高強度コンクリートは、粉体を増やして水セ
メント比を小さくする。粘性が高く、水あめみたい
な形状になるので、
吹き付けには使えない
そこで、流動性を保ちつつ低い粘性で吹き付け
られるように、配合などを変えた専用結合材(HPSプレミックス粉体)
開発した。ワーカビリティーはスランプフローで管理する。150
分程
度まで流動性を保持でき、運搬・作業時間が確保できる






日本初!超高強度繊維補強コンクリート(UFC)橋梁
同じく大成建設が、日本で初めて超高強度繊維補強コンクリート(UFC)
による橋を建設したのは2002年。以来、様々な構造物がUFCで造られて
きた。同社のUFCの実績は、3万m3に上る。強度の高さを生かした薄さ
や耐久性の良さが売りだったが、今でも進化を遂げ、さらなる特徴を磨
いている。補修・補強用に使う材料としての開発も進んでいる。「超高
強度繊維補強コンクリート(UFC)」を使った構造物を、国内で着々と
造ってきたは19年4月、竣工から10年以上経過した2件の構造物の
経年調査結果を発表。調査の対象は、「酒田みらい橋」(02年供用
開始と、「東京モノレール軌道桁」(07年供用開始)
酒田みらい橋は、
国内初のUFCを採用したPC(プレストレスト・
コンクリート)構造の歩道
橋。満潮時に海水が逆流する他、日本海か
らの飛来塩分を含んだ季節風
が吹き付ける厳しい環境にあり、鉄筋を
入れないUFCを採用。他方、東京
モノレール軌道桁ではUFCの適用で、
通常の2倍となる最大桁長40mを
実現。構造物全体の外観目視や塩化
物イオンの侵入深さなどを調査した
結果、どちらも、内部の劣化や剛
性の低下は生じなかった(下)。中
でも、劣化要因となる塩化物イ
オンの侵入がほとんど無かった。塩害

受けやすい酒田みらい橋でも、
塩化物イオンの侵入深さは1~2
mm。東
京モノレール軌道桁ではゼロ。





図1 十数年たっても優れた耐久性能を維持しているUFC
調査項目 酒田みらい橋 東京モノレール軌道桁
構造物全体の外観目視調査 外観の変状や点さびの進展などが生じていない
塩化物イオンの侵入深さ(一軸圧縮強度試験) 1~2mm 0mm
UFCの強度低下や耐久性に起因する劣化は生じていない
構造物の固有振動数 1.37Hz(竣工時)→1.37Hz(調査時) 3.42Hz(竣工時)→3.39Hz(調査時)
建設当時と変化なし。ひび割れの発生や導入プレストレスの減少、支承部の損傷などの劣化に起因する剛性低下が生じていない

実施した調査項目と結果。「酒田みらい橋」は供用から約15年、「東
モノレール軌道桁」は供用から約10年が経過した時期に調査し、い
ずれ
も高い耐久性を維持を確認した(資料:大成建設)。






太陽光と風力で海水の水素 世界初!エネルギー自給自足船 

トヨタ自動車の燃料電池を搭載し、太陽光や風力を利用して航海中に
水から水素を作り出すことで、世界でも初めてエネルギーの自給自
足が
できるようになった船が、フランス北西部から日本を目指す。出港する
のは、フランス人のヨットレーサーらがレース用のボートを改造した、
全長31mの「エナジー・オブザーバー号」で、17日、フランス北西部
のサンマロの港で地元の自治体や支援する企業の関係者などにお披露目。
船はトヨタの燃料電池車「MIRAI」の燃料電池を搭載し、太陽光や
風力を利用して航海中に海水から水素を作り出せる
ようになり、燃料電
池を利用した船としては世界でも初めてエネルギ
ーを自給自足。エナジ
ー・オブザーバー号はサンマロを出港したあと
大西洋と太平洋を横断し、
ことし7月下旬の日本への到着を目指すこ
とになっている。この日はあ
いにくの天気で出港はできないが、船長
のビクトリアン・エルサールさ
んは、水素を利用した船で地球の反対
側に行くことで水素技術の開発を
加速させたい。と話し、地球温暖化
対策につなげていきたい考えている。
トヨタの技術担当者は、燃料電
池の海での利用は初めてで、データを集
める重要な機会と話す。今後
の燃料電池の応用を積極的に進めたいと語
っている。



図1 高解像度トモグラフィー印刷の実験装置概説図

超高速3D印刷技術
トモグラフィー体積測定積層造形技術
2月12日、スイスのEcole polytechniquefédéralede Lausanne(EPFL)
の研究グループは、オブジェクトを3次元印刷技術----数秒
で積層造形
で、パーツをレイヤーごとに構築可能であるが----EPFLにより開発され
た新しい装置は、わずか80マイクロメートル(μm)の解像度で、オブジ
ェクトを高速で造形できる
「トモグラフィー体積測定積層造形法」は、
表面スキャンに基づきモデルを作製、主に医療画像で使用されるトモグ
ラフィーシステムをベースに開発。EPFLチームは、事前演算し動的光パ
ターン----複数の角度から液体フォトポリマーを同時照射し3次元オブ
ジェクトを硬化法を開発。以下のビデオが示すように、この効果は、ス
タートレックのレプリケーターを漠然と連想させるものである。本件の
担当責任者
は、「光がすべて。レーザーは、重合プロセスを通じて液体
を硬化。構築するものに応じ、アルゴリズム----ビームをどこに向ける
か、どの角度から、どの線量で照射するかを推理演算する」。このテク
ノロジは、既存の方法(異なるテクスチャーのソリッドパーツを印刷す
る機能)に比べて利点があり、組織や臓器の作成など、医学や生物学の
最適応用できる。研究者は外科医と協力し、3D印刷された動脈を実験
を実施
し、非常に有望な結果を得た。この他の用途には、たとえば、歯
科手術、検眼士、およびその他の臨床施設の患者向けに、予約時に現場
で作製された部品挿入----わずか2cm(0.8")の構造に限定されるが、
同チームによると、オブジェクトは将来15 cm(5.9")まで拡大される可
能性がある。EPFLの応用フォトニクスデバイス研究所(LAPD)の研究者
は、Nature Communications誌に調査結果を公表、スピンオフのReadily
3次元システムの開発と販売される予定である。


図3 印刷部品とモデル比較。
a:写真、b:マイクロCTレンダリング、c:マイクロCT断面、d:ノート
ルダムのオリジナルモデル。
ノートルダム印刷のビデオ録画は、補足ム
ービー3として入手可能。e:写真、f:マイクロCTレンダリング、g:マ
イクロCT断面、h:3DBenchyのオリジナルモデル
スケールバー:5mm
の挿入図は、スケールバーは1mm。 c:の挿入図は、スケールバーは
0.5mm。
【要約】
断層体積測定積層造形は、動的な光パターンで複数の角度から液体フォ
トポリマーを照射することにより、3次元オブジェクト全体が同時に硬
化。トモグラフィー積層造形は、レイヤーごとの積層造形よりも高いス
ループットと幅広い印刷可能材料で複雑な部品を製造する可能性がある
が、現在の解像度は300 µmに制限されている。ここでは、低エタンデュ
の照明システムにより、高解像度の特徴を生成できることを示す。さら
に、ビルドボリューム全体で光重合の速度を正確に制御し、オブジェク
トの固化の幾何学的な忠実度を向上させる統合フィードバックシステム
を示します。ハードおよびソフトのセンチメートルスケールの部品は、
80μmの正および500μm の負の特徴を備え30秒未満で製造される。し
たがって、トモグラフィー積層造形は、高度で機能的な構造の超高速製
造に適す。



全固体リチウムポリマー電池の高性能電解質膜
2月13日、日本触媒は全固体リチウムポリマー電池用電解質膜の高性
能化に成功したことを公表。ポリマー電解質を用いた全固体電池は長寿
命、高安全性などの特徴を持つが、リチウムイオンの伝導性に乏しいこ
とから、電池温度を50℃以上に加温する必要があったが、今回新規電解
質膜は、室温でも高いリチウム伝導性を実現でき、電池の作動温度を
温近くまで下げられるなど
、用途の拡大に寄与する成果とする。既存の
リチウムイオン電池は可燃性・自己燃焼性の有機溶媒を用い、発火など
への対策が必要になる。そこで、有機電解質を難燃性のリチウムイオン
導電性ポリマー電解質に置き換え、リチウムイオン電池を全固体化する
ことで、より高い安全性を確保しようというのが全固体リチウムポリマ
ー電池だ。日本触媒は、ポリエチレンオキシドを主骨格とするリチウム
ポリマー電池用の固体電解質を開発し、13年から商業生産を開始。

一般に、ポリエチレンオキシドのポリマー電解質は、リチウムイオン電
池の非水電解液と比較するとイオン伝導度が1桁以上低く、さらにリチ
ウムイオン輸率が0.1~0.2と低いことから、室温ではリチウムイオンが
電解質中を動く速度が非常に遅くなり、安定した性能を得るには、電池
を50℃以上に加温し、リチウムイオンを動きやすくする必要があったが、
これまで検討されてきたポリマー電解質のリチウムイオン輸率を向上さ
せる手法の多くは、イオン伝導度を低下させ、性能を改善するには至っ
ていない。そこで日本触媒では、独自に開発した新しいイオン伝導のメ
カニズムを導入し、電解質膜中のリチウムイオンを伝搬しやすくした新
規電解質膜を開発。これは一般的なポリエチレンオキシド系電解質膜と
比較すると、同等のイオン伝導度を有しながら、リチウムイオン輸率を
5倍以上に高めている。



今回開発した新規電解質膜は、リチウム金属に対しての安定性と、4V
級正極活物質でも充放電できる耐酸化還元性を持つ。この技術を用いて
作製したラミネート型全固体リチウムポリマー電池は、ポリエチレンオ
キシド系のポリマー電池と比較して、40℃では2倍以上、25℃では
5倍以上の放電特性が得られている。これにより従来の全固体ポリマー
0電池と比較し、①充電時間の短縮や、②エネルギー密度の向上、③電池
を加温するための熱源を減らせるなど、多くの改善効果が見込める。


金属並みの熱伝導性を備えたゴム複合材料を開発
フレキシブル電子デバイスの放熱シートなど
【要点】
①2種類の繊維状カーボンでネットワークを構築し、金属に匹敵する高
い熱伝導率を実現
②ゴムの原料に環動高分子を用いることで、繊維状カーボンを大量に添
加してもゴム弾性を維持
③フレキシブル電子デバイス用の熱層間材や放熱シートなどの熱マネジ
メント材料として利用可能

2月17日、産業技術総合研究所は従来、高分子への分散が困難であっ
た繊維状カーボンを、水中プラズマ技術で表面改質して分散性を高め、
さらに、高分子と複合化する過程で交流電界をかけてCNFを配列させた。
その結果、CNFの配列方向では14 W/mKという高い熱伝導性を示し、柔軟
性を併せ持つゴム複合材料を実現した。今回開発したゴム複合材料は、
フレキシブル電子デバイスの熱層間材や放熱シート、放熱板などへの応
用が期待されている。

近年、フレキシブル電子デバイス用の熱層間材や放熱シートなど高い放
熱性を示す柔軟な熱マネジメント材料が注目を集めている。これらには、
高い熱伝導性に加えて、低ヤング率、高引張強度、高靭性などの機械的
特性が求められるため、次世代の熱伝導性フレキシブル材料として、柔
軟なゴム素材と熱伝導性の高いCNFやCNTとの複合材料が精力的に研究開
発されているが、CNTの熱伝導率は2,000 W/mKを超えるにもかかわらず、
複合材料の熱伝導率2W/mKを達成するのに、10wt%の添加が必要で、
多量のCNFを添加すると複合材料の柔軟性が失われて脆くなる。一般に、
繊維状カーボンは凝集性が強く、複合材料中に一様に分散しにくいため、
繊維状カーボン同士が互いに接触してつながった熱伝導のネットワーク
を複合材料全体にわたって形成できない。また、大きな繊維状カーボン
凝集体とゴム素材との界面が変形時の破壊の起点となり、脆化の要因の
ひとつとなっていた。


今回開発したゴム複合材料は、ポリロタキサン中に、フィラーとしてサ
イズの異なる2種類の繊維状カーボン(CNFとCNT)を分散させた。CNFは
太さ200 nm、長さ10 ~ 100 µm、CNTは太さ10~30 nm、長さ0.5 ~ 2 µm
であった。ゴム材料への繊維状カーボンの分散性の改善と、複合材料中
の熱伝導ネットワークの形成が高い熱伝導性のカギと考えられている。
分散性改善のためCNFとCNT(CNF:CNT重量比9:1)を塩化ナトリウム水
溶液に分散し、独自に開発した流通式水中プラズマ改質装置を通して表
面改質を行った。次に、表面改質したCNF/CNT混合物を溶媒(トルエン)
中でポリロタキサン、触媒、架橋剤と混合したのち、交流電界処理用容
器に入れ、交流電界をかけながら架橋反応させてゲルを作製した。得ら
れたゲルをオーブンで加熱して溶媒を取り除き、フィルム状の複合材料
を得た。


今回開発した複合材料内部の電子顕微鏡像を図1に示す。表面改質により、
まゆ状の凝集体がほぐれ、加えた電界の方向にCNFが配列
していた。さら
に、配列した大きなCNFに小さなCNTが巻き付き、
CNF間をつなぐように分
散していた。この少量のCNTがCNF同士をつ
なぐことで複合材料全体にわ
たる熱伝導のネットワークが形成され、
高い熱伝導性が実現したと考え
られる。上図に、今回開発した高熱
伝導性ゴム複合材料と既存の材料の
ヤング率と熱伝導率の関係を示
す。今回開発したゴム複合材料を星印、
以前に開発した窒化ホウ素
を用いたゴム複合材料を丸印で示してある。
緑色の四角い領域は、
フレキシブル電子デバイス用基板材料を想定した
開発目標である。

水中プラズマで表面改質した繊維状カーボンを用いることで、窒化ホウ
素系より熱伝導率は1桁高く、ヤング率の低い(より柔らかい)
ゴム複
合材料が得られた。フレキシブル電子デバイスの熱マネジメ
ント材料と
して実用可能なレベルに到達していると考える。

✔ 今夜も真新しいテクがごろついている。たまには棚卸しなきゃ、頭
も老化する。



【世界の工芸#CraftsOfTheWorld#TakashiOsuga
大須賀喬        
OSUGATakashi
仙人掌文香盆        昆虫文小筥
lncence tray with   Casket with insects design
cactus design       1947/昭和22
1936/昭和11         8×9×17.2cm
3.2×34.7×30.7cm

北原千鹿              山脇洋二
KITAHARA,Senroku     YAMAWAKI,Yoji
笥文金彩壷            晰蛎文硯筥
vase,Design of Quail,lnkstone box,
hammered silver       Design of Lizard
1983/昭和58           1947/昭和22
19.0(h)×24.5(d)cm    7×18.2×23cm

増田三男
MASUDA,Mitsuo
銀象嵌鉄鴫文箱
Box with snipes
design,SHverinlay
1967/昭和42
10×17×9cm

大須賀喬、1901年に香川県高松市に生まれ、香川県立高松工芸学校
金工科を卒業後、
東京美術学校金工科に入学。東京美術学校では本
格的に作家活動を目指す様になり
柔軟な新しい作品を制作。また、
彫金家の北原千鹿に弟子入りすると
彫刻・金工技術の基礎から応用
まで学び、
金工家としての心構えや仕事としての芸術活動も身に付
け、
26歳の頃には、北原千鹿、信田洋、田村泰二、村越道守、山脇
洋二らと共に「工人社」を創立し
同人になり、仲間と共に金工工芸
の発展を
志しす。その後1929年の第10回帝展では『壁面花挿』が初
入選を果たし、
さらに第14回帝展に出品した『彫金花瓶』は特選を
受賞するなど、第10回帝展に初入選してからは
毎年受賞を重ねる。
また、1936年の帝展では『仙人掌香盆』が推選。1942年以後は新文
展や日展で審査員を務め
並行して続けた制作活動の中では1958年に
日展に出品した『丸文陶平皿』が、
翌年の日本芸術院賞を受賞。
らに1958年に日展評議院になり、
1969年に同理事、1980年に参事。
1950年には日本金工制作協会を設立後に日本金工作家協会を設立し
会長を務めた。

大須賀喬の作品の特徴と技法
大須賀喬は金工家らが集う「工人社」の創立しその制作活動の場は
主に帝展や日展。
作品のモチーフは日々の生活の身近な場所から
虫や植物を好んで取り上げた。
大須賀はこのモチーフを無機質な材
質である金属を用い、
躍動感ある柔和な表現で作品を作り上げる。
技術主義に陥らず工芸の本質を見極め、意欲的な作品を多く発表、
昭和初期の工芸界に新風を吹き込み、新しい金工芸の世界を創出。
大須賀喬は、伝統的な技法や表現も尊重しながら大須賀喬独自の世
界観を確立た。
昆虫や植物などのモチーフを写実的に表現しその優れた象嵌技術は
高く評価される。
また、その優れた技術は息子の彫刻家である選に
も引き継がれ、日展などを中心に
自由闊達な制作活動を行う。


Lead(リード)は、日本の男性3人組ダンス&ボーカルグループ。
ライジングプロダクション所属。レーベルはポニーキャニオン。
02
年4月からダンススクール「キャレス」大阪校に通っていた中
土居宏宜、谷内伸也、鍵本輝が「Rhymix」(リミックス)というユ
ニットを組んで、ストリートライブを行う。その後、「flow」(フ
ロウ)と改称し京橋駅付近などで路上パフォーマンスを始め、同年
6月に「九州・沖縄  スターライトオーディション02」で審査員
特別賞を受賞した古屋敬多が加わり現在のLeadを結成。ユニット名
の由来は時代を「リード」できる存在になりたい、という意味をこ
めて自分たちで命名。その後大阪で路上ライブを始め、城天でのラ
イブでは7000人の観客を集めるようになる。
同年夏、先輩であるw-
inds.の1st Liveのオープニングアクトを務め全国を廻る
同年7
月31日、シングル「真夏のMagic」でポニーキャニオンのレーベル
FLIGHT MASTERよりデビュー。2ndシングル「Show me the way」で
02年第44回日本レコード大賞新人賞を受賞。6thシングル「
Night Deluxe」で04年第46回日本レコード大賞金賞を受賞。8
thシングル「あたらしい季節へ」で05年第47回日本レコード大
賞金賞を受賞。
リクエスト・ベスト・アルバム『Lead Tracks 〜
listener's choice〜』においてファンを中心に一般からの投票を
募り、収録楽曲を決定する。日本のみならず韓国、台湾、香港など
でも投票受け付けを行い、リクエスト総数105,571票となる。08

7月、鍵本が織田裕二主演のフジテレビ系月9ドラマ「太陽と海の
教室」に出演。Leadのメンバーがゴールデン帯枠の連続ドラマにレ
ギュラー出演するのはこれが初めてとなる。10年1月、谷内がMBS・
TBS系ドラマ「新撰組 PEACE MAKER」(土方歳三役)、同年4月、中
土居がTBS系ドラマ「タンブリング」に出演。3
人体制で踏み出した
Lead第2章が始まり初の、約4年ぶりにリリースされた16年6月8
日発売の7thアルバム「THE SHOWCASE」が、16年6月20日付けの
オリコン週間チャートで初登場2位を記録。これにより、1stアルバ
ム「LIFE ON DA BEAT」(03年4月発売)の初登場5位、そして、
19thシングル「Wanna Be With You」(12年3月発売)の初登場3
位を上回る、過去14年で発売してきたシングル・アルバム全作品含め
たLead史上最高位の記録が更新される。17
年7月29、30日の2日
間に渡って舞浜アンフィシアターにて15周年記念ライブ「Lead 15th
Anniversary Live 〜感今導祭〜」を開催。8月27日には大阪城公園
内・通称“城天”で14年振りにストリートライブを敢行。15
周年第
一弾リリース作品として17年8月23日にリリースした28作目のシ
ングル「Beautiful Day」ではメンバー3人で作詞を手掛けた。
また、
鍵本輝は舞台「義風堂々!!」(17年11〜12月主演)、谷内伸也は「
夜曲 nocturne」(17年12月)、古屋敬多は「私のホストちゃん
REBORN 〜絶唱!大阪ミナミ編〜」(18年1〜2月主演)にそれぞれ出
演し、活躍のフィールドを広げている。

新型肺炎流行日誌Ⅱ
弱々しいが、だらだらと生命力が強く、感染力が強いというのが特徴か
なぁ、先が見通せない。

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新型肺炎流行日誌Ⅰ

2020年02月14日 | 時事書評




  
                        
10 先 進 せんしん 
----------------------------------------------------------------
「顔淵死す。子曰く、『ああ、天われを喪ぼせり。天われを喪ぼせり』
」(9)
「いまだ生を知らず、いずくんぞ死を知らん」(12)
「過ぎたるは、なお及ばざるごとし」(16)
「道をもって君に沢え、不可なれば止む」(24)
「なんぞ必ずしも書を読みて、然る後に学ぶとなさんや」(25)
----------------------------------------------------------------
17 季氏はかねて収奪を事とし、周公をもしのぐほどの私財を蓄えて
いた。にもかかわらず、冉求(ぜんきゅう)は季氏のもとで税の取立て
に奔走し、ますます季氏が私腹を肥やすのに力を貸していた。
 孔子は怒り心頭に発して、弟子たちに言った。
「あんなやつは同志ではない。諸君、鼓を鳴らして大いにかれをやっつ
けたまえ」
〈周公〉 魯の始祖、周公且(➲七-5)のこと。ほかに、当時の魯公
のことを指したものとする説もある。

季氏富於周公、而求也爲之聚斂而附益之、子曰、非吾徒也、小子鳴鼓而
攻之、可也。

季氏(きし)、周公(しゅうこう)より富めり。而(しか)して求(きゅう)や
これが為(た)めに聚斂(しゅうれん)してこれを附益(ふえき)す。子曰わ
く、吾(わ)が徒(と)に非(あら)ざるなり。小子(しょうし)、鼓(こ)を鳴
らしてこれを攻めて可なり。


東京都感染症情報センタによると、新型コロナウイルスの感染を防ぐに
は、手洗いやせきエチケットに加え、手やよく触れる場所の消毒が有効
だとある。
手などの皮膚に使う場合は消毒用のエタノールが、また物の
表面を消毒する場合は消毒用のエタノールに加えて、次亜塩素酸ナトリ
ウムも有効。
次亜塩素酸ナトリウムはいわゆる塩素系の漂白剤で、消毒
に使う場合の濃度は0.1%、2リットルのペットボトルの水ならペット
ボトルのキャップで6杯か7杯分が目安。
次亜塩素酸ナトリウムは、手
などが触れると肌が荒れるので、消毒液として薄めて使う際は、製品に
記載されている用量を確認する。
消毒液はペーパータオルなどに浸し、
家庭ではドアノブや照明のスイッチ、便器のふたなどを、職場ではエレ
ベーターやコピー機のボタン、電話機などを拭き取ること指導されてい
る。
また、消毒の効果を高めるには、物が濡れている場合、水分をよく
拭き取ってから消毒液を含んだペーパータオルで拭くとよい。

✔ わたしなら、非塩素系の過炭酸ソーダを水に溶かし、薄めて殺菌し
ますが(オキシドールの炭酸水と似たもの)。それ以外には、イソジン
を薄めて使うことや食塩水(100ミリリットルの水に20グラムの食
塩を溶かす)など使い殺菌してみようと考えています。


【海面上昇の脅威目前Ⅱ】
南極観測史上最高の20.75℃

今月13日、南極で初の20度超え 史上最高気温20.75度を観測南極で、
観測史上最高となる20.75度の気温を観測。南極の気温が20度を超える
のは初めて。史上最高気温はシーモア島(Seymour Island)で観測さ
れた。ブラジル人研究者、Carlos Schaefer氏はAFPに対し、この記録
は一度限りの気温であり、同地での長期的なデータセットの一部では
ないため、「気候変動の傾向という点については何の意味も持たない
」と指摘。だが極寒の南極で比較的温暖な20度台の最高気温記録が樹
立されたという事実は、地球温暖化に関する懸念を高める可能性が高
い。



  
【ポストエネルギー革命序論141】


最新光触媒式太陽電池技術
月4日、千葉大学の研究グループは,光触媒を両極に用いる高電圧型
太陽電池の性能を向上させる鍵が光触媒結晶の分極率と触媒活性にある
ことを明らかにした。
持続可能な社会を実現するためには,化石燃料に
依存しない再生可能エネルギーへのシフトが求められているが、中でも,
太陽光を電力に変換する太陽電池や水素等の化学エネルギーを電力に変
換する燃料電池は発電時に CO2 を発生しない発電方法として重要。太陽
電池と燃料電池の研究・開発が広範に行なわれている。
しかしながら,
既存の電池では単セルでの起電力1V以下がほとんどであり,実用する
には直列に重ね合わせる必要があった。そこで光触媒式太陽電池によっ
て高効率で低価格な太陽電池を実現する研究が進められているものの,
光触媒式太陽電池の場合,光電極の電気的,化学的特性の複雑なバラン
スに依存するため,性能を向上させる因子が明確ではなかった。



この研究では,光触媒式太陽電池の性能を向上させる因子を特定するた
めに,光触媒結晶の形状や薄膜形成法に着目。光触媒には酸化チタン結
晶(TiO2)を用いて,負極上に種々の形状(紡錘状,立方体状,菱形状
)およびサイズを制御して合成した触媒結晶を配置。また,薄膜形成法
も制御して複数の方法(キャスト法,スライド法,粉砕&スライド法,
粉砕&機械成膜法)を調べた。さらに,形成した膜のかさ密度を電子顕
微鏡を使って計測し,紫外可視蛍光発光,交流および直流(AC/DC)印
加時の膜インピーダンス,18O2ガスと TiO2膜表面の酸素原子との交換反
応速度を測定し,太陽電池の発電特性を比較検討。その結果,①サイズ
を揃えて合成した立方体状,②菱形状TiO2はいずれも,電子の通しやす
さを示す分極率が低いため,電子を通しにくいことが分かった。③一方,
サイズが不揃いのTiO2あるいは紡錘状に合成したTiO2は分極率が高く,
かつ光酸化反応の起こりやすさ(触媒活性)を示す酸素解離反応が遅い
ため,太陽電池の出力を85.2μWcm2,起電力を1.94Vまで高めることに
成功する。



研究グループでは,これまでに④TiO2有機色素を添加することで起電
力を2.11Vまで高めることにも成功している。光触媒式太陽電池では,
光触媒が紫外光を吸収するのと,有機色素が可視光を吸収する電子エネ
ルギーの変化がつながって起きるため,他の太陽電池と異なり起電力が
高くなっている
。今後は,起電力だけでなく,出力が生物電池以上のレ
ベルとなる光触媒式太陽電池の実現を目指す。

※太陽電池:光を吸収することで物質内の電子エネルギーが変化するこ
とを利用して電力を得るデバイスの総称で、シリコン太陽電池・色素増
感太陽電池・ペロブスカイト太陽電池・有機膜太陽電池等が研究開発さ
れている。
※光触媒式太陽電池:両方の電極上に光触媒を載せた太陽電池で、両方
の物質内の電子エネルギーが変化する前後のエネルギーを電力として得
るデバイス。光触媒は光照射で電子エネルギーが約3 V 変化するので、
理論上3 V を電力として得られる。


体内時計乱れが「免疫の老化」に
今月13日、体内時計の乱れが免疫の老化につながる仕組みを解明した
と、京都府立医科大などのグループが発表した。シフト制労働などで体
内時計が乱れて体調を崩すことを予防する方法の開発につながる。ヒト
を含めた多くの生き物は遺伝子の働きが24時間周期で変化しており、不
規則な生活は生活習慣病やうつ病などのリスクになる。しかし不規則な
生活が病気のリスクを上昇させる詳細なメカニズムは不明だった。


府立医大の八木田和弘教授らは実験室で飼育するマウスを、12時間ごと
に明暗が切り替わる規則的な生活の20匹と、4日ごとに8時間ずつ明暗周
期がずれる不規則な生活の20匹に分けて観察した。約2年生きたマウス
の肝臓と腎臓で働く遺伝子を解析したところ、不規則な生活を送ったマ
ウスで免疫系の遺伝子に変化が見つかった。さらに肝臓の組織を顕微鏡
で観察すると、慢性的な炎症を起こしていることが判明。免疫の老化を
示すリンパ球も増えていた。八木田教授は「体内時計の乱れが生体に与
える影響を遺伝子レベルで明らかにできたことは大きい。さらに研究を
進め、人間にとって望ましい生活リズムを科学的に示したい」と話す。


ゲノム編集を用いた革新的な遺伝子治療による視覚再建
遺伝子変異を正常化する遺伝子治療の実現へ

1月24日、東北大学のグループは、新しい遺伝子治療の方法を開発し、
全盲の網膜変性マウスにおいて正常の6割程度の視力回復を実現。
現在、
ゲノム編集を用いた遺伝子治療として、主に病気の原因となる遺伝子を「
破壊」することにより病気を治療する方法での臨床応用の研究が進んでい
る。それに対して、病気の原因となる遺伝子を「正常化」するゲノム編集
を用いた遺伝子治療は技術的に難易度が高く、臨床への実用化が難しい状
況だった。しかし、遺伝子を「正常化」する遺伝子治療は、実用化される
と極めて汎用性が高い「究極」の遺伝子治療です。本研究は、遺伝子変異
の「正常化」を可能にするゲノム編集を用いた遺伝子治療(変異置換ゲノ
ム編集治療)の単一ウイルス化に成功した。この治療法を網膜変性疾患の
マウスに応用し、実用化可能なレベルの治療効果を実証した。本研究の成
果により、これまで治療が不可能であった多くの遺伝性疾患が治療できる
可能性がある。





【世界の工芸#CraftsOfTheWorld#SoganKato
加藤宗巌 KATO Sogan 瞑想 (上)
Meditating
1967/昭和42
57.5×43×21cm
加茂霊峰 蝋型鋳鋼遊環 鳴戸盛器 (左下)
Cast bmnze bowl with rings
1977/昭和52
5.0(h)×37.0(d)cm
田中鉄邦 鍛四分一銀盤  (右下)
Wrought basin,shibuichi
1974/昭和49
7.4(h)×31.5(d)cm

加藤宗巌は、明治32(1899)年に京都文化博物館のごく近隣の京都市三条
通富小路西入る中ノ町に生まれた。宗巌の祖父の加藤嘉兵衛以前は刀剣の
鎺や笄、切羽などの金具をつくる白銀師でしたが、明治維新の廃刀令によ
り需要が激減したため、替わって銀細工や香道具などを手掛ける。宗巌は
父嘉七に伝承の彫鍛金技術を学び、猿や鳥など動物たちのふとした表情や
習性をとらえデフォルメし、微笑ましく詩情溢れる作品を制作、昭和の初
めより日展を中心に活躍してきた。また、宗巌の次男である忠雄もいのち
を慈しむ精神を引き継ぎ、父や大須賀喬のもとで磨いた彫鍛金技術をもと
に、蝸牛や魚、花などのモチーフを取り入れた心情豊かな作品づくりを展
開。



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見果てぬ手触り銀河

2020年02月12日 | 時事書評



  
                        
10 先 進 せんしん 
----------------------------------------------------------------
「顔淵死す。子曰く、『ああ、天われを喪ぼせり。天われを喪ぼせり』
」(9)
「いまだ生を知らず、いずくんぞ死を知らん」(12)
「過ぎたるは、なお及ばざるごとし」(16)
「道をもって君に沢え、不可なれば止む」(24)
「なんぞ必ずしも書を読みて、然る後に学ぶとなさんや」(25)
----------------------------------------------------------------

16 「師(子張)と商(子夏)とでは、どちらがすぐれているでしょ
うか」と子貢がたずねたとき、孔子はこんな答え方をした。
「そうだね。師は度が過ぎている。商は度が足りない」
「と言いますと、師のほうがすぐれているわけですね」
「そうではないよ。過ぎたるは及ばざるがごとし、過と不足とはおなじ
だよ」

子貢問、師與商也孰賢乎、子曰、師也過、商也不及、曰、然則師愈與、
子曰、過猶不及也。

Zi Gong asked, "Which is better, Zi Zhang or Zi Xia?" Confucius
replied, "Zi Zhang goes too far. Zi Xia falls short." Zi Gong
asked, "So, Zi Zhang is better?" Confucius replied, "Too much
spoils, too little is nothing."

  
【ポストエネルギー革命序論140】

見果てぬ手触り銀河
ひとは、手触りから離れられぬものなのか。小さければ、スマートウォ
ッチで十分だし、情報伝達なら、直接脳につなげればいいはずなのだが、
ワレトや折りたたみ手鏡に拘りつづける。サムスンは12日(日本時間)、
米サンフランシスコで開催中のGalaxy Unpacked 2020にて縦折り型のス
マホ「Galaxy Z Flip」を正式に発表。グローバルでは2
月14日発売、
価格は1380ドル。
Galaxy Z Flip は、折りたためる画面機構を採用した
いわゆる「フォルダブル:Foldable」
ジャンルで第2世代に相当するGal-
axyスマホ。フォルダブル初号機の Galaxy Fold が横折りで「広げてタ
ブレットとしても使える」というコンセプトだったのに対して、Galaxy
Z Flipは縦折りして「小さくたたんで持ち運べる」点がアピールポイン
ト。Galaxy Z Flip では、ォルダブルスマホとして初めてとなるディ
スプレイガラスを採用
。一般的にガラス素材は曲げると折れることから
フォルダブルスマホでは樹脂素材が用いられてきましたが、厚さ1mm以
下の超薄型のガラスを採用することでこの課題を解決。画面を曲げられ
るというフォルダブルの特性そのままに、画面を傷つきにくく、手触り
よく仕上げている
一般的なスマホと違う点は、折り目が若干目立つこ
と。広げたときの中央部、ヒンジの部分の高さ1cm程度はうっすらとへ
こんでいて、目視や手で触ったときに凹みが分かるようになっている。
一方で、超薄型ガラスの技術は未だに確立途上にあり、部品の安定供給
には課題が残されている。このため今回のGalaxy Z Flip はガラス部材
の調達状況に応じて供給が限られるようになっている。
なお、今回のGa-
laxy Z Flip では搭載していないが、ディスプレイガラスの採用により
「スタイラスペン」 機構(≒デジタイザ)の搭載への道が開けたこと
になる。
改良ヒンジでホコリ混入防止フォルダブルスマホ設計上の難所
とされる「ヒンジ」には、Galaxy Fold の反省が取り入れられ、Galaxy
Z Flipのヒンジ部の設計では、ヒンジ内部にブラシのような機構を追加
して、開閉時に混入する細かいチリやホコリが入りづらくなっている。
また、Galady Fold ではヒンジは特定の数カ所でしか固定できないよう
になっていたが、Galaxy Z Flip では一定区間で無段階で止められるよ
うなヒンジに改良されている。つまり、より自由な角度で固定して使え
るように。
ヒンジは縦長の画面のちょうど中央の位置に存在するため、
Android 10の標準機能・デュアルスクリーンが使いやすくなっています。
一方で、ヒンジを固定した時の特別な使い方ができるようなGalaxy Flip
専用のアプリは特にプリインストールされていないが、
カメラやYouTube、
Google Duoのような一部のアプリでは、ヒンジを開閉途中で止めたとき、
プレビューを上半分のみで固定する仕組みがある。カメラの場合、ジェ
スチャー撮影と併用すれば、スマホスタンドなしでセルフィーが撮れた
り、長時間露光モードも三脚なしで撮れたりといった使い方がアピール
されています。ヒンジの耐久性については、前モデル Galaxy Foldと同
等の開閉回数20万回を実現。防水は非対応となっている。



折りたたみ時は操作不可。着信は取れ・セルフィーも
Galaxy Foldは折りたたんだ時も縦長のディスプレイが用意され、細長いAndroid
スマホとして使うことができる。Galaxy Z Flipの折りたたみ時は持ち運び専用
となっていて、たたんだまま操作することはできない。ただし、1.1 インチの
小型有機ELディスプレイを備え、メールなどの通知はこちらにも表示される。
さらに着信時は折りたたんだまま小型ディスプレイを操作して応答することも
できるほか(スピーカーフォンで応答する)、折りたたんだまま背面カメラで
セルフィーを撮影する機能も用意されている。

4G LTEモデルのみ。5G非対応

Galaxy Z Flip は「5G」は非対応となっています。「コンパクトなスマホ」と
いうコンセプトによるものなのか、Galaxy Fold より安価なフォルダブルを実
現したかったためか、単純に電池持ちの問題なのか、もしくはそうした複合的
な要因によるものなのかもしれないが、とにかく5Gは非対応です。もちろん、
4G LTE や3Gによる通話・データ通信は可能なので、2020年のスマホとしての実
用性はまったく問題ない。 主なスペック
メインディスプレイは約6.7インチの
Dynamic AMOLED(折り曲げ可能な
有機EL)を搭載。縦横比は 2:1で、解像度は
FHD+。ディスプレイ内上部にパンチ穴型の抜けがあり、10メガピクセルのイン
カメラを搭載(いわゆるパンチホール型)。背面カメラは広角・超広角のデュ
アルカメラ仕様で、画素数はどちらも12メガピクセル。折りたたんだときの情
報表示用に1.1インチのカラー有機ELディスプレイを装備する。 モバイル通信
は4G LTEなどをサポートし、5Gは非対応。OSはAndroid 10を搭載。チップセッ
トはSnapdragon 855+、メモリ(RAM)は8GB、ストレージ(ROM)は256GBです。
外部端子はUSB Type-Cで、microUSBスロットは非対応、防水性能もない。バッ
テリー容量は約 3300mAh。開いたときの大きさは約167×74×6.9〜7.2mm、閉じ
た時は約87×74×15.5〜17.3 mm。重さは約183g だ。もはやこれは情報端末機
というファッションそのものだ。


量産に適した方法で大面積調光デバイス
光学特性をコントロールすることで快適で安全な空間を創出
1月30日、産業技術総合研究所らの研究グループは、可視光から近赤
外光にわたる遮光性を備えた調光デバイスの大面積作製法を開発。調光
デバイスは電圧をかけることで電気化学的なイオン伝導が生じ、エレク
トロクロミズム
の原理により光学特性を切り替えることができる。産総
研などは、調光材料として可視光遮蔽に関係するプルシアンブルー型錯
体ナノ粒子と、可視光と近赤外光両方の遮蔽に関係する酸化タングステ
ンナノ粒子を、それぞれ水に分散してインクを作製した。これらのイン
クを工業的な塗布装置の一種であるスリットコーター向けに最適化する
ことで大面積調光デバイスの作製を可能にした。開発した調光デバイス
を調光窓として用いれば、場面に応じた光学特性を利用して空調負荷や
照明負荷の効率的な低減や安全な空間を実現できる。自動車などさまざ
まな移動体では、窓は移動体内部から外部を確認するために用いられて
いるが、同時に過剰な光の流入によるまぶしさや大きな熱の出入りのた
め、運転手や乗客の快適性や安全性を損なう要因となっている。例えば、
自動車では冬季には熱が窓から車外へ逃げ、夏季には太陽光や熱が窓か
ら流入するため、冷暖房を動作させている。特に夏季の炎天下に駐車す
る場合、車内温度は70℃以上にも達するため、車内では熱中症の危険性
がある。さらに、プライバシー保護の観点からも外から中が見られない
技術が求められている。そのため、場面に応じて光学特性を変化させて
光と熱の出入りを制御できる調光窓の需要が高まってきている。調光窓
は27年に80億USドル(約8600億円)の市場規模が見込まれ、潜在的
な社会需要が大きい一方、この市場規模の実現には溶液ベースの新たな
材料や、製造プロセスの飛躍的な効率化・低コスト化を必要とする。


プルシアンブルー型錯体ナノ粒子には多くの種類があり、さまざまな色
変化を起こすが、調光窓へ適用する場合、プルシアンブルー型錯体ナノ
粒子のみからなる調光デバイスは、透明時と遮光時のコントラスト
不十分であった。また、太陽光に含まれる熱の出入りに関わる近赤外光
を制御することができずにいた。そこで、東芝マテリアルが高い製造技
術を保有し、可視光に加えて近赤外光に対しても遮光性を示す酸化タン
グステンナノ粒子を用いた第2の調光層を加えた。
大面積のガラス基材
上にインクを塗布するため、東レエンジニアリングが技術を保有するス
リットコーターを使用できるように各ナノ粒子からなるインクを合成し、
濃度、粘度、成分などを調整し、スリットコーター向けに最適化。これ
により、G2サイズ(370 mm×470 mm)への塗布が実現させた。


開発した調光デバイスの構造は透明基材/透明電極/調光層1/電解質/調
光層2/透明電極/透明基材となっている。図1に開発した大面積調光デ
イスの作製プロセスを示す。プルシアンブルー型錯体ナノ粒子からな
るインクを塗布したガラスと、酸化タングステンナノ粒子からなるイン
クを塗布したガラスを、電解質を介して貼り合わせる。それぞれの塗布
は常温常圧下で行えるので生産効率が高い。また、スリットコーターを
用いた場合、G2サイズの基材1枚当たりの成膜速度は5~20秒であり、
たとえば膜厚1µmを狙って成膜を行った場合、全面にわたる膜厚のばら
つきは3%以下であった。また、材料の使用効率は99%以上を達成でき、
量産化に適している。

2つの透明電極間に+1.2Vの電圧をかけると、無色透明から濃紺色に変
化した。逆に-0.8Vの電圧をかけると濃紺色から無色透明に戻った。さ
らに、自動車用電装技術に強みを持つ林テレンプがデバイスの封止構造
や電解質、ならびに組み立て工程を開発することで、大面積調光デバイ
ス化が実現した。また、デバイスを制御性よく速く駆動するための専用
の電源を開発することで、乾電池程度の1.5 Vの電圧でG2サイズの調
光デバイスの光学特性を切り替えることができるようになった。図に調
光デバイスの透過スペクトル変化の例を示す。なお、スペクトル測定に
用いたデバイスはG2サイズの成膜基板から切り出して作製したもので
あり、サイズは100 mm×100 mmである。図2右に示すように電圧をかけ
てから5秒程度で、可視光透過率は77%から55%に、日射透過率
57%から26%となる。調光デバイスをフィルターとしてカメラレン
ズを通して撮影した写真も同時に示すが、太陽光に含まれる可視光の透
過率をある程度保ったまま、近赤外光(熱線)を選択的に遮蔽できる。
さらに、60秒程度で、可視光透過率は1.8%に、日射透過率は1.6%になり、
効果的な遮光性を有することが分かる。このように、調光デバイスは電
圧と電圧をかける時間を変えることによって光学特性をコントロールで
きる。



【世界の工芸#CraftsOfTheWorld#TosoGianni
トツソ,ジヤンニ(イタリア) Gianni, Toso  硝子芸
目本の劇場に敬意を表して
TO HOMMAGE TO JAPAN THEATRE 1980





フレンチおでん ?! から、多目的メガフロート建造へ !!
グランフロント大阪地下2階の“バルチカ”にある、“ソース料理とワインが
楽しめるお店 「赤白(コウハク)」ルクア大阪店”。ダントツの人気を誇る超
定番メニューが、コンソメの味が染みた大根に、ポルチーニ茸のソースがたっぷ
りとかけた「コンソメで柔らかく炊いた大根のポルチーニ茸クリームソース掛
け」194円。そう言えば寒中見舞いで、梅田の再開発で様変わりし、"浦島太
郎" になったようだとあった。フレンチバルの"
おでん"とは誰もが思いつくア
イデアあるが、ここまで磨き上げ、開発した料理人の能力に驚く。その大阪は、
中国産コロナ・ウイルス(?)で観光客が激減しているが、パンデミック模様。
夏を越すと南半球に移動し、地球一周する可能性もでてきた。「縄を捨てまじ」
で記載した「自律型メガフロート」を建造しておけば、よかったのにと今となっ
て臍を噛む。

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海面上昇の脅威目前

2020年02月12日 | 時事書評


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10 先 進 せんしん 
----------------------------------------------------------------
「顔淵死す。子曰く、『ああ、天われを喪ぼせり。天われを喪ぼせり』
」(9)
「いまだ生を知らず、いずくんぞ死を知らん」(12)
「過ぎたるは、なお及ばざるごとし」(16)
「道をもって君に沢え、不可なれば止む」(24)
「なんぞ必ずしも書を読みて、然る後に学ぶとなさんや」(25)
----------------------------------------------------------------

15 「由宇路)の琴ときたら、わたしの家ではどうもね……」
孔子がこう言うのをきいて、弟子たちは子路をあまく見るようになった。
すると孔子はかれらに言
った。
「由の腕は相当のものなのだ。表座敷では十分通用する。奥の間ではま
だ無理だと言っただけだよ」

子曰、由之鼓瑟、奚爲於丘之門、門人不敬子路、子曰、由也升堂矣、未
入於室也。

Confucius said, "Zi Lu is not good at playing the Se (a kind of
stringed instrument) considering that he is my pupil." Other
pupils became not to respect him. Confucius said, "Zi Lu has a
skill to enter the palace. But he does not have a skill to enter
he heart of the palace."



海面上昇約66メートル
人類誕生の最南端で史上最高18.3℃ 南極

南極大陸の南半球・南米を指す地域は、地球で最も速い温暖化の場所の1
つであり、世界気象機関によると、過去50年間でほぼ3℃の温度上昇し
ている。
ほぼすべての地域の氷河が溶解。エスペランサの測定値は、南極
大陸の温暖な記録を破った。
南極地域の記録、つまり緯度60℃より南の
すべての場所は、85年1月にシグニー島で19.8℃を記録している。
ウェリントンのジェームズ・レンウィックビクトリア大学教授----南極の
過去の記録を検証した臨時の世界気象機関委員会のメンバー----は、前回
の記録からわずか5年で、1℃近く高く、この温暖化兆候は、世界平均よ
りもはるかに速く、
エスペランサの気温記録は、大陸全体で最も長く続い
ている記録の1つだと語る。また、半島の北端にあるジェームス・ロス島
で研究を行っている
ネリリー・エイブラム教授オーストラリア国立大学教
授は、温暖化が急速に進行する
エリアで、シャツを着るほどど暖かくなっ
ていると話す。12
年の調査では、この地域の現在の温暖化率は、過去、
2000年で前例のない記録であることがわかっている。
その結果、半島
に沿って棚氷が崩壊。溶融海水は氷棚の割れ目を通り抜けて、棚氷は海面
に浮いており、氷の崩壊による海面の直積的な上昇に寄与しないが、
プラ
グの機能する棚氷が後背の氷床の安定繋がっていたが、陸地に接する
氷床
は、海面上昇の原因となると話す。また、
CSIROの海洋学者のスティーブリ
ントール博士は、過去、
南極大陸で記録された最低気温は、ロシアのボス
トーク基地で、83年7月21日に観測された-89.2℃だったものの
気温上昇が続いていると話す。このように、南極大陸の西海岸に沿った氷
河の約87%は後退し、その大半は08年以降加速的なペースで後退して
いる。






このように、南極の巨大な氷は4.8キロの厚さで世界の淡水の90%を
占めているとされ、もしすべてとけた場合、海面はおよそ60メートル
上昇する。
WMOの広報官は「海面が上昇すれば私たちは大きな問題に
直面する」と懸念を示す(南極で18.3度 観測史上最高 世界気象機関、
NHKニュース、2020.02.10
)。

  
【ポストエネルギー革命序論139】



燃料電池で電力コストを35%削減

富士通フロンテックは固体酸化物形燃料電池(以下、SOFC)を埼玉県熊
谷市の熊谷サービスソリューションセンターに導入し、2020年1月31
日より運用を開始。燃料電池の導入は、国内の富士通グループでは初。
今回導入されるSOFCは天然ガスを燃料とするもので、定格出力は250kW
となり、Bloom Energy Japanの燃料電池発電システムが採用された。自
然災害などで電力供給が停止した際も安定した電力を確保でき、CO2の排
出量を削減できる点を特長とする。


同システムの導入により、熊谷サービスソリューションセンターの消費
電力量のうち約50%を燃料電池で賄える。電力会社から必要な電力量の
全てを調達した場合と比較して、CO2排出量を18年度比で年間約35%
削減できる見込みとしている。同社グループは13年度と比較し、GHG排

出量の8%以上の削減を目標としており、同システム導入により5.2%
の削減となる予定である。




図1 (a)開発したダメージフリーリソグラフィ手法。有機半導体の直上に
フッ素系ポリマーコーティングを施すことで、フォトレジストによるダメ
ージを極小化できる。(b)(c)作製した有機トランジスタの模式図と顕微鏡
像。
遮断周波数が38MHzの有機トランジスタ

世界初!短チャネルと高移動度を両立する微細加工技術
有機半導体は、有機溶媒に溶かしたインクから印刷プロセスを用いて柔軟性の
あるデバイスを作製できることから、次世代半導体材料として期
待されている。
東京大学らの研究グループではこれまでに、厚さわずか
数分子層(10ナノ
メートル程度)からなる有機半導体単結晶超薄膜を大面積で塗布可能な

印刷手法をこのほど開発。それによると、有機半導体
単結晶の薄膜上にフッ素系高分子膜を薄くコーティングすることで、有
機半導体でのダメージフリーリソグラフィ手法を新たに開発し、1マイク
ロメートルスケールの微細加工を達成(上図)。①10 cm2/Vsの高移動度
と②短チャネル化を同時に達成したことで、これまでに有していた遮断

周波数の世界記録を2倍程度更新し、世界最速となる38 MHzを達成した。
>一方、この有機トランジスタでは、交流信号を直流信号に変換する整流
性を調べた結果、100 MHzでもその整流性が失われないことが実証でき
た(図2)。


図2 作製した有機トランジスタの応答特性。(a) 入力電流に対する出
力電流の増幅率の周波数依存性。増幅率が得られなくなる周波数を遮断
周波数と定義する。(b)入力電圧信号と出力電圧信号。100 MHzの交流入
力信号を直流出力信号の変換に成功する。このことで、将来、応答周波
数がさらに増加し、超短波帯を利用した長距離無線通信が可能な有機集
積回路の実現できるだろう。簡便な印刷プロセスで量産できるため、今
後のIoT社会を担う物流管理に用いられる低コストの無線タグや、電磁波
から電力を供給する無線給電システムへの幅広い展開の事業化が想定さ
れている。
【要点】
半導体集積デバイスの応答周波数は、論理演算のコアであるトランジス
の移動度とそのチャネル長に依存する。これまで、有機トランジスタ
では、高移
動度と短チャネル化を両立することは困難でした。

今回、有機半導体単結晶薄膜の直上でチャネル長1マイクロメートルの微細加
工手法を開発し、有機トランジスタの応答周波数として世界最
速の 38MHzを達
成し、超短波帯 (VHF帯: 30 – 300 MHz)で応答する有機
トランジスタを世界
で初めて実証。
超短波帯は、FMラジオ放送やアマチュア無線などの電波として
利用さ
れている。将来、超短波帯を利用した長距離無線通信が可能な有機
集積
回路の実現が期待されます。


世界最高クラス変換効率22.6%を実現したソーラーパネル
サンパワーは、1985年創業以来シリコンバレーにグローバル本社を構え、
約30年にわたり太陽光発電のリーダーシップを担い続け、世界のソーラー
イノベーション----市販される結晶型のモジュールで、セル効率22.4%、
モジュール変換効率20%以上という記録に貢献した技術は実はとてもシ
ンプルで、セルにより多くの光が当たるからより多く発電できる。これが
同社の製品開発を支える特許技術Maxeon™テクノロジー(バックコンタク
ト方式)です。本来表面のシリコンの上部に電極は配置され、これを裏面
に持ってくることで受光面積が増えるという単純なアイデアをいち早く製
品化、調達したシリコンからセルを作り、モジュールを組み立てて販売す
るまで垂直統合型のパネル製造・販売を行っている。フィリピン(マニラ)
とマレーシアにセル工場、モジュールは北アメリカ、ヨーロッパ、アジア、
アフリカの4拠点持ち、地産地消を促すために販売地に近い生産拠点から
供給され。日本ではフィリピン(マニラ)からパネルが送られる----をリ
ードしてきた。その同社のサンパワー<スマートグリッドEXPO W5-7>は、
世界最高クラスの変換効率22.6%を実現したマキシオンソーラーパネ
ルおよび独自設計により影に圧倒的に強いパフォーマンスソーラーパネル
の最新製品を展示。『世界のエネルギーのあり方を変える』をテーマに、
よりサステナブルな未来を築くための革新的な太陽光発電に取り組むサン
パワーの最新情報がすべて揃っている。




深層学習による赤外線画像のカラー化技術

近年の防犯意識の高まりにより、防犯カメラや監視カメラなどのセキュ
ティーカメラの需要がますます高まっている。しかしながら、夜間の
撮影
に用いられる従来の赤外線撮影技術による画像は、モノクロあるい
は近似
的なカラーであり、視認性の面で問題があった。モニター監視
者の疲労
軽減の観点などから、視認性の高い撮影技術が望まれている。

一方、深層学習を用いた機械学習は、コンピューターの計算能力の向
や計算技法などの基礎技術の発展により、近年、言語、画像、音声、
機械
制御、最適化技術など、さまざまな分野に応用されつつある。今回
の開発
に関連する画像変換に関して、イラストやアニメの自動着色、モ
ノクロ画
像のカラー化への応用などがある。なお、可視光画像と赤外線
画像では
輝度情報が異なるため、輝度情報をそのまま用いる従来の可
視光モノクロ
画像のカラー化技術では、赤外線画像を可視光下でのカラ
ーに変換できな
い。色は可視光領域における反射特性に依存するが、可
視光領域の反射特
性と赤外線領域の反射特性の間には相関関係がある
ことが分かっており、
これは、その相関関係に基づいて、赤外線画像か
ら可視光下での被写体の
色を再現する可視光カラー化技術だが、その相
関関係は弱く、完全に被写
体の色を再現するまでに至っていない。そこ
で、深層学習を用い、赤外線
画像をより完全に近い被写体の色で再現す
る可視光カラー化技術の開発に
取り組む。画像の特徴量を抽出し学習す
ることができる CNNと時系列情
報間の関連性を学習することができる
RNNという深層学習の手法を基本に、
輝度情報と色情報を同時に学習す
るモデルを構築することで、赤外線静止
画や赤外線動画を可視光カラー
化する技術を開発。図1
お椀やコップな
どの被写体一式を赤外線カットフィルターのない通常のカメラで撮影した
画像である。図1(a)は可視光下での通常のカラー画像、図1(b)は赤外線
照射下での通常の赤外線画像、図1(c)は従来の技術で赤外線画像を可視光
カラー化した画像(中心波長780 nm、 870 nm、 940 nm の画像をそれぞれ
赤、青、緑に変換して合成した画像)、図1(d)は図1(b)の赤外線画像を今
回開発した技術で可視光カラー化した画像。図1(c)と図1(d)を比較する
と、図1(d)では色再現性が大幅に改善され、図1(a)と区別できない程度ま
で再現されているのが分かる。
なお、ここではCNNを基本とするモデルを用いるが、入力画像を変化させ
て学習させることにより、過学習の抑制あるいは汎化性の向上が期待さ
れる。そのため、図1(b)とその鏡映、反転、回転画像を入力画像とし、図
(a)とその鏡映、反転、回転画像を教師画像としてそれぞれ学習し、学
済みモデルに図1(b)を入力して変換し図1(d)を得ている。この際の変
時間は約30 msであり、リアルタイムでの変換が可能である。


また、シリコンイメージセンサーを用いた通常のカメラでは、赤外線領
域の850 nm程度まで、カラー化フィルターの各分光特性間に差があるた
め、図1(b)の赤外線画像が色付いて見えるが、モノクロ画像と比較し
て情報量が増えるため、その分光情報も利用して学習させた。産総研が
開発した赤外線カラー暗視カメラのような赤外線領域に特殊な分光特性
を持たせたカメラで撮影したより情報量の多い画像を用いると学習効率
をさらに上げることができる
一方、カラー画像より情報量が少ないた
め、その分、学習に時間が掛かるが、赤外線モノクロ画像の可視光カラ
ー化も可能である。図2はカラーチャートを撮影したもの、図2(a)は可
視光下での通常のカラー画像、図2(b)は赤外線照射下での通常の赤外線
モノクロ画像(中心波長870 nm) 、図2(c)は従来の赤外線カラー画像(中
心波長780 nm、 870 nm、940 nm)、図2(d)は図2(b)を、CNNモデルを用
いて変換した赤外線カラー画像である。


【世界の工芸#CraftsOfTheWorld#EischErwino
アイシュアーヴィン(ドイツ) 工芸 : ガラス
流動食 Fluid Nutrition 1980
わたしのA B C My A B C 1980
荒れ模様 Storny Weather
ネットワーク NETWORK
Looking Back In Anger 1980
ハロイーのかわいそうなこころ
Haroey's Weakiieart 1980


【世界の食品革命のトップランナ篇:
            レンチンで高品質スープが飲める】

寒い季節にはスープが一番。あたたか~いスープで体を温める、水分も補給し
てくれる。野菜をふんだんに使い、不足しがちなビタミンや栄養分もたっぷり
摂れるという優れもの。
玉ねぎをあめ色になるまでじっくり炒めたり、材料を
すべてやわらかく煮込んだりするのは、手間暇かかる。
味の素、クノールの「
スープグランデ」は、レンジでチンするだけで、味わい深いプレミアムスープ
をいつでも、どこでも味わえる!



「スープグランデ」は贅沢に素材を使用し、じっくりとろとろに煮込んだとい
う、濃厚なスープ。
片手で持ちやすい紙の容器に入っていて、内容量は220グ
ラム。家でも、オフィスでも、外出先でも気軽に楽しめつつ、満足度の高い
サイズ。味は2種類。①「スープグランデ 贅沢ミネストローネ」は、トマト
とあめ色玉ねぎに香味野菜などを合わせたリッチな味わい。②「スープグラ
ンデ 贅沢オニオングラタン風」はあめ色玉ねぎをチキンブイヨンでじっくり
煮込んだ、コク深い味わい。
まずカップを軽く振り➲プラスチックの上蓋
を半分ぐらいまで開け➲
あとは電子レンジにそのまま入れて、お使いのレ
ンジのワット数により、25秒~1分30秒加熱するだけ。1カップ約330円。
これが高いか、安いかは各が判断すればよい。


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最後の五つの檸檬

2020年02月04日 | 時事書評


  
                        

10 先 進 せんしん 
----------------------------------------------------------------
「顔淵死す。子曰く、『ああ、天われを喪ぼせり。天われを喪ぼせり』
」(9)
「いまだ生を知らず、いずくんぞ死を知らん」(12)
「過ぎたるは、なお及ばざるごとし」(16)
「道をもって君に沢え、不可なれば止む」(24)
「なんぞ必ずしも書を読みて、然る後に学ぶとなさんや」(25)
----------------------------------------------------------------

14 魯の役人が、国家財産を保管しておく倉庫を改築した。
「今まで間にあっていたのなら、それでいいじゃないか。改築する必要
はないはずだ」と閔子騫(びんしけん)が批評したときいて、孔子は、
「ふだんは無口な男だが、口をひらくとなると的を射たことを言う」

魯人爲長府、閔子騫曰、仍舊貫如之何、何必改作、子曰、夫人不言、言
必有中。
Some people of Lu wanted to rebuild the treasury. Min Zi Jian
said, "The customary style is good enough. Why do we need to
rebuild it in the new style?" Confucius said, "He seldom speaks.
But his word is always to the point."



【ポストエネルギー革命序論138】



世界初!人工知能適用創薬臨床試験へ

人工知能(AI)により「発明された」薬物分子が、医学での機械学習に
世界で初めて臨床試験されるという。英国の新興企業 Exscientia 社と
日本の製薬会社 大日本住友製薬株式会社により製薬----強迫性障害(O
CD)のある患者の治療に使用される薬剤は、長時間にわたりセロトニン
5-HT1A受容体に作用する強力なアゴニストであり、強迫性障害治療剤候
補としてフェ-ズ1試験を開始。大日本住友製薬は、研究重点3領域の
一つである精神神経領域において、アンメット・メディカル・ニーズに
応え開発パイプラインを拡充できた。本研究で非常に短期間に新薬候補
化合物を生み出し満足できもであり、Exscientia社の優れたAI技術と大
日本住友製薬のモノアミンGPCR創薬に関する経験値が相乗的に働く。通
常、医薬品の開発には試用に約5年はかかりるが、AI医薬品の開発に1
年で実現。同社の担当責任者は「創薬における重要なマイルストーン」
であり、また、患者の診断、患者データとスキャン分析----新薬創成時
にAIを使用。DSP-1181分子は、潜在的な化合物をふるいにかけるアルゴ
リズムを使用し、これをを巨大なデータベースと照合させる。つまり、
適切な分子を見つけるには何十億もの決定を必要として、薬物を正確に
設計することは大きな決定だとし、また、アルゴリズムは不可知論的ゆ
え、あらゆる病気に適用できる。これは、最初の薬剤評価試験は日本で
行われ、成功すれば、さらにグローバルな試験を続ける。すでに癌と心
血管疾患の治療薬の開発を行っており、年末までに臨床試験の準備が整
う別の分子を持ちたいと考えている。今年は、このようなAIの設計創薬
は10年の終わりにはすべての新しい薬物がAIで創薬されると話す。こ
れに対し、がん研究所のポール・ワークマン氏は、この成果を次のよう
に述べている。「これは現在、ひとの臨床試験段階での新薬の初めての
AI適用技術の実例である」と。

✔ 唯アルゴリズム主義は問題だが、やって看なければわからない!



安全なカリウム二次電池
1月31日、リチウム技術を超えた次世代エネルギー貯蔵システムでの
用途向けに、カリウムおよびカリウムイオン電池用の不燃性電解質を開
発----有機リン酸塩を元に新しい電解質が蓄電池をより安全に、また大
規模な用途に必要な低濃度での動作を可能にする----された。

【要約】
カリウムイオン電池は、低コストで大規模なエネルギー貯蔵用途に有望、
それらの用途の主な障害は、安全で効果的な電解質の不足。
リン酸トリ
エチルなどのリン酸ベースの難燃剤は、リン酸が低濃度で機能できない
以前のLiおよびNaシステムとは対照的に、0.9μmのカリウムビス(フル
オロスルホニル)イミドを含む単一溶媒として機能することを示めす。
この電解質は2μmに最適化され、低コスト、低粘度、高導電性の利点を
備え、均一で堅牢な塩由来の固体電解質界面層を形成し、非樹枝状K-

ーロン効率99.6%の金属めっき/ストリッピングと高度に可逆的なグラ
ファイトアノードからなる構造をもつ。
✔ 実用可能か試作してみないとわからない!



光周波数帯で作動する高速応答ダイオード
光を直接電力に変換するデバイスの一つに"レクテナ"----アンテナで捉
えた光(電磁波)をダイオードで整流するデバイス。このデバイスで、
電子レンジの波長域(マイクロ波領域(数 GHz))では90%以上の電
力変換効率あったが、太陽光の可視光波長域(数百THz~ )は、このよ
うな高い周波数で作動する高速応答ダイオードがないため作動できない。
東北大学の研究グループは、「金属―絶縁体―金属トンネルダイオード」
は、トンネル層と金属の間に自然酸化膜を意図的に成長させることでダ
イオードの高速応答性能が大幅に向上し、従来の10,000倍の光電変換効
率向上が可能であることを明らかにする。
【要点】
①光をアンテナで捉えダイオードで整流することで電力として取り出す
ことができ、従来の光の粒子性に基づく光起電力効果(太陽電池)とは
異なる光の波動性に基づいた光電変換が可能。
②マイクロ波領域(数GHz)では90%以上の変換効率が実現されており、
高効率な電力変換技術であることが明らかになってるが、可視光の波長
域(数百THz~)では既存のダイオードでの整流が困難であり、高速(
数百THz~)で作動するダイオードの実現
が必要。
③これまでに報告されている高速応答ダイオードと比較し、約1,000倍
の電力変換効率向上に寄与するダイオード性能を実証。さらに構造最適
化によって約10,000倍まで光電変換効率の向上が可能である。
今回、トンネル層を構成する金属酸化物とその金属を用いた電極層(酸
化チタンとチタン)の間に、酸素不定比性の自然酸化膜(TiO2-x)を形成
することで、ダイオードの高速応答性と高い非対称性を実現した。これ
により、光電変換効率を大幅に向上できることが分かった。その理由は、
酸素不定比性を持つ酸化物層を設けたことで、従来のMIM構造に比べ、
順バイアス時の有効トンネル障壁厚さが縮小し電流密度が向上したこと
と、順-逆バイアス時の有効トンネル障壁厚さの差が大きくなり、非対
称性が向上したことによる。


このような熱光起電力発電(TPV:Thermophotovoltaics)システムは、
太陽光や工業排熱などを用いて発電。同研究グループは、これまで用い
られてきた赤外光用PV(Photovoltaic)セルの代わりに、新開発の光
クテナを用いると、極めて効率の高い光電変換が可能になるとみて
いる。
✔ このように太陽光発電(自然核融合エネルギー利用)技術及び産業
の技術革新(第5次産業/デジタル革命渦論)の速度は益々旺盛となっ
ている。



太陽光発電のみで稼働する「地球に優しいウェブサーバー」
太陽光は代表的な再生可能エネルギーであり、世界最大級のバッテリを
備えた巨大太陽光発電施設の建設開始や化石燃料と置き換え可能でコス
ト削減も望める太陽光発電の新技術の開発など、太陽光のエネルギーを
利用し環境に配慮する取り組みは日々拡大している。その一方、インタ
ーネットの普及によって二酸化炭素を排出するデータセンタなどが増加
していくのも事実。そうしたインターネットによる環境への影響を取り
上げるLOW-TECH MAGAZINEでは、太陽光発電による電力のみでウェブサー
バーを維持し、ウェブサイトを運営している。LOW-TECH MAGAZINEでは
2018年9月から太陽光発電による電力でウェブサーバを稼働させてお
り、1年間でおおよそ80万ほどのユニークユーザーがウェブサイトを訪
れたとのこと。そのウェブサーバーの構成を簡略化して表したものが以
下で、Olimexのボードを使ったサーバ本体、鉛蓄電池のバッテリ、ソー
ラーパネル、制御装置が基本的な構成となる。バッテリ容量の検証に、
1年間良好な天候のもとでサーバーを動作させ、バッテリーから消費し
た電力量を昼と夜の長さとともに記録したものがこれ。1時間あたりの
サーバーの平均消費電力は1.97Wであり、夜の時間が短い6月は1日あ
たりのバッテリー電力消費が17.4Whで済むが、夜の時間が長い12月はバ
ッテリから29.1Whもの電力を消費している。


尚、インターネットはますます電力を消費するようになっており、デー
タセンタを再生可能エネルギで稼働させるだけでは環境対策は不十分と
のこと。安定的な電力供給が難しい再生可能エネルギーとインターネッ
トをうまく共存させるには、インターネットが常にオンラインでなけれ
ばならないという考えを見直す必要があるとLOW-TECH MAGAZINEは 述べ
ている。
✔ オールソーラーシステムは間違いなく主流となるが、省エネも併行
しなければね。

図1 図1 βカロテンからオロバンコールに至る生合成の概略図: 本
研究により【図中の青色矢印】で示す反応を触媒するオロバンコール合
成酵素を発見

オロバンコール合成酵素の発見
根寄生雑草の被害を軽減、作物の生産能力向上を図る 

ストリゴラクトン(SL)は植物ホルモンおよび根圏情報物質として注目
を集めている植物由来の化合物群で、植物の形態制御や、食糧生産に大
きな被害をもたらしている根寄生雑草の発芽促進に関わっている。
地球
規模課題対応国際科学技術協力プログラムの一環として、神戸大学らの
研究グループは、東京大学、徳島大学の研究者との共同研究により、植
物に有用な菌根共生を促進するSLのカルラクトン酸を、根寄生雑草の発
芽を誘導するSLのオロバンコールに変換するオロバンコール合成酵素を
発見する。
また、オロバンコール合成酵素遺伝子をゲノム編集によりノ
ックアウトすることにより、SLの生産を人為的に制御できるようになり
ました。これにより、それぞれのSLが担っている機能を解明する道が開
け、植物生産の向上を目指したSLの応用展開が期待されている。


図6 
SlCYP722Cにおける標的変異の効果。
(A)SlCYP722C-KO植物におけるSlCYP722Cの上流で作用するSL生合成遺
伝子の遺伝子発現。
WT植物とKO植物は有意差なし。エラーバーは平均
±SEを表します(n = 3つの生物学的に独立した植物)。
(B to D)WT、
SlCYP722C-KO、およびSL欠損変異体Slccd8(2757行目)(23)間の枝の
分岐(C)と茎の長さ(D)の比較。
赤い矢印は、成長中のa芽(> 2 mm
)を示す。
枝(>2mm)を数え、主幹の長さを50日間測定。エラーバ
ーは平均±SEを表す(n = 5つの生物学的に独立した植物)。
異なる文字
は有意差を示す(P <0.05、Tukey-Kramer検定)。

【要点】
①ストリゴラクトンは、植物の形態制御、菌根菌との相互作用促進、根
寄生雑草種子の発芽誘導などのさまざまな機能を有することが知られる。 
②ストリゴラクトンの化学構造は、ABC環を有するcanonical型と、BC環
が開いたnon-canonical型に分けられる。 
③一連のストリゴラクトンに共通の生合成中間体であるnon-canonical
型のカルラクトン酸を、canonical型のオロバンコールに変換する酵素
遺伝子を発見。
④トマトにおいてこの遺伝子をノックアウトすることによりオロバンコ
ールの生産を阻害し、カルラクトン酸を蓄積させることに成功した。ノ
ックアウト体で根寄生雑草の種子発芽誘導活性が低下することも確認。

これまでの研究から、SLはβカロテンから生合成される。βカロテンは、
4種類の酵素により、一連のSLに共通の中間体であるカルラクトン酸へ
と導かれている。イネのジャポニカ種では、カルラクトン酸を二段階で
オロバンコールに変換するそれぞれの酵素が明らかになっているが、そ
の他の植物におけるオロバンコール生合成経路はわかっていなかったが、
マメ科のササゲおよびナス科のトマトでカルラクトン酸を一段階でオロ
バンコールに変換する新規オロバンコール合成酵素世界で初めて発見
する(図1参照)。実験結果、CYP722ファミリーに属するVuCYP722Cタン
パク質がこの反応を触媒し➲オロバンコールを生産し、かつ、遺伝子
操作が容易なトマトからVuCYP722C遺伝子のホモログであるSlCYP722C遺
伝子を単離し➲オロバンコール合成酵素遺伝子であることを確認➲
ゲノム編集によりこの遺伝子をノックアウトしたトマト(KOトマト)を
作り➲野生型とは異なりKOトマトでは水耕液へのオロバンコールの分
泌が認められず、代わってカルラクトン酸を検出➲トマトでSlCYP722C
がnon-canonical型のカルラクトン酸をcanonical型のオロバンコールに
変換するオロバンコール合成酵素であることを証明➲KO体は野生型と
変わらぬ地上部形態を示す(図6 写真1)。このことはトマトの形態
制御にオロバンコールが必須ではないことを示す➲カルラクトン酸が
菌根共生を促進する活性があり、KOトマトで菌根共生に不利益はないと
考える➲KOトマトの水耕液は根寄生雑草Phelipanche aegyptiacaに対
する発芽誘導活性を低下させる(下図2)。トマトの生産は地中海沿岸
を中心に世界各地で P. aegyptiacaによる甚大な被害を被る➲
オロバ
ンコール合成酵素遺伝子のノックアウトにより、トマトに対する根寄生
雑草の被害を軽減できる可能性が示された。
 
図2 SlCYP722C-KO根分泌物中のPhelipanche aegyptiacaに対する発芽
誘導活性

✔ もし実用化されれば、農業の革命が到来するだろう(どうして?そ
れは「ひ・み・つ・」)。


 





【世界の工芸#CraftsOfTheWorld#KenkichiTomimoto
富本 憲吉
Tomimoto, Kenkichi
色絵金彩羊歯文大飾壹
Jar with fern design, overglaze enamels
1961昭和36
23.0(h)×27.0(d)cm

富本憲吉(とみもと けんきち:明治19年-昭和38年(1886-1963))
陶芸家。奈良県生駒郡安堵町に旧家の長男として生まれる。 明治42年
東京美術学校図案科卒業。イギリスに私費留学し、ウィリアム・モリス
などの影響を受け帰国。大正の始めバーナード・リーチとの交友を機に
郷里において独学で作陶を始めた。大正15年東京の祖師谷に居を移し、
国画会工芸部に籍を置き活動、昭和11年には九谷に赴いて色絵磁器に本
格的に取り組む。同12年帝国美術院会員、同19年東京美術学校教授に任
命され、後進の指導にもあたった。第二次世界大戦後はこれらの官職を
全て辞し、主に京都の窯で制作を続け、昭和30年重要無形文化財保持者
に認定され、同36年文化勲章を受章した。同38年5月京都市立美術大学
学長に就任したが、同年6月死去、享年77歳であった。
「模様から模様
を作るべからず」を終生の信条に、白磁・染付・色絵と常に独創的な意
匠と造形を追求し、晩年には色絵磁器に金銀彩を加えた華麗な作風を大
成した。模様は身近な風景や植物のスケッチを基に独自に咀嚼したもの
が多く、代表的な常用模様に「竹林月夜」「大和川急雨」「四弁花」「
羊歯」などがある。『窯陶余録』『自選富本憲吉作品集』など著作も多
い。
✔  陶芸の魅力に惹かれ心が癒されている毎日です。

【地域循環共生圏へGO!】


栗東トレセン「馬の寝床」の大鋸屑バイオマス発電
日本中央競馬会(JRA)が、西日本の競走馬の調教拠点「栗東トレー
ニング・センタ」(滋賀県栗東市)でサラブレッドの寝床に使った木く
ずや稲わらを利用したバイオマス発電を開始。JRAでは初の試みで、
2023年には東日本のトレーニング・センタ」(茨城県美浦村)でも始め
る。大気中の二酸化炭素削減につながるバイオマス発電で得た電力を再
利用し、地球温暖化の緩和に貢献するのが狙い。
生物資源を燃やすバイ
オマス発電は、地球環境に優しい発電方式と注目されている。バイオマ
ス燃料を燃やしても、原料の樹木や植物などが成長過程で吸収してきた
分の二酸化炭素排出だけで、大気への影響はないとみなしている。


JRAは総工費約36億円で、栗東トレセン内に木くずや稲わらの燃焼、
発電施設を完備し、昨年11月に稼働を始めた。1日58・5トンの処
理が可能で、木くずや稲わらに付いた馬ふんも一緒に燃やすことができ
る。年間の最大発電量は410万キロ・ワット時で、一般家庭934世
帯分に相当する。これで栗東トレセンの燃焼、発電施設に必要な全電力
を賄い、残りで年間数千万円の売電収入も見込んでいる。
2000頭以
上の競走馬がいる栗東トレセンからは、馬の寝床に使われ、ふんで汚れ
た木くずや稲わらが1日約55トンも排出される。これまでは堆肥たいひにし
て販売していたが、取引先の都合で契約を打ち切られるなど不安定で、
堆肥にするのに1~2か月発酵させるため臭いの問題もあった。JRA
の担当者は「生物資源の木くずやわらをクリーンエネルギー創出に活用
することで、環境にかかる負担を低減させたい」としている。



✔ オールバイオマスシステムも「地域循環共生圏」も健在だ。

●今夜の寸評:最後の五つの檸檬

「浮かれている場合ではない!」は年頭のテーマだった。コロナ・ウイ
ルスの流行はインバウンド活況に水を差している。「前門の虎、後門の
狼」もその属篇だ。そうは言いつつも、疲労は限界で、檸檬果汁のホッ
トウイスキーにブラウンシュガーとシナモンスティクとクローブの実を
加え「ひとときの癒し」を得ている。が、山ほどあった檸檬が・・・・
残り五つ。ピンチだ!!

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