衰える 足腰鍛え 身を削る 愚かな日々を 吾また過ごす
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【ヒッグス場実証の現場】
Big Bang
欧州合同原子核研究機関(CERN、本部ジュネー
ブ)は30日、巨大粒子加速器(LHC)で、7兆電
子ボルトで陽子を衝突させる実験を初めて成功さ
せたと発表した(※宇宙を生んだ「ビッグバン」
直後に近い状況をつくることに成功)。CERNに
よると、米フェルミ国立加速器研究所が 2001年に
記録した約 2兆電子ボルトを上回り、過去最高と
なる。衝突で宇宙の始まりの時期に似た高エネル
ギー状態を作り出せるため、実験を続けると、素
粒子に質量を与える「ヒッグス粒子」など未知の
粒子の発見につながるのではないかと、世界で期
待されている。
Peter Ware Higgs
Higgs boson
LHCは、スイスとフランスとの国境を越えて建設
された1周27キロ・メートルの円形の地下トンネ
ル内で、光速近くに加速した陽子同士を衝突させ
る装置。今回は加速エネルギーが3.5兆電子ボルト
の陽子同士を正面衝突させた(「7兆電子ボルトで
陽子衝突実験に成功…過去最高」3月31日1時32分
配信読売新聞【ジュネーブ=平本秀樹】)。
before Big Bang
CERN
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【錬金術の宇宙】
鉛のような卑金属から金のような貴金属を作った
り、不老長寿の薬を合成したりしようとした錬金
術。中世のイスラム世界やヨーロッパなどで盛ん
だった「秘術」が、21世紀の全く新しい形でよみ
がえろうとしていることを3月23日付朝日新聞で
特集していた(「現代の秘術でチチンプイ」)。
その中の1つが、「タングステン+炭素→白金」
をつくる中世の錬金術師らが作り出した実験器具
のアイデアは現代にも通じ、硫酸など重要な化学
製品も発見したといわれ、化学的に意味がなかっ
たわけではないが、金に換えるとことはできなか
った。その常識が覆ったのは20世紀初め。英国の
ラザフォードが、放射線を出して元素が崩壊し、
別の元素に変わる現象を発見した。今では、加速
器で原子核同士を高速で衝突させ、人工元素も合
成されている。
Ernest Rutherford
今では、鉛から金を作ることも可能となった。113
番元素の合成に成功した理化学研究所の森田浩介
准主任研究員によると、鉛原子を光速の7割程度
まで加速して、ベリリウムなどの標的に照射する
と金に変換することを可能としたが「現在可能な
最大強度の鉛ビームが得られたとして、金1グラ
ムを作るのに10万年、電気代は約百兆円ほどかか
る」から意味がない。
森田浩介
ペンシルベニア州立大のウェルフォード・キャッ
スルマン教授は20年ほど前、基礎的な興味から、
アルミニウムの反応性を調べ、アルミの棒を真空
箱に入れ、強いレーザーを当て、蒸発したアルミ
は原子が何個か集まった塊(クラスター)となり、
箱を満たした。その箱の中に酸素を入れてみると、
不思議な現象が起きた。アルミは酸素と反応しや
すいため、多くは反応して消えたが、13個とか23
個とか特定の数が集まったクラスターだけは残る
ことを発見。
【超原子で稀少元素代替が可能に】
A. Welford Castleman, Jr
このクラスターは「アルミらしさ」を失い、よく
調べると二つの原子からなるヨウ素分子をまねる
ような性質を持っていた。アルミ原子は13個の電
子を持つが、化学反応に関係する価電子や最外殻
電子と呼ばれる電子は三つ。アルミ原子がたとえ
ば13個集まると価電子は計39個。電子が40個が集
まったクラスターは安定だと知られており「1個
足りない」状態となる。価電子が17個あるヨウ素
も、18個だと安定するため「1個足りない」状態
を、別の原子のような性質を持ったクラスターは
「超原子」と呼ばれるようになる。
電子の足し算」キャッスルマン教授らは、同じ手
法で別の超原子を作り出す実験を続け「チタンと
酸素でニッケル」「ジルコニウムと酸素でパラジ
ウム」「タングステンと炭素で白金」をまねる
超原子を発見、昨年12月、米アカデミー紀要に発
表した。
超原子とまねをされた原子を比べると、電子のエ
ネルギーを示すグラフや「角運動量」と呼ばれる
性質を示す画像はそっくり。元素の化学反応性は
電子の状態で決まるから、化学的な性質も似てい
ると期待できる。さらに面白いことに、これらは、
元素の周期表の上で「電子の足し算」のような関
係が成り立っている。
チタン(価電子4個)の位置から、酸素(価電子6
個)分だけ右に移動するとニッケル(価電子10個)
ができる-もし、こんな関係が一般的ならば、周
期表を見ながら自在に超原子を設計し、別の原子
のまねをさせることが考えられるという。
まさに錬金術だ。応用もいろいろ考えられる。自
動車の排ガス浄化用の触媒によく使われる高価な
パラジウムや白金をジルコニウムやタングステン
で超原子を作ってまねをさせ、代替できたら安く
済む。アルミ超原子にも、ロケット燃料の助燃剤
としての用途がありそうだ。普通のアルミを使う
と保存中に酸素と反応して劣化してしまうが、超
原子にして反応性を調整しておき、燃料に点火し
たときだけ助燃剤として働くようにできるという。
但し、実験室の真空箱でできる超原子は今のとこ
ろ百万分の1グラム程度。あまりに微量で、実際
の化学反応性も確認できていない。キャッスルマ
ン教授は「最近やっと、超原子の性質を定量的に
調べられるようになったという段階だ。
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【鋼の錬金術師】
同じ錬金術でもこちらはコミックとアニメ。この
作品が好きで飛びついたが最近はご無沙汰してい
る。時間がまとめて観賞してみようと思うぐらい
だ。これは変身願望の錬金術だが作者が女性だか
らかなぁ。まぁいぃか ^^;。
荒川弘
『鋼の錬金術師』は、荒川弘による日本の漫画作
品。幼き日に最愛の母親、トリシャ・エルリック
を亡くした兄・エドワードと弟・アルフォンスの
エルリック兄弟は、母親を生き返らせようと、錬
金術における最大の禁忌、人体錬成を行う。しか
し錬成は失敗し、エドワードは左脚を、アルフォ
ンスは自らの身体全てを失ってしまう。エドワー
ドは自身の右腕を代価として、アルフォンスの魂
を鎧に定着させることに辛うじて成功したが、自
分達の愚かさに気づく。その後エドワードは自ら
失った右腕と左脚に機械鎧(オートメイル)を装
着し、一時的に手足を取り戻す。アニメでは、錬
金術が科学として発達した世界にある軍事国家「
アメストリス」で鋼の右腕と左脚を持つ天才錬金
術師のエドワード・エルリックと、全身鎧を纏う
弟のアルフォンス・エルリックは強大な力を持つ
という伝説の「賢者の石」を探して旅を続けてい
くという展開。
『月刊少年ガンガン』(スクウェア・エニックス)
にて、2001年8月号より連載中。2004年、第49回小
学館漫画賞受賞。2006年、第5回東京アニメアワー
ド原作賞を受賞。2003年にアニメ化、2009年に再
アニメ化され4月5日より放送。
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【カマキリという不思議な魚】
アユカケ(鰍、Cottus kazika)はカサゴ目カジカ科に属
する日本固有種の魚、カマキリとも呼ばれる。ヤ
マノカミと同じく「降河回遊」の生活史をもつ中
型カジカ類の一種である。太平洋側は神奈川県相
模川以南、日本海側は青森県岩崎村津梅川以南、
四国、九州に生息するが、瀬戸内海沿岸での定常
的な生息は確認されていない。体長は5cm~30cm
程度で鱗は無い、体色は灰褐色の地に4本の暗色
横帯で、胸びれは吸盤状ではなく分離している。
鰓蓋には一対の大きい棘と、その下部に三対の小
さい棘を持つ。名前の由来は、鰓蓋にある棘に餌
となる魚(アユ)を掛けるとの伝承による。
北陸から丹後にかけての地方では、カサゴ目・カ
ジカ科のカジカ、ウツセミカジカ、アユカケ(カ
マキリ)などの淡水産カジカ類をゴリと呼ぶ。特
に石川県金沢市周辺ではこれらの魚を用いた佃煮、
唐揚げ、照り焼き、白味噌仕立てのゴリ汁などの
「ゴリ料理」が名物となっている。地方によって
はゴリカジカ、ゴリンベトなどの呼び名を使う例
もある。琵琶湖近郊や京都市や徳島県などではハ
ゼ科のヨシノボリのことをゴリと呼ぶ。
ゴリ汁
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