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【蒸すクックと豚肉】
缶詰状態で作業していると、気分転換にぶらっと外でランチをと
いうのもめんどくさくなり、きょうも即席ラーメンをつくりうち
ご飯(『即席ラーメンを極める。』)。予定していなかったが、
冷蔵から、キャベツ、人参と豚しゃぶ用の豚肉があったので、適
当に細切り、ザク切りし「蒸すクック」の下皿に入れ、がーリッ
クオイル(オリーブ油)を適量ふりかけ、電子レンジ(600W)で
3分間加熱し、一旦取り皿に移しとり、空になった下皿に即席麺
を入れに電子ポットのお湯を電子レンジで3分間茹でる。予め、
即席麺のスープの素をお湯で溶いていれておいた中華鉢に茹で麺
と先ほどの具を入れ、再び電子レンジに入れ1分間加熱し取り出
し、胡椒、酢を適量降りかけて頂く。チャンポン風にするならス
ープを和風だしを加えておく。きょう気がついたのだが、豚肉が
ばっちり合って美味い。
昔はこれほど美味しいと思った記憶がないが、牛肉よりレパート
リが広く重宝するお肉はないなぁと感心する。うちめしラーメン
の必須具材に常時冷凍しておこう(因みに、こんかいは解凍なし
で直接マグネトロンで時間を長くし加熱)。
ところで、豚肉には疲労回復(細胞破壊修復能力)に効くビタミ
ンB1が多いのだろうか。兵頭勲元東京都畜産試験場長は次のよう
にみている。
梅雨が長引いて今年の夏は短く感じるが、しかし残暑は厳し
そうだ。暑い日本の夏を乗り切るためには食肉は欠かせない
とされている。特に、激しい肉体労働やスポーツ、アルコー
ルの多い人には、良質たんぱく質を補給し、疲労回復のため
には肉は優れた食品だ。中でも豚肉は最適とされている。豚
肉には牛肉の10倍のビタミンB1が含まれているからだ。B1の
働きは、エネルギー源の糖を分解する酵素を助ける働きと神
経の働きに関係し、疲労回復、イライラを防ぐ効果がある。
日本人はB1必要量の70%しか満たしていないと言うデータも
ある。エネルギーの大半を脂肪ではなく、ご飯や麺類など、
でんぷん質で摂っていることがB1を多く必要とする。確かに
日本では電車の中で居眠りする人が多い。これはB1不足の典
型だが、肉を多く食べる欧米人が電車の中で居眠りするのを
見たことがない。
ところで、豚肉にはどうしてビタミンB1が多いのだろうか。
明快な答えは分かっていないが、豚自体の食べ物にあるよう
だ(中略)つまり、豚に与える飼料は穀類、豆類そしてぬか
類などである。それは飼料に大豆粕を15%も配合し給与して
いる結果だと思われる(中略)このように、飼料として給与
したB1が豚肉に移行している。猪(豚)は、自身が生きるた
めに、でんぷんをエネルギーに容易に変えるB1を肉中に貯蔵
するシステムを持ったと推測している。あるとき、ヨーロッ
パのドングリを見る機会があった。それは日本で見るものよ
り2倍も大きいものだった。でんぷん質を主体にした餌を食
べてきた猪(豚)が、B1を多く貯蔵したことでうまく適応で
きたと思われる。
『TOKYO X物語⑥ 美味しさと安全生産にこだわった豚肉』
関西の我が家では、豚肉より牛肉をすき焼きにしてよく食べてい
たのでギトギトした豚肉の白身脂と独特の臭みが嫌味となり敬遠
がちだった。それでも、お好み焼きには豚と決まっていたが、最
近の養豚技術と肉質の高級化が進み美味しくなってきたたのだろ
う、豚が牛に勝ってしまい揚げたての‘豚カツ’は夕食の定番と
なってしまった。つまり、関西は牛肉、関東は豚肉という食習慣
はなくなりつつあるのだ。
ビタミンB1摂取だけを目的にすれば大豆、ごま、落花生は豚ヒレ
相当するのでなにも豚肉を取ることはない(「ビタミンB1解説」)。
蛋白質を考えると豚肉の方が2%程多いので純粋な栄養食物学で
は大豆蛋白の方に軍配が上がるのだが、旨味という料理食物学的
側面からは豚肉は捨てられない(ベジタリアンから怒られそう)。
そこで考えた、1つは‘大豆蛋白加工学 ’と2つめは‘耐放射線
料理学’という研究開発分野を極めたいということを。大豆蛋白
加工学 ’という課題では既に「大豆ミート」という言葉が定着し
てるのでこれは簡単に決着してしまう。いや、もうわたしの頭で
は決着してしまったので、なぁ~だということになる。大豆粉は
大豆を砕けば簡単に作れるし、製菓材料売り場などで入手可能。
小麦グルテンとデンプンについては、小麦粉の主な成分がグルテ
ンとデンプン。練った小麦粉を水で洗ってグルテンを分離してコ
ーンスターチ(コーンのデンプン)と混ぜるたり、小麦粉をその
まま使う。そこに、上の様な市販された大豆タンパクのサプリメ
ントを練り込めば、大豆ミートの原型ができるのでそこに、脂肪
分、例えば、ピーナッツなどのバターや食用植物油を適量加え、
香料エッセンスを加えれば完成する。後は食感と‘みため’の工
夫になる。実はビジネスとしてはこのM/Fインターフェースの
研究が一番大切だ。フードプロセッサーで薄くのばしてパスタの
ように乾燥させて保存しておけば、『新しいお肉』として販売す
れば、世界の食料市場規模を約4百兆円として、その1%として
も4兆円規模になり「健康志向×環境志向×付加価値志向」の三
重効果を基本戦略としてビジネス展開すれば良いことになる。
つぎに、‘耐放射線料理学’的側面?ということだがこれは喫緊
の課題だ。緑茶ポリフェノールを摂取し抗癌性を高める、つまり
内部被爆したことによる異常な活性酸素から防御するにも、緑茶
が汚染されていては、これは冗談で笑い飛ばすしかないが、自分
の身は自分で守るしかないことが今回の‘異常な福島原発対応’
をみていれば明白。「ビタミンB1×植物ポリフェノール」が多量
に含まれたレシピを考える必要がある(飲料水として「緑茶」の
常用を前提に)。
イメージで言えば、豆と色鮮やかな野菜を主体とした料理で、緑
茶を沢山摂取し、夜にはワインを飲みストレスの少ない環境で生
活するのが一番で、取り立てて変わったライフスタイルを考える
ことではない。但し、白米主体ということであれば何らかの形で
イソフラボン(大豆・小豆など)の豆ご飯にして方が良いし、ポ
リフェノールも難水溶性でなく水溶性の方がよりベターだ。
その点を考慮するとイタリア料理はガーリックとオリーブオイル
を沢山使うので理想的かもしれない。ガーリックオイルをふんだ
んに降りかけた電子レンジでこしらえた‘蒸すクック’料理に、
豆ご飯かいっそ‘ガーリックオイルの蒸すチャーハン’にして毎
日、色ととりどりの野菜を取ることに心がけ創作料理づくりに精
を出すことに。
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