【イタリア版食いしん坊万歳 オニオン・グラタン】
材 料:タマネギ 1.5kg、バター 120g、フォンティーナチーズ 100g、パン,パルメザンか
パダノのおろしチーズ、塩、コショウ、ブイヨン、(グリュイエルチーズ,卵黄)
作り方:これはイタリア北部ロンバルディア地方特有の調理法で、まずバターの半分をフライ
パンで熱し、薄く刻んだタマネギを加える。色づかないように弱火で、タマネギがと
ろとろに煮くずれするまで炒め、水分がなくなってきたら、沸騰させたブイヨンをレ
ードル1杯分加え、最終的には全部を注ぎ込み、塩、コショウで調味する。スープが
濃くなるように30分ほど煮込み、全体を裏ごしする。煮込んでいる間に、パンの薄切
りを12枚作り、バターで炒めて狐色にし、それらの上に薄切りにしたフオンティーナ
チーズをのせる。バターを塗った天仮にそれらをのせて、オーブンの中に入れ,チー
ズが柔らかくなるまで焼く。そうしたら、6枚の薄切りを浅鍋の底に敷くが、浅鍋は
なるべく陶器のものがいい。そこにスープを層になるように注ぎ込み、その上にあと
の6枚の薄切りをのせ、さらに残りのスープを注ぎ、上にパルメザンかパダノのおろ
しチーズをたっぶりとかける。後はグラタンを作るようにオーブンに入れる。
【史上最強のタックル】
緑茶カテキンが一般医療品ではなく、健康食品として、高騰する医療薬剤費抑制に有効で、米国の
オバマ大統領も注目していることなどブログ掲載してきたが、体内脂肪燃焼効果があるとして花王
の「ヘルシア」が売り上げを続伸し、他の製薬、飲料水、化粧品メーカなども追随し市場も安定し
てきている。現在では、カテキンの生理作用として、抗酸化作用、抗ガン作用、抗アレルギー作用、
血圧上昇抑制作用、動脈硬化抑制作用、脂質代謝改善作用などが報告されており、お茶による生活
習慣病の予防効果に期待が寄せられている。このうちの抗ガン作用について漠然として効果があり
そうだという程度で疫学的レベルで認識されてきたが、その作用機構については定かでなかった。
ところが、このほど緑茶に含まれるカテキンの一種と男性機能不全(ED)治療薬を併用投与するこ
とで、正常な細胞を傷つけずにがん細胞のみを殺し、高い抗がん作用を発揮することを、九州大大
学院農学研究院の立花宏文教授の研究チームが突き止めたのだ。わかりやすく言うと、ヘルシアと
バイアグラの最強タックルでガンから身を守れるのではという福音が届いたのだ。さて、研究成果
は25日、米医学誌ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション電子版に掲載された。
立花教授によると、これまで抗がん剤が効かなかったケースでも、高い効果が期待できるという。
早ければ年内にも米国で臨床実験を実施する。同教授のチームは2004年、「エピガロカテキンガレ
ート(EGCG)」と呼ばれるカテキンの一種ががん細胞の細胞膜表面にあるたんぱく質と結合するこ
とで、がん細胞を特定して殺す仕組みを解明。今回の研究では、EGCGの抗がん作用を阻害する酵素
に着目し、この酵素の働きを抑える化合物を含むED治療薬を投与したところ、抗がん作用を高める
ことに成功した。マウスにヒトの乳がん細胞を移植した実験では、2日に1回、EGCGとED治療薬を投
与した結果、16日間でがん細胞が死滅した。多発性骨髄腫や胃がん、膵臓がん、前立腺がんでも同様
の効果が得られたという。
立花宏文教授らは、カテキン類の保健作用がその高い抗酸化活性と関連させたものがほとんどの中
緑茶カテキンがガン細胞の増殖を抑制し、その抑制効果がカテキンの種類によって著しく異なるこ
と、さらに抑制効果のあるEGCGはガン細胞の表面に結合することができるが、抑制効果のないカ
テキンには結合性がないことに気づく。緑茶カテキンを受け取ってその生理作用を仲介する分子が
細胞表面上に存在するのではないと考えた。しかし、そのような分子の存在はこれまでに報告され
ていず、そのため、テキンの細胞表面上の標的分子を遺伝子工学的手法で明確にした(ここで、凄
いことだ!と感心するが、ここからが専門用語のオン・パレードで難解となる)。
茶カテキンを体内に取り込むために(下図参照)、67kDaラミニンレセプター(67LR)という、基
底膜の主要な構成成分のラミニンに結合する細胞膜タンパク質で、悪性度の高いガン細胞では大量
増殖(高発現)する、その増殖、浸潤、転移などに関わり、この67LRがプリオンタンパク質の受容
体と機能する。最近では病原性プリオンタンパク質(別称「発狂するタンパク質」)の増殖に関係
している分子だ。遺伝子学的手法による検討の結果、この67LRが緑茶カテキンの受容体とし働く可
能性を見出し実験を行った。これまでEGCGの抗ガン作用の研究の多くは、10~100μMという高濃
度で行われていたが、数杯のお茶を摂取しても、EGCGは血中に約1μM程度しか認められていず、
67LRをより多く発現させたガン細胞を用いて生理的な濃度(1μM)でのEGCGの作用を調べたとこ
ろ、顕著にその増殖が抑えられ、一方、67LRに対する抗体でその細胞の表面に発現する67LRを塞ぐ
と、EGCGの結合が低下し、細胞増殖抑制作用も阻害することを突き止める。つまり、67LRは生理
的な濃度でEGCGの作用を仲介する分子だと。
ところで、バイアグラ(シルデナフィル)は、生体内で環状グアノシン一リン酸 (cGMP)の分解
を行っている5型ホスホジエステラーゼ (PDE-5) の酵素活性を阻害する。これが陰茎周辺部のNO
(一酸化窒素)作動性神経に作用して血管を拡張させ、血流量が増えることで機能すると考えられて
いるが、立花教授のチームは2004年に前述したカテキンの「エピガロカテキンガレート(EGCG)」
の一種ががん細胞の細胞膜表面にあるたんぱく質と結合し、がん細胞を特定して殺す仕組みの知見
をベースに、EGCGの抗がん作用を阻害する酵素に着目、この酵素の働きを抑える化合物としてバ
イアグラを含む勃起不全治療薬を投与したところ、抗がん作用を高めることに成功したというわけ
だ。これでこそ‘セレンディピティー’の至福の具現ということだろうが、バイアグラの服用に要
注意ということで今夜はこの辺で!
※ アポトーシス (apoptosis) とは、多細胞生物の体を構成する細胞の死に方の一種で、個体を
より良い状態に保つために積極的に引き起こされる、管理・調節された細胞の自殺すなわちプログ
ラムされた細胞死(狭義にはその中の、カスパーゼに依存する型)のこと。これに対し、血行不良、
外傷などによる細胞内外の環境の悪化によって起こる細胞死は、ネクローシス (ギリシャ語の「ν
έκρωσις、necrosis」) または壊死(えし)と呼ばれ、これと区別される。Apoptosis の語源
はギリシャ語の「απόπτωσις 、apoptosisアポプト-シス」:「apo-(離れて)」と「ptosis
(下降)」に由来し、「(枯れ葉などが木から)落ちる」という意味。