彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる "招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひ
こにゃん」
【おじさんの園芸DIY日誌:2021.11.28】
クリスマスローズ:ウインターベルの地植え
□ 基本情報
学名:Helleborus × hybridus
科名 / 属名:キンポウゲ科 / クリスマスローズ属(ヘレボルス属)
1.クリスマスローズの特徴:
クリスマスローズ(ガーデン・ハイブリッド)は無茎種(茎がなく、
根茎から葉柄と花柄が別々に伸びる)のヘレボルスで、無茎種の原種
を交雑させてできた園芸種をさす。人気の高い多年草で、多くは常緑
だが、落葉するものもあり。ヘレボルス・オリエンタリスが主要な交
配親として用いられていたため、以前はオリエンタリス・ハイブリッ
ド(Helleborus orientalis hybrids)と呼ばれていた。かつては濁っ
た花色で花弁によれがある花ばかりだったが、濁りのない花色、丸い
花弁、整った花形を目指して品種改良が行われた結果、優れた花が多
数誕生。花色、花形のバリエーションが多く、タネでふやされている
株は、1株ごとに異なる花を咲かせるので、好みの花を探す楽しみ。
強健で育てやすいものが多いのも特徴。鉢植えにも庭植えにも向き、
ほかの多くの草花に先駆けて花を咲かせ、冬枯れの庭を彩る。半八重
咲き(セミダブル)、八重咲き(ダブル)の園芸品種もある。
2.育て方
□ クリスマスローズの栽培環境・日当たり・置き場
庭植えの場合は、水はけのよい、明るい半日陰に植えつける。秋から
春までは日がよく当たる、落葉樹の木陰などが最適。鉢植えの場合は、
10月から4月ごろまでは日当たりのよい場所で、5月から9月ごろまでは
明るい半日陰で管理。過湿を避けるため、梅雨どきや秋の長雨には当
てないようにする。
□ クリスマスローズの水やり
庭植えの場合は、基本的に水やりは必要ない。鉢植えの場合は、10月
から5月までは、鉢土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出るまでたっ
ぷりと与えます。6月から9月まではやや乾かし気味に管理。
□ クリスマスローズの肥料
病気:灰色かび病、立枯病、べと病、軟腐病、黒斑細菌病、モザイク
病、ブラックデスなど多くの病気は過湿になったり、蒸れたりすると
発生しやすい。葉や茎に黒いしみが生じるブラックデスは防除できな
いので、見つけしだい、株ごと処分。
害虫:ハモグリバエ、ハマキムシ、ナメクジ、ヨトウムシ、アブラム
シ、アザミウマ、ハダニなど多くの害虫は主に春から秋に発生。アブ
ラムシなどはモザイク病やブラックデスのウイルスを媒介するので、
見つけしだい、防除する。
□ クリスマスローズのふやし方
株分け:適期は10月から12月ですが、11月から翌年3月まで行うこと
ができる。あまり細かく分けると株分け後の生育が悪くなるので、少
なくとも3芽以上つくように分けましょう。
タネまき: 5月から6月に熟したタネを採取してすぐにまくか、乾燥
させないように秋まで保存して10月にまく。
□ クリスマスローズの主な作業
花がら摘み:花後も花がらを観賞できるが、汚れて見苦しくなり始め
たら、花柄を株元から切り取ります。タネをとる場合は、タネが成熟
するのを待って、花柄を切り取る。
古葉取り:秋に新芽が展開し始めたら、古い葉をつけ根から切り取る。
適期は11月から12月。枯れた葉や傷んだ葉は見つけしだい、取り除く。
□ ウインターベルを裏庭に数日前に植栽済。ローズゼラニウムを来
春3月に、裏庭と玄関と法面に植栽することを決める。やるね大ちゃ
ん、パンデミック不況と北風にはめっぽう強いと空元気!
【男子厨房に立ちて「環境リスク」を考える ㊼】
このシリーズの第43回で紹介したフードプロセッサを使い家庭からで
る食品廃棄物の堆肥化によるその後のレポート。滋賀県の生ゴミ排出
量は830グラム/日/人で、全国平均の920グラムより少し少ない(2019
年環境省)が。彦根市は1キログラム超(2019年彦根市)と多い。そこ
で生ゴミが40%だとすると600グラム/日/人と多い。さて、家でのコン
ポスト(堆肥化)は卵の殻を中心に果実(ミカン・ユズ・リンゴ)な
ど、1回当たりの粉砕量は最大300グラムと量は多くない。粉砕化する
ことで、生ゴミ粒子の表面面積を最大化させ、発酵促進させ、庭に浅
く窪地をつくり埋め直す(➲とくに発酵促進剤などは加えず)放置す
るだけである。
尚、ネオコンバーテックの発酵促進戦略の生ゴミ粉砕粒径の最適化は
今後の研究課題である、
堆肥化(たいひか)とは、人の手によって堆肥化生物にとって有
意な環境を整え、堆肥化生物が有機物(主に動物の排泄物、生ゴ
ミ、汚泥)を分解し、堆肥を作ることである。分解は主に微生物
によって行われる。コンポスト化 (composting) とも呼ばれる。
定義によれば「生物系廃棄物をあるコントロールされた条件下で、
取り扱い易く、貯蔵性良くそして環境に害を及ぼすことなく安全
に土壌還元可能な状態まで微生物分解すること」である (Goluke,
1977)。あるコントロールされた条件下とは、堆肥化を行う微生
物にとって有意な環境を作ることを意味している。また、有機物
分解が不完全な状態では肥料として様々な問題を持つ。この問題
が解消されるまで分解を進めることが堆肥化である。
フリー百科事典『ウィキペディア』
まず、目的と意義を確認してみよう。
1.土壌への資源循環:植物は窒素、リン、カリウムなどを土壌中か
ら吸収し、取り出してしまう。これを土壌中に還元するため堆肥化
は有効
2.不安定有機物の安定化:反応を起こしやすい物質を不安定物質と
いう。有機廃棄物は大量の酸素を消費して分解をおこす不安定物質
である。もしも、有機物の分解が不十分なまま土壌中に施肥された
場合、土壌中で有機物の分解が起こり土壌酸素が消費される。それ
によって土壌は酸素欠乏を起こし、作物や土壌生態系に大きな打撃
を与える。これを防ぐため、有機廃棄物を安全に土壌還元可能なレ
ベルまで分解をすることが堆肥化の目的の一つである。
3.細菌、害虫、雑草種子の不活性化:条件さえ整えば、堆肥化の過程
で温度は70℃前後まで上昇する。この温度上昇によって、病原細菌、
病虫卵、ウイルス、雑草種子などの大部分が不活性化され、衛生的
な堆肥ができる。
4.原料の汚物感の解消:動物の排泄物、残飯、汚泥は独特の汚物感
や臭気を持つ。これは堆肥化によって著しく減少する。
5.ゴミの減量:排出される生ゴミのほとんどは水分である。このた
め、清掃工場で生ゴミを焼却処理する場合、水分を蒸発させるため
に大量のエネルギーを要し、焼却温度の低下それによるダイオキシ
ンの発生、もしくは焼却温度を維持するため大量のエネルギーが浪
費される。堆肥化によってゴミとしての排出が抑えられ、あるいは
堆肥として利用されずに排出されてもこの問題は解消される。
つぎに、有機廃棄物の分解を促進するためには、堆肥化微生物にとっ
て有意な環境因子----酸素、水、温度、原料pH、C/N比----を整える。
1.酸素:有機物分解は酸素を大量に消費する好気性微生物により行
われる。堆肥原料に酸素供給することが重要(➲原料酸素が供給
されないと、嫌気性微生物増殖➲主に発酵代謝で有機物を分解す
る発酵代謝の①分解速度の低下、②温度上昇の抑制、③酢酸や酪酸
などの酸の生成による原料pHの低下、④悪臭源の生成)を行い、嫌
気性微生物は堆肥化に不向き)。好気性微生物が増殖しやすいよう
に、ワラなどを混合し通気性の確保や通気、切返しなど原料混合に
よる酸素供給と通気性の確保。また、堆肥原料の水分量(含水率)
が多くても、通気性が確保されず酸素が供給しにくい。堆肥原料の
粒度が大きい場合も粒の内部まで酸素が到達せず、内部の分解が
十分に行われない。
2.温度:堆肥化が活発に行われる温度帯は二つあり、これには2種
類の微生物群が関係する。❶中温域 (30 - 50℃) で活性が持つ中温
菌群➲活性のピークは40℃前後にある。❷もう一つは高温域 (
50 - 65℃) で活性を持つ高温菌群➲活性のピークは60℃前後に
ある。分解の速度は高温域の方が高く、衛生面からも高温域まで温
度を上昇させ病原細菌、病虫卵、ウイルス、雑草種子を不活性化を
行う。アメリカ環境保護庁では55℃以上の温度に3日間以上さらす
ことを求めている。コンポスタや堆肥化施設で堆肥化を行う時、加
熱を行い強制的に温度を上げる場合がある。加熱を行わない場合は、
堆肥を堆積させ堆肥による断熱を行うと高温域まで温度が上昇しや
すい。また、温度が順調に上昇を行わない場合は、他の環境因子が
適切でない可能性がある。
3.水:微生物は水の中で生息し増殖。基本的には原料の水分量(含
水率)は高い方が良い。しかし、水分量が多いと通気性の確保が難
しくなり、水分量を多くしすぎると結果的に分解速度が低下してし
まう。一般的には含水率50 - 60%w.b.が良い。適正な含水率には、
水分が少ない場合は加水を行い、水分が多い場合はワラなどの副資
材の混合や加熱によって含水率の調整を行う。特に牛糞など高含水
率の原料は機械的に圧力を加え搾り、固液分離を行う場合もある。
4.原料pH:pHが約5以下になると分解がほとんど止まり、pHの上昇
と共に大きくなりpH約9で最大となる。pHを変化させる要因は、酸性
の場合、嫌気状態によって嫌気性微生物が乳酸や酢酸の酸を作るこ
とである。アルカリ性に傾く場合は、良好な堆肥化が起きている時
である。乳酸や酢酸は分解され、またタンパク質はアルカリ性であ
るアンモニアに分解されるためアルカリ性になる。大規模な堆肥化
処理施設では、原料に消石灰を混合したり、完全に堆肥化されアル
カリ性になった堆肥を混合したりして、強制的にアルカリ性にする
場所もある。
5.C/N比:原料中の炭素量(化学記号 C)を窒素量(化学記号 N)
で割ったもの。微生物活性は体構成物質に必要な養分に左右される。
その養分の中で、炭素と窒素の割合が最も微生物活性に影響を与え
る。一般的にはC/N比10 - 30で分解が速やかに行われる。都市ゴミ
などの有機廃棄物は C/N比が高いに傾向にあり、塩化アンモニウム
や窒素分の多い副資材を混合し窒素量を増やし C/N比を適正化して
いる。原料のC/N比が高いと、C/N比の高い堆肥が作られ畑にそのま
ま施肥すると窒素飢餓を起こす恐れがある。
以上、課題全景を俯瞰したたところで、『発酵促進及び発酵促進剤』
を考える。
農業分野及び園芸分野においては、作業効率の向上を目的として、
各種作業の機械化及び自動化が進展しつつある。その中の1つと
して、播種、苗の植付け等を自動で行う機械移植がある。機械移
植は、培土を充填した育苗ポット内で播種及び育苗して得られた
土付苗を移植機によって取り出した後、植付けるという手順によ
り行われる。機械移植を行う際には、上記の通り、移植作業中に
土付苗を育苗ポットから取り出すが、その際、土付苗が崩壊する
ことなく良好な固化状態が保たれていることが望ましい。そのた
め、培土を固化するための種々の方法が検討されている。培土を
固化する際には、良好な固化性に加えて、その材料が農地に残留
しない生分解性、乾燥又は保水状態でも土付苗が崩壊しない強度、
育苗ポットからの離型性、水の浸透性、通気性、良好な作業性等
の性能が求められる。
『特開2021-177734 育苗培土の製造方
法、育苗培土、及び植物の栽培方法』
上記の特許の概要は、培土基材(A)と、アルギン酸の多価カチオン
塩(B)と、アルギン酸の1価カチオン塩(C)と、を配合する育苗
培土の製造方法であって、アルギン酸の多価カチオン塩(B)の少な
くとも一部を発酵させてから配合、育苗培土の製造方法、該製造方法
で得られる育苗培土及び該育苗培土を用いた植物の栽培方法で、生分
解性に優れる材料からなり、優れた作業性と優れた固化性とを両立し、
植物の生育遅延が抑制された育苗培土の製造方法、該製造方法で得ら
れる育苗培土及び該育苗培土を用いた植物の栽培方法を提供するもの
である、下記に参考までに表1及び表2と特許請求範囲を掲載する。
【特許請求範囲】
1.培土基材(A)と、アルギン酸の多価カチオン塩(B)と、アル
ギン酸の1価カチオン塩(C)と、を配合する育苗培土の製造方法
であって、 前記アルギン酸の多価カチオン塩(B)の少なくとも一
部を発酵させてから配合する、育苗培土の製造方法。
2.前記アルギン酸の多価カチオン塩(B)が、繊維の形態で配合さ
れてなる、請求項1に記載の育苗培土の製造方法。
3.前記繊維の平均繊維長が、1~50mmであり、平均繊維径が、
0.01~3mmである、請求項2に記載の育苗培土の製造方法。
4.下記工程A1及びA2を含む、請求項1~3のいずれか1項に記
載の育苗培土の製造方法。工程A1:前記培土基材(A)と、前記
少なくとも一部を発酵させたアルギン酸の多価カチオン塩(B)と、
を混合して、培土混合物を得る工程 工程A2:前記培土混合物に前
記アルギン酸の1価カチオン塩(C)水溶液を添加して、前記アル
ギン酸の多価カチオン塩(B)の少なくとも一部の多価カチオンを、
前記アルギン酸の1価カチオン塩(C)が有する1価カチオンとイ
オン交換させてなる固化剤を形成し、該固化剤で前記培土基材(A)
が固化された育苗培土を得る工程
5.前記アルギン酸の多価カチオン塩(B)が、アルギン酸カルシウ
ム塩である、請求項1~4のいずれか1項に記載の育苗培土の製造
方法。
6.前記アルギン酸の1価カチオン塩(C)が、アルギン酸ナトリウ
ム塩である、請求項1~5のいずれか1項に記載の育苗培土の製造
方法。
7.前記アルギン酸の多価カチオン塩(B)の少なくとも一部を発酵
させる方法が、乳酸菌を用いて発酵させる方法である、請求項1~
6のいずれか1項に記載の育苗培土の製造方法。
8.前記乳酸菌を用いて発酵させる方法が、前記アルギン酸の多価カ
チオン塩(B)と乳酸発酵竹粉とを混合した後、保管する方法であ
る、請求項7に記載の育苗培土の製造方法。
9.請求項1~8のいずれか1項に記載の育苗培土の製造方法によっ
て製造される育苗培土。
10.請求項9に記載の育苗培土を用いる、植物の栽培方法。
Rose Geranium
学名:Pelargonium graveolens
フウロソウ科 テンジクアオイ属 多年草
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ところで、ローズゼラニウムの話。ハーブゼラニウムの中で、最も代
表的な種のローズゼラニウム。バラのような香りがすることからロー
ズゼラニウムという名前がついている。また、アロマオイルの他、お
茶や料理などの香りづけ、クラフトなど多岐にわたって利用され、ロ
ーズゼラニウムの性質は大変強く、挿し木で簡単に増やせる。虫が嫌
いな成分を分泌し害虫がほとんど近寄らな反面、水分は余りいらず、
やりすぎると根を枯らせるので控えめにしておく。
さて、このゼラニウムから発見されたゲラニオール (geraniol) は、
直鎖モノテルペノイドの一種。主にローズオイル、パルマローザ油、
シトロネラ油に含まれる。また、ゼラニウムやレモン、いくつかの精
油にも含まれている。無色または薄い黄色の液体で、水には溶けない
が多くの有機溶媒には溶ける。バラに似た芳香を持ち、広く香水に使
われている。また、モモ、ラズベリー、グレープフルーツ、リンゴ、
プラム、ライム、オレンジ、レモン、スイカ、パイナップル、ブルー
ベリーのような芳香としても用いられる。
このゲラニウムは発酵活性物質(ゲラニオール)として新しい発明と
して、特許事例『特開2016-199506 発酵活性物質』使用できる。
バイオマスの種類には、廃棄物系バイオマス(食品廃棄物、建設
発生木材、家畜排泄物、等)と、未利用バイオマス(林地残材、
稲わら、もみ殻、等)、そして資源作物(資源としての利用を考
えて栽培されたトウモロコシやなたね等の植物)がある。これら
のバイオマスは各々の特性に応じて新たな資源として生まれ変わ
り、様々なところで利用されている。例えば、家畜排泄物や生ゴ
ミ等のバイオマスは熱による発酵や分解などの過程を経て、肥料
に生まれ変わり畑に還元されたり、発酵の過程で発生するガスは
発電機の燃料等にも活用されている。即ち、バイオマスを原料と
して利用する事で、電気や熱、液体燃料等のエネルギーや生分解
性プラスチック、工業原料などの製品が生産でき、様々な用途に
利活用する事ができる為、エネルギー消費の削減と資源循環を図
ることができる。
メタン菌等の微生物を含有してガスを発生させたり(メタン発酵)、
廃棄物を糖化(及び発酵)させてバイオ燃料として抽出する方法
(エタノール発酵)もある他、シロアリ等の生物の腸内発酵シス
テムに着目し、腸内発酵システムをバイオマスに利用もなされて
いる。バイオマス原料を短時間で効率良く処理する方法や、有機
物の発酵を促す発酵分解促進剤及びそれを用いた高速堆肥化方法、
さらに、安価に効率よくエタノール発酵可能な糖液を得る前処理
方法もある。また、家畜糞尿・食品残渣等の有機物を、異臭の発
生を低減しつつ短時間に発酵分解させることができる有機物の消
臭・分解発酵促進剤と、有機物の高速堆肥化方法が提案されてい
る。即ち、ケイ酸水溶液とキトサンを有効主成分とする有機物の
消臭・分解発酵促進剤、及びそれを用いた高速堆肥化方法が提案
されている。さらに、廃建材などのリグノセルロース含有原料を
用いて安価に効率よくエタノール発酵可能な糖液を得るリグノセ
ルロースの前処理方法及びエタノール製造方法----リグノセルロ
ース含有原料を、希硫酸中、140~220℃、3~20分間加
水分解処理した後、該加水分解物を一次糖液と固形物に固液分離
し、分離した固形物に対し、乾物換算で消石灰を0.5~20質
量%添加し、90~150℃で10~120分間加熱して石灰処
理し、その後石灰処理した反応物にセルラーゼを加えて酵素加水
分解処理し、二次糖液を得ることを特徴とするリグノセルロース
の前処理方法---が-提案されている。
そこで、この発明案件は下図2のごとく、腸内有機物の発酵作用を活
性化させる発酵活性物質であって、有効成分としてゲラニオールを
配合し、ゲラニオールの配合量は、使用時における腸内の濃度が1.5
×10-5 %~1.5×10-1 %となる量で配合される事を特徴とする発酵活性
物質の提供。有機物の発酵作用を活性化させる発酵活性物質であって
環境に負荷をかける事無く、安全に使用する事ができる他、発酵菌を
死滅させる事無く、効率良く発酵作用を活性化できる発酵活性物質の
提供する。
図2.ゲラニオールを配合して有機物の発酵作用を活性化させる方法
を利用してメタン発酵させた場合の全体構成を示す構成図
【符号の説明】 11 バイオマス 12 培養槽
□ 少しつ込むだけでも面白いことがわんさか発生することがわかっ
た。大仰でなく、『オールバイオマスシステム』は面白い。高付加価
値バイオサイエンス&インダストリでもある。本当!
【ポストエネルギー革命序論 375: アフターコロナ時代 185】
現代社会のリスク、エネルギー以外も「分散時代」
図1
DLCコーティングとは
ビールといえば麒麟は、綜合飲料メーカーでありながら、包装容器や
コーティング技術も自社で開発している数少ない企業。パッケージン
グ技術研究所が開発した数々の技術は社外にも展開され、このコロナ
禍でも世界へと広がる技術開発を連発。その一つが、DLC( Diamond-
Like Carbon) コーティングによって気体の透過をバリア(遮断)す
る PETボトルを生み出した。この特許技術はいかにして生まれたのか。
酸素や二酸化炭素、水蒸気などの気体の透過は、中身の品質に多大な
影響を及ぼす。こうした気体の透過を遮断する機能をバリア(遮断)
性といい、さまざまな研究が行われた。酸素や二酸化炭素、水蒸気な
どの気体の透過は、中身の品質に多大な影響を及ぼす。こうした気体
の透過を遮断する機能をバリア(遮断)性といい、さまざまな研究が
行われている。キリンが開発したDLCコーティングは、図2のとおり、
PETボトルの内側に炭素の薄膜を形成する技術。厚さ10~40nm(ナノメ
ートル)の緻密な膜が酸素や二酸化炭素などの小さな分子に高いバリ
ア性を発揮する。下の図3のとおり、酸素、二酸化炭素(炭酸ガス)
、アロマ(香気成分)をほとんど遮断することができる。また、DLCは
非常に薄い膜であることから、ボトルをそのままリサイクル可能とい
う特徴もあり、次世代のPETボトルの技術として大きく注目されてい
るが開発したDLCコーティングは、図2のとおり、PETボトルの内側に
炭素の薄膜を形成する技術。厚さ10~40nm(ナノメートル)の緻密な
膜が酸素や二酸化炭素などの小さな分子に高いバリア性を発揮する。
下の図3のとおり、酸素、二酸化炭素(炭酸ガス)、アロマ(香気成分
)をほとんど遮断することができる。また、DLCは非常に薄い膜である
ことから、ボトルをそのままリサイクル可能という特徴もあり、次世
代のPETボトルの技術として大きく注目されている。
図2/左
①PETボトルの外側からの酸素の侵入を遮断②内側からの気抜け(二酸
化炭素の損失)や水分の蒸散を遮断③内側からのアロマ(香気成分)
の吸着や散逸を遮断という大きな特徴があります。非常に薄い膜でで
きているためリサイクル性が高く、ボトルからボトルへのリサイクル
ができることも利点。
図2/右
DLCコーティングしたPETボトルは、コーティングしていないPETボトル
に比べて、酸素の透過率を90%以上、二酸化炭素(炭酸ガス)の透過
率を80%以上遮断することができる。
図3.真空チャンバー(真空の環境をつくる金属製の容器)に PETボ
トルを入れ、内部を真空状態にする。次に、成膜するための原料ガス
(炭化水素)を入れる。外部電極に高周波電力を印加する(電圧を加
える)と、炭化水素がプラズマ状態となり、PETボトルの内側に緻密な
DLC膜が形成される。
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□ 特開2016-204685 ガスバリア性プラスチック成形体及びその製造
方法
【概要】下図1のごとく、ガスバリア性プラスチック成形体90は、
プラスチック成形体91と、プラスチック成形体91の表面に設けた
ガスバリア薄膜92とを備えるガスバリア性プラスチック成形体にお
いて、ガスバリア薄膜92は、構成元素として珪素(Si)、炭素(
C)及び酸素(O)を含有し、かつ、条件(1)でX線電子分光分析
すると、Si-Cの結合エネルギーのピーク出現位置に、メインピー
クが観察される領域を有する。条件(1)測定範囲を95~105e
Vとするガスバリア性及び透明性に優れたガスバリア性プラスチック
成形体及びその製造方法の提供。
図1 ガスバリア性プラスチック成形体の一例を示す断面図
図2 従来の成膜装置の一例を示す概略図
⛨ イスラエル 全外国人の入国禁止
▶2021.11.28 テレ朝
「オミクロン株」に対処するため、中東のイスラエルがすべての外国
人の入国禁止を発表した。イスラエルのベネット首相は27日に緊急の
閣議を開き、今後2週間、特別な許可がない限り、すべての外国人の
入国を禁止することを決めた。帰国するイスラエル国民については、
ワクチンを接種していても3日間の隔離が義務付けられる。イスラエ
ルでは26日に「オミクロン株」の感染者が確認されていて、現在も7
人に感染の疑いがあることから、詳しい検査が進められている。イス
ラエルは今月1日に海外観光客の受け入れを再開したばかり。
⛨ オミクロンの分類(B.1.1.529):懸念のSARS-CoV-2変異株
▶2021.11.26 世界保険機構
SARS-CoV-2ウイルスの進化に関する技術諮問グループ(TAG-VE)は、S
ARS-CoV-2の進化を定期的に監視および評価し、特定の変異および変
異の組み合わせがウイルス。TAG-VEは、SARS-CoV-2バリアント:B.1.
1.529を評価するために2021年11月26日に召集された。B.1.1.529バリ
アントは、2021年11月24日に南アフリカからWHOに最初に報告された。
南アフリカの疫学的状況は、報告された症例の3つの異なるピークに
よって特徴付けられ、最新のものは主にデルタバリアントであった。
ここ数週間、感染は急激に増加しており、B.1.1.529バリアントの検
出と一致している。最初に確認されたB.1.1.529感染は、2021年11月9
日に収集された検体からのものであった。
進行中の多くの研究があり、TAG-VEはこの変種を評価し続ける。WHOは、
必要に応じて、新しい調査結果を加盟国および国民に伝えるCOVID-19
疫学の有害な変化を示す提示された証拠に基づいて、TAG-VEはWHOにこ
の亜種をVOCsとして指定する必要があることを通知し、WHOはB.1.1.529
をOmicronという名前のVOCsとして指定する。
そのため、各国は次のことを行うよう求められる。
・循環するSARS-CoV-2変異体をよりよく理解するために、監視と配列
決定の取り組みを強化する。
・完全なゲノム配列と関連するメタデータを、GISAIDなどの公開され
ているデータベースに送信する。
・IHRメカニズムを介してWHOにVOC感染に関連する最初の症例/クラス
ターを報告する。
・可能な限り国際社会と連携して、COVID-19疫学、重症度、公衆衛生
および社会的対策の有効性、診断方法、免疫応答、抗体に対するVOC
の潜在的な影響の理解を深める中和または他の関連する特性、現地
調査および実験評価を実施する。
個々人は、COVID-19のリスクを減らすための対策を忘れないで欲しい。
例えば、①適切なマスクの着用、②手洗い衛生、③各の社会的距離、
④屋内の換気の改善、⑤混雑した場所への回避、⑥ワクチン接種を受
けなどの公衆衛生および社会的対応が含まれる。
参考までに、WHOには、懸念されるSARS-CoV-2変異株(VOI)および
注目される変異株(VOC)の実用的な定義がある。
表.現在指定されている懸念変異株 2021.11.26
SARS-CoV-2 VOIは、SARS-CoV-2の亜種。
・伝染性、疾患の重症度、免疫回避、診断または治療の回避などのウ
イルスの特徴に影響を与えると予測または知られている遺伝的変化
を伴う;
・これは、複数の国で重大な集団感染または複数のCOVID-19クラスタ
ーを引き起こし、時間の経過とともに症例数が増加するとともに相
対的な有病率が増加する、またはその他の明らかな疫学的影響が世
界の公衆衛生に対する新たなリスクを示唆するものである。
SARS-CoV-2 VOCは、VOIの定義(上記を参照)を満たすSARS-CoV-2 変
異株であり、比較評価を通じ、次の1つ以上の変更にある程度関連し
ていることが実証されている。世界的な公衆衛生上の重要性:
・COVID-19疫学における伝染性の増加または有害な変化;
・または病原性の増加または臨床疾患の症状の変化;
・または公衆衛生および社会的措置または利用可能な診断、ワクチン、
治療法の有効性の低下
⛨ 「オミクロン株」欧州に加え豪でも感染確認 入国制限広がる
▶2021.11.28 NHKニュース
南アフリカで確認された新たな変異ウイルスはイギリスやドイツなど
ヨーロッパで感染が確認されたのに加え、28日、新たにオーストラリ
アでも2人の感染が確認された。各国で、アフリカ南部からの入国を
制限する動きが広がっている。南アフリカで確認された新たな変異ウ
イルスはWHO=世界保健機関が26日、現在、広まっているデルタ株な
どと同じ「懸念される変異株」に指定し、「オミクロン株」と名付け
た。これまでに南アフリカの隣国のボツワナや香港、それにイスラエ
ルで感染が確認されたほか、ヨーロッパではイギリス、ドイツ、ベル
ギーに続いてイタリアでも確認された。さらに、28日、新たにオース
トラリアでもアフリカ南部から入国した2人の感染が確認された。
オーストラリア当局によると感染した2人はワクチン接種を終えてい
た。一方、オランダでは、南アフリカから飛行機で到着した乗客のう
ち61人の陽性が確認され、複数の人が「オミクロン株」の感染が疑わ
れるとして当局が確認を急いでいる。「オミクロン株」については、
感染力や重症化のリスク、ワクチンの効果への影響などはまだ明らか
になっていないが、各国の間でアフリカ南部からの入国を制限する動
きが広がっている。オーストラリア政府は、南アフリカを含めアフリ
カの9か国からの外国人の入国を禁止するとともに、オーストラリア
人の入国についても入国後14日間の隔離を義務づけると発表。またイ
スラエルは、水際対策を強化し、ヨーロッパを含むほかの地域からも
含めてすべての外国人の入国を14日間、禁止することを決めた。さら
にイギリスが人口の大半を占めるイングランドで公共の交通機関や小
売店でのマスクの着用を再び、義務づけるなど国内での規制強化に乗
り出すところもあり、対策を一段と強める動きが出ている。
□「オミクロン株」オーストラリアで初の感染確認
オーストラリアの最大都市シドニーがあるニューサウスウェールズ州
は28日、アフリカ南部から入国した2人が新たな変異ウイルス「オミ
クロン株」に感染していたと発表。州政府の発表によりますと感染が
確認されたのは27日、アフリカ南部からオーストラリアに入国した2
人だということで、いずれも新型コロナウイルスワクチンの接種を終
えていたという。オミクロン株の各国での感染確認を受けてオースト
ラリア政府は27日、▼南アフリカを含めアフリカの9か国からの外国
人の入国を禁止するとともに▼オーストラリア人の入国についても入
国後14日間の隔離を義務づけると発表。また、ニューサウスウェール
ズ州など一部の州では11月からワクチン接種を条件に海外からの入国
者の14日間の隔離義務を撤廃していたが、28日からアフリカの9か国
以外からの入国者について、国籍にかかわらず、入国後3日間の隔離
を新たに義務づけた。
□航空各社 アフリカ南部の便 取りやめなど発表
新たな変異ウイルスの確認を受けて各国で水際対策が強化されている
ことにともなって、航空各社はアフリカ南部とを結ぶ便を取りやめる
など対応を余儀なくされる。このうちUAE=アラブ首長国連邦に拠点を
置くエミレーツ航空は、南アフリカとジンバブエ、それにザンビアと
の間を行き来する便の運航を一時的に取りやめると発表。また▼カタ
ール航空がアフリカ南部の5か国からの乗客を受け入れないことを決
めたほか、▼シンガポール航空は南アフリカとを結ぶ旅客便を貨物便
に変更するとしている。世界の航空会社は新型コロナウイルスの感染
拡大によって経営に大きな打撃を受けていて、さらなる影響が広がる
ことへの警戒感を強めている。
コロナウイルスの亜種:
それらは何であり、どのように発生するのか
① 症例数が多いと突然変異のリスクが高まります
ウイルスが広がるほど、変異する可能性が高くなります。
これまでのところ、コロナウイルスには何千もの小さな変化が見られ
ますが、ほとんどの場合、影響はほとんどありません。
② 多くの場合、ウイルスは生き残るのに役立つ方法で変化します。
科学者は、スパイクタンパク質-それが人間の細胞に入るのを助ける
部位である。
コロナウイルスの新しい亜種についての懸念が高まっているが、懸念
は、このウイルスが現在、中国の武漢で出現した元のウイルスとは根
本的に異なる。つまり、元の株を使用して設計されたワクチンは、そ
れほど効果的ではない可能性があること。突然変異のいくつかは他の
変種で以前に見られた。この変種におけるそれらのありそうな役割へ
の洞察を与える。
たとえば、N501Yはコロナウイルスの拡散が容易であるとみられている。
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❏ N501Yスパイク置換はSARS-CoV-2感染と感染を促進:The N501Y
spike substitution enhances SARS-CoV-2 infection and transmiss-
ion, nature 2021.11.24.
https://doi.org/10.1038/s41586-021-04245-0
【要約】2020年の夏から、COVID-19パンデミックの原因であるSARS-Co
V-2の亜種が英国で出現。アルファとしても知られるこのB.1.1.7変異
体は、感染および/または感染効率の増加に起因して、有病率が急速
に増加。アルファ変異体は、ウイルスゲノム全体に19の非同義変異が
あり、スパイクタンパク質の8つの置換または欠失が含まる。これは、
細胞受容体と相互作用して感染と向性を仲介する。ここでは、逆遺伝
学アプローチを使用して、8つの個々のスパイクタンパク質置換のう
ち、 N501Yのみがハムスターモデルの上気道および初代ヒト気道上皮
細胞での複製に対して一貫した適合性の向上を示す。N501Y置換は、8
つのアルファスパイク変異の組み合わせで見られるウイルス感染の増
強の表現型を再現し、この変異体の感染増加の主要な決定要因である
ことを示唆。機械論的に、N501Y置換は、細胞受容体に対するウイルス
スパイクタンパク質の親和性を改善した。ブラジル、南アフリカ、お
よびその他の場所での収斂進化によって示唆されているように、この
の結果は、N501Y置換が主要な懸念の主要な適応スパイク変異であるこ
とを示す。
□ N501Yスパイク置換はSARS-CoV-2感染を増強する
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南アフリカのクワズールナタール大学のリチャードレッセルズ教授は、
「抗体がウイルスを認識しにくくし、ワクチンの効果を低下させる可
能性のあるものや、まったく新しいものも存在する」と話す。
実験室での科学的研究はより明確な状況を示すが、現実の世界でウイ
ルスの監視で答えはより迅速に得られる。明確な結論を出すのはま
だ早いが、すでに心配な兆候があり、南アフリカのハウテン州で77件
完全確認された症例があり、ボツワナで4件 香港(南アフリカからの
旅行に直接関連)で1件。イスラエルとベルギーも症例報告。変異株
がさらに拡散感染の兆候が存在し、標準テストで奇妙な結果(S遺伝
子すり抜け)があり、完全な遺伝子分析なしでも異変株追跡でき、ハ
ウテンの症例の90%がこの該当し、南アフリカの「すべての州にすで
に存在することを示唆している。
しかし、それがデルタよりも速く広がるのか、それ以上に深刻なのか、
あるいはワクチン接種による免疫保護をどの程度回避できるのかを教
えてくれないし、南アフリカの24%の予防接種率よりもはるかに高い
接種率の国々で、この亜種が拡散感染するかについても不明である。
国内の多くの人々が新型コロナウイルスに感染しているが、この変異
株の知見が少なく、重大な懸念が残された状態下では、注意深く監視
し、何をいつ行うかについて明確化する必要がある。パンデミックの
教訓は、すべての答えが得られるまで常に待つことはできない。とい
うことに帰結する。
【ウイルス解体新書 90】
序 章 ウイルスとは何か
第1章 ウイルス現象学第
第2章 COVID-19パンデミックとは何だったのか
終 章 ウイルス感染症と戦略『後手の先』
● 今夜の寸評:沸騰する欲望と対峙する知恵