【液晶のシャープ頑張る】
シャープは、三重県亀山市の亀山第2工場において、世界で初めて酸化物半導体「IGZO」を採用し
た新たな液晶パネルの本格量産を開始すると発表。開始時期は2012年4月から。 IGZOは、薄膜ト
ランジスタ(TFT)にアモルファスシリコンを採用した液晶パネルに比べて、電子移動度(固体
の物質中での電子の移動のしやすさを示す量)が高いことから、TFTの高機能化を実現。これで
薄膜トランジスタの小型化、配線の細線化が可能となり、同等の透過率で2倍の高精細化を達成
データの書き込みが必要ない限り、1/5分~1/2秒に書き込む新規駆動法(休止駆動)を採用。従
来の液晶が1/60~1/30秒に1回データ書き込むのに比べて、TFTを駆動する回数を大幅に削減。結
果として消費電力を1/5~1/10に削減できるという。また、TFTの休止駆動の活用により、駆動に
よる発生するノイズを低減→タッチパネルの検出精度を高められるという(技術の詳細は、下図
特許参照)。
特開2012-004425 薄膜トランジスタ基板の製造方法
5 薄膜トランジスタ 5a 第1薄膜トランジスタ 5b 第2薄膜トランジスタ 10 第2ゲ
ート電極 10a 第1導電層 10b 第2導電層 11 第1ゲート電極 12 ゲート絶縁層
(絶縁層) 13a 第1酸化物半導体層 13b 第2酸化物半導体層 15 ソース電極
16 ドレイン電極 17 層間絶縁層(チャネル保護層) 18 平坦化膜 20 絶縁基板
【瞬間移動システム】
これは仮想の話である。
ここは、フィネ・バー『フィンガリ・ローペェ』 (『株式投資性行は未来の挑戦』)。桜見物と
「あゆのきむら」の鮎雑炊を堪能したてきたコキノダイモナとアポロンと先客のミカニコース、
デケッファルドラコ、ロンシャス、アルテミス、アルマイティが五人と合流し雑談している。そ
こに遅れてプロシャンス、エナスダーコス、カラミの三人が入ってきた。
アルマイティのアバター
そでれはと有舞定(アルマイティ)が今回の瞬間移動システムのデモンストレーションの説明に
入ると、ミカニコース(美蟹道)がダウンライトの調光を下げ、あらかじめ準備していたバーチ
ャル・テレポーテイション装置のキーボード操作を始めた。
有舞定 それではまず最初にプラネタリウムを楽しんでください。これは従来のプラネタリウム
ではない。また、ビデオプロジェクターを使うデジタリウム(デジタルプラネタリウム)
とも違う。百聞は一見にしかず、百見は一触にしかず。先ずはご覧あれ。
それを聞き終えると同時に美蟹道はダウンライトを落とし、部屋の床部を除いた天井、側面壁に
組み込んだオーレッド(有機EL)フィルムを表示させた、あらかじめ入力しておいた天体コンテ
ンツを再生させると、驚きの声が部屋に響き、天体の動きの解説ナレーションが女性の声で流れ
る。沈黙を破り、エナスダーコス(恵那蛇越)が、隅角の表示はどうしているのかと小声で尋ね
た。「後で詳しく見て欲しいが、限界近くまで曲げ加工で継ぎ接ぎはしないようにしているが、
継ぎ接ぎでも視覚的には問題ないように処理している」とアルマイティは答えた。
有舞定 オーレッドの性能は、発光効率130 lm/W、演色性Ra 80以上、輝度1,000cd/m2、寿命4万
時間以上(発光面積100cm2以上)、コストについては、寿命年数及び光来当たり0.3円/lm・
年以下を満足させている。ついでだが、照明の消費電力が家庭で約16%を占め、既存の
白熱電球や蛍光灯を省エネ照明に置き換えて、白熱電球の効率を15 lm/W、蛍光灯の効率
を65 lm/Wとして、これらをすべて効率130 lm/Wのオーレット照明に置き換えれば、1日
10時間点灯した場合、1577億kWh/年の電カ量が削減できる。勿論、オーレッドは折り曲
げることができ、大画面の湾曲平面などへの表示が可能なのが大きな魅力だ。それでは
この空間を移動させてみましょう。
エナスダーコスのアバター
そういうと、プラネタリウムの天体画面が消え、天井・壁の五面がシースルーとなり周辺の風景
を表示させた。 一同が再びどよめいた。次の瞬間、ミカニコース(美蟹道)に有舞定(アルマイ
ティ)に合図送ると、今度は五面の風景が垂直に上昇するように映像が変化すると、またもや一
同が驚嘆の声を上げる。つぎの瞬間、再び合図を送ると今度は床部が明るくなったと途端、空中
に浮いたように周辺の建物の屋根が映し出され遠ざかるかのような映像が透けて見えだし、見る
見るうちに上昇し、地上の風景が遠ざかる。中にいた普段表情をあらわにしないアルテミスはこ
の時ばかりは、驚きと恐怖のため幾分か顔がゆがんでいる。そして、映像は成層圏を抜けたとこ
ろで停止。やがて、女性のナレーションとともに宇宙の天体と地球の映像を3分ほど表示した後
やがてダウンライトが点灯し映像が消え元のバーの部屋に戻どり、しばらく興奮気味のどよめき
が続く。「休憩や!」と大きな声で赤鬼(コキノダイモナ)がそう叫び、各自めいめい好きな飲
み物をオーダしたため、ベゴニアが順次オーダした飲み物とつまみをサーブし始めた。
アルテミス
アポローンはステアしたマティニーを、そしてプロシャンスはティーカップに入れたレッドアイ
をスプーンでかき混ぜながカウンターで二人で余韻に浸るかのように無言で飲んでいる。時折、
テーブルを飛び回っているティンカーベルが、二人の元に寄ってきてはまた、ベゴニアもとに戻
っていく。小一時が過ぎ、有舞定(アルマイティ)がブレイクする。
有舞定 それでは元の席に戻ってください。これから高度千メートルの無人飛行機に移動します。
勿論、この飛行機は地上から遠隔操作されていて、飛行機の上部と底部に取り付けられ
た高品位魚眼レンズカメラからの画像信号ををリアルタイムで地上で処理し録画したも
の。それでは、ダウンライトを落とし画像を表示してください。
バーの室内に六面のカラー動画が映し出され、約10分程度ナレーションなしで再生された、次に
無人潜水艇による海上、海中、海底(照明装置作動)の映像が同じ時間再生された後、映像が消
えダウンライトが灯き一同、ため息と沈黙が続いた。
有舞定 どうでしたか。ところで、この中で映画「ザ・フライ」を観なかったひとはいる?そう
ですか全員観たんだ。それじゃ、科学者セス・ブランドルが、テレポーテーション(物
質転送)の実験で、セスの身体や行動に数々の異変が発生。優れた身体能力が現れ、遺
伝子の再構成中に、転送ポッドに1匹のハエがまぎれ込んでいたこで遺伝子レベルでセス
とハエとを融合するというストーリを知っているわけだ。これは魚眼レンズの映像とこ
の画像再生表示空間の情報をわたしたちデジテレポ社の「バーチャル・テレポーテイシ
ョンシステム」で処理することで、臨場感溢れる動画を移動せず画像転送信移動体ある
いは画像転送定点体を遠隔操作することで、空間を移動させたことになる。つまり、映
画と違うのはリアルな物質の空間移動ではなく、デジタル信号の空間移動ということに
なる。
これを聞いていたアポローンは「情報転送ユニットが確保され、定期点検だけでシステムのロバ
スト性の許容範囲内で、これまでのシステムではえられない情報がえられるということか」と講
釈する。こんどは、デケッファルドラコが「それも複数の人間で確認できる!」とスモールトー
クすると「そうなんだ」とこんどはカミラがバックチャンネル。
カミラのアバター
有舞定 ある意味ではモーダルシフトであり、ウェブ会議の高品位化であり、省エネ、省資材な
どの環境影響リスクの逓減でもある。また、デジタル・サイトビューなどの新しいアミ
ューズ産業の創成につながる。本日の提案はここまで。あとは歓談のなかで議論を深め
ていきましょう。
すると、オレンジビールとオードブルとオープンサンドが運ばれてきた。赤鬼が「この間の南西
諸島の話の続きはどうるのや?」と大きな口と声でたずねると「それはまたの機会にしましょう」
とアルテミスが、いつのまにか仲間入りしていたシェルの頭を撫でながら、赤鬼をなだめるよう
に言った。
この項つづく
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