江ノ島に 流るる調べ 夕映えの ブルースハープ 小さき渓流
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週間エコノミスト(2011.3.1)
【米国復活を学習する】
米国経済が回復しているという。2番底の懸念もないという(SCBG
ジョン・カルバリー)。全米供給管理協会(ISM)景況指数(製造業・
非製造業)など企業のセンチメントも強い。社会保障税の減税も回復
にプラスし、量的緩和は、経済への信頼感を高め、資産価格の上昇、
ドル安などの経路を通じて有効に機能していからだ。今年の下半期は、
景気刺激策の効果が衰え、回復ペースは若干鈍化し、経済成長率は前
半が3~4%、下半期は2~2.5%と予想。反面、住宅価格の再下降、
非農業部門の雇用者数の仲び率の鈍化の負の指標もある。
米国が危機を収束するための金融政策を次々と早く打ち出し、量的緩
和も非常に思い切った規模で実行したことが効を奏し、金融機関の不
良債権処理や不動産価格の調整も日本よりペースが早く、サービス部
門などの構造改革が進み、より早い回復・調整ができた米国は、1980
年代バプル後の日本のような長期低迷には陥らない。米国は「失われ
た5年」で済むとの楽観論が支配的にある。
「米国の景気拡大は通常、7年から9年間続く。現在はまだ2年目で
あり、今回の回復基調は、おそらく2017年、18年まで続くだろう。金
融危機による景気後退があまりにも深かっただけに、今回の回復の規
模は、より大きくなる可能性がある。欧州のソブリン問題によって今
の景気回復が、大きく撹乱されるとは考えていない。気をつけなけれ
ばならないものがあるとすれば、それは商品、特に原油価格上昇のリ
スクだろう」とカルバリーはそう語る(『米国は「失われた5年」で
済む』週間エコノミスト,2011.3.1)。
これは、オバマの米国景気回復政策によるもので、わたし(たち)の
主張に沿ったものであり、海を隔てた米国で先行されたとはいえ評価
できる。しかしながら、過剰流動性を巡る‘じゃじゃ馬馴らし’(資
本規制)の国際協調や実施タイミングの不調、財政赤字拡大で長期金
利上昇すれば景気下降する局面の予想されるが、いましばらく‘米国
復活’から学習してみよう。
週間エコノミスト(2011.3.1)
上図でも順調な回復基調が見られ、ひとことでいえば、米国の家計の
債務調整は続き、住宅価格も足元、再び下落し下押し要因として働く
が、人口減、賃金下落など複数の経済社会要因に長期停滞の均衡の日
本と社会構造が大きく異なる「日本化」のシナリオは回避できそうだ
ということだ。米国の量的金融緩和第2弾(QE2)が「日本化」懸
念を取り除く1つの転換点となり株高による資産化経路は、日本の不
動産座額も回復→富裕層→中間層の消費支出増を担保する。
さらに、最上部図の様に、競争力は金融危機後に、日本や欧州の企業
がアジア企業に抜かれたのに対し、米国企業の競争力は一貫して高く、
特に09年度には、米国企業の営業利益率の抜群の高さ(米国10.3%
vs. 日本 3.0%)で相対的な競争力を急上昇させている。得意分野全
体を掌握し、他社が追随できないビジネスモデルを作り上げに成功し
ている点だ(政府レベルの支援=「危機対策」→「成長支援」の一貫
性。そのなかには、トヨタバッシングなどの‘不作為’戦術も含まれ
る?)。
週間エコノミスト(2011.3.1)
勿論、株式などの流動資産の占める割合が高さも寄与している。ブロ
グ掲載したQE2妥当性(世界GDP成長率1%相当)もわたし(たち)
の意に沿うものだ。米国の‘失われた5年論’から学ぶべきことは
(1) 少子・超高齢・環境政策→「社会保障+税制」の構築
(2) 成長政策→「競争力強化×規制緩和×就労者数逓増」の推進
(3) 脱デフレ政策→インフレターゲット設定
(4) 脱財政赤字政策→公務員改革・意志決定機関の簡素化
の2つになるがこれも『双頭の狗鷲』としてブログしてきたことだが、
(4)は (1)×(2)の成果と密接に絡み、当面できることは無駄+過剰投
資の削減の具体化だ。こうしてみると、単純に数字だけに拘るわけに
はいかないが、いかないが当面「欧米流手法」から学ぶ点が多いこと
に気づく。
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【ブルース・ハープの渓流】
ハーモニカやトランペットと言えば夕暮れ時、黄昏時をイメージする。
これは私だけだろうか。ハーモニカ、このチープな楽器のイメージを
大きく変えたのはボブ・ディランとジョン・レノンだ。しかし、そこ
でとどまっていたが、昨年の江ノ島で聴いた‘ブルース・ハープ’と
アコースティクギターのディオ演奏。別名 "10ホールズ" とか"ブルー
スハーモニカ" とも呼れ『ブルースハープ』という名称は実際は元々
商品名だったというが、「ブルースハープ」という呼び名が定着して
しまというが言葉の音韻が良いからだろうか。10個の穴でも 充分 幅
の広い表現力を持ち、おまけにポケットに入るほど小さい。それに、
カラオケと同じで呼吸・循環器系には深く作用し健康に良いと思われ
るが、大口がさらに大きくなって口が裂けるかも。^^;
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