極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

持続可能戦略電子デバイス製造論 ⑥

2024年02月22日 | ネオコンバーテック






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日本から始まるか?!
窓の太陽光発電システム置換工法

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月20日、大成建設株式会社らは透過性のある「T-Green Multi Solarシースルー
タイプ」を既存建物の窓ガラスに置き換えられるリニューアル工法を開発「T-
Green Multi Solarシースルータイプ」は,大成建設とカネカが開発した,建物
<の外壁や窓と一体化させた太陽電池モジュールで発電する外装システム。2050
年のカーボンニュートラル社会の実現に向け,膨大な既存ストックの環境性能
を向上させるための効果的な取り組みが求められている。これらの性能向上を
図るためには,省エネルギー設備の導入や太陽光パネル等の創エネルギー設備
の設置などが有効となる。具体的な方策の一つとして,多くの既存オフィスビ
ルの窓に用いている単板ガラスなどをこの製品のシースルータイプに置き換え<
ることで,発電による創エネルギーが得られると同時に,Low-Eガラスとの複層
化により断熱性が高まり,建物の外被性能の向上も期待される。しかし,既存窓
サッシ枠の溝幅によってはこの製品を設置できないことがあり,設置する場合<
はサッシ枠交換などの大掛かりな外装工事が必要となり,時間と費用を要して
いた。そこで同社は,この製品にアルミ製リブ付きアタッチメントを工場で製
作し取り付けることにより,ガラス交換の要領で既存窓サッシ枠の溝にはめ込
むだけで容易且つ安価に設置できるリニューアル工法を開発した。この工法は,
工場製作したアタッチメント付の製品をガラス交換の要領で既存窓サッシ枠の
溝にはめ込むだけで容易に置換えることができ,短時間,低コストで施工でき
るという。また設置場所の条件に応じて,必要な耐風圧性能を有するこの製品
を,既存窓に適合した最適な寸法で製作できる。 
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※ 過去にも海外事例を掲載してきたが、いよいよ日本も本腰を入れてきたよう
  うだ。



今月21日、トヨタ自動車が千代田化工建設と大規模水電解システムの共同開発及

び戦略的パートナーシップを構築することに合意し、協業基本合意書を締結した。
国内外で現在、水素関連市場が急拡大している。この動きに対応するため、今回
の協業では、競争力のある大規模水電解システムを開発する。具体的には、サイ
ズが小さく、水素の製造効率が高い水電解システムを目指す。
水素の使用量や設置面積の制約など、顧客の多様なニーズに対応できるよう、原
単位は5MW級とする。設置面積は2.5m×6m、水素製造能力は約100kg/hを想定して
いる。これらを組み合わせて標準パッケージ化することで、大規模な水電解シス
テムを構築する。2025年度からトヨタ本社工場の水素パーク内に水電解システム
を導入する予定だ。将来的には10MW級まで拡大する。




ペロブスカイト太陽電池 
高光電変換効率と長期耐久性の両立へ大きく前進
実用環境に近い60℃、効率20%以上で1000時間連続発電まで実現

NIMS (国立研究開発法人物質・材料研究機構) は、太陽光に対して20%以上の光
電変換効率 (発電効率) を維持しながら、60℃の高温雰囲気下で1000時間以上の
連続発電に耐えるペロブスカイト太陽電池 (1cm角) を開発したことを前回掲載
したが再度掲載する。
【要点】
1.NIMSは、太陽光に対して20%以上の光電変換効率 (発電効率) を維持しながら
 60℃の高温雰囲気下で1000時間以上の連続発電に耐えるペロブスカイト太陽電
 池 (1cm角) を開発しました。本研究の成果により、ペロブスカイト太陽電池
 が研究室レベルから屋外設置の実用化レベルに大きく前進。
2.国土面積の小さい我が国で化石燃料を太陽光発電で代替するためには、製造
 コストが安い、加工しやすい、また高い発電効率の太陽電池が求められる。
 この観点からペロブスカイト太陽電池は有望ですが、電池の耐久性にはペロブ
 スカイト層に侵入する酸素や水分による欠陥の発生が大きく関与することが分
 かっており、数10年間安定に発電し続ける事が課題となっている。室温 (25℃
 ) での疑似太陽光照射下では、1000時間連続発電が実現できていたが、太陽光
 が降り注ぐ屋外では、表面温度が50℃以上 (夏場では85℃) になるので、より
 高温環境下での耐久性が求められる」。
3.ペロブスカイトAサイトに有機アミン類を導入することにより、半導体層と
 絶縁層が交互に積層した二次元 (2D) ペロブスカイトができます。そして2Dペ
 ロブスカイトは3次元 (3D) ペロブスカイトに比べて水や酸素に強いことが一
 般的に知られています。本研究では、FA0.84Cs0.12Rb0.04PbI3 3Dペロブスカ
 イト/C60界面に有機アミンを導入し、2Dペロブスカイト結晶粒を形成させ、ペ
 ロブスカイト/C60界面にある、発電効率を低減させる欠陥を取り除くことによ
 り耐久性と発電効率を向上した。
4.今後、NIMSではペロブスカイト太陽電池の高効率化とともに高耐久化のため
 の屋内 (より高温条件下における疑似太陽光照射) や屋外試験を行いながら、
 長期信頼性を保証するための加速試験の確立を進める
【掲載論文】
題目 : Defect Passivation in Methylammonium/Bromine Free Inverted Perovskite Solar 
     Cells Using Charge-Modulated Molecular Bonding
著者 :
 Dhruba B. Khadka, Yasuhiro Shirai, Masatoshi Yanagida, Hitoshi Ota, Andrey

      Lyalin, Tetsuya Taketsugu, and Kenjiro Miyano
雑誌 : Nature Communications

掲載日時 : 2024年1月30日オンライン掲載
DOI : 10.1038/s41467-024-45228-9

先回、電気自動車の航続距離を長くするにはバッテリーとして使われるリチウム
イオン電池のエネルギー密度向上として、「負極の材料にリチウムイオンを多く
保持できるケイ素(シリコン)を使う」というアプローチで、シリコンには「充電
中に体積が3倍以上に膨張する問題」を「ナノメートルクラスの微細なシリコン
を使うことなく。韓国の研究チームは、マイクロメートルクラスのシリコンをゲ
ル電解質に封入し、電子ビームを照射することでシリコンゲルとゲル電解質が共
有結合した「シリコンゲル電解質」を作成し「従来のバッテリーと比べてエネル
ギー密度が40%向上しつつシリコン特有の膨張も抑えたバッテリー」の作成に成
功し、「1回の充電で1000km走る電気自動車」の実現に向けたバッテリー技術」
を掲載したように、バッテリー製造技術には、ナノメートルクラスのシリコンと
比べて製造が容易なマイクロメートルクラスのシリコンで実現。このように蓄電
池の開発が加速している(下表「電池市場の推移」参照)。



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