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農産物の水の組成を調べ、産地偽装を見破る

2015-03-09 | 科学・技術
 NTTは、高性能なレーザ光源を用いたレーザガスセンシングにより、農産物や加工品などの産地偽装を簡単に見分ける技術を開発した。(高感度レーザガスセンシング技術と同位体比分析応用 NTT技術ジャーナル2014.2 より)
 ある物質中に含まれる同位体の比率を正確に測定すると、その物質の起源にかかわる情報を判定・推定できることが知られている。例えば、水は水素原子2個と酸素原子1個の構造で、各元素には僅かに重さが違う同位体があり、概ね3種類の分子が存在する。農業用水などでの水の同位体の比率は海の近さや気温差など地域の気候によって異なる。新技術は農産物を加熱し出てきた水蒸気での同位体比率をセンサーで調べて、産地を推定する(同位体元素の比率はモノの由来による固有の値がある・・分子の指紋と言える)。実験では日本やチリ、カリフォルニア産のレモンの果汁を見分けられた。
 因みに、レーザガスセンシング技術で「食品の産地表示偽装抑止対策」「地球温暖化ガスの排出量監視・抑制」など多様に活用することができる、との事。
 ◆同位体(英:isotope)
 同じ原子番号(=原子核の中の陽子数)を持つが、核の中性子数が異なる核種の関係を言う。
 酸素の同位体には3種の安定同位体(16O・17O・18O)がある。天然存在比は、16O:99.762%、17O:0.037%、18O:0.204%。(16O:原子量16の酸素(O)の事)
 水素の同位体には概ね2種の安定同位体(1H・2H)がある。天然存在比は、1H:99.98%以上、2H(D:重水素):0.0026%~0.0184%(モル分率または原子分率)。
 同位体を含む水分子
 分子式   分子量  存在率(標準)
 H2・16O   18    99.75%
 HD・16O   19    0.02%
 H2・18O   20    0.20%

 今日の天気は朝から雨。明日の予報も雨・・少し憂鬱になる。
 先日(3月5日)に白花のアセビを紹介した。今日は花色が赤みのある白花、白花より少し遅れて咲き出した。アセビ(馬酔木)の花は基本的に白色で、この赤みのある花のアセビは、アケボノアセビ(曙馬酔木)と呼ぶ・・らしい。アケボノアセビの赤味が強い園芸種をベニバナアセビ(紅花馬酔木)と区分する事があると言うが。どの程度の赤みで区分するのだろうか。
 アセビ(馬酔木)
 別名:馬酔木(あしび)、馬酔木(ばすいぼく)
 学名:Pieris japonica
 ツツジ科アセビ属
 原産地は日本
 常緑広葉樹低木・中高木
 開花時期は3月~5月
 花色は白色が基本、赤みのある花もある
 秋に花穂ができ、翌春に花が咲く、蕾から~開花までは期間が長い