東京大学香取秀俊教授、理化学研究所高本将男研究員らの光格子時計の研究グループは、光格子時計を低温環境で動作させることで、1秒のずれが生じるのに160億年と、世界最高の精度を実現したと発表した(2月10日)。この成果は英国科学誌「ネイチャー・フォトニクス」に論文として掲載された(2月9日)。東京大学香取秀俊教授は、「光格子時計の発明とその開発」により、日本学士院賞2015年度受賞者である。
香取教授らは、ストロンチウム原子をさまざまな方向からレーザー光を照射した微小空間に閉じ込め、一定の振動を維持するよう工夫。周囲の室温の壁などから出る電磁波の影響を抑えるため、機械で-178℃に冷却した。さらに原子1000個を同時測定することで測定誤差を小さくした。光格子時計2台が2X10^(-18)の精度で一致することを実証した。2台の時計で1秒のずれが生じるのに160億年かかる・・宇宙年齢の138億年で1秒も狂わない高精度。
この様な高精度時計は、従来の時間を共有する役割を超え、重力で曲がった相対論的な時空間を見る新しい計測ツールになる。高精度な時計を小型化・可搬化して屋外に持ち出せるようになれば、局所的な重力の変化に伴う時間の変化を観測して、地下資源探査・地下空洞・マグマだまり・地殻変動などの検出ができる可能性を秘めている、との事。
◆時計の精度
ぜんまい式 1日に10秒以内
クオーツ時計 1年に20秒以内
セシウム原子時計 3000万年に1秒以内(精度:1X10^(-15))
光格子時計 160億年で1秒以内(精度:2X10^(-18))
◆1秒の長さ
現在の1秒の定義は、「セシウム133の原子の基底状態の2つの超微細準位の間の遷移に対応する放射の周期の91億9263万1770倍の継続時間」である。
◆光格子時計
香取秀俊東京大学准教授(当時)が2001年に提案した方式。
まず、「魔法波長」と呼ばれる特別な波長のレーザー光を干渉させて作った微小空間(光格子)に、レーザー冷却された原子を1つずつ捕獲し、原子同士の相互作用が起きないようにする。次に、これらの原子にレーザー光を当て、光を吸収する「原子の振り子」の振動数を精密に測定する。この光の振動を数えて、1秒の長さを決める。光格子全体には多数の原子を捕獲できるので、それらの「原子の振り子」の振動数を一度に測定して平均をとることで、短時間で時間を決めることができるというもの。
晴れ。風は弱く、最高気温が10℃程で春めいた日だ。
道沿いの小さな空き地で見かけた黄色の花。キバナサフランと呼ばれるクロッカスだ。花被片が6枚、雄しべが3本、中央の雌しべは柱頭が糸状に3つに分かれている。
クロッカス(英: crocus)は、アヤメ科クロッカス属の総称で、世界に75種程ある。園芸上、春咲き種をクロッカス、秋咲き種をサフランと呼ぶのが一般的のようだ。サフランを秋咲きクロッカスと呼ぶこともある。
キバナサフラン
アヤメ科サフラン属
開花時期は2月~4月
色々な花色の品種がある、黄・白・青・紫など
葉は細長く、真中に白い筋が入っている


香取教授らは、ストロンチウム原子をさまざまな方向からレーザー光を照射した微小空間に閉じ込め、一定の振動を維持するよう工夫。周囲の室温の壁などから出る電磁波の影響を抑えるため、機械で-178℃に冷却した。さらに原子1000個を同時測定することで測定誤差を小さくした。光格子時計2台が2X10^(-18)の精度で一致することを実証した。2台の時計で1秒のずれが生じるのに160億年かかる・・宇宙年齢の138億年で1秒も狂わない高精度。
この様な高精度時計は、従来の時間を共有する役割を超え、重力で曲がった相対論的な時空間を見る新しい計測ツールになる。高精度な時計を小型化・可搬化して屋外に持ち出せるようになれば、局所的な重力の変化に伴う時間の変化を観測して、地下資源探査・地下空洞・マグマだまり・地殻変動などの検出ができる可能性を秘めている、との事。
◆時計の精度
ぜんまい式 1日に10秒以内
クオーツ時計 1年に20秒以内
セシウム原子時計 3000万年に1秒以内(精度:1X10^(-15))
光格子時計 160億年で1秒以内(精度:2X10^(-18))
◆1秒の長さ
現在の1秒の定義は、「セシウム133の原子の基底状態の2つの超微細準位の間の遷移に対応する放射の周期の91億9263万1770倍の継続時間」である。
◆光格子時計
香取秀俊東京大学准教授(当時)が2001年に提案した方式。
まず、「魔法波長」と呼ばれる特別な波長のレーザー光を干渉させて作った微小空間(光格子)に、レーザー冷却された原子を1つずつ捕獲し、原子同士の相互作用が起きないようにする。次に、これらの原子にレーザー光を当て、光を吸収する「原子の振り子」の振動数を精密に測定する。この光の振動を数えて、1秒の長さを決める。光格子全体には多数の原子を捕獲できるので、それらの「原子の振り子」の振動数を一度に測定して平均をとることで、短時間で時間を決めることができるというもの。
晴れ。風は弱く、最高気温が10℃程で春めいた日だ。
道沿いの小さな空き地で見かけた黄色の花。キバナサフランと呼ばれるクロッカスだ。花被片が6枚、雄しべが3本、中央の雌しべは柱頭が糸状に3つに分かれている。
クロッカス(英: crocus)は、アヤメ科クロッカス属の総称で、世界に75種程ある。園芸上、春咲き種をクロッカス、秋咲き種をサフランと呼ぶのが一般的のようだ。サフランを秋咲きクロッカスと呼ぶこともある。
キバナサフラン
アヤメ科サフラン属
開花時期は2月~4月
色々な花色の品種がある、黄・白・青・紫など
葉は細長く、真中に白い筋が入っている


