くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

シパダン2017(9) 2017年11月9日(木)センポルナ→タワウ→KK

2018-02-13 14:33:31 | ボルネオ
シーフェストの朝
何やら外が騒がしくて目が覚めた。
がやがや、がやがや。
まだ真っ暗、起き上がるのはおろか、時計を見ることすら面倒くさい。
寝直そうとするが、外のガヤガヤが耳につき眠れない。
明るくなって、カーテン開けると…



早朝から、水揚げしたり、セリやったりで騒がしかったのだ。



7時スタートのシーフェストの朝食ブッフェへゆくと、大混雑。
99%が、大陸からのお客様。
スタート時間で、ほぼ満席。
あまりに混んでいるので、奥の間が開放された。

ビュッフェボード前のハイエナ状態に参戦するのが面倒で、かつ、種類は豊富で見た目は悪くないが、味はよくないのがシーフェストだから、コックがゆがいてくれるミースープにした。

デザートはオンデオンデにお芋のお菓子にしときましょ。



センポルナ→タワウ
午前10時半過ぎ、約束どおり、SUVはやって来た。
ちょっと走ったら「ちょっと待って」とすぐに止まる。
何か用かと思ったら…

SDCの小屋の前。
懐かしがれってことかな?
お気持ちにお答えして、テキトーにパチリ。
この小屋に立ち寄らなくては旅が始まらなかった時代は、いい時代だったなぁ。
市街地を抜けるあたりになってから、給油すると言うので、「もう過ぎたけど…。」
「Oops!ソーリー!」でUターン。
来た道を戻り、センポルナに不案内なコタキナバル人。
でも、タワウ空港までの1時間半は、迷いようもない。

道中また、大いに語る。
新規事業展開にあたってのお役所への憤りとか、日々のぼやきとか、タンクの話とか、ここの治安の話とか、クリスチャンでもマレーシアではイスラム教授業は必修だったとか、多岐にわたってしゃべりまくる。
で、最後に、「空港通過しちゃったみたいだよ。」
「Ohhhh! ソーリー、ソーリー!」で二度目のUターン。
ここまで送ってくれるだけでもありがたい話だ。
空港で丁重にお礼を言って、ばいばい。


AK6267 タワウ13:45コタキナバル14:35
エアアジアのキオスクでもたつくと、マレチャイの人びとがあーだこーだと助けてくれた。
さーせん、お待たせして。
荷物を預けたら、上のレストランでランチにした。
ドリアンプリンと。


しっかりドリアンのにおいがする。


大好物のミバサ・シーフード。


ドリアンプリンが4リンギット、ミバサが15.50リンギット。
空港値段だなぁ。

エアアジアは、きょうも定時運行。


タワウはどこまでも青空だったのに、KKに着いたら、グレーな感じだった。


ホテル マンダリン
空港タクシーで、きょうの宿泊先、ホテルマンダリンへ。

市役所の横、ガヤストリートの入り口にある老舗ビジネスホテルだが、長年スルーしていた。
このたびリノベーションがあり、コスパ◎のホテルになったようなので、さっそく試してみることに。
レセプションのスタッフは、みんな若いが、とっても感じがいい。
部屋は狭いが(と言っても、日本のビジネスホテルより広い)、1泊なら問題ないレベル。


Avantang Spa
せっかくKKにいるのだから、ここのトラディショナルなマッサージを受けたい。
バリや他の地域でのマッサージは物足りない。
カダザン伝承の、ぐいぐい来るやつを。
というわけで、ずっと行ってみたたかった、数年前にできたハイアットのスパにTRYだ。
予約の電話を入れたら、夕方の空きに難色を示されたが、短時間ならokとのこと。
18時すぎ、とりあえず、マッサージに行ってみる。

ハイアットのスパ、「アヴァンタン・スパ」は地下にある。
ふつうはスパの入り口付近って、アロマ感漂うものだが、ここはカルキ臭。
上がプールだからだ。
地下に無理にスペース見つけて、スパ作りましたな、後付け感は否めない。
それに、エントランスやレセプションもしゃれてていいと思うのだけれど、実にあっさりしている。

レセプションには、男女ふたりのスタッフがいた。
明るい女性スタッフが私のなまえを見て、「あら、ここにもいるわよ。」と隣のメガネ男子をつつく。
隣には、カダザン族っぽい男子。
完全一致ではないが、昔も「君と同じ名前の従兄弟がいる。」と言われたことがある。
カダザン語の音が、私の名前の読みに似ているのだろう。

「トラディショナル・ボルネオ・マッサージ1時間で!」と言ったら、「他のメニューもいかがですか?」
「でも、空いてないんですよね?」と答えると、そこは商売、「なんとかしますよ。それにキャンペーンで20%割引にです!」ですと。
まんまと相手の手中にはまり、ボディスクラブも。
だって、「ココナッツ&バニラナリッシュ」って、私にとっては超好みの甘々路線だ。
さて、待合室も施術室も、診療所なみにシンプル。
でも、施術は高品質で、バニラココナッツスクラブも幸せなひとときだった。
一流ホテルのスパにしては質素だけれど、トータル335リンギットで、なかなかコスパよしなスパだった。


佑記肉骨茶
スパ出て、スリアサバのスーパー経由で最後の晩餐。
KKで食べておきたいものは、山ほどあれど、やはり締めにバクテを。
新しいバクテ屋が何件かできているが、ここはやはり安心の老舗にしとく。

テーブルに着いて、「チャンプルーで」と言うと、「チャンプルーはダメだ、あの中から選べ」と壁の写真をさされる。
猪肚、猪肝、猪腸、猪腰、三層肉、拝骨、猪脚、猪尾…
「???」
パーコーと豚足と尾わかる。
肝はレバー、腸はモツ、三層肉はバラというのもわかる。
ググれば肚は胃で、腰は腎臓ですか。
二種類以上頼むと大量に来そうだし、瞬時に選べないし、冒険せず、手堅く三枚肉をポソポソと。



なんか味気ない。
次は新記か金記かな?
でも、スープはここが一番だし…


カンポンスレラのココナッツプリン
基本的に、佑記肉骨茶は、腹8分目で追われる店だ。
だからマンダリンホテル前は通過して、カンポンスレラのココナッツプリンをテイクアウト。
今宵はHUA HING SEAFOOD RESTAURANTという店のもの。


ぱかっ。

13.78リンギットで得られる至福のとき。

あしたのフライトは午前5時35分。
ホテルでシャワー浴びて、プリン食べて、空港へのタクシーはUBERで配車予約。
ホテル近くには、いつもタクシーが止まっているが、早朝ならタクシー予約したほうがいいと、ホテルスタッフに言われたので、だったら安いUBERで。
アプリで配車リクエストしたら、22時半には就寝。

Dangan Kinabalu 60 Hours (4) 2014年1月2日とその後

2014-01-22 12:11:29 | ボルネオ
ホテルエデン→KKIA
チェックアウトにゆくと、けさのレセプション担当はチャイニーズのおじさん。
私の荷物を運んでくれながら、「東京には何十回にも行ったよ。東京は世界のNo1だ」と早朝リップサービス。
階段のステップを片足一段ずつ降りると、大腿部がさきさきっ!
それから、両ひじから下に、鈍い、さき~っとした痛みがある。
ふだんはあまり痛くなることのない場所。
きっとこれは、ロープをつかんで上り下りした名残り…。
つかんでいるときには、ひたすら上腕二頭筋を感じたのに、こんなところが痛くなるなんて。
そして腹筋も。
これもロープで、ムダな力が入りまくっていたのだろう。
階段を降りるとき、最初の2、3段はよちよち歩きになってしまう。
1段ごとに太ももにずんずん痛みを感じながら下まで降りると、ホテルが手配してくれた車が待っていた。
早朝は、いつもKKIAまで40リンギットとられるが、30リンギットだった。
ちょっと得した気分。


KKIA(Kota Kinabalu International Airport)
KKIAの出発階のエントランス前は、キナバル山を正面にのぞむビューポイントなのに、けさはなんにもみえない。
完全に雲のむこう…。
となると、きょうもご来光はダメだったのかな?
荷物をあずけてボーディングパスをもらったら、冷凍海鮮と燕の巣の店にあるトロピカルフィッシュ水槽の前でたたずんでみる。
小さな女の子をだっこした日本人のママが、かくれくまのみを見ていた。
彼女たちの邪魔をしないよう、水槽の側面に立って、「やっぱり私の休日は、君たちとがいいね」と心の中で語りかけていたら、ニザダイやらヤッコがいっせいにこっちにやってきた。
水中でもたいして懇意にしていないコたちなのに(懇意にしているのはギンガメアジやバラクーダ!?)、思いが伝わった?
まさかね…。

9月にいたピクチャースクドラゴネットをさがすが、姿がみえない。
もしかして☆になっちゃった?
と思ったら、影からスーッと出てきて無事を確認。
この海鮮&燕の巣の店以外、まだ早すぎて、ほとんどの店のシャッターは閉ざされたまま。
空港値段で高くても、ココアランドのマンゴぐみは買いたかったのに。

さて、機内食までまだ2時間はかかるだろうから、なんか食べときたい。
出発まで1時間。
小さなKKIAとはいえ、セキュリティチェックに出国手続き、ゲートには20分前にはいないとまずいから、そんなに時間がない。
目の前にはマック。
でも、他に食べるべきものがたくさんあるKKで、マックはありえない。
もっとローカルテイストなもの。
いつもなら、マックとは反対側の突当りにある店でミースープを食べるのだが、オーダーからサーブまでけっこう時間かかるので、パスした方が無難そう。
ふとマックのバナーを見ると、カーリーフライポテト!
ぱいかじへ飲みにゆくか、沖縄でA&Wにゆくかでもしなければ、なかなか食べる機会のないカーリーフライポテト。
カーリーフライポテトなら、マックもやぶさかでない。
と気がかわって、カウンターに近づいてメニューを見上げると、日本と同じ朝マックでイモはハッシュっぽい。
なら、やーめた。
到着階の飲食店も、ものずきにチェックしに下りてみる。
タクシーのりばの前にある、おそらく従業員やローカルターゲットのレストランはクローズ。
ダンキンドーナツも、店員さえ来ていない。
まもなく7時というタイミングで、シャッターをあける店があり、すわ!と思ったら、単なるKFCだった。
マレーシアのKFCはチリが効いていて一味違うと聞いたことがあるが、これから準備って感じだし、早朝揚げ物でもない。
もう朝食はあきらめて、出国することにした。
そうしたら、中の免税店も軒並みクローズ。
KKIAの免税はしょぼいので、もともと買うものはないけれど、ひやかしもままならず。
こんなにお金使わないのなら、タクシー代も10リンギット浮いたんだし、ガイドくんにもっとチップはずめばよかった…
あれだけ長時間つきあわせてしまったわりには、チップがしぶめだったかなぁ…と後悔。
もっともJISCOの資料には、ガイドへのチップは基本不要で、特別に何かしてもらった時だけでいいと書いてあったし、そうした場合もいくら程度でいい、といったマニュアルどおりに動いたんだから、ま、いいか。
また次に来た時に、リンギットが必要だし。


MH80 BKI0725 NRT1400
帰りは右側にキナバル山が見えるだろうと、右側の窓をとっておいた。
でも、きょうは曇っているし、見えないかなー、と思っていたら、離陸して10分ほどで、KKにふたをしていた雲の上に、キナバル山のギザギザ頭が見えてきた。




きのうのちょうど今ごろ、あのぎざぎざの一つでもがいてたんだ。
わずか24時間後の今は、こうして飛行機からキナバル山をながめている。
なんか変な感じ。
それにしても、シパダンとキナバル山があるサバ州ってすごすぎ。

旅の仕上げはおいしくないアジアン・ベジタリアン。
ひよこ豆ならいいけど、グリーンピースてんこもりとは何事?

Air Asiaのナシレマの方が、よほどおいしい。

Tigerを持ってくるようにたのんだら、1缶くれずにコップについで持ってきた。
お隣の日本人のシニアの方もBEERをたのんだので、どうやらけちって、シェアさせられたもよう。
ひと口飲んだら、カールスやんけー。
そのあと7upを頼んだら、珍しくまるごと1缶くれた。
普通、逆でしょ?
まったくKK直行便ってのは、便利だけどサービスがなっちゃない。
パーソナルビデオはぷち不具合で、画面のど真ん中に常時太い縦線が入りうざいので、帰りに見ようと思っていたジョブズも断念。
ビジネス客よりレジャー客が多いからか、クルーのプロ度とか、接客の質がKL線より明らかに劣る。
飛行時間の短さから搭載がしょぼいのもわかる気はするけど、なんかいろいろダメすぎる。
あと、時間帯も。
飛行時間が短いのは便利だけれど、発着時間が悪すぎる。
レジャー路線なんだから、もっとファミリー層にやさしい時間にするとか、社会人が使いやすい時間にするとかにしてほしい。

上空から、冬枯れでベージュな関東平野に憂鬱になりながら、フライトは定刻より早い13:48に成田に着いた。
ボルネオ・グリーンが早くも恋しい。
こうして、弾丸キナバルは終わった。


キナバルみやげは筋肉痛
歩いているうちは、足が痛い、とかより、しんどい感じが勝っていたが、ゴールとともに全身筋肉痛がはじまり…。
1/1水曜日、KKに着いたら大腿四頭筋が痛い。
1/2木曜日、引き続き、大腿四頭筋とひじから下がいたむ。
機内ではトイレに立とうにも、思わずイテッと言ってしまう。
成田から八重洲のバスを降りるとき、わずか数段のステップでも、ぷち涙目。
1/3金曜日、大腿四頭筋の痛みはやわらいできて、ふくらはぎ痛がはじまる。
1/4-5土日は、大腿四頭筋の痛い範囲は狭まったが、それまであまり感じなかったふくらはぎがひどく痛い。
どちらも階段を降りるときは、胃に不快感をもたらすや~な痛み方をする。
1/6月曜日、朝起きてみたら、意外にも痛みはうそのようにひいていた。
いつまでもワークアウトしないわけにもいかないと、レスミルズ・コンバットを再開してみる。
快調にワークアウトをこなしたが、いざストレッチに入ると、花崗岩にうちつけた右ひざが痛くて、右ひざをついた体勢がとれない。
筋肉痛はひいたけれど、打撲痛は治っていなかった。
おかげで、ひざをついた腕立てができなくて、ひざをつかずに負荷大バージョンをせざるをえなくなり。
ひざは1/20を過ぎて、やっとつけるようになったが、まだ痛い。
はがれるかと思った爪は、今のところ、内出血もみとめられず、無事でいられそう…。


キナバル山デトックス、キナバル山ダイエット、キナバル山ヒーリング
というわけで、疲労、筋肉痛とダメージは大きいが、肉体的にも精神的にも完全燃焼したあとは、何かがリセットされ、悪いものがすべて落ちたように思える。
とにかく、空気がキレイでおいしく、肺の中が清浄された感じ。
山道どんなに息苦しいときでも、東京にいるときのように、咳払いをしたいような感覚が皆無なのは、やはりピュアな空気のおかげ。
ゼーハーいいながら歩くことで、大量のキレイな酸素が体中をめぐり、血液の循環が良くなり、大発汗で体内の毒素が出て行き、浄化された感大。
そして、after burn effectも。
次々と日本を襲う、にくい寒波の日々でも、年末ほど寒さを感じない。
おなかの中もきれいになった。(単なる疲労性だったりして)
登山後は疲労で少しは食欲が抑制されたこと、新年そうそう仕事が忙しくて、仕事の合間に、11時だ3時だとおやつを食べるヒマもないという相乗効果で、間食癖が改善。
この状態がいつまで続くかわからないし、1か月くらい様子見しないと、数字的な効果のほどはわからないけれど…。
寒くて、タニタに裸足で乗るのがいやなので、暖かい日にでもチェックしてみよう。

そしてメンタル面。
前回の同行者は、キナバル山登山のことを、とても素敵な想い出だった、と言っていた。
私には、つらい登山という思い出しかなく、その気持ちがよく理解できなかった。
でも、今回は、友達が言っていたことが、なんかわかったような気がする。

こんなふうに、精神的にも肉体的にもプラスになっている。


ひとり反省会
山登り劣等生ぶりを思い知らされたニューイヤー。
ふだんは体力があると言われるし、自分でもそうだと思う。
もう2年間も毎日ワークアウトを続けているから、体力がないはずはない。
しっかり食べてもいるし。
でも、山というフィールドに放り出されたら、どうしてこんなにも弱っちいんだろう。
プールで1000メートルなんて苦にならないし、ジンベイスイムで、15分、20分、みんなが脱落していっても1時間以上泳いでいたりとか、マムティックでのインストラクター試験のシュノーケルスイムで、イタリア人男子をもぶっちぎったとか、海抜の低いところでは、人より体力あるのに。

反省すべき点としては、ラバンラタで眠れなかったこと。
横になっているだけでも、体力は回復するものだけれど、精神も眠らないと、やはり疲れはとれない。
迷信だと思うけれど、実は満月新月眠れないので、それかなぁ!?
ふだんは会社にいる間だけで、1日1.5リットルの硬水を飲むのに、水の飲み方が少なかったのも良くなかったと思う。
次は、1.5リットルではなく、いつでもとり出しやすいように、500mlボトルに分けてもっていこう。
忘れずにレッドブルも持っていこう。
ちゃんとストックも買おう。
ホームワークアウトももっと真剣にやって、体力つけよう。

大みそかのディナーで、カンティーンを歩いていたときに、ローカルのひとりと目があった。
なみなみならぬガン見とスマイル。
私は、ガン見をされるような美女でもないし、若くもない。
確信が持てなかったので、中途半端なスマイルを返しておいたが、あの人はたぶん、2005年に私を引っ張ってくれたガイド。
ラヤンラヤンシェルターで、日本人のおばさんがダウンしていたときに、その彼が担当だったようで、さかんに名まえを呼ばれていた。
ガイドはあとからついてくるから、先にゲストがのぼってへたっていても、へたってる地点まで知らなかったりするわけだ。
名まえを聞いて、「あ、きょう来てるんだ」と思ったが、そのあと登ってくる名まえの主を見て、あの人だっけ?と思った。
10年ぶりだし、1回しか会ったことないし、よくわからない。
前より顔がほっそりした感じに見えて、ちがう人かな?、ドゥスン族だから、おんなじ名まえもあるんでは?と…。
私はダウンこそしなかったけど、ダメすぎて超お世話してもらったので、見た顔だと思ったのかもしれない。
よって、ガイドたちに「手のかかるじゅぷんがまた来やがった」と思われないように頑張らなきゃ。
毎回こんなじゃ、キナバル山出禁になっちゃう!?

まずは、登るという動作に慣れるために、地下鉄ではエスカレーターにたよらない、オフィスはエレベーターは使わず、階段を上がるってとこからはじめてみた。
トニー・ホートンがP90Xでやっている空気椅子ポーズを日々やろう。
午年なだけに、馬面なトニー・ホートンのP90X3も取り入れようかな…。
あれほどいやがったキナバル登山に、何やる気だしっちゃってんの?とわれながら思う。

昔、シパダンのダイブマスターが、はじめてキナバル山登山をしたときに「This is my first and the last time」と宣言したのにもかかわらず、8回登ったと言っていたのがわかる気がする。
私は、登山を趣味にしようなんて気持ちはさらさらない。
富士登山にも超無関心なのに、キナバル山だけは特別。
満月に照らされながら歩いてみたいだとか、2泊コースで行ってみようかだとか、ありえないはずのヴィアフェラータにしようだとか…
下手をすれば、このあとモルディブに行く回数よりも、キナバル山に行く回数の方が多くなりそうな勢い。
あんなに苦労して、あんなにこれが最後の登山と思ったのに。
次も登り始めたら、また必ず後悔するだろうに…
キナバル山おそるべし。
でも、次のサバは、絶対シパダン!

Dangan Kinabalu 60hours(3)2014年1月1日 キナバル山2日め だらだら登山、だらだらレポート

2014-01-17 17:04:23 | ボルネオ
標高3353mでの微妙な2014年スタート
まだ2013年?
それとももう2014年?
もうしばらくゴロゴロしてたいから、まだまだ2013年でいて~!
そう願っているうちに、ちょっと距離を感じる下の方からヤローどもの嬌声があがった。
室内のみんなは熟睡中のよう。
眠っていれば気づくことないレベルの、ささやかな騒がしさだけれど、それは間違いなく「Happy New Year!!!」のもりあがり。
今は小屋内静まり返っているので、きっとガイドたちが、ガイド詰所でカウントダウンしてたにちがいない。
遠い歓声には、相部屋のひとたちは誰ひとり反応しないので、一人さびしく2014年の到来を知り…。
キナバル山の標高3353mでの年明けなんて、それだけ聞けば素敵なようであり、現実は、寝心地の悪い、きしむベッド上で沈黙してるだけって、微妙。
どっちみち、人生において特別な、というか、特殊な年越しをしてしまった。


01:30 起床
神さま、あと1時間半、どうか眠らせてください。
新年の願いは、とにかく今、眠りたい。
Lonely Planetには、登りの疲労と薄い空気で自然に眠くなると書いてあったが、まんじりともせず。
今年のダイビングはどうしようだとか、それ以前に、2月はストーンズにクラプトンだ!と享楽的なことばかり考えてたら、ますます頭はさえてくる。
でも今は、ストーンズ、ロックちがい…
キナバル山のストーンズにロックを克服しなくちゃ…
あー、なんでここにいるんだろ?
年越しキナバルという自らのチョイスが、ただただうらめしい年明け。
「笑ってはいけない~」を見ていればよかったものを。

そして無情にも鳴りはじめたアラーム。
午前1時半。
不眠のわりには、元気な気がする。
クライマーの皆さんの寝起きは、やや悪め。
他の人のが鳴るからいいやと、私はセットしなかったが(それに私のアラームは某ハードロックではずいし…)、複数台が鳴動。
われわれ日本人がなんの断りもなく設定したアラーム…。
外人カップルのイギリス人男性はすっきり起きてきたが、北方系顔のアジア女性は引き続き爆睡。
うらやましいこった。
イギリス人のカレシだかダンナが起こして、北方系はやっとむにゃむにゃお目覚め。
ここでやっと皆さんと「あけましておめでとうございます」、外人には「ハッピーニューイヤー」、1時間半遅れで新年のごあいさつ。


02:00 朝食
同室のさわやか男女たちと、変な時間の朝食。
ディナーのときとはちがい、すいている。
他の山小屋の人は来ないのだろう。
たしかこの前は、朝食はついておらず、部屋でキットカット食べて出てきた記憶がある。
さすがにこんな時間だから、あまり食べたくない。
お粥一杯とナシゴレンというよりはピラフをちょろっとだけ食べるが、味がしない。
オートミールをとった人は、やはり味がしてこないと言っており、飲み込むのが大変そう。
食事を終えると、いちばんハードな登山をしているクライマー女子が、「ちょっと外の様子を見てきますね」と出ていった。

部屋に戻り、ニットキャップをかぶりヘッドライト装着し、ボートコートを着たらスタンバイOK。
北方系顔女性が相方の英国人に「だれだれがジャケットを干すためにどこそこにかけておいたら、ジャケットが盗まれた」的なことを一生懸命説明していて、トイレ内にも持ち物注意の貼り紙があるし、ラバンラタって盗難多発地帯!?。
そのうちに、クライマー女子が戻って来て、気温はそんなに低くないこと、風が強いとみんなに教えてくれた。
さすがである。

出発時間にあわせて下に降りると、ガイドのフェリックスに「すだまかん?(食べた?)」と聞かれ「すだー」と答える。
でも、おなかいっぱいじゃないけどね、と言ったら、もう少し食えと言われた。
じゃあ、そうしようかなー、と思って、歯磨きをしたにもかかわらず、バフェを見に行くと、すでにからっぽ。
みんなハイエナ。
かろうじて食パンが1枚残っていただので、残り物には福で、そのままパンをむしゃむしゃ。
噛んでも噛んでも、すべてが無機質な味。
山の上だし、運びあげる労力を思えば、ぜいたくは言えない。


02:45 Summit Trailのはじまり
2:45、ラバンラタ小屋を予定通り出発。
昼の軽装とはちがって、ガイドも防寒ばっちりなので、誰が誰だかよくわからないことになっている。
結局、スローな私には、一番若い気ーつよそーなガイドがつきそってくれることになったらしい。
たぶん、年功序列でめんどうな仕事を押しつけられたのに違いないと思うと、申し訳ない。
ガイドたちに「さあさあ、もう行きなさい」と言われ外に出ると、確かに寒さは感じない。
ただ、風がひゅーひゅー言っている。

歩き出すとほどなく鉄の階段がはじまる。
木だって鉄だって、階段とみたら即、うんざり。
ヘッドライトが照らし出す長い階段を見ただけで、気持ちが折れる。
先に行くように言われたものの、同じ車で来た本格派クライマーのみなさんが、りっくりっくと歩いているので、早々に「ど~ぞ~」と前に出てもらう。
階段が始まるとすぐにバテバテだった前回に比べれば、きょうはまとわりつくような倦怠感はないけれど、気力がともなわない。
まだ歩き続けられるのに、前の人が止まれば私も止まってみる。
止まっている人たちは、おそろしく呼吸が早いが、私はそれほどでもない。
歩いてゆく道すがら、誰かが休憩していれば、私も休憩してみる。
後から軽い足取りで来る人がいれば、さっさと道を譲り、そのすきに止まる。
おりにふれて止まる。
どうしても、前へ前へというポジティブな気持ちになれない。
そんな牛歩をしていたら、上の方に、突然ライトが見えてきて、どんどんこちらに近づいてくる。
まず、ローカルガイドが足取り軽く、続いて日本人らしきおじさんも、テッテッテッと慣れた足取りで下りてくる。 
せっかく早々高いところまで行っておきながら、高山病で断念なの?
残念無念だろうなぁ。
今回、シェルターで、ダイニングで、アクティブクライマーっぽい人たちが高山病への不安を話しているのを耳にした。
寝て起きたら出るんじゃないか…とか。
超タイトな日程で来て、かつ、眠れてないにもかかわらず、私にはそんな気配が微塵もないのはありがたいこと。
私の場合、牛歩が幸いしているか、深度下での窒素酔いにも強いし、圧変化に強いのかも。
あ、単に鈍いんだったりして…。

月のない夜。
立ち止まって空を仰げば、木々の間からのぞく星空がおそろしくきれい。
たりらりら~ん☆来て良かった…。
でも、そんな思いは一瞬のこと。
また新たな階段を上り始めると、来るんじゃなかったと、情緒不安定か!?
ため息交じりに星を見ていたら、「上は風が強くてばはや(bahayaはdangerous)だから、無理はしなくていい」とガイドくん。
行かないのなら下でおしゃべりということで…。
階段を上るという動作は本当にいやだけれど、この足が、イチ・ニ、イチ・ニと前に進む限り、引き返すというアイデアはない。
だって、ここに来たくて来たんだもの。
でもでも…やっぱり山登りなんて大っきらい!

ようやく連続階段攻撃から逃れると、待っていたのは急な片斜面とロープ。
なんぢゃこりゃー!?
こんなインパクトある場所なのに、まるで記憶にない…。
たしか前回は、ちょっと急だけど、ロープなんかつかまなくてもへーきへーきとのこのこ歩き、「だめだめ、ここはつかんで!」とガイドに慌てられた場所があったから、あのときはきっと足元しか見ておらず、周りを見る余裕がなかったと思われ…。
実際に歩くと、けっこう足場が細いし、腕力はいるし、これを帰りに降りるのかと思うと、まぢにやだ。
風が強いという警告があったのが、わかったよ…。
私の前にいた現役山ガールっぽい日本人女子が、「今は見えてへんからえーけど、明るくなったら泣きはいるで~」と友だちにぼやいている。
ビビるのは私だけじゃないのね…。


3668m サヤッサヤッチェックポイント
恐怖の片斜面をクリアしたら、ようやくサヤッサヤッチェックポイントに到着。
ガイド君が、チェックポイントの窓をこんこんやるが、だれもいない。
他のガイドに、何かを言われて「ふーん」ってな顔をしていた。
前は小屋の中でIDチェックをされたが、きょうはスタッフ不在。
ここに着くのが遅すぎた?
チェックポイントの横に小屋があって、中で休むようにガイドくんにすすめられるが、その数メートル移動と数段の階段を上るのもおっくうで、ちょっと寒いけれど、そのままチェックポイントの階段に座りこんで、しばし放心状態。
小屋から出てきた日本人たちが、「もう4時…」と言っているのが聞こえてくる。
気持ちはあせる。
しばらくすると、チャイニーズが数名、私よりさらに疲れきってあがってきた。
その中の女性が、たぶん、「もうダメ…」的なことをさかんに訴えている様子。


Summit Trail サヤッサヤッ~ローズピーク
サヤッサヤッを出たら、いよいよ待望のグラナイトの一枚岩ワールド。
階段の呪縛から解放され、花崗岩の幅広でフラットなスロープになるので、ずっと歩きやすいはず。
そして、私の記憶は、あたらずといえども遠からず…、ん!?…、遠かったかも。
記憶の中の一枚岩よりずっとごつごつしていて、傾斜もきついという現実…。
うえ~ん。

思えば前回のガイドは、この一枚岩ワールドに突入したとき、私の同行者に「君はひとりで登れるから、ロープを伝って先にいけばいい。」と送り出し、のろい私のことをつきっきりでケアしてくれたんだった。
メタボだった私と手をつないでまで、ずっと引っ張り続けてくれたんだ。
重い私を引っ張り続けたせいで、あのときのガイドは疲れてしまい、ときどきグラナイトで大の字になって休憩したりしてたなぁ。
あのときは悪いことをしたなぁ…。
きょうは、まだそこまで助けを必要としていないだけ進歩した!?
これで!?

ここまで来ると、見下ろせば下界の灯、見上げれば星空。
ガヤ島のシルエットも見える。
星は近くて大きい。
iPhoneには宝のもちぐされな星座アプリが入れてあるのに、取り出す気力もない。
たぶんオリオン座、きっと北斗七星、もしかしたら南十字星(小ぶりだったのでニセじゃないと思う)といった星座界の大御所たちが、今まで見たことのない近さで輝いているのだ。
今はこの星たちだけが、心のささえ。
新月ならではの、きわだった美しさだろう。
反面、月がこうこうと山肌を照らしだす満月の山も見てみたいと、またも気の迷いを起こしてみる。
いや、二度と山登りなんてするもんかぁ~!

星にひたっていたいが、そうもいかない。
歩いても歩いても頂上は近づかない。
数十歩歩いたら立ち止まる。
もちろん疲れから来るものだろうけど、気持ちがあと1歩でも先に、とつながらない。
歩数を数えてしまうと、さっきより長く歩いたから、じゃ、止まろう、ってな調子。
こんなことを繰り返しているうちにベッドライトの前に、いきなり何かがちらちらしはじめた。
キャー!こんなところに小型羽虫集団?と思いきや、ガイドくんが「ふじゃーん(雨)」
いきなり霧雨で、ついさっきまであんなに大きく美しかった星たちがもうそこにいない。
ああ、ご来光の夢が消えてゆく…。
これでいっきょにモチベーションがさがり、ご来光のチャンスがないなら急ぐこともないと、ますますゆるゆる歩く。
もうこれは、シパダン島に産卵に上がってきたアオウミガメなみのペース
この前頂上まで行ってるし、ご来光ないなら、行けるとこまででもいいかなーなんて、甘えも出てきた。

一歩一歩踏み進めるうちに、前方に、きょーん!とひと山浮かび上がった。
そして、そこにはライトが鈴なり、それも光はかなりの傾斜をもっている。
私、あんな急斜面のぼった覚えない…。
きっとあれはプロフェッショナルな人が登る別のピーク。
そうに違いたい。
そう思いたい。
でも、あんなにプロがいるわけないから、あれがローズピークなのだ。
キナバル山を、KKの街から、フライトから眺めるとき、その頂上は、単なるギザギザ続き。
冷静に考えれば、遠くから見て、あれだけギザギザだから、その一ギザのローズピークが突き出ているのはあたりまえ…。
空はだんだん白み、ライトの主である人びとの姿もよく見えてきた。
なんでここまで、これだけインパクトのある数々の難所を、まるではじめてのように感じるのか不思議…。
前回のキナバル山で感じたことは、多くの人が言うように、とにかく、上りより下りがいやだった、ということ。
なので、実際にはきつかった上りの記憶は、より新しい下りの記憶によって上書きされてしまっているようだ。

ローズピークへ近づくと、ガイドくんはここで待ってるとのことで、いったんさよなら。
前もそうだったが、歩みの遅い人についたガイドは、頂上までの渋滞を避けるためか、だいたいピークの手前で待っている。
KKのサンライズは、だいたい6:20頃。
振り向けば今は雲海で、早い人は、ご来光をあっさり断念して軽い足どりで降りてくる。
元気なおらんぷてぃ(白人)どもだが、その中の女性が尻からどてっ。
それをみていて油断したら、私は前のめりに右膝からどてっ!
大した痛さではない。
それなのに、次の瞬間、暖パンの膝の内側で、何かがだらーと流れる感覚。
まさかの流血?
わざわざ暖パンをまくりあげてチェックしたくない。
気にせず歩き始めると、けっこうしたたかに打ちつけたようで、鈍く痛む。
これでまたスピードダウン。

そうこうするうちに、同じバスで来た山ボーイズ&ガールズの中でも、とりわけコアなクライマーたちが早くも数名降りてきて、さわやかに声をかけてくれた。
振り返ると、私の後から登ってくる人はもういないようだ。
後から来ていたヘッドライトがいくつかあったが、抜かれた覚えもないし、でもいなくなってしまった。
サヤッサヤッでへたっていたチャイニーズはギブ?
でも、私はここまで来たらには、登りきるよ。

さすが、変わりやすい山の天気。
突然、霧が晴れた。
下りてきたローカルガイドに「あと1キロだから頑張れ!」と声をかけられた。
1キロ…平地ならなんでもない距離だが、ここでキロと聞いただけで脱力していたら、「いいから行け!」とせかされる。
そのガイドは、私が歩き出すまで、ずっと立ち止まって見ている勢いなので、しぶしぶ歩き始める…。
そこからずいぶん歩いたところで、降りてきたフェリックスに再会、「あと1キロだよ」という。
さっき1キロだったのに、数字が変わってない。
「1キロぉ~!?」と言うと、「あ~、あと800m」という。
次に来たガイドには「Yes you can!」と励まされ。
ローカルガイドや、すれ違う見知らぬ日本人山ボーイズたちに、「がんばりましょう!」「無事に帰りましょう」と、次々に激励を受け、産卵ガメのスピードで、またまた頂上をめざす。
登ってるうちに、また新たな霧がやってきて、またまた真っ白な世界になってしまった。

ローズピークへの岩のぼり。
こんなによじ登った覚えがないけれど、よじ登ったんだろうな。
近くにローカル男子が現れ、生暖かい目で微笑みかけてくる。
こやつは遅い人の安全を見守るために、ここにたたずむガイドかな?とスルー。
私がのろのろと頂上を目指す間に、最後までゆっくりしていた人たちも、もうどんどん降りてくる。
そして私がやっとこローズピークに到達したときには、そこにはもう誰もいなかった。


07:30 4095.2m ローズピーク
ローズピークひとりじめ!
これはひとえに、サンライズより1時間以上も遅刻して頂上についた怪我の功名。
前回は混雑していたうえに、マナーの悪い日本人熟年登山者がいて不愉快だったことを思えば、遅いのも悪くないかも!?


ただ、頂上からの大パノラマのはずが、真っ白白。

数分後、ローカル男子がのろのろ登ってきた。
安全を見守るガイドどころか、私同様、カメの歩みな素人で、頂上に着くやいなやGalaxyを取り出して、写真とってください!だ。
じゃ、私もお願い、とiPhoneを渡す。
話をしてみたら、コタブルから来たサバハンであった。
数秒の間に、霧がかかったり、晴れたりと、どんどんかわるパノラマ。




あ~、また霧が…。


そして、ものの2分で霧は完璧に晴れた。

まさに絶景。
写真じゃ伝えきれない。
いま私は雲上人。
コタブル人と「うちらビリ?」と笑っていたら、まだまだ下の方から、トゥドゥンをかぶったムスリム女性を含むローカル3人家族がはい上がってくるのが見えてきた。
コタブル人はこんどはNikonの一眼で周辺の激写を始めたので、別れを告げ、私は一足先に降りはじめた。
登ってくる3人家族は、いっこうにすすまない。
女性がマレー語でさかんにボヤいている。
そして、Nikon野郎のコタブル人は、下りは超瞬足、あっというまに見えなくなった。


下山前半~ラバンラタまで
ピークから降りると、ガイドくんが寒そうに待っていた。
「お待たせ~」ってな感じで歩き始めると、前後左右、東西南北、180度視界の届く限り、もう誰もいない。
いや、360度、ひと気がない。








キナバルの絶景と奇岩の数々と若者と私だけ。
このシチュエーション、悪くないかもといきなりテンションがあがる。
そうでも思わないと、やってらんない。
広大なグラナイトのバーンに出れば、どこを歩くか、ロープはどこでつかむかを熟知してるガイドくんについていくから、早い早い。
何回もつるりんとすべってタイムロス多かった前回に比べれば、スタスタスタスタとさえ言えよう。
遅れているので、立ち止まって見てはいられないが、岩の切れ目でけなげに咲く高山植物にいやされ、謎ケルンに、積む休憩時間があったのがうらやましいよ、と思いながら、ひたすら下りる。
まあ、何かに気をとられるとツルっときがちなので、常に足元に注意をはらわないと。
ツルっとなると、ガイドくんは鼻で笑いつつも、大丈夫か見ててくれるので気まずい。
雲海の切れ目からは、南シナ海が輝いて見える。
急激に標高が下がるので、あごをんがんが。
おもしろいほど耳がスポスポと抜ける。
両足の親指の先に負担がかかり、ちょっと痛い。
後日、爪がはがれる予感…。
途中、足首がグキグキッとねじれたが、大丈夫だった。
ついでに暖パンもずりおちてくる。
Mサイズがゆるゆる?まさかやせた?
腰パンになるので、ガイドくんが前を見たすきに、だるまさん転んだ的なタイミングで毎回ひっぱりあげる。
日が高くなってきて、日焼けを感じる。
日焼け止めを塗りたくもあるが、今は止まりたくない。

サヤッサヤの屋根が見えてきて、安堵と同時に、まだまだ先の長さに憂うつになる。
スタスタ降りても遠く感じたサヤッサヤッ小屋にたどり着くと、またも無人。
ガイドくんによれば、スタッフはニューイヤーホリデーだそうだ。
チェックポイントなのに、そんなんあり?
とりあえず、黒子増えそうなので、日焼けどめを塗って、スーパーで買ってきたチョコレートをぱくぱく。
大好きなチョコで回復どころか、ちっともおいしく感じられないってことは、そうとう疲れているんだ。
振り向けば、花崗岩の織りなす峰。


ここを出れば、またまたロープたよりの、私にとっては歩行困難な難所のはじまり。

まずは、恐怖の片斜面ふたたび。
こうやってロープをつかめだとか、ここは後ろ向きに降りろとか、ガイドくんの手厚い看護つき。
ロープをつかむと、かなりの腕力を必要とするので、ワークアウトをしておいてよかったと思える。
下りてきたところを振り返り、この短い区間でのロープでもいやなのに、ヴィラフェラータはあり得ないと再認識。


ズームすると…iPhoneの写真では、オソロシサは伝わりませんね…


この急斜ピンチを乗り切ると、一難去ってまた一難。

ゴロタ石、階段、ゴロタ石、階段の、無限ループ第一弾のはじまりー。
と思ったら、突然、「ここを降りてブレックファストに行け」と言われた。
その言葉にちょっと反応にぶくなっていると、ガイドくんはクールに、「君はブレックファストへ行け。俺はちょっと見てこないといけないものがあるから。」とか言い放って、道のない方へ向かっていった。
いちばんむずいトラバースポイントも通過した今、ここからは道なりに下ってゆけば、もれなくラバンラタに行き着く。
だから私は勝手に歩いて帰ればよくて、ブレックファスト、ブレックファストって、もしかしてYouは空腹のあまり、獣道でも通ってショートカット?それともまさかのタンダス(TANDASはトイレ)?
まあいいや。
まずはゴロタと格闘しはじめてものの数分で、ガイドくんが追いついてきたので、タンダスだったのねー、手は洗ってないよねー、と内心思う。
ところがいきなり、クールに「スティックだ」と、青々とした細いバンブーを差し出された。
ここからまた私が苦手とするステップ続きになるから、適当な灌木をへし折ってきてくれたのだ。
「とぅりまかしーばにゃー。ありがとう。」
握り方までアドバイス。
タンダスとか、人放置して朝食とか、言わなかったけど、心の中で思って、ごめんなさいっ!
「本当に助かるよ。でも、高山植物を折るのは違反だよねー???」と言ったら笑ってた。
それにしても、Cooooool!行動がかっこよすぎ。
私が若かったら、こりゃ、惚れたね。
この生木というか生枝あるとないでは、歩きやすさが格段にちがう。
超使える!とほめ殺す。
足元が悪いところは、この石にしろ、とていねいにアドバイスしてもらいながら下りてゆく。

バンブーのおかげで、ラバンラタまであと500mのKM6.5に到達。
あーあ、チェックアウトの時間になってしまった。

ラバンラタの屋根が見え、あと少しという階段を降りていると、上の方から「Alamak! Ada dua orang!(あらまー!あだどぅあおらん!→Oh my goodness!二人いるわ!)」という女性の声。
私より遅れて頂上にむかったローカルファミリーだ。
彼らは、グンティンラガダンという、ラバンラタよりちょっと上にある小屋に入っていく様子が背後からわかった。
頂上に向かう時のぼやっきぷりとはうってかわって、鼻歌まじりに「着いたわ~♪」って感じで…。
下界からはにわかに雲が湧いてきた。
これじゃ、下山はまた雨でドロドロになるのね…。


11:20 ラバンラタ着
ようやくラバンラタの入り口にたどりつくと、フェリックスともう一人のガイドさんがいた。
どうやら同じ車で来たクライマーたちを先に下山させ、ガイドくんの戻りを待っていたようだ。
フェリックスが、部屋に置いてあった私の荷物を持って、これだけ?と聞いてきた。
遅れて着いたものだから、ベッドにお店を広げてあったグッズは、小屋のスタッフに勝手にパッキングされていたのだ。
ラバンラタ小屋のスタンダードチェックアウトタイムは10:30。
まだKM6.5にいた時間だ。
遅いのが悪いのだけれど、ややとっちらかしていたので、なんかやーな感じ。
そしてボックスランチを受け取ると、ガイドくんに出発は12時と告げられた。
2度めのブレックファストのはずだったが、もうランチタイム。

中に入ると、壁の時計は11:20。
小屋内がらがらで、同室のイギリス人と北方系顔カップルが残っているだけ。
みんなもう下山したのだ。
平らな床にひさびさに直立すると、大腿がぷるぷる。
でも、いちばんおそれていたひざは笑わない。
このあとも笑うなよ、ヒザ。

汗をかいて体が冷えているし、これからは標高が下がり軽装でよいので、ランチ前に、暖パンからラッシュレギンスに履き替え、フリースから半袖Tに着替えようと荷物を開けると、干し物はまるでかわいておらず、乾いたもの、濡れもの、おかまいなしに全部バッグに詰め込まれたので、着替えもすべて濡れものになってしまっていた。
ラバンラタやキナバルパークを牛耳るステラ・サンクチュアリーの融通の利かなさに、腹たつー。
着替えはあきらめて、ナシゴレンにソーセージが無造作に乗ったボックスランチ。
味が単調すぎて、残してしまった。ごめんなさい


12:00ラバンラタ~18:50ティムポホンゲート
正午に出発。
30分ぽっちのRESTじゃ何の足しにもならないよ~、と思ったが、立ち上がってみると、けっこう足の疲労は軽くなっていた。
ラバンラタの玄関にたてかけておいた、ナチュラルバンブースティックが消えていて、一瞬テンパる。
「すてぃっくひらーん!(スティックが消えたー!)」と叫んだら、ガイドくん、ちゃんとした木製スティックを持ってきてくれていた。
ここからガイドくんはポーター兼務なので、「これから雨が降るけど、てれふぉんびんび(ケータイ)は入ってないね?」と聞いてきた。
雨具を着ずに、傘をさして歩くつもりのよう。
てれふぉんびんびは自分が背負うリュックに入っている。
「追いつくから、とりあえず先に歩き始めて」と言われ、ゆるゆる下山。
小雨なので、最初は雨具なしでやりすごそうと思ったが、雨でiPhone水没してもおもしろくないので、雨具着用。

スティックがあるとやっぱり楽だ。
うれしいことに、歩き出したら、すぐに晴れてきた。
ダイソーのビニール雨具が暑いので、雨具はしまって、また歩き出す。
500mいかないうちに、きょうスタートの登山者で早い人たちがパラパラと上がってきた。
やはり、すれちがう日本人の山ガール、山ボーイは皆、感じがよい。
山オールドボーイ、山オールドガールのご夫婦も。

まわりに誰も見えなくなったら、バタバタと音がして、鳥が目の前を飛びかう。
サカナ同様、こちらがおひとり様になるとなめてかかるよう。
好奇心の眼差しでこちらをガン見。
近づいても逃げもしない。

羽くさそうで、あんまり好みの鳥でないので、こちらから別れを告げる。
まあ、こんな場所にいる鳥さんは、清潔なんだろうな…。
きょうはきょろきょろ、来た景色を振り返る気持ちの余裕はある。




最初の500mで、さまざまな国の人とすれちがい、HAPPY NEW YEARを言いながらおりてゆく。
アルバニア人という男性二人組の一人に、「日本語でhappy new yearはなんて言うんだい?」ときかれ、「あけましておめでとう」というと、すぐに覚えてくれた。
へらへら談笑していると、ガイドくんが、軽やかに下りてきた。
本降りを予測して、しっかり雨具着てきたガイドくんは、「雨やんじゃったね」と苦笑い。

さてさて、岩がちなところを過ぎると、赤土の地層に変わる。
その境界線は突然。
下りてきた方向を見上げればゴロタ…

見下ろせば赤土。

また、無限ループ第二弾、長い長い階段地獄のはじまり…。
前回は膝が大爆笑で、足のコントロールがきかなかったが、今回はヒザは不思議と笑わない。
これはやはり、P90X→T25→レスミルズと頑張ってきたおかげだと思う。
花をみる心のゆとりも…



ラヤンラヤン小屋まで着くと、また雨。
リスがごみをひっくり返して悪さをしている。
しばらく休んで、また地道に下山開始。
雨が降ったと思えば晴れ、の繰り返しで、天気は目まぐるしく変わる。
そして、よくこんだけ登ってきたよな、と思うほど階段は続く。
とはいえ、まだまだ先は長い。

500mごとにあるシェルター。
下りでは、各シェルターごとに休憩しなくても歩けるが、スピードが出ない。
そして、0.5Kずつ数字は小さくなる標識だけれど、なかなかその数は減ってくれない。
もう、金輪際、山には来ないと、心に誓う。

あと3.5キロ。
さっきから、ガイドくんのケータイにはときどき電話が入る。
あるコールのあとでは、「きみの友だちはもう、ゲートから1キロのところにいるそうだ。」と聞かされた。
同じ車で来た、さわやかな人たちのことだ。
彼らは極端に早いし、私は極端に遅い。
電話では、KKへの帰りの車の手配とかもすすめてくれているのがわかる。
なんとなく親しげな電話のあと、「親もガイドやってるんだけど、何時に帰ってくるのかって聞いてきた」とクールに笑うので、「元日を台無しにして、本当にごめんよ…」と陳謝。
またまたクールに「ノープロブレム」と言ってくれた。
電話やガイド同士の会話が聞こえてくると、話しているのはマレー語で、ドゥスン語ではないんだなと思う。
ガイドどうしはすれ違うと「ばっ!」、ケータイに出れば「ばっ!」と第一声で、この界隈のHi thereみたいなもんかな?
サバハンは語尾にバーバーいうけれど。
それにしても、必要最低限のコミュニケーションがとれるマレー語ができてよかったとしみじみ思う。
同じことを伝えるにしても、英語で話すよりも、みんな急にフレンドリーになる。

変わり映えのしない、赤土と階段の山道の無限ループを延々歩き続け、最後のシェルターにやっと着いたときには、金色のサンセットがKK沖に浮かんでいた。
ガイドくんがシェルター前で、「もう見たかもしれないけど…」とピッチャープラントを教えてくれた。

写真はあまり撮れなかったが、じつはこの木、とてもたくさん花をつけていた。
まだ色の淡いもの、赤々したもの、黒ずんだもの…。
やはりガイドの力量はすごい。
そして、「ドライバーがもう君を待っている。19時に出て、KKまで2時間かな。ぼくのクルマならもっと早いけどね。」とかっこつけてる。
下にゆけば人目があるので、これだけよくしてもらったんだし、チップをもう渡すことにした。
このガイドくんには、前回のガイドほど肉体を酷使させなかったものの、新年早々、超長時間拘束してしまった。
そういえばこの子、最初に見たときには、髪の毛つんつんおったてて、本人的にはキメキメだったっけ?
頂上までニットキャップかぶったりしてたから、今は髪の毛もぺったんこだね。
さすがに、まる1日、マンツーでお世話してもらうと、情もうつる。
私が若かったら、きっと好きになってしまっただろうな、なんて思いながら、あらためてお礼を言い、握手してラストスパート。

右手にサンセットを感じながら歩く山道。
こんな場所からサンセットなんて、遅かったケガの巧妙。
薄暗くなると、2種類のセミが鳴きはじめた。
「見える?」と聞かれ、まだまだ大丈夫、と答えていたが、日はあっという間に落ちるもの。
日が暮れれば山の中、生い茂る木々に、もう真っ暗。
周囲の音も、セミの鳴き声からカエルの大合唱に変わった。
ヘッドライトを出すのが単純に面倒臭くて、悪いけど、ガイドくんのランプを頼りに歩く。
この中を平気で歩く彼は、まさに職人である。
暗くなると、あんなとこに椅子があるとか、あんなとこで佇んでいる人がいるとか、植物がいろんなものに見えてくる。
滝の音がしているので、もう少しだとは思うけれど、これでもか、これでもかと階段が現れる。
でも、キナバル山で、こんな時間にこんなとこ、暗闇の下山なんて、これもなかなかできない体験、と楽しくもなってきた。
だんだんおかしくなってきた!?
暗闇で何も見えないのに音だけする滝ってこわい。
それでもまだある階段を、とにかく地道に消化。
そして、最後のとどめ、ティムポホンゲートへの上りの階段があらわれた。
ほんっとに、この昇り、ムカつく!
こんなノーマル階段で立ち止まるのもくやしいので、最後のみえでテケテケ上がって、さらに吸い取られた感じに。


18:52 ティムポホンゲート
ガイドくんが「menangis(泣く)」と泣きまねをしてふざけている。
泣かないよん。
いま心にあるのは、彼とキナバル山への感謝だけ。
苦労したわりには、だらだらやってたので、がんばった気はあまりしない。
私が経験してきたスポーツの中で、肉体的にも精神的にもいちばんハードな登山なのに、はじめてサーフボードにたてたときのような達成感とかがわいてこないのはなぜ?
もう何も考えられない状態?
体重減っても、毎日ワークアウトしてても、怪我なくても、生理でなくても、山歩き力がない現実に意気消沈。
やはり私は南の海にいるべきだ…。
でもでも、ひざは笑わないし、きょうできたことが、またできないわけはないと、なんかおかしな考えが…。
キナバル山での32時間23分で、肉体的にも精神的にも何かが浄化され、疲れているのに、得体の知れない活力がわいてきた。
キナバル山って、ものすごいパワースポットだ…。

ゲートには私より遅れて頂上に向かったローカル3人家族が待っていた。
いつの間にか抜かれていたらしい。
ゲート小屋のおじさんが、そそくさと鍵をかけ、みんなワンボックスでキナバルパークのレセプションへ戻る。

レセプション前に着くと、車が待っていて、秒殺で乗りかえさせられた。
登頂証明書も乗せてあると。
ガイドくんも途中まで乗ってきて、ちょっとした集落が現れると「GOOD BYE」と降りて行った。
キナバル山のガイドは、デキる子たちは基本放置プレイだが、私のようなダメな子には、とてつもない忍耐力とプロ意識を発揮して、エスコートしてくれるので、ただただ感謝である。
君のような、若くてクールで職人なダイブマスターが現れないかなあ。
それと、同じ車で来た、さわやかな山ボーイズ・山ガールズたちにあいさつできなかったのが心のこり。
ダイバーにはないさわやかさと礼儀正しさがあって、新鮮だった。
まあ、登山ワールドも、現実は、山小屋のおっさんとかがキャラ濃いようだが…

ドライバーは走りやさんで、前をゆく車はもれなくあおる。
おかげさまで(?)KKには1.5時間で到着。
しかも、空港タクシーとはちがってホテルエデンにも迷うことなく。


ふたたびホテルエデン
車を降りると、まずはエデンの階段…。
山登り後は、エレベーターのあるホテルにするべきだった…。
レセプションへチェックインにゆくと、初日にいたすっきりしたチャイニーズ女子から、「あしたのフライトは何時?」と聞かれた。
「7時25分だけど、オンラインチェックイン済み」と言ったら、「じゃあ5時45分でいいわね」とタクシーを手配してくれる。
「5時半がいいかな?」と言ったら、「朝は15分で空港に着くから、5時45分で余裕よ!」との話。
少しでも細い方が楽なので、アドバイスどおり5時45分にしてもらった。
部屋は、初日の部屋より、少しだけ高額だったので、広さは少しましになった
勝手知ったるKKの町並みなので、カーテンを開けちゃいけないことはわかっていたけれど、人情として開けてみたいもの。
で、目の前はゴミ集積所ビュー。
大きなゴミ袋を抱えた人が、いっせいのせ、ポーンと投げ入れているところだった…。
このホテルの大部分はこんな感じだろう。

とにかく、買い物もしなくちゃならないし、時間がない。
スパに行きたかったけれど、あきらめるしかない。
予約しなくてよかった…。
部屋へ急いで入り、シャワーをちゃっちゃと浴び、スーパーとディナーへ行かなきゃ。
2日ぶりのシャワー。
ぬるくて湯量もしょぼいので、生き返れない。
髪も生乾きだけれど、スーパーの閉店も近いので、とっとと出かける。

エデンの隣の店をチェックすると、きょうはココナッツウォーターがないかわりに、たらみサイズの紫いもプリンとココナッツプリンとマンゴプリンが。
きょうは元日。
なんでもあり。
これ、あとで3種類とも買って、3つとも食べよーっと。
でも、スーパーが先。
KKプラザ下のServey行こうともくろんでいたが、入り口に階段があったよなあ。
全身サキサキッ(あいたた)で、なるべく動きたくないから、隣のスーパーですませっか。
それなら、まずは腹ごしらえ。


元日だってバクテ
今、体が欲するものは肉骨茶。
体が弱ったときには、バクテがいちばん。
それも佑記!
今夜はすいている。
いつもは通りの席にかけるが、きょうは半がわきだし、店内の冷風扇の下にすわってみた。
この店ではじめて見かけるメガネの兄さんがオーダーをとりにきた。
さっそく「さとぅばくて(バクテ一人前)」と頼んだら、中国語でほわほわなにか言ってる。
英語で聞き返すと、「え~、肉の部位にもいろいろありまして…」とかめんどうなことを言い始めた。
いつもは問答無用で正肉・内臓ミックスで来るので、普通でいいよと答えると、「え~、あちらのメニュー表のように、骨付き、内臓…」みたいなことを言っている。
面倒臭いな…
大陸から来た中国系っぽい人たちは、メニューの下まで歩いていって真剣に見ている。
兄さんは印刷物のオーダー表を握りしめているので、「チョトミセテクダサ~イ」ってな感じでオーダー票を奪う。
オーダー票には骨付きとか、内臓の部位とか、そんな分類。
漢字で書かれているので、イメージはわくが、結局のところよくわからないので、「ちゃんぷるーで」と言ったら、やっと退散してくれた。

元日からバクテなんて、こいつぁー春からいい感じ。
骨つき肉をぱくぱく。
おかわりしたいくらい…
バクテスープのハーブがたまらない。


スーパーとコンビニ…残念なKKラストナイト
バクテがすんだらスーパーだ。
エデンへ帰りがてら、おとなりのTong Hingへ寄る。
初日は、Tiger Beerと、山に持ってゆくミネラルウォーターとチョコ目的だったので、品揃えについてはよくチェックしていなかった。
ある程度大きいので、使えるだろうと思ったら、中途半端な輸入品(ティムタム級でたいしたことはない)が多くて、マレーシアらしさがない。
WALKERのショートブレッド、LOACKERのウェハース、Cadburyのチョコなどなど、好物は多いが、日本よりさして安くもない。
私が欲しいのは、Buatan Malaysia、メードインマレーシアなのに、取扱いが極端に少ない。
しかもブルボンのお菓子なんかが日本のスーパーの3倍値。
マチオカやダイコクドラッグだったら5倍かも??
買うもんない!とサバティーと今宵飲むタイガーだけ買って店を出る。
そのわりに、スーパーに長居してしまい、反対どなりの甘いものやさんは閉まっていて、プリン三種の夢はかなわぬものに。
プリンがダメならアイスだー!
と、全身筋肉痛もなんのその、またまた来た方向を戻りコンビニへ。
どうしても選べなかったので、迷わずマグナムとウベ両方買う。

疲労回復には糖分も必要なのよ、という言い訳つき。

アイスたべてもいちどシャワー浴びてタイガー飲んでいたら、リネンにぽつぽつ血痕がある。
なんぢゃこりゃー!?
あ…グラナイトで打ち付けたひざは、しっかり流血していたのだった…。
ホテルさん、ごめんなさい。
まあ、鼻血よりも小さい点だから、許して…
すると、ひざがなんだか痛んできた…。
でも、こんなかすり傷にかまってられないほど、眠くなってきた。
枕が4つあるので、2つ重ねて、脚を高くして横たわったら、ダウン

こうして長い長い1月1日が終わった。
本当に長かった。




Dangan Kinabalu 60hours(2) 12月31日 キナバル山1日め 史上最高にしんどい大みそか

2014-01-10 01:51:24 | ボルネオ
KK早朝じゃらんじゃらん
キナバル山へのピックアップは7時半。
ホテルエデン54にレストランはない。
この時間帯だと、24時間営業のムスリムレストランしかやっていないかも…と思いつつ、朝飯求めて午前6時のじゃらんじゃらん。
市場に行ったら、ナシブンクスくらいは買えるんじゃないかなと、早朝営業確実の市場に行くことにした。

空は晴れ。
なんとかこのまま1日もって~!
新記肉骨茶横のクダイコピ前を通ると白髪のオバチャンが激しくガン見してくる。
どっかで見たことあるオバチャン…。
通り過ぎてから思い出したが、アンズホテル下の、レモンチキンがおいしい發記のオバチャンだった。
長年發記で仁王立ちしていたが、おととしは新記にいて、けさはそのおとなり。
夜、新記が満席になると、隣の店に入れてバクテ食べさせるから、たぶん同族経営で、3店はきっとファミリーなんだろう。
オバチャンがこの時間にここで仁王立ちをしているとゆーことは、もうオープンしてるってことか…。
でも、市場、行っとこう。

人も車も少ない、静かな朝のKK。

もちろん、市場に行けば、昼となんらかわりない人の数。
結局、市場は見学だけにして、目抜き通りに戻った。
この時間は、横断し放題。


ガヤストリートに戻り、まだ準備中やシャッターが降りたまんまの店が多い中、もう開けている中華系クダイコピにてきとーに入る。
たぶん、このあたりのレストランは全店制覇してるかと思うが、どこで何を食べたかなんて、もう覚えちゃいない…。
今朝は炭水化物炭水化物したものが食べたくて、麺麺したパンミーにした。
パンミーを頼むと、冷蔵庫から何やらかたまりを取り出し、店主っぽい人がパスタマシーンみたいのをぐるぐる。

具をよけるとパンミーが出てくる。

塩味で、さっぱり。
葉物で繊維、海藻でミネラル、干し魚でカルシウム、バランスよく栄養とれて、悪くない。
ただ、まだ早朝で涼しいと思っていたが、すっかり大汗。
そうこうするうちに、時計は間もなく7時。
いいかげん戻らなくちゃ。
だけどその前に、忘れちゃいけないレッドブル。
セブンに寄って1本GET。
250mlカンがRM6.00だから安い。
今飲んだって、登山開始前に効果は消えそうだけど、気休めに。


キナバルパークへのドライブ
ホテルに戻ってチェックアウト。
レセプションには、サバハンサバハンしたおっちゃんがいて、お食事中のところに私がヌッと現れたので、驚かれた。
でも、愛想はいい。
「明日また戻ってくるから」といらない荷物を預けて下に降りる。

前回は、まったくの個人手配だったが、今回のキナバル山1泊2日と航空券はボルネオ専門旅行会社のジスコにお願いした。
日本人相手のジスコだから、7:30ジャストに、へたすりゃ時間より早くピックアップに来るとふんだが、なかなか来ない。
まあ、気長に待とう。
今回の旅は弾丸なので、あさって7時25分のフライトでもう帰る。
ちょうど48時間前なので、ホテルのワイヤレスがつながっているうちに、オンラインチェックインをしておきたいが、ホテルのワイヤレスは微弱。
画面が落ちたり、いらいらチェックインを試みていると、10分ほど遅れてワンボックスが着いた。
車内にはすでに6-7人の日本人男女が乗っていた。
私のあとにベルジャヤパレスでもひとり拾ってラナウへ向かう。
Safariでなかなかプルダウンがうまく動作せず、チェックインがやっと完了した頃には、もうリカス。
パケ代までかけて、高いチェックイン…
車がトゥアランからラナウ方面に曲がると、やがてキナバル山が前方に現れた。


登り道は、タワウ-センポルナ間同様、走れないローリーが前に立ちはだかり、見通しのよい道になれば、チャンスと追い抜き。
キナバル山を眺めるには、進行方向に向かって左手に座っているのが有利。

キナバル山はどんどん大きくなるが、車窓からだと常に電線や電柱と一緒。


やがて、フルーツやスナック、土産物の並ぶ、昔懐かしい感じの販売所が数件並ぶところで車は止まった。
おっさんが現れ、ワンボックスの扉ががらーんと開くと、「VIEW POINT」とひとこと。
なるほど、目の前には、青いキナバル山が雄大にそびえている、すばらしい眺め。
キナバルパークまであと20分というところで、フォトタイム兼休憩。


天気がよくて暑い。
イヌネコが、みな死んだかのように、手足をだらーんと投げ出して寝転んでいるが近づけば面倒くさそうに生き返る。




見慣れない植物もいっぱい。




ビューポイントを出発し、さらに標高が高くなると、もくもくと雲がわいてきて、さっきまでの青い空、白い雲のさわやかな世界から一転、どんよりとしたグレーの世界に転じてしまった。
気持ちもよどんでゆく…。


公園事務所到着
個人手配のように、入園料、ガイド代、ポーター代と、つど払わなくていいので、面倒はない。
入山前のペーパーワークも、保険手続きも、パスポートチェックもない。
さすがジスコ経由といったところ?
公園事務所の中に入ることすらない。
ただ、私が買おうと思っていた木の杖を売る少年たちがいない。
前回はガイドがストックを貸してくれて、転ばぬ先の杖の重要性は認識していたが、1回だけの登山にストックを買おうとは思えず、現地で木の杖を買えばいいや、エコだしー、と思っていたのだ。
同じ車で来たみなさんは、山ガール・山ボーイらしく、全員、山仕様のリュックにストック持参。
キナバル山って、ダイビングのついでに登って帰る人多かったし、誰でも登れるというのがウリのわりには、私以外、みんな本格派っぽい。
公園事務所から出てきたおっちゃんは、「本当は、一組ごとにガイドをつけなければならないけれど、ハイシーズンなのでガイドが全然足りない。だから悪いけど3人。」との言いわけ。
そしてドゥスン族であろう、小柄なローカルガイドが3人。
名まえはフェリックスと、あとのふたりはドゥスンネームと思われ、一度では覚えられない。
フェリックスは、セレベス・エクスプローラのジェリーを彷彿させる体型と顔だちでメガネ。
あとは地味なおじさん、といっても30代か?
それと、髪の毛頑張ってツンツン立たせた若者。気ーつよそー。
ポーターに預ける荷物をよけて、ランチを受け取る。
みんな荷物が少なめなので、ガイド3人で数個ずつに分けて背負い、ガイドとポーター兼務するスタイル。
IDをもらったら、ブリーフィングらしいブリーフィングはなく、バスに乗ってスタート地点ティムポホンゲートへ。

10:36 Timpohon Gate着
事務所からティムポホンゲートまで、バスで約10分くらいだっただろうか?


保護区のかんばん。


バスを降りたら、また100メーターくらい歩いて、スタート地点のチェックポイントへ。




10:39 Timpohon Gate 発
ゲストでいちばん慣れてるっぽい人を先頭に10:39スタート。
前回よりスタートが2時間も遅いんですけど…。
私、日没までにラバンラタ小屋に着けるんだろうか?
さて、キナバル山登山のスタートは、下りからはじまる。

これが帰りには、最後の一撃って感じになるんだ。
そして、3~4分で滝が現れる。

案の定、みなさんはベテランのようで歩みが早い。
私はさっさと息があがったので、後にいた人びとに先に行ってもらうことにした。

赤土。
次々と現れる階段。
やっぱり、登山って最悪だー。
前に行く男女は、何が楽しくて、山ガール、山ボーイをやってんだろ?

最悪なんだけど、予想通り後悔してるんだけど、この浄化される感覚はなに?
マイナスイオンをひしひしと感じる。
空気が、ほんとうに、超おいしいのだ。
最初の500メートルでの大発汗で、これまでの毒素が全部排出されてゆくのを感じる…。

そして、早い人たちがどんどん下山してくる。
パパに手をひかれたマレーの男の子は足取りも軽く、そしてトゥドゥンをかぶった運動しなそうなママと、ママに手をひかれた女の子も、難なく降りてくる。
日本人は「こんにちは。頑張ってください。」と感じよく、外人は「Good luck」と言う。
私は、Good luckというのが上から目線に聞こえて、なんかやだ。
それは、私が初めて読んだ洋書がサリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」で、Good luckという言葉をクソくらえと思っている主人公がインプットされているからなんだろうな…。

11:02 KM1.0
みんなのペースに引きずられて、1キロ地点に到達。


ガイドは後から歩いてくるので、慣れている人びとが、ピッチャープラントを見つけてくれる。
でも、ボケた。


11:43 KM2.0
そして、2キロ地点。

息苦しかったのは、最初の500mで、あとは息は切れしても、そんなにゼーハーゼーハーはいわない。
これは日ごろのカーディオトレーニングのおかげ?
でも、どんだけ毎日運動していても、この山登りってアクティビティがつらいことには変わりがないし、体重が減っても、脚の骨がつながっていても、歩くスピードは、ちっとも早くならない。
やっぱりむかない…。

それにしても、みんなはえーよ。
そして、また、ベテランさんたちが見つけたお花。


11:56 Pondok Lown

水をごくごく。
トイレを使った人たちが、トイレが滝のように流れると感動していた。
この前は、トイレに入った友だちが、「前の人のうんこがずっと流れへんのや。次の人がウチのウンコと思うんやでー」とぶつぶつ言ってたから、改善したのか?
ものすごい発汗で、トイレに行きたくはならない。
ガイドはみんなの荷物をかついで、後方から余裕でやってくる。


木々は幽玄な感じで佇み…。


シダ類って、太古な感じがする。


12:25 KM3.0

ああ、やっと3キロ。まだ3キロ。
げんなりうんざりと行った顔で歩いていて、元気に降りてきた日本人の若者に道を譲ったら、「朝日がキレイでしたよ。頑張ってください」と励まされた。

12:43 Pondok Mempening


13:05 KM3.5

ラヤンラヤン小屋って、もっと早く現れなかったっけ?
もう少しでラヤンラヤン小屋というところで、日本人のおばさんがのびていた。
ここまでは元気に歩いてきたんだろうに、もったいない。

13:40 ラヤンラヤン小屋

ラヤンラヤン小屋で昼食。
ボックスランチの中身はサンドイッチとりんご。
ローカルランチの方がいいのに…。
500mlのミネラルウォーターが1本入ってて、ミネラルウォーターはみんな持っているのに重くさせよってとムカついてみる。
このシェルター界隈のリスはたちが悪い。
ベンチに荷物を置いていたりすると、図々しく飛びついたり、東京のカラス根性である。
同じ車で来たベテランさんがチョコをくれた。
ここでも、同じ車で来た人たちは、さっさと出発。
さっきのびていたおばさんが、みんなに運ばれて来た。

ラヤンラヤン小屋のところには、他にも若めの日本人男子が1グループいた。
雨が降って来た。
ダイソーの雨具を着てみる。

13:55 KM4.0

このあたりをすぎると、大腿部の外側が、動きたいようには動かない感覚になった。
まあ、ワークアウトで使う筋肉とは違うわけでしようがないのだが…。
ラヤンラヤン小屋にいた日本人男子たちは、元気に歩いているように見えるが、よく休憩してた。
これが一般人だと思う。
やはりガイドははるか後ろとのこと。
この人たちも、チョコをくれたり励ましてくれたりした。
山ボーイ、山ガールって、感じがいいのね。

しばらくすると、後からぷっくりしたローカルの女性ガイドが来て、「あなたのガイドは前?後?」と声をかけられた。
「後から來る」と答えるが、「ID見せて」と言われ、「私のグループじゃないわね。」とひと言。
お客さんを覚えてないのね…。
それにしても、この女性ガイド、おなかも段腹だし、贅肉多しだけど、登れる人なんだ。
なんか、一生懸命やってきた日頃のワークアウトがむなしく感じたひととき。

灌木メインになり、木々で暗い感じはなくなってきた。
それにしても、もー、石は大小様々だし、水はちょろちょろ流れてるし、やだーーーー!


14:55 KM5.0

標高3000Mの高所に来たら、息切れ感はたいしてないのに、クウキを吸っても吸っても、なんか吸い足りないような気がする。
そのせいかちょっと歩くと立ち止まりたくなる。
そしてますます、大腿部の外側を司る筋肉に力が入らない。
もっと早く歩きたいが、この大腿部の外側の脱力感で、思うような高さ、スピードで脚が持ち上がらない。
前回の記憶は、延々と続く階段への嫌悪感が色濃いが、このあたりで、こんなに手こずった記憶がない。
鮮明に覚えているつもりでも、やはり10年ぶりだから、前回の記憶はあてにならないのかも。

突然、雲がとぎれ、おごそかに浮かび上がるキナバル山。




そして、どろどろの山道。




振り向けば、どんより。


15:40 KM5.5
あと500mだ…。

たかが500、されど500。
気温が低く、iPhoneでの写真は曇ってしまったし、バッテリー消耗して、この1枚を撮ったら、iPhone自ら電源オフしてしまった。
私ももう、iPhoneのごとくフェイントしそう。
結局、いつの間にか近くについてきてくれていた気ーつよそーな若者ガイドに付き添われ、小屋が登場。
ワラス小屋だ。
ワラス小屋からラバンラタまでの距離は、記憶の中にあった位置関係より近くて、すぐにバンラタ前の砂利引きのヘリスペースに着いた。
ガイドに「Welcome to Laban Rata…」と言われ、小屋に足を踏み入れたとき、時計は16:20。
6時間弱かかってしまった。

ラバンラタ小屋 年越しは仮眠
先に着いていたフェリックスが部屋に連れていってくれ、扉を開けると「あ、ごめんなさい!ここは男子部屋!」
と思ったら、男女混合相部屋であった。
同じ車でやってきて、私よりうんと早くここにたどり着いていた日本人の男女が5人。
同じ車で来たのに、二部屋に分かれたもよう。
みんなナイスな山ガールに山ボーイだった。
というよりは、みんな本気のクライマーさんたちだった。
みんな、ほぼ毎月山行ってるようだし、ネパール、キリマンジャロといった山アウトサイダーの私でも知っているビッグネームがぽんぽん飛び出す。
なんとか連峰縦走とか、すごいすごい。
部屋には二段ベッドが4つ置かれており、上段には柵がない…。
衣類はかかっているが、だれもいない二段ベッドがひとつ。
誰もまだそのベッドの人には会っておらず、誰かは謎とのこと。

ラバンラタの夜は早い。
16:30から早くも夕食で、みんなでダイニングに降りるが、ほぼ満卓状態で、みんなで座れるような場所はなく分散。
そしてここで新たに出会った日本人も皆、気合の入った登山者のみ。
それに10年前とちがって、日本人登山者がものすごく若返っている。
もしかして、登山ってブーム?
ダイバーは高齢化がすすむ一方なのに。

かんじんの夕食。
品数豊富で、味もまあまあ。
だって山小屋なのに、中華鍋からは炎があがるほど。
サユルマニスがあったのがうれしい!
そして、サバティーがおいしい。
外は雲海で、サンセットは無理そう。
部屋に戻り、シャワーは水という噂なので、全員がパス。
山ガールたちは、こざっぱりしているわりには、そこんとこずぼらであった。
まあ、ダイバーは潮でガビガビのままじゃ、ちょっときついもんなー。

みんなよりひと足先に部屋に戻り、誰もいないからと盛大に着替える。
ほどなくみんなが帰って来た。
しばらく雑談して、トイレに行って戻ってくると、空いていたベッドの下段で毛布にくるまって抱き合う男女ふたり。
こんなことをするのは外人に違いない。
なにやら英語で内緒話だか、愛を語りあってんだか。
でも、男性はUKな発音だし、女性はアジアなまり。
そのまま二人仲良く就寝かと思いきや、眠るときはじゃっ、て感じで男性は上段へ上がっていった。

サミットトレイルは2:45出発。
朝食が2時からなので、その間に食べておいてくださいとのこと。
協議の結果、1時半にアラームをセットすることに決定。
そして、18:30にはみんな就寝。
「よいお年を」がおやすみのあいさつ。

雨で冷えた体がなかなか温まらない。
階下からはクリスマスソングが流れてくるし、足音はするし、ちょびっと寒いし、眠気が来ない。
寝なければという焦りで、ますますさえざえ。
やっとうとうとしたと思えば、廊下を歩く誰かの足音で覚醒。
さらに隣の部屋からは、日本人が、山についてなんか語ってる声が耳につき眠れない。
しだいに、こんどは体が暖まりすぎて眠れない。
トイレにゆきたいが、面倒くさい。
もんもんとしているうちに、周囲は静まり返り、トイレにゆくのもはばかられる。
延々眠気がさしてこないので、もう年あけたんじゃないかと時計をみたら、まだ22:30。
アラームまで3時間。
3の倍数寝るのがいいんだから、なんとか寝なくちゃ。
が、しかし、眠れない。
トイレは行きたいし、うー、いまいちど時計をみたら23:30。
今年の老廃物は今年のうちに出しとけ!
きしむ床をふみしめながら、トイレにゆき、これで落ち着くかと思いきや、ぜんぜん眠くならない。

ま、昔、シパダンで「彼女は決して眠らない」と言われた不夜城説もあった私である。
そうそう普段寝てない時間に眠れるわけがないのだ。
横になっているだけでも体は休まるもの、言い聞かせて、とうぶんアラームが鳴らないことを祈るのであった。



















Dangan Kinabalu 60hours(1)12月30日

2014-01-09 11:36:01 | ボルネオ
なぜか山登り
年越しはキナバル山♪
10年ぶりのキナバル山♪
キナバル山で山スカート♪

本当のところ、「♪」と浮かれるよりは、むしろブルー。

あれは2005年5月のこと。
ひたすらしんどかったキナバル山…。
「もう山登りなんてしない!」と心に誓ったキナバル山…。

あっという間に月日は流れ、キナバル登山のことを鮮明に覚えているつもりでも、喉元過ぎれば熱さを忘れ…。
そう、人間は忘却の生きもの。
また登ってみようかな~、なんて気の迷い。
お正月の東京は嫌いだし、会社は9連休にはならず暖かい海には行けない…。
それに、超個人的なこだわりもある。
2014年はなんと、私がサバ州に出会ってしまって20周年。
シパダンにたどり着くより前に、機内から見た金色に輝くキナバル山に心奪われたところから、サバ熱にかかっている。
20代から40代という事実に愕然としながらも、20周年記念第一弾として、サバ州の象徴であるキナバル山に登りたい。

そんなこんなで、この気の迷いを実行に移させるのは、いとも容易なことだった。
だから、20周年の幕開けは、キナバル山からにして、シパダンはまた後日。

登りはじめたら後悔するのはわかっている。
今回は一人だし、お金で解決できるのなら、キャンセル料払ってやめちまおーかな、なんてぎりぎりまで悩んでみたりもした。
でも、この前は、骨折・激太り・生理のトリプルパンチ、満身創痍で歩いたから、大変だったんだ。
あれから10も年くったけど、今回は骨も折ってないし、体重は14キロは軽いし、生理にもあたらない。
ここ2年は日々ワークアウトもしてるから、運動不足だった当時よりはましなはず。
それに、KK直行便も復活した今、3泊4日でKK旅ができる。
これはもう、神が「行け」といっているに違いない。
と、完璧こじつけ状態で、キナバル登山決行。


ダイバー的アドホック登山グッズ
KK直行便はありがたいが、時間が悪い。
成田発14:55、コタキナバル着20:05。
超中途半端で、もうちょっと早いとか遅いとか、どっちかにしてほしいもんだ。
ただ、中途半端な時間のフライトなだけに朝は楽。
よってパッキングは、いつものごとく、当日朝になってしまった。

さて、いつもと違う荷物。
今回限り、登山をすることはないだろうから、お金はかけられない。
登山口から山小屋までは、Tシャツでよいから、ボトムは海用レギンスで代用。
山スカートがわりにユニクロのウォームイージースカート。
山小屋から山頂までの気温が低くなる場所用には、ユニクロのフリースと暖パン。
どうせ下山のとき、花崗岩では尻からすべってパンツは擦り切れるだろうし、長い階段地獄では、赤土でドロドロになって即廃棄の運命だから、ユニクロで十分。
風よけはSプロのボートコートで代用。
でも、これは逆にあんまり汚したくないし、穴とかあけたくないなぁ…。
雨具はダイソー。
適当なニットキャップが見つからず、さすがにサーフビニーかぶったら頭むれそうなので、キャップもダイソー。
山頂用手袋もダイソー。
軍手は避難袋からひとつ引っ張り出し。
ソックスはキャンドゥ。
この年末年始にキナバル山に登ることに自己満的意義があるのであって、山ガールファッションなんてこだわってられない。
ライトもダイビングライトで代用したいところだが、やはり慣れない山歩き。
両手があくように、ドンキで980円のヘッドライトを買った。
何から何までチープである。
ただ、シューズだけは、ちゃんとナイキの登山靴にしてみた。
前回、トレーニングシューズで大丈夫と言われ、帰ってからも普段ばきできそうなやつを、センターポイントのナイキショップで買ったが、下山時に何度もツルっとなったので、靴だけはしっかりしたものを。
まあ、ポーターなんかはビーサンで歩いてたりするし、山ガールの友だちによれば、すべるのは靴底のせいではなくヘタだからなんだそうだ。

最初は機内持ち込みですまそうと思っていたが、ダイビング用具がないと荷物が超軽いので、いつものダイビングバッグに、ポーターに預けるバックバッグと、自分が背負うバックバッグを、両方ともパッキングずみにしてつめこむことにした。
それでもダイビングバッグ内はスカスカ。
帰りに大量にマレーお菓子に調味料が買える♪


おうち→銀座→成田→KK
きょうも成田には、銀座から900円のバスでアクセス。
バスは楽天トラベルで予約するしかないので、全額ポイント支払い。
ゆとりをもって、成田に出発の2時間半前に着くように銀座発11:26発にした。
バスに乗る時に、ケータイの予約確認画面を見せなくてはならないので、地下鉄で銀座に着いたら、予約確認メールを出してみる。
ここでよーくメールを見ると、京成バスって書いてある。
9月は京成じゃなかったけど、きょうは京成なのね、くらいに軽く受け止める。
でも、このあいだは「THEアクセス成田」って名まえだったが、きょうはどこにもその文字がない。
この前は銀座となっていたが、今日のは数寄屋橋と書いてある。
メールののりばリンクを一応クリックしてみる。
出てきた地図は、同じ位置に見えるが、微妙に私の思う宝くじ売り場から道を隔てている。
楽天の地図わかりづれー、と憤って京成バスのサイトで乗り場を調べたら、なんと乗り場は宝くじ乗り場むかいの教会側だった。
危ない、危ない。
それでも余裕の10分前に乗り場に着いた。
10分前なら、他にバスを待つ人がいてもよさそうだが、誰もいない。
バス停には「リムジン」の文字があるが、リムジンは3000円コースだし、私のは900円…。
本当にここ?
いちおう成田ゆきの時刻表が掲示されていて、26分の文字がある。
道路を隔てた「THEアクセス成田」のバス停には、たくさんの人が並んでいるので、ここでよいのかとどんどん不安になる。
でも、バス停の時刻表には、26分もあるから、ここでよいはず。
ふと有楽町の方を眺めると、スカイラウンジが目に飛び込んできた。
大学生の頃、面白半分に2~3回行ったことがあり、あの頃でさえレトロな感じがしたのに、まだ健在なんだ。
スキーに燃えていた大学生の頃…。
それを機に、なんだか昔を思い出した。
スキーはダイビングにはまるあまり訣別。
こどものころは銀座にピアノを習いに来ていたけれど、練習が嫌いで、中学生になったのを機にリタイア。
中・高時代は洋画オタで日比谷・有楽町・銀座界隈をうろうろしていたっけ。
ついでに洋楽にもはまり、山野楽器やら十字屋をうろうろ。
あわせてプロ野球おたくにもなり、銀座松屋でサイン会があるとサイン会に行ったりもしたなぁ。
(当時、プロ野球名鑑を熟読し、セパ12球団、全選手を暗記していたほど。地元なので、ヤクルトファン感謝デーに行ったり、神宮にもよく行った。在阪球団の選手が松屋でサイン会を行えば、のこのこ出かけて行ったのだ。今は、ペナントレースの順位さえ把握していない。)
と、銀座って、私の飽きっぽい過去が凝縮された場所なのだ。
でも、こんなに飽きっぽい性格なのに、20年もシパダンに通っているのだから、シパダンってすごい。

過去を振り返ることにも飽きてしまったが、バスは来ないし、待ち人は私だけ。
ここでよいのかと猜疑心の塊になるが、やがて東京駅の方から緑色のバスが見えてきた。
たしか、ホームページで見たバスはあんな色。
バスは期待通り私の目の前で止まり、中から数名のチャイニーズらしき人たちが降りると、空っぽになった。
これが折り返すのかな?と路肩に降りたら、愛想のない女性ドライバーから「26分のバスは次に来ます」と告げられ、どうやら場所は間違っていなかった。
そして、定刻より数分遅れで、8割くらい埋まったバスが来た。
バスからは、先ほどの女性ドライバーとは違って、今度は愛想のよい男性ドライバーが「XX様ですね?」と降りてきた。
どうやらアクセス成田は銀座発東京経由で、京成バスは東京発銀座経由のルーティングのようだ。

みそかの晴海通りは渋滞していて、バスはなかなかすすまない。
車窓から歌舞伎座見て、高速乗ればスカイツリーで、軽く東京観光。
進行方向に向かって右手は日差しが差し込み、乗客たちは暑そうにしてたり、うとうとしているが、私が座った左手は冷え冷え。
冬はの日中は右手、夏は左手に座るのがよさそうだ。


成田空港第二ターミナル
成田に着いたら、ブーツとコートをバッグにしまいこみ、早くも夏仕様にチェーンジ。
MHのカウンターにゆくと、予想どおり長蛇の列。
通常のチェックインとインターネットチェックインのレーンを分けていないので、内側にいる係員にむかって「すみませーん、インターネットチェックインもここに並ぶんですかー?」と聞いたら、「こちらへどうぞ」ってな具合。
チェックインをすませると、うーん、おなかがすいた。
フライトまでまだ2時間あるし、軽く食べようかと思うが、レストランはどこも混んでいる。
機内食はあるし、KKに着いたらなんかしら食べに行くから、食べ過ぎは禁物。
セブンで気になっていた「金のロール」90円を買ってみた。
金…おなかがすいているのに、金は言い過ぎじゃない?と思うしろものだし、なんの足しにもならず…。
特に見たいショップがあるわけでもないし、保安検査場には長い列ができていたから、さっさと出国することにした。
保安検査場の混雑のわりには、出国審査場はするする。
MHはサテライトから出るが、シャトルが廃止され、初の連絡通路利用。
まず、シャトル乗り場あとから、連絡通路に出るまで、いかにもシャトルあとをふさぎました、って応急処置で見た目がよろしくない。
そして、長い連絡通路で、のろい動く歩道に乗っかっているのは、全然楽しくない。
駐機している飛行機も少ないし、景色もつまんない。
途中、MHのクルーに抜かれたが、マレー系女性のヒップの位置があまりに高くプリっとしているので、マレー人ってこんなにバットリフトだったかいな?と思ったが、あとからゆくクルーはそんなことはなかった。
空港職員の人たちは、みんな歩いているけれど、いい運動になりそう。
シャトルの待ち時間緩和のためにコンコース化したようだけれど、結局、3分シャトルを待ったところで、シャトルの方がマシな気がする。
シャトルの跡地にはやがてテナントが並ぶというので、そうしたら、もっと華やかな雰囲気になるのだろう。

さて、ゲートに着いたのは40分前くらいだけれど、閑古鳥。
こんなにお客さん、少ないの?
空腹に勝てず、売店でバームクーヘンなんざ買って食べる。


12/30 MH81 成田14:55 コタキナバル20:05

Boeing 737-800。
KKIA(コタキナバル国際空港)で見れば、これが飛行機の標準サイズ。
でも、成田で見ると、とてもちっちゃい。
満席でももともとの収容人数も少ないから、待ってる人も少ないわけだ。
赤ちゃんを抱いた奥さんが、「え~、これ大丈夫かしら?」と言い、ダンナが「大丈夫」と言っている。
同じボーイングのジェットなのに、人はどうして小さいとこわくて、大きいと平気と思うのか不思議。
私のシートナンバーは5A。
エコノミークラスの最前列。
バルクヘッドでバシネットを装着できる列だから、お隣はあの人たちかしら?と思いながら機内へとすすむ。
まあ、飛行機がちっこいので、ジャバラ内の歩行距離が長い。

決してほめないMHだが、あまりにも乗り慣れているので、良くも悪くも落ち着く。
お隣かと思っていた赤ちゃん連れ夫婦は後ろの方に行ってしまった。
席に着いてシートポケットをチェックすると、機内誌がびっくりするほど汚い。
お隣が来ないうちに、隣のと交換しちゃえ!とせこく隣のを引っ張り出すと、同様だった。
そして、やって来たのは、チャイニーズの年老いた母と、そのアラフォー娘。
ラストミニッツまで買い物をしていたようで、免税のバーバリーのバッグを3つはひっさげており、KKの裕福なファミリーのよう。

フライトはほぼ定刻にプッシュバック開始。
離陸まであと数機やりすごすような機長からのアナウンスがあって、その後、飛び立った記憶がない。
気がついたときには、隣の娘が、片手にピーナツをおかんの分と2パックにぎりしめ、もう片手でヘッドホンと格闘している。
寝ていると、ヘッドホンも、ピーナッツも置いてゆかないMHのサービスレベル。
関西のときも羽田のときもそうだったが、B737-800の日本-KK間のフライトについてくるエコノミークラスのクルーって、いつもレベルが低い。
MHのビジネスクラスのクルーはまあまだし、KL線はエコノミーでもこんなじゃない。
MHの国内線なんて、ときどき寝ていると、ピーナツ3パック置いていくくらいなのに…。
汚い機内誌を見る限り、見たい映画はジョブズくらいで(ジョブズの伝記を買っても読まない私は単にアシュトン・カッチャーが見たいだけ)、わざわざクルー呼んでまでヘッドホンもらって映画を見るよりは、少しでも体力温存のために眠っていたいからよしとしよう。
トイレには立たないつもりで窓側をとったので、歯磨きができない以上、歯にはさまりがちなピーナツもパスということで。

やがて機内食。
キャセイのアジアン・ベジタリアンがまともだったので、より東南アジアなMHのアジアン・ベジタリアンもいいのでは?とリクエストしておいた。
が、出てきたのは、インディアンスタイルというよりは、とろみのある和風な野菜カレーライス。

まずいわけではないが、スパイシーな豆カレーをイメージしていただけに、拍子抜け。
そして、みずからは決して買わないキウィがデザート。
あんまり得意じゃないけど、しっかりいただく。
これならフィッシュミールにしときゃよかった…。
ちなみにお手拭きも出さないし、Tigerのせてないし、7upと頼んだのに飲んでみたらスプライトだし、コーヒーはネスカフェの味だし。
搭載もしょぼいと、さまざま不満を胸に、目を閉じて過ごす。

フィリピン上空になると、だいぶ暖かくなってくる。
外はすっかり暗くなっていた。
そして、KKには、ほぼ定刻の20:10に着いた。
最初、キャプテンのアナウンスでは雨だったが、すでにやんでいた。
前方だし、勝手知ったるKKIAなので、きょろきょろする人びとを後目にさっさと入国。
荷物を待っていると、つけまつげバチバチに、この南国で冬物マキシワンピースという、見たから頭の弱そうな、若い日本人女子ふたりがやって来て、ターンテーブルをバックに自分撮りをはじめた。
今の子は、どこに行くにもつけまつけるで、大変だねぇ…。
思えばわれわれも20年前には、フルメークでSEDCOへディナーに行って、汗でどろどろになったり、エリートモデルズとか来てへその出るような恰好してたことを考えれば、人からは、さぞバカっぽく見られていたことだろう。
私の荷物はいつも軽いがきょうはさらに2分の1以下の8キロ。
いつもはぷっくりして出てくるのが、きょうはあまりにぺしゃんこな状態で出てきたので、危うく見過ごすところだった。
相変わらず税関はノーチェックで、手持ちのリンギットが少ないので、珍しくレートの悪い空港で両替。
1リンギット33.33333......円。
円高のときから6-7円も損。
やはり1ドル98円くらいでいてー。


ホテルエデン54
さてさて、KKでのホテルは、ホテルエデン54。
ここ数年のKKにありがちな、古いビルを改装して無理にホテルにしちゃった系である。
トリップアドバイザーでの評価は高いけれど、所詮は入れ物が古いので、期待はしない。
タクシーカウンターでは、すぐにホテルエデン54をわかってくれたが、ドライバーにクーポン渡すと「?」。
クーポンには「Hotel Eden54」と印字されてるのに、「メリディアン?」と尋ねてくる。
「メリディアンじゃなくてホテル・エデンって書いてあるっちゅーの」と言うと、「場所がわからない」。
だったら、会社に連絡して聞きなさい。
「ガヤストリートの54番」と番地まで教えるが、「カンポンアイル?」とかみ合わない。
「54はガヤストリートのストリートナンバーのはずだから、ガヤストリートの終わりまで行って!」というが、また「メリディアン?」と言ってくるので、いらいらいらいら。
とにかく、ガヤストリートに向かって走るように言う。
何をしに来たかと問われ、「山にゆく」と答えたら、「山にゆくのに車はあるのかい?」となり、「ある」と言ってんのに、「山に行くのに車がなければ何百リンギットで」とセールス。
人の話は聞かないし、ひたすらいらいらさせる、インド系のうざいドライバーで、腹立つー。
ガヤストリートに入ってからも、反対側ばっかりさがしているし、本当に使えない。
無駄にガヤストリートを一往復して、やっと「あったあった!」と到着。

そんなマイナーなホテルエデン54のレセプションと客室は2階。
1階には小さなカウンターにおじさんがいて、あとはイスが二脚あるだけ。
おじさんが荷物を持ってあがってくれるが、ダイビングの重器材があったらたいへん。
機材持参のダイバーにはおすすめできない宿だ。
レセプションには、スッキリしたチャイニーズ女性たぶん30代。
事前にクレジットで全額決済させられているし、個人情報もフォームで登録しているからか、パスポートチェックもなく、デポジット徴収もなく、チェックインは秒殺。
今日とれたのは、超コンパクトなお部屋で狭いせまい。

もちろん、カーテンを開ける、即、閉める裏通りビュー…。


ショートじゃらんじゃらん
荷物を置いたら、ディナーへ出発。
佑記肉骨茶の前を通り、もちろんバクテに心ひかれるが、待ち人多し。
しかも、丸テーブルをいくつかくっつけて1ダースほどの若いチャイニーズ系たちが、絶賛男子会実施中で、なかなか空きそうにない。
早寝しなきゃならないので、並ぶ系は避け、行き当ったクダイコピへ入る。
ミバサと思ってたのに、入り口でラクサのバナーを見たら、ラクサが食べたくなり、ラクサとテタレにした。
テタレのあわあわを見ると、幸せ。
カフェのスチームには萌えないが、テタレの泡萌えである。


そしてラクサ。

あんまり考えずに、さらにチリを投入。
加減せず飲んだら、予想以上に辛く咳き込む。
途中、なんかの寄附を求めるガールズが来たがしかってぃんぐ。
見ていると、KKの人ってけっこう寄附しがちなんだけど、Tigerをちびちびやっていたおっさんは、寄附を求められたらいきなり狸寝入りをはじめた。
それでもガールは3分くらい粘っていた。

ココナッツミルクのスープがおいしいラクサで汗だく。
スープの熱さとチリの辛さで、代謝アッープ!
ホテルエデンの両隣はスーパーで、ホテルを背にして右どなりはトンヒンという食料品と日用品メインのいわゆるスーパーマーケット、右どなりはフルーツやお菓子などをメインに置いている小型スーパーである。
トンヒンでは、あした持ってゆくミネラルウォーター1.5リットルX2本と、チョコレート、そして忘れちゃいけないTiger Beer。
フルーツ屋にはミニミニココナッツがあったのでGET 。

エデンには共用冷蔵庫があって、ビールを突っ込んで部屋にかえる。
冷蔵庫をチェックしたら、大量にブツが入ってるけど、いったいゲストは皆、何をそんな凍らせるのだろう?

部屋に戻り、シャワーを浴びようと、足ふきを広げると超黒ずんでいて不機嫌になる。
バジェットホテルに真っ白いタオルやリネンは期待できないが、そろそろ交換でしょ。
シャワーは簡易シャワーで、湯温があがらず、これまた不機嫌に。

そしてココナッツ。

切れ目は入っているが、なかなか開けられない。
そういえば今年はドールのヤングココナッツとの格闘にはじまり、ここで格闘おさめか。
パックものではないココナッツウォーターはやはりいい。
就寝前に水分とりすぎだけれど、ココナッツウォーター空けたら、タイガーを3回くらいにわけてぐび飲み。
7時間は寝たいから、さっさと就寝。

シパダンへ帰る9月(8)2012/9/29 食べた、走ったタワウ編

2012-10-23 22:35:22 | ボルネオ
午前4:45にiPhoneが吠えた。
「ワン、ワン、ワン、ワン!」
うるさい。
すぐに止める。
下船の1時間前に合わせたんだった。
外はまだ真っ暗だし、もうちょっとごろごろしていたい。
でも、パッキングが完全ではないので、いやいや行動開始。
このアラーム音をなんとかしたいと常々思っている。
iPhone3時代からずーっとBarkのまま。
好きな曲をアラームにできるアプリを試したけど、なぜか動作しなくて、めんどうだからそのまま。
でも、香港女子とルームシェアしたとき、香港女子のラームも、「ばうわぅ」吠えてたな。
予約した5も同じなんだろうか?
少しすると、きょうは、とても静かなモーニングコールのノックがあった。

シパダンでのダイビングの日々は終わってしまったけれど、このあとは、タワウとKKでの食い倒れのお楽しみが待っている。
おととい、エリエルやロナルドから「タワウには、どうやってゆくつもり?」と聞かれ、当然のごとく「ミニバス!」と答えると、「エクスプレスバスにしなさい」と言われた。
エクスプレスバスの方が、もあこんほぉたぼー、ミニバスは一台まるっと埋まらないと出発しないけれど、エクスプレスバスなら8:30発で時間が読めるなど、エクスプレスバスを絶賛、はげしくオススメしてくる。
タワウで過ごせる時間は短い。
8:30にはタワウに着いていたいくらいだから、8:30じゃ遅いと拒否。
「7:30のバスでも行けるかも」とエリエル。
悪いことは言わないからエクスプレスバスにしなさい、という勢いで、エクスプレスバスのまわしものかと思える強力プッシュぶりである。
CEの送迎車が故障したときは、ミニバスに乗せるくせに。
それに、前にミニバスに乗ったときは、15分もたたないうちに出発できた。
ミニバスにはエアコンはないが、窓全開で飛ばすから、ホコリまみれになりつつも、風で涼しいし、100キロ以上の走行距離を13リンギットで移動できるコスパを考えればミニバスの勝利。
私たちの中では、ミニバスに決まっていた。

ところが夕べになって、C/Eの送迎ボートはセンポルナのNew Jettyに着くと知らされた。
New Jettyは3年くらい前から使われ始め、こいつができたおかげで、センポルナJetty使用料として、10リンギットほど徴収されるようになった。
New Jettyは町の中心からやや離れているし、新しいわりには、トイレはのぞいて戻って来た記憶ありで、ほめるところがない。
C/Eも、関連のダイビングサービス、ボルネオグローバルがすぐということもあって、シーフェスト前が都合がよいのか、過去数回乗ったときには、いつもシーフェスト前から発着している。
今回の乗船時だってそう。
日曜に着いたときは、今にも朽ち果てそうだった木の桟橋はなくなっていて、埋め立て中だった。
それが、すべてのダイビングオペレーターのボートは、新しいJettyを使わなくてはならないという通達があり、
もうシーフェストホテルの前にはつけられないことに、急遽変わったのだそうだ。
エリエルに、「New Jettyからバスステーションは遠くて歩くのは無理だよ。着いたらタクシーをアレンジするから、そのままタワウへ行くように」と言われる。
えーーーー、と言いつつ、しぶしぶ同意。

さて、早朝からサラダ油を多用したもたれ系の朝食をいただき、、、
ジェリーにも、ちゃんとお礼を言った。
そして、なんだかんだで下船は6時になった。


不自由な船上生活から解放されて、ある意味うれしい。
シパダンで毎日潜れる限り、私はまた、この船に戻ってくる。
きらいきらいも好きのうちではなく、きらいきらいはきらいで、でも、そのきらいをも克服するほど、シパダンの海を愛してやまないということだ。

今朝の海は穏やかで、ボートはスーっと走っていく。
ボートマンも、黙って働く方が操船でよかった。
潮の加減か、ひさしぶりにペットボトルで作った浮きがならぶ、海藻類の養殖場経由だ。
遮るもののない海に、たよりない水上住居が点在するが、嵐も来るだろうに、よく持ちこたえているもんだ。
やがて、シーフェストの緑の屋根やドラゴンイン、センポルナの街がみえてくる。
New Jettyは進行方向に向かって右手なのに、なぜかボートは、シーフェストのある左側へとすすんでゆく。
こっちにつけちゃいけないってのを、まさか忘れてる?
でも、ボートはシーフェスト前でしっかり止まった。
「つけちゃいけないんじゃなかったの?」と、センポルナで用があると一緒に乗って来たエリエルに聞いたら、「ドライバーに電話しても出ないから、こっちに着けちゃった。」んだそうだ。
シーフェストをデーユースする日本人リピーターの女性2名もいることだし、車がなければ、顧客サービスの観点からは正しい判断だ。
リピーターさんおふたりと、エリエルとは、ホテル前でお別れ。
私たちは、ミニバスの出るShell前を目指す。


タワウへ
時間はちょうど朝7時。
荷物があるから、暑くならないうちに着いてくれてよかった。
シーフェスト前の道から、ダイビングオペレーターのボート小屋群の前にさしかかったところで、ちょうど空車のタクシーが走ってきた。
その刹那、ミニバスというアイデアは見事に消えた。
「おいくら?」とたずねると「わんはんどれっど」だそうで、ローラのごとく「オッケー♪」と乗車。
センポルナの町を抜けたら、椰子の木農園をいくつも越え、いくつかの小さな集落を過ぎ、やっと空港横だど思ったら、やがて大規模霊園が右手に現れ、車のスピードが落ちたらタワウの町だ。
きょうは、途中、トラックがひっくりかえっていたが・・・。


LA Hotel
タワウの新しいホテルをデーユース。
名まえは、LA Hotel。


なぜLAなのか、わからない。
お気に入りの中華飯店のむかいにある。


ホテルに着くと、すぐに大柄なベルボーイが荷物を預かってくれた。
ベルボーイには、「チャイニーズと思ったよ」と言われた。
それだけローカルと同化してるようだ。
ロビーには人がいっぱい。
なかなか栄えているようだ。
それにレセプションは、若者スタッフもマネジャーっぽい女性も、超感じがよい。
WiFiも、デバイスごとに、暗号化キーを発行してくれる。

お部屋はシンプル。




シャワーヘッドが大型でうれしい。


お隣は、キリスト教教会だし、仏教寺院も、モスクも見える。




デーユースレートはないので、前日1拍とれば、午後3時まで部屋を使ってよいということだった。
1室3000円程度にしては、当たりのホテル。


朝食第二弾・クダイコピ編
さて、荷物を置いたら、朝食の仕切り直しに外出。
ホテルのロビーは、ますます人であふれていた。
ローカルが皆、着飾っていて、パーティーがあるようだ。
取材のようなカメラもまわしていて、どうやら、裕福なチャイニーズの結婚パーティーのよう。

外に出たら、結婚式の車が2台。




リアウィンドにはシール。縁起物ー!!!と撮っておく。


やりなおしの朝食は・・・
まずは、テタレ・セジュッ。

昔ほど、甘々じゃないのは、口に合うような、物足りないような。

そして、ミースープシーフード。
具だくさん。


さっぱりしていて、おいしい!

店を出るとスーパーServayに寄って、雑貨をGET。
そのあと、ミリメワのアイスクリーム屋に寄って、アイスをのぞくが、ヤムもドリアンもない。
でも、ふたつ、ふたが閉まっているのがあって、「あけてほしーなー」と日本語で言っていると、パカッとあけてくれた。
紫がヤム、黄色がドリアン!


手つかずの、ヴァージンアイスである。
ヤムを下、ドリアンを上で、とアイスをたのんだら、KKでは考えられないてんこ盛り。
田舎はこういうところがいいね。
おなかずっしり。

部屋に戻ってシャワーを浴びて、WiFiタイム。
まずはKKゆきの便に、オンラインチェックイン。
それからメールをチェックし、私も友だちも、5ポイント獲得のために、たまっていたT-SITEのアンケートを消化。

海昇海鮮楼 Ocean Area Seafood Restaulant
6時半にC/Eの朝食、9時半にミースープ、10時半にアイスクリーム、そして13時。
もちろん、おなかがすくはずもない。
でも、目の前の、お気に入りの中華飯店をどうして見過ごすことができようか?
きょうも結婚披露宴で貸し切りらしく、大宴会場は準備に追われていたので、小宴会場(?)に通される。
「とりあえず、タイガーと・・・チャイニーズティー、それからサユルマニス、ナシゴレンシーフード、えーとえーと、あとは何か適当にスープと、ココナッツプリンをふたつ!」
店のおばさんに「ココナッツプリンふたつぅ?」とおどろかれる。
去年もひとり1個完食したわれわれには、「それがなにか?」なのである。
「2個で大丈夫」というと、「大きいわよ」と釘をさされるが、2つ。
なにしろ、ここの中華自体がおいしいが、このレストランのメーンエベントは、ココナッツプリン!

天井がきれいだなぁ、と食事をまつ。


おまかせスープは、ダイバーは食べると非難されるものが入っているような。




今回学んだこと。
この店で、ビールは頼むべきではない。
なぜなら、ビール腹となるスペースを、ビールに占有させるのがもったいない。
この店のおいしい料理を一品でも多く取り込むために、残しておくべき。
酒好きの友だちとでさえ、そういう結論にいたった。

そして、ココナッツプリン。
店側が、食べられないだろうと気を利かせて小さめのを持って来てくれたようだ。
でも、別腹だから、大きいのでよかったのに・・・


あー、今回もおいしかった。
この店がある限り、タワウもやめられない。


MH2134 TWU1540 BKI1630
海鮮楼から部屋に戻って、ほどなくチェックアウト。
きょうのフライトは、15:40発。
マレーシア航空のスケジュール変更で、前回まではタワウ発14:40だったが、14:20と15:40にKKゆきがある。
KKに早く着きたいという気持ちを優先すれば、14:20発。
でも、最終日にダイビングが3本になっちゃう。
15:40なら、うまくすればシパダン4本行けるかも、で遅い方にした。
もめはしたが、結果4ダイブを勝ち取った。というか、もぎ取ったというか、横車を押したというか。

空港までは30分。
オンラインチェックインをすませてあるが、ゆとりをもって空港にゆこうと、14時過ぎにレセプションへ。
チェックアウトを担当してくれた、感じのいいお兄さんにタクシーをお願いし、ソファに座って待っていると、お兄さんが、「少し時間がかかりますが、フライトのお時間は?」とたずねてきた。
「3時40分です」と言うと、「それなら大丈夫ですね」となり、10分ほどでタクシーが来た。
14時20分頃、短いご縁だったLAホテルを出て、タクシーに乗りこむ。
ホテル横の道から、空港方面へ通じる目抜き通りへ出ると渋滞。
でも、まだ特に心配はしていない。
しかし、タクシーは、途中でShellに入った。
給油なんてすぐに終わると思ったら、ちょっと混んでてタイムロス。
さらにトイレに寄られ、またタイムロス。
街を出たら渋滞は解消したが、Shellでの想定外のタイムロスはでかかった。
空港入口まであと1kmのところで、15分前。
ピーンチ!!!というよりは、乗り遅れは、ほぼ確定。
もう頭にあるのは、いかにあとの便に金をかけずに振り替えてもらうか。
その反面、タワウだから、なんとか乗れるんじゃないか、って気もする。
とりあえずは、車を先に降りたほうが、まずはカウンターに走ることにした。
タクシーを降りたのは、出発12分前。
友だちが先に車を降りたので、「走れー!!!」
タクシー代40リンギットを払いながら、「おっちゃんがトイレと給油に寄ったから、乗り遅れたーーー!タクシー代は払わねぇ!」と言いたいくらいだが、そんなことで、さらに無駄な時間を費やす場合でもない。
オンラインチェックインずみが、一縷ののぞみ。

どどどどどー。
ものすごい勢いで、荷物をスクリーニングしたが、MHのカウンターはすでに無人。
カウンター横のMHオフィスのドアをたたくが無応答なので、ドアを開けると誰もいない。
「誰かいませんかー?」と叫ぶと、バーコード頭のオヤジが、うざそうに出てきた。
「渋滞で遅れたけど、MH2134は・・・」と言うと、「チェックインはとうにクローズしてる、何時だと思ってるんだ!?」と時計をさし、客を客とも思わぬ態度。
そのままひっこもうとするので、「じゃあ、あとの便をとりなおしてよ!」と呼び止めると、「チケットカウンターにゆけ!」と言う。
まったく遅れたのが悪いったって、なんて感じの悪いバーコードだと、憤慨して外に出ると、チケットカウンターの手前で、「Paging passenger...」と自分の名前がよばれるのが聞こえた。
荷物があるから、ゲートには行けないし、どうすれば?
カウンターは接客中。
でも、Excuse me、割ってはいり、「2134のカウンターはクローズしてるけど、名前呼ばれてて・・・」と訴えたるが、「2134はもうクローズだから、列に並べ」と言われる。
「よく聞いて。たった今、名前呼ばれてんの!オンラインチェックインしてあるの!」と言ったら、「オンラインチェックインしてあるなら、ゲートにゆけ!」と無茶ぶりとしか思えない。
「でも、荷物はどうすればいーの?」
「いいから、荷物ごと上にゆけ」
ホントかよ!?ま、ダメもとで行ってみるか。
2階にあがったときは、出発10分前を切っていた。
出発のセキュリティチェックに、大荷物を引きずって現れた私たちに、こわもてのおばさん職員、おじさん職員もうろたえてあわあわしている。
「チケットカウンターが、荷物ごと持ってゲートにゆけと言ったの!」と告げると、おばさんは、ゲートのほうにゆき、「荷物もって2人来たけどー、どーする?」的なことを話している。
そして戻ってくると、とりあえず、荷物をスクリーンにかけろという。
ダイビングのキャリーバッグやキャスターバッグが、手荷物用の小さなセキュリティチェックの機械を通るわけないと思うが、なんと通った。

ゲートに走ると、ゲート職員は、何事もなかったかのように、手書きのタッグをつけ、ドアサイドで荷物を預かるから、と言われた。
急いでいる誠意を見せなければと、ボーディングブリッジを「きゃー」と走ると、やや傾斜があり、危うくオーバーランしそうになった。
機内に入れば、クルーはプロフェッショナルスマイル。
バーコードとはえらい違いだ。
人生3度目の花道状態での搭乗。
幸い、機内らーがーらーがーで、「そーりー、そーりー」と声をかけながら席まで移動すれば、ローカルの人たちは、微笑んでくれてやさしい。
席についたら、即ドアクローズ、そして、遅れることなくゲートを離れた。
やれやれ・・・。
でも、世の中、なんとかなるもんだ。
乗り越えられないピンチなどない!?
錯覚。

シパダンがえりvia香港 5月6日(日)

2012-07-23 09:58:23 | ボルネオ
5月6日(日)朝はKK
サンデーマーケットのにぎわいで、まだ6時台の早朝であることを忘れそうになる。
ついでに、きょう帰ることも忘れそうになる。
いや、できることなら忘れてしまいたい!?

香港ゆきのフライトは11時55分発。
10時半にはチェックインしたい。
となると、逆算して、10時前にはホテルを出るのが無難。
あんまり時間がない。

マーケットを一巡したら、ホテルのカフェがオープンする7時をまわっていた。
通りの中華系クダイコピの汁麺や点心に心ひかれるが、ホテルの宿泊料には朝食が含まれている。
クダイコピがうまいに決まってるが、新しいホテルだし、ホテルの朝食も、ちょっと気になる。
どうせまた近い将来、ガヤストリートを歩くだろうし、今朝はホテルで食べよう。

サンデーマーケットから抜け出し、ホテルに戻り、そのままカフェ直行。
結果は・・・ホテルでの朝食を選んだのは、魔が差したとしか言いようがない。
今後、町のホテルでミールバウチャーがついているときには、外でおいしいものを食べて、そのあと、フレッシュジュースにヨーグルトやフルーツといった、デザート系だけをホテルでいただくことにし~よおっと。

部屋に戻り、憂鬱なパッキング開始。
器材はおおむね乾いていたが、ウェットスーツの足首をドライヤーでぶぉーん!
シグナルフロートの中の水気もドライヤーでぶぉ~ん!
そして、無謀にも洗ったTシャツにアイロンがけ。
ホテルぐらいでしか、アイロンかけないな。
水気を減らす作業中、天気予報は、雨雲接近。
あまりに大型液晶なので、写真撮っちゃった。我ながら変な人。


パッキングを終え、1時間ほど、ローなちゃぶ台型丸テーブルでまったりしてみる。
9時半になったら、あきらめて、チェックアウト。
ロビーに降りると、レセプションの女子たちは、きのうの男子とは違い、笑顔もなく感じ悪め。
新しいホテルだけに、スタッフのプロ意識が足りないのは残念だ。
おまけに立地ゆえか、ホテル前で待機してるタクシーはいない。
確かに、前は狭い歩道とロータリーだから、無理もないか。
レセプションのお姉ちゃんが、電話でタクシーを呼び、朝とはいえ炎天下に、ジャケット着用の暑苦しい出で立ちで、タクシーが来るのを、険しい顔でながめている。
タクシーのスタンドは、すぐそばなのに、すぐには来ないもんだ。
そのうちに、同僚の男子から、「別に外に待たなくても」とアドバイスされていた。
ま、ホテルの真ん前に来ればわかるからね。

そして、やって来たタクシーの車内は、暑いにおい。
夏の沖縄のダイビングサービスの送迎車のにおいと同じだ。
こっちのタクシーは、お客を乗せるまではエアコン切ってるから、べりーほっと。


5/6 真昼のフライト KA60 コタキナバル1155 香港1450
KKから香港は、ドラゴン航空。
はじめて乗る航空会社だ。
ドラゴン航空に抱くイメージは、香港美人。
なぜなら昔、シパダンダイブセンターで、ルームシェアした女子が、ドラゴンのCAで、超美人だった。
が、どうしようもなく、色モノだった。
そんなドラゴンのカウンターは、けっこう混んでいた。
無愛想なチャイニーズのチェックインスタッフのおじさんは、テキパキとお仕事。
香港ー成田の日付は翌日になるが、荷物はちゃんと成田まで流れ、ボーディングパスも出た。

チェックインをすませたら、ハンディクラフトの店へ、なまこ石けんをみにゆく。
女子用おみやの第一候補である。
店員がすかさず「なまこ~」と寄って来て、ここぞとばかりに日本語で説明。
たぶん、なまこ石けんに食いつくのは、日本人なんだろう。
ジャスミンやらレモングラスやら、石けんをくんくんかぎながら、聞き流す。
なまこが肌によいだのなんだのは、聞いていることなので、ポイントはお値段。
石けんは、小さいのに、KKなのに、1個600円もする。
前に、ナチュローで980円くらいで売られていたのにもビビったが、ここはKK。
コスパ悪すぎで却下!、と思ってるところに、ちょうど店員は他の客から、「えくすきゅーずみー」と声をかけられたので、そのスキにそそくさと撤収。

続いてお隣のTHE BODY SHOP。
店に一歩足を踏み入れた瞬間、商品種類は少なく、目当ての品がないのを認識すると同時に、店員に、ものすごい勢いで広東語で話しかけられる。
「おー、あいどんとすぴーくちゃいにーず」と返し、「そーりー、そーりー」とむこうが言っている間に、そそくさと撤収。
そのあとは、いつものように、冷凍海産物と燕の巣を売っている店の、カクレクマノミたちの水槽を一瞥して、マック近くのベンチでWiFiにつなぎ、メールチェック。
そして、出国。
免税を冷やかすこともなく、搭乗ゲートに直行。
駐機しているドラゴンは、白い機体に紅の龍のロゴの飛行機が、香港らしくていい。
沖に浮かぶ、トゥンクアブドゥルラーマンパークの島々をぼんやりと眺めながら、搭乗アナウンスを待った。
深夜の出発はさびしい感じがするが、白昼の出発はむなしい。

離陸して、小さくなる飛行場をながめながら、心の中で、Goodbye KK, See you soon!




このフレーズ、若い頃、パラオから帰るのを惜しんだ友だちが、ログブックに「Good bye Palau, See you soon!」と書いていたもののパクリだ。
当時、みんなでそのログを見て、ダサいフレーズと笑ったものだ。
私は、パラオにはたいした思い入れがなく、ダイビングが終わったら、帰るスイッチに即チェンジ。
モルディブは、次はいつ来れるんだろう、という思いと、日本までの長い飛行時間を思って疲労困憊。
好きでもあり、嫌いでもあるバリは、帰りのデンパサール空港からは、いつも下痢との戦いなので、それどころじゃない。
他のどこでも、このフレーズは浮かばないが、KKでは、毎回浮かぶ。
そして、もちろん、小さくなるシパダンにも。

さて、機内。
3時間弱のフライトなので、さっさとミールが出て来た。
クルーは、メガネ萌えの人には、きっと人気になりそうな、背の高い男子。
抜きん出た香港美人はいなかったけれど、メガネ男子が、超感じよい。
私はしっかり日本人と識別され、日本語でミールをサーブ。やるじゃん。
やっぱり韓流より華流だね。

かんじんのミールは白身魚のあんかけで、悪くない。
BEERは、ハイネケンなのが残念だけれど。


なんでもドラゴン航空が一番最初に就航したのは、KKらしい。
それからずっとKKに飛んでるんだから、エラい。
それに引き換え、日本からの直行便をなくすMASはけしからん。


5/6 昼下がり チェクラップコク空港ふたたび
はぁー。また、この山の迫った、雲の低い景色。


飛行機は、きょうもサテライトに着き、バスでメインターミナルへ移動。
バスは、飛行機が行き交う中を、時に長い信号待ちのように止まりつつ移動。
SQのA380が威風堂々と通過するのに、ずいぶん長く待った。

さーて。イミグレとトランスファーのどちらに進んだものか!?
香港の町に出たくて、1時間半トランジットで羽田便に乗れるものを、あえて10時間トランジットの成田便にしてある。
でも、この低い雲を見ると、雨降ったらやだなー、とか、どんどんネガティブになってくる。
明日は成田から会社直行だし、体力温存しとこう。
えーい、トランスファー!

免税店エリアに到達すると、黄色いキャラがお出迎え!?




キャノンのレグリアというラインのキャラらしい。
空港にいるとなれば、時間つぶしは、免税店めぐり、フードコート、ベンチに座る、しかない。
帰りに買おうと思ってたものに、シルバ特集のサッカー雑誌があるが、もうなくなっていた。
関空やチャンギの免税とちがって、基本、放置プレイなので、冷やかしにはありがたい。
声をかけられるとびっくり、といったところで、9割はしかってぃんぐに近いものがある。
免税めぐりに疲れ、フードコートにゆくと、きょうは、なんとか空席がある。
たぶん先週は、天候でフライトのイレギュラーの憂き目にあった人々であふれていたのだろう。
実は、サンデーマーケットで、謎のクエと、ナシレマをGETしてあったので、濃厚マンゴジュースを買って、バナナリーフに包まれたナシレマをいただく。
消費期限が16時半となっていたので、ぎりぎりのところで開封。
それにしても、このナシブンクス型ナシレマは、なんで1.5リンギットぽっちで、さめているのに、こんなにおいしいんだろ?
やがて、フードコートの空きテーブルは、徐々にうまり、ほどなく香港ファミリーに囲まれた。
機内とはちがって、空港のローカルは、私に容赦なく広東語で話しかける。
とーちぇ、しか知らない。

少し疲れがとれたら、義理土産をGET。
いかにも免税店な、ちょっと値のはるヨーロッパ製のチョコにするか。
チープ土産にするか。
悩んだが、年休1日しかとっていないし、チープだな。

ドラッグストアで、コロンの燕の巣ココナッツ味とマンゴ味とエッグタルト味の大箱を買い込む。
4箱で、2700円くらいだから、決して安くはない!?
私が行ったのはボルネオ。
でも、土産は香港。
燕の巣も、ココナッツも、マンゴも、エッグタルトも、KKにあるし。
香港グリコにしとこ~っと♪
ついでに、前回といい、今回といい、サイナス系をやられたので、イヤードロップと鼻薬もGET。

荷物がやたらと増えてきたので、もう、出発ゲートの近くで、休憩にしよう。
成田行きのゲート近くに移動し、横たわり用椅子があるところで仮眠。
でも、寒くて眠れない。
寒さのあまり、トイレに行きたくなり、トイレにたったら秒殺で、その仮眠チェアは、香港のおばさんにとられてしまった。
はい、暖めてお待ちしておりました。


5/7 CX524 香港0100 成田0600
成田への便は、日付かわって、5月7日。
ゲートは、搭乗開始のアナウンス前から、けっこうな行列。
キャセイもはじめて利用する航空会社だ。
初日のイレギュラーのせいで、今回は、JL、MH、KA、CXと、区間ごとに違う航空会社だった。
MHのワンワールド入りが決まっていながらも、まだ現時点では、ワンワールドメンバーではないのが残念。

さて、初搭乗のキャセイは、まったくもってフツーな感じである。
どちらかというと、ドラゴンの方が、クルーの感じはよい。
機内食は、ぶにゅぶにゅなリガーテ。

パスタって、歯ごたえが大事なのだから、機内食にはむかないかも。

あんまり熟睡できなかったけれど、夜も明け、間もなく着陸というとき、眼下には水田。


もうこんな季節になったのだ。
これだけ高度下がってるのに、羽田の近くに田んぼあるっけ?
考えているうちに、羽田ではなく、成田着だったことを思い出した。ちぇ。
千葉って、田んぼではなく、陸稲のイメージだけど、水田もあるんだ。

定刻、午前6時に成田に着き、京成の在来線で都営地下鉄に入り、会社にも楽勝で到着。
一日、ポーっとした頭で就業。
KL、シンガポール、インチョンとはまた違うしんどさが、香港乗り継ぎにはあった。
次は、どうやってKKまで飛ぼうか・・・。
もう、気持ちは次のシパダン。












コタキナバルのサンデーマーケット 5月6日(日)

2012-06-19 11:48:06 | ボルネオ
ホライゾン・ホテルを出て、すぐ左手は、サンデーマーケットの入り口。


ちょうど1週間前、夜明け前のサンデーマーケットを歩いて、はや1週間。
またまたサンデーマーケットがやって来た。
シパダンでの日々は、あっという間に終わり、ゴールデンウィーク最終日。
きょうは、お昼のドラゴン航空に乗って帰るので、KKでの時間はあまりない。
早起きして、朝食前のじゃらんじゃらん。

コーヒー豆屋さん。
サラワクコーヒーが有名だから。

センポルナの市場で、こういうコーヒー豆屋を見て、カブトムシと言った人がいる。言い得て妙。

観葉植物(?)屋さん。


クエ(マレーシアのお菓子)屋さん。


今川焼に見えるけど、DORAYAKI。


金魚屋さん。誰か早く買って、池に放してあげて。


めがね。

ファッションか!?100均か?

ケーキ屋。1本RM10。
ドリアン、ヤム、パンダン。
どれも欲しい。
でも、冷蔵庫に入れないなら、今日中に消費しないとダメよ、と言われて断念。


ぐらさん屋さん。


お野菜。


ココナッツ。イエローとグリーンでは値段が違う。




またまたクエ屋。
色見本、毛糸が重なっているみたいだけれど、レイヤーケーキ。
おそろしくもあり、毒味したくもあり...。


ミニミニカップケーキもすごい色彩。


ナシレマは、ぞんざいにビニール袋に入っている。


ミーゴレン(焼きそば)もビニール袋入り。


お菓子とナシブンクス(テイクアウト用のごはん。ナシはごはん、ブンクスは包み)、というか、ナシビニールはこんな品揃え。


ペットのネコちゃん。


やっぱり、ワンの方が好き。




フルーツツリー。
ドリアン、マンゴ、ライチー、マンゴスチンなど、さまざまな南国フルーツの苗木。
うらやま。


あなざ金魚屋。


工具屋さん。


ちーぷアクセ。


おいもとカラマンシー。


ナシブンクス。
やっぱり、ビニール袋ではなく、バナナリーフでないとね。


こちらは、サンデーマーケットではなく、マーケットの並ぶ、ガヤストリートにある漢方薬屋さん。
おじじるをもう1本買いに入ったら、タイムスリップした感じが素敵。
薬だんすがなんともレトロ。




ふたたびペット。動きが早くてぶれぶれ。


とあるKEDAI KOPIのビーフンゴレン。
たぶんテイクアウト用なんだろうけど、すごい量が炒めてある。


ドラゴンフルーツ


魅惑の南国ポテト


へたなスーパーやホームセンターより充実の品揃え。
ほしいものは、フルーツの苗木とか、サユルマニスとか、ヤムいもとか・・・
持ち帰れないものばっかり!

サンデーマーケットじゃらんじゃらんは、暑くならない早朝がおすすめ。

ホライゾン・ホテル・コタキナバル

2012-06-18 15:00:17 | ボルネオ
5月5日、C/Eを降りて、やっとほっとできるスペースにたどり着いた。
それは、Horizon Hotel Kota Kinabalu。
チャイニーズでは豪麗勝酒店。
すべてポジティブな漢字がすばらしい。
タクシードライバーやローカルは、「ホリズン」と発音するが、なんでだろう?

去年の9月、バクテ屋からの帰りにガヤストリート歩いていたら、ガラス張りのレストランというか、カフェみたいになっているビルの横を通った。
どうみてもホテルっぽいが、こんな場所にホテル、なかったよなー。
レセプションらしき横には、馬のオブジェが見えて、変!
日本に帰ってきて忘れるともなく忘れていたが、ゴールデンウィークのKKはどこに泊まろうかな、と考えはじめたときに、思い出して調べたら、Horizon Hotelという。
通り沿いにあって、水平線からも地平線からも遠く、ミスマッチなネーミング。
でも、高くも安くもなく、よさそうな感じがする。

すぐ近くには、市役所、郵便局、金融機関があり、KKの政治経済の中心。
けど、そんな感じがしないのが、KKのよいところ。
センターポイントにも、ウィスマムルデカにも、ちょっと歩けばよい、便利な立地。

ホテルに着くと、チェックインは、めがね男子が、懇切丁寧に対応。
バウチャーを渡すと、パスポートチェックをしてゲストカードも全部めがね男子がPCで作成。
デポジットもカードギャランティーも要求されずに、カードキーをくれた。
感じのよいベルボーイに案内された部屋は、普通のスーペリアルームでの予約なのに、なぜだか最上階の海側。

お部屋に入ると、色彩的にも、落ち着くいい感じ。


バス&トイレ


洗面。ドライヤーもいちおう、ある。


ミニバー。


ワードローブには、サロンとガウンつき。アイロンもある。


ローテーブルと、フロアークッションがくつろげる感じで、とてもよい。

部屋飲みに最適。

なんといっても、バスルーム!

ウッディーな風呂桶がいいじゃないですか。
しかも、でかい!
すのこもある。

BC、ウェット、セミロングフィンも余裕で入り、大量の水で潮抜きができる。
心置きなく完璧な器材洗いができて、帰国後の憂うつな作業をひとつスキップ!

大画面TV。LANポートもあるけど、無線は、ここまでは届かない。ロビーだけ。


ベッドのリネンは清潔。もちろん擦り切れていない。


ビューは、いちおうパーシャルオーシャンビューだけど・・・

斜め前は、セガマの商店街の屋根のむこうに、ガヤ島。


真っ正面は、海にいたるまでに...
ポストオフィスとKKプラザ、通りをはさんで、ポークジャーキーのお店が並ぶ、Jalan Segama、セガマ通り。
セガマには、夜は、ホーカーのストールが並び、シーズンにはドリアンのトラックも来る。
そして、突き当たりには、コタキナバル市場。
市場までは、長い歩道橋。
そのむこうに、海とガヤ島で、KKの庶民の暮らし&海ビューなのである。



ホテル近辺には、安いローカルの飲食店がたくさんあるので、むしろ食事なしの方がよいが、朝食込み。
種類は、ウェスタンとアジアンが半々。






残念ながら、おいしくはない。
それに、ウェイター・ウェイトレスも怠惰で、ハイヤットやメリディアンのようにはいかない。

ホテルホテルしたファサードがあるわけではなく、道端から自動ドアでそのまま入るホテルなので、タクシーが常時待機はしてはおらず、呼んでもらわないといけない。

ハウスキーピングは、普通は通りかかるとあいさつするものだが、ここはしかってぃんぐ。

レセプションもチェックインのめがね男子の懇切丁寧ぶりに比べて、チェックアウトのときの女子たちは、みんな無愛想で感じ悪めだった。

時間がなかったので、プールはチェックしていない。

廊下。


ちなみに、外観はいけてない。
昼。


夜。


ホテルは、モニュメント、Tugu Peringatan Malaysiaの斜め前。



レセプションの馬。


まだまだ、サービス面、フレンドリーさといった面で教育要のホテル。
でも、部屋の快適さと、立地のよさでは、また泊まりたいホテル。


ゴールデン・ウィークだ!シパダンだ! 5月5日(土)下船日編

2012-06-14 15:37:11 | ボルネオ
セレベス・エクスプローラー at 仙本那港
センポルナに停泊したC/E上で、不毛な午前中を過ごすことになった私たち。
当初のジスコの企画では、「下船後にシーフェストホテルにてご休憩後、タワウ空港へご移動」だったが、4月の中ごろに突然、「クルーズ船にて昼食を食べご休憩後、下船しそのままタワウ空港へ向かう」に変わった。
チャーターならでは、そして、土曜日の乗船がないことによる恩恵!?
あんまりありがたくないなぁ。
5年前に一度、シーフェストに泊まったことがあって、壁の薄さや、部屋のしょぼさに、もういいやと思ったけれど、それでも、シパダンダイビングのないC/Eにいるよりはまし。
それにシーフェストは、ランチビュッフェがなかなかおいしいという話だし、薬臭くないシャワーと、ちゃんとすわれるトイレがあるもん。
そうそう、C/Eは、おとといの夜あたりから、水が薬くさい。
手を洗ったり、シャワーを浴びると、体が消毒済なにおい。
ポットのお湯まで薬臭く、ストレートのサバティーがまずい。
体によくなさそうなので、ドリンクは、ウォーターサーバーの常温水だけ飲むことにした。
たぶん、船に積んである水が、底をついてきたのだろう。
渇水になる前に降りられますように!

みんなもシーフェストの方がよかったようで、昨日から、シーフェストを見ると、「あのホテルに行きたかったなぁ...」を連発。
C/Eにいると、シーフェストがファンシーなホテルのように映るのだ。
しかも、8時の朝食後、9時半にはキャビンを空けなくてはならず、そのあとは下船まで、1室のトイレしか使えないという不便さ。
よって、パッキングは、9時半にはみんな完了、あとはランチと下船を待つのみ。
船上で、記念写真をとったり、バカ話をして、うだうだ過ごす。
なんにもしていないので、もちろん、おなかはすいてこない。
それでも、ランチを詰め込んで、下船。

そういえばジェリー、引退モード全開だったけど、ちゃんとバイバイしなかった。
もともとは、ボルネオ・ダイバーズでしか潜らなかった私が、たまたまミレニアムの年越しにアブディラ・シパダン・パラダイスに行ったときのダイブマスターで、かれこれ干支1週する長年の知り合いじゃん。
ハンマーヘッドは都合5本くらいだけれど、マンタ数枚、ピグミーシーホースや、あとにも先にも、ジェリーにしか見せてもらっていないホムラハゼとか、その超人的視力にはお世話になったのに、お礼が言えなかったなぁ・・・。
でも、なんとなく、次来たら、まだいる気がするんですけど。

タワウへの車に乗り込んだら、なぜだかまた、すし詰め車の方になった。
そして、タワウまで寝て過ごすつもりだったのに、なぜかまた、しゃべりっぱなし。


MH2134 タワウ1440 コタキナバル 1530
タワウのチェックインカウンターは、どの列も大混雑。
連休がらみのタワウ空港では、だいたい、誰か知り合いのダイバーに出会うので、混雑の中、むこうのカウンターの知人にこんにちわ。
そして、行列運のない私は、一番、お客をさばけていないカウンターに並んでいた。
1件のチェックインに、10分はかかっている。
でも、やっと私の番になったと思ったら、ものの数十秒で完了。
私がKKどまりだから簡単だったらしく、みんな、タワウ-KK、KK-KL、KL-日本と、3区間あるのが、チェックイン停滞の原因らしい。
みんな、空港でビールでも、と話していたが、チェックインに時間がかかりすぎたため、マグナムアイスだけ食べて、待合室へ移動。
やがて、「とうぁんとぅあんだんぷぁんぷぁん、えむへいちどぅあさとぅでぃがあんぱっ」というアナウンスが聞こえたら、すかさずゲートへ移動。
ボーディングブリッジには、水中の絵がサンスクリーン的に飾ってあるが、クマノミが、みんなさかさまなのだ。


帰りは、いつも右側の列になることが多く、あまり見ない、左側の窓からのボルネオの景色。









コタキナバル
タワウ上空は青空だったのに、KKに近づき、高度を下げるとグレーの世界。
KKに到着すると、ほぼ全員が、2時間5分トランジットでKLゆきに乗り継ぐので、KETIBAAN(到着)のサインボードの前で、ばいばい。
その中に、3時間20分乗り継ぎのリピーターふたりがいて、一緒に町に出ることにした。
タクシーカウンターでタクシーバウチャーを買って、ふたりをCENTRE POINTでドロップし、私は、Horizon Hotelへ直行。
チェックインをすませ、部屋に荷物を置いたら、歩いてCENTRE POINTに戻り、ふたりに合流。
何か食べよう、という話だけれど、16時過ぎという、中途半端な時間だ。
おやつがわりにミースープでも食べて、夜のために、スペースをあけとこうかな?
これから帰るふたりには、成田まで、3度の機内食が待っているし・・・。
フードコートで、ミースープとか?
なら、ワワサンのフードコートあたりでよいかな?と思いながら、プロムネードの前を歩き、「そういえば、ちょっと高めの海鮮もあるけど・・・」と話したら、ふたりともそれに食いつき。
KKでおいしいものを食べて、機内食はパスするそうだ。

だから、きょうは「海王城」



KKに来るたびに、このレストランの前を通らないことはないが、入るのは10年ぶりくらい。
だって、KK的には、高いんだもん。

メニューを持ってきてと頼むが、メニューはないとのこと。
食べたいものを作ってくれるということね。
ずは、いけすを物色。




おとおしが来た!

と思ったら、「いるならおいくら」って感じだったので、パス。

辛味の数々。


壁にはメニューがいちおうある。


ドリンクは、ココナッツジュース。

これは、ちょっと甘みが加えてあって、お向かいのフィリピノ・マーケットで飲むやつの方がおいしい。

サユルマ二ス。


カニチャーハン。


えび。


レモンチキン。


どれもこれも、まいう~。

トランジットのふたりは、完食すると、あわただしくタクシーに乗り、帰っていった。
ふたりを見送ると、腹ごなしのために、じゃらんじゃらん。
もう、明日の朝までいらないくらいの満腹。
よって、夜はTiger Beerだけになってしまった。