くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

シパダンの旅終了 2010年GW5月5日

2010-05-20 08:47:31 |  ダイビング
下船~帰国のスケジュールはこんな感じ。
5月5日
  7:00 チェックアウト
  8:00 朝食
  8:30 下船
 11:45 センポルナからタワウ空港への出発
 MH2134便 タワウ14:40発 コタキナバル15:30着
5月6日
 OZ758便 タワウ0:10発 インチョン06:30着
 OZ122便 インチョン09:15発 名古屋11:00着

5月5日、朝起きると雨。それもしとしと降りをしている。
メインデッキの部屋は、地下、じゃなくて、ロウワーデッキよりは快適だが、雨に打たれないと移動ができない。チェックアウトの日は、荷物や帰る身支度で、どうしてもラウンジと部屋を何回か行き来することになるので、雨は厄介だ。メインデッキの部屋は、ハウスキーピング後に必ずドアを全開にされるので、急なスコールがあると降り込んだりする。メインデッキは「雨に弱い」というデメリットがあるのだ。また、マブール停泊時、毎日、スタッフが夕方から夜にかけて、部屋の真ん前で釣りをやっており、「ひいてるひいてる!」とか、うるさいときもある。部屋の扉をあけると、真ん前に釣人がどーんと立ってて、「うわっ!」となるのもなんだかなあ。

さて、今回の下船にあたっては、ビールを積んでいなかったので精算もない。それから今回は、チップ袋の配布もない。「リピーターはいらない」と言っていたらしく、新人さんだけもらっていた。変なの。

いよいよ下船のときと船尾に出ると、みんなが次々に自分のデジカメを出して、新人タンクボーイ17才に「私のも!」攻撃で集合写真の嵐。きっとつなげたら金太郎飴みたいだろうな。きょうの下船は8名、船に残るゲストは日本人男性2名だけ。午後からは、すでにマブールにいるロシア人グループが乗り込んでくる。「みんなシャラポワみたいな人ばかりだといいですね。」とか言ってみる。そして、スピードボートに乗り込み、さよならセレベス・エクスプローラー。

さて、8名中7名がドラゴン・インをデーユースするので、ドラゴン・インのJETTYに直行だろうなとふんでいたら、また新しいJETTYに着いた。長~いJETTYだ。



ドラゴン・インをとっていない私は、エリエルからNEW JETTYにあるセレベス・エクスプローラのオフィスで休むように提案されていたが、JETTYにはまだなんにもない。私だけがここで降り、他のみんなはドラゴン・インに横づけかと思いきや、全員が降ろされて長いJETTYを歩き、ドラゴンインへはわざわざ車で移動だ。ここのオフィスで時間つぶしもつらそうだし、スタッフもそんな話になっているとも思っていなさそうなので、そのまま皆が乗る送迎車に乗り込んだ。

ドラゴン・インの入り口では、木彫りのカメが「うぇるかむ・とぅー・S.O.T.C」。なんか好きだ。S.O.T.CはSemporna Ocean Tourism Centre(中文では仙邦那海洋旅游中心)の頭文字なんだろうな。



センポルナではネットカフェででも時間つぶしをしようと思っていたが、みんなについてドラゴンインにゆき、そこのネットカフェを使うことにした。20分6リンギット。KKは10分50センだから高い。しかもエアコンもなく暑い。Gmailにアクセスしようと、Gmailマークをポチっとクリックしたら、いきなり誰かのメールボックスに入った。ぎょぎょ。すぐにログアウトし、あらためてログイン画面のユーザー名に1文字入れたら、オートコンプリートでたくさんのID候補が出てきた。みんなセキュリティ意識甘すぎ。それに、このままの設定にしておくドラゴン・インも問題だ。使用後、キャッシュのクリアやクッキーの削除をした。今回、出発間際までフライトが決まらず、Eチケットをプリントアウトしている時間がなかったので、ここでプリントアウトしたが、多くの部分が文字化けで□□□になってしまった。航空券番号と名前、フライトが見られるからよしとしよう。Webページは日本語のみならず、Englishでも文字化けが多く、エンコードをなおしてもだめ。とても使えないネットカフェだ。

ドラゴン・インは、S.O.T.Cの一部であるが、ここには水上レストランや、土産物屋、にごにごの生け簀なんかがある。この生け簀から、魚料理をオーダーできるらしいが、水があまりに緑でゴミも落ちていたりするので、そんな気分にはなれそうもない。忘れもしない94年9月にシパダンにはじめて来たとき、シパダンへのボート出発待ちが長くて、「ナイスなアクエリウムでも見て来い」といわれて、「あくえりうむ?」とちょっと期待してきたら、全然ナイスでない単なる生け簀。その時以来、ボルネオ・ダイバーズやSDCのボート小屋より奥に立ち寄ったことがなかった。16年ぶりのS.O.T.C散策であるが、あんまり変わっていない。

お子様むけ遊戯設備もある。これは昔なかったかも。あとはガチャガチャなんかもあった。



土産物屋には、縁日で売ってそうなアクセサリーがいっぱい。





オウムガイもある…。



貝で作ったお魚モチーフのネックレスが12リンギットで売られていた。



今はいなくなったけれど、センポルナのJETTYの物売りや、ボルネオダイバーズやPSRのフィリピノが内職で売ってたものに比べるとはるかに安い。「これより安くなる?」と聞いたら、「8リンギットまでならOK」というので、2つGET。別の売店で、ヤムアイスを買うが、売店の女の子はとても不器用で、ちょびっとしかとれなかった。

そのあとは結局、シパダン仲間のご好意で、ドラゴン・インのお部屋にちゃっかり潜入。部屋はむかしのシパダンをほうふつさせる部屋のつくりだった。シパダンやマブールで下船させられた日には、ボート移動中にかぶった潮を落とすためにシャワーを浴びられるという点では、デーユースの意義はあると思う。この日のように、すぐそこに止まってる母船から、朝の涼しいうちに降りるときは、あまり有効ではないかも。デーユースな人々は、水上レストランのミールバウチャーつきで、そこで汗ばむから、爽やかなままではどっちみち帰れない。だいたい、見ているとチェックインに時間がかかりすぎだ。

みんなはS.O.T.Cの水上レストランでランチなので、私もついていってミバサをオーダー。お味は普通。
レストランに入ったときは、まだセレベスエクスプローラはみえるところにとまっていて、その後、少したってから、マブールへむけて出発していった。こういう仕組みなので仕方ないが、センポルナに戻る日は、最後までラウンジで休ませてくれた方がよほどいいのに。

この水上レストラン、オーダーはなかなか取りに来ないわ、
食事はなかなか出てこないわ、
冷たいのをたのんだのに、あわあわの熱いテタレが来るわ、



Tigerをオーダーしたのに、Tigerは忘れられるわ。
ぐだぐだである。
お会計11リンギット。エアコンもないレストランなのに「まは~る!(高い!)。」KKでだって、7リンギットくらいしか払わないと思うのに。もっと田舎のセンポルナでなぜ?水上だから?

たぶん、今後も私はドラゴン・インをみずから使うことはないだろうな。

早い昼食をすませると、もうタワウへの出発時間。送迎車には、ムスリムの女性が3人乗っていた。センポルナのどっかで降りるだろうと思ったら、ずーっと乗りっぱなしで、タワウの町にゆくらしい。ゲストにせせこましい思いをさせて、自分の親戚知人をよく乗せるが、ご遠慮願いたい。みんなよさそうな人たちだったけれど…。

タワウ空港では、MASで成田まで帰る人々は、みんななぜかバラバラにチェックイン。ともに潜り、ともにバラクーダに巻かれ、ともにTiger Beerを飲んだ仲なのに。アシアナのりつぎの私は、みんなの後で待っていた。カウンターは3箇所オープンしていて、どの列も3人待ちくらいなのに、時間がかかるかかる。待っていると、ボルネオ・ダイバーズに泊まっていた友だちが、たまたま隣の列に並んだ。ようやく順番が来て、アシアナのEチケットを見せるが、「アシアナへのスルーバッグはできない」と言われてしまった。理由は「フライトが翌日だから。」と言うので、「翌日っていったって、0時10分で、完全なトランジットです。」と言ったら、「今、マレーシアのカスタムからの指示で、MASから他のエアラインへのスルーバッグはできない。」に説明が変わった。げ。眉唾と思い、「この間は、SQ乗り継ぎでもスルーにしてもらった。」とねばるが、「前は出来たけれど、今は、カスタムの指示でだめなんだ」とのこと。チェックイン担当のおっさんが、別のスタッフにたずねても、同じ回答だから、本当にそうなんだろう。いちおう、in the moment、と言っていたから、それがずっと続くのかわからない。非常に不満だが、しようがない。

15時半頃KKに着くと、セレベス・エクスプローラーな人々は、皆、KK発17時半のフライトだというので、そのままさよなら。私のフライトは深夜0時10分。ボルネオ・ダイバーズに泊まっていた友だちのKLゆきは19時半というので、ふたりでKKじゃらんじゃらんへ行くことにした。

さて、KKで荷物をピックアップしたものの、どうしたものか。一時預かり所なんて見たことないし・・・。メリディアンかハイヤットあたりに、「ここのバーで飲むんだけど、荷物預かってください。」と頼むか・・・。いっそ荷物をピックアップしないで、あとになって空港の遺失物係に行って、「いつもスルーで荷物流れるのでうっかりしてピックアップ忘れましたぁ~」と女優するか。いやいや、それは無謀すぎる。不審物として爆破されるかもしれない。ダメもとで、すわっていた空港職員のおっちゃんに「LEFT BAGGAGEある?」とたずねると、にこにことまっすぐ指をさした先には、ガラス越しに国際線のカルーセル。言われたとおりに行って見ると、ガラスの向こうからMASの職員が「どうなさいましたか?」と不思議顔で出てきた。「LEFT BAGGAGEありますか?」とたずねると、「3階にありますよ。」との返事。ほっ。さっきのおっちゃんの指差しは、あこできけ、ってこと?LOST BAGGAGEと間違えられたような気がする。

3階にあがり、LEFT BAGGAGEの場所をインフォメーションでたずねると、フローズンフードショップの後ろに小さな窓口があると言われた。くまのみの水槽がある店のことだ。フライトが0時10分なので、2時間半前にチェックインをするとして、「9時半にピックアップしたい」というと、「午後9時でクローズ」とのこと。仕方がない。6時間までの料金、8リンギットで預かってもらう。できれば、ダイビングギアは、次回来るときまで、ずっと預かっていて欲しいくらい。スルーバッグにはできないが、友だちは、「KKでおみやげを買って、またパッキングできるからいいじゃん。」ポジティブ。

身軽になってタクシーカウンターへゆき、そこではじめて「どこ行く?」という話になったが、考えるのが面倒なので、「センターポイントでいいよね。」で、センターポイントへ。また地下のスーパーを冷やかし、その後はまた市場へ行ってみる。米の部を見学。



赤米、黒米、いろいろ売っている。サバ産のお米は、手前のPANDANというお米で香り米だ。1キロ=4.5リンギットの最高値のお米でイチオシらしい。米の部を出ると、雨が降ってきた。またも魚市場を再度見学するが、店じまいモードで、種類少なめだった。チキン売り場で鶏の足などをみて、上の食堂に上がる。最低限の照明しかない暗~い大食堂には、ローカルがパラパラ。時間が時間だから、閑古鳥が鳴いている。ここでは市場の新鮮な食材を調理してくれるので、「とても安くておいしいけれどおなかをこわすかも」とローカルさえ言うので、一度もトライしたことはない。

市場を出ると、友だちが空港に戻らなければならない時間が近づいてきたので、ヤオキー(ジェッセルトン・ホテル前の佑記という店)でバクテを食べてさよなら。雨のために、いつものように通りには席が設置されておらず、店内で食べたので、汗だく。でもやはりヤオキーのバクテは最高だ。

友だちがMILEMEWAのタクシー乗り場でタクシーに乗るのを見送り、雨脚が強くなってきたので、取り急ぎKKプラザへ避難。しばらく雨があがりそうにないし、ここでいいやとヘアカット。スタイリストはハイキングウォーキングのQ太郎の髪型をさらさらにした、顔薄めのローカルで、植物系のにおいを感じる。ひとたびマレー語を話してみたら、そのあとマレー語でしか話さなくなり、こちらが「?」となっているときも、マレー語。かんたんなマレー語で言いなおしてくれるが、どーしてもマレー語。英語で尋ねてもマレー語。こんなところでマレー語強化するとは思わなかった。話していると、彼の兄嫁は、日本人だそうだ。「お兄さんの仕事何?」とたずねると、「ダイビングインストラクター」との返事で、やっぱりねー、と思う。「お兄さんはどこのオペレーターで働いているの?」「ボルネオ・ダイバーズ」ますますやっぱりねー、な感じなのであった。日本のサロンとちがって、シャンプーはオプションなので、カットだけですませましょ、と思ったが、髪にはモノイオイルやら、センポルナの塩気やら、いろいろギトギト要素があったので、「シャンプーしましょ」ということになって、38リンギットも払ってしまった。「髪の毛多いね」「はいはい」なんてやってたら、1時間以上かかってしまい、出たときには、雨はすっかりやんでいた。

そして、ひとりさびしくセンターポイントまでとぼとぼ歩き、マンゴーグミやら、日用雑貨を買い込んで、客待ちのタクシードライバーに「テクシー?」とたずねられるがままに、「ヤー」とKKIAへ。

KKIAに着くと、まずはスーツケースをピックアップにLEFT BAGGAGEへ向かう。フローズンフードの店は、もうほとんどシャッターを下ろした状態。私がやってくるのを見て、従業員の男性は台車を手放して、いそいそとLEFT BAGGAGEコーナーへ招く。私の荷物を出すと、即クローズ。

そして、空港の隅の方で、KKで仕入れた品々をスーツケースに押し込み、アシアナのチェックインカウンターのオープンを待つ。チェックインは、9時半すぎにははじまった。アシアナの指導なのだろうが、チェックインエージェントは、MASの委託なのに、皆、MASの受付時より、慇懃な対応だ。チェックインがすむと、顔を洗いにトイレにゆく。洗面のところで、コリアン女性が、上半身はブラ一丁で、顔をじゃばじゃば洗ってた。ここでブラ一はないでしょ、はじしらずー、と思いながら、個室へ入るが、個室から出ても、まだジャバジャバやっていた。私も顔と腕を洗ったが、それでもまだじゃばじゃばやっている。そんなに洗うと顔消えるでー、と思いながら、外へ出ようとすると、その女性の連れと思しき人も、まさにブラ一になろうとしているところだった。

それにしても夜のKKIAは寂しい。がら~ん。だからさっさと出国し、スタバで時間つぶし。搭乗ぎりぎりまで、スタバのワイヤレスを使い、アシアナに乗り込む。機内食は、帰りもいまいち。

インチョンは定刻6時25分到着だが、たぶん定刻に着いたんだと思う。
インチョンどまりの人が多いらしく、乗り継ぎにすすむ人はまるでいない。
トランジットのためのセキュリティを通過し、出発階へあがるが誰もいない。
トイレに行き、誰もいないのをいいことに夏の服装から長袖に着替える。これじゃ昨日のコリアン女性のことを言えないね。

モニターをチェックしながら、ああ、なんで成田に帰れないの?と、今さら言ってもしようがないことを、心の中でぼやいてみる。9時15分発の名古屋ゆきのフライトまで、だいぶ時間があるので、またインターネットコーナーにゆく。まだスタッフもおらず、ラップトップも設置されていない状態。24時間使えなきゃ意味ないじゃん。iPhoneでメールしたりWeb閲覧していると、30分くらいたってやっと出勤してきたスタッフの女性が「まだオープンしていないのでここは使えません」と、私をはじめ、数名が皆追い出される。場所くらいいいじゃん、もともとフリーなんだし、ケチ!と思いながら、ゲートでひたすら待つ。

ソウルから名古屋の便は軽食だけ。



セントレアからは名鉄で名古屋まで出るという、行きに来た道を逆行するだけなのだが、どれが特別料金のいる列車なのか、まったく土地不案内でわからない。850円のきっぷを買い、駅員さんに、「このきっぷで乗れるのは、何番線ですか?」なんて聞いてみる。「これですと準急ですね。」と言われ、2分後に発車する準急に無事乗車。車窓から見える愛知県の景色は、新緑でなんだか心地よい。当然のことながら、眠くて仕方ないが、電車は可児ゆき。乗り過ごして、岐阜県まで行ったら大変と頑張って目を開けていた。名古屋からは新幹線で帰るつもりだったが、ツバメのマークの高速バスの文字が見えてきた。6時間くらいかかるが、急ぐこともないと、安いバスで帰ることにした。JR東海のバスはリクライニングもよいし、悪くない。眠ったり起きたりしながら、途中、浜名湖やら、富士山、足柄山の景色もよく、ひさびさに日本国内の景色を堪能。

それにしても、なれないバス移動、なれないうえに寒いインチョンですっかり弱ったGW。
帰ってきてら、咳、声枯れが悪化し、なかなか抜けない。体調がよくないのに無理をして潜ったツケ、自業自得を絵に描いたような結果だ。船でもらった赤と黒の抗生物質は、炎症には劇的に効いたが、きっと強くて体に必要な菌もやっつけてしまったのかとも思う。でも、胃腸にダメージがまったくなく食欲もりもりだから、そんな強くもないのかとも思ったり。シパダンでいつでも潜れる状況があれば、平気でパスするんだけど、なかなか潜れないと思うと、多少の無理をしてでも潜っておきたいのだった。さらに、セレベス・エクスプローラーのペンキも、日々ごしごしこすっても、まだ完全にとれない。

シパダンに、どこよりも多く潜らせてくれる限り、まだまだ通うセレベス・エクスプローラー。最近は、シパダン・ウィーク(月~金は毎日シパダン)を多く設置しているため人気で、なかなか思うように予約がとれなさそうだ。現に予約カレンダーを見ると、大半の日が埋まってしまっている。さらに旗日がらみはSTWorldやJISCOがブロックしているようだし、ますます行きにくいシパダンになってしまった。

シパダン 2010年GW5月4日編(水中写真はありません)

2010-05-12 22:31:35 |  ダイビング
早くもダイビング最終日。
今朝のダイビングはいつもより1時間早い、6時スタート。
きょうは母船がセンポルナへ帰るので、シパダン3ダイブだけで終わってしまう日だ。
6時スタートなら、4ダイブしてからセンポルナに向かったって、楽勝で夕方までに帰れるし、フライトの24時間前にエキジットだってできるのになあ。スタッフが早くおうちに帰りたいがためにセンポルナ帰港日は3本にしたとしか思えない。スタッフへの帰りたい優先ではなく、顧客満足を優先すべきなんだけどね。このあたりがこの船の、どーもいけないところだ。
また、3人の方が下船されるが、わざわざマブールからシパダンに移動してきて、シパダンからスピードボートでセンポルナへ、という、そこにシパダンがあっても潜れない、なんとも気の毒な遠回りだ。



まあまあ、そんなことは置いといて、やうやう白くなりゆくシパダンってのは、厳かにすら見える。



ようやくサンライズ。



むかしは島で朝を迎えていたことが、今となっては、なにか現実ではなかったような感覚になり、そしてまた、今それができないことが、なんとも歯がゆい。

1stダイブはバラクーダポイント。
きょうも、ウォル沿いではなく、砂地の上からスタート。
泳いでいくと、50匹くらいのしょぼいバラクーダの群れがいた。
う~ん、これじゃあねぇ、とやりすごし、コーラルガーデン側に向かっていくと、外洋から、バラクーダの小規模な群れがやってきた。
せめてさっきのと合体してくれないかしら。
そしてもうちょっとたつと、またまた沖から、ぞろぞろバラクーダがやってきた。皆、最初の群れがいた西にむけて泳いでゆくので、私たちもそれについてゆくと、小群れだったものが結集し大群となり、あれよあれよという間にトルネード発生。
バラクーダのところには先客がいたが、彼らはあっさり去っていってしまったので、トルネードはわれわれセレベスエクスプローラー組だけのものとなった。
ふだんは、「バラクーダはバブルが嫌いだから、絶対、群れに入らないように」と口をすっぱくしていうトムが、このときばかりは、「突っ込めー!」のサイン。みんなでバラクーダの群れに突入。楽しいひととき。あとはカンムリブダイの50匹ほどの小さな群れも登場し、これぞシパダンな1本。

2ndダイブはスタッグホーンクレスト。
キャプテン・ダスリに75mまでバディで行ってくれ、と言われるがお断りする。何か見たいのではなく、落し物宝さがしにゆきたいようだ。スタッグホーンは透明度が抜けていて、青くて温かい。隣の隣、タートルパッチとは、まるで別の海のような海の色、水温だ。大物もレアものもいないが、とにかくきれい。そして、リーフ上のサンゴが美しい。途中、流れが強めになり、そのまま流れていくと、ロブスターレイアーを通過し、ハンギングガーデンでエキジット。

そして3rdダイブはバラクーダポイント。
またバラクーダの群れにまみれ、と行きたいところだが、途中でギンガメアジの群れに会っただけ。トムも、他のリゾートからのダイブマスターたちも、皆、流れが止まったサインを出していたが、ほんとうに停滞してしまった。今回は、ゲストリレーションズ兼ウェイターのエリエルもついてきた。オープンウォーターで経験タンク本数10本。なんだかゲージを凝視していることが多く、せっかくの水中景観はあまり見ていなさそう。エリエルはAriel、Englishの正しい発音は、べた読みのエリエルではないので、日本人にはちょっと発音しにくい音。マレーシアでは、名前の最後の音を愛称として呼ぶことが多いので、最近は「ルー」と呼んでいる。「ルー!」と呼べば、答えてくれる。ラストダイブはもう、のんびりを通り越して、がっかりとしかいえない。

あーあ、また終わっちゃった。

この4日間、この季節らしく海はペタペタだったが、透明度はスタッグホーンクレストをのぞいては、季節的にはいまいち。今回は全ポイント潜ると言っていたが、結局、ウェストリッジからタートルカバーンまでのところは、とうとう通過しなかった。



母船に戻ると、毎度のことながら余韻にひたる間もなく、あわただしく器材をゆすぎ、そして、サンデッキへあがっての器材干しにみんなバタバタ。ボートマンが、パーミットのダイビングフラッグをJETTYに返しにゆき、戻ってくると即撤収!

遠ざかるシパダン。



むかしは、だんだん小さくなるシパダンをながめながら感傷にひたったものだが、この船だと、「次はいつにしようかな」くらいで、気分は淡々。

とりあえず、器材を全部干したらランチだ。まだまだ時間は早い。
強い日差しと風で、器材はよく乾きそうだ。



サバ・フラッグもこんなにはためいている。



唐突ですが、ここで不確かなウンチクを一発。
前にSDCのダイブマスターから習ったのだが、サバ州旗の色にはこんな意味がある。う~ん、忘れた、って言いながらではあったけれど。キナバル山がロイヤルブルーで強さと強調を、背景のブルーは統一と繁栄を、右上のジルコンブルーは平和、白は正義と潔白、赤は勇気と決意を示すんだそうだ。

サンデッキで昼寝を試みたが、屋根の下でもどうにも暑い。しばらくは、名も知らぬセレベス海の島々をみていた。すれ違う小船に手をふったら、通りかかったエリエルが、「知り合いなの?」と真顔で聞いてきた。ぷぷっ。あきてきたので、部屋に戻って眠ることにした。

センポルナには16時頃には着いた。まだ早い。やっぱりもう1ダイブ、余裕でできたじゃん。部屋の前で外をながめていると、スピードボートからトムが、「タワウへ帰るぜぃ!」と手をふってきた。あらら、やっぱりご帰宅ですかい。少し時間を置いて、キャプテンのダスリや裏方のスタッフも数名、センポルナに家がある人々がいそいそと降りていった。そして、エアコン修理のお兄さんたちが乗ってきた。なんかよく修理呼んでいる気がする。

小一時間たって、私たちもセンポルナへじゃらんじゃらんしにゆくことになった。両替が目的の人と、ビールを買いたい人。エリエルとジェリーが同行。まずは両替のためにメイバンクにゆくが、両替窓口は17時で終了のところに17時3分に到着したものだから、まだ中にスタッフがいても、もちろん開けてはくれない。ジェリーがあけてジェスチャーをするが、天岩戸。どうしても替えたい人はATMでキャッシングするしかない。

そのあとビールを求めてスーパー・ミレメワへむかう。途中、撞球場(プールバーではない)の横を通るが、超ガラが悪い風情。スーパーにたどりつくと、エリエルたちはミレメワ横のパン屋兼ケーキ屋に先に入っていった。朝のダイビング前のスナック、ロールケーキを調達か?
ショーケースには、不明な着色料がいろいろとつかってありそうな、ファンシーな(?)ケーキが…。







わたしは、ここでしっかりカヤジャム(ココナッツジャム)を調達。5月10日までしか日持ちしない。ミレメワ併設のパン屋で売っているカヤジャムはなめらかすぎて、本当は、KKのスーパーで売っているような、もっとザラっぽいほうが好みだがないものは仕方ない。

続いてスーパー側へ移動。入り口のところにお酒が置いてあるが、フィリピンのお酒がメインでビールはない。フィリピノラムのタンドゥアイがあったが、シパダン島で飲む限りは、おいしかった。タンドゥアイを提案するが、誰もとりあってくれなかったので断念。さびしいね。皆様はここでサバティーを買う。

ミレメワから、元来た道を市場の方へ下っていくと、通りのむこうにオカマちゃんが3人いた。みんなわれわれ日本人をめっちゃ見てる。センポルナでオカマを見たのははじめてなので、こちらもめちゃめちゃ見てやる。彼らはなんとなくくねくね笑顔をふりまいていた。

ビールを求め、続いて、最近オープンした様子のスーパー・ジャイアントへ。店内探し回るのも大変なので、さっさと従業員にビールはどこかたずねるが、わからない様子で確認しに行ってくれた。しばらくして戻ってくると、「ビールは置いていない」との返事。東南アジアのスーパーといえば、そりゃジャイアントでしょう、なジャイアントにすらビールがない…。本当に、このムスリム色の濃いセンポルナでは、ビールは入手困難なアイテムになってしまったのだ。

ジャイアントを出ると、セレベス・エクスプローラーで去年までは働いていた、バイピンとヤンというボートマンがて、「ないすつーみーちゅーあげいん」と、いちおうしぇーくはんずとかしてみる。そして、他になくてもここなら絶対BEERがあるというマブール・カフェへ。道すがら、皆、アイスクリームを買って食べる。ヤムとドリアンのダブル。

マブール・カフェに近づくと、ずんぐりむっくりのおっさんが、なにかエリエルたちに言ってきている。どっかで見たことがある男だ。ん?こいつは…。フィリピン人のエディだ!うぎゃー。昔、ボルネオ・ダイバーズのコックだったけど、ゲストにマジックを無理に披露したり、迷惑キャラだったので苦情続出だった。しばらくして、エディは私に気づき、「ハ~イ!今、そこでレストランやってる。スペシャルディスカウント!ちょっとだけでもcome!」とかなんとか言っているが、「今はビジー」としかってぃんぐ。エディには退散いただき、マブール・カフェで、やっとTiger Beerをゲット。iPhoneをすかさず店の無線につなぐ。

店を出て、JETTYにむけて歩いてゆくと、KEDAI KOPIみたいなところで、「ジェリーサン、サンポサンポ!?」と声をかける男性。ジェリーに「知ってるよね?アブディラにいたチョクさん」と言われるが、私はアブディラはアウェーだったので、よくわからない。センポルナなんて、小さい町だから、すぐにリゾート関連で働いていた人とはちあわせてしまうんだなあ。

センポルナを歩くたびごとに、新たなダイビング・サービスが増えている気がしてしようがない。今、シパダンのパーミットはすべてのダイビング・オペレーターが1日13人枠らしいが、もう、これ以上増えないで。むしろ、減ってほしいくらい。そしてセンポルナのショップでは、皆、犬を飼っている。1件のサービスの犬がついてきて、ジェリーになつく。

ダイビングオペレーターといえば、私のログに貼ってあるシパダン・ダイブ・センターのステッカーを見て、エリエルが、「マブールにSDCができるようだ」と話していた。SDCは、シパダンクローズの際に、マブールに土地をGETしたが、不法占有している住民達の立ち退きが難航し、断念したと聞いていた。すでに別のオペレーターに権利を売り渡したとも聞いていたが…。エリエルいわく、マブール交番(?)の近くに、SDCと書かれた施設が、すでに建築終了間際な感じでできてきていると。SDCがマブールに再オープンしたところで、シパダン時代の再来はないことはわかっているが、どうにも気になる情報ではある。

Jettyに戻ると、ゴミが臭い。本当にゴミだらけ。
母船の迎えを待つうちに、臭いながらも、いい感じにサンセットになってきた。

夕闇に、自己主張をするドラゴンイン。



ドラゴンインのまわりがあまりにゴミだらけなので、あしたドラゴンインでデーユースする人々は、かるく衝撃を受けていた。

シパダンで潜っていても、バラクーダポイントからミッドリーフあたりだと、今でもダイナマイトフィッシングの音はするし、ゴミの不法投棄はあるし、昔に比べれば、海上の安全度ははるかに高くなって入るものの、不法行為はあとをたたない。
そういえば、私もはじめてシパダンへゆくとき、センポルナのゴミだらけ、にごにごの海を見て、ここからボートでわずか1時間の海が、そんなきれいなはずがない、とものすごい猜疑心に陥ったことを思い出した。



不思議な湧き方の雲。



センポルナ版寝姿山。
来るたびに、変わった形の山だなぁ、と思っていたが、エリエルに「あの山の名前は?」と聞くと、「ぐぬんおらん」との答え。ぐぬんが山、おらんが人。聞いたことないけど、本当か。

船に帰りつき、部屋に戻ろうとすると、右舷側は、エアコンの修理のお兄ちゃんたちが場所をふさいでいて通れない。左舷側には、カラのオイルタンクがふたつ置いてある。こんなところに置きっぱなしにして…くらいに思ってどかし、何も考えずにペタペタと歩くが、どうも足の裏がくっつく感じがする。げ!ペンキ塗りたてだ!サンデッキにあがって、船首から降りようかと思うが、「降りられないよ」と言われる。そう、船首もペンキ塗りたて。私が足跡を残したことは封印して、ラウンジから、厨房経由、部屋へ帰った。足にはターコイズブルーのペンキべったり。まったく、こんな混んでるときに、ペンキ塗りすることが間違ってる。明日からロシア人団体が入ると聞いているがロシア人のために、キレイキレイしてるのかな?

みんなでディナーとビールとおつまみで、しばらく話をしていたが、早々にビールも枯渇し、みんな10時頃には眠ってしまった・・・。

シパダン 2010年GW5月3日(水中写真はありません)

2010-05-12 21:00:40 |  ダイビング
夜中に明らかに発熱した。
のども、ものすごく痛かった。
しかし、赤と黒のカプセルを2回飲んだら、劇的に炎症はおさまってきた。
朝、額は冷たくなっているし、耳も抜けるので、そのまま表向きは元気にダイビング。

1stダイブはコーラルガーデン。
中層をよく泳いだ。グレーリーフシャークがけっこういた。
ホワイトチップの泳ぎ方は、くねくねしていていやだが、グレーリーフは、やっぱりかっこいい。コーラルガーデンは、コーラルがきれいだが、出物的には地味だ。オドリの家がありそうなところによってみると、シパダンでは、ほとんど注目されないニチリンダテハゼが2匹いた。見ているうちに縄張り争いになったのか、1匹がもう片方の頭をカプッとかじったりしていた。なんだか鳥の喧嘩みたいだった。あとはハダカハオコゼの茶、白、赤。

2ndダイブはサウスポイント
中層を泳ぐが、何もおらず。すぐにスタッグホーン側に流され、サウスポイントらしさはあまり味わうことなかった。スタッグホーンは、やはりコーラルがきれい。きれいすぎる。でも何もいない。

3rdダイブはバラクーダポイント
なんだか中途半端な位置からスタート。
ほぼ垂直のウォルが、水深3メートルくらいからはじまるところでスタートするのが個人的には好きなのだが、下が白い砂地で不毛なところからスタートしたので、全体的にしらけた感じ。大物もいない。

4thダイブはタートルパッチ
ヘルフリッチとの再会のためのだけにリクエストされたダイビング。このダイビングでは、ジェリーの近くにぴったりつけていると、なんだか妙な歌が聞こえてくる。「あとであの歌何?」と聞くと、「ナンニモナイヨノウタ」との答えが…。そう、ヘルフリッチ以外、なんにもなかったと言える1本。ヘルフリッチ以外、海は緑色、水は冷たく、なんだか最悪であった。

せっかくのシパダンだが、いまいちな内容だった。
体調が完全ではないので、私はきょうもサンセットはパス。
ビールを買いにゆく人について、きょうもマブールへ行った。そして早めに就寝。

シパダン 2010年GW5月2日編(水中写真はありません)

2010-05-12 21:00:21 |  ダイビング
5月2日。よい天気。



朝、起きたときには、すでにお一人様下船後だった。

1stダイブは、バラクーダポイント。
今朝も、さわやかなギンガメアジの群れからスタート。
ギンガメの群れの下のコーラルには、黄色いハダカハオコゼがいた。
バラクーダポイントは、大外回りのコースどり。
今回は、バラクーダはいなかった。
満潮の潮どまりな時間帯で、魚の動きも緩慢、あんまりおもしろくない。

2ndダイブ ミッドリーフ
こちらはきれいなだけの1本。
きれいなんだけれど、枝サンゴがウォルのややスロープ状になっているところに砕けて散乱したり、まるごとひっくりかえっていたりする。リーフ上も、たくさんひっくりかえっていた。ジェリーに、「最近嵐でもあった?」とたずねると、1月に大きな嵐があって、島のこのあたりのサンゴはかなりダメージを受けたよう。きのうのホワイトチップアヴェニューもそうだった。自然災害だから、まあ仕方ない。

午後からは新たに2名の方が乗船。これで日本人13名。このGW期間中で、いちばんの大人数になった。

3rdダイブ。
タートルカバーンのところからスタートするが、きょうはカバーンの入り口には入らず。そのままバラクーダポイント方面へ流していくと、指示棒でタンクを激しく叩く音。このたたっきぷりと深度だから、きっとハンマーだ!と浮き足立ったが、見えてきたのは尾の短いマンタだった。マンタでちょっと深くなったので、深いついでに水深30メートルくらいのオーバーハングになっているところに寄って見た。すると不明なジョーフィッシュがいた。ふだんあんまりダイバーがよらないところだし、即座に引っ込み、その後、しばらくはっていたが、出てこなかった。そのあとはカメ、カメ、カメ。うれしくないが、キヘリモンガラ集団。不気味。全然戦闘モードではなく、漂っているだけだったので、問題ないがきもい。潮が下げになると、いろいろ楽しい。

4thダイブ ハンギングガーデン
前の週、台湾人グループが、ハンギングガーデンでハンマーヘッドX2を見たということで、ハンマーが狙いらしい。WALLから離れて泳いでいるが、トンカチ頭は見えてこない。WALLに戻るが、あいかわらずハンギングしていないハンギングガーデン。大きなナポレオンは緑があざやか。浅瀬のデバちゃん、ソラちゃんたちは、本当に美しい。

シパダンで4ダイブのあと、マブールに戻り、サンセットに行かない人はボルネオ・ダイバーズへビールを買いに行った。瓶ビールのみ販売で、1本18リンギット。この日は朝から気管支がおもしろくない。午後になって、ますますおもしろくなくなってので、JERRYに「あんちばいおてっくない?」とたずねたら、タワウの薬局名が書いてある、怪しい赤と黒の毒々しい色合いのカプセルをくれた。耳が抜けるので、シパダンでの規定の4ダイブは無事終了するが、サンセットの頃には、体の節々が痛みはじめた。これは熱が出る。でも、見た目元気にマブールに上陸し、ボルネオ・ダイバーズに泊まっている友だちに会い、痛い痛いと思いながらも、小一時間だべっていた。食欲はおとろえることなく、たくさん食べて、さっさと就寝。

シパダン 2010年GW5月1日編(水中写真はありません) 

2010-05-11 19:31:20 |  ダイビング
CEのエンジンがかかる音で目が覚めた。
5時32分。

6時頃、ラウンジで、サバティー片手に、いつもの薄いロールケーキを食べて血糖値をあげる。明るくなったら船首に行って、シパダンをながめひたろうと思ったのに、朝焼けの中、遠くに浮かぶシパダンは、ガスっていておぼろげにしか見えなかった。

シパダン島につくと、海は静か。
今回は、水中カメラはなく、iPhoneで陸写真をとるだけなので、気楽なもんだ。



虹。




1stダイブは、コーラルガーデン、とセレベス・エクスプローラーでは言っているが、実際にはWTAことホワイトチップアヴェニュー。エントリー場所は、見事な枝サンゴの群生で、目がなれるまでのしばらくの間は、水がとてもクリアに感じる。目がなれるとそうでもなくなってしまったが・・・。特別なことはなにもないが、8ヶ月ぶりのシパダンで、やはりシパダンで潜るにこしたことはない、と思う。ダイビングの後半、Bumpheadsの群れがやってきた。まだ食事前の彼らは、脱糞することもなく、ミッドリーフへむけて行進していく。止まってみていると、群れは5分くらい、途切れることなく続いていた。大小とりまぜて、みな青い目玉をきょろきょろさせながら通り過ぎていった。

2ndダイブは、バラクーダポイント=BP。エントリー場所には、いつものギンガメアジの大群。きょうはみんな口をパクパクやっていた。浅瀬で見るギンガメは、丸い大きな目の下に、涙のように縦線が入るのがきれいで大好き。ホワイトチップが通れば、何匹かは体当たり。寄生虫落としと聞いたことがあるが、鮫肌ざらっとして気持ちいいのかな。ギンガメはそこそこにして、水深をさげる。みあげれば、アカククリの群れ、クマザサハナムロの群れとつっこむカスミアジ軍団、ロウニンアジパトロール。さらに潜降すれば、アケボノハゼなんてそこここにいる。ものの5分くらいで、こうも多くのサカナを見られるBP。新規開拓してる場合じゃないね。そして、リーフの内側に入ると、バラクーダの群れ。外洋の深い方にグレーリーフシャークの若者達がぞろぞろいるのも見えて、バラクーダかグレーリーフか迷うが、数の勝利でやっぱりバラクーダ。ナポレオンの若者も、やたらに多かった。1匹のロウニンアジがCESA(コントロールされた緊急スイミングアセント)していた。

3rdダイブはタートルパッチ。エントリーしたらすぐにオーバーハングに直行。ヘルフリッチ一直線できたらしい。昨年9月にいた個体が今も元気にやっている。ただ、アケボノとの同棲は解消していて、ひとりでつんつんやっていた。まったく警戒心がないし、カメラを持っていないと、寄れる、寄れる。7~8分、ヘルフリッチを観察。よーくみると、ひれづかいがけっこうこっけいだったりする。あとは巨大なグレーリーフシャークや、大ナポレオンなどに会う。潮もさげてきたらしく、カメがよく出てきた。カメがカメをストーキングしていた。こんどはナポレオンがCESAしていた。きょうはCESAしたい日なの?

4thダイブは、ドロップオフ。タートルカバーンからエントリー。ごくごく平和なドロップオフだが、この重厚な地形がたまらない。タートルトムのところで、オドリハゼにあいさつに行った。

なんだか、きょう1日、シパダンの水がいつもよりしょっぱくないように思えた。なんで?

そういえば、夕食でサユルマニスが出た。毎日出して欲しい。


シパダン 2010年GW4月30日編(水中写真はありません)

2010-05-10 20:12:02 |  旅行
4月30日。

4;45起床。
きょうは、日本人ダイバーの、KK~タワウ大移動日のはず。
JISCOで来ている人々のホテルピックアップが5:30と聞いて、なんとしてでも、彼らが空港に大挙してやってくる前にチェックインを終わらせたいと、気合の早起き。

5:10にはプロムネードホテルをチェックアウトし、KKIA(コタキナバル国際空港)へ。タクシーから外を眺めると、どうも雲が多い。朝のKKって、晴れのことが多いのに。これだけ早く出てきたので、空港のチェックインはまだガラガラ。チェックイン後、チェックインエリアのベンチでしばらく休憩。外もようやく白んできたが、キナバル山の南側は、分厚い雲に覆われていた。



何も食べないで来たので、マレーシアのマックならではの、ブブールアヤム(鶏粥)でも食べようと思うが、KKIAのマックにはブブールはなかった。マレーシアで朝マックでもないのでマックはやめにして、セキュリティチェックもさっさとすませるが、早すぎてスタバをはじめ、何かつまめそうなところはどこもまだ営業していなかった。

KKからタワウへのMH2121便。離陸する頃には、大粒の雨があたりはじめていた。何十回と乗ったこの朝便で、キナバル山がまったく見えなかったのは、ヘイズの時だけだったと思う。きょうは、キナバル山の頂上をも覆い隠すほどの雲で、ずっと真っ白。飛行機の揺れはそんなにひどくはないが、クルーはドリンクサービスに手こずっていた。

タワウに近づくと雲は切れ、最終着陸態勢に入ると、眼下にひろがるボルネオグリーンは日ざしを浴びていてホッ。滑走路のむこうには、虹がかかっていたから、こちらも早朝に雨が降ったのだろう。



タワウに着くと、セレベス・エクスプローラー組はワンボックス2台に分乗。センポルナまでのいつもの椰子の木農園は、寝て過ごすつもりだったが、私たちの車には、荷物と、去年9月に乗っていた面々ばかりだったので、ずっとしゃべりっぱなしだった。途中何度かスコールがあり、きょうのサバはお天気不安定?

しゃべっていたせいか、ワンボックスが、すべての車を抜き差って走ったせいか、あまり時間を感じずセンポルナに着いた。ドライバーに、着いたらスーパーに寄ってもらえるかたずねたら、快く了承してくれたので、Milemewaに寄る。雨上がりで道路は水浸し、そこに強い日差しがあたり、ものすごい蒸し暑さ。うーん。これぞ南国。実はKKからTiger Beerを6本だけ持ってきたが、Milemewaで追加のTigerを調達しておきたいところ。でも、なぜか見当たらない。洗濯したくなったときに水の無駄遣いと言われないためにも、これ見よがしに3リットルのミネラルウォーターを2本買っておく。

さて、センポルナには、新たなJETTYができていた。今のドラゴンインやSeafest界隈のJETTYからは車で数分かかる場所だ。PSRは、専用JETTYを持っているから、New Jettyに移動しなくてよいらしいが、その他のオペレーターは、来月には、New Jettyを使うようになるらしい。

きょうは、セレベス・エクスプローラーはセンポルナから出発する。
8ヶ月ぶりのセレベス・エクスプローラー。
ゲストは全員日本人で、11人。
みんなJISCO経由で予約、私だけが、KKのオフィスに直接予約をしているので、1名なのに、メインデッキのカップル仕様(と言っても、単にベッド1台なだけで、2人で泊まるには狭すぎる)のお部屋をもらうことになった。
私が超早期予約をしたものだから、JISCOが全室買い取る前に私が入ってしまっていたようだ。

セレベス・エクスプローラーは、この冬、ドライドック入りした際に、ラウンジの壁を張替え、カーペットを敷き変えたというが、う~ん。あまり代わり映えはしない。飲み物や食べ物をこぼしてシミができるカーペットより、フローリングの方がよほどいいと思うけどなあ。改善したのは、エアコンを交換し水漏れがなくなったこと、トイレの水が以前の真水から塩水に代わり、水不足の解消に期待がもてること、母船のエンジンを交換したと聞いたからだろうが、船足が気持ち早くなったような気もする。ゴキブリも見なくなった。

さてさて、かんじんのダイビング。
本日はマブール。
SMARTのハウスリーフだが、どうにもこうにも好きになれないポイントなのでパスして、2本目のパラダイス2だけ参加。
セレベス組が2ボート一度にエントリーするのもどうかと思うが、さらに水中には、たくさんのダイバーがいて、バブルだらけ。ニシキテグリなんて混んでてみられたもんじゃない。ぼーっとしていると、Jerryからいきなりスレートを差し出された。何かレアもの?と思ったら、そこには、きのう白人が一人シパダンで亡くなったという趣旨のことが書いてあった。マブールからのダイバーだったから、それで思い出したんだろうけど…。水中生物ではなく、事故報告ですかい。なにもここで教えてくれなくても…と思いつつ、「どうして?」「どのポイントで」と根掘り葉掘りスレートに書いて聞いてしまうのだった。結局、詳細はわからなかったが、水面事故だったようだ。・・・・・。

ところで、船にはバナナもつるされていなければ、ビールも積まれていない。こんなこともあろうかと思って、KKでTiger缶を6本ほどGETしておいたのは正解。マレーシアの税関が現在はたいへんに厳しくなっており、ビールの入手が困難、というのがエクスキューズ。たしかに、MILEMEWAにもなかったもんなあ。でもKKには潤沢にあるんだし、いくらムスリム率高いセンポルナといっても、ツーリストむけには用意しないとね。

まあ、初日だし、睡眠不足だし、今のところBEERは1缶あければ十分。あしたからはGWスペシャルで、4日連続シパダンなのだ。

KK スーパーめぐりの1日

2010-05-09 22:43:48 |  旅行
4月29日。

朝、プロムネードホテルでの朝食後、じゃらんじゃらんへ。

暑いので、KKプラザに涼みに入り、地下にあるスーパーマーケット、Servayをチェック。
Servayを見るだけ見たら、KKプラザの向かいコタキナバル市場へ行ってみる。
ダイバーお約束のフィッシュマーケットからスタート。

まずはうつぼが2本、にょろっと目に飛び込んできた。
水中で見ても、魚売り場で見ても、あんまりうれしくないやつだ。



おっちゃんがうつぼガオーのパフォーマンスをして撮れ撮れ、という。
しかも、2匹両方やってくれた…。丁重にお断りしたのに。



あとは、食べられそうなやつら。
きょうはたいした大物はいない。
さまざまなアジが売られていておいしそうだったが、KKのホテルにいて3枚におろすことはできないから、フィッシュマーケットもひたすら見るだけ。







ブダイはいや。



高級魚?



フルーツの部にゆき、1山10リンギットでマンゴを買い…



続いてウィスマ・ムルデカへ行った。
ここの中国人がやっている両替所のレートがよいのだが、あまりに人が並んでいたので断念。

横断歩道をわたって、スーパーMilemewaへ。店内に入ると、なんだかうれしいにおいがしてくる。

ドリアン!



ふた切れだけ食べたいなあ…。

Milemewaは、KKもタワウもセンポルナも、どこも陳列がごちゃついているのがいただけない。

またてくてく歩いてセンターポイントに戻り、City Paradeという、両替率のよい両替商でチェンジ。成田空港では1リンギット35円だったらしいが、ここでは、1リンギット30円弱だった。

それからお決まりの、地下のPacific Ngiu Keeをみた。
Sabah Tea、Boh Tea充実。
最近新発売のフレーバー系のSabah Tea。

シナモン、ジンジャー、ゼラニウム、パンダン、サバにんじん(かな?)の5種類がある。



スパイシーなお茶が好きなので、シナモンとジンジャーを、それからマレーシアらしいパンダンを購入。

そのあと、ちょっと所用で郊外のピナンパン方面へゆき、KKに戻ってくると、ワワサンのスーパー「Giant」を見学。

ランチをはさんで、ワリサン・スクエアへゆき、ロキシーとシンプリーチョコレートを冷やかす。



最近、サバのお土産として、シンプリーチョコレートがにわかに注目されているらしい。
いわゆるショコラティエが作ったぽいチョコ。
味見に1個買いOKというので、サバティーとココナッツをためしてみる。
うん、おいしい!
が、ヨーロピアナイズされててアジアな感じじゃないな。
それにこれもこっちの物価にしては高く、いかにもお金持ちのローカルとツーリストむけといった感じで、みんなに配るには、1箱あたりの個数も少ない。

チョコレートといえば、はじめてシパダンに行ったとき、ダイブマスターの男の子から、「マレーシアのKit Katはマレーシアココを使っているから、とてもいいんだよ。」とすすめられたことを鮮明に覚えている。ネスレ・ヨーロッパ系の味の方が、ミルクが勝っていて、マレーシアで売っているのは、まったく同じパッケージでも味がちょっと違うし、溶けにくいように思う。マレーシアのスーパーだと、免税店とは比べ物にならないほど安い。
会社に、しょっちゅうヨーロッパに行っては、とても高級なチョコレートを買ってきてくれる人がいるので、アジア組はアジアらしいお菓子で勝負したい。
シンプリー・チョコレートのトゥドゥンをかぶった店員の女の子は、とてもセールス熱心だったが、箱買いはしない我々であった。

さて、夜は夜でミニマート系を4件ほどまわった。
どんだけスーパー・コンビニがすきなんだ?
そのわりには、ほとんど何も買っていないが、何はどの店が安いか、KKの主婦なみに勉強できた。

そして、食べられるだけ食べた。

朝、プロムネードのミールバウチャーで、ナシレマを食べた。
11時のおやつには、マレーシアなアイスクリーム、YAM味を食べた。
昼、マレー料理「スリ・メラカ」で、サユルマニスを食べた。チキンも食べた。テタレも飲んだ。
夜、ディナー前にシーフード屋台のSeri Selera、カンポンアイルも冷やかした。
前はSEDCOと呼ばれていたところ。



水槽ウォッチング。





ああ、ナポちゃん…。まだ若いのに引っかかっちゃって…。



ここは日本語で話しかけてくるし、商売っ気たっぷり。
KK初心者の多くは、ここでごはんを食べることだろう。
私も、最初の2~3回はそうだった。
ナシゴレン、サユルマニス、Tiger Beerに、ハタやエビを食べていた。
活魚ってのもあるが、ここもまたマレーシアの物価から考えると高いので、今は見るだけ。

そしてわれわれのディナーは、アンズホテル1階の中華だ。
ここのオバチャンは小さくて細いが、パワフルだ。
ナシゴレン、ミバサ、ビーフンスープ、レモンチキンを食べた。さらに、またもサユルマニスを食べた。すべてがおいしい。しかも、3人でたったの33リンギット!ひとり11リンギット=330円ですんだ!すばらしい!

そして仕上げにCocoonというバーでTiger Beerを飲んだ。

せっかくのKKスティ、なんのために1日早くKKに入ったんだろ?ツーリストらしいことは、両替くらい!?最初のイメージでは、プールサイド、シグナルヒル、スパでゆったり、、、そんな1日にしようと思っていたのに、町をふらつき、ピナンパンにゆきミニバスに乗り、なんだかローカルの買い物デーみたいになってしまった。

正真正銘Jalan Jalanで終わった1日。
くたくたになったが、おなかは充実、KKのスーパー事情に詳しくなった1日。

新宿→名古屋→仁川(インチョン)→哥打基納巴魯(コタキナバル)

2010-05-09 17:44:51 |  旅行
航空券がとれないっ!
4月27日。
出発前日なのに、MAS(マレーシア航空)はとれていない。関西からのKK直行便も、成田からのKL乗り継ぎ便もだめ。過去の経験では、最後の最後までチケットがとれなかったためしはないのだが、今回は本当にダメくさい。連休前の、運賃が安い期間の最終日にあたる4月28日発は、激混みのようだ。MASが関西便を減便したのも災いしているという。旅行会社から、11時頃になって、成田発KLゆきの高い席に1席だけ空きが出たけどどうするかと連絡が来た。当初の予算の倍はする。ちょっとだけ迷うが、ピーク時なみの料金を支払うのでは、GW前から休みをとった意味がない。しかも、前日手配だと緊急発券手数料とやらまでとられるらしい。やなこった。

これでMAS利用の道が閉ざされた。もうGWのセレベス・エクスプローラーはドタキャンしかないかな?連休が明ければ、航空運賃最安値期間がやってくる。高い航空券代を払ってGWに出発するのはもったいない→いや、クルーズのペナルティがもったいない→いやいや、クルーズのペナルティは、航空券の差額とたいして変わらないかも→だったらすいているときにしなよ→いや、サバティーもなくなるし、KKに行かないでいるのももう限界!!→半月や1ヶ月くらい我慢しろ。あっという間だよ。→でも、5連休を使わない手はない。年休がもったいない・・・。と、浮かんでは消えるもったいないオバケに、ひとりでさまざま悠長に葛藤してみる。

気分は延期モードになってきたが、まだあきらめきれなかったので、格安での手配ができない大手旅行会社とは決別し、ダメ元で、ネットでみつけた神戸の旅行会社ラグナトラベルさんに、「成田でも関西でもいいので、4月28日にKK入りできる格安航空券はありませんか?」と尋ねてみた。すると、「アシアナ航空の名古屋発なら空いていそう」という返事がきた。こんなスケジュールだ。
4/28(水) OZ121 名古屋12:00発 ソウル(インチョン) 14:00着
4/28(水) OZ757 ソウル (インチョン)18:45発 コタキナバル23:05着
5/ 6(木) OZ758 コタキナバル 00:10発 ソウル(インチョン) 06:25着
5/6(木)OZ122 ソウル(インチョン)09:15発 名古屋11:00着
ラグナトラベルさんは対応も早いし、見積もりも、燃油・空港税を含めて金額を出してくれるのでわかりやすい。アシアナ航空は、業界ではわりと評判のよい会社だし、格安航空券なのに、スターアライアンスでSQのマイルが100パーセントたまるのだ。13時過ぎに正式に予約をお願いし、支払いをすませ、なんとかGWセレベス・エクスプローラー乗船を果たせることになった。

名古屋もアシアナもインチョンも、私にとってはアウェーな響きではあるが、そんなことは言ってられない。行くぞ名古屋!寄るぞインチョン! 


高速バスで名古屋へ
さてと…。名古屋発がとれたというものの、どうやって名古屋へ行くか。
アシアナの出発は、4月28日正午。
東京からだと新幹線が妥当だが、朝がつらい。
ふと、学生時代に、愛知県出身の友達が、よく東京駅八重洲口からの夜行バスで名古屋まで帰っていたのを思い出した。さっそく「深夜バス」をググルってみる。いまどきのバスは、三列シートだったり、なかなか快適そうにみえる。すでに19時をまわっていたので、当日乗車分は締め切られている会社が多かったが、JRのハイウェイバスが6800円でまだ予約を受けつけていた。新幹線に比べると、格段に安い!これにし~ようっ♪と、ポチっと予約ボタンをクリックしそうになるが、八重洲口より新宿がいーなー、と再検索。そうしたら、新宿から名古屋まで2700円というバスを見つけてしまった。ハーヴェストツアーという会社の、もちろん、スタンダードなバスで、どうみても安眠できそうにはない。TCATから成田よりも安いのだから、安かろう…なのはわかってるけど、この安値には抗しがたく、さっそく予約。そそくさと荷物をまとめ、23時30分のスバルビル前発をめざして家を出た。雨の中、スーツケースをごろごろひっぱっていると、チャラい若者たちが「こんばんわ~」と声をかけてくる。夜目・傘目ってやつだね。

バスは値段が値段なだけに、客層は20代前半の若者が多かった。つけまつ毛外しに余念のない女子、となり合わせになった人が、「すみません」と声をかけて前を通ろうとしても、返事もしない人…。やってることも若い。幸い、ドタキャンならぬドタ予約がよかったのか、私の隣には誰もいなかったので、お尻がいたいなりに、なんとかなった。バスは、2時間に一度、20分ずつの休憩をはさんでゆくが、最初の港北と、最後の上郷だけ降りた。どちらもキレイなSAだった。あとのSAは、停車に気はついていても、どうにもこうにも目があかなかった。上郷では、伊豆に通ってたころ、よく買った「こっこ」があった。大学時代のゼミ合宿みやげとか、伊豆ダイバー時代の思い出の品で、2個入りを買ってみる。う~ん、なつかしい「萩の月」もどきな味。他にも安倍川餅、夜のお菓子うなぎパイ・・・正しい東海地方のおみやげが多い。

そして小雨のJR名古屋駅前に着いたのが、午前5時半。おしりが痛いながらも、もっと眠っていたかったが、着いてしまった。名古屋のように大きな駅でも、時間が時間なので、ほとんど人がいない。名古屋からセントレアへのアクセスについては何も調べておらず、一瞬不安になるが、ケータイの乗り換え情報で、ふむふむ、名鉄に乗るのね、と、トイカのひよこポスターを横目に見ながら名鉄乗り場に向かう。トイカのひよこ、イコカのイコちゃん、そしてスイカのペンギン・・・ことごとく好きなのだ。

セントレア
名鉄で名古屋からセントレアまで850円。なんだかよくわからないままに、名鉄名古屋駅に到達したが、いかにも私鉄な感じだ。中部国際空港ゆきは5時43分。その前の伊奈ゆきを1本やりすごすが、パンタグラフがバチバチ火花を散らすのを、ひさびさに見た。

中部国際空港ゆきは赤い電車、出発するときには、都電みたくチンチンと鳴る。なんだか昔なつかしい感じがする。外はしぶとく雨。約45分でセントレアに着いたが、まだ6時半。早すぎ…。



私にも鉄子降臨。帰りは別として、今後乗る機会がないであろう名鉄をパチリ。

インフォメーションで、アシアナ航空のチェックイン時間をたずねると、出発2時間前だと言う。10時まで3時間半。マックあたりで軽く朝食をとりたいところだが、セントレアにはマックがないっ!カジュアルな感じは、スタバやフレッシュネス・バーガーくらい。あとはレストラン街で、あんまり「お値打ち」感がない。みそかつ、天むす、きしめん…名古屋ならではのメニューが多いが、朝っぱらからそんなメニューは無理。なぜかきしめんな気分でもない。

そこここで見かけるセントレアフレンズなるゆるキャラ。なんだか気になるが、あんまり好きじゃない。



7時になると、展望台がオープンしたので、しばらく飛行機を見て時間をつぶした。雨はようやくあがっていた。



ずっとMASやSQだらけの光景ばかりみてきたので、ひさびさのJAL・ANAだらけの飛行場はなんだか新鮮。MD機なんてひさびさに見たし、ジャンボも最近はめっきり減った。他ではあまりみかけない古い型の機材を使っているのをみていたら、なんだか今のJALが健気に思えてきた。奢れるものも久しからず。沈まぬ太陽だった頃から積み重ねられた負の遺産をせおって働いている人たち。JAL・ANA競合路線だったら、絶対ANA派だけれど、JALに頑張ってほしいと心から思う。



おなかが本格的にへったので、にわか航空マニアはやめて、真剣に食べ物を探す。が、やはり食堂街は、コストパフォーマンスが悪そう。1階まで降りて、ローソンでおにぎりやら、ウチカフェスイーツやらを買う。貧乏旅行だもの。それから、名古屋界隈に住む知人友人に、いまセントレアだぞー、とメールを送りつける。みんなびっくりしてレスしてきた。小一時間ほど、空港のベンチでうとうとし、出発2時間半前をきったので、そろそろチェックインできるはず、と出発階へ向かった。チェックインはすでに始まっていたが、待つこともなくスムーズ。アシアナの地上職員は、感じが良かった。

セントレアは、セキュリティチェックを抜けると、その延長線上にイミグレーションがあり、動線的には便利。しかし、配色がいけてない空港だ。

アシアナ航空 名古屋~仁川(インチョン)
アシアナに乗り込むと、感じのよいアテンダントに、そこはかとなく漂うニンニク臭。名古屋ソウルの2時間じゃしようがないが、国際線のランチ、コンビニで398くらいで売ってそうな感じで軽すぎ。しかも冷え冷え。



窓の下にはずっと山陰地方が見えていたが、そのうち雲におおわれ、タービュランスへ突入し、インチョンに着いたら大雨。気がめいる。



そして空港内は、アシアナより強いニンニク臭が充満している。調理するときのいいにおいならよいのだが、人間の口臭・体臭系の方だ。

乗り継ぎに4時間半以上あるので、右往左往してみるが、睡眠不足と、ランチ不足による空腹から来る貧血で、もーだめ。とりあえず、ゲートだけでもチェックして、なるべくゲートに近い場所ですわってゆっくりしようと思うが、まだ早すぎてボードにKKゆきの便ば反映されていなかった。空腹でたおれる前にバーガーキングでも、と思ったが、ウォンしかアクセプトできないという。しかたないので、両替窓口へふらふらと漂いながらゆく。1000円だけ両替し、11300ウォンきたが、まったくピンとこない。こうして漂っているうちに、やっとボードの一番下にコタキナバルが浮かんだ。漢字では「哥打基納巴魯」になっている。



それにしても、思いっきり見上げなくちゃいけないし、なんて見づらいボード!「코타키 나발루」?????これでコタキナバルらしい。ハングル表示は万事休す。私は字が読めない国がことごとく苦手である。もっともインチョンは、日本語ですべて用がたりてしまう。さすがだ。カムサハムニダだけは知っているが、何かお礼を言うときも、まったく出てこないもんだ。

さて、1000円だけウォンを手に入れると、インチョンでバーガーキングやドーナツプラントでもないなぁ、と思うようになった。せっかくだから、土地のものを食べよう。フードコートの一角にマックがあるが、そこには白人系・黒人系外国人がこぞって並んでいた。そういえばインチョンって、成田や他のアジアのハブ空港に比べると、あんまり多くの異人種を見かけないが、このマックに集結しているようにさえ思える。フードコートには、似たようなメニューを出す店が複数あったが、空港職員がたくさんいるところがきっとおいしいだろうとふんで、その店にする。すると、ここでは円が使えるようだった。な~んだ。



石焼ビビンバ@9000ウォン。タコがいっぱい入っている。とってもおいしい。これで私もこの空港臭に同化できた。

石焼ビビンバはハフハフな感じだったが、それにしても寒いインチョン。余ったウォンでコーヒーと行きたかったが、そこまで余ってはいないし、これ以上ウォンを増やしても使い道がないので、それは避けたい。かわりに青いイオン飲料を買って飲んだら、完璧に冷え込んだ。搭乗まではインターネットコーナーに行って時間をつぶした。

世界の空港ランキングでトップに輝くインチョンであるが、なにがそんなに評価されるのかはわからなかった。DUTY FREEも別にたいしたことはないように思える。

仁川→哥打基納巴魯
語尾にダァ~の多い韓国語のひびきが、どうもKKにゆくんだ、って気分を盛り上げてくれない。機内食は、ビーフと魚で、魚にした。大韓航空のビビンバがおいしいというのが有名なので、アシアナにも期待するが、いまいち。


コチジャンのチューブが一人一本配られるのは、すばらしい。でも、インチョンで食べた石焼きビビンバにコチジャン大量投入したあとで、まだ新たなコチジャン気分ではない。エコノミークラスには、パーソナルビデオもないので、あとは寝て過ごす。飛行機はよく揺れた。

KKに着陸すると、向かい風が強くて15分遅れとのアナウンス。滑走路からボーディングブリッジまで、ずいぶん長く走るようになったなあ、と思う。KKは、こんなに大きな空港を持たなくていいのに・・・。

私が機内から出るのは遅かったが、コリアンたちは何をもたもたしているのか、イミグレ一番のり。JISCOに手配を依頼し、MASで先に着いて待っていてくれたシパダン仲間と無事に合流。
はぁー、高速バス、名古屋、インチョンと、なじみのない場所ばかりだったが、やっと落ち着ける場所だ。やっぱりコタキナバルの空気は心地よい。夏草のかおりを感じる。