下船~帰国のスケジュールはこんな感じ。
5月5日
7:00 チェックアウト
8:00 朝食
8:30 下船
11:45 センポルナからタワウ空港への出発
MH2134便 タワウ14:40発 コタキナバル15:30着
5月6日
OZ758便 タワウ0:10発 インチョン06:30着
OZ122便 インチョン09:15発 名古屋11:00着
5月5日、朝起きると雨。それもしとしと降りをしている。
メインデッキの部屋は、地下、じゃなくて、ロウワーデッキよりは快適だが、雨に打たれないと移動ができない。チェックアウトの日は、荷物や帰る身支度で、どうしてもラウンジと部屋を何回か行き来することになるので、雨は厄介だ。メインデッキの部屋は、ハウスキーピング後に必ずドアを全開にされるので、急なスコールがあると降り込んだりする。メインデッキは「雨に弱い」というデメリットがあるのだ。また、マブール停泊時、毎日、スタッフが夕方から夜にかけて、部屋の真ん前で釣りをやっており、「ひいてるひいてる!」とか、うるさいときもある。部屋の扉をあけると、真ん前に釣人がどーんと立ってて、「うわっ!」となるのもなんだかなあ。
さて、今回の下船にあたっては、ビールを積んでいなかったので精算もない。それから今回は、チップ袋の配布もない。「リピーターはいらない」と言っていたらしく、新人さんだけもらっていた。変なの。
いよいよ下船のときと船尾に出ると、みんなが次々に自分のデジカメを出して、新人タンクボーイ17才に「私のも!」攻撃で集合写真の嵐。きっとつなげたら金太郎飴みたいだろうな。きょうの下船は8名、船に残るゲストは日本人男性2名だけ。午後からは、すでにマブールにいるロシア人グループが乗り込んでくる。「みんなシャラポワみたいな人ばかりだといいですね。」とか言ってみる。そして、スピードボートに乗り込み、さよならセレベス・エクスプローラー。
さて、8名中7名がドラゴン・インをデーユースするので、ドラゴン・インのJETTYに直行だろうなとふんでいたら、また新しいJETTYに着いた。長~いJETTYだ。
ドラゴン・インをとっていない私は、エリエルからNEW JETTYにあるセレベス・エクスプローラのオフィスで休むように提案されていたが、JETTYにはまだなんにもない。私だけがここで降り、他のみんなはドラゴン・インに横づけかと思いきや、全員が降ろされて長いJETTYを歩き、ドラゴンインへはわざわざ車で移動だ。ここのオフィスで時間つぶしもつらそうだし、スタッフもそんな話になっているとも思っていなさそうなので、そのまま皆が乗る送迎車に乗り込んだ。
ドラゴン・インの入り口では、木彫りのカメが「うぇるかむ・とぅー・S.O.T.C」。なんか好きだ。S.O.T.CはSemporna Ocean Tourism Centre(中文では仙邦那海洋旅游中心)の頭文字なんだろうな。
センポルナではネットカフェででも時間つぶしをしようと思っていたが、みんなについてドラゴンインにゆき、そこのネットカフェを使うことにした。20分6リンギット。KKは10分50センだから高い。しかもエアコンもなく暑い。Gmailにアクセスしようと、Gmailマークをポチっとクリックしたら、いきなり誰かのメールボックスに入った。ぎょぎょ。すぐにログアウトし、あらためてログイン画面のユーザー名に1文字入れたら、オートコンプリートでたくさんのID候補が出てきた。みんなセキュリティ意識甘すぎ。それに、このままの設定にしておくドラゴン・インも問題だ。使用後、キャッシュのクリアやクッキーの削除をした。今回、出発間際までフライトが決まらず、Eチケットをプリントアウトしている時間がなかったので、ここでプリントアウトしたが、多くの部分が文字化けで□□□になってしまった。航空券番号と名前、フライトが見られるからよしとしよう。Webページは日本語のみならず、Englishでも文字化けが多く、エンコードをなおしてもだめ。とても使えないネットカフェだ。
ドラゴン・インは、S.O.T.Cの一部であるが、ここには水上レストランや、土産物屋、にごにごの生け簀なんかがある。この生け簀から、魚料理をオーダーできるらしいが、水があまりに緑でゴミも落ちていたりするので、そんな気分にはなれそうもない。忘れもしない94年9月にシパダンにはじめて来たとき、シパダンへのボート出発待ちが長くて、「ナイスなアクエリウムでも見て来い」といわれて、「あくえりうむ?」とちょっと期待してきたら、全然ナイスでない単なる生け簀。その時以来、ボルネオ・ダイバーズやSDCのボート小屋より奥に立ち寄ったことがなかった。16年ぶりのS.O.T.C散策であるが、あんまり変わっていない。
お子様むけ遊戯設備もある。これは昔なかったかも。あとはガチャガチャなんかもあった。
土産物屋には、縁日で売ってそうなアクセサリーがいっぱい。
オウムガイもある…。
貝で作ったお魚モチーフのネックレスが12リンギットで売られていた。
今はいなくなったけれど、センポルナのJETTYの物売りや、ボルネオダイバーズやPSRのフィリピノが内職で売ってたものに比べるとはるかに安い。「これより安くなる?」と聞いたら、「8リンギットまでならOK」というので、2つGET。別の売店で、ヤムアイスを買うが、売店の女の子はとても不器用で、ちょびっとしかとれなかった。
そのあとは結局、シパダン仲間のご好意で、ドラゴン・インのお部屋にちゃっかり潜入。部屋はむかしのシパダンをほうふつさせる部屋のつくりだった。シパダンやマブールで下船させられた日には、ボート移動中にかぶった潮を落とすためにシャワーを浴びられるという点では、デーユースの意義はあると思う。この日のように、すぐそこに止まってる母船から、朝の涼しいうちに降りるときは、あまり有効ではないかも。デーユースな人々は、水上レストランのミールバウチャーつきで、そこで汗ばむから、爽やかなままではどっちみち帰れない。だいたい、見ているとチェックインに時間がかかりすぎだ。
みんなはS.O.T.Cの水上レストランでランチなので、私もついていってミバサをオーダー。お味は普通。
レストランに入ったときは、まだセレベスエクスプローラはみえるところにとまっていて、その後、少したってから、マブールへむけて出発していった。こういう仕組みなので仕方ないが、センポルナに戻る日は、最後までラウンジで休ませてくれた方がよほどいいのに。
この水上レストラン、オーダーはなかなか取りに来ないわ、
食事はなかなか出てこないわ、
冷たいのをたのんだのに、あわあわの熱いテタレが来るわ、
Tigerをオーダーしたのに、Tigerは忘れられるわ。
ぐだぐだである。
お会計11リンギット。エアコンもないレストランなのに「まは~る!(高い!)。」KKでだって、7リンギットくらいしか払わないと思うのに。もっと田舎のセンポルナでなぜ?水上だから?
たぶん、今後も私はドラゴン・インをみずから使うことはないだろうな。
早い昼食をすませると、もうタワウへの出発時間。送迎車には、ムスリムの女性が3人乗っていた。センポルナのどっかで降りるだろうと思ったら、ずーっと乗りっぱなしで、タワウの町にゆくらしい。ゲストにせせこましい思いをさせて、自分の親戚知人をよく乗せるが、ご遠慮願いたい。みんなよさそうな人たちだったけれど…。
タワウ空港では、MASで成田まで帰る人々は、みんななぜかバラバラにチェックイン。ともに潜り、ともにバラクーダに巻かれ、ともにTiger Beerを飲んだ仲なのに。アシアナのりつぎの私は、みんなの後で待っていた。カウンターは3箇所オープンしていて、どの列も3人待ちくらいなのに、時間がかかるかかる。待っていると、ボルネオ・ダイバーズに泊まっていた友だちが、たまたま隣の列に並んだ。ようやく順番が来て、アシアナのEチケットを見せるが、「アシアナへのスルーバッグはできない」と言われてしまった。理由は「フライトが翌日だから。」と言うので、「翌日っていったって、0時10分で、完全なトランジットです。」と言ったら、「今、マレーシアのカスタムからの指示で、MASから他のエアラインへのスルーバッグはできない。」に説明が変わった。げ。眉唾と思い、「この間は、SQ乗り継ぎでもスルーにしてもらった。」とねばるが、「前は出来たけれど、今は、カスタムの指示でだめなんだ」とのこと。チェックイン担当のおっさんが、別のスタッフにたずねても、同じ回答だから、本当にそうなんだろう。いちおう、in the moment、と言っていたから、それがずっと続くのかわからない。非常に不満だが、しようがない。
15時半頃KKに着くと、セレベス・エクスプローラーな人々は、皆、KK発17時半のフライトだというので、そのままさよなら。私のフライトは深夜0時10分。ボルネオ・ダイバーズに泊まっていた友だちのKLゆきは19時半というので、ふたりでKKじゃらんじゃらんへ行くことにした。
さて、KKで荷物をピックアップしたものの、どうしたものか。一時預かり所なんて見たことないし・・・。メリディアンかハイヤットあたりに、「ここのバーで飲むんだけど、荷物預かってください。」と頼むか・・・。いっそ荷物をピックアップしないで、あとになって空港の遺失物係に行って、「いつもスルーで荷物流れるのでうっかりしてピックアップ忘れましたぁ~」と女優するか。いやいや、それは無謀すぎる。不審物として爆破されるかもしれない。ダメもとで、すわっていた空港職員のおっちゃんに「LEFT BAGGAGEある?」とたずねると、にこにことまっすぐ指をさした先には、ガラス越しに国際線のカルーセル。言われたとおりに行って見ると、ガラスの向こうからMASの職員が「どうなさいましたか?」と不思議顔で出てきた。「LEFT BAGGAGEありますか?」とたずねると、「3階にありますよ。」との返事。ほっ。さっきのおっちゃんの指差しは、あこできけ、ってこと?LOST BAGGAGEと間違えられたような気がする。
3階にあがり、LEFT BAGGAGEの場所をインフォメーションでたずねると、フローズンフードショップの後ろに小さな窓口があると言われた。くまのみの水槽がある店のことだ。フライトが0時10分なので、2時間半前にチェックインをするとして、「9時半にピックアップしたい」というと、「午後9時でクローズ」とのこと。仕方がない。6時間までの料金、8リンギットで預かってもらう。できれば、ダイビングギアは、次回来るときまで、ずっと預かっていて欲しいくらい。スルーバッグにはできないが、友だちは、「KKでおみやげを買って、またパッキングできるからいいじゃん。」ポジティブ。
身軽になってタクシーカウンターへゆき、そこではじめて「どこ行く?」という話になったが、考えるのが面倒なので、「センターポイントでいいよね。」で、センターポイントへ。また地下のスーパーを冷やかし、その後はまた市場へ行ってみる。米の部を見学。
赤米、黒米、いろいろ売っている。サバ産のお米は、手前のPANDANというお米で香り米だ。1キロ=4.5リンギットの最高値のお米でイチオシらしい。米の部を出ると、雨が降ってきた。またも魚市場を再度見学するが、店じまいモードで、種類少なめだった。チキン売り場で鶏の足などをみて、上の食堂に上がる。最低限の照明しかない暗~い大食堂には、ローカルがパラパラ。時間が時間だから、閑古鳥が鳴いている。ここでは市場の新鮮な食材を調理してくれるので、「とても安くておいしいけれどおなかをこわすかも」とローカルさえ言うので、一度もトライしたことはない。
市場を出ると、友だちが空港に戻らなければならない時間が近づいてきたので、ヤオキー(ジェッセルトン・ホテル前の佑記という店)でバクテを食べてさよなら。雨のために、いつものように通りには席が設置されておらず、店内で食べたので、汗だく。でもやはりヤオキーのバクテは最高だ。
友だちがMILEMEWAのタクシー乗り場でタクシーに乗るのを見送り、雨脚が強くなってきたので、取り急ぎKKプラザへ避難。しばらく雨があがりそうにないし、ここでいいやとヘアカット。スタイリストはハイキングウォーキングのQ太郎の髪型をさらさらにした、顔薄めのローカルで、植物系のにおいを感じる。ひとたびマレー語を話してみたら、そのあとマレー語でしか話さなくなり、こちらが「?」となっているときも、マレー語。かんたんなマレー語で言いなおしてくれるが、どーしてもマレー語。英語で尋ねてもマレー語。こんなところでマレー語強化するとは思わなかった。話していると、彼の兄嫁は、日本人だそうだ。「お兄さんの仕事何?」とたずねると、「ダイビングインストラクター」との返事で、やっぱりねー、と思う。「お兄さんはどこのオペレーターで働いているの?」「ボルネオ・ダイバーズ」ますますやっぱりねー、な感じなのであった。日本のサロンとちがって、シャンプーはオプションなので、カットだけですませましょ、と思ったが、髪にはモノイオイルやら、センポルナの塩気やら、いろいろギトギト要素があったので、「シャンプーしましょ」ということになって、38リンギットも払ってしまった。「髪の毛多いね」「はいはい」なんてやってたら、1時間以上かかってしまい、出たときには、雨はすっかりやんでいた。
そして、ひとりさびしくセンターポイントまでとぼとぼ歩き、マンゴーグミやら、日用雑貨を買い込んで、客待ちのタクシードライバーに「テクシー?」とたずねられるがままに、「ヤー」とKKIAへ。
KKIAに着くと、まずはスーツケースをピックアップにLEFT BAGGAGEへ向かう。フローズンフードの店は、もうほとんどシャッターを下ろした状態。私がやってくるのを見て、従業員の男性は台車を手放して、いそいそとLEFT BAGGAGEコーナーへ招く。私の荷物を出すと、即クローズ。
そして、空港の隅の方で、KKで仕入れた品々をスーツケースに押し込み、アシアナのチェックインカウンターのオープンを待つ。チェックインは、9時半すぎにははじまった。アシアナの指導なのだろうが、チェックインエージェントは、MASの委託なのに、皆、MASの受付時より、慇懃な対応だ。チェックインがすむと、顔を洗いにトイレにゆく。洗面のところで、コリアン女性が、上半身はブラ一丁で、顔をじゃばじゃば洗ってた。ここでブラ一はないでしょ、はじしらずー、と思いながら、個室へ入るが、個室から出ても、まだジャバジャバやっていた。私も顔と腕を洗ったが、それでもまだじゃばじゃばやっている。そんなに洗うと顔消えるでー、と思いながら、外へ出ようとすると、その女性の連れと思しき人も、まさにブラ一になろうとしているところだった。
それにしても夜のKKIAは寂しい。がら~ん。だからさっさと出国し、スタバで時間つぶし。搭乗ぎりぎりまで、スタバのワイヤレスを使い、アシアナに乗り込む。機内食は、帰りもいまいち。
インチョンは定刻6時25分到着だが、たぶん定刻に着いたんだと思う。
インチョンどまりの人が多いらしく、乗り継ぎにすすむ人はまるでいない。
トランジットのためのセキュリティを通過し、出発階へあがるが誰もいない。
トイレに行き、誰もいないのをいいことに夏の服装から長袖に着替える。これじゃ昨日のコリアン女性のことを言えないね。
モニターをチェックしながら、ああ、なんで成田に帰れないの?と、今さら言ってもしようがないことを、心の中でぼやいてみる。9時15分発の名古屋ゆきのフライトまで、だいぶ時間があるので、またインターネットコーナーにゆく。まだスタッフもおらず、ラップトップも設置されていない状態。24時間使えなきゃ意味ないじゃん。iPhoneでメールしたりWeb閲覧していると、30分くらいたってやっと出勤してきたスタッフの女性が「まだオープンしていないのでここは使えません」と、私をはじめ、数名が皆追い出される。場所くらいいいじゃん、もともとフリーなんだし、ケチ!と思いながら、ゲートでひたすら待つ。
ソウルから名古屋の便は軽食だけ。
セントレアからは名鉄で名古屋まで出るという、行きに来た道を逆行するだけなのだが、どれが特別料金のいる列車なのか、まったく土地不案内でわからない。850円のきっぷを買い、駅員さんに、「このきっぷで乗れるのは、何番線ですか?」なんて聞いてみる。「これですと準急ですね。」と言われ、2分後に発車する準急に無事乗車。車窓から見える愛知県の景色は、新緑でなんだか心地よい。当然のことながら、眠くて仕方ないが、電車は可児ゆき。乗り過ごして、岐阜県まで行ったら大変と頑張って目を開けていた。名古屋からは新幹線で帰るつもりだったが、ツバメのマークの高速バスの文字が見えてきた。6時間くらいかかるが、急ぐこともないと、安いバスで帰ることにした。JR東海のバスはリクライニングもよいし、悪くない。眠ったり起きたりしながら、途中、浜名湖やら、富士山、足柄山の景色もよく、ひさびさに日本国内の景色を堪能。
それにしても、なれないバス移動、なれないうえに寒いインチョンですっかり弱ったGW。
帰ってきてら、咳、声枯れが悪化し、なかなか抜けない。体調がよくないのに無理をして潜ったツケ、自業自得を絵に描いたような結果だ。船でもらった赤と黒の抗生物質は、炎症には劇的に効いたが、きっと強くて体に必要な菌もやっつけてしまったのかとも思う。でも、胃腸にダメージがまったくなく食欲もりもりだから、そんな強くもないのかとも思ったり。シパダンでいつでも潜れる状況があれば、平気でパスするんだけど、なかなか潜れないと思うと、多少の無理をしてでも潜っておきたいのだった。さらに、セレベス・エクスプローラーのペンキも、日々ごしごしこすっても、まだ完全にとれない。
シパダンに、どこよりも多く潜らせてくれる限り、まだまだ通うセレベス・エクスプローラー。最近は、シパダン・ウィーク(月~金は毎日シパダン)を多く設置しているため人気で、なかなか思うように予約がとれなさそうだ。現に予約カレンダーを見ると、大半の日が埋まってしまっている。さらに旗日がらみはSTWorldやJISCOがブロックしているようだし、ますます行きにくいシパダンになってしまった。
5月5日
7:00 チェックアウト
8:00 朝食
8:30 下船
11:45 センポルナからタワウ空港への出発
MH2134便 タワウ14:40発 コタキナバル15:30着
5月6日
OZ758便 タワウ0:10発 インチョン06:30着
OZ122便 インチョン09:15発 名古屋11:00着
5月5日、朝起きると雨。それもしとしと降りをしている。
メインデッキの部屋は、地下、じゃなくて、ロウワーデッキよりは快適だが、雨に打たれないと移動ができない。チェックアウトの日は、荷物や帰る身支度で、どうしてもラウンジと部屋を何回か行き来することになるので、雨は厄介だ。メインデッキの部屋は、ハウスキーピング後に必ずドアを全開にされるので、急なスコールがあると降り込んだりする。メインデッキは「雨に弱い」というデメリットがあるのだ。また、マブール停泊時、毎日、スタッフが夕方から夜にかけて、部屋の真ん前で釣りをやっており、「ひいてるひいてる!」とか、うるさいときもある。部屋の扉をあけると、真ん前に釣人がどーんと立ってて、「うわっ!」となるのもなんだかなあ。
さて、今回の下船にあたっては、ビールを積んでいなかったので精算もない。それから今回は、チップ袋の配布もない。「リピーターはいらない」と言っていたらしく、新人さんだけもらっていた。変なの。
いよいよ下船のときと船尾に出ると、みんなが次々に自分のデジカメを出して、新人タンクボーイ17才に「私のも!」攻撃で集合写真の嵐。きっとつなげたら金太郎飴みたいだろうな。きょうの下船は8名、船に残るゲストは日本人男性2名だけ。午後からは、すでにマブールにいるロシア人グループが乗り込んでくる。「みんなシャラポワみたいな人ばかりだといいですね。」とか言ってみる。そして、スピードボートに乗り込み、さよならセレベス・エクスプローラー。
さて、8名中7名がドラゴン・インをデーユースするので、ドラゴン・インのJETTYに直行だろうなとふんでいたら、また新しいJETTYに着いた。長~いJETTYだ。
ドラゴン・インをとっていない私は、エリエルからNEW JETTYにあるセレベス・エクスプローラのオフィスで休むように提案されていたが、JETTYにはまだなんにもない。私だけがここで降り、他のみんなはドラゴン・インに横づけかと思いきや、全員が降ろされて長いJETTYを歩き、ドラゴンインへはわざわざ車で移動だ。ここのオフィスで時間つぶしもつらそうだし、スタッフもそんな話になっているとも思っていなさそうなので、そのまま皆が乗る送迎車に乗り込んだ。
ドラゴン・インの入り口では、木彫りのカメが「うぇるかむ・とぅー・S.O.T.C」。なんか好きだ。S.O.T.CはSemporna Ocean Tourism Centre(中文では仙邦那海洋旅游中心)の頭文字なんだろうな。
センポルナではネットカフェででも時間つぶしをしようと思っていたが、みんなについてドラゴンインにゆき、そこのネットカフェを使うことにした。20分6リンギット。KKは10分50センだから高い。しかもエアコンもなく暑い。Gmailにアクセスしようと、Gmailマークをポチっとクリックしたら、いきなり誰かのメールボックスに入った。ぎょぎょ。すぐにログアウトし、あらためてログイン画面のユーザー名に1文字入れたら、オートコンプリートでたくさんのID候補が出てきた。みんなセキュリティ意識甘すぎ。それに、このままの設定にしておくドラゴン・インも問題だ。使用後、キャッシュのクリアやクッキーの削除をした。今回、出発間際までフライトが決まらず、Eチケットをプリントアウトしている時間がなかったので、ここでプリントアウトしたが、多くの部分が文字化けで□□□になってしまった。航空券番号と名前、フライトが見られるからよしとしよう。Webページは日本語のみならず、Englishでも文字化けが多く、エンコードをなおしてもだめ。とても使えないネットカフェだ。
ドラゴン・インは、S.O.T.Cの一部であるが、ここには水上レストランや、土産物屋、にごにごの生け簀なんかがある。この生け簀から、魚料理をオーダーできるらしいが、水があまりに緑でゴミも落ちていたりするので、そんな気分にはなれそうもない。忘れもしない94年9月にシパダンにはじめて来たとき、シパダンへのボート出発待ちが長くて、「ナイスなアクエリウムでも見て来い」といわれて、「あくえりうむ?」とちょっと期待してきたら、全然ナイスでない単なる生け簀。その時以来、ボルネオ・ダイバーズやSDCのボート小屋より奥に立ち寄ったことがなかった。16年ぶりのS.O.T.C散策であるが、あんまり変わっていない。
お子様むけ遊戯設備もある。これは昔なかったかも。あとはガチャガチャなんかもあった。
土産物屋には、縁日で売ってそうなアクセサリーがいっぱい。
オウムガイもある…。
貝で作ったお魚モチーフのネックレスが12リンギットで売られていた。
今はいなくなったけれど、センポルナのJETTYの物売りや、ボルネオダイバーズやPSRのフィリピノが内職で売ってたものに比べるとはるかに安い。「これより安くなる?」と聞いたら、「8リンギットまでならOK」というので、2つGET。別の売店で、ヤムアイスを買うが、売店の女の子はとても不器用で、ちょびっとしかとれなかった。
そのあとは結局、シパダン仲間のご好意で、ドラゴン・インのお部屋にちゃっかり潜入。部屋はむかしのシパダンをほうふつさせる部屋のつくりだった。シパダンやマブールで下船させられた日には、ボート移動中にかぶった潮を落とすためにシャワーを浴びられるという点では、デーユースの意義はあると思う。この日のように、すぐそこに止まってる母船から、朝の涼しいうちに降りるときは、あまり有効ではないかも。デーユースな人々は、水上レストランのミールバウチャーつきで、そこで汗ばむから、爽やかなままではどっちみち帰れない。だいたい、見ているとチェックインに時間がかかりすぎだ。
みんなはS.O.T.Cの水上レストランでランチなので、私もついていってミバサをオーダー。お味は普通。
レストランに入ったときは、まだセレベスエクスプローラはみえるところにとまっていて、その後、少したってから、マブールへむけて出発していった。こういう仕組みなので仕方ないが、センポルナに戻る日は、最後までラウンジで休ませてくれた方がよほどいいのに。
この水上レストラン、オーダーはなかなか取りに来ないわ、
食事はなかなか出てこないわ、
冷たいのをたのんだのに、あわあわの熱いテタレが来るわ、
Tigerをオーダーしたのに、Tigerは忘れられるわ。
ぐだぐだである。
お会計11リンギット。エアコンもないレストランなのに「まは~る!(高い!)。」KKでだって、7リンギットくらいしか払わないと思うのに。もっと田舎のセンポルナでなぜ?水上だから?
たぶん、今後も私はドラゴン・インをみずから使うことはないだろうな。
早い昼食をすませると、もうタワウへの出発時間。送迎車には、ムスリムの女性が3人乗っていた。センポルナのどっかで降りるだろうと思ったら、ずーっと乗りっぱなしで、タワウの町にゆくらしい。ゲストにせせこましい思いをさせて、自分の親戚知人をよく乗せるが、ご遠慮願いたい。みんなよさそうな人たちだったけれど…。
タワウ空港では、MASで成田まで帰る人々は、みんななぜかバラバラにチェックイン。ともに潜り、ともにバラクーダに巻かれ、ともにTiger Beerを飲んだ仲なのに。アシアナのりつぎの私は、みんなの後で待っていた。カウンターは3箇所オープンしていて、どの列も3人待ちくらいなのに、時間がかかるかかる。待っていると、ボルネオ・ダイバーズに泊まっていた友だちが、たまたま隣の列に並んだ。ようやく順番が来て、アシアナのEチケットを見せるが、「アシアナへのスルーバッグはできない」と言われてしまった。理由は「フライトが翌日だから。」と言うので、「翌日っていったって、0時10分で、完全なトランジットです。」と言ったら、「今、マレーシアのカスタムからの指示で、MASから他のエアラインへのスルーバッグはできない。」に説明が変わった。げ。眉唾と思い、「この間は、SQ乗り継ぎでもスルーにしてもらった。」とねばるが、「前は出来たけれど、今は、カスタムの指示でだめなんだ」とのこと。チェックイン担当のおっさんが、別のスタッフにたずねても、同じ回答だから、本当にそうなんだろう。いちおう、in the moment、と言っていたから、それがずっと続くのかわからない。非常に不満だが、しようがない。
15時半頃KKに着くと、セレベス・エクスプローラーな人々は、皆、KK発17時半のフライトだというので、そのままさよなら。私のフライトは深夜0時10分。ボルネオ・ダイバーズに泊まっていた友だちのKLゆきは19時半というので、ふたりでKKじゃらんじゃらんへ行くことにした。
さて、KKで荷物をピックアップしたものの、どうしたものか。一時預かり所なんて見たことないし・・・。メリディアンかハイヤットあたりに、「ここのバーで飲むんだけど、荷物預かってください。」と頼むか・・・。いっそ荷物をピックアップしないで、あとになって空港の遺失物係に行って、「いつもスルーで荷物流れるのでうっかりしてピックアップ忘れましたぁ~」と女優するか。いやいや、それは無謀すぎる。不審物として爆破されるかもしれない。ダメもとで、すわっていた空港職員のおっちゃんに「LEFT BAGGAGEある?」とたずねると、にこにことまっすぐ指をさした先には、ガラス越しに国際線のカルーセル。言われたとおりに行って見ると、ガラスの向こうからMASの職員が「どうなさいましたか?」と不思議顔で出てきた。「LEFT BAGGAGEありますか?」とたずねると、「3階にありますよ。」との返事。ほっ。さっきのおっちゃんの指差しは、あこできけ、ってこと?LOST BAGGAGEと間違えられたような気がする。
3階にあがり、LEFT BAGGAGEの場所をインフォメーションでたずねると、フローズンフードショップの後ろに小さな窓口があると言われた。くまのみの水槽がある店のことだ。フライトが0時10分なので、2時間半前にチェックインをするとして、「9時半にピックアップしたい」というと、「午後9時でクローズ」とのこと。仕方がない。6時間までの料金、8リンギットで預かってもらう。できれば、ダイビングギアは、次回来るときまで、ずっと預かっていて欲しいくらい。スルーバッグにはできないが、友だちは、「KKでおみやげを買って、またパッキングできるからいいじゃん。」ポジティブ。
身軽になってタクシーカウンターへゆき、そこではじめて「どこ行く?」という話になったが、考えるのが面倒なので、「センターポイントでいいよね。」で、センターポイントへ。また地下のスーパーを冷やかし、その後はまた市場へ行ってみる。米の部を見学。
赤米、黒米、いろいろ売っている。サバ産のお米は、手前のPANDANというお米で香り米だ。1キロ=4.5リンギットの最高値のお米でイチオシらしい。米の部を出ると、雨が降ってきた。またも魚市場を再度見学するが、店じまいモードで、種類少なめだった。チキン売り場で鶏の足などをみて、上の食堂に上がる。最低限の照明しかない暗~い大食堂には、ローカルがパラパラ。時間が時間だから、閑古鳥が鳴いている。ここでは市場の新鮮な食材を調理してくれるので、「とても安くておいしいけれどおなかをこわすかも」とローカルさえ言うので、一度もトライしたことはない。
市場を出ると、友だちが空港に戻らなければならない時間が近づいてきたので、ヤオキー(ジェッセルトン・ホテル前の佑記という店)でバクテを食べてさよなら。雨のために、いつものように通りには席が設置されておらず、店内で食べたので、汗だく。でもやはりヤオキーのバクテは最高だ。
友だちがMILEMEWAのタクシー乗り場でタクシーに乗るのを見送り、雨脚が強くなってきたので、取り急ぎKKプラザへ避難。しばらく雨があがりそうにないし、ここでいいやとヘアカット。スタイリストはハイキングウォーキングのQ太郎の髪型をさらさらにした、顔薄めのローカルで、植物系のにおいを感じる。ひとたびマレー語を話してみたら、そのあとマレー語でしか話さなくなり、こちらが「?」となっているときも、マレー語。かんたんなマレー語で言いなおしてくれるが、どーしてもマレー語。英語で尋ねてもマレー語。こんなところでマレー語強化するとは思わなかった。話していると、彼の兄嫁は、日本人だそうだ。「お兄さんの仕事何?」とたずねると、「ダイビングインストラクター」との返事で、やっぱりねー、と思う。「お兄さんはどこのオペレーターで働いているの?」「ボルネオ・ダイバーズ」ますますやっぱりねー、な感じなのであった。日本のサロンとちがって、シャンプーはオプションなので、カットだけですませましょ、と思ったが、髪にはモノイオイルやら、センポルナの塩気やら、いろいろギトギト要素があったので、「シャンプーしましょ」ということになって、38リンギットも払ってしまった。「髪の毛多いね」「はいはい」なんてやってたら、1時間以上かかってしまい、出たときには、雨はすっかりやんでいた。
そして、ひとりさびしくセンターポイントまでとぼとぼ歩き、マンゴーグミやら、日用雑貨を買い込んで、客待ちのタクシードライバーに「テクシー?」とたずねられるがままに、「ヤー」とKKIAへ。
KKIAに着くと、まずはスーツケースをピックアップにLEFT BAGGAGEへ向かう。フローズンフードの店は、もうほとんどシャッターを下ろした状態。私がやってくるのを見て、従業員の男性は台車を手放して、いそいそとLEFT BAGGAGEコーナーへ招く。私の荷物を出すと、即クローズ。
そして、空港の隅の方で、KKで仕入れた品々をスーツケースに押し込み、アシアナのチェックインカウンターのオープンを待つ。チェックインは、9時半すぎにははじまった。アシアナの指導なのだろうが、チェックインエージェントは、MASの委託なのに、皆、MASの受付時より、慇懃な対応だ。チェックインがすむと、顔を洗いにトイレにゆく。洗面のところで、コリアン女性が、上半身はブラ一丁で、顔をじゃばじゃば洗ってた。ここでブラ一はないでしょ、はじしらずー、と思いながら、個室へ入るが、個室から出ても、まだジャバジャバやっていた。私も顔と腕を洗ったが、それでもまだじゃばじゃばやっている。そんなに洗うと顔消えるでー、と思いながら、外へ出ようとすると、その女性の連れと思しき人も、まさにブラ一になろうとしているところだった。
それにしても夜のKKIAは寂しい。がら~ん。だからさっさと出国し、スタバで時間つぶし。搭乗ぎりぎりまで、スタバのワイヤレスを使い、アシアナに乗り込む。機内食は、帰りもいまいち。
インチョンは定刻6時25分到着だが、たぶん定刻に着いたんだと思う。
インチョンどまりの人が多いらしく、乗り継ぎにすすむ人はまるでいない。
トランジットのためのセキュリティを通過し、出発階へあがるが誰もいない。
トイレに行き、誰もいないのをいいことに夏の服装から長袖に着替える。これじゃ昨日のコリアン女性のことを言えないね。
モニターをチェックしながら、ああ、なんで成田に帰れないの?と、今さら言ってもしようがないことを、心の中でぼやいてみる。9時15分発の名古屋ゆきのフライトまで、だいぶ時間があるので、またインターネットコーナーにゆく。まだスタッフもおらず、ラップトップも設置されていない状態。24時間使えなきゃ意味ないじゃん。iPhoneでメールしたりWeb閲覧していると、30分くらいたってやっと出勤してきたスタッフの女性が「まだオープンしていないのでここは使えません」と、私をはじめ、数名が皆追い出される。場所くらいいいじゃん、もともとフリーなんだし、ケチ!と思いながら、ゲートでひたすら待つ。
ソウルから名古屋の便は軽食だけ。
セントレアからは名鉄で名古屋まで出るという、行きに来た道を逆行するだけなのだが、どれが特別料金のいる列車なのか、まったく土地不案内でわからない。850円のきっぷを買い、駅員さんに、「このきっぷで乗れるのは、何番線ですか?」なんて聞いてみる。「これですと準急ですね。」と言われ、2分後に発車する準急に無事乗車。車窓から見える愛知県の景色は、新緑でなんだか心地よい。当然のことながら、眠くて仕方ないが、電車は可児ゆき。乗り過ごして、岐阜県まで行ったら大変と頑張って目を開けていた。名古屋からは新幹線で帰るつもりだったが、ツバメのマークの高速バスの文字が見えてきた。6時間くらいかかるが、急ぐこともないと、安いバスで帰ることにした。JR東海のバスはリクライニングもよいし、悪くない。眠ったり起きたりしながら、途中、浜名湖やら、富士山、足柄山の景色もよく、ひさびさに日本国内の景色を堪能。
それにしても、なれないバス移動、なれないうえに寒いインチョンですっかり弱ったGW。
帰ってきてら、咳、声枯れが悪化し、なかなか抜けない。体調がよくないのに無理をして潜ったツケ、自業自得を絵に描いたような結果だ。船でもらった赤と黒の抗生物質は、炎症には劇的に効いたが、きっと強くて体に必要な菌もやっつけてしまったのかとも思う。でも、胃腸にダメージがまったくなく食欲もりもりだから、そんな強くもないのかとも思ったり。シパダンでいつでも潜れる状況があれば、平気でパスするんだけど、なかなか潜れないと思うと、多少の無理をしてでも潜っておきたいのだった。さらに、セレベス・エクスプローラーのペンキも、日々ごしごしこすっても、まだ完全にとれない。
シパダンに、どこよりも多く潜らせてくれる限り、まだまだ通うセレベス・エクスプローラー。最近は、シパダン・ウィーク(月~金は毎日シパダン)を多く設置しているため人気で、なかなか思うように予約がとれなさそうだ。現に予約カレンダーを見ると、大半の日が埋まってしまっている。さらに旗日がらみはSTWorldやJISCOがブロックしているようだし、ますます行きにくいシパダンになってしまった。