朝、サンライダーに着くと、きょうのジンベイサーチはなしという残念なお知らせ。
ここのところ、ラパス海域からジンベイが姿を消しているらしい。
きのうファブさんとマルコが、他のサービスに電話をかけて情報収集をしたけれど、誰もジンベイを見つけていないそうで、たぶんハリケーンでどこかに避難して戻って来ていないようだとのこと。
ジンベイが出るところはにごにごらしいし、どうせシュノーケリングだし、ダイビングの帰りにあわよくば、って感覚だったので、異議を唱えることもなく。
どちらかというと、今の気分はジンベイよりハンマーの群れ。
きょうは4日目にしてやっとエルバホチャレンジ、この旅では最初で最後のハンマーチャンスだから、気持ちは完全にハンマーモード。
なにしろ、2000年9月のログには「Hundreds of hammerheads!」と書いてあったのだから。
あのときはバホに2日チャレンジして、1日目はハズレ×2本、2日目は1本目が数十匹、2本目が百単位で、事例少なすぎだけれど、5割の勝算。
ところで、けさのサンライダーブレックファストは最高。
1st dive エル・バホ
きょうは朝から快晴で、海もペタペタ。
約1時間半でエル・バホに到着。
マルコはエル・バホでのハンマーサーチは、「すごーくがんばる」と言う。
そんなマルコのためにも、ハンマーずには出てほしいものだ。
エントリー間際に、「安全停止に入ってもハンマーが出るかもしれないので気を抜かないで」といった追加ブリーフィング。
まじか?
前回はMAX40mと釘を刺され、さらにDEEPなハンマーを上からじりじりと眺めていた。
なんどとなく、ちょっとだけと沈みかけると、即刻注意されたものだ。
そんな浅くで見れるなんて!?
もう、超期待してエントリー。
エントリー早々、オーバーハング気味のところに、巨大なウツボがべろりんと伸びているのが見えた。
どうも死んじゃっていたみたいだった・・・。
ふきつーーー。
バホの地形も、なかなか楽しい。
それに、さすがに魚影も濃い。
ときどきヒカリモノがブーンと単体で、わらわらと群れで通るが、どれも遠め・・・。
Wahoo(ワフー=カマスサワラ)も出たが、まあ、写らない。
記憶の中のバホは、緑がかった海、水深40メートル、さらに深い方でうようよしているハンマー。
しかもロープ潜降で、ロープにつかまってハンマーを眺めていた気がする。
こんなに泳いだ記憶がないのだ。
2000年に聞いたブリーフィングは、「ハンマーがいるところはそこだけにごっていて、そこだけ水温が低いようなところ」・・・。
確かにハンマーが出たところは、にごっていたし、バホは寒かった。
なのになのに、きょうはそんなところはありません・・・
そんなところはなかったせいか、45分、水中散歩のみにて終了。
2nd dive エルバホ
再度ハンマーチャレンジ。
またまた、よく泳ぐ。
ここのパシフィッククレオールフィッシュは、他の場所でよりも、活き活きとして見える。
きっと、リーフをちまちまと見てまわれば、マクロだってすごいにちがいない。
でも、今見たいのはハンマー。
それにしても、泳いでも泳いでも、にごっているところもなければ、寒いところもない。
うー、いない。
グリーンジャックの群れがダッときて、ダッと去っていった。
VIDEO
青い海、ハンマーの気配を感じないうちに、2本目なうえに、アベレージ深めのダイビングなので、DECOへのカウントダウンがはじまった。
徐々に深度をあげ、水深22メートルくらいまで戻って来ると、きょうはダメなのかなぁ・・・と思えて来る。
そろそろ25分というとき。
やっとハンマーが1匹登場。
と思ったら、次々にそのトンカチ頭が浮かび上がって来る。
たのしー!
DECO承知のうえで深度を下げたら、即刻DECO6分。
ダイビングの後半で長いDECOを出すと、消すのが大変だから、これ以上、DECO STOPは伸ばせない。
仮に3メートルで止まりなさいとかになったら、きょうはつかまるところもないので厄介だ。
そこにハンマーがいるのに、そこまで行けないのは、本当に無念。
上から観察だから、コンデジにはほぼうつらない。
念写以下!?
でも、群れるハンマーを見たのは久々なので、大満足。
なによりも、バホのハンマーがすごいのは、われわれの安全停止の間も、姿を見せてくれることだ。
マルコが言っていたのはウソではなかった。
さすがアミーゴの国、最後までダイバーをもてなすホスピタリティ精神のあるいいハンマーたちだ。
(なわけないだろ。)
願わくば、もうちょっと早く出てほしかった。
ブリーフィングでNON DECOMPRESSION DIVEと言われていたにもかかわらず、まあ、全員がデコデコで上がって来ないこと。
さて、ランチは一巡したようで、バケット。
水面休息では、イルカも登場。
3rd dive スワニーリーフ
潜ったことはあるものの、ほぼ印象に残っていないポイント。
エントリーしても、その水中景観は、記憶の片隅にすら残っていない。
明るい白砂の水底に、強い太陽が差し込んで、とてもリラクシングな感じ。
こんなんだったけ?
白砂にはコルテスガーデンイール。
(見事にほとんど写ってないけれど・・・)
パナミックサージェントメイジャー。
わらわらしていると思ったら・・・
卵守り中。
砂地でのっそりスポットテイルグラント。
リーフ上にもっさりスポットテイルグラント。
ごっそり、いくらでもいる。
サンゴをのぞきこめばエビカニワールド。
そして、前方にメキシカンバラクーダの群れ登場。
ダイバーを見ると、そそくさそそくさ。
近づけない。
水面を指差され、その先には、海鳥がプカプカ。
なんどか獲物を狙って、水中を覗き込んでいたが、なかなか潜って来ない。
鳥さんの動きを動画に撮りたかったが、遠くてNG。
かといって、写真もNG。
そこだけ切り取ってみたら、ぼけたシルエット。
鳥、もっと見ていたかった。
そうこうするうちに、バラクーダが戻って来た。
こんどはだいぶ近づかせてくれたけれど、やはりそそくさモード。
あとは・・・
パシフィックマトンハムレット?かな?
レッドライトゴビーかな?
なんらかギンポ。
コーラルたちだって元気。
地形も面白い。
スワニーリーフでまったりしつくして、ラパスでのダイビングが終わった。
おわらないラパス
エキジットするや否や、マルコが「おつかれさまでしたー」とコロナ缶を差し出す。
1日のダイビングが終わると間髪置かずにコロナをサービス、というラパススタイルは、超お気に入り!
ゲスト5人のうち4人がきょうが最終日。
「お疲れ~、カンパイ!」と、ハンマーも見たこともあって、みんなテンション高め。
もう「あでぃおす!あすたるえ~ご!」気分のところに、「あしたジンベイサーチする?」とマルコ。
「へ!? うちらはあしたは帰るの。」
「できるよ。」
ジンベイサーチはラパスからすぐのところで行うので、われわれは朝のうちジンベイウォッチをして、それが終わってから、マルコは1人だけのダイバーを連れてファンダイブに出発すればよい、ってことらしい。
ハンマーとビールで上機嫌なわれわれは、まんざらでもない。
友だちとしばし、「どうする?」「器材がかわかないねぇ・・・」「でも、ホテルにもあんまりいたくないよね」「昼間暑いし」「せっかくだし」などなど協議の結果・・・
「どうせなら、アシカスイムも行っとく?」
「イルカが出たら、ドルフィンスイムできない?」
と、デマンディングに発展。
Jettyに着いたら、天気もよいし、風景写真をパチパチ。
よせばいいのに手抜きでPモード。
にしたら、何かの拍子に魚眼モードになっていた。
ボート上でとったスナップも魚眼でショック。
TG3、Pにして油断していると、何かにタッチして魚眼に簡単に変わってしまう。
ビーチ。
たぶん、ハリケーンでパームツリーの葉っぱはさびしいのかな?
きょうもアイスクリーム屋に寄って、バータイプのココナッツアイスをGET。
ココナッツフレークぎっしりで、もー、たまんない。
ハイカロリーまちがいなしだけれど、繊維質満載だから良いのだー。
壁に「迷い猫捜索願い」が貼られていた。
ショップに戻り、あしたのプランと料金をファブさんに交渉。
本来はジンベイスイムだけのところ、アシカスイム+あわよくばイルカスイム+アシカスイムプランを快諾してくれた。
ジンベイやイルカを探しながらロスイスロテスについて行き、シュノーケリング。
15時半までには戻って来て、ショップでパッキング、そのまま空港に送ってもらう。
町のショップなので、シャワーはなく、ボートのシャワーですませなければいけない。
どーせ待っているのは、15時間のフライトでギトギトかつカサカサになるんだから、まーいーか。
こうして、あしたは、海から空港へ直行と言う、超暴挙に出ることが決まった。
最後の晩餐
われわれ2名と、きのうから加わったお一人様女子とマルコとで、打ち上げをすることに。
お一人様女子も、あしたは2ダイブしたら、早くもラパスからイーストケーブに移動するそうだ。
ショップ前での待ち合わせにむけて、夕方、ラスト散歩。
ラパスは砂漠だと思っていたけれど、パームツリーがけっこうある。
電線にスニーカー。
ハリケーンで電線が垂れ下がったときのいたずらだろうな。
これも不思議。
なにかのアンテナ的なものだと思うけど、パームの葉が・・・
ジェット音に空を見上げ・・・
この時間だと、あした私たちが乗る便かな?
あっという間だったなぁ。
中4日は短すぎる。
見慣れた海沿いの景色ともこれでお別れ。
とっぷり暮れた夜8時、すでに閉店後のサンライダー前で集合。
「ローカルレストランに連れてってー」というのが、われわれハポネサスの要望。
ただ、マルコ一押しレストランは、夜間営業停止中。
他におすすめのところはないという勢い。
それでもあれこれ考えて、「あそこ!」というところを2件まわったが、いずれもCLOSED。
ハリケーンの余波おそるべし。
ラパスの街をぐるぐる回って、「あー、なんでここ思い出さなかったの?」というレストランがあいていた。
お通し。
今晩のセルベサは、パシフィコ。
メニューを見たって、よくわからないから、そこはローカルにおまかせ。
マルコの、あれもおすすめ、これもおすすめに、じゃあ頼んで・・・みたいな感じでやってたら・・・
あれやこれや次々とやって来る。
ケソ(チーズ)も、
ワカモレも、
トルティーヤも、
カルネも、
もう一丁かルネも、
ペスカドも。
みんなとてもおいしい。
だけれど、お味濃いめで、どれもこれも、ずっしりライスか豆かアボガドがついていて・・・
腹12分目な感じで、もう、限界。
あすたまにゃなとホテルに戻り、レセプションに寄って、チェックアウトをしておく。
スタッフのアラフォーの男性が、カラテノセンセイをやっているとのことで、日本語は数しか数えられないけどねと言っていた。
部屋に帰って、パッキング。
ダイビング器材抜きなのでかんたん。
が、明日の海から帰って来たときのことを考えると、微妙に憂鬱なのだ。