2007年5月のシパダン・レポート
バラクーダポイントでは、ほぼ毎回バラクーダたちに巻かれた。
ある日のバラクーダポイントでは、バラクーダの群れが去っていくと
マンタがやってきた。
このマンタは、シパダンにしては珍しく、ホバリングをしてくれてた。
傷もない、とてもきれいなマンタだったので、若いマンタだと思う。私たちのことを観察するかのうようにまわりを舞うこと
10分くらい・・・。まわりに他のグループがいなかったので、ゆっくり私たちのボートだけでひとりじめ。
やがて、いちど消えたバラクーダの群れが戻ってきたら、マンタはそれを嫌ったのか去っていった。マンタとバラクーダ
を一度に、というのは珍しい光景だった。
また、別の日の早朝ダイビングでは、ハンマーを2匹だけ見た。今回は水温が高く、透明度も高かったので、こんなもん
だと思う。水深40mより深くにいたので写真はとれなかった。
そして、ギンガメの群れも健在。バラクーダポイントではディープで、35mから、おそらく50mくらいの深度に、どこから
沸いてきたのかと思うくらいたくさんいた。ドロップオフにも、ギンガメは、何か所かに分散こそしていたが、けっこうな
群れだった。
大物にもヒカリモノにも恵まれ、楽しいシパダン。
だけど、何よりもうれしかったのは、島の南側のポイントのサンゴが元気なこと。
1997~98年のエルニーニョ現象による高水温で、一時は真っ白になってしまったシパダンの浅瀬のサンゴは、現在めきめき
回復中。特に、潮通しのよい島の南側の浅瀬は、現在、色とりどりのさまざまなハードコーラルに覆われている。
青系、グリーン系、茶系といろとりどりの枝サンゴ・・・
ガレ場にも、次々と新しいサンゴが息づき始め・・・ときには、サンゴonサンゴ・・・。競争激しい・・・
そして、サンゴに群がる、ハナダイたちのキレイなこと。
枝サンゴの根元には、コバンハゼがころころ出てきていて、ほほえましい。
クリアな水に強い太陽光の差し込む浅瀬は、本当にカラフルで、リラックスできる。
リーフエッジでは、よくタカサゴの群れなんかもとおる。
というわけで、ディープでハンマーを探すアドレナリン系ダイビングから、浅瀬での癒し系ダイビングまで、マルチレベル
ダイビングの、すべてのレベルのよさを堪能できた。
例年、ゴールデンウィーク前後は、シパダンの透明度があがり、天気も安定することが多い。今年は、私がマブール入り
したGW終盤こそ、なんとなくスッキリしない天気だったが、GWが明けてからは天気も安定し、海も、べったり凪いでいた。
水温が高めだったので、体も楽だったけれど、今年はラニーャ現象という話もちらほら出てきていて、水中によくない影響
が出ないか、ちょっと心配。