午前4:45にiPhoneが吠えた。
「ワン、ワン、ワン、ワン!」
うるさい。
すぐに止める。
下船の1時間前に合わせたんだった。
外はまだ真っ暗だし、もうちょっとごろごろしていたい。
でも、パッキングが完全ではないので、いやいや行動開始。
このアラーム音をなんとかしたいと常々思っている。
iPhone3時代からずーっとBarkのまま。
好きな曲をアラームにできるアプリを試したけど、なぜか動作しなくて、めんどうだからそのまま。
でも、香港女子とルームシェアしたとき、香港女子のラームも、「ばうわぅ」吠えてたな。
予約した5も同じなんだろうか?
少しすると、きょうは、とても静かなモーニングコールのノックがあった。
シパダンでのダイビングの日々は終わってしまったけれど、このあとは、タワウとKKでの食い倒れのお楽しみが待っている。
おととい、エリエルやロナルドから「タワウには、どうやってゆくつもり?」と聞かれ、当然のごとく「ミニバス!」と答えると、「エクスプレスバスにしなさい」と言われた。
エクスプレスバスの方が、もあこんほぉたぼー、ミニバスは一台まるっと埋まらないと出発しないけれど、エクスプレスバスなら8:30発で時間が読めるなど、エクスプレスバスを絶賛、はげしくオススメしてくる。
タワウで過ごせる時間は短い。
8:30にはタワウに着いていたいくらいだから、8:30じゃ遅いと拒否。
「7:30のバスでも行けるかも」とエリエル。
悪いことは言わないからエクスプレスバスにしなさい、という勢いで、エクスプレスバスのまわしものかと思える強力プッシュぶりである。
CEの送迎車が故障したときは、ミニバスに乗せるくせに。
それに、前にミニバスに乗ったときは、15分もたたないうちに出発できた。
ミニバスにはエアコンはないが、窓全開で飛ばすから、ホコリまみれになりつつも、風で涼しいし、100キロ以上の走行距離を13リンギットで移動できるコスパを考えればミニバスの勝利。
私たちの中では、ミニバスに決まっていた。
ところが夕べになって、C/Eの送迎ボートはセンポルナのNew Jettyに着くと知らされた。
New Jettyは3年くらい前から使われ始め、こいつができたおかげで、センポルナJetty使用料として、10リンギットほど徴収されるようになった。
New Jettyは町の中心からやや離れているし、新しいわりには、トイレはのぞいて戻って来た記憶ありで、ほめるところがない。
C/Eも、関連のダイビングサービス、ボルネオグローバルがすぐということもあって、シーフェスト前が都合がよいのか、過去数回乗ったときには、いつもシーフェスト前から発着している。
今回の乗船時だってそう。
日曜に着いたときは、今にも朽ち果てそうだった木の桟橋はなくなっていて、埋め立て中だった。
それが、すべてのダイビングオペレーターのボートは、新しいJettyを使わなくてはならないという通達があり、
もうシーフェストホテルの前にはつけられないことに、急遽変わったのだそうだ。
エリエルに、「New Jettyからバスステーションは遠くて歩くのは無理だよ。着いたらタクシーをアレンジするから、そのままタワウへ行くように」と言われる。
えーーーー、と言いつつ、しぶしぶ同意。
さて、早朝からサラダ油を多用したもたれ系の朝食をいただき、、、
ジェリーにも、ちゃんとお礼を言った。
そして、なんだかんだで下船は6時になった。
不自由な船上生活から解放されて、ある意味うれしい。
シパダンで毎日潜れる限り、私はまた、この船に戻ってくる。
きらいきらいも好きのうちではなく、きらいきらいはきらいで、でも、そのきらいをも克服するほど、シパダンの海を愛してやまないということだ。
今朝の海は穏やかで、ボートはスーっと走っていく。
ボートマンも、黙って働く方が操船でよかった。
潮の加減か、ひさしぶりにペットボトルで作った浮きがならぶ、海藻類の養殖場経由だ。
遮るもののない海に、たよりない水上住居が点在するが、嵐も来るだろうに、よく持ちこたえているもんだ。
やがて、シーフェストの緑の屋根やドラゴンイン、センポルナの街がみえてくる。
New Jettyは進行方向に向かって右手なのに、なぜかボートは、シーフェストのある左側へとすすんでゆく。
こっちにつけちゃいけないってのを、まさか忘れてる?
でも、ボートはシーフェスト前でしっかり止まった。
「つけちゃいけないんじゃなかったの?」と、センポルナで用があると一緒に乗って来たエリエルに聞いたら、「ドライバーに電話しても出ないから、こっちに着けちゃった。」んだそうだ。
シーフェストをデーユースする日本人リピーターの女性2名もいることだし、車がなければ、顧客サービスの観点からは正しい判断だ。
リピーターさんおふたりと、エリエルとは、ホテル前でお別れ。
私たちは、ミニバスの出るShell前を目指す。
タワウへ
時間はちょうど朝7時。
荷物があるから、暑くならないうちに着いてくれてよかった。
シーフェスト前の道から、ダイビングオペレーターのボート小屋群の前にさしかかったところで、ちょうど空車のタクシーが走ってきた。
その刹那、ミニバスというアイデアは見事に消えた。
「おいくら?」とたずねると「わんはんどれっど」だそうで、ローラのごとく「オッケー♪」と乗車。
センポルナの町を抜けたら、椰子の木農園をいくつも越え、いくつかの小さな集落を過ぎ、やっと空港横だど思ったら、やがて大規模霊園が右手に現れ、車のスピードが落ちたらタワウの町だ。
きょうは、途中、トラックがひっくりかえっていたが・・・。
LA Hotel
タワウの新しいホテルをデーユース。
名まえは、LA Hotel。
なぜLAなのか、わからない。
お気に入りの中華飯店のむかいにある。
ホテルに着くと、すぐに大柄なベルボーイが荷物を預かってくれた。
ベルボーイには、「チャイニーズと思ったよ」と言われた。
それだけローカルと同化してるようだ。
ロビーには人がいっぱい。
なかなか栄えているようだ。
それにレセプションは、若者スタッフもマネジャーっぽい女性も、超感じがよい。
WiFiも、デバイスごとに、暗号化キーを発行してくれる。
お部屋はシンプル。
シャワーヘッドが大型でうれしい。
お隣は、キリスト教教会だし、仏教寺院も、モスクも見える。
デーユースレートはないので、前日1拍とれば、午後3時まで部屋を使ってよいということだった。
1室3000円程度にしては、当たりのホテル。
朝食第二弾・クダイコピ編
さて、荷物を置いたら、朝食の仕切り直しに外出。
ホテルのロビーは、ますます人であふれていた。
ローカルが皆、着飾っていて、パーティーがあるようだ。
取材のようなカメラもまわしていて、どうやら、裕福なチャイニーズの結婚パーティーのよう。
外に出たら、結婚式の車が2台。
リアウィンドにはシール。縁起物ー!!!と撮っておく。
やりなおしの朝食は・・・
まずは、テタレ・セジュッ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/77/b21e08284d508c5192f8644379504793.jpg)
昔ほど、甘々じゃないのは、口に合うような、物足りないような。
そして、ミースープシーフード。
具だくさん。
さっぱりしていて、おいしい!
店を出るとスーパーServayに寄って、雑貨をGET。
そのあと、ミリメワのアイスクリーム屋に寄って、アイスをのぞくが、ヤムもドリアンもない。
でも、ふたつ、ふたが閉まっているのがあって、「あけてほしーなー」と日本語で言っていると、パカッとあけてくれた。
紫がヤム、黄色がドリアン!
手つかずの、ヴァージンアイスである。
ヤムを下、ドリアンを上で、とアイスをたのんだら、KKでは考えられないてんこ盛り。
田舎はこういうところがいいね。
おなかずっしり。
部屋に戻ってシャワーを浴びて、WiFiタイム。
まずはKKゆきの便に、オンラインチェックイン。
それからメールをチェックし、私も友だちも、5ポイント獲得のために、たまっていたT-SITEのアンケートを消化。
海昇海鮮楼 Ocean Area Seafood Restaulant
6時半にC/Eの朝食、9時半にミースープ、10時半にアイスクリーム、そして13時。
もちろん、おなかがすくはずもない。
でも、目の前の、お気に入りの中華飯店をどうして見過ごすことができようか?
きょうも結婚披露宴で貸し切りらしく、大宴会場は準備に追われていたので、小宴会場(?)に通される。
「とりあえず、タイガーと・・・チャイニーズティー、それからサユルマニス、ナシゴレンシーフード、えーとえーと、あとは何か適当にスープと、ココナッツプリンをふたつ!」
店のおばさんに「ココナッツプリンふたつぅ?」とおどろかれる。
去年もひとり1個完食したわれわれには、「それがなにか?」なのである。
「2個で大丈夫」というと、「大きいわよ」と釘をさされるが、2つ。
なにしろ、ここの中華自体がおいしいが、このレストランのメーンエベントは、ココナッツプリン!
天井がきれいだなぁ、と食事をまつ。
おまかせスープは、ダイバーは食べると非難されるものが入っているような。
今回学んだこと。
この店で、ビールは頼むべきではない。
なぜなら、ビール腹となるスペースを、ビールに占有させるのがもったいない。
この店のおいしい料理を一品でも多く取り込むために、残しておくべき。
酒好きの友だちとでさえ、そういう結論にいたった。
そして、ココナッツプリン。
店側が、食べられないだろうと気を利かせて小さめのを持って来てくれたようだ。
でも、別腹だから、大きいのでよかったのに・・・
あー、今回もおいしかった。
この店がある限り、タワウもやめられない。
MH2134 TWU1540 BKI1630
海鮮楼から部屋に戻って、ほどなくチェックアウト。
きょうのフライトは、15:40発。
マレーシア航空のスケジュール変更で、前回まではタワウ発14:40だったが、14:20と15:40にKKゆきがある。
KKに早く着きたいという気持ちを優先すれば、14:20発。
でも、最終日にダイビングが3本になっちゃう。
15:40なら、うまくすればシパダン4本行けるかも、で遅い方にした。
もめはしたが、結果4ダイブを勝ち取った。というか、もぎ取ったというか、横車を押したというか。
空港までは30分。
オンラインチェックインをすませてあるが、ゆとりをもって空港にゆこうと、14時過ぎにレセプションへ。
チェックアウトを担当してくれた、感じのいいお兄さんにタクシーをお願いし、ソファに座って待っていると、お兄さんが、「少し時間がかかりますが、フライトのお時間は?」とたずねてきた。
「3時40分です」と言うと、「それなら大丈夫ですね」となり、10分ほどでタクシーが来た。
14時20分頃、短いご縁だったLAホテルを出て、タクシーに乗りこむ。
ホテル横の道から、空港方面へ通じる目抜き通りへ出ると渋滞。
でも、まだ特に心配はしていない。
しかし、タクシーは、途中でShellに入った。
給油なんてすぐに終わると思ったら、ちょっと混んでてタイムロス。
さらにトイレに寄られ、またタイムロス。
街を出たら渋滞は解消したが、Shellでの想定外のタイムロスはでかかった。
空港入口まであと1kmのところで、15分前。
ピーンチ!!!というよりは、乗り遅れは、ほぼ確定。
もう頭にあるのは、いかにあとの便に金をかけずに振り替えてもらうか。
その反面、タワウだから、なんとか乗れるんじゃないか、って気もする。
とりあえずは、車を先に降りたほうが、まずはカウンターに走ることにした。
タクシーを降りたのは、出発12分前。
友だちが先に車を降りたので、「走れー!!!」
タクシー代40リンギットを払いながら、「おっちゃんがトイレと給油に寄ったから、乗り遅れたーーー!タクシー代は払わねぇ!」と言いたいくらいだが、そんなことで、さらに無駄な時間を費やす場合でもない。
オンラインチェックインずみが、一縷ののぞみ。
どどどどどー。
ものすごい勢いで、荷物をスクリーニングしたが、MHのカウンターはすでに無人。
カウンター横のMHオフィスのドアをたたくが無応答なので、ドアを開けると誰もいない。
「誰かいませんかー?」と叫ぶと、バーコード頭のオヤジが、うざそうに出てきた。
「渋滞で遅れたけど、MH2134は・・・」と言うと、「チェックインはとうにクローズしてる、何時だと思ってるんだ!?」と時計をさし、客を客とも思わぬ態度。
そのままひっこもうとするので、「じゃあ、あとの便をとりなおしてよ!」と呼び止めると、「チケットカウンターにゆけ!」と言う。
まったく遅れたのが悪いったって、なんて感じの悪いバーコードだと、憤慨して外に出ると、チケットカウンターの手前で、「Paging passenger...」と自分の名前がよばれるのが聞こえた。
荷物があるから、ゲートには行けないし、どうすれば?
カウンターは接客中。
でも、Excuse me、割ってはいり、「2134のカウンターはクローズしてるけど、名前呼ばれてて・・・」と訴えたるが、「2134はもうクローズだから、列に並べ」と言われる。
「よく聞いて。たった今、名前呼ばれてんの!オンラインチェックインしてあるの!」と言ったら、「オンラインチェックインしてあるなら、ゲートにゆけ!」と無茶ぶりとしか思えない。
「でも、荷物はどうすればいーの?」
「いいから、荷物ごと上にゆけ」
ホントかよ!?ま、ダメもとで行ってみるか。
2階にあがったときは、出発10分前を切っていた。
出発のセキュリティチェックに、大荷物を引きずって現れた私たちに、こわもてのおばさん職員、おじさん職員もうろたえてあわあわしている。
「チケットカウンターが、荷物ごと持ってゲートにゆけと言ったの!」と告げると、おばさんは、ゲートのほうにゆき、「荷物もって2人来たけどー、どーする?」的なことを話している。
そして戻ってくると、とりあえず、荷物をスクリーンにかけろという。
ダイビングのキャリーバッグやキャスターバッグが、手荷物用の小さなセキュリティチェックの機械を通るわけないと思うが、なんと通った。
ゲートに走ると、ゲート職員は、何事もなかったかのように、手書きのタッグをつけ、ドアサイドで荷物を預かるから、と言われた。
急いでいる誠意を見せなければと、ボーディングブリッジを「きゃー」と走ると、やや傾斜があり、危うくオーバーランしそうになった。
機内に入れば、クルーはプロフェッショナルスマイル。
バーコードとはえらい違いだ。
人生3度目の花道状態での搭乗。
幸い、機内らーがーらーがーで、「そーりー、そーりー」と声をかけながら席まで移動すれば、ローカルの人たちは、微笑んでくれてやさしい。
席についたら、即ドアクローズ、そして、遅れることなくゲートを離れた。
やれやれ・・・。
でも、世の中、なんとかなるもんだ。
乗り越えられないピンチなどない!?
錯覚。