ガーフチャレンジ2016
「今年でガーフは終わりにしたい」
毎年そう言いながらも、早、5年連続のガーフチャレンジになる。
こうなったらもう、冬の定番かな。
今年こそは、カジキをもっと近くで、イタチザメをしかとみたい。
アイランドサファリロイヤルは、2月20日から4週かけて、マレ⇔アッドゥ環礁間を、南下北上する。
1週目マレ→ガーフ、2・3週目ガーフ環礁、4週目ガーフ→マレ。
赤道ものは、どのサファリボートでも2週連続乗船する人がザラ、中には4航海全部、なんていうツワモノも珍しくない。
限りある年休、限りあるダイビング予算しかないうえに、他の海にも行かなくてはいけないので、残念ながら1航海しか乗れない私が選んだのは3週めのガーフ。
2週目と3週目なら、3週目が大潮にあたるので、いくぶんいいのでは?という読みだ。
モルディブの生き物たちは自由で、別に大潮でなくてもサンゴの産卵もある、と聞いたことがある。
シパダンのように、大潮があんまり面白くない例外もあるが、パラオのブルシャークだって、ぐるぐるマンタだって、バリのマンボウだって、満月新月前からだから、やはり、大潮ちょい前を選びたい。
今年もフォームラ環礁まで足を延ばしてくれたらいいな、なんて思っていたら、いつの間にか、今年のツアーには、モルディブ最南端のアッドゥウ環礁が組み込まれていた。
アッドゥのサンゴは、それは美しく、一見の価値はあるが、今回の私のニーズではなかったりする。
でも、そうそうアッドゥまで行く機会もないので、前向きに楽しみにしてみる。
3/4 SQ635 羽田22:55 シンガポール05:25
アイランドサファリロイヤル乗船日は3月5日。
私はSQ利用なので、3月4日、羽田深夜便利用となった。
船がマレ出発のコースなら、SQでも、東京昼発、マレ夜着でじゅうぶん。
それが今回は、モルディブ国内線乗り継ぎがあるため、SQの夜着だと、間に合わないリスクありとのことで、マレ昼着にせねばならない。
マレ昼着に乗り継ぐには、羽田発を、前日の深夜便にする必要がある。
シンガポール、マレで長時間トランジットを強いられるが、それでもULには乗らない。
そのかわり、昼便ならではの恩恵、マレ着陸直前にほんの短い時間でも、モルディブの美しい環礁が拝めるのはうれしい。
とはいえ、今夜は、体の節々が痛いし、寒気もするし、鼻も詰まっているし、立派な風邪っぴきだ。
推定体温37度9分。
まあ、赤道に近づけば、良くなるさー。
SQカウンターで荷物を預けたら、葛根湯仕入れに、保安検査場入り口近くのドラッグストアへ。
なんで風邪薬って、こんなに高いの!?と思っていたら、「どのようなお薬をお探しですか?」と問われ、そそくさと退散。
出発階入り口付近のマツキヨへ。
そこには中国系エアラインのクルーが、買い物かごにてんこもり、小規模爆買いをしていた。
パイロットが、大量に生理用品を購入しているのに、失笑。
かさばるし、セキュリティ通過とか小っ恥ずかしくないのかな。
まあ、日本のは、高品質だから、無理もないか。
おそらく奥さんに頼まれたのだろう…。
そのほかにも、コスメやら、いろいろ物色している。
別ストアよりは安い葛根湯をゲットしたら出国。
自動化ゲートできょうも指紋認証失敗、審査官のいる窓口にゆくよう表示された。
ちっと思うと、自動化ゲート前に、「汗かきさんもカサカサさんも大丈夫」なんてクリームが置いてあるではないか。
クリーム塗って再トライしたら、通過成功。
とにかく早く乗って、眠りたい。
さて、本日は、最後尾の通路側をとっていた。
席に着いたら、いかにも日本人なマスク着用。
お隣は、たぶんマレーの男性で、持ち込んだおーいお茶を、おいしそうに飲んでいる。
機内食は、今夜もアジアンベジタリアンミール。
1食めを出されて「へ!?」という感じ。
まさかのバナナオンリー。
葛根湯って、食間に飲むものなのに、間違ってバナナのあとに飲んでしまった。
それでも葛根湯を飲んだことによる気休めか、南に向かっているせいか、きゅうくつなエコノミークラスでも、徐々に楽になってきた。
さすがに映画を見る気力もなく、ビールも飲みたくなく、セブンアップを1缶もらってリフレッシュ。
着陸2時間ほど前の2食目は、ちゃんと出てきた。
チャンギトランジット
フライトはターミナル2に着いた。
羽田‐シンガポールの便って、あるときはターミナル2、またあるときはターミナル3なので、わかりにくいが、マレ便もターミナル2から出ることを考えるとありがたい。
まだ節々が痛く、微熱な感じだが、ずっと楽になっていた。
トランジットが4時間程度あるので、2時間くらい仮眠しよう。
ただ、トランジットホテルや有料仮眠コーナーまで歩く気力がない。
ちょうどマレ便がついたゲートの少し先に、横になれる椅子が設置してある親切なコーナーがある。
空いているかな…と思って近づくと、多くのヨーロピアンやインド系が寝ていたが、1か所だけ空きがあったので、ラッキーとさっそく占有。
葛根湯をぐびっと飲んで、さっそく仮眠。
8時半まで横になり、水分求めて、セブンイレブンへ。
マレーシアで発熱したときに飲む水を買おうかと思ったが、ココナッツウォーターが2種類ある。
ひとつはタイ製、もうひとつはマレーシア製。
飲みなれたマレーシアのココナッツウォーターと思って、過剰な期待のもとに購入したが、やはりパックになると、天然ものより甘く感じるし、パック特有の風味がある。
でも、体調不良には、ス~っと入って行ってよい。
葛根湯があと1本しかないので、ワトソンズでパナドル買って、ゲートへ移動。
SQ462 シンガポール10:05 マレ11:40
マレゆきはガラガラ。
進行方向左側の窓側をとってある。
前に右側の席にしたら、環礁はほとんど見えなかったので、今回は左にしてみた。
すいているのだから、中央4席ブロックを陣取って寝ていけばよいのだが、やはり、昼間ならではの、着陸直前に見える「島々の花輪」が拝みたいので、窓側3席に居続ける。
「The Peanuts Movie」を見ながら、ベジタリアンミールにTigerを飲む元気も出てきた。
ミールが片付いたら、ごろりんと横になって、就寝。
そして、マレへと近くにしたがって、ぐんぐん回復。
着陸前。
空から見るモルディブの環礁は、他の南の島々の美しさとは一線を画する。
窓についた氷の粒なんかで、きれいな写真はとれない。
癒しの環礁、美しいリゾートのあと、マレが見えてきた。
暑苦しい感じがして、時間つぶしに行こうと思っていた気持ちが萎える。
マレ到着
席から立ち上がると、熱っぽさや、節々の痛みは消えていた。
額も冷たい。
ただ、病み上がりにありがちな、手足やふくらはぎの脱力感が半端ない。
いや、まだ完全に病みあがってはいないのだろう。
う~ん、明日潜れるのかな。
きょうは、イミグレの列は、いつになくスムーズ。
たぶん、出稼ぎ労働者系南アジア人と、窓口にたどり着いてから書類記入をはじめる傾向にある大陸系中国人がいないからだ。
それでもまた、一番すすみの悪い列に並んでしまった。
税関は自己申告制度で、申告ありは赤、なしは緑のサインのレーンを通ればよくなったが、ときどきチェックに呼び止められる人がいるから、油断はならない!?
でも、なんのおとがめもなく外に出ると、毎度の到着・出発のケアをするガイドのお姉さんが、他の人の出迎えに来ていた。
今回は、マレ到着時の出迎えはなしということだったので、あいさつだけして、「20時には戻ってきてくださいね。」と告げられ、「ではまた後ほど」とその場を去る。
さーて。集合まで軽く7時間。
見渡すと、結構ベンチに根が生えてそうな人、横になっている人が見受けられる。
私もあれにjoinしーよおっと、空港のベンチでよどむ覚悟はできた。
なんせエアポートホテルのデイユースは31,000円、しかも14時チェックインとのことで、論外。
それならむしろ、部屋ではなく、スパでリラックスしたほうがよい。
ただ、フルレのスパは、宿泊客以外の予約をとっておらず、ウォークインだと、資材不足で希望のコースが受けられなかったり、なんかダメなのだ。
元気だったら、マレのスーパーで、お土産用の紅茶を買いに行って、カフェで時間つぶすつもりだった。
でも今は、エアコンの効いたカフェよりも、ちょっと暑いけれど、このぬるい常温がありがたい。
ベンチで横になっていようと、巨大扇風機の風が、適度に当たる場所を確保してみた。
それにしても、白昼のマレが暑いとはいえ、半病人は、異常な発汗量で、毒出しだー。
最後の葛根湯を飲み干す。
横になる前に、2つあった荷物を1個にまとめていると、2席あけた横にチャイニーズが座ってしまった。
他にもあいてるでしょ、と苦々しく思っていると、ガイドのお姉さんがやってきた。
「夜までどうなさいますか?」
実際は「いますぐにでも、ここで横になります」な気持ちだが、「今は暑すぎるので、しばらく空港で時間つぶして、日が西に傾いてきたら、マレに行くかもしれません」と答えた。
すると、「もう一人、昼便で到着の方がいらっしゃるんですけど… もし2人ご一緒だったら、ホテルをデーユースされます?」
「あ、もう一人、いらっしゃるんですね。でも、もう、とうに出てきてる時間ですよねぇ…どちらに?」
「たぶん、あの方だと思うんですが…。」
と視線の先には女性がひとり。
「ちょっと声かけてみます。」
と去ってゆき、ガイドさんのカンは見事にあたった。
ヴィスタリトリート
「フルマーレでのデイユースは1泊70ドルですけれども、いかがですか?」
1人35ドル。
マレのカフェを数件はしごしたら、そのくらいはゆうにかかるだろうから、悪くない話だ。
そして、初対面の人と、フルマーレのホテルをシェアすることになった。
実は、このホテル、アイランドサファリロイヤルのモルディブ側オペレータ、ヴィスタ・カンパニーの所有するホテルで、当初、WTPから、15,000円でとれるという話があった。
正直、私はあまり、フルマーレという場所が好きではない。
嫌いではないが、好きじゃないのだ。
なんだろう?
人工島の無機質な感じがいやなのかもしれない。
フルマーレのデイユースに15,000円ねぇ…と思っていたら、デルタスカイマイルでとれることを3日前に知った。
滅多にパラオにゆかない私が、中途半端にためたマイレージを消化するいいチャンスだ。
すぐに予約をすればよかったものを、明日でいいや、と思ってたら、翌日には予約期間が終わってしまっていた。
眠りたいいま、1人35ドルなら喜んで出す。
もう一人の方も、できればデイユースしたいということで、ガイドのお姉さんが予約と送迎アレンジの電話をかけてくれた。
私たちのケアは、まったくのボランティアで申し訳ない。
ホテルに着いたらシャワーを浴びて、同室の人と、近くのホテルに遅いランチにゆく。
ホテルに戻り、私は就寝。
同室の人は、仕事があると、ラップトップ持って、カフェへと降りていった。
2-3時間眠ったか、彼女が戻って来ると、「きれいなサンセットですよ。きょうはナイトマーケットがあるらしいですよ」とのこと。
9割がた回復していたし、それなら、ちょっと行ってみましょうか?と、散歩に出た。
その間わずか数分なのに、もうとっぷり暮れていた。
ホテルのカフェのウエイターにナイトマーケットの場所を聞き出かけるが、それらしきものがない。
もう一度戻って聞くと、「何が買いたいの?」と、スーパーマーケットと勘違いしていることが判明。
ナイトマーケットというワードがぴんとこないみたいだ。
たぶん、夜市だとか、マレーシアでいうところのパサールだとかの、ディベヒ語がわかればいいんだろうけど…
別の従業員が出てきてわかってくれて、「メインストリートまで出ると、ダンジョンがあって…」
ダンジョンと聞こえたが…
数分歩くと、まず右手にナイトマーケットが見えて来た。
確かに手前には大きな穴が掘ってあったが、まさかこれがダンジョン?
うーん、何と聞き違えたか。
ナイトマーケットは、コタキナバルの30分の1くらいと思える小規模。
古着や、パチもの感満載のサングラス、ソフトクリームなんかが売られていた。
そして、左手には、2階建てのショップロットのようなものが、何棟か見えてきた。
そこだけあかりがこうこうと輝いていて、栄えている。
が、近づいてみたら、1棟めだけが、にぎわっていて、2棟目以降はさびれていた。
呼び込みにさそわれて、ヘディカなど揚げ物を買う。
ビールが恋しいが、ビールがないのがフルマーレ。
ホテルに戻ると、0%アルコールのビアと称して、単なるりんごジュースじゃん。
Q2 112 マレ23:25 ガン01:00
20時すぎ、ふたたび空港へ。
ヴィスタリトリートには、ちょうどきのうまでアイランドサファリロイヤルに乗船していた方がいらして、空港へ向かう車中、ガーフは天気も悪く、ナイトジンベエもはずれ、ハンマーヘッド1匹だけだったという、残念な話を聞いた。
数名の知り合いに再会し、国内線チェックインへ。
成田では27キロだった手荷物。
無料受託手荷物は20キロ。
エクセスはキロ2ドルだけれど、払いたくないなぁ。
7キロじゃ無理かな。
私の前にチェックインした3人は、あっさり通過。
私も幸いおとがめなし。
ちょうど私がチェックインをすませたとき、隣のカウンターも開放された。
すると、みんな次から次へと、支払いカウンターへ並ばされている。
エクセスとられた人に何キロか聞いたら28キロ。
27キロの私は、ギリでセーフだったのか?
それとも、人によってで、あたったチェックインスタッフのさじ加減しだいか。
ふと見ると、私が並んでいた列の職員は、男性から女性に変わっていた。
時計は21時。
ははーん、あのお兄ちゃん、21時上がりで、早く帰りたくて、面倒なことはしたくなかったってわけね。
まあ、ラッキーだったということで。
そして、ナイトフライトでガン空港へ。
ゲートから出ると、同じ型の機材がたくさん停まっている。
日本だったら、丁重にドアサイドまで連れて行ってくれるところだが、「あっち」的な誘導で間違えそうだ。
乗客は、ローカルと我々日本人だけな感じだが、途中、クルーのお姉さんが、我々外国人には赤道通過証をくれた。
ガン空港は、想像を上回る、ちゃんとした空港だった。
アライバルホールは広々として、きれいで、ちゃんとしたターンテーブルもある。
むしろ、マレよりいい。
珍しく荷物がさっさと出てきて、一番に外に出て、的場さん、板垣さん、そして強力な助っ人・真さんに再会。
今週は21人の、混み混みだー。
ほとんどがリピーター、私のようにガーフものしか来ないなんちゃってではなく、コアなリピーターさんが多い。
部屋も3人部屋。
同室の人に挨拶して、さっさと就寝。
風邪はほとんど抜け、さて、明日はサイナススクイズなしに潜れるか?
一抹の不安を胸に就寝。
シンガポールに