2012年2月18日(土)
早朝チャンギ
SQ633便からボーディングブリッジに出た時点で7:30。
定刻なら到着時刻は6:55。20分ぽっちの出発遅延くらい挽回するかと思ったら、しなかった。
まずは、真冬から真夏に衣替え。
ターミナル3には、パウダールームとフィッティングルーム仕様の着替え用ブースを併設したトイレがある。
でも、どの辺にあったか覚えていない。
用事がないときには行き当たるのに、必要とするときには、めぐりあえないもんだ。
到着ゲート近くのトイレは、日本人が大行列。
トイレはいっぱあるし、ちょっと先にゆけば、きっと並ばないですむのになぁ。
案の定、先にあるトイレはガラガラ。
着替え、洗顔、歯磨きをすませ、ショートブーツを入れてすっかりかさばった手荷物をせおって到着ホールに向かう。
パスポート・コントロールは、各列とも数人まち。
どの列でも大差ないだろうと、適当に並んだら、私の前にいたインド人がもたついてくれてタイムロス。
入国カードに記入漏れがあったようだ。
私は相変わらず、行列運がない。
やっと私の番が来ると、入国審査官の前には、いつものグレープキャンディーがあるので、きょうもいただく。
税関出口を出ると、時計は8:20。
フライトが遅れたうえに、飛行機はターミナル3のはしっこに着き、到着ゲートから到着ホールへの長い横移動中、動く歩道では歩かず、着替え、洗顔、歯磨きと、悠長にやっていたら、予想外に時間がかかってしまった。
たまたまシンガポールに来ている友だちと、9時にチャイナタウンで待ち合わせをしているが、約束の時間には、すでにピンチ。
MRTのホームまでエスカレーターを何本か降りなきゃならないし、きっぷも買わなきゃいけないし、電車すぐ来るかわからないし、乗り換えあるし…。
それに両替しないと、MRTに乗ったらおしまい、なシンガポールドルしか持っていない。
MRTとローカルの店での飲食くらいしか、現金はいらないと思うので、2000円もあればよいだろう。
足りなくなったら、必要に応じて、ショッピングセンターで両替すればよい。
急いでいるのに、money changerはどこも2~3人待ち。
右と左の窓口では、レートに0.01の違いがあり、小額両替には影響ないが、それでも有利な方に並ぶ。
先客の中国人とインド人が高額両替してるので、時間がかかっていたが、私のしょぼい両替は秒殺な感じ。
あまりの小額両替に、前の人たちが差し出されていた封筒さえ、もらえなかった。
そして、あわててMRTの駅にむかう。
MRT乗りまくり?
チャンギ・エアポート駅まで降りると、券売機の前で、きょうも数名が立ち往生しているのが、遠くから見えた。
やれやれ、ここでまたタイムロスかと思いきや、今朝は案内係のオバチャンがひとりいて、きっぷの買い方を教えたり、紙幣から小銭への両替をしていた。
私の番が来て、オバチャンに「チャイナタウン」というと、ボタンを一緒に探してくれだが、私が先にみつけてしまった。
オバチャン、チャイニーズなのに。
赤い南北線、緑の東西線、紫の北東線、黄の環状線の四路線しかないMRTは楽勝。
去年はiPhoneアプリを入れていたが、駅で路線図を見ればすむので、今は入れていない。
MRTでスムーズに移動するためには、乗り換え駅の名前と、目的地の路線の色を覚えておくことが大事だ。
なのに、路線図見るよりオバチャンに聞くほうが簡単と、チェックを怠り、「乗り換えはどこ?」とたずねると、「ふたつめのタナメラで乗り換えて、あとはそのままよ。」と教えてくれた。
タナメラ乗り換えは知ってるけど、1回の乗り換えですむのは気楽でよい。
買ったキップを、自動改札にタッチ&ゴー、と思ったら、エラー。
窓口に訴え、交換で、またまたタイムロス。
さて、わずか二駅なのに、タナメラまでは8分ほどかかる。
タナメラのホームに立つと、目の前は、うっそうとした緑の森。
湿気たっぷりの朝の空気に、真冬の日本のことは、早くも忘れ。
去年はタナメラから延々すわれなかったが、今朝はガラガラ。
シンガポリアンの若者男女7~8人と乗り合わせたが、みんな日本のマンガやゲームのキャラクターグッズを持っている。
日本語の書かれたTシャツの子もいる。
ゲームからは、「ウルトラマンなんとか~」。
さらに私の隣に座っていた男子は、私は知らないキャラの名前を日本語で書いた、手書きのパネルを持っていた。
いまふうの若者もいれば、みたからオタクもいる。
今、マレーシアもシンガポールも、K-POP一辺倒だというが、ジャパオタ、がんばれー!
彼らはみんな友達同士のようだが、行き先は違うらしく「バーイ」と一駅ごとに、ひとり、ふたりと降りてゆく。
MRTの高架線区間が終わり、地下に入ったら、乗り過ごさないよう、駅名に要注意。
ジャパオタも、シティホールに着いたときには、隣の手書きパネル君だけになってしまった。
ん!?シティ・ホール…乗り換え駅だよなぁ。
むむ、チャンギのオバチャンは、タナメラで乗り換えるだけと言ったが、そんなはずはない。
涼しい顔で、車内の路線図をチェックしに立つと、タナメラからずっと緑の線に乗ってきたが、チャイナタウンは紫だ。
やっぱり、もう1回乗り換えいるじゃん!頼むよ、おばちゃん。
思えばオバチャンは、チャイナタウンもすぐに路線図からみつけられなかった、頼りない案内人だ。
この線ではチャイナタウンには着かないと知った今、即、降りてしまいたい。
シティホールにさえ戻ればどうにでもなるだろうという安易な考えで、車内の路線図をよく見もしないうちに、さっさと次のラッフルズ・プレイスで降り、ホームで再度、路線図をよーく見る。
なーんだ、そのまま緑の線に乗って行っても、紫の線に乗り換えられた。
ま、所要はあまり変わりなさそうだけど、赤い線に乗り換え、シティホールを通り、紫と交わるドービーゴートへ向かう。
すでに約束の時間を過ぎていたので、ドービーゴートに着くと、友達に詫びの電話。
ところが、友達も遅れていて、ドービーゴートにいるという。
電話を切ったら、入れ違いに、遅れるごめんメールが入っていたことに気がついた。
紫のホームに降りて、きょろきょろするまでもなく、名前を呼ばれ、難なく再会。なんてムダのない!?
朝は中華と決めていたので、予定通りチャイナタウンへゆく。
チャイナタウン
駅から地上に出たら、目の前がフードコート。
さっそくチェックしてみるが、シンガポールの朝は遅く、営業中の店は少ない。
マレーシアでは、といってもサバ州しか知らないが、飲食店は朝7時には開く。
フードコートを一巡するが、ここで食べたい!って思わせる店がない。
準備中の円卓は、しぼりの甘々なふきんでふいたあとでびしょびしょ。
ひと気のないフードコートには、不衛生そうなイメージばかりがきわだつ。
床にはゴキブリも歩いてるし、却下。
フードコートは出て、レストランをさがしに、町を歩いてみることにした。
今朝は、空はどんよりで、暗い朝だ。
町は旧正月の名残りで、歩道橋には、まだドラゴンが飾られている。
中華ふう派手派手ドラゴン、かわいい。
パゴダストリートに出て、ヒンドゥー寺院を外からながめる。
くつろぐ聖なる牛さん、かわいい。
道端に止まっていた、鴨肉屋さんのトラック。
かわいい。
結局、町のレストランは営業開始前の店がほとんど。
開いている店は、いかにも欧米人ツーリスト目当てで、ローカル色皆無だったので、フードコートに逆戻り。
フードコートは、さっきよりはましだが、まだまだ閑散としていて、あまり選択肢がない。
麺にしようかと言っていたところに、あめ色のダックが目に飛び込んできた。
これには抗しがたい…。
今朝は鴨肉朝食に決定。
トリの出汁のきいたスープ、ダックとかめばかむほど味が出て美味。
でも、しばらくしたら、味が一様で飽きてきた。
こりゃ、皮だけにしときゃよかった。
鶏の皮は、うえっとくるのに、ダックの皮は、なぜに美味しいんだろう。
飽きても3ドルだからご満悦。
そして口直しに、さくら友蔵みたいなご老人のやってる、甜品屋でココナッツジュースをいただく。
コタキナバルのココナッツに比べると、ずいぶん小さいけれどおいしい。
最近、マドンナプロデュースで、セレブが携帯するというVita Cocoなるココナッツウォーターが、美容と健康によろしいと高く売られており、ココナッツずき&痩せたい系としては、買おうかどいうか悩みどころ。
でも、こうして本物のココナッツウォーターを安く飲むと、Vita Cocoなんて買うもんか!と誓う。
負け犬の遠吠え!?
友蔵の店は回転がよく、次から次へとローカルがやってくる。
ローカルには、目は欲しいが、食べるとナンダコリャなアイスカチャン(マレー風かき氷)や、ライチーが人気。
中でも、よく売れるのが、さとうきびジュースだ。
友蔵が、さとうきびを何本も専用のしぼり機にかけてジュースにするのを物珍しく眺めていた。
私たちがのんびりしている間に、すでに、隣のテーブルのゲストは、3回転くらい変わっていた。
ココナッツジュースを飲み干し、中のココナッツパルプも根こそぎ食べたので、腹ごなしに散歩しながら、次なるランチ場所をめざすことにした。
フードコートの隣には、百貨店があるので、先に、まともであろうトイレに寄っておく。
エアコンが効きすぎた1階化粧品売り場奥にあるエレベーターで、最上階の5階まであがる。
午前中の家庭用品売り場は閑古鳥、なのにトイレだけは混んでいた。
下りは、エスカレーターで1階ずつ降りたが、ひやかすべき売り場はなかった。
シンガポールのエスカレーターは高速で、日本の速度に慣れていると、およ、と思うが、忙しい現代人にはよいなぁ。
さぁ、じゃらんじゃらん!と思って、百貨店から出ると、外は雨。
タャイナタウンでは、エッグタルトの有名店にゆくことを切望していたが、無理。
やわい折りたたみ傘じゃ、たちうちできなさそうな降りである。
またフードコートに逆戻りすると、ダブルハートのロゴがついたパラソルが見えてきた、
Wall's(アイスクリームメーカーの名前)だ!
まだ朝だけど、雨だし、時間つぶしにアイスクリーム食べよう!
アイスクリーム売りのおじさんに、何がよいか聞かれるが、ココナッツとヤムとドリアンで悩む。
元気よく、「ココナッツ!」と言ったら、「そるどあうと」との返事。
こんな朝っぱらから売り切れじゃなく、入荷してないんでしょ、とつっこみたいが、あっさりヤムにした。
ピンクとグリーンの食パンみたいなのにはさんでほしかったのに、なぜか、ウェハーと言ってしまった。
アイスクリームをあっという間にたいらげ、雨はやみそうにないので、マックでお茶することにした。
こちらのマックのバイトも、日本同様、高齢化がすすんでいる。
アイスコーヒーは2ドルで、日本より物価の安いシンガポールなのに、マックコーヒー、日本とたいしてかわらないじゃん、と不満に思ったら、はるかに量が多かった。
マックには、老若男女、さまざまな世代が来る。
このあたりのチャイニーズは、みんなこどもはこどもらしく、おじいおばあは、おじいおばあらしく、なんか、レトロ感があって、見ていてなごむ。
そして、昼に近づくにつれ、朝とはうってかわって、フードコートは大賑わい。
屋根がない中庭部分には、テントがはってあるが、雨はテント内に容赦なく降り込んでいる。
それをものともせず、パクつく人々に気合いを感じた。
結局、昼過ぎまでマックで粘り、やっと小降りになったので、今度こそ場所移動。
再度お隣の百貨店のトイレを拝借。百貨店も混んできた。
そして、次なるフードコートを求めて歩く。
当初のシンガポールトランジット構想は、マンダリン・ホテルにある有名なChatterboxのチキンライスをいただき、昼はチルドマンゴプリンが絶品なシェラトンで飲茶、そして願わくばラッフルズのティフィンルームでハイティー、というデラックスホテルめぐりのはずだった。
ところが、Chtterboxが11時オープンというので、朝食には遅いと、チャイナタウンで朝食にしたうえに、ダックを食べてしまったことにより、今回もなしくずし的に、チープこそわが命、B級グルメ万歳!になってしまった。
ラウ・パサ・フェスティバル・マーケット
チャイナタウンからちょっと歩いて、Lau Pa Satに着いた。
ここも、土曜日の昼下がりは、超sleepyな感じ。
インド、コリアン、和食、、、ここでは、私たちにとって用のない店ばかりが並んでいる。
あとから思えばサテなのだが、とにかく点心が食べたい。
入ってきた場所が悪かったようで、点心ないのかな、とあきらめたところで、あったー!
小籠包が蒸しあがる前に、Tiger。
小籠包は、セイロふたつで8ドル!ワンコイン価格。
ポークとカニにした。
もうちょっとつまみたい感じで、水餃子も追加オーダー。
真昼のTigerに満足したら、これといったあてもなく、歩き回る。
ほどよくTigerがまわって、長距離じゃらんじゃらんも苦にならない。
ずいぶん歩いて、MRTの駅に行き当たり、友だちが泊まるホテルのあるエスプラネードまでついて行く。
駅のコンコースにはセブンイレブンがあり、本日二回目のアイスクリーム、マグナムをGET。
セブンイレブンのインド人店員は、超態度か悪かった。
なぜかマーライオン
18時過ぎたし、そろそろ空港に戻らなきゃ。
ホテル隣接の商業ビルを通って、エスプラネード駅に向かう。
ビル内の表示では、いかにもビルから直接MRT駅に入れそうな感じだったが、入れなかった。
そのとき、ビルの外に出たら、期せずして、左手にはマリーナサンズ、右手にはマーライオンが登場。
シンガポールの高層建築は、日本ではありえないやわな作りだと、日本の建築関係の人々は驚愕するらしい。
地震がない国っていうのは、うらやましい。
それに、こぎれいだし、いつも夏だし。
でも、足元の海の色は汚いし、ここから見えるなにもかもが人工的で虚栄な感じ。
シンガポールも、コロニアルな街並みのところは風情があって好きだ。
食べ物も、マレーシアにはとうてい及ばないが、安くて美味しい。
ローカル化してこそ楽しく、観光場所には、本当に、あらためてがっかり。
そういえは、チャンギで入国して以来、ほかの日本人には、いっさい会わなかった。
帰りもシンガポールで遊ぼうと思ったけど、どーしよーかな?
さあ、モルディブ!
SQ452 シンガポール→マーレ
マレゆきはターミナル2から出発。
ゲートはすいていた。
機内も後方は空席が目立つ。
ミールは、チキンかビーフ。
チャイニーズなビーフより、マレー料理なチキンにした。
牛豚ずきな私が、日に2回もチキンを食べるなんて、めずらー。
スパイシーなチキンは、なかなかいける。
そして、デザートに本日三度目のアイス。
しかもマグナム。
1日3回アイスクリームは、いけないことだが、私には、辞退する勇気がなかった。
タイガービールもらって、二席ならびのところにコンパクトに折りたたまって寝た。
窮屈だけど、すわってるよりは楽だ。
ふと目がさめ、起き上がって外をみると、星空が素晴らしい。
こりゃ、寝てる場合じゃないとトイレにゆき、他の乗客がおやすみタイムなのをよいことに、歯磨きなどごゆるりと。
さあ、星の続き、と思って、席に戻ったら、すぐに機内点灯で、星は見えにくくなってしまった。
着陸も近い。
イクエーター号乗船
また眠ってしまったようで、ドンと着陸して気がついた。
4時間も乗っていた気がしない。
タラップへ出ると、乾季の夜の心地よい空気。
入国審査も昔よりずいぶん早くなったし、税関検査もスムーズになった。
税関出口を出て、STWorldの係を探す。
まずはSTのカウンターに連れて行かれ、そのあと、ほかのゲストが待っている場所に案内された。
この間、係員3人くらいのリレー。
なぜか途中で、「アイランドサファリロイヤルですよね?」と声をかけられ、係員も私も「イクエーターです!」と言っているのに、「いや、うちでしょ?」
イクエーター号の集合場所にゆくと、私以外のゲストは、すでに全員到着ずみ。
といっても8人だけ。
どうみても、私より若い人はいなそうだ。
シニアの方々が、チャネルダイブ満載の乾季のスペシャルクルーズに参加されることを、すばらしいと思うと同時に、若者ダイバー市場の開拓が急務だと強く感じた瞬間。
ドーニに乗ると、皆さん、いかにも、このドーニに乗り慣れています、といった様子。
そしていちこさんがやって来て、開口一番、「エンリッチをとってください」
なんですと?
エンリッチの有効性は十分承知しているが、わざわざ追加代金払ってまで、やりたいものではない。
そもそもモルディブには、最大水深30メートル法があって、30メートル以浅のダイビング3本じゃ、疲れもしないのだ。
でも、「ほかのゲストは全員取得済ですから」と、お断りを了承してもらえない。
私以外、全員がヘビーリピーターであった。
予定していないことなので、そもそも講習代分のUSドルを両替していないことを話す。
USドル圏にはめったに旅行しないので、STWorldに最低限必要なチップや船の燃油サーチャージを確認し、あとはドリンク代と予備として数十ドル余分にしか両替して来ていない。
免税やマーレで買い物をしたければ、カードを使うつもりで来た。
日本円があれば、という話になるが、盗難や紛失のキケンを避けて、羽田からの往復に1000円もかからない私は、諭吉ひとりに英世数人しかつれていない。
船ではカード決済ができないし、cashの用意がないことと、私にはNitroxを使う機会がないことを説明するが、「帰ってから振込みしてでも!」ということで、この船のカルチャーでは、エンリッチなしではチャネルダイブはできないらしく降参。
ブルーシャーク2では、クウキの提供で、去年十分楽しめた。
あ~、エンリッチ搭載してないBS2にしときゃよかった、とか、さっきアイランド・サファリ・ロイヤルゲストと間違われたとき、しれーっとそのままついてけばよかったとか、来る場所間違えた感に支配されはじめた。
母船に乗っても、ブリーフィングがあるのは私だけ。
アウェーにもほどがある。
どのみち寝不足なので、乗船直後のビールも飲まず、さっさと眠りにつく。
ネガティブな気持ちで。