くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

マクタン マクロざんまい (4) ハゼ編

2016-02-26 08:43:22 |  ダイビング
マクタンでのお楽しみのひとつは、さまざまなハゼ宅訪問。
ピントが合わなかったって、ひっこまれたって、それでも楽しいハゼゲッチュ。

まずは、ドワーフゴビー、ピグミーゴビーという名を持つ、どっちに転んだってチビなベニハゼ属のみなさん。
アップは撮れないわ、ある程度寄れば、尾びれカットになるわ。
全身入れば、ちっさすぎ。

キャンディーケインドワーフゴビー。






メガネベニハゼ。






レッドスポテッド・ドワーフゴビー。




シリウスベニハゼ。




ブラックベリードワーフゴビー。




ホテイベニハゼ。


スポットフィンピグミーゴビー。


アオギハゼ。


ロングレイドドワーフゴビー。


ヒメアオギハゼ。




ベニハゼSP



そして、同じくピグミー、ドワーフなイソハゼ属からシロオビイソハゼ。





イソハゼ属は短命で、天寿が3週間半くらいのものもいるそうだ。
シロオビイソハゼがどうなのかは知らないけれど、今後は出会ったときは、もっと出会いに感謝したい。

ベニハゼ属と、イソハゼ属、どっちもピグミー、ドワーフっていう呼び名だから、ごっちゃにとらえていたことを反省。
ベニハゼがTrimma、イソハゼがEviota、どっちもラテン系の響きがよろしいわ。


続いてガラスハゼ属。
ガラスハゼ。








ホソガラスハゼ。






そして、ウミショウブハゼ属。
ウミタケハゼ。








アカスジウミタケハゼ。








エロンゲートゴーストゴビー。



コバンハゼ属、イチモンジコバンハゼ。



とにかく、どうしても、全身撮れない。


クロイトハゼ属アカネハゼ。

これまたどうやっても全身入らない。


ミジンベニハゼ属のミジンベニハゼ。





そして、ハゼを訪ねて5気圧ワールドへ。
チェイサーの、私にとっては高い50パーセントエンリッチドエアを用意して。
いい写真がとれなくったって、高い空気を吸ってせっかく撮ったんだから、バンバン載せる。
そこは、透明度が悪くて、薄暗い砂泥の世界。
砂地はみんなハゼのもの!?と思えるほど、たくさんの小さな住人たち。

モエギハゼ属、イエローラインドフェアリーゴビー。












ハゴロモハゼ属のお仲間。


ヤツシハゼ属のクロセンス。


ダテハゼ属のホワイトアイシュリンプゴビー。


このへんで、ふつうの深度の、普通の砂地にいるハゼに戻ろう。
サラサハゼ属のサラサハゼ。





ホタテツノハゼ属の仲間、レイドシュリンプゴビー。


ネジリンボウ属のヒレナガネジリンボウ。




クロイトハゼ属のオトメハゼ。


オオモンハゼ属のオオモンハゼ。


そして、またまたダテハゼファミリー。
ヤマブキハゼ。


クビアカハゼ。


ヒメダテハゼ。


ニチリンダテハゼ。


見慣れたニチリンもアクエリアスにかかれば…

ライトの設置もさることながら、めげないハゼもすごい!

もっともっとハゼゲッチュしたい。

ブル見ペリリューwith OMZ (2015/11/22~2015/11/26)

2016-02-17 13:58:12 |  ダイビング
「ペリリューでブルシャークが見たいんだよねー」と友だち。
「ブルって、形は単なるサメじゃん」と私。
パラオから心が離れているうえに、サメなら、ハンマー・ホエール・タイガー・トレシャーとフォルムが特徴的なサメが好きで、渇望するサメはメガマウスな私には、ブル熱望が、いまいちわからない。
「いや、とにかく、でかいんだよ」と皆が言い。
そこに「ペリリューならオムズ。オムズのカトウは、少なくともロウニンは100パーセントだぞ。」との声。
そのひと言は、とてもブルには興味があるとは思えない、俗に言う変態ダイバーが発したが、変態なだけに情報収集力には定評があり、説得力があった。
ロウニンの群れは、かつてビヤドゥのチャネル内で、一度見ただけ。
それを必ず見せるなんて。
しかもみんなが切望してやまないブルも見せるなんて。
オムズってなんかすごそうだ。
ブルを見たこともないし、これは、行かなくちゃいけない。
いともあっさり、ひとりひそかにペリリュー行きを決意。

そんなオムズは噂にたがわず、ロウニンの群れもブルもしっかり当て、おいしいごはんもいただける、最強サービスだった。
そしてペリリューの海は、想定外に冷たく、激しく、手ごわかった。
個人的にはぷちトラブル続出の、海でも陸でも、ペリリューの潮同様、アップダウンの激しい旅だった。


ブル見日和の潮
「バラフエダイの放精放卵、ブルシャークが狙える早朝ダイビングは11/24~26だから、できればもう2泊したほうがいいわよぉー」
7月に、神子元ハンマーズではじめて会った加藤さんから、そうアドバイスされた。
勤労感謝の日がらみの3連休+年休1日だけ使って、11/21(土)~11/25(水)のデルタ利用の最短で行こうと予約を入れていた私が、ハンマーズのヘルプに来られていた加藤さんに、あいさつがてら、「11月にペリリューでお世話になります。」と声をかけたときのことだ。

カレンダーも見ずに、すらすらとバラフエダイ放精放卵デーを言えるその記憶力・その分析力に、妙に納得。
でも年休が枯渇しつつあるので、延泊よりも、完全にブルに狙いの道を選ぶことにした。
11/23にペリリュー入りして、24、25、願わくば26日の3回、ブルトライの早朝ダイビング。
そのためには、11/22(日)発、11/27(金)朝着で、会社直行の、毎度の体力勝負旅。
ブル様のご都合とデルタの運航日が合わないので、金輪際グァム乗り継ぎはしないと心に決めていたのに、またもやUAのグァム乗り継ぎにせざるを得なくなった。
出発の数日前には、マーシャルで台風26号が発生して、パラオ行けないかもと、半ばあきらめていたら、それてくれて、セーフ。
ちょっとだけついてる!?


11/22 UA827 成田1100 グァム1540
日曜日で、通勤の迷惑にならないので、都営地下鉄→京成乗り入れの在来線で、ごとごと成田へゆく。
ペリリューといえば、サンドフライ。
駅に向かいがてら、虫除け買おうとツルハドラッグに寄ったら、見当たらない。
店員に尋ねたら、「虫除けですか!?」と季節はずれだからか、目を丸くされた。
「確か1種類は…」と陳列棚に連れて行ってくれたが、あったのは、デカいスプレー缶1種類だけ。
「あ…、お、大きいのしかないんですね…」
「メーカーに在庫を確認してお取り寄せもできますが」
「すぐに必要なんで、さーせん」とそそくさと立ち去る。

クリスマスまであと1ヶ月、第一ターミナルにはStar Warsツリーが飾られていた。

UAのカウンターには若者率高めの長蛇の列ができていたが、UAの職員に、オンラインチェックインしてありますと言ったら、すぐに受付してくれた。
UAのチェックイン職員は、あっけらかんとしていて、アメリカの航空会社の人、って感じ。

時間があるのでコーヒーでもと、1フロア上のローソンへ行くと、22日が「いちごのせの日」なところにもってきて、11月22日は「いい夫婦の日」にあたるから、ウチカフェロールケーキはいちご2個のせ♪

やめときゃいいのに、ついつい手が出、展望デッキで飛行機見ながら、いちごちっちぇー、といただく。

ロールケーキたいらげても、まだまだ時間があるので、今回はこれまでなかなかチャンスがなかった、自動化ゲート利用登録をしてゆこう。
自動化ゲート利用には指紋登録が必要だが、なかなか指紋が読み取れず、窓口のおばさんに、かなりイラっとされる。
出発前夜、シグナルフロートにつけたリールの紐が思いっきりひっからまったのと格闘していたら、秋の乾燥肌シーズンも手伝って、指先はガサガサ、しかもぱっくり割れてしまった。
エラー続きで、超高圧的におばさんに、鼻息荒く、「はい、指変えてとります(-_-メ)」と威圧されること数回。
なんとかとれたとほっとするも、実際の自動化ゲートでまた読み取れず、結局、有人ブースへ。
乾燥肌に自動化ゲートはむかないかも。
ちょっとした挫折感。

成田はどんより。

UAだと、南の島に行く実感がわいてこない。
滑走路に出る手前、離陸待ちの飛行機が列をなしている。すぐ後ろはガルーダさん。


機材は旧式で、パーソナルエンターテイメントはない。
手持ちのスマホやタブレットを機内WiFiにつなげば、エンターテイメントが利用できるということだったが、ぜんぜん動作してくれない。
もともとプログラムも少ないし、グァムなんてあっという間だから、まあ、どうってことない。
ベジタリアンミールをいただく。

レッドキドニーに、カレー粉まぶしただけなので、もそもそするが、体には良さそう!?
ソフトドリンクのヴァリエーションが少ないので、コンチ時代から、いつもロングライフミルクをもらうことにしている。
みんなまずいというが、私には、粉っぽさががまずうまだと感じる。
グァムに着くと、ひさびさに青空を見た気がした。


きょうもイミグレは、予想どおり長蛇の列。
しかもESTA専用レーンがなくなり、Foreign Passportは皆同じレーンに並ばされる不条理。
ESTA代13ドル返せ~!
小一時間待って、やっと順番が来ると、ここでもなかなか指紋がとれない。
けさの成田の再来だー。
ムスっとことをすすめていたイミグレのチャモロ系オフィサーに、突如、「君はパラオにいくのかね?ダイビングのインストラクターかね?」と聞かれた。
「働いていないけど、まあ、そうです。」と答えたら、「ダイバーの指先は荒れているから、指紋とれない人が多いんだよ。僕もダイバーでね。」と急ににこにこ。
「パラオ楽しんでおいで」とやさしいおじさんだった。
次なる関所の税関は、テキトーな感じで、紙だけ渡してスルー。
最後の関所は、上階のセキュリティチェック。
ボディスキャナーのために靴を脱ぐのがとてもいや。
成田でも、ブーツは脱がせてスクリーニングしていたけれど、スリッパ差し出すのは、さすが日本。
もっとも水虫菌ついてそうで、微妙だけど…
さて、保安検査、ネックレスが気に入らないのか、スントが気に入らないのか、金属探知機が鳴りまくる。
結局、別レーンに行かされ、手をチェックされる。
保安検査場の職員が全員RUDEで、ムカつく。
私が爆薬を触ったとか、ピストル撃ってきたとでもいうのか、バーカ!と心の中で悪態つきながら、チェックを受ければ、ほら見たことか、おとがめなし。
もっと精度のよい機械を導入しやがれと、すっかりやさぐれた気持ちになった。

いちおう、免税店チェック。
グァムは、町中のガレリアで買い物してもらいたいのだろう、空港の免税は、新製品もないし、使えない。
おまけに帰りに買おうと思った、定番中の定番チャモロチップクッキーがどこにもない。
サプリの品揃えと7Dのドライフルーツだけが豊富。

腹ごしらえにナチョスとバドライト。
ボリューミー、かつ大味。

これはハイカロリーなだけで、大失敗。


UA157 グァム2000コロール2110
日本人クルーが2名も乗っていて、機内アナウンスも日本語があるのは、さすがパラオ線。
関西から飛んできた機材らしいが、成田線にはなかったパーソナルビデオがついている。
UAのコールセンターに、ベジタリアンミールのリクエストをしたとき、「ミールサービスは成田グアム間だけです」と案内されたが、グァム-コロール間にもミールが出てきた。
機内食は、渇望していたチャモロチップクッキーつき。
小さな幸せ。

チキンがはさまっていた。

ここでもまた、粉っぽいミルクをオーダー。
通路をはさんだ席にかけていたパラワンのおばあちゃんのひとりが、「レッドワイン」と頼んでおきながら、料金請求されたら、「料金かかるならいらない」と、日本人クルーとぷち押し問答。
栓あけちゃったし、クレジットカードとも無縁そうで、クルーがあっさり折れ、コンプリメンタリーになっていた。

2時間10分で、あっという間にコロールに到着。
さっさと降りて、ビジネス客をも抜かす勢いでイミグレに到達することができたが、これまた到着ホールは長蛇の列。
不幸にも、中国からのチャーター便が着いたあとだった。
そして今回も、またまた行列選択運のなさを余すことなく発揮して、いちばん短めと思った列に並んだら、いちばん縮まらない、小さな不幸せ。
私の前後には、白人アメリカン熟年集団。
みんなXLで、よさそうな人たちだが、体も声もデカすぎ。
あしたは何時にダイビングだとか、器材をどうのとか、私の頭上を飛び交う、アメリカンイングリッシュ。
みんな腹から声を出してしゃべるのでうるさいし、ツバが飛ぶぢゃないの。
中国人集団の入国がひとしきり終わったら、どんどん短くなるイミグレの列。
やっと外に出ると、現地旅行会社の送迎くんとミート。
イミグレを通過できたのが遅かったわりには、10分くらい、他のゲストが出てくるのを待って、それぞれ別のホテルにゆく4名を乗せて、出発。
と思ったら、新人くんらしく、ダイバーのデカい荷物4個をうまい具合に積み込めない。
先輩社員の女性がしまいにキレて、こわいこわい。
新人くんが車中でブリーフィングさせられるが、カミカミ。
でまた先輩がプレッシャー。
車中は、パラオ初めてです男子2名と、クルーズコントロールの30回以上リピーターというつわもの女子。
30回もリピートする、パラオとクルコンの魅力を根掘り葉掘り聞きたかった。


パラオ パラダイス ホテル
初日はパラダイスホテルに宿泊。
レセプションは2階。
エレベーターがないし、ポーターなどもちろんいない。
ここは、車中、後輩ガイドを叱咤してた、先輩女性が荷物を運んでくれた。
後輩には、めっぽう厳しいが、お客には、めっぽう感じよい・・・プロ意識だな。
レセプションにいたのは、小柄なパラワンの女の子。
「誰かに荷物を運ばせるわ」と言い、その子が3階の部屋まで案内してくれた。
エアコンつけてくれて、「ぐっない」と出ていったと思ったら、2-3分で重い荷物をえっちらおっちら運んできてくれた。
小柄なのに申し訳ない・・・快くチップを渡す。

さて、部屋の様子。
ツインルームは、ちょうど2台のベッドの中間にあたる手前に、邪魔な柱があった。

長居したい感じの部屋ではないが、寝るだけならOK。

バスルームはシャワーだけ。


そしてすべてがハングル文字。
中国語なら、漢字で推測できるけど、ハングルは万事休すだ。
バスルームの石けんも、歯磨き歯ブラシも、電化製品も。
テレビのリモコンが理解できず、画像が映らない。
でも、1泊だし、まあいいやと思える。
横になって、うとうとしたら、金縛り。
指ひとつ動かせばすぐに解けるので、さっさと解除、パラオだからやばいかも、と思っても、オバケが見えるわけでもない。
あしたの朝は6:55にタクシーがピックアップにくる。
寝なくちゃ。気を取り直し、寝直したら、またまた金縛りで、んも~!
霊感ないのに。

朝、窓からは海、そしてWCTCの側面ビュー。

季節はずれの台風を心配したのがうそのような、予想外に静かな海。
角部屋で、もいっこの窓は、通りビュー。
はは、オバケなんて出そうもないね。

WCTCのとなりという便利な立地で選んだけれど、夜遅く着いて朝早く出るんだから、意味はなかったか…
Trip Advosorの評価は高いけれど、リピートするほどではなく、ペリリューに渡る前泊なら、桟橋に少しでも近いホテルしとけばよかったと、ちょっと後悔。
きのうの機内食についてきたチャモロチップクッキーだけが朝食。
重曹強くて、これもやっぱりまずうま。


ペリリューへ
6時45分に扉を開けたら、部屋の前で、おじさんと、きのうとは別の、アジア系女子が微笑みながら、立っていた。
部屋の前で待ち構えているとは想定外だったので、ちょっとうろたえる。
待ってましたとばかりにおじさんが荷物を運び、女子がチェックアウトのご案内。
といっても、キーを返すだけ。
タクシーが来るまで、レセプションで待っているとき、女子と会話。
KBブリッジが落ちた年に来た、フィリピン人だという。。
パラダイスホテルはオーナーが韓国人で、ホテルの備品のすべては韓国製らしい。
でも、日本人・中国人が多いとか。
数分でタクシーが来て、短いご縁のホテルとさよなら。
タクシーは肝っ玉母さん的なパラワンのご婦人で、けっこうお年を召されているように見えるが、力ありそう。
このおばちゃんにも、レセプションにも、パラオにはよく来るのかと聞かれたが、去年の弾丸ユーカクは葬り去って、「パラオには長年来ていなくて」と答えると、町が変わっただろう、と事細かに教えてくれる。

7時10分までにFisheris dock桟橋集合ということで、待つこと数分、典型的なパラワンのおっちゃんがボートでピックアップに来た。
海は平らで、快適な約1時間のボートトリップ。



ペリリュー着いたら、トラック乗って、オムズへ。



オムズ
宿泊もオムズのクラブハウス。


共同トイレ、共同シャワー、部屋にはベッド1台と大きな扇風機と、背高めの机がひとつだけ。
無駄なものはいっさいないのだ。
エアコンがなくても、海側の部屋は寝苦しいこともなく過ごせた。

オムズ裏はすぐに海。
日々、サンセットがきれい。


引いてる時間に、干潟の生き物観察でも、と踏み入ったら、そこはヘドロ。

ぬかるみに足をとられ、即刻戦意喪失。


Dive with OMZ
かんじんのダイビング。

南の海は基本28度であってほしいが、水、冷たっ!
しょっぱなから24度。
いちばん低いところで22度。
それでもなんとか乗り切れたのは、ダイブタイムが短いから。
潮を読みつくして、エントリーして、わっと潜って、大物見たら、長い安全停止。
1ダイビングはだいたい30分くらい!
だいたい、1回停止をクリアしたら、次なる停止を指示されるプロファイル。
それなのに、不思議と物足りなさを感じない、「太く短く」の妙。
ずっと走りっぱなしな感じのダイビング。

ギンガメアジどっちゃり。











でも、皆さん、ギンガメのことはスルーぎみ。

ロウニンは毎日群れGET!








ギンガメのような愛くるしさはないけれど、このふてぶてしさがたまらない。




ミカヅキツバメウオの群れ。

これはシパダンでいつも見てるので、ぶっちゃけどうでもいい。

バラフエダイ。
モルディブにもシパダンにもいるが、ほぼスルーされる魚である。
でも、この地味で緩慢な印象な子たちが、満月の2日前から満月の日まで、産卵行動で大群をなすからこそ、ブルやカマストガリザメが来るのだ。




ぐっちゃり。


そして、バラフエダイねらいでやってくるブルシャーク。
早朝はDEEPなうえに暗いので、画像は無理。
でも、昼でも、何回か出会う機会に恵まれた。
確かにでっかい!

確かにぶっとい!


そういえば、カマストガリザメは見なかった。
出たらサインはカマのポーズということだったので、楽しみにしてたのに。

ペリリュー入りした日は3本、2日目と3日め4ダイブ、ペリリューを去る4日めは1ダイブ。
ブル狙いの早朝ダイブには、毎朝4時20分頃起床。

ボーっとオムズ裏の月を見ながら、ウエットスーツを着て、トラックに乗り込んで、JettyへGO!
バラフエダイが放精放卵するような日には、特に大発生すると噂のサンドフライ。
虫除けがないうえに、ブーツをはかないので裸足な私は、足がブチブチになることを覚悟していたが、かゆがっている人々を横目に、なぜかサンドフライフリー。
昔、シパダンでさんざん血を吸われて、痕がえぐれるほど掻きむしった過去で、免疫ついてるのか?
ちなみに、ローカルや加藤さんも、腫れたりはしないそうだ。


月の入りを待ってエントリー。


早朝から戻ったら、加藤さんの手づくりの朝ごはん。
そして、「あさが来た」をみる。
加藤さんが、「あ~さ~がくるたび」と主題歌を口ずさみ、「あおいちゃん、不幸が似合うわ、かわいいわぁ」とか言いながら見入っているのを、私は生暖かい目でながめつつ、玉木宏は相変わらずなんて美しいんだろうと、ウォーターボーイズでアフロが燃えた時代からのファンは思うのだった。
そして、イノッチと有働さんが出てきたら、ダイビングに出発だ。
2本潜って、ランチ。




弁当たいらげたあと、同じポーズで寝る、ボートマンとスキッパー。


3ダイブして、14:30頃には帰って来る。
夜は加藤さんの手料理。
みんなダイビングの疲れで、20時には就寝。

ペリリューの潮は、アップあり、ダウンあり。
スントのデータをPCにつないでみたら、グラフが大変なことになっていた。

最終日の早朝ダイビング、潮見の段階では、「ゆるく流れてます」だったのが、最後になった私がエントリーしたら、あ~れ~!?
ブン流れている。
アメリカ人が、ペリリューエントリー前に「See you in Manila!」と言う話が頭をよぎる。
みんなが進んでいった方にゆこうと思っても、どんどん陸側にむけて押し戻され、動けない。
リーフにたどり着いていたダイバーたちが、別の流れに乗って、どんどん小さくなってゆくのをみながら、これはもう追いつけないと思った。
サイナスも痛いし、ブルもきのうまでに何度か見たことだし、無理はせずに、さっさと浮上しようと決意。
が、どんどん慰霊碑のある岸へと押し戻される。
岸近くで上がったら、ボート寄せられるんだろうか、それに陸近くで波にもまれるのもいやだ。
リーフは数十メートル先に見えているから、なんとか沖に出よう。
つかまりどころの少ない平坦な棚なので、這うこともままならず、指のひび割れが南国に来て治ったのに、今度は爪が割れそう。
10分近くかけて、リーフまでなんとかたどり着いたら、さらにぐぉーっと流れてきて、レギュが吹っ飛び、マスクに水が入り、もう、死ぬー。
でも、ペリリューの、色のない景観の中で死ぬのはごめんなので、マニュアルどおり止まって考えて、レギュをリカバリして、マスククリアして、なんとかドロップオフに出る。
バラフエダイたちが、私をあざ笑うかのように見ている被害妄想。
さて、まわりを見回してもバブルはないし、さあ上がろう。
幸い、今朝はベタなぎ。
まだ朝日の時間帯だから、反射も少なく、きっとボートがすぐに見つけてくれるだろう。
と思ったら、こんどはダウンカレント。
面倒くせっ!
サイナスはもう限界。
フロート上げて、ヒュるると、安全停止もそこそこに浮上。
ボートはすぐにピックアップに来た。

あとから聞いたら、浮上する姿は目撃されたらしく、どんな潮でも、最終的には同じところに流れ着くのがペリリューカットの流れだとか。

ペリリュー。
一瞬で潮を見極める加藤さんの潮読力と、そのコントロール下にあってこそ、安全無事に潜れるんだと思う。
ただ、川のように流れることもあるので、ちょっとでも体調に不安要素があったら、潜るべきではないというのを痛感。
他のゲストは、次の予約もしているペリリュー愛の強い人びと。
ペリリューには、まだ20代だった90年代にせいぜい、計3日潜った程度。
思えば、はじめてグレートハンマーヘッドを見たのも、水中でハシナガイルカの親子に会ったのも、ペリリューで、ペリリュー経験乏しいわりには、けっこういい思いをさせてもらった。
群れのサイズもデカく、ブルでアドレナリンも出るが、私がそこまでペリリューに入れこまないのは、ペリリューの水中景観に不毛感があるからだと思う。
やっぱり、コーラル、枝サンゴがあるカラフルな海が好きなので、ペリリューばかり、ってわけにはいかない。


オムズめし
オムズはダイビングもすごいが、加藤さんが腕をふるう料理もすごい。
日々、肉に刺身に…と豪華で幸せ。
夕食には必ず小鉢が2皿つき、サラダは50度洗いでパリッパリ。
加藤さん、潜り方は超タフなのに、陸上での、この女子力の高さは、見習わねば。

11/23のディナー。








11/24の朝食。


11/24のディナー。








11/25の朝食。




11/25のディナー。






これをいただかないと、オムズは語れないと噂のオムズ餃子。




11/26の朝食。


すべて美味しゅう御座いました。


ペリリュー島
コロールからの遠征で、水面休息でランチのために降り立ったことがあるだけのペリリュー。
錆びたJETTY、そして打ち捨てられた戦車。
どうしても陰気なイメージがぬぐえなかったが、スティしてみると、悪くない田舎だった。
モルディブのような絵空事なリゾートではないし、無人島でもない。
そこにひとびとの暮らしはあるが、のんびりしすぎが素晴らしい。

真昼のペリリュー。たまーに車が通るだけ。


夕方のペリリュー。



やはり、人通りは少ない。
でも、みんな挨拶してくれる。
ランギロアもそうだったな…。

緑なペリリュー。










停電の多いペリリュー。
ダイビングから帰ってきて、シャワーを浴びていると2日連続停電。
ポンプで汲みあげるらしく、温水はおろか水も出ない。
必ずといっていいほど、誰かがシャワーも佳境に入った時に停電になる。

わんこが自由なペリリュー。
















島には小さな売店がいくつかあるが、みんなWe accept JCB。
サイナスいかれて、ビールはバドライトをたしなむだけ。


島を去る日、ペリリューアドベンチャー併設のカフェへランチに行った。
ペリリュー愛の強い加藤さんが、少しでも島にお金を落としてほしいとのことで、雀の涙ほどのペリリュー内消費行動。




ちょっとオステリアちっく。


オーダーしたのは、古典的なアメリカン式のハンバーガーと7up、10ドルなり。

おいしい!

3泊4日のショートで、さっき着いたばかりのJETTYに、あっという間に戻って来た感覚だ。
またいつの日か、きっと来ることだろう。






帰りは、ロックアイランドツアーのボートに乗っけてもらってコロールへ。
船には、ハネムーナーっぽい人、女子旅、シニアと、幅広い層の日本人が乗っていて、たくさんの人がペリリュー島観光に参加するんだ、ということを知った。
ボートは、PPR経由だったが、PPRはチャイニーズであふれていた。
水上コテージができていたが、外観はあんまり素敵には思えなかった。
ロックアイランドツアーのJETTYに着くと、ここの客じゃないのに、パラワンのイケメン若者が、率先して荷物を運んでくれる。
若かったら、うれしいかもしれないが、こなれた感じなのが、ちょっと鼻につくと思うのは、間違いなく私が年をとった証拠。
昔のパラワンは、若者でも、「来たな、野獣たち」と日本人スタッフに言われるような風体で、みんなもじゃもじゃ頭のデブばかりだったけど、今はさわやかな笑顔のロン毛だったり、ドレッドだったり、おしゃれ男子も増えたんだな。
タクシー来たら、またまた、3日前のおばちゃんドライバーだった。


ウエストプラザダウンタウン
帰りにデーユースしたのは、ウエストプラザダウンタウン。
ちょうどパラダイスホテルの対面、横断歩道渡ればWCTCの便利な立地。

ホテルの裏口には、荷物用のリフトはあるけれど、ここもエレベーターはない。

入った部屋のつきあたりは鏡で・・・


カーテンのむこうは廊下ビユー。

そう、窓がない。
フローリングなのはいいけれど。
シンプルすぎるバスルーム。


シャワーを浴びて、さっさと寝ようと思ったが、結局、WCTCパトロール。
「はぁろぉ~」くねくね、と妖しいキャッシャー。
よーく見たら、お化粧バッチリのオネエパラワン。
記念すべき、初パラワンのオネェに遭遇だ。
「はっぴぃ~さんくすぎゔぃんぐでぃ~」とくねられたので、こちらもわざとらしくくねくね、「せいむとぅゆー」
イケメンにオネェ、パラワンも多様化したなぁ。

さて、WCTCで買ってきたカップめんを食べようと思ったら、部屋にケトルがない。
冷蔵庫があるので、当然、ティファール的な湯沸しポットはあると思った。

リフトない、ポットない、窓ない、ないないづくしのホテルだけど、デーユースだから広い心。
レセプションに行って、ホットウォーターがもらえないかたずねたら、パブリックスペースにポットとレンジがあって、コンビニみたい。

ウエストプラザはハングルではないので、TVも簡単につく。
TVをつけたら、見覚えのある景色。
キナバル地震で、シンガポールの小学生を助けた山岳ガイドと、小学生の再会のドキュメンタリーやっていた。
地元よりも好きな勢いのサバ州のことなので、しっかり見ていたら、頭が冴えてしまった。
ぐだぐだ横になって、あっという間にピックアップの23:30。
帰りも、到着時の送迎でテンパっていた新人君。
でも、先輩は別の女性で、ゲストにも後輩にも始終やさしくにこやか。

車中は、パラオには、とある交渉ごとで出張というおだやかな熟年の方と、ダイバーの若者男子。
若者に「ペリリューに行ってたんですか?」と聞かれ、ちょこッと世間話。
「若いダイバーさん、レアですねー。同年代のダイバー友だちっているの?」と聞いたら、「27ですけど、いないっすねー」
私が27の頃は、初対面のダイバーには「たいていの人が年下だと思うよ」と言ってたのに、今回も、私がまさかの最年少だったなぁ…
オムズゲストは、けっこうお年を召された方が多いのに、みんなよくついていってるよなぁ、私はあの年になっても、スーパードリフトできるかなぁ。


11/27 UA158 コロール0145 グアム0450
空港に着くと、停電していた。
やーな予感。
荷物を預け、旅行会社の人にさよならして、2階の出国審査場へ。
出国税のUSD30.00とグリーン・フィーUSD20.00を払わなくてはいけないのだが、停電でクレジット使えないんじゃないの?と不吉な予感。
そして、その予感は的中。
窓口には、「CREDIT CARD MACHINE OUT OF ORDER」の張り紙。
ひゃー!
停電以前に、ぶっ壊れてるとは!
旅行会社に50ドルのキャッシュを必ず用意しておくようにと言われていたが、カードで払えるし、とタカをくくっていた。
あわてて、階下に駆け下りると、旅行会社のふたりが談笑していたので、「円と変えてもらえませんか?」と相談。
新人君と優しい先輩が、ふたりで財布の中身みて「50ドルはないか~」という話になると、そこは頼りになる先輩のお姉さんガイド。
「上のカフェでなんとかなるかもしれません」とカフェへ連れて行ってくれ、クレジットカードで、していない飲食の決済をして、目減りしたドルをもらった。
なんか、ヤミの仕組みっぽいなぁ。
空港税をカードで払えるようになったって、パラオ大使館のホームページでも見たのに、なにごと!?
カードマシーンの故障が常態化しているような、あれっぽっちの設備の空港で、出国税30ドルなんて、どの口が言う?とまたやさぐれた気持ちに。
日本人ガイドには感謝。
モルディブだって20ドルちょいなのにと腹をたてる私は、パラオ愛が足りない。


UA828 グアム0655 成田0935
パラオの3日間で、乾燥肌から回復していたので、帰りのグァム入国ではいとも簡単に指紋が取れた。
セキュリティもすいすい。
UAのインフライトWiFiもちゃんと動く。
でも、イヤホン持ってこなかったから、映像を眺めているだけ。

グリーンピースだらけのベジタリアンミール。

そして、もうしばらく飲まないであろう、ロングライフミルクをいただく。

フライトは定刻に着き、13時出社で、ゆっくり会社へ。
早くサイナスなおさなきゃ。


はなうがいと冬眠と
実は初日の1本目、潜降開始したら、歯のスクイズが来た。
歯のスクイズ=過去の虫歯の治療痕のせいかと思った。
まず手始めに、左奥の下歯が痛いと思ったら、上歯も痛くなり、結局、上下左右、前歯まで全部痛いという、かつてない症状。
さらに、目のまわりや眉間、頬が痛くなってきた。
これまで経験したことのない部位ばかりだが、まさに副鼻腔だ。
最初は、こんなに痛いなら、歯の詰め物など木っ端みじんに砕け散り、楽になりたいと思ったが、しだいに、頬を突き破って、血膿が吹き出すんじゃないかと思える史上最強最悪の痛み。
そして、陸上でも歯が浮く感じがする。
WiFiつないで「副鼻腔炎」で検索したら、まさに副鼻腔炎の症状。
本当は、即ダイビング中止すべきなんだけれど、潜り続けたもんだから、あとがなおらないこと!

耳鼻科へ行くのが最善とわかっちゃいるけど、近くに耳鼻科がない。
それに、どうしても耳鼻科で口をあけて、舌圧子でうげげげげとなるのがいやだった。
副鼻腔炎を売薬でなおすには、何を服用すればよいかとググっていたら、副鼻腔炎=蓄膿と知って、軽くショック。
まずは、なおらないと噂の、小林製薬「チクナイン」を買いにゆく。
チクナイン、4錠X3回で7日分しか入ってないのに高い。
症状を見ると、「濃い鼻汁が出て」と書いてあるが、そんなものは出ないから、やっぱり私は蓄膿ではない!
なんとなく近くにあった、クラシエの「ベルエムピK」というのを買ってみた。
ひと瓶あけても全然効いてこないので、ベルエムピなきあと、新宿のダイコクドラッグで、チクナインが今だけ特価で売っていたので、チクナインにトライ。
飲み始めたら、いい感じ。
と思ったけれど、やはり噂どおりなおらない。
WEBで見るには、長年治らなかった蓄膿が治ったのは、鼻うがいだという投稿多数。
鼻うがい・・・考えただけでいたそう、ありえないと思っていたが、どうもそうではないらしい。
そもそも海水が鼻に入ってツーンとするのは、けっこう慣れっこだから、この副鼻腔の不快感がなくなるなら、鼻うがいくらい・・・
というわけで、小林製薬「ハナノア」をGET。
1回目はもたもたしたが、2回目からは慣れたもの。
ああ、最初から鼻うがいしときゃよかった、としみじみ思う。

自業自得な症状悪化で、「この冬は、与那国でハンマーだ!」なんて考えは封印。
ここ数年は、春にモルディブ、秋にシパダンってパターンで年間50ダイブ程度だったが、2015年は、ちょっとやりすぎた。
先立つものもないのに、ダイビングに投資しすぎた報いだ~
いや、神さまが止まれといってるんだ、と思い、春までダイビングは冬眠。


ペリリュー旅まとめ
だらだらと書き連ねたが、要約すれば…
ブルにわくわく。
サイナスじんじん。
激流にヘロヘロ。
オムズめしはヤミーヤミー。
各空港にむかむか。
ということに尽きる!