くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

ゴールデンウィークだ!シパダンだ! 4月30日(月)シパダンダイビング編1

2012-05-30 16:12:15 |  ダイビング
早朝、アンカーをあげる音で、しっかり目がさめる。
船が動き出しても、まだ暗いし、眠っちゃなくても、そう簡単には起きあがらない。
ブリーフィングは6時45分。
6時半起床で十分だけれど、6時にモーニングコールのノックが来たら、起きるとするか・・・。

へさきに出ると、この季節らしく、海はぺたぺた。


雲多めのサンライズ。


とりわけ、シパダン上空に雨雲が…。


おなじみの超薄切りロールケーキとサバティーと若いバナナでスナック。

1本目は、ミッドリーフ。
クリスチーナが明るくブリーフィング。
クリスチーナは、去年の9月にもいたが、すぐにホリデーでKKへ帰ってしまった。
女子ひとり、この船でやってけるの?と思っていたが、健在でなにより。
ぷっくりずっしりしているが、愛嬌のある陽気な女性で好感がもてるし、マクロもなかなか。
しかーし、キャプテン・ダスリの2人目のヨメになったと知ったのには、超びっくり。
まだ、若いだろうに、なにを早まったの!?

ブリーフィングのあと、Jettyへサインに行く。
午前7時すぎのシパダン島には、人影もない。


う~ん、曇ってる。


きのうのセンポルナからマブールへの移動中に気づいたが、今回、送迎ボートはついてきていない。
かわりに白いボートがひとつ牽引されてきた。
スタッフは、「ないすにゅーぼーと!」と言っていたが、たぶんC/EにはNewなだけで、どうみても中古だ。
しかも、ボートは1艇しかなく、ダイビングは2グループをピストン輸送。
ダメじゃん…。
このniceでもnewでもないボート、センポルナからデイトリップでシパダンに来るボートに、感じが似ているが、ダイビングボートとしては、とても使い勝手が悪い。
まず、タンクホールドが深すぎて、BCを装着したまま立ち上がるのにはコツも力もいる。
エントリーは、右舷側しか使わず(左舷側にはハシゴがくくりつけてあるからか?)、フィンをはいてステップを3段昇らなければならない。
他のリゾートのごく普通のボートをみるたびに、「いーなー、普通のボートで」と、みんな口々に言う。


1st dive Mid Reef
白亜のボートの3段ステップは、セミロングのフィンには大敵。
ボートの縁も、立ちにくい。
苦労してジャイアントでいちばんにボートから飛び込むと、まあまあの透明度。
この時期の透明度としては、あと一歩かな?、といった抜け具合。
きっと、後半には、もうちょっとよくなるだろう。
水深2メートルまで頭が沈んだとき、耳も鼻もサイナスも普通に抜けるので、ほっと一安心。

さて、ミッドリーフのエントリーポイントといえば、ジャイアントクラム。
ロナルドが紹介するが、皆の反応は薄い。
無理もない。
このジャイアントクラムに、ハゼでも棲んでいれば、話は別だが、ただのでかいシャコ貝なだけなんだもん。

それより、ジャイアントクラムのまわりのコーラル群が、ずいぶん大きくなったものだ。

もともとエキサイティングなダイビングは期待できないミッドリーフ。
深度を下げても、これといった発見はない。




浅瀬に戻ると、バラクーダの群れが現れたが、ダイバーを寄せつけず、さっさと去っていった。


そして、浅瀬は、ただただ美しい。


エントリー前はどんよりしていたが、エキジット前には、水中にいても、強い日差しが感じられるようになった。


注目度の低い、ヒメフエダイの群れ密度はすごい。


さっきのバラクーダの群れに再会、でも距離は縮まらない。


エキジット後、朝食。
食後、30分もすれば、もう次のブリーフィングである。


2nd dive Whitetip Avenue
C/EではCoral Garden。でもWhitetip Avenue。
ミッドリーフの西隣。 
1本目、ステップを昇るのに苦労したので、バックロールで入ったら、水面まで距離の距離を感じた。

コーラル・ガーデン~タートル・パッチの、ウォル路線は、基本、何もいない。
魚影は濃いけど、シパダンだと、「何もいない」と言われてしまいがちなのだ。
アオマスク、スミレナガハナダイ、アケボノハゼ、クダゴンベ、ニチリンダテハゼ、オドリハゼ・・・。
沖縄やパラオだったら、スター魚目白押しなのに、シパダンだと、普通すぎなだけなのだ。









3rd dive Barracuda Point
3本目のエントリーは、12時ちょっとすぎ。
雨雲もいなくなり、すっかり南の島のふぜい。


これからフィンは、水面で履くことにした。
下が底なしでない限り・・・
水面でフィンを履いていると、下には、ツバメウオの群れがいた。


ギンガメちょろっと。


潜降していくと、壁に腹をむけたナポレオンが、真下を通過。




ハナダイ萌え…


カエルウオ萌え…


でかかったモンガラカワハギ


そして、バラクーダが現れ…














エキジットしたら、ランチ。
母船に戻って来たのが13時をいいかげんまわってから。
ウェット脱いで、シャワー浴びて、テーブルに全員がそろったのは、なんだかんだで13時半頃。
ランチ後、少しはゆっくりできるかと思ったら、14時半ブリーフィング開始。
そんなに急がなくても・・・。
けっこうスパルタな感じだ。


4th dive Barracuda Point
エントリーして、すぐにハダカハオコゼ白がいた。


アケボノハゼはキッ!


特別なことはなかったウォルから、リーフにあがると、バラクーダの群れがいた。
そして砂地では、トラフザメが休んでいた。


ズームしたら、スライムみたい。


動かない。


肩で息している感じだけれど、動かない。


徐々に近づいてみても、動じない。休んでいるのか、具合が悪いのか。


そして、みんなにいいように囲まれる。


固まりっぱなしのトラフはそのまま放置して、コーラルガーデンへ。
エキジット前は、キンギョまみれ。



こうして、あわただしく、シパダン4ダイブ完了。
マブールまでの間、おやつのバナナフリッターをはむはむ。
声は枯れているし、きょうもサンセットはやめておこう。
だから、Tigerぷしゅっ。



みんながサンセットナイトに行っている間に、2缶目をぷしゅっ。
ディナーで3缶め。
そして、そのまま酒宴へと発展、今宵も更けてゆく。

ゴールデンウィークだ!シパダンだ! 4月29日(日) セレベス・エクスプローラー乗船編

2012-05-30 16:05:40 | ボルネオ
夜明けのKK
まさか夜明け前に、設営中のサンデーマーケットを、ダイビングバッグごろごろ引いて歩くとは、思わなかった。
しゃがみこんで犬屋さんの小犬のケージをのぞくと、黒々とした鼻と目がこちらを見つめており、いやされる。
そうこうするうちに、タクシースタンドのあるミリメワから、すっかり離れてしまった。

市役所側に出て、長距離バスターミナル前を通ると、バスのおにいちゃんに、「ラブアンはこっち」と手招きされる。
私は、ラブアンにはいかないよ。
どーみたって、ラブアンに行きそうもないでしょ!?
だいたい、ラブアンゆきのバスを使う日本人なんて、めったにいなそう。
こっちのローカルの若い男の子は、みんなラブアンが好きで、休みになると、こぞってラブアンに行ってたけれど・・・。
DUTY FREEでお酒がいっぱい飲めて、DISCOなんだそうだ。
私がお酒飲みに行きそうに見えるってことですかい?
あ、そういえば、このゴールデンウィーク、e-diveのラヤンラヤンチャータークルーズもウィッシュリストに入っていて、ラブアン発だったなぁ、とふと思う。
ラブアンは島だし、ここからそう遠くないJETTYから、船があるのに、バスもあるんだ。バスごとフェリー扱いになるのかな?
高等裁判所前を通り、カンポンアイルのタクシースタンドに近づくと、タクシーのおじさんたちが、手招きしていて、無事、乗車。
タクシーの窓から外を見ると、インディゴの空の中、真っ黒なキナバル山の稜線が、くっきり浮かび上がってきた。


KKIA(Kota Kinabau International Airport)
ジスコのピックアップ時間よりも早く空港に着いてしまったので、空港はとても静か。
カウンターはがらがら。
荷物をドロップしたら、朝食をとりたいが、ここ数回、いつも使っている空港のローカルフードレストランは、まだやっていない。
もう一度、車寄せに出て、キナバル山を見る。
時計はまだ、5時30分をまわったところであるが、真っ黒だったキナバル山も、稜線がオレンジがかってきた。


やがてゴールドになり…


空も薄紫に。


わずか1分の間にも、空はどんどん明るくなる。


それでも、太陽は昇りそうで昇らない。




そしてついに・・・



なんだかんだで40~50分、キナバル山を見ていた。
すっかり明るくなり、逆光でまぶしいので、空港のビル内に戻ると、お目当てのレストランもオープンしていた。
もちろん、ここではいつもの海鮮汁麺。



食後は、マックの前にゆき、WiFiを使わせていただく。
そして、ゲートへ移動。
トイレから出てくる知人とばったり会い、ゲートでみんなと再会。


MH2121便 コタキナバル07:30 タワウ08:15
いつものように、ローカル紙のDaily Expressをとって、離陸までローカル新聞を読む。
離陸すると、KKの町と、南シナ海に浮かぶ、マヌカン、マムティック、スルグ・・・


機体が旋回すると、夜明けには、あんなにクリアだったキナバル山には、早くも雲がたなびいていた。


キナバル山が見えなくなると、下界には、ボルネオの原生林に覆われた山々が続く。
そして、着陸体制にはいると、タワウのボルネオ・グリーン。


このボルネオ・グリーンと、泥んこの川の、マットな感じが、ボルネオっぽい。


ボルネオ・グリーンが、椰子の葉だとわかる高度になったら、まもなく着陸だ。


南シナ海、KKの町、キナバル山、レインフォレスト。
もう何十回、この景色を見たことか。
わずか45分間、ボルネオの醍醐味が凝縮された景色には、飽きることがない。


タワウ~センポルナ
タワウの到着ホール出口には、C/Eのいつものドライバー。
きのうの朝、CXのディレイ騒動で、あわててパッキングをして家を出たため、Tシャツ不足だったことに気がついた。
今回のゲストは14人。
私の荷物はさっさと出てきたし、全員が揃うのに時間がかかりそうだったので、空港のブティックというか、バティーク&Tシャツショップに物色にゆくが、おらんぷてぃ(白人)で混みあっていた。みんな大柄で、間を縫って短時間で物色するのも大変そうなので、あきらめることに…。
ふたたび出口に戻り、みんながそろったら、ワンボックス2台に分乗。
なんだかバランスの悪い乗り方で、もれなく、混んでいる方に乗ってしまった。
いつもの椰子の木農園ドライブは、寝てすごすはずだったのに、一睡もせず、しゃべり倒した。


センポルナ Milimewa Superstore
センポルナエリアに入ると、なんとなく車の流れが緩慢。
日曜朝って、トラフィックジャムるの?
スーパーミリメワに寄り、各自、必要なものを購入。
私が買うのはTIGER BEER。
船に積んでないことを懸念して、いやむしろ、載ってなければいいな、くらいな感じで、Tigerを1カートンGET!
他にミネラルウォーターも仕込んでおきたいが、Tiger1カートン抱えたら、狭苦しい売り場の中、なんとなく身動きがとれなくなったので、船のぬるい飲料水を飲んでしのごう。

一抹の不安はあるが、VISAで支払おうとしたところ、キャッシャーのお姉ちゃんに「ここではできないから、あっちのレジで」と言われた。
奥のレジのお姉ちゃんが、明るく「こっちこっち」と笑顔で呼んでくれたが、カードをシュっとやったら、「オフライ~ン」。
端末がつながっていないから、2階にゆくように言われた。
キャッシャーのお姉ちゃんと一緒に2階へ向かうが、なぜかお姉ちゃんは階段を駆け昇るので、私も駆け昇る。
この界隈で、走る人なんていないぞ。
持ち場を長く離れないプロ意識!?
2階でなんとか、無事決済。
あとは、不正使用されないことを祈るのみ。
そして、また駆け足で、1階のもともとのレジへ戻り、ビールを引き取った。
他の女子たちは、ジュースをいろいろ買い込んでいた。
ジュース・・・ねぇ・・・
私は、終日サバティーでいいや。
甘い飲み物がほしくなったら、練乳か、マイロだ。
みんな買い物をすませ、またワンボックスに乗り込みJETTYへ向かうと、何台か前の車が、別の車をこすったようで、もめていて、またまたぷち渋滞。
当事者たちは、数分でなんとか決着をつけたようで、車は動き出し、新JETTYゆくのかと思いきや、ドラゴンインの方にまがり、炎天下のシーフェストホテル前で降ろされた。
そのあと、段取り悪く、しばらく乗船できずに、暑い、暑い。


セレベス・エクスプローラー
いつもの送迎用ボートで母船へ移動。
母船の後ろには、いまなお屋根のないダイビングボートと、木造の平船がつけてある。
まぢですか?
去年の9月、「先週のストームで屋根がふっとんだ」とかって言って、「屋根はもう発注してある」とか言っていたくせに、くせに、くせに・・・。
あの、屋根がない船をまだ使ってるなんて、ありえない。

ラウンジに入ると、スタッフ席に、なぞのアジア人が数名、感じよくあいさつ。
下船待ちの、1週前のクルーズのゲストかな?
そして、船にトムはいるが、ジェリーはいない。
聞いたら、ジェリーは2日間のオフだそうだ。
トム以外のダイブマスターは、去年9月にもいた、クリスチーナと、ボートマンだったロナルド。

ゲストカードに記入していると、アジア人たちは、なにやら50センチ角くらいのダンボールから、機械を取り出している。
あれ?今から荷物とりだして、帰るんじゃないの?

さて、ゲストカードに記入して、もらった部屋は前方。
前の方って、狭いからいやだなぁ。
今回、私とルームシェアで申し込んでいた友達はキャンセルとなったので、初対面の方と相部屋。
この部屋割りも、何度も来ているのに、狭苦しい前方で相部屋だったり、ヘビーリピーターでもないのに、後方のゆとりある部屋で、シングルチャージも払っていないのに 一人部屋だったり、わかりかねる。
もっとも、チャーターの場合は、旅行会社の一存らしいので、これはC/E側ではなく、ジスコめ・・・、なのだ。

みんなルームキーをもらったら、バッグから器材を出して、各自部屋に入る流れなので、ラウンジからは三々五々人が消えた。
私も外に出ようとすると、床に、業務用掃除機のような形で、中では液体がぼこぼこしている機械が2台置いてあるのに気がついた。
アジア人の一人が、その機械をアピり、「air cleaner」だとにこやかに言う。
ダンボールの中身はこれだったのね。
ふむふむ。この船の空気を浄化するのはいいことだ。
よく見たら、なぞのアジア人の一人は、C/Eの大ボスだった。
「エアクリーナーを用意していただいたことをあぷりしえいと」だとか言って、その場を去る。

それにしても、なかなか出発しない船。
「まだ出発しないの~??」が、そこここから聞こえてくる。
毎度のことだけれど、何かあると、すぐにゲストリレーションズのエリエルを呼んでしまう。
エリエルいわく、「レンタルの人たちが戻ってきていない」との事。
今回は、器材レンタルの方々が3名。
センポルナで送迎ボートに乗った場所が、まさに、器材をレンタルするボルネオ・グローバルのまん前なのに、わざわざ一度、母船まで連れてきて、また、陸に戻ってレンタルさせるというムダさ。
どーして、乗船前にレンタルさせない?

ランチも終わり、1時をすぎて、やっと船が出た。
いつのまにか、社長ご一行様の姿もなくなっていた。
空気清浄機の稼動を見届けに来たのだろう。
そして、予想はしていたが、トムも消えていた。
この人の日本人嫌いにも困ったもんだ。
船が動き出してしばらく、ラウンジに人も少なくなった頃、「トイレが流れない」、と眉をひそめながらあがってくる人あり。
「トイレ流れないよぉ~!」と、またエリエルにせまると、「この海域にはゴミが多くて、パイプが壊れるから、走行中は流せないんだよ。」だそうだ。
なんですと???

確かに、センポルナからマブールまでは、プラスチックバッグ、ペットボトル、木片など、いろいろなものが浮いている。
こうしたゴミの不法投棄や、ダイナマイトフィッシングは、いったい、いつになったら撲滅できるのだろう?
だから、たぶん、海水をくみ上げるときに、ゴミがつまるんだろう。
エリエルは、「かわりにスプレーガンで流せるよ」とさらり。
スプレーガンは、ふれっしゅうぉーたーでしょ!?
今回、あんたたちのよく言う、水を使いすぎる、全員日本人なんだから、水なくなったらどーすんのよー???
シパダンがなかったら、どう考えても、乗ることはない船である。

ダイビングのチーム分けも、8名、6名。
わたしは、ロナルドチーム8名に所属。
出発が遅かったので、マブールに着いた頃には、もう、陽が西に傾きはじめていた。
2ヶ月ぶりのダイビング。
2ヶ月前に、モルディブでこっぴどくやっちまった耳はどうなんだろう。
4月になってやっと完治したと思ったら、先週、また新たに軽い風邪をひいた。
マブールでのオリエンテーションが、パラダイスリーフだったら行こうかな、と思ったが、SMART HOUSE REEFなので、寝不足だし、風邪気味だし、きょうは休憩。
皆はしっかり2本目ナイトも潜っていた。


きょうは、なぜかおやつはなく・・・
船の缶入りクッキーを、ひたすら食べる。
みんながナイトに出かける頃には、ビアタイム。
今回、船にはビールは大量に搭載されていたが、ははは...買ってきちゃったもん。
飲まなきゃ。
さっそくビールをごくごく。

そして、ディナーが20時からと、この船にしては、遅めのスタート。
初日から、お魚1テーブルに一皿と、マンゴてんこもり。




ディナー後は、まだ初日だというのに、酒宴全開。
ポン酒にウォッカにジンにウィスキーに梅酒に、つまみも潤沢。
日本人ダイバーって感じ。
初日なのに、23時まで飲んでしまった。

サランノバホテル~2012年4月28日KKのホテル

2012-05-28 22:04:38 | ボルネオ
Sarangnova Hotel


きょうのホテルは、ガヤストリートにあるサランノバホテル。
ジスコのツアーではシャングリラ利用だけれど、同じ金額で、もうちょっとましなところに泊まれるはず。
ジスコには悪いが、KKのホテルも個人手配にさせてもらった。

去年のGWには、安くて新しいホテルに泊まったら、まさしくyou get what you pay forで、CITITEL EXPRESSは狭すぎ、GAYA CENTREはトイレが臭すぎだった。
今回は、KK着が18時半、ホテルに着くのは19時をまわるし、翌朝6時半にはホテルを出るから、寝るだけ。
なるべく安いホテルにしようと、アゴダで探すと、またまたKKのホテルが増殖していた。
何件か迷うホテルがあったが、立地と値段と新しさと見た目で、プチホテルふうのサランノバに決定。
Sarangはマレー語で「巣」。Novaはマレー語じゃなさそうだが、「新しい」かな?
「巣」だから、たいしたことはないに決まってる。
でも、ツインで3800円程度、ブティックホテルと称していて、トリップアドバイザーでは、「トラベラーズアワード2012受賞、おしゃれなホテル」に輝いていた。
何よりも、まわりがkedai kopiだらけで、B級グルメマニアには、ありがたい。
カジュアルにビールを飲めるシュガーブンや、ハッピーアワーがお得なキナバルダヤにも近い。
サバの大型スーパーマーケットの中では一番ダサい、ミレメワも近い。
おまけに、レートがいちばんよい両替商が入っているウィスマムルデカも近い。
オシャレなホテルに安く泊まれて、安く飲み食いして、安く買い物ができる、願ったり叶ったり!
・・・だとよいな。
まあ、値段が値段だから、多くはのぞめないけれど。


チェックイン
きょうの香港DELAY祭りで、ホテルに着いたのは、21時35分過ぎ。
ベルボーイはおらず、自分でドアを開けてホテルに入ると、正面のレセプションには誰もいない。
狭いロビーには、デスクトップが2台置かれていて、ローカルのおにいちゃんがネットサーフィン中。
そしてレセプションの前には、本日満室の掲示。
満室だとスタッフ、いなくなっちゃうのかな?
そういえば外人のレビューに、夜着いたらスタッフいなくて、10分待ったと書いてあったな。
レセプションにチーンと鳴らすやつでもあるのかな?と思いながらカウンターにすすむと、ネットサーフィン中のおにいちゃんが、あわててカウンターに飛び込んできた。
Tシャツにジーンズだったのでまさかホテルのフロント担当とは思わなかった。
バウチャーを渡すと、すぐにキーを渡された。
宿泊カード記入も、パスポートチェックも、デポジットも不要。
秒殺チェックイン。
なんてゆるいんだ。


トリなホテル
私の部屋は2階。
リフトはある。
ベルボーイはいないので、荷物は自分で持ってゆく。
部屋のドアには、トリ。


室内、狭いが、想像していたほどではない。
そして、壁にはトリphoto。

サランノバは、ボルネオの野鳥をテーマにしており、24ある部屋のすべてに、異なるトリさんがフィーチャーされているんだそうだ。

ベッドリネンはぼろい。・・・1泊だから、我慢するか・・・
壁に埋め込んだ液晶薄型テレビは、前のめりになっている。・・・TV見ている時間もないか・・・。

Do Not Disturbもトリ。


Please Make My Roomもトリ。


カーテンを開けたら、商店街というか飲食店街ビュー。
景色はよくないが、昔ながらのKKの景色にホッとする。


バスルーム
トイレ掃除はちゃんとされているが、便器の黒ずみがすごい。・・・トイレハイター、今すぐほしい・・・


そして、スタンディングシャワー。

シャワーブース内は、細部をよく見ちゃいけない感じ。
ソープトレイには、古い石けんがはりついているし、隅っこを見ると、カビが・・・
・・・カビキラーとバスマジックリンが欲しい・・・
でも、明日から6泊7日のC/Eのキャビン暮らしを考えれば、ましだけど、やはり1泊が限界かな。

部屋をひととおりチェックしたら、さっさとバクテ屋へゆこう。
機内食からそうそう時間がたっていないので、今日は肉抜きのスープだけにしてもらうんだ。
ロビーに降りると、またレセプションのおにいちゃんは、ネットサーフィンに戻っていた。
「WiFiにつなぎたいんだけど・・・」と言うと、笑っちまうほど単純なパスワードを口頭で教えてくれた。


金記肉骨茶
このあたりでは、安いチャイニーズレストランには不自由しない。
バクテ屋が数軒あるし、ローカルがいつも行列のチャイニーズレストラン、Ang's Hotel下のFatt Keeも近い。
歩いてせいぜい3分程度の、ジェッセルトンホテル前の佑記肉骨茶に行こうと思ったら、ホテルを出てすぐに、金記肉骨茶があるではないか。
金記には、何年も前に、1回しか来たことがない。
ノーマルバクテと、ハーブの強いバクテと、チリのきいたバクテがあったはず。
いつもすいているイメージがあるが、今晩は、まさに22時をまわろうというのに、結構お客がいる。
もう遅いし、金記でいーか。
テーブルにつき、「スープだけ!」と言おうと思っていたが、肉だけか内臓込みか聞かれたら、口が勝手に「MIX PLEASE!」と動いてしまった。

まず、チリ・ガーリックセットがやってきた。これだけでテンションあがる。


続いて、油揚げや、揚げパンみたいなやつ。おなかすいてないけど・・・


そして、肉骨茶スープ登場。



灰汁が多い!?




結局、おなかもすいていないのに、ごはんともどもおいしく完食。
揚げパンも油揚げも、ぺろり。
食べやすい味で、金記肉骨茶も、悪くない。

ごちそうさま。金記さん。


フライトがディレったおかげで、きょうは、ショッピングセンターにも、スーパーにも行けなかった。
この界隈には、コンビニも結構あるので、ミネラルウォーターとビール調達に、ちょこっと寄ってから帰ろう。
最寄りのセブンイレブンに寄るが、なぜか、もう少し離れたところにあるセブンに行くことにした。
結局、新記肉骨茶の前も、佑記肉骨茶の前も、通ることとなった。
ヤオキー(佑記)、シンキー(新記)、カムキー(金記)YO!・・・ラップか?
コンビニも、セブンとオレンジ、双方で買い物をしてしまった。
こちらのコンビニは、プラスチックバッグに入れてもらうと20センとられる。


ホテルに戻り、カビを気にしながらシャワーを浴びて、なんだかんだで、寝るのは午前さま。
外を見ると、斜め前は、24h営業のレストランで、電気こうこう。


それに、深夜まで、どこからか生演奏が響いてくる。
まあ、これは、ハイアットに泊まっても、部屋の位置によってはシェナニガンのライブがうるさかったりするので、どこに泊まっても起こりうること。


4月29日(日
タワウゆきMH2121便は7:20発。
オンラインチェックインも完了しているので、急ぐことはないのだが、急ぐ。
毎度のことだが、日本人のKK-タワウ大移動で、空港が混む前に荷物をドロップしたいから、先手必勝路線。
通常のピックアップは5時半だから、それより早く移動開始!

4:45に、iPhoneのアラームで起床で、寝不足。
起きたら、ホテルのWiFiはつながらない。
アクセスポイント自体が見えない。電源オフされたか?
5時15分、ロビーに降りると、レセプションデスクは真っ暗。
カウンターをのぞくと、きのうのお兄ちゃんが、タオルケットかぶって眠っていた。
もそもそと起き上がり、完全に寝ぼけた状態のところにキーを「ハイ」と渡したら、チェックアウト完了。
最後まで、ゆるいホテルだ。
「タクシーは?」と尋ねると、ここからは呼べないという。
KKのホテルには、いろいろ泊まったけれど、ホテル前からタクシーに乗れないホテルははじめてだ。
まあ、1,2分も歩けば、タクシースタンドだからいいや。

さて、外へ出ると、夜明け前なのに、妙に騒がしい。
みんなテントを貼ったり作業中。
そういえば、きょうは日曜日。
ここはガヤストリート。
サンデーマーケットだ!
日中は、人混みと強い日差しで、ばてばてになるが、今なら涼しい。
ちょっとのぞいちゃおうかな!?


<つづく>

ゴールデンウィークだ!シパダンだ!~2012年4月28日 受難のフライト編

2012-05-28 22:04:21 | ボルネオ
ことしもゴールデンウィーク=シパダン
去年GWのC/E(セレベス・エクスプローラー)から約二週間後、東京周辺のメンバーで反省会という名のもとに飲み会を開催。
その晩は、「みんなっ!来年のGWもシパダンに行きたいかーっ?」「オーッ!」ってなノリ。
翌日には、船のキャパの半数を占める人数で、ジスコに2012年GWのC/Eを申し込んでいた。
あれから11ヶ月、あの晩の勢いはどこへやら?
もちろん1年先の予定なんて読めないから、諸事情でキャンセルするメンバーが続出。
私も、高くつくGWはやめにして、大幅に安くなる翌週にしようか、ずいぶん迷った。
GWのC/Eは、ジスコチャーターなので日本人ばかり。
しかもリピーターの友人知人が多く、気楽。
そのかわり、海外にいる感じは希薄になるだろうし、お金もかかる。
あと、ジスコが、「シパダンダイビングは期間中最低4日間を予定」と言っているのがひっかかる。
C/Eはこの1年、シパダン・ウィークとうたっていない週も、毎日シパダンで潜っているという話なのに、なんで5日間と言ってくれないんだろう!?
GW明けなら、きっとヨーロピアンだらけで、私は異邦人。
楽しいインターナショナルか、完全アウェーかは、ふたを開けてのお楽しみ。
それに、なんといってもシパダン・ウィークで、月~土まで毎日シパダンだし、費用も安い!
お金か年休か、気楽なメンツかアウェーか、あれこれ迷う。
結局、お金より年休をケチり、シパダンで5日間潜れると信じ、ことしもGWにシパダンに行っとこう♪


ジスコチャーター オリジナルスケジュール
ジスコのC/Eチャータースケジュールは、4/29(日)乗船、5/5(土)下船。
4/29(日)深夜にMHの羽田ーKK直行便で早朝KK着、そのままタワウゆきの国内線へ乗り継ぐ。
タワウからセンポルナまで約1時間車移動、10時半頃乗船したら、マブールで2ダイブ。
帰りは、5/5(土)朝食後下船、シーフェストホテルでデーユース&ランチ、昼頃、センポルナを出発し、タワウーKKー羽田と乗り継いで、その日のうちに日本に帰って来れる。
回遊魚気質というか、サメ気質というかで、4/28(土)と5/6(日)がせっかく休みなのにもったいない。
C/Eの基本スケジュールが日曜乗船、日曜下船なので、お疲れ休みが欲しい人のために土曜下船と、GWをフルに活用したい人のために日曜下船パターンを用意してくれればよいのに。

まずは出発日を1日早めて、4/28(土)の羽田-KK直行便をジスコに取ってもらい、KKでまる1日過ごすことにした。
帰りは、KK-羽田直行便は日曜にはないので、土曜日の直行便で、おとなしく帰ることに。


受難その1 マレーシア航空の巻
ところが、去年のクリスマス明け、MHの羽田ーKK直行便の運航停止が発表された。
これは、KK大好きな私には、と~ってもショックで、残念で、不満な現実。
真夜中に羽田からであろうと、昼間に成田からであろうと、たとえ関西からであろうと、直行便がよかった。
羽田発に慣れてしまった今では、成田に行くことがおっくうだし、KK直行便に慣れてしまった今では、羽田ー久米島ほどの距離のある、KL-KKの上空を行きつ戻りつというのも時間と燃油のムダでいやだ。人間、一度楽をするとダメなのだ。

直行便なきあと、ジスコからの提案は、当然、MHのKL乗り継ぎ。
これだと、往きは、4/28(土)10:30成田発で、最終的にKK着が21:30頃。
KKのシャングリラホテルで1泊して、翌朝7時半の国内線に乗る。
帰りは、5/5(土)に下船して、タワウ-KLー成田か、タワウーKKーKLー成田と乗り継いで、5/6(日)朝7:40に日本に着く。
往きは、成田にゆくための早起きがつらいし、KKじゃらんじゃらんには遅すぎる。
となると、往きでKKでの時間がなくなった分を帰りで取り戻さないと。
成田ゆきのフライトを、5/6(日)にしてもらえば、5/5はKKで1泊して、翌日夕方までKKにいられる。
月曜朝に成田に着いたら、そのまま会社にGO!とゆきたいが、遅刻は確実だろうな。
去年の9月の帰りも遅刻したので、できれば、遅刻はなしにしたい。

そんなこんなでMHで飛ぶのはやめにして、ジスコには悪いけれど、航空券は個人手配にさせてもらった。
同じ遠回りなら、SQという選択肢もあるが、燃油が高すぎる。
OZのインチョン乗り継ぎは、往きはKK着が遅く、帰りは、東京着が中途半端な時間帯なのでパス。
もしも、私が韓流萌えだったら、インチョン経由も楽しいのだろうが、そうではないのが残念だ。
区間ごとの飛行時間の短さと、少しでも長くKKにいたい!を優先したら、キャセイパシフィック航空(CX)とドラゴン航空(KA)での、香港乗り継ぎに行き着いた。
KKまでの往復スケジュールは、
4/28 CX543 羽田1035 香港1425
4/28 KA1385 香港1530 コタキナバル1830
5/6 KA60 コタキナバル1155 香港1450
5/7 CX524 香港0100 成田0600
初日は、KKに着いたら速攻ディナーに出かけ、あわよくば夜食もいっちゃおう!
帰りは、お昼のフライトだが、10時頃にはKKのホテルを出ないとだから、行き帰りに1泊ずつとは言っても、KKでとれる時間は短い。
いざ、香港乗り継ぎとなったら、B級グルメ行っとこうかな?と香港にも色気とゆうか、食い気。
本当は、日曜日中にKKー香港ー羽田と乗り継いで、21:35 に羽田に帰って来れる便があるのに、あえてトランジットを長くして、月曜朝、成田から直接会社に行く、サメマグロ気質全開スケジュールで決定!


受難その2 キャセイパシフィック航空の巻
夕べは午前7時にアラームをセットしておいたが、明るくなると目がさめた。
眠いけど、パッキングもまだ終わっていないので、二度寝はせずに起きよう。
CX便には、48時間前に、しっかりオンラインチェックインをすませてあるので余裕。
悠長にパッキングをしながら、iPhoneでメールをチェックすると、「キャセイパシフィックnotiFLY-フライトの遅延」という、不吉なタイトルが目に飛び込んできた。
メールは超簡潔。「CX543便 28 Apr HND 発は12:05の出発となります。(1時間 30分遅れ) 」。
まぢで?いっきょに目が覚めた。
もともと香港でのトランジットが1時間しかないのに、1時間半遅れたら乗り継げないじゃん。
ピ~ンチ!
これはなんとしても、成田発CXの早い便か、羽田発JLやNHの午前便に振り替えてもらわなきゃ。
まずはCXに電話だ!
早朝、日本のCXが営業時間外なのは百も承知。
もしかしたら、香港なら24時間営業で、あわよくば緊急の用件は転送になるかも、なんて淡い期待を持ってかけあてみるが、むなしく時間外のアナウンスだけ。
webで香港の電話番号をしらべ、もらったけれど使わないKDDIスーパーワールドカードをひっぱり出し、香港へかけてみる。
カードの裏側に書かれたかけ方でダイヤルするが、フレッツ光電話からはつながらず、ムキーっ!
(あとで説明書をよく見たら、光電話からのかけ方がのっていたことを発見。それに、香港の予約は現地時間の午前7時からだった。)
ここでちょっと冷静になり、午前の成田発に乗るには、もうタクシー飛ばしてギリギリということに気づく。
タクシー代は2万円以上かかるだろうし、間に合わないかもしれないし、乗れないかもしれないのに、成田に行くのは暴挙だ。
それに、フライトのイレギュラー対応は、コールセンターは無力で、空港ならいろいろな対応ができるものだ。
もう、さっさと羽田に行って、ネゴネゴし~ようっと。

何か忘れ物がありそうだけれど、とりあえずダイビング器材はOK、水着もある。
致命的グッズは間違いなく入れたことを確認して、あわててバッグのふたを閉め、家を出た。

三田駅に着くと、品川の次が京急蒲田という、素敵な快速が来た。
電車が、泉岳寺を過ぎ、地上に出たら、一応、Air Asiaのアプリで、香港からKKの航空代金をチェック。
もし、香港に着いたとき、KKゆきが飛び立ったあとだったら、もうAir Asiaを買うんだ。
が、当日だけあって、Low Cost Carrierとは思えない高い運賃。
そうこうする間に、快速電車はあっという間に京急蒲田に着いたが、空港線は8分まち。
あー、もうチェックイン始まっちゃってる。
みんなカウンターでもめてて、なかなか対応してもらえなかったらどうしよう。
でも、なんで遅れてるんだろ?
何かの奇跡で、KKゆきも遅れないかなあ。
iPhoneに、MHのアプリを入れてあるのを思い出し、発着情報チェ~ック!
香港からKKは、ドラゴン航空便名だけれど、MH運航のコードシェア便だ。
すると、なんと香港ーKKも「retimed」で2時間ほど遅れている。
これが本当なら、乗り継ぎに問題なしだ。
まさかの誤情報はないよね、と一抹の不安を覚えつつも、一安心。


羽田空港チェックイン顛末記 キャセイさん編
羽田に着き、CXのカウンターにゆくと、通常のチェックインカウンターにはそこそこ行列ができていた。
でも、オンラインチェックイン済の人のための、baggage dropカウンターは先客1名のみ。
私の後ろに並んだお姉ちゃん二人が、「到着機材の遅れじゃ納得いかない!理由を言いなさい!」と、カウンターに到達してから吠えればいいものを、友だち同士で意味なく吠えあっている。
前の人の手続きはすぐに終わり、いそいそとカウンターに行くと、CXのお詫び文書が貼ってあった。
遅延理由は、到着機材遅延による機材繰りのため、となっている。
チェックインエージェントのお姉さんにEチケットを見せて、「乗り継ぎがありますが、乗り継ぎ便も遅れているようなので、大丈夫ですよね?」と質問してみる。
香港ーKKは、MH運航便だが、KAだけではなく、CX便名もついているコードシェア便である。
なので、retimeの情報がCXに来ていても良いのではないかと思うが、そんな気配はない。
さらに、チェックイン端末の横に置かれたメモに、私の名前がデカデカと書かれているのを発見。
しかもピンクのマーカーつきで、名まえの横には「JL29」と書かれている。
えっ、私は、JLに乗らなきゃいけないの?
お姉さんは、チケットとメモの名まえをしばし見比べ、そして、ハッと気づいたように、「10時発のJAL29便をお取り直しいたしました!」
うげぇー、やっぱりおじゃるでごじゃるか、思うと同時に、CX、やるじゃん。
JLに乗りたくもないが、早く飛べた方が、安心は安心だ。

お姉さんは、隣の先輩らしき社員に、「ふぃむいしゅーです!」と叫んで端末操作開始。
けっこうテンパってる様子だ。
ふぃむ=FIMというのは、フライトにイレギュラーがあって、他の航空会社にお客をトランスファーするときに必要なドキュメントだ。
彼女は、自分のノートを見ながら、頑張ってissueしてくれた。
「ただいま、こちらに印鑑を押して、有効な状態にいたします!」と言って、どこかへ消えて、戻って来た。
印鑑・・・ヴァリデーションスタンプのことですね。


チェックイン顛末記 じゃるさん
そのFIMを持ってJLカウンターにゆくと、JLのカウンターには、一人も並んでいない。
きょうは、GW初日なのに、JLさん、こんなんで大丈夫?
「こちらへどうぞ」と呼んでくれたチェックインエージェントは、実習生の名札をつけている。
JL29へのFIMとEチケットを差し出したのに、「本日、フライトがかなり混みあっていて、12:05のフライトに変えていただけませんか?」とのご提案。
へー。誰もいないわりには、オーバーブックなんだ・・・。
でも、先にEチケットに乗り継ぎ便がないかをみろ、っつーの。
12:05の便なら、もともとのCXのままでよいくらいだ。
「乗り継ぎがあるから困るんですけど。」と、トゲトゲ。
「は、はぁ~」と実習生ちゃん。
どうやら、私がJLにトランスファーされたことで、オーバーブックで乗れない人が出る、二次災害の予感。
でも、そんなの予約をオープンしておいたJLの責任だ。
実習生ちゃんが、おろおろもたもた手続きをしている間、「29便のFIM持っている人いませんかー?」と、後ろを行ったり来たりするスタッフあり。
でも、実習生ちゃんは、気がつかない。
「今、私が出したやつ!」と教えてあげたいくらいだが、私が言うのもなんだし、隣には先輩いるし。
でも、先輩は何も言ってくれない。
その後も、「29便のFIM持ってる人ーーー!」とあまりにも何度も叫んでいるため、さすがに気になったらしく、実習生ちゃんが、「FIMってなんですか?」と、おそるおそる先輩に尋ねると、先輩は「Flight Interruption Manifest!」と、ものすごい勢いかつ素晴らしい発音で一言のみ。こわすぎる。
実習生ちゃんは、「は、はい。」と理解したのかしないのか...
荷物はKKまでタッグが着いたが、JLでは、香港ーKKのボーディングパスは出なかった。
CXもKAも同じoneworldなのに、MH運航便だからだろう。
MHも、もう加盟が決まってるんだから、さっさとoneworldになってほしい。
実習生ちゃんは、なんとか私のチェックインをすませ、「正規運賃なので、ラウンジがご利用になれます。」と教えてくれた。
へー、ラウンジ使えるんだ。やるね、JL!
ボーディングパスにはSAKURA LOUNGEと印字されている。
でも、正規運賃といっても、正規割引運賃だから、本当は対象じゃない気がするが・・・。
これまで、羽田からは、深夜便しか使ったことがなく、出国前のお店は毎回閉店後だったので、きょうは冷やかそう、と思っていたが、せっかくだから、さっさとラウンジにゆ~こうっ♪と出国手続きに向かう。
すると、保安検査場も出国審査場も、ゴールデンウイーク初日とは思えないひと気のなさで、拍子抜け。
あっという間に出国でき、いつもはSQやMHのゲートまで、延々と歩かされるが、ゲートが出国審査場から一番近くというのは、さすが日系。
しかもラウンジにあがるエスカレーターも、ゲートのすぐ近くである。

サクララウンジにゆくと、受付では、会社の部長然としたおっさんに横入りされてムッとし、ラウンジの軽食やドリンクには、しょぼくてがっかりする。
でも、朝、何も食べていないし、お粥でも食べておこう。
ヨーグルト、コーヒー、クッキーなど、ひとおとりいただいて、ボーディングタイムを過ぎたのでラウンジからゲートへ移動したら、まるで動きがない。
そして、JLも50分遅れになっていた。
ちぇ。ラウンジでちゃんとモニター見ればよかった。でも、アナウンスしてくれよ~。

することもないので、珍しく免税店をさまよい、散財してしまった。
沖には、乗るはずだったCXのジャンボがたたずんでいた。
いまどき747-400。
引退が相次いでいるから、もう乗ることもないかもしれない。
CXにも乗ったことないし、評判JLより良さそうだし、あっちの方がよかったなぁ。




JAL29便


まだ鶴丸印になっていないJLの機内に入ると、なんだかアンモニア臭い。
私の席は、窓側から3席ならびの通路側の席。
カイタック空港時代の、高層アパート群の洗濯ものを引っかけそうな迫力のランディングがない今は、窓側でも通路側でも、どうでもよい感じ。
そして、すでに窓側に座っていたおじさんは首から一眼レフを下げている。
しばらくすると、CAがやって来て、そのおじさんに「いつもご利用ありがとうございます」と深々と頭を下げ、挨拶をしていたので、JLの上級会員か?
それにしては、エコノミークラスだし、ウィングで視界が遮えられるような席にしてるんだろ?
離陸するとおじさんは、窓の外を激写していた。
狙いはスカイツリーか、ゲートブリッジか、単なる空撮マニアか?
さて、離陸後の、機長のカツゼツ悪いアナウンスでは、「香港の悪天候により、一時間の離発着が27便に制限されたための遅延」とのこと。
な~る~。それなら、MHも遅れてるわけだ。

やがて、パーソナルビデオで、ニュースを上映するというアナウンスがあり、私は映画を見ることにした。
が、パーソナルビデオは、非オンデマンドの流しっぱなしで、タイミングよく最初からは見れない。
番組もあまり豊富でなく、アカデミー賞でいろいろ受賞した「アーティスト」を見ることにした。
しばらくして、ミールサービスがはじまったが、1種類のみでチョイスがないというのにびっくり。
日本らしいお弁当で、おなかにたまらないのはよいけれど、、、


ストーリー展開がベタに感じた「アーティスト」が終わり、「ロボジー」に切り替えたら、まさにラストシーン。
ラストを見ちまってから、また冒頭から見直すが、眠くなってきたので、そのままZzz...
そして目が覚めたら、ふたたびラストシーン。
と思ったら、CAがやってきて、私の横の通路にひざまづいた。
窓側のおじさんにご用かな?と思ったら、CAは、私に話しかけてきた。
「○○様、お乗り継ぎがございますよね?香港に到着いたしましたら、係員がご案内させていただきます。」
「乗り継ぎ便も遅れているので、大丈夫だと思います。」
「わたくしどもでは確認できておりませんので、ご案内させていただきます。香港に到着し、ベルト着用サインが消えましたら、すぐに前のドアのところにお越しくださいませ。」
「前方のドアって、どの前方のドアですか?」
「あちらの、私どもの○○が立っているところでございます。」
個人名は知らないよ、なのだが、前方で、CAのお姉さんが微笑んでいる。
私の他にも、あと2人、誘導する人がいるとのこと。
「ついでですみませんが、今からオレンジジュースをいただけますか?」
「かしこまりました。」
と日系らしい、丁重な対応。
ほどなく、オレジューがやって来たら、奥のカメラおじさんが、紅茶を所望。
「ブランデーをたらしてもらえますか?」と指先のジェスチャーはちょびっと。
そして、紅茶が出てくると、機内用のぷちボトル。
おじさん、紅茶じゃなくて、そのボトルが欲しかったんでしょ!?

香港に着陸し、ベルト着用サインが消えると、ほぼ全員がいっせいに立ち上がった。
おかげで、「すぐに前方にお越しくださいませ」も何もなく、私は、前にも後ろにも動けない状態に陥った。
前方でCAは苦笑するだけ。
その中で、もがいて前に出ようとしているおじさんが二人いた。
ああ、きっとこの人たちが、乗り継ぎ案内をしてもらう人たちなのね。
それにしても、こんなときにCAは、「お乗り継ぎお急ぎのお客様がいらっしゃいますので、お譲りくださいませ」とか、どうして言わないんだろう?
気が利かないんだから、と思いつつ、乗り継ぎ時間には問題なさそうだし、寛大に列が動くのを待つ。


香港國際機場
ゲートでは、数名の地上職員が寄って来た。
香港人地上職員も、日本からのフライトなので「○○様」というアプローチ。
そして開口一番、「YouはE1に行かなくてはいけない!」と告げられ、愛想のない地上職員女子に連れられ、E1とやらへ向かう。
彼女は、超早足で歩く。早すぎる・・・。
東京でも、こんなに早く歩かないんですけど・・・。
スタスタスタスタ・・・
けっこう歩いて、トランジットカウンターの並ぶ場所に出た。
最初に連れて行かれたカウンターには、MHがなく、愛想のないお姉ちゃん、「???」
反対側のカンターにMHのマークがあり、無事、ボーディングパスをGET。
新しい出発時間を確認すると、17:50。
うーん、MHもずいぶん遅れている。
まだ3時間くらいある。
しかも、ゲートも決まっていない。

地上職員にセキュリティチェックの入り口まで連れていかれ、「あとは4Fにあがって、たぶんゲートは500番台からだけど必ずチェックしてね」と言われ、さよなら。
エレベーターで出発階にあがると、「この機場でかっ!」と思う。
チェクラップコク...覚えにくい空港名だ。
窓の外は、低い山々がずいぶん近くに迫っている。
まだまだ雲が低く、低気圧な感じ。
いろんなエアラインが入り乱れ、次々と離発着して、飛行機がそこここでタキシングしていて・・・
なんだか忙しい「機場」だ。


出発まで3時間もあるので、ちょっとお茶でもと、上のフロアにあるフードコートにあがるが、ファーストフード系は、マックもチャイニーズフード系も、どこもアホみたいな行列になっている。
やや値のはるレストランも、ウェイティング。
そして、フードコートの席数はすごいが、大家族で満卓で、座れるところがない。
そうだ!座って飲み食いは無理そうなので、手持ちでいけるエッグタルトを買おう。
が、エッグタルトがメニューにある店にせっかく並んだにもかかわらず、エッグタルトは売り切れていた。
フリーワイヤレスはつながったりつながらなかったり。
おやつタイムは断念して、また下のフロアに戻り、DUTY FREE散策。
空港の規模のわりには、たいしたことがない。
でも、あまりお客に声をかけない方針らしいので、見やすい。

さて、コタキナバルゆきのゲートは501になった。
500番台方面をさすサインボードに沿ってゆくと、エスカレーターで下に降りるようになっている。
さらにサインボードをたよりに進んでゆくと、そこはバス乗り場だった。
ふ~ん、沖止めなんだ。
でも、バスの乗車口に、何便の搭乗かの掲示もなければ、アナウンスもない。
しかも、ここには店もなく、単なる待合室的な、殺風景な空間。
出発ゲートとボーディングタイムだけ再確認して、不安定なWiFiのもと、ネットを見ながらベンチで待つ。
搭乗開始時刻が近くなったので、バスの乗車口に行ってみる。
すでに人をいっぱい乗せたバスの扉が閉まるのを見計らって、係員の女子に「501はここからバスに乗ればよいの?」とのんきにたずねたら、一度は閉じたドアが開けた。さっさと乗れ、ということだ。
そして着いたのは、飛行機の下ではなく、サテライトだった。
なーんだ。
サテライトには無人トレイン、沖止めにはバスという先入観で、変な場所で時間を過ごしてしまった。


2時間遅れのマレーシア航空


501番ゲートにゆくと、まだゲートオープンではないのに、気の早い人は、もう並んでいた。
窓の外には、またいろいろなエアラインが、所狭しと動き回っていた。
MHの小さなジェットの後ろを、エミレーツのA380が、どや顔で通ってゆく。
気のせいだろうけれど、ここの機場は、航空機と航空機の車間が、狭く感じる。
それだけ多くの便の離発着があって、それだけ多くのエアラインが乗り入れているってことなんだろうな。

少したつと、ボーディング開始。
決していい香りではないが、なじんだ空気のMHのにおいに、ほっとする。
とぅあんとぅあんだんぷあんぷあん。
やはりこのアナウンスじゃなくちゃね。
なんだか、ポテト臭いと思ったら、隣の香港人カップルが、マックの袋を抱えている。
そして、水平飛行になったら、バーガーやポテトをもりもり。
冷めたマックよりは、温かい機内食の方が、ましそうなのに。


私は機内食もおいしくいただき、KK着陸は、ほぼ21時。
あーあ。これじゃ、KLまわりとほとんど変わりないじゃん。
KKIA(コタキナバル国際空港)に到着すると、イミグレは、3人待ちくらいで、さっさと通過。
荷物も、すぐに出て来た。
ショッピングセンターでの両替はもう無理なので、空港で両替して、タクシーでホテルへ移動だ!

<つづく>