くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

SDC

2008-01-29 23:03:29 |  未分類

最近、マレーシアのニュースによく登場するSDC。今は亡き、Sipadan Dive Centre?ではなく、「Sabah Developement Corridor」という、政府主導のサバ州開発プログラムの略称で、本日めでたくスタートしたらしい。(SDCで、こんな景色がシドニー化する!


SDCは、サバとマレーシアの他の州との間の経済格差の縮小や、所得水準の向上をめざし、農業、観光業、製造業をメインに、各産業でのさまざまな開発計画が発表されている。ニュースや新聞によれば、総予算160億リンギット(1リンギット=3.8USドル)のSDCは、すべてのサバハンにその恩恵をもたらす素敵なプランらしい。日本の政治経済のこともわからないのに、マレーシアの政治経済のことはもっとわからないが、サバ州を訪れる私たちにかかわってくる観光業での開発を強力におしすすめるようなので、ほ~っとけない、なおせっかいな気持ち・・・。これでサバの様子も変わっていきそうだ。

まずSDCには、15か年計画の、KKウォーター・フロント・プロジェクトがある。これは市と民間の開発業者によるジョイントベンチャーで、ひとつはショッピングモール併設の6ツ星ホテル建築構想。空港方面から見て、町のはじまりにあたる、ウィスマ・ワワサンのロータリーから、町の終わりの手前、ウィスマ・ムルデカまでの約2キロにわたるエリアの開発で、プロムネード・ホテルとマリーナ・コートの前に、ホテルを建て、道はボードウォークの遊歩道にするというもの。もうひとつは、タンジュンアルからのKKまわりの海を、シドニー湾クラスのハーバーにするという、ずいぶんとスケールの大きなプランだ。私からみれば、6ツ星ホテルというのは、日本橋のマンダリンが世界初ということくらいしか知らず、中に入ると気恥ずかしくなりそうなイメージ、ボードウォークはアメリカのビーチな感じだし、素朴なサビ海が、いかにも作られた感じのシドニー湾をめざす、というのもしっくりこない。

また、SDCとは別に、コタキナバル国際空港も、5月には新ターミナルビルがオープンする。従来の倍以上の大きさのターミナルに、滑走路が800メートルほど長くなり、扱える便数や機材の種類が飛躍的に増える見込みだ。これでますます多くの人々が、サバ州を訪れるようになるわけだ。10年前には、連休でもなんでもない時期に日本からの直行便でKKに着くと、ターンテーブルで荷物待ちの人は10人もおらず、それも登山者かダイバーがほとんどだった頃を思うと、そんなに来られても、って思うのが、人情。だって、サバ州の誇るシパダンもキナバル山も、1日に入れる人数には限りがあるのに・・・。もちろんスカウの川下りや、ゴマントン洞窟、タートルアイランド、セピロクなど他にもサバ州にはいろいろなデスティネーションがあるが、どこも混み混みになって、予約がとりにくくなったり、値上がりをしたら、国の観光収入的にはプラスでも、訪れる側の都合としては、マイナスだ。現在の空港は確かにダサく、流れの悪いトイレに「空港税返せ~」と思うのはいつものことで、もちろん不満はある。でも、ゲートが6つか7つしかないという横移動の楽さは気に入っているし、小さいならではのよさがあるものなのだ。新ターミナルに期待することは、トイレがちゃんと流れること、今度はシャワー施設がありますように、くらいだ。

そして、観光客の増加で、新たにリッチな層をターゲットに、クンダサン(キナバル国立公園の近く)エリアに、フォーシーズンズ・ホテルやリッツ、シャングリラにブルガリといった、隠れ家系豪華リゾートを誘致したい、というような新聞記事も出ていた。浮き世離れした隠れ家リゾートに関心がないと言ったら嘘になるし、ショッピングモールができれば、私は確実に冷やかすだろう。でも、そもそもボルネオを旅行先に選ぶ人は、海であれ、山であれ、ジャングルであれ、なんらか自然との触れ合いを求めてやって来るワイルドライフ志向の人が主流だろうから、超豪華リゾートや、旅先でのシティライフを求めたり、ブランド品を買いあさる人はあまりいないんじゃないかと思うが・・・。供給されれば需要も生まれるのかなあ。

KKはボルネオ島の玄関口だけあって、昔からビーチにはシャングリラ、町にはハイヤットといった一流ホテルがあり、町の中心には、大型ショッピングセンターや映画館もある、きちんと栄えた町だった。いかにも東南アジアといった混沌とした雰囲気もないし、センター・ポイントの前で、日本人ダイバーが、集団スリに囲まれて財布をとられた、という話は聞いたことがあるが、町は、夜間でもおおむね安心して歩ける。(ただ夜10時をまわると、人影も、車もまばらになる。)KKの適度な田舎ぶりと、どこか懐かしさを感じる、緑あふれる街並みが好きだが、どんどん開発されてきた。水上集落のあった海は、埋め立てられ、マジュラン・ストゥラ・ハーバー・リゾートがたった。地方はさておき、KKについては、今のままで十分と思えるが、こんどの開発で、見慣れた海辺の眺めは、さらに変わってしまうことだろう。

96年、KK郊外に住む、日本人とまだあまり接したことのない、サバハンのダイブマスターから、「君の住んでいるところは、ヴィレッジなの?タウンなの?」と聞かれたことがある。東京の、メトロポリスという概念は、もちろん彼にはなかったようだ。「僕のヴィレッジも、3年後には、町になるよ。」と嬉しそうに言っていた。それから早、干支も一周してしまったが、KK郊外は、今もってヴィレッジ。街中には、これまでも、新ホテルや新ショッピング・センターがどんどんオープンしてきたが、車で町の中心を出れば、昔とあまり変わってはいなさそうだ。住宅も多いピナンパンエリアは、草ぼうぼうの空き地もあるし、夜は薄ぼんやりとした灯り。マンタナニ・アイランドに向かうとき、コタブルという小さな町をめざすが、その道中は今も牛さんたちが道端を奔放に歩き、時には車道のど真ん中ですわりこんで、ぷち渋滞を起こしたりもしている。

こうした都市部以外のエリアや、東海岸のタワウやセンポルナの開発もプロミスとあった。東海岸側は豊かな自然に恵まれており、エコツーリズムを、これまで以上に強力に展開したいらしい。ツーリズムの開発に力を入れるなら、ツーリストが快適に旅行できるように、センポルナあたりの治安の強化に力を入れてほしい。シパダンエリアは、今でこそ監視されており、アブサヤフの誘拐事件以後、ずっと安全な感じにはなり、昔のように、夜、「海賊が来た~!」って、リゾートの灯りを全部落としたり、っていうスリリングな経験はしなくてすむようにはなっているが・・・。カパライや、ラヤンラヤンでは、時に常駐しているミリタリーで、挙動の怪しいのもいる。

以上、延々と、外国人が、勝手にサバ州の変化についていけなさそう、という独り言になってしまった。SDCは地元経済の活性化のため、すべてはサバハンのためのプランというのはわかっている。それでも、古き良きものが消えゆくかもしれないさびしさと、環境へのインパクトがゼロのはずがない、という、心配な気持ちだ。SDCは、環境には十分配慮し、埋め立ては行わず、自然やサバの文化を損なうことは決してない、ということを強調してはいるが、現に空港拡張で、沢山の木が切り倒されていたし。前向きに考えれば、ツーリズムが発展すれば、雇用機会の増大につながるわけだから、SDCが成功し、サバが潤えば、自然と町も明るくなり、旅行をしても、楽しいだろう。SDCは2025年まで続くので、すべてが完了するのはまだまだ先の話。とにかく、自然環境はそのままで、サバ州らしさをどうか失いませんように。



マリーナ・コート・リゾート・コンドミニアム

2008-01-25 07:01:55 |  旅行

最近、KKのローカルペーパーのヘッドラインで、よく「Marina Court」の文字を見かけるので、
今日は、このコンドミニアムについて書いてみる。現在すすめられようとしている、サバ州の開発
計画の一環、ウォーター・フロント・プロジェクトなる計画で、このコンドミニアムの真向かいに、シ
ョッピング・モールつき6ツ星ホテルを建てる構想があるらしい。コンドミニアムのオーナーたちは、
それ相応の金額を出して手に入れた、オーシャン・ビューが奪われるということで、当然のことな
がら猛反対。住人たちが、市と開発業者に異議を申し立てているとのこと。開発についての固い
話は今は置いといて、今日のお題は、マリーナ・コート。

              


マリーナ・コート(正しくは、Marina Court Resort Condominium)は、ピンク色のコンドミニア
ムだ。お隣のプロムネード・ホテルが、マリーナ・コートを60部屋ほど、宿泊施設として提供してい
る。


このピンク色の建物が建って以来、なかなかよさげなコンドミニアムと思いながら、いつも前を通
過したものだが、2005年のゴールデン・ウィーク、一般のホテルが満室だったので、いいチャン
スと思って、迷わず泊まることにした。センターポイントから数分と地の利もよく、リゾートホテル
よりずっと安いが、大きなプールもある、まだ新しいからきれいそう、という期待をもって泊まって
みたら・・・。南の国では違和感のない、ピンク色の明るい外観とはうってかわって、中はけっこう
よどんでいた。


まず、コンドミニアムに着くと、フロントは日本でいう2階(マレーシアではイギリス式で1階)にある
が、1階から2階への移動は、自分で荷物を持って階段をあがるのが基本らしい。1階では、エレ
ベーターが外からも見えているのだが、エレベーターホールの扉は常時ロックされており、外から
はあけられない。(実際、エレベーターを使うには、フロントの中に入れてもらい、そこからロック
解除のスイッチを押さないと地上階に通じるエレベーターホールにはたどりつけない。また、エレ
ベーターで地上階におりても、中からロックを解除しないと外にはでられない仕組みで、その解除
スイッチの場所もとてもわかりにくい。)ダイビング器財の入ったエクセス気味の荷物を持って階
段を上がるのは至難の技。最初に通りかかった従業員は、階段の下で荷物を前に思案している
われわれに、上、上ってサインを送ってきた。私が、フロントに行って、なんとかしてもらうと言い、
友達が、荷物を見張っていることになったが、フロントは、チャイニーズ系の、それぞれ大家族の
チェックアウトでごったがえしていた。それを延々待っているうちに、友達が、たまたま通りかかっ
た別の従業員に泣きつき、フロントまではなんとか荷物を運んでもらうことになった。フロントのス
タッフたちは、ホテルの慇懃な感じではなく、もっとフレンドリーで、感じはよい。そのかわり、ホテ
ルなみのサービス・スタンダードではないのだ。チェックイン後も、部屋までは、やはり荷物は運ん
ではくれない。もともとベルボーイなんて、いないのかも。そして、部屋番号は「D棟のルームナン
バーXXよ。」と鍵だけ渡され、部屋への誘導もなし。マリーナ・コートは、A棟からD棟まであり、セ
ンターポイント側からA棟。われわれに与えられた部屋は、D棟という、プロムネード・ホテルに隣
接した棟だった。そしてバスタオルも、フロントから「何枚いる?」と聞かれて自ら持参。


続いて、住宅棟のエレベーターが手ごわい。大げさに言えば、扉が三秒もあいていないんじゃない
かと思われる。ひとりが乗り込みきらないうちに、センサーは働いていないのか、容赦なく閉まり、
次の人がはさまってしまうのである。日本製なのに。エレベーターから各戸までの廊下は暗く、住
人のゴミをフロアごとに出すコーナーがあるため、少々臭う。


部屋に入ると、こんどはまた別の種類の異臭が微妙に漂っていた。連れの友達は、「獣の臭い
やな・・・」と判定。自分の愛犬の臭いと似ていて、それはいつしか心地よくなるニオイ、と、不明な
ことを言っていた。

われわれの泊まったユニットは、3ベッドルーム、キチネットつきの部屋で、3階だった。低層・・・
はじめは自炊する気まんまんで、スーパーマーケットで、食材やら調味料やら買い込みチェック
インしたが、キチネット備え付けのカッティングボードが黒ずんでいたことで、即時に戦意喪失。
チェックインをしてほどなくやってきたハウスキーピングに、パンと牛乳とビールとレッドブルをのぞ
き、その他の買ってきた食材はすべてあげてしまった。ダイニングのテーブルは、10人様用と思
える大きさで、高さといい、われわれアジア人仕様ではない。テーブルの上の照明も、薄暗く、そこ
で食事をしたい感じではなかったので、とうとう一度も使わず、ダイビング器材置き場となった。リビ
ングのソファはシミだらけで、シャワー後には、じかに座るのがなんとなくいやで、クローゼットにあ
ったランドリーバッグを敷いて座った。ソファの上に広がるランドリーバッグを見て、ハウスキーピン
グの人たちは変な顔をしていた。

テレビは、アストロ(マレーシアのCATV)は入っておらず、マレーシアの放送局の番組ばかり。
リビングのエアコンは、リモコンがこわれていてONにできず。ハウスキーピングも、リモコン故障の
事実を知っていつつ、代替品はついに来なかった。ただ、海と山に囲まれたコタキナバルは、夜は
エアコンいらずという、素晴らしいところなのだ。しかし窓を開ければ、網戸はないから蚊が入って
くる。あと、これはKKのホテル全体に言えるが、タンジュンアルビーチからシティホテル系まで、ど
こも空港から近く、飛行機の離発着が激しいので、早朝から深夜まで飛行機のエンジン音がうるさ
い。ボーイングの737ならまだしも、777の轟音は、そうとう安眠妨害である。また、これも生バンド
つきのパブがあるホテルは、泊まる部屋の場所によっては夜中1時半までうるさいが、すぐ隣のプ
ロムネードホテルのパブが、マリーナコートの斜め下の位置にあたるので、生バンド攻撃もあった。


さて、部屋はダブルベッドが二部屋、ツインが一部屋。ダブルベッドの部屋からの眺めはプロムネ
ード・ホテルの客室ビュー。片方の部屋にはバス・トイレもついている。ただし、バスタブはあるが、
こわれていて、お湯ははれなかったので、実質シャワーのみ。バスルームは、ハウスキーピングの
使うトイレの洗浄剤の臭いが強すぎて、消毒の臭いが半日くらい漂う。部屋の臭いは、時にはボデ
ィショップで買ってきたアロマオイルをたいて、時には、蚊取り線香で取り除いた。ダブルベッドの部
屋は、窓が大きいので明るいが、ツインの部屋は、日の当たらない小部屋。ここは、ゲストの誰も
があまり使わないようで、一番きれいだった。さらに、シャワーブースとトイレだけの間もひとつある。
そして、照明は、すべて薄暗い。


このように居住空間全体は、快適ではなかったが、もちろんよいところもある。リビングにはバルコ
ニーがあり、パーシャルオーシャンビューではあるが、3階でもサンセットの眺めはなかなか素晴ら
しい。
                     
                    
それにバルコニーでは、ダイビング器財や干し物は実によく乾いた。
また、プールは、25メートル級の深めの本格的なスイミングプールで、泳ぎがいがある。(一応こど
もむけプールもある。)友達は、ショッピングセンターで、わざわざゴーグル買って泳ぎこむほどだっ
た。また、通りを隔てた海沿いのアンジュンセンジャという場所には、様々な屋台があり、安くておい
しいものが食べられる。スーパーへの買出しも、センターポイントと、ワワサン・プラザ、いずれも徒
歩5分前後なので、まあまあ便利だ。


マリーナ・コートは、開業後、数年しかたっていないはずなのに、いろいろと調度品の傷みや汚れ
が気になった。客層の主流が東南アジア地域の、富裕層であるチャイニーズ系ファミリーが主流
とみられ、こどもが駆け回ったり、バタバタするだろうから、室内の傷みも激しいのだろう。リモコ
ンにしても、浴槽にしても、長らく故障は放置されているくさい。

私が泊まったのはすでに3年前。その後、原油の値上がりを受けて、マレーシアの物価はかなり
上昇したが、たしか5泊6日の部屋代は、税込みで5万とかからなかった気がする。大人数で泊ま
れば、かなり安くつく。2~3人で泊まるのには無駄に広いし、部屋の作りから、ファミリー、仲良し
グループにもいまいち、使いやすくはないと思う。


もちろんLANの設備はなく、モジュラーからケーブルを抜いてダイヤルアップ。ダイヤルアップ接続
なので、つないだり切ったりを繰り返したら、チェックアウトのときに、電話料の計算がたいへんそう
だった。ホテルのシステムが、電話料金を自動計算してくれないらしく、1回ごとの接続時間を、一
通話単位で割り・・・と。インボイスも、手計算したものをすべてエクセルの、自作テンプレートに入
力、プリントアウトというマニュアルワールドだった。そんなこんなでチェックアウトも非常に時間が
かかった。


まあ、なんだかんだ言っても、住めば都。最終日あたりには、すっかり我が家モードになりはした。
ペントハウスなら、また泊まってみたい。多分、そんな機会はないけれど・・・。




バクテ食べたい!

2008-01-15 20:36:35 |  旅のグルメ
暑い季節に食べる熱いもの、暑い季節に食べる冷たいもの。寒い季節に食べる冷たいもの、寒い季節に食べる熱いもの。なぜか両方おいしいですよね。真夏にあつ~いお茶がおいしかったり、真冬にアイスクリームがおいしかったり。それにしても、1月の中旬だから仕方ないけれど、東京は寒い・・・。こんな寒い日には、暑いマレーシアで食べておいしい熱いバクテが恋しい。これは、コタキナバルの「新記」という店のバクテ、一人前なり。 バクテの隣に、白っぽく映っているのは、刻みにんにく。チリは大きいのと小さいのと2種類。このすばらしいボリュームの薬味たち・・・。にんにくも、激辛も、大好きだが、さすがにこれは、全部投入できるはずもない・・・。これにライスと、アイスチャイニーズティーをつけて、8リンギットだった。お箸や、とり皿は、熱いお湯のはった「たらい」につかった状態で出てくる。何種類ものハーブと、骨付き豚肉を煮込んだ、漢方風味のスープは、とても深い味わいで、それでいてしつこくない。スープを一口すすっただけで、その日の疲れがひいてゆき、体質まで改善したような気になる。

「新記」は、コタキナバルの町の北端にある。ショッピング・センターのウィスマ・ムルデカ前の大通りを隔てた、アンズホテルの斜めむかいにある。(ちなみにこのアンズホテルの1階の中華料理屋「發記」もたまらない。)ざっくりな地図



新記

shinki.JPGこの界隈は、バクテ屋街で、「肉骨茶」と書いている店に夜入れば、それぞれの店ごとに特色あるバクテが食べられる。ある店では、スパイシーなど、3種類の風味のバクテーを用意していたりもする。「新記」は、アンズホテルというホテルの斜め前にあり、夜になると、ネオン官の電色の「新記肉骨茶」がうきたって目立つ。 バクテの起源は、労働者むけに、安い費用で生み出された朝食というが、なぜかどの店も夜しかやってない。バクテの素は、スーパーで手に入り、今回も買ってきた。自分で煮込み、それはそれで、そこそこおいしいのだが、やはり、店のバクテを食べると、あたりまえのことだが、あの家で煮たのはなんだったんだろう?、って思ってしまう。もちろん、その土地特有のメニューというのは、そこで食べるのが一番おいしいのはわかっている。だけど、この寒い季節、風邪の予防になるし、滋養豊富かつヘルシーなんだから、日本にも普及したらよい食べ物だと、バクテを思う寒い夜・・・。


セレベス・エクスプローラ下船後

2008-01-10 23:31:06 |  旅行

セレベス・エクスプローラの下船は、ふつうは朝である。
母船からセンポルナまではスピードボートで約1時間なので、早い時間帯にセンポルナに着くが、
そのあとの道のり、タワウからKKゆきのフライトは、通常は14時40分発を利用なので、センポ
ルナからの空港への送迎車が出発するのは昼頃になる。そのため、センポルナで数時間のアイ
ドルタイムが発生する。カパライやマブールのリゾート滞在とは違い、フライトの時間から逆算した
無駄のないスケジュールにできないのがちょっと難点。
このアイドルタイムのオプションは、センポルナの「ドラゴン・イン」という水上の宿で休憩するか、
センポルナの街をさまようかのどちらかのようだ。

ドラゴン・インの水上レストランはうまい、という噂も聞くが、昔、ドラゴン・インのトイレを借りたら、
バケツのたまり水からひしゃくでトイレを流すという、昔ながらのマレースタイルと格闘、たいへん
な思いをしたので、客室はそんなこともないとは思うものの、なんとなく敬遠。
だからといって、ムスリム色の強いセンポルナで、海帰りのやや露出度の高い格好で歩き回る
わけにもいかない。どちらかというと、さっさとKKへ飛んでしまいたいが、下船した水曜日には、
午前11時台のKKゆきの便はなく、また、前日のダイビングから、24時間もたっていない・・・。
私のとった選択は、あえて遠回りになるタワウの街に行く、であった。

船を6時半すぎに降り、スピードボートでセンポルナに着いたのが8時ちょっと前。ふだんはボー
トの到着にあわせて、迎えのワンボックスが待機しているが、この日はおらず、待つこと10分。
これは許容範囲。しかしクルマは、《ピックアップに来る前にすませておけよ・・・》なのだが、セン
ポルナの一番の繁華街(?)、KFCの裏あたりで、「ちょっと待って」と止まり、セレベス・エクスプ
ローラのセンポルナ担当とおぼしきチャイニーズのおじさん(乗船前にバナナを何本もくれたから、
多分オフィスの人)と、書類のやりとりをしたり、お次はPetronasに寄って、満タンにしたりと、ロ
スタイム多し。さらに途中、椰子の木ばかりの道で急に止まるので、《オジサントイレかな》、と思
ったら、「My uncleを乗せてもよいか?」と唐突に聞いてくるので、状況が飲み込めないでいる
うちに、ムスリム帽をかぶったおじいさん、トゥドゥン(イスラムの女性が頭にかぶっている布)姿の
若い娘、おばさん2人、男の子と、総勢5人がちゃっかり乗ってきた。もちろん、「No」と言おうとは
思わないが、「乗せてよい?」もなにもなく、彼らに「何時にピックアップするから道で待ってろよ。」
って、しっかりアポありだったんだろう、と突っ込みたくなった。まあ、人里離れた奥地だし、そんな
ことを突っ込んでもしょうがない。だけど、こっちは往復US80ドルもとられているのに、ちゃっかり
ただ乗り。そのわりにあんまりすまなそうでもない。おかげで、だらりんと一人で占有できたはずの
席も狭くなったぢゃないの。

タワウの街は、タワウ空港を超えて、約30分かかる。
昔のタワウ空港は、街のすぐ近くにあり便利だったが、2001年12月に現在の椰子の木林の
ど真ん中に移転してきてからは、まわりに何にもない、とても不便な場所なのだ。もっとも、一刻
も早くリゾートに到達したいダイバーにとっては、タワウ~センポルナの道のりが片道30分も短
縮されたことは、とても便利なことなのだが。
(余談・・・。古い空港は、閉鎖後そのまま放置され続け、不法滞在の外国人の農園になっている
ところがあったり、不法にサーキット場に使われたり、サッカー場になったりと、問題になっている、
とローカル誌で読んだことがある。)
タワウ空港にLeft Baggageの施設があればよいが、そんなものはなく、ダイビング器材をひき
ずってのじゃらんじゃらんはできないから、タワウの「ヘリテージ・ホテル」をデーユースすることに
していた。センポルナからの道中、普段だったらしない寄り道をされたので、ホテルに着いたのは
10時ちょっと前。予想していたよりもかなり遅くなってしまった。
タワウでデーユースする人なんて、まずいないのか、レセプションの女の子は、不思議そうな顔を
していた。私もそう思われても仕方ないと思っている。
ヘリテージ・ホテルは、ビジネスホテル仕様で質素だが、新しいのでまだきれい。地元では、マタキ
ン・ホテルと呼ばれているらしい。ロビーに、ダイビングリゾート「マタキン・リゾート」のオフィスがあ
るので、同じ経営なのだろうか。部屋にも、マタキンの水中写真が飾ってあった。バスルームにバ
スタブはないが、シャワーの湯量は豊富。ここも1泊なら、コストパフォーマンスは悪くないと思う。

シャワーを浴びて、しばらくゴロゴロしたあと、11時半になると、食を求めて外出。
ところが、下船前、早朝からガーリックライス、チキンナゲット、目玉焼き、ソーセージと、すべて
油を使った、味の濃いメニューを、てんこ盛りで出され、残すのも悪く、腹120パーセント食べた
ので、まったくおなかはすいていない。9月に来た時は、マギーのカレーヌードルを2人で1パック
しか調理してくれず、全然足りなかったのに。

さてタワウには、ホテルの近くにある数多くのケダイ・コピから、海沿いの屋台街サビンドまで、
おいしいものを安く食べられるところがたくさんある。サビンドでは夕方になると、日本の縁日的
出店が並び、それも楽しいものだ。
しかし、私の目標は、ココナッツ・プリンのある、「オーシャンビュー・レストラン」である。ここのミ
ースープが、マレーシアで食べたどのミースープよりもおいしい、という友達もいるくらいだ。前回、
タワウに泊まったときも、このレストランにディナーにやって来たが、その日はチャイニーズの結
婚披露パーティーが盛大におこなわれており、貸切で入れず残念な思いをした。果たして、昼間
は営業しているのだろうか、と心配しながら扉を押すと、開いた。中に入ると、まだお客はおらず、
従業員が賄いを食べているところだった。

広い店内は、200人くらい収容できるだろうか?きょうは、連れも相方もなく、ひとりぽつん。
            

メニューを見ることもなく、迷わずミ・バサ・シーフードと、ココナッツ・プリンをオーダーした。
  
            
これぞミバサという色の麺、グレービーソース、そして味。大満足。
右手奥に見える小皿はチリ。ここは赤いチリソースではなく、刻みガーリックにチリが入っている。
最高においしいが・・・臭くなる。

5人でシェアしてちょうどよいといわれるココナッツプリンをひとりでたいらげる至福のとき。
はじめて食べたときほどの感動はさすがにないが、やっぱり美味。
            
ミバサとココナッツプリンで12.8リンギット。400円強くらい。
ココナッツプリン一つをひとりで完食は、もちろん食べすぎ。外に出たら、しばらく苦しかった。

            
タワウの街角。真冬の日本から来ると、この夏空の下を歩くのも幸せだ。

ドラッグストアのガーディアンとワトソンズが隣同士にあったので、いちおう2件とも冷やかして、
ホテルに戻ると、そそくさとチェックアウト。
そして、タクシー代38リンギットでタワウ空港へ。
ホテルが90リンギット。
12.84リンギットのランチのために、奇しくも10倍の128リンギットの付随的な費用をかけたと
いう、間抜けな話なのだ。
それでも、ココナッツプリンには、それだけの価値があると思う私は大満足。

午後3時すぎ、KKに着くと、続いて「ネオバユ・スパ」に行った。1日4~5本潜るクルーズだと、
水面休息が1時間から1.5時間しかないことが多く、その間にシャワーで潮を落としたり、ごはん
食べたり、ログづけしたりと、忙しいので、過去2回の乗船では、焼いてられなかったが、今回は、
少しの時間もおしんで、日光浴。かなりよい感じで黒くなったかわりに、日本に帰ったとたん、乾燥
肌で粉をふくことがないよう、トリートメントをせねば。スパに電話で予約を入れると、きようはドラ
イバーが休みだと言われ、タクシーを拾ってルヤンまで行った。9月に利用したときにつけていた、
サメの歯のネックレスを忘れていったらしく、レセプションでいきなり、「ハイ、忘れ物。」と渡されて
びっくりした。メニューは、日焼けはしたが、サンバーンにはなっていなかったので、ルルールにし
てみた。サウナは前回しょぼかったので、「パスしたい。」と言ったら、パッケージで料金が変わらな
いから、マッサージを30分延長することにしてくれた。願ったりかなったり。ルルールとマッサージ
は、効果絶大で大満足。ボディマスクは、やっぱり寒くなってしまった。スパをチェックアウトする頃
には、外は、土砂降りになっていた。スパからの帰りは、スタッフが送ってくれることになった。やっ
て来たのは、元CCBの笠くんを彷彿させるチャイニーズ。26歳だという彼は、ネオバユ・スパのオ
フィスをスーパーバイズしているそうで、日本のアニメ大好きな、日本オタクであった。デスノートに
ついても、熱く語っていた。そして、「イクツデスカ」「ナンデドクシン?」等、女性に聞いてはいけない
はずの質問攻撃。寿司ネタは茹で海老が好きとか、日本食はうな丼が大好きという、妙な男子で
あった。ホテルに帰ったあと、あらためて出かけたかったのだが、あまりにも雨がひどいので、あき
らめた。今回の帰りは、KK1泊だけなのに残念だ。


オーシャンビューレストランは・・・
 


タワウ オーシャンビューレストラン

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