9月21日、月曜日。
シパダンで4ダイブするはずの月曜日。
またもあまり眠れず、目はさめていたが、暗いし船も動いていないからまだまだ夜中、と思っていたところに同室の人のアラームが鳴った。iPhoneを見ると、午前5時50分だった。
シパダンへゆく朝はいつも、アンカーをあげる音、そしてエンジン音でいやおうなく目がさめるが、アラームで起きたということは・・・。これはきっと天気が悪くて、シパダンの1本目をキャンセルするつもりに違いない。デッキへ出ると、案の定、グレーの世界にシーベンチャーがぼんやり浮かんでいた。
やがて、ジェリーがホワイトボードに、シーベンチャーのマップを書き始めた。BAD WEATHER PLAN(通常、シパダン4本+マブールでサンセットorナイト1本のところ、朝1本目をシパダンに行かず、マブールエリアで潜り、シパダン3本、戻ってきてサンセット1本となる)だという。海況が悪ければどうしようもないのはわかるが、やはりすんなりとは受け入れられない。だって暗い朝だけれど、雨はたいしたことないし、風もそんなに強いとは感じない。他のゲストもシーベンチャーにネガティブだ。きょうは幸い、日本人ゲストオンリー。前にもシパダン4本か3本かでもめたとき、キャプテンもトムも、「ゲストが全員日本人で、全員の意思の統率がはかれるようなときは、シパダンで4ダイブする。」と明言したのを思い出した。もちろん外人だって、「きょうはシパダン3本です」って言われれば、「NOPE!」と言うのに。
他のリゾートのボートがシパダンをめざして出て行くのも見たので、「あのボートがいけて、どうしてここのは行けないの?」攻撃から開始してみる。「母船で近づくのが危ないなら、他のリゾートみたく、ダイビングボートでシパダンにいけばいーじゃん」とか、「どうせ2本目にシパダンに行ける海況なら、出発を少し遅らせてシパダンに行って4ダイブすればいいじゃん」といろいろ言ってみる。シパダンのパーミットは6時から18時までで、18時には島を去らなくてはいけない、ということである。いつも4ダイブ終えると、16時前後に逃げるようにシパダンを去るが、1時間遅れたところで、18時には、十分な余裕がある。ところがキャプテンは、17時になると逮捕されるとかムキになっている。この調子じゃ絶対こちらの言い分は聞かないな、と思いつつも、ああいえばこういうの平行線。ついにジェリーがキャプテンを外につれだし、戻ってくると「シパダンに移動します」ということになる。ありがとう、ジェリー。
マブールを離れると、船はよく揺れ、戸棚の中のストックの、コンデンスミルクがいっぱい外に散乱した。シパダンがいい、と率先して主張したために、船酔いに苦しむ人が出たらどうしよう、と思ったが、幸い、青くなっている人はいなかった。
シパダンに着くと、こんどは大揺れの母船から、木の葉のようなダイビングボートへ乗り移るのに一苦労。これは確かにケガのもとだ。ただ、2本目から無理無理シパダンで潜るなら、このリスクは同じことだともいえる。
1本目。バラクーダ・ポイント。
デジカメ持たずに手ぶらでダイビング。うねりはあるは、透明度最悪でよく見えないわで、労多くして、益少なし、な気分は否めない。しっかりバラクーダも出たけれど。
2本目。タートル・パッチ。
このうねりじゃ、南よりのポイントは、ここが限界だろう。そして、ここも真っ白。それでもいいこともある。このダイビングで、シパダンでははじめての出会いがあった。ジェリーが私たちをヘルフリッチにちゃんと導いてくれたのだ。ヘルフリッチは、ダイバー10名ほどに囲まれ、当惑したのか、長い間ひっこまずホバリングしていた。近くには、同棲中らしいアケボノハゼもいた。
3本目。ドロップオフ。
きょうは、タートル・カバーンまでおりた。
すべてがぼんやり。そして暗い。
ひさびさのタイマイさん。
暗くて、スローシャッターでぶれてしまう。
カンムリブダイ登場。
彼らはこの調子なので・・・
局地的にさらに透明度が悪化。
正面から来ると歯が気になる。
ばっちい。
近すぎ。肌や尻尾の質感が、なんかコワイ。
ラストにギンガメ。水面をあおいだって、やっぱり暗い。
そして、にぶい光を放つ彼ら。
4本目。バラクーダ・ポイント。
午後になっても、どんより。
いつものように、ムレハタタテダイやアカモンガラが漂っている。
ハタタテダイの群れって、なんだか雨の日に似合うように思える。
バラクーダは遠くにちょろっと。
その後、コーラルガーデンにむけてゆるゆる。
だいぶ先を泳いでいたジェリーが、なにやら、ダッシュで戻ってくると思ったら・・・ハダカハオコゼの赤と白が、ひとつのロックにいた。きっと、通過してから、思い出したのだろう。
夕方、シャンプー後に鏡を見たら、頭に小さな白い塊が見えた。どうもカンムリブダイのウンチのかけらが髪の毛の中に入り込んでしまったらしい。ウンのつきがありますよーに。
私は、サンセットはパスして、さっさとTiger Beerの道を選んだ。ディナー後、マブールのボルネオ・ダイバーズに泊まっている友達をたずねて、マブールに上陸。ボルネオ・ダイバーズのバーで、またもTigerでカンパイ。船のように缶ではなく、瓶なので、うまさ格別。続いて、ショップツアーご一行様をたずねて、シパダン・ウォーター・ヴィレッジまでじゃらんじゃらんするが、つめがあまく、すでにチェックアウト後だった。こうして「マクロ日和」な1日がおわった。
シパダンで4ダイブするはずの月曜日。
またもあまり眠れず、目はさめていたが、暗いし船も動いていないからまだまだ夜中、と思っていたところに同室の人のアラームが鳴った。iPhoneを見ると、午前5時50分だった。
シパダンへゆく朝はいつも、アンカーをあげる音、そしてエンジン音でいやおうなく目がさめるが、アラームで起きたということは・・・。これはきっと天気が悪くて、シパダンの1本目をキャンセルするつもりに違いない。デッキへ出ると、案の定、グレーの世界にシーベンチャーがぼんやり浮かんでいた。
やがて、ジェリーがホワイトボードに、シーベンチャーのマップを書き始めた。BAD WEATHER PLAN(通常、シパダン4本+マブールでサンセットorナイト1本のところ、朝1本目をシパダンに行かず、マブールエリアで潜り、シパダン3本、戻ってきてサンセット1本となる)だという。海況が悪ければどうしようもないのはわかるが、やはりすんなりとは受け入れられない。だって暗い朝だけれど、雨はたいしたことないし、風もそんなに強いとは感じない。他のゲストもシーベンチャーにネガティブだ。きょうは幸い、日本人ゲストオンリー。前にもシパダン4本か3本かでもめたとき、キャプテンもトムも、「ゲストが全員日本人で、全員の意思の統率がはかれるようなときは、シパダンで4ダイブする。」と明言したのを思い出した。もちろん外人だって、「きょうはシパダン3本です」って言われれば、「NOPE!」と言うのに。
他のリゾートのボートがシパダンをめざして出て行くのも見たので、「あのボートがいけて、どうしてここのは行けないの?」攻撃から開始してみる。「母船で近づくのが危ないなら、他のリゾートみたく、ダイビングボートでシパダンにいけばいーじゃん」とか、「どうせ2本目にシパダンに行ける海況なら、出発を少し遅らせてシパダンに行って4ダイブすればいいじゃん」といろいろ言ってみる。シパダンのパーミットは6時から18時までで、18時には島を去らなくてはいけない、ということである。いつも4ダイブ終えると、16時前後に逃げるようにシパダンを去るが、1時間遅れたところで、18時には、十分な余裕がある。ところがキャプテンは、17時になると逮捕されるとかムキになっている。この調子じゃ絶対こちらの言い分は聞かないな、と思いつつも、ああいえばこういうの平行線。ついにジェリーがキャプテンを外につれだし、戻ってくると「シパダンに移動します」ということになる。ありがとう、ジェリー。
マブールを離れると、船はよく揺れ、戸棚の中のストックの、コンデンスミルクがいっぱい外に散乱した。シパダンがいい、と率先して主張したために、船酔いに苦しむ人が出たらどうしよう、と思ったが、幸い、青くなっている人はいなかった。
シパダンに着くと、こんどは大揺れの母船から、木の葉のようなダイビングボートへ乗り移るのに一苦労。これは確かにケガのもとだ。ただ、2本目から無理無理シパダンで潜るなら、このリスクは同じことだともいえる。
1本目。バラクーダ・ポイント。
デジカメ持たずに手ぶらでダイビング。うねりはあるは、透明度最悪でよく見えないわで、労多くして、益少なし、な気分は否めない。しっかりバラクーダも出たけれど。
2本目。タートル・パッチ。
このうねりじゃ、南よりのポイントは、ここが限界だろう。そして、ここも真っ白。それでもいいこともある。このダイビングで、シパダンでははじめての出会いがあった。ジェリーが私たちをヘルフリッチにちゃんと導いてくれたのだ。ヘルフリッチは、ダイバー10名ほどに囲まれ、当惑したのか、長い間ひっこまずホバリングしていた。近くには、同棲中らしいアケボノハゼもいた。
3本目。ドロップオフ。
きょうは、タートル・カバーンまでおりた。
すべてがぼんやり。そして暗い。
ひさびさのタイマイさん。
暗くて、スローシャッターでぶれてしまう。
カンムリブダイ登場。
彼らはこの調子なので・・・
局地的にさらに透明度が悪化。
正面から来ると歯が気になる。
ばっちい。
近すぎ。肌や尻尾の質感が、なんかコワイ。
ラストにギンガメ。水面をあおいだって、やっぱり暗い。
そして、にぶい光を放つ彼ら。
4本目。バラクーダ・ポイント。
午後になっても、どんより。
いつものように、ムレハタタテダイやアカモンガラが漂っている。
ハタタテダイの群れって、なんだか雨の日に似合うように思える。
バラクーダは遠くにちょろっと。
その後、コーラルガーデンにむけてゆるゆる。
だいぶ先を泳いでいたジェリーが、なにやら、ダッシュで戻ってくると思ったら・・・ハダカハオコゼの赤と白が、ひとつのロックにいた。きっと、通過してから、思い出したのだろう。
夕方、シャンプー後に鏡を見たら、頭に小さな白い塊が見えた。どうもカンムリブダイのウンチのかけらが髪の毛の中に入り込んでしまったらしい。ウンのつきがありますよーに。
私は、サンセットはパスして、さっさとTiger Beerの道を選んだ。ディナー後、マブールのボルネオ・ダイバーズに泊まっている友達をたずねて、マブールに上陸。ボルネオ・ダイバーズのバーで、またもTigerでカンパイ。船のように缶ではなく、瓶なので、うまさ格別。続いて、ショップツアーご一行様をたずねて、シパダン・ウォーター・ヴィレッジまでじゃらんじゃらんするが、つめがあまく、すでにチェックアウト後だった。こうして「マクロ日和」な1日がおわった。