くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

シパダン Season44 Ep.5 2011メーデー Bumpheads、Barraccudas and a Hummerhaed

2011-05-31 22:50:25 |  ダイビング
5月1日 暗い朝
朝6時、船が動き出した。
キャビンの小さな窓から見える海は黒い。
二段ベッドの上から、のっそり脱出。
ラウンジにあがって外へ出てみる。
雲が重くたれこめて、ボルネオのメインランドは見えない。
まだそう離れていないマブールすら黒い島になっている。


すっきり晴れることが多いこの時期なのに、なんだか停滞モード。

ラウンジに戻り、バナナとサバティーでダイビング前の軽食。
いつもの超薄切りロールケーキがないので、エリエルに「ロールケーキは?」とたずねたら、「きのうの乗る予定だったけど、乗らなかった」と言われた。ふ~ん。そのエリエルが、日本人はパンを食べないと不思議がる。私がトーストを焼かないのも、マイロを入れないのも、単なる不精。だいたい私は、旅に出たら、その土地のものを食べる主義だから、マレーシアではウェスタンスタイルの食事には用はない。それに、食パンにはバターやジャムを厚塗りしたいので、不要にカロリー摂取するから避けている。でも、エリエルがトーストを焼いてくれてしまったので、出してくれたものはしっかりいただく。

6時半をまわり、どんどん明るくなってくる時間なのに、シパダン上空も暗い。


そしてバラクーダ・ポイントのブリーフィングを聞いて、サバ・パークスへサインしにゆく。
今にも泣き出しそうな空の下、湿った感じのJETTYで、サイン待ちの間、三々五々、同行者同士で写真をとっていたが、そのうち、だれかれかまわず「入って、入って~」と言ったことで、集合写真撮影会に発展。みんな、「僕のも!」「私のも!」と次々にカメラを出し、テンションがあがって、微妙なタイムロスだっただろうな。
サバ・パークスの窓口の横には、シパダンで見られる魚として、バラクーダ、ギンガメ、そしてカンムリブダイの写真と説明が置いてある。シパダンを象徴する群れ3種だけど、紹介はこれだけ?

1st Dive バラクーダ・ポイント
バラクーダ・ポイントにさえ潜っていれば、満足というのはある。
ブリーフィングで、「High tideなので、サカナたちはリーフの内側に入ってしまっている」と言われたが、さすがのバラクーダ・ポイントも、精彩を欠く。

マンティスさん


ダイアナさん


そしてカンムリブダイが緩慢に登場。




2nd Dive ミッドリーフ
朝食後、40分くらいで出発。
営巣中のゴマモンガラに、私を含めて何名かが襲われながらの前進。
今回は、手の甲をアタックされ、かまれたわけではないが、内出血。
それでもゴマはまだキヘリよりはましだと思う。
キヘリは、どこまでも追いかけてくるが、ゴマモンガラは、直進してくるだけだから。
ただ、キヘリに耳を食いちぎられた日本人の話を聞いてから、必要以上に、びびるようになった。
さて、ミッドリーフは、エントリーポイントでも、ダイビング後半でも、とにかくタナの上の枝サンゴがゴージャスである。


デバスズメダイやパープルビューティーといったきれいどころが舞い、癒される。
そこをときどき、大きなロウニンアジが数匹、まさにどや顔でパトロール。
このロウニンアジも、サンゴが壊滅状態だった頃は、リーフ上から姿を消したが、サンゴびっしりの今、浅瀬で頻繁に会う。
しかも、年々、巨大化してきている。
潮がだいぶ下げてきて、カメがそこここに登場しはじめた。

2本目と3本目の間に、青空が出てきた。
やっとGWらしい天気になるのかな?


3rd Diveタートルパッチ
トムとジェリー、べつべつのポイントへ。
ジェリーのチョイスはタートルパッチ。
バラクーダねらいらしい。
2nd ダイブで、トムチームはバラクーダを見たそうだが、われわれジェリーチームは見ていない。
それでジェリー、オイラもバラクーダを見せなきゃ、ムキーっとなったのかな?
なにも初日から、そんなに気合いれなくても…。
下げで流れる時間にバラクーダポイントに入れば、きっとバラクーダには会えるだろうに。
でも、シパダンデビューの人が多いし、限られた本数の中で、最大限ゲストを楽しませようというガイド魂!?
ジェリーの読みでは、バラクーダは、潮の具合でタートルパッチにいるだろうとのこと。
ジェリーはボートマンにあれこれ指図して、エントリーポイントにもこだわりをみせた。
ボートが止まると、やたらとエントリーをせかされ、ドボンと飛び込んだら、斜め下にバラクーダがどっちゃり。


群れがいると、水面でバラクーダのフィンがばちゃばちゃやってたりすることがあるが、今日は完全水面下。
このあたりは、さすが。

そして、このバラクーダたち、群れの形を変えながらも、最大深度も10.6mで、ずっとわれわれから離れない。

トルネードになったり


壁のようになったり


つねにロウニンアジがうろうろ


トンネルになったり


そしてとにかく近い。


バラクーダ以外にも、いろいろ通る。

ハタタテダイの群れ…


ナポレオン…


エントリーからエキジットまで、バラクーダ45分一本勝負。
それも、うち38分くらいは、他のボートからのダイバーのいない、われわれの貸し切りだった。

昼食をはさんで、4本目の前にはいいお天気に。
海も、もう少しで鏡のようにペタペタになりそう。



いよいよ5月のシパダンらしい、いい感じになってきた。

4th Dive ハンギング・ガーデン
本日のシパダンラストはハンギング・ガーデン。
内心、な~んだ、ハンギング・ガーデンかぁ、と思いながら潜る。
ここの壁一面に、オオトゲトサカがぶらぶらハンギングしていた頃、昼下がりにここで潜るのが大好きだった。
まったりしたいときには、ここをリクエストしたくらい。
サンゴの白化現象を機に、ぶらぶらとさかが消滅してからは、そして、シパダンにいつでも潜れるわけではない今となっては、積極的に行きたいとは思わなくなっている。
もちろん、ここだって悪くないのに。

エントリーしたら、アカククリの群れ。


巨大なブチウミウシとか。


アケボノとか。


うーん、ヒトででもとっとくか?


それでも、ここでの午後のダイビングで、ハンマーヘッドが出たことがあるという島伝説があり、外洋もチラ見しつつ、ウェストリッジ方面にすすむ。
なんとなくふらふら漂っていると、不明のサメが、深いほうでスーッと私を抜き去って行った。
ホワイトチップのようにくねくねしていない。
濁っていて、よく見えないが、頭がやや丸くカーブして見えた。
トラフ?
いや、トラフにしては黄色くない。
深くて濁っているから、黄色もかすんだか?
トラフなら、まあいいや。
また壁ウォッチングに戻る。
しばらくたつと、進行方向から、また先ほどと同じ泳ぎ方のサメが来た。
もう、前のダイビングより深くなってはいけません、どころではない。
25mまで潜ると、両端につきでたぐりんぐりんの黒目と目が合った。(たぶんむこうにはほとんどみえてないんだろうが)
まさにWhat the hell are you doing here?
なんでこの時間、この深度、このポイントで?
2年ぶりのハンマー。
最近、目撃例が極端に少ないので心配していたが、シパダンには、まだちゃんとハンマーがいるんだ。
コンデジで写真をとるにはムリのある浮遊物と距離で断念。
深度も27mを越えていて、DECOも間もなくなので、ハンマーとともに沈むのはやめにした。

ハンマーは、1匹だけだが、偵察に来たかのような動きだった。近くにまだ仲間がいるんじゃないかと思えて、15mあたりで何かマクロを紹介してたジェリーに知らせにゆき、ハンマーサーチをお願いするが、みつからなかった。
明日からに期待。

母船はマブールに戻り、きょうはサンセット・ダイビング。

マブール パラダイス1
水中ライトを持っていないので、気乗り薄だ。
でも、行っとく。
ミノウミウシのたぐいを1枚とっただけ。


ニシキテグリがメイティングをはじめる前に、ちびクマドリカエルアンコウにあう前に、コンデジのバッテリーが切れた。
あとはひとさまのビデオライトで、ニシキテグリのメイティングを見ていた。


カンムリブダイも、バラクーダの大群も、ハンマーも初日で出ちゃって、明日からが楽しみ。

シパダン Season44 Ep.4~2011.4.30 セレベスエクス・プローラーの旅はじまり

2011-05-31 22:49:56 |  旅行
4月30日、朝
チェックアウトのときも、超無愛想なCititel Express。
「Thank you」の一言もない。
もちろん、タクシー呼ぶ、なんて気の利いた一言もない。
でも、心配無用。
ホテルを出てすぐのところにあるKEDAI KOPIの前に、タクシーが常時待機している。
タクシーのそばで所在なげにしているおっちゃんに手をふれば、「てくしー?」とくるので「ヤー」と答えればよい。
ちなみに、マレー語の「Yes」は「Ya」で、サバでは「ヤー」、だが、KLやインドネシアでは、「いぁ!」と発音。
他のところで、「ヤー」というと、「あーゆーさばはん?」と言われる。
できればKEDAI KOPIで朝食をとりたいが、朝6時にはまだシャッターが閉まっている。
そういえばきのう、ここのKEDAI KOPIには、「肉骨茶」って文字が出てた。バクテに未練。

タクシーからキナバル山の方を眺めると、山は低く雲におおわれてしまっている。
KKの町から空港までのタクシー代は、早朝料金だと45リンギット。
空港から町まで6キロ強、10分なのに高いよなあ。
KKIA(コタキナバル国際空港)のエントランスはキナバル山が真正面に見えるビューポイントなのに、きょうは頂上のぎざぎざがわずかに見えるだけ。
みんな、夜這い便や、前日の深夜着便などでKK入りするので、ちゃんと目が開かない状態で空港に来るが、普通のツアーでは、時間にかなりの余裕をもって空港にくるので、チェックインをしたら、すぐにゲートに行かず、エントランスを振り向いてほしい。天気がよければ、キナバル山の全容がおがめるのだ。

MH2121便 コタキナバル発7:00 タワウ着7:45
私はいつもの、「えむへいちどぅあさとぅどうぁさとぅ(MH2121)」でタワウへ飛ぶ。
私以外のC/Eに乗る人びとは、けさ午前1:35に羽田発、6:20着の便でKKにやって来て、7:40KK発、9:35タワウ着の、MH3093便へ乗り継ぐことになっている。
私の便より、KKからの出発が40分遅く、タワウ到着が約2時間遅い。
こちらはジェットの直行、みんなはプロペラ&サンダカン経由だから、時間がかかるのだ。
同じ便にすればよいものを、単純に、MH2121がMH3093より3000円安かったので、私はタワウで待つことを選んだ。

MH2121にはiPhoneでチェックインをしてあったので、荷物をドロップするだけ。
予約もiPhoneのMH dealsというアプリから予約をした。
完璧にiPhone依存症。
Webチェックインの手荷物ドロップ用のカウンターは、けっこうな行列。
KKIAのワイヤレスで、産経新聞を読んだり、友達から来たメールを読んで、いらってぃんぐせずに順番待ち。
カウンターにたどりつき、QRコードをスキャンするのかと思いきや、あっさりパスポート名から検索してボーディングパスが出てきた。

荷物を預けたら朝食タイム。
タワウでも時間が十分あるが、タワウのカフェはおいしくないので、KKIAですませておこう。
KKだもの、朝マックやスタバじゃなくてローカルフードの店へ。(ぼけぼけ写真。)

朝はやっぱりミースープ!
それもシーフードに限る。
お酒を飲んだあとの夜食にも、お酒を飲んだ翌朝にも、これが一番!
オーダーしてから調理するので、出てくるまでには少々待たされるが、そのぶんおいしい。
ミースープとネスカフェで16.40リンギット、460円程度。
空港値段で高いけれど、上品な味で、体にもやさしい。
(もっとも、私は、スープがオレンジ色になるまでチリを入れるので、体にやさしくないが、代謝はよくなる。)



すでにボーディングタイムに突入していたので、さすがに急いで食べて、いつもどおり、マクドナルドの手前にあるセキュリティチェックへゆく。
入り口のおばちゃんにボーディングパスを見せると、「下!」と言われた。
私にとっては、想定外の展開で、間に合うのか!?とテンパる。
「下にはどーやっていくの?」ときくと、エスカレーターを指さされた。
前回までは、チェックインと同じフロアにあるセキュリティを通過し、搭乗口は1フロア降りる流れだったが、直接、搭乗口のフロアでセキュリティチェックができるようになったのだ。
去年の9月のタワウといい、きょうといい、長年いつもこうだからとゲートをよくチェックせず、ピンチになる。
ちょっと学習。

いつものように、サバのローカル誌Daily Expressをとり、機内に乗り込む。
国際線と同様、最後列の窓側をとったが、通路側には、すでにチャイニーズのご老人がすわっていた。
丁重に奥に入れていただきたいとお願いし、席につくと、ご老人は、次々と乗り込んでくる日本人を見て、クルーに、「ジャパニーズゴールデンウィーク?」と尋ねていたので、クルーが答える前に、「その通り!」とお答えしておいた。
Daily Expressは、ケイトさんとウィリアム王子のご成婚ネタ一色。
日本人ダイバーのHEAVYな荷物のせいか、荷物の積載に時間がかかり、微妙にdelay。
離陸すると、南シナ海は、朝日を浴びておだやか。


海上はよく晴れているのに、陸上は朝から雲が多い。


キナバル山は、離陸しても頭だけ。
朝日を浴びて、金色に輝く海とキナバル山を一度に見られる数十秒がとても好きだ。

本来なら、キナバル山と南シナ海とボルネオグリーンのパノラマなのに、残念ながら、きょうは雲が多すぎた。

タワウへの着陸態勢に入ると、ますますどんより。
いつもは朝日を浴びて、鮮やかなボルネオグリーンも、今朝はくすんでいる。
泥んこの川、くすんだボルネオグリーン…。天気悪そう。


タワウについて、昔顔なじみのボルネオダイバーズのダイレクターと「ないすとぅみーちゅー」としぇいくはんずをして、二階のカフェ(?)へむかう。
なぜか上りエスカレーターは休止中。日本の今の節電ムーブメントとダブり、仕方ないとキャリーバッグを頑張って引っ張りあげるが、ここはマレーシア。
リフトを使うんだった。

カフェには先客はおらず、Sleepyな空気が漂っていた。
ミネラルウォーターとエッグタルトにRM6払って時間つぶし。
KKIAでは、つながりにくいながらもワイヤレスが使えたが、タワウにはない。
とりあえず、iPhoneのバッテリーにチャージしようとコンセントのあるテーブルにゆくが、電気は来ていなかった。
別のコンセントに移動するが、そちらきも通電なし。
テーブルにアリはやってくるし、スズメが一羽、入り込んでいて、ちょんちょん。
テーブルを渡り歩き、食べカスをあさっていた。
誰もいないテーブルに、食器がさげられないまま、いつまでも放置されていたり、これじゃ、鳥獣、昆虫、害虫…みんな来ちゃうよなぁ…。

私が乗ってきた便がつごう20分くらい遅れたので、たいして待った感じがしないうちに、皆の到着時刻となった。
こんどはしっかりリフトで到着ロビーに降りた。
まだC/Eのドライバーは見当たらず、ゲストも出てきていなかったので、売店でマグナムアイスを買いに行く。
マグナムも、東南アジアに来たら、MUSTのアイテムなのだ。
マグナムを食べながら戻ってくると、C/Eのドライバーがいたので、「ないすとぅーみーちゅー」もそこそこに、「センポルナに着いたらスーパーに寄ってもらえる?」と懇願。ドライバーは快諾。
セレベスエクス・プローラがビールを積んでいない【リスク】にそなえて、ビールを持ち込もうという算段。

ほどなく友人知人たちが出てきて、再会、車2台でセンポルナへ移動開始。
空港からの道中はずっと雨。
いつもは寝て過ごすこの道も、後部座席でテンション高くおしゃべりをしているので、私たちもボソボソとしゃべりながらゆく。
きょうはセンポルナが遠い。雨のせいか?
そういえば、車に乗る前、ドライバーが皆に、センポルナまで1時間半って言ってた。
タワウの町から1時間半、タワウ空港から1時間だったはずなのに…

やっとセンポルナに着いたときには、雨はあがっていた。
スーパーのミレメワで、やり過ぎかな、と思いつつ、2名分として、タイガーを1カートン、RM156でゲット。
おひとりさまなのに、「ビールがない人がいたらわけてあげようかと思って」と2カートンGETしたツワモノもいた。
それにしても、いつも思うけど、KKもセンポルナも、ミレメワってスーパーは、陳列がきたならしい。
特に、センポルナは、お菓子やマギーなど、パッケージにネズミが食い破ったあとがあったりするので要注意だ。
もう1台の車は、スーパーに寄らずにJETTYに直行だから、買い物はサクッとすませて、また車でJETTYに向かう。

JETTYにつくと、名刺大のパーミットを渡された。
このJETTYの使用料支払済のレシートみたいなの。
RM10、ちゃり~ん。
ま、JETTYからボートに乗るので、使用料がかかるということなんだろう。
でも、JETTYでトイレも使わず、タッチ&ゴーな感じで去ることになるので、RM10分の恩恵が受けられるとは思えない。
前のように、シーフェストやドラゴンインから乗るほうが、よっぽどいいが、たぶん、これも国かサバ・パークスの方針なんだろうな。
なんにでもお金をとるという悪しき風習。

そして、C/Eからのスピードボートに乗り母船へ向かう。
C/Eは、シーフェストホテルの沖に停泊している。
ゴミだらけの海はめちゃめちゃ引いていて、浅くて、母船まで時間がかかった。

セレベス・エクスプローラー
C/Eに乗り込むと、ラウンジのシートが、以前のあまり清潔感のないファブリックから、アイボリーのレザに貼り変えられていた。このほうが水ぶきができるし、湿気を吸わなくてよい。
ゲストリレーションズのエリエルのブリーフィングで、「船には今ビールのストックがありません。ビールがほしい人はマブールのリゾートで買えます」とあり、私たちは見事、リスク回避に成功したのだ。
チェックイン後、船頭側の部屋だったので、狭いとブーブー。
「ロングで乗るのに、ひど~い!」と訴え、GW後半に部屋を変えてもらうことになった。

船が動き出すと、ほどなくランチタイム。
C/Eのごはんはいつもてんこもり、おかわりなのだが、きょうは腹八分目にしておいた。
あんまり食指を動かされるメニューでもなかったし。
手羽は面倒くさいのと、手が終日鶏臭くなるのがいやで、毎回出る正体不明の貝は食わず嫌い。
ちなみに私は、アサリより大きな貝は、ホタテ以外食べられない。
もちろん、シッタカとか巻貝系やサザエさんもダメだ。

1st Dive SMART HOUSE REEF
マブールに着いたら、オリエンテーション。
SMART HOUSE REEFは、できれば、潜りたくないポイントだけど、オリエンテーションはだいたいここ。
透明度の悪さと、ここの魚礁が、どうしても好きになれない。
通常はパスするが、今日は、周囲の皆様との調和も考えて、参加。
相変わらずにごったポイントだけれど、きょうはいつもよりマシな気がする。

今回は、トムとジェリーの2トップがそろっていて、(というか、もともと正規のDMは2人しかいないので、2トップいてしかるべきなのだが)またも私はジェリーチーム。トムに、常々リピーターはうるさいと言われていて、確かに私はうるさいので、トムは、私たちをジェリーに押しつけているに違いない。ま、どっちにころんでも、ふたりとも腕がいいのでハズレはない。残念ながら、若々しさ、イケメンといった要素はないが、シパダン・マブール界隈を潜らせたら、二人ともトップクラスのガイドだと思う。
というわけで、薄暗くてにごった海も、ジェリーがいろいろみつけてはくれるので、あまり退屈はしない。

2か所で見たゴーストパイプフィッシュとか、


ツノウミウシとか、


他は、ギンガメの群れ、タマカイとか…。
ある魚礁に根つきになっていたタマカイは、前と違う魚礁にいた。

ナイトは、もちろんパス。

ダイビングが終われば、ハッピーアワー。
さっそく一人2カンずつ空ける。
そして周囲にはビール難民続出。
おひとりさまの読みは見事にあたり、ビール難民に販売して、みんなHAPPY。
おひとりさま、初乗船なのに、やるなあ。
夕食も、腹八分目。
スープはおいしくて、いっぱい食べたけど…。
液体腹で食べられないだけ?

明日はシパダン♪

シパダン Season44 Ep.3~2011昭和の日のKKじゃらんじゃらん

2011-05-31 22:49:38 |  旅行
KKでやりたいこと、食べたいもの、買いたいものはヤマほどある。
KKではスパに行きたいし、髪も切りたい。
時間があれば、マムティックで潜っておきたい。
リゾートホテルのプールサイドでゆっくりもしたい。
KKで買いたいものには、フルーツ、食品、調味料、お菓子、チープな洋服、マレーシアのオルターナティブバンドのCDや、日本映画やドラマのDVDがある。
KKで食べたいものには、ミバサシーフード(ミーゴレン・バサ・シーフード)、ミースープシーフード、ナシゴレン、ナシレマ、バクテ、スリ・メラカ(マレー料理屋)のサユルマニス・ガーリック(サバ野菜の炒め物)、FAT KEEのレモンチキン、街角で売っているチキンサテ、朝のお粥、ヤムアイス、ドリアンアイス、エッグタルト、カレーパフ、あわよくば本物のドリアン、ランブータン、マンゴスチン…。
フィリピノマーケットでココナッツジュースも飲みたいし、テタレ、テスス、サルシも飲みたい。
他にもまだまだたくさん。
かくもKKでのウィッシュリストは長いが、とにかく、時間がない!

きょうは、定刻午前2時15分にKKに到着したものの、イミグレ混雑で、空港を出るのに予想外に時間がかかった。
ホテルの部屋に落ち着いたのは、15時半ころ。
疲れてはいたが、時間がないのと、狭さゆえに、長居したくないので、シャワーを浴びて、さっさと外出。

まずは、つきなみにセンターポイントへ。
目的は両替とヘアカット。
両替は、1階インフォメーション近くの「シティパレード」という、青い看板の店が有利なので、いつもそこを利用。
両替商を選ぶポイントは、ツーリストではなく、出稼ぎ系のフィリピン人やインドネシア人がならんでいるところ。
今回は、円高でリンギットがずいぶんいっぱいきた。
旅行のときは、円高はありがたいが、日本経済を考えると複雑。

ヘアカットは、リトルKLと呼ばれるフロアの上にある、いちおう看板はロレアル・サロンとなっている美容室を目指したが、どうしたことか、これまで見たことのない大繁盛で断念。
友達と、17時半にハイヤットで待ち合わせをしていたので、ややテンパる感じ。
KKプラザにある美容室にゆき、今風の女子に28リンギット(780円くらい)でカットしてもらった。
カットを終えたら、17時25分。

急いでハイヤットにむかい、友だちと合流すると、アンズホテルの1Fにある發記(FAT KEE)へ行った。
ディナータイムは17時半からで、わたしたちが店に入ったのは、開店から15分ほどたったところ。
早めの夕食としたのは、さっさと食べて、ハッピーアワーのうちにビールを飲んで、夜食にバクテを、ともくろんでいるから。
發記も昔はビールが出たが、回転を良くするためか、今はビールを置いていないので、食事と飲みは別。
そういえば、發記の看板(?)オバチャンがいない。
いつもオーダーを取りに来るオバチャンで、小柄で細いが迫力満点なのである。
發記は、強力な火力での調理がウリなので、常に店内、熱気むんむん。
スタッフは熱中症になるんじゃないかと思うほど。
オバチャンは、店が立て込んでいないときには、よく冷蔵庫から透明のタッパー水筒を出して、仁王立ちで、両足踏ん張って、腰に手みたいなイメージで冷水をじかにイッキ飲みしていたが、どうしたのだろう?

まあ、オバチャンのことはおいといて…
エビチリ、ナシゴレン、サユルマニス


ミーゴレンバサシーフード


そして、發記で一番好きなレモンチキン


ああ、なぜにこうも美味しいのか!?
マレーシアのチャイニーズを食べると、日本の中華料理屋が物足りなくなる。
食べた、食べた。
トータル42リンギット、約1176円。
一人600円弱とは、KK的には高額だな。

食後はTigerビールを求めて移動開始。
發記から一番近いキナバル・ダヤ・ホテルのバーは却下。
ハイヤットのシェナニガンは、ライブというか、生バンドの音量うるさく、声はりあげての会話が疲れるから却下。
シェナニガンの向かいにあるパブは、釣り銭でニセ札よこした疑惑があるので却下。
その隣、テキサスも、KKでテキサスじゃないと却下。
テキサスのちょっと先にある、海寄りの、以前、けっこう愛用してたコクーンにゆく。
コクーンは、オープンスペースと、生バンドの演奏つきの屋内がある。
私は、屋内には、トイレに行くときしか入らない。
生バンドは、「ぱぁ~ぽ~れい~ん、ぱぁ~ぽ~れ~ん♪」とシャウトしてただけの記憶がある。
きょうのオープンスペースは、閑古鳥。
テーブルについて、「Tigerをピッチャーで!」とオーダーしたら、「カールスバーグしか置いていません」という返事。
なんですと?
一瞬カールスで我慢しようかとも思うが、反射的に「Sorry!」と言い残して撤収。
だって、カールスなんて、日本でも飲めるもの。
コクーンは、なんだかさびれてしまったが、大丈夫かな?
ハイヤット界隈のパブ群はあきらめ、次はカフェ群のあるガヤ・ストリート方面へ移動。
腹ごなしにいい運動、といっても5分強くらいの距離。
ガヤ・ストリート近くに、B級だけど、たいして安くもないカフェがならぶ一画がある。
ピザハット、シュガーブン、レインフォレスト・カフェ、BBカフェなんてのがある。
ピザハットには用がない。
前にTigerをガンガン飲んだシュガーブンをチェックするが、シュガーブンにはカールスの看板しかない。
店員にいちおう聞いてみるが、Tigerはないという返事。
シュガーブンの奥のBBカフェの店員にたずねて、やっとTigerがあった。
食事のメニューを出されるが、つまみすら無理な超満腹で、ビールだけにしてもらう。
このあたりは、バックパッカーむけの安宿が多いので、おらんぷてぃ(白人)の若者が多い。
露出度が異様に高い、おそらく顔立ちからマレーの女の子4人に囲まれて鼻の下が伸びているおらんぷてぃ男子。
女子会かとさえ思える、おそらくイギリス人ガールズの集団に1人、こちらは萎縮してるおらんぷてぃ男子。
オランプティ界では、きょうは男子が囲まれる日らしい!?
飲んでいて小一時間たったら、バンドが登場。
誰かの誕生日らしく、「はっぴ~ば~すで~とぅ~ゆ~♪」と歌いだした。
盛り上がっているのは、該当者のいるテーブルだけ、他のテーブルには、うるさいだけで、みんなしぶい顔をしていた。
おらんぷてぃ同士、他テーブルでも盛り上がって、仲間になるのかと思ったら、そうはいかないようだ。
バンドはうるさいし、Tigerの大瓶3本を開けたところで満腹は極限に達し、さらに睡魔も襲ってきた。
もう夜食のバクテのバの字もない。

「明日、朝、早いしね…。」と、22時頃にはホテルに戻った。
本当は、KKで、もっとじゃらんじゃらんしたかった。
夜中の3時くらいまでは、起きてたかったな…。

まあ、帰りがあるさ…。


シパダン Season44 Ep.2~KK安ホテルレポートCititel Express Kota Kinabalu編

2011-05-31 22:49:01 |  旅行
2010年4月29日。
きょうは、アジアシティのシティテル・エクスプレス・コタキナバルに泊まる。
ロケーションと、2009年開業の新しさと、価格が決め手となってのチョイス。

安っ!
某ホテル予約サイトで、なにしろ、たったの3682円!
値段が値段だから、たいしたことないのは重々承知。
それでも、新しいホテルというと、なんとなく楽しみでもある。
ところが・・・

感じ悪っ!
空港からタクシーで乗りつけると、ふつうのホテルとはちがい、ベルボーイに荷物をケアする動きがない。
ベルボーイというよりはベルおやじだが。
たぶん、頼まれなきゃ、動かないスタンス。
他にも2名チェックイン待ちの人がいたが、みんな荷物は自分で運んでいる。
ベルおやじは、ただいるだけ。
ロビーは、クリーンな感じで、半分のスペースはカフェになっているが、お客はいない。

ベルもひどいが、チェックインスタッフも、笑顔もなければ、ホテル特有の慇懃さもまるでない。
バウチャー持参でも、しっかりカードギャランティをとられる。
VISAのPINを一度まちがえたら、即座に「RM50キャッシュで払いますか?、他のカードはありますか?」ってな始末。
まあ、値段から、多くを求めてないし、こんなもんかと思うことにした。

チェックインをすませエレベベーターに乗り、階数ボタンを押すが、目的階のランプはつかない。
よく見ると、SuicaやEdyみたく、カードキーをタッチさせる仕組み。
「モダン」なのだ。

狭っ!
エレベーターを降りると、廊下が狭い。
でも、内装のファブリックとか、趣味は悪くない。
部屋のドアを開けると、「ちっさ!」と、思わず叫ぶ。
窓とベッドとクローゼットがコンパクトに収まっている。
人ひとり立てるスペースが、ベッドの足元とTVの間にあるだけ。
スーツケースをバカーンと開けるスペースはない。
普通のダイブ・クルーズのキャビンなみである。
まるで四畳半に万年床で、動かずしてすべて用が足りるというやつの、洋室版のよう。



カーテンを開けると・・・
パーキング・フロント・ビュー。パーシャル・アジアシティ・ビュー!?

左側は、屋根、屋根、屋根、ビル、ビル、ビル、丘。

チェックインのとき、私の後ろに並んでいた日本人女子が、送迎スタッフに、「マドノナイオヘヤダトオモイマス…アイテイレバ、マドガアルヘヤ二ヘンコウスルヨウタノンデミマスカ?」と聞いていたから、窓があるだけありがたい。
ホテルの反対側の部屋で、上層階なら、遠くに南シナ海がうっすらと見えるのかもしれない。

シャワーブースとトイレは独立。部屋を思えば、シャワーブースは十分な広さである。




洗面。

あるのは、バスタオル2本、綿棒、非力なドライヤー。

部屋には、TVと電話とセーフティボックスがあるだけ。
冷蔵庫も、ポットも、コンプリメンタリーの紅茶・コーヒーすらない。
ただ、飲み水は、廊下にあるウォーターサーバーでGETできる。

ただ、空きペットボトルがないと、水の汲み置きもままならぬ…。

どう考えても、部屋で料金が発生するとしたら、電話代とか、ワイヤレス使うくらい。
電話はラインをオープンしてもらわなきゃ使えないだろうし、ワイヤレスは、暗号化キーもらわなきゃできないはずだから、必要な人だけギャランティーとりゃいいじゃん
わざわざデポジットとるほどのもんか?
ヴァンダリズムが心配?

ないないづくし、でも・・・
ホスピタリティない、アメニティない、スペースない、ビューもない…
ないないづくしで、決してほめたホテルではないけれど、新しいだけに清潔感はある。
なにより立地が便利なので、ダイバーの乗り継ぎ目的でのKK1泊なら、これでじゅうぶん。
とくに、KL乗り継ぎの夜中のフライトで着いて、即、寝るだけが目的の人には、おすすめである。
徒歩1分で、深夜3時までやっている、屋台のSri Seleraもある。
もちろん、積極的にリピートはしたくない。
でも、「どうせ3682円だし。」と思うと、なんとなく納得できてしまう、シティテル・エクスプレス。


シパダン Season 44 Ep.1~2011昭和の日・ えむえいちごーごーコタキナバル

2011-05-31 22:38:26 |  旅行
Season44としたのは、文字通り、44回目のシパダン・・・。
われながら、正気の沙汰ではない数字だ。
今でこそ年2回ペースだが、シパダン島にリゾートがあった時代には、年に3~4回のシパダン通いをしてたからなぁ・・・。
44回にいたるには、第1期ボルネオ・ダイバーズ、第2期SDC、第3期カパライ、そしていま、第4期C/Eと変遷。
10回目のシパダンで、ボルネオ・ダイバーズから、マイケル・ウォン氏の写真集「Sipadan」(今もUS150ドルくらいする写真集。クォリティは?だが、シパダンにたいするうんちくは深まる!)を贈呈され、その後、カウントはやめてしまった。
ある意味、はずかしかったので。
やがて、ボルネオ・ダイバーズを卒業し、SDCに通いはじめ、SDCのオフィスから「XXちゃんは、もう10回目の予約なのよ!」と、数えられてたときには、びびった…。
そしてシパダンがクローズとなり、SDCを失うと、カパライに通い始めた。
ところが、シパダンの入島制限が厳しくなり、70部屋もキャパのあるカパライでは、パーミットがとりにくく、よくて3日に1度のシパダンということになり、あっさり、一番シパダンで潜れるC/Eに乗り換えた。
ダイビング仲間には、世界中の名だたるダイブサイトを次々と攻略してゆく人が多いが、私はシパダンのおかげで、それができない。それに、たいしていろんなところに行きたいと思わない。まあ、手つかずの海に潜ってやろう、なんて邪心を起こすたびに、失敗しているってのもある。
それに、これだけ潜っても、シパダンに飽きることがない。
シパダン5回目の頃は、若気の至りで、シパダンはもう飽きた、なんて暴言もあったけど。
いまでも、シパダンがベストである。
シパダン、シパダン、シパダン、モルディブ、シパダン、シパダン、どこかのサイト、シパダン…くらいでよいと思っている。
震災後の東京で、しばらく引きこもりがちになり、ちゃんとつけてなかったログを整理したり、写真整理をゆるゆると始めたのを契機に、シパダントリップの回数を数えたら、こんな回数になっていた。
年はとっても、脳は育たず。

ジスコ・チャーター
まず、今年も、GW=シパダンを実現できたことに、感謝。
そしていつものように、シパダン=C/E(セレベス・エクスプローラー)乗船。
ただ、GWのC/E=ジスコのチャーターとなる。
この3番目の等式のおかげで、ちょっと高くついた。
例年、GW期間のC/Eは、ジスコがチャーターをかけるのが先か、私がアドベンチャー・ジャーニー・ワールドに予約を入れるのが先かで、去年までは私の勝利(?)だったが、今年は先を超された。
直接予約より高くつくが、私の知る限り、GW前後のシパダンはベストシーズン。
そして私は、旅行・航空業界に携わっている。
薄給ではあるが、だからこそ、周囲の理解が得やすく、シパダン44回が実現できたともいえる。
今回の震災と原発の影響で、外資系航空会社のフライトキャンセルやルート変更の続出、企業の海外出張キャンセル、海外からの観光客がいなくなり、在日外国人は日本脱出、日本人の国内旅行もキャンセル続出で、業界全体に大打撃。
なので、いた~い出費でも、自粛の世の中でも、この旅は強行。

ジスコ・チャーターのスケジュールは、ざっくりと、4月30日深夜羽田発のKK直行便で早朝KK着、乗り継いでタワウへ午前9時半すぎに着き、昼前にはC/E乗船、午後にマブールでダイビングという、ムダはないが、体にやさしくない行程。
長年、待ち焦がれていた羽田からKKへの直行便。
家から便利な羽田空港。
でも、4月29日は国民の祝日で、どうせお休み。
となると、この1日がもったいない。
4月29日は、羽田からの便がないかわりに、関西からならある。
しかも、羽田発の便より、数万円もお安い。
毎度一筋縄ではいかないスケジュールを組む悪いクセがある私は、ジスコにはC/Eだけ売ってもらい、フライトは自分で手配することにした。

昭和の日・いつものGWにみえたKIX
4月29日、午前7時半に関空のマレーシア航空のカウンターにたどりつくと、そこにはすでに20人ほどの行列。
モニターには搭乗手続き中と表示されていたのに、カウンターはまだオープンしていなかった。チェックインは、2時間半前からと思っていたので、軽くいらっちんぐ。結局、カウンターがオープンしたのは、2時間前、厳密には1時間58分前くらい。ただ、オープンするや否や、Webチェックインカウンターには一番のりできた。先に並んでいた人びとの中には、Webチェックインをしてきた人はいなかったのだ。荷物は16.8キロで、今回も優秀。Webチェックインの際に自分でプリントしたボーディングパスを、カウンター発行のボーディングパスに引き換えなければならない。エコじゃな~い。さらに、オーダーしていたスペシャルミール、「シーフードミール」のカードをもらう。これも、MASならでは。



荷物をドロップしたら水分と朝食をとりたかったが、保安検査場の行列が、AカウンターからDカウンターの距離に相当する長蛇の列だったので、さっさと出国することにした。出国してからスタバに行こう。この行列にもいらっちんぐだが、自粛で閑古鳥鳴く今の東日本を思うと、いつものGWらしい光景にほっとしたのもまた事実。中には前方不注意で、前の人に突っ込むオヤジとか、我先に横入りするおっさんとか、日本人はどんなときでも規律を守る、と世界中から受けた賞賛が、ガタガタと音をたててくずれるような光景が繰り広げられていた。出国審査場では、カメラ禁止のサインが真横にあるのに、イミグレカウンターをバックにピースサインで写真をとる脳天気なカップルもいた。平和でいいなぁ、と生暖かい目で見守った。
出国してすぐさまスタバへ向かうが、ここも行列。並んで待つことにうんざりしていたので、脱水症状になりそうだけど、ドリンクは機内までがまん、貧血になるかもしれないけど、食事も機内食までがまんすることに。

関空のDUTY FREEは、呼び込みをしていたり、成田と違ってやる気があるので、ついつい足が向いてしまう。しばしロクシタンを物色し、持ったり放したりしたが、結局、放した。対応してくれたお姉さんは、中国語イントネーションの関西弁。たぶん、中国人対応で配置されているのだろうが、一連の震災・原発問題の影響でかんじんの中国人客が来なくなり、せっかくの中国語対応ができないでいるんだろうな。ああ、外国人が安心して来られる日本に早く戻りますように。そうこうしているうちに時間がなくなり、iPhoneをインターネットコーナーで充電しているうちにボーディングタイムとなった。

MH55 関西9:55発 コタキナバル14:15着
初搭乗のボーイング737-800。
航空マニア疑惑をもたれている私は、いちおう撮っとく。
ずいぶん翼の先がはねている。



シートはレザーばりで、格安航空会社みたい。



ビジネスクラスは、左右の窓側から通路をはさんで片側2席ずつ、エコノミークラスは片側3席ずつの配列。
マレーシア国内線や、マレーシア発東南アジア路線といった、フライト時間が比較的短い路線に就航しているボーイング737-400と、ほぼ同じ仕様。
が、衝撃的なことに、ダッシュ400の方が、ダッシュ800より2列少なく、ピッチも10cm広かった。
45分しかかからないKK-タワウ区間より、5時間25分かかる関西-KK区間に、より狭いシートピッチの機材、しかもそれが新型機材とはなにごと?
おととい、Webチェックインをするとき、バルクヘッドにしようかどうしようかと悩んだが、きっと赤ちゃん連れの方がいるだろうし、普通の人々が、やたらと前方通路側を好むことを考えて、満席でさえなければ、人口密度が少ないことが期待できる最後列の窓側を選んでみた。
ここならトイレがすぐ後ろだし、うまくすれば隣には人は来ないだろう。
案の定、私の隣2席と、通路をはさんで3席は、空席だった。しめしめ。
本来ならパンパンで飛ぶはずのゴールデン・ウィーク初日なのに、空席が目立つ。
空港はあんなに混んでいたのに…。
震災と原発の影響以外の何ものでもない。

ウェルカムオンボードのアナウンスに、「マレーシアンホスピタリティをお楽しみください!」というアナウンスがあるが、マレーシアンホスピタリティって、なんぞや?と思えてしまうクルーたち。出発前に、マレー人男子のクルーが、「XXサ~ン、シーフードネ~」てな調子で、スペシャルミールの確認にやってきた。ダイビングリゾートのローカルみたいな、やたらにフレンドリーな片言の日本語。カジュアルなリゾートならそれもホスピタリティ、でも、ここはインターナショナルフライトの機内。英語を話さない日本人に、なるべく日本語を並べよう、という努力なのかもしれないけど、なんだか脱力。そのうえ、ミールの確認にきたわりには、私のミールは、2列ほど前の人のところに持っていかれた。ミールにシート番号と名前のシールまで貼ってあるのに、何やっちゃってんの。

その「シーフードミール」は、白身のお魚にトマトソースで、悪くない。ただ、ちょっと温めが足りないか、さめかけな感じ。ついでに、もうちょっとボリューミーでもよいのに。



それにしても、フルーツに加え、ヨーグルトにゼリーにアイスクリームって、どんだけデザート?
東京では、ヨーグルトはやっとだいぶ出回るようになったばかりなのに、機内食に出せるとは、西はすごいな。



日本人アテンダントにタイガービールをたのんだが、出てきたのはカールスバーグ…。抹茶アイスのパッケージと色みを統一!?タイガーがないならないと言えばいいものを…。何も言わずに、タイガー→カールス、セブンアップ→スプライト、ペリエ→カナダドライの炭酸水、コーク→ペプシといった、こういう似て非なる代替品が出てくるのって、出す側にとっては「同じようなもんだろ、コラ!」なんだろうが、もらう側にとってはおもしろくない。不満に思いつつも、せっかく持ってきてくれたのだから、そのままいただき、足りない、と思ってたミールも、落ち着くと、ちょうどよい感じ。

さて、狭いと不評のボーイング737-800も、新型機なので、パーソナルスクリーンはしっかりついている。映画は、とりあえず大好きなイタリアが舞台の「ツーリスト」にしとく。でも、二大セレブの共演というだけで、とても残念な作品。お金を湯水のように使っているのに。せめてヴェネツィアの景色を堪能できるかと思ったら、ほとんど水路のシーン。ジョリーのエラとしわとほうれい線ばかりが目立ち、ジョニデ扮するツーリストはしょぼキャラゆえに、ジョニデオーラは封印演技で、別にジョニデじゃなくても、と思える。あまりに退屈なので、眠ることにした。すぐ後ろがトイレなので、私の列の横には、ひっきりなしにトイレ待ちの人たちがいたが、お構いなしに3席使い、ブランケットも3枚かぶって横になった。

しばらくして目を開けると、通路をはさんだお隣3席で、クルーのボーイズ2人が、ミールをもぐもぐ食べていた。イヤホンつけて、パーソナルスクリーンに見入って、楽しそう。食事休憩ありとしても、乗務中に映画やビデオ見たりもありなのか?くつろぎすぎ。とにかく今回のクルーは全員が若くて、プロ意識が全然ないみたい。日本人アテンダントも、美人不在で、クルーのボーイズにかまわれるのがうれしいといった様子で、キャッキャやっていた。トイレにたったら、ギャレーでデジカメで写真のとりっこなんかをしてた。MHは「ワールド・ベスト・エコノミークラス・アワード2010」や「ワールド・ベスト・キャビン・クルー」など、数々の賞を受賞しているし、他の路線はもっとちゃんとした印象なのに、いつもこの関西-KKだけが、ズレている。

窓の日よけをあげたら、下界は、フィリピンの島々。



これだけ島があるのだから、まだまだ未開拓のダイビングスポットが隠れているだろう。
そして、フィリピンが終わって少し飛べば、もうボルネオ上空。
なんだか雲が多い…。



KKIA到着、指紋認証導入
コタキナバルには、到着予定定刻の10分前にランディング。
見慣れたコタキナバル国際空港からの景色も、きょうは雲が重い。



降機すると、噂の日本発フライトにたいしての放射線チェックは特に実施されておらず、ほっ。
そのあと、イミグレーションの順番待ちが長かった。
周囲をみまわしても、ほぼ日本人、関空からの到着客ばかりだが、いっこうに列はすすまない。
私のパスポートを読ませると、入国審査官が両手の人差し指をつきだして、鍵盤をたたくようなしぐさ。
ふざけているのか?
「?」となっていると、
「you have to…」とまた同じアクション。
「ああ、finger printね。」と言ったものの、はじめてのことで、私のマレーシアへの渡航歴の多さに、あやしまれたか?とさえ思った。44度のシパダンに加えて、KKステイオンリーでも来てたりするから…。
指紋認証は両手の人差し指でとるが、早く離し過ぎて2度失敗。
3度目は、機械からすぐに指先を離さないよう、両指ともおさえれられてしまった。
パッと、機械のランプがピカピカッと点滅するまで待たないといけないらしい。
ふむふむ、きっとみんなこんなんで時間がかかっていたのね。
無事入国手続きが完了し、ターンテーブルに着いたときには、もう荷物はぐるぐるまわっていた。

タクシーカウンターでタクシーバウチャーRM30を買って、きょうのホテル、「Cititel Express Kota Kinabalu」へGO。

サバ州サメ事情

2011-05-16 22:46:22 |  ダイビング
5月1日、シパダンで、ハンマーヘッドをひさびさに見た。
昨年は1度も出会えておらず、前回の目撃は、ログを振り返ってみたら2008年6月。
かれこれ2年前のことだ。
5日間のシパダンダイビングで、ハンマーヘッドを見たのは、単体かつ1度きり。
それでも、シパダンの海には、今もハンマーヘッドがいるんだと思うとほっとした。

10年ひとむかし、2001年ゴールデンウィークのシパダンは、ハンマーヘッド祭りだった。
朝のバラクーダポイントで深い方を凝視していると、かなりの高確率でハンマーヘッドに会えた。
水深24mで、私がアケボノハゼかなにかにかかわっていて、グループから少し遅れて一番後ろを泳いでいたとき、背後に視線を感じて振り向いたら、80cmくらいのハンマーのお子様2匹がぴったりくっついてきていた。その刹那、私ほ驚いてかたまり、ハンマーkidsも、突然振り向いた私にフリーズしたが、次の瞬間、彼らは、パーンとはじけるように一目散に逃げていった。サメって、ひとりになると、出てくる傾向があるような気がする。
早朝、水深40mを流して、50くらいの群れに会う、なんてのは珍しくなかったし、ハンマーヘッドといえば、早朝、ディープめのイメージがあるが、午後のダイビングでも、小さな群れに出くわすこともあった。
2004年9月のとある日、午後3時台のダイビングで、ハンマーヘッドの超大群がスタッグホーンクレストからサウスポイントまで、途切れることなく、川のように、ひしめきあいながら泳いでいたのを見たのを最後に、その後は、せいぜい出会えても1~2匹どまりになってしまった。それでも、滞在中1回はハンマーとすれ違ったものだが、昨年の実績はゼロ。

さらに、以前は、朝のサウスポイントには、グレーリーフシャークが沖にぞろぞろといたものだが、近年は、彼らの姿が見えない日も多かった。ところが、今年のゴールデンウィークには、グレーリーフシャークに、バラクーダポイントやサウスポイントで、ずいぶん遭遇できたので、サメ系ヒット率が低下していたシパダンにサメが戻ってきた!と喜んでいたら、きょうのサバ州のローカル誌「Daily Express」に、衝撃的なタイトルが!
Why shark numbers off Sabah down almost 100PC
これじゃほぼ絶滅じゃん。
記事によれば…
サバのサメの個体数は、この15年で98パーセント減少している。
これは、政府がサメ漁を長年許可してきていることに起因している。
サメの行動範囲は比較的狭いが、シパダン周辺のハンマーヘッドは、夜間、捕食の際にリーフを離れて捕獲される。
そして今では、サバの国立公園には、ほとんどサメがいなくなってしまった。
モルディブやパラオといった他のメジャーなダイブサイトでは、サメ漁が禁止されている。
サバもサメ漁を規制すれば、最高のダイビングデスティネーションとなり、More Sharks = More Tourists and More Tourists = More Businessだから、サメを保護しましょう、と提唱された。
超ざっくりで、こんな内容である。

個体数を、いったいどのように算出したんだろう?
98パーセント減、見出しはほぼ100パーと誇張しているが、どおりでサメ遭遇率が低くなったわけだ。
ハンマーヘッドがフカヒレスープになってしまったと思うと、残念でならない。
ダイバーはフカヒレスープを食べるべきではない、といったような強い言い方をする人もいるが、問題は、サメの乱獲や、ひれだけとって、あとは捨てるといった処理の仕方にあると思う。
私も、筑紫楼のフカヒレスープは、過去のおいしかった思い出であり、今ではフカヒレを食べることはしないが。
サバ州も、適切にサメを保護して、ダイブサイトがさらにパワーアップしたらいいな。
シパダンには川のようなハンマー、ラヤンラヤンには壁のようなハンマー、そして、3月のKKの海には、ジンベイがまわってくる、そんな迫力ある、かつてのサバ州の海に戻ってほしい。
今後に期待!