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2025021
ぽかぽ
か春庭アート散歩>2025アート散歩(3)モネ睡蓮のとき展 in 西洋美術館
1月17日、タカ氏とモネ展を見ました。
モネは、ゴッホはフェルメールとともに、どんな展示でも日本の絵画ファンが大挙押し寄せる人気画家です。今回はマルモッタン・モネ美術館の作品を中心に、モネが睡蓮を描いた作品が展示されていました。
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西洋美術館の新館には「モネの部屋」があり、常設展示でモネの絵を見ることができます。今回の展示のなかにも、西洋美術館所蔵の「モネの部屋」の作品が何点も展示されていたので、混みこみの観覧の中、モネの部屋の作品は「あとで西美モネの部屋でゆっくり見るからいいや」と思って、マルモッタンや各地の美術館の作品を中心に見て回りました。
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最初に目に入るのは、西美のモネの部屋にも定期的に展示される「舟遊び」(1887)は、松方コレクションのひとつ。最初期に日本に入ってきたモネ作品です。
私が子供のころ、月ぎめ購読者に印刷された洋画有名作品を集金時に配布していく、という新聞社の購読者サービスがありました。印刷はあまり色の再現度も高くないものでしたが、美術館もギャラリーもない田舎町に育った私にとって西洋画というものにふれる数少ない機会でした。壁というのは床の間しか存在せず、床の間には箪笥が鎮座している田舎家で、母はモネの「舟遊び」が特に気に入り、ふすまに張ってながめていました。モネの舟遊びは、私にとって洋画の原点になりました。西洋美術館ではじめて舟遊びを見たとき、ああ、この絵だったのかと、なじみの友人に再会したような気分でした。舟遊びは他館に貸し出されていることも多く、西美で毎回会えるということもないのですが、またゆっくり見たいと思います。
今回の展示で多くの人が感想を述べていますが、先に観覧してきた娘も特に印象に残ったと話していたのが、最晩年のモネの目に映ったジヴェルニーの光景です。日本の橋や睡蓮の池の絵は、ほとんど失明状態にあったモネが心に映る光や水面のゆらめき、花や柳の色をキャンバスにぶつけて描いています。ほとんど抽象画になっているように見えます。
「日本の橋」1918-1924頃
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どこが橋なのかわからないけれど、モネの見えない目には自ら丹精をこめて作り上げた睡蓮の池と緑色の太鼓橋が色彩の交響としてひびいていたんだろうと思います。
写真をとっていい部屋がひとつだけあって、みな楽しそうにスマホやデジカメで撮影していました。
また、モネが精魂こめて作り上げたオランジュリー美術館の楕円の壁の睡蓮の大きな絵の雰囲気が味わえるような、楕円の壁に展示された部屋がありました。大きな池ではなく、いくつかの睡蓮の池や柳の枝が描かれた部屋でしたが、パリまで行けない者にも楕円の壁の雰囲気が味わえて楽しかったです。
睡蓮とヤナギ
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金曜日、夜間開館している日でしたから、少しすいてからもう一回りしようかと、待っていたのですが、夜間には仕事終わりの人たちがつめかけるのか、まだまだ混み混みなので、タカ氏は先に帰ってしまいました。私も待っていたものの混みようは変わらないので、あきらめて帰宅。
マルモッタンには行けないけれど、西美のモネの部屋には、これから何度も行けると思います。常設展はシルバー無料なので。
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<つづく>