天気 曇
昨日、知床の岬を巡る小さな観光船の遭難事故があった。事故は真昼のことだったのに、昨夜遅くなっても手掛かりのないまま、26人もの命が海に消えた状態で捜索打ち切り。
いつもの時間に眠りにはついたものの、なぜか寝汗びっしょりで3時頃に目が覚めてしまい、暫く眠れなくなった。一度流氷が見たくて知床へ行ったのは・・と、記憶を辿ったりして。2006年だったろうか、いや、2005年だったかも。古いパソコンを調べれば写真が保存してある筈。
羽田を出発した朝には流氷が接岸している、と、ツアーガイドの話だった。前日にネットで調べてもウトロ港は流氷に埋もれていた。だが・・
その日の午後、釧路から流氷見物の船に乗る筈が・・前夜の「春の嵐」で、朝になって流氷は沖へ去ってしまった、とか。
「知床へ行けばまだ残っている筈です」と言われてウトロ泊まりだったので楽しみにしていたのに・・着いたらあ~あ、どこかへ行っちゃった。流氷の欠片が港にちょっとだけ浮いていただけ。
・・そんな悔しい思い出がある。ただ、雪原をスキーで歩くツアーに参加して、滝を上から眺めたり鹿の群れに囲まれたり、それなりに楽しめた。
葉牡丹の茎立の菜の花。
観光船は、知床半島の厳しい自然を海から見られる、という観光客からはかなり魅力的な方法らしい。運が良ければ熊にも出逢えるし海が滝壺、という豪快な滝も見られる。若いころ夏に行ったのに観光船はなかったのかも・・何もない海を眺め、今度は夏に行きたい・・と思ったものだ。観光船は、他の船会社との協定で、今日から運行の予定だったという。でもなぜ、この一艘だけが荒天を衝いてまで昨日のうちに「抜け駆け」をしたのだろう。
遠くの戦争よりも、身近な日本人の「命」を思ってしまった(多分、義弟を海での事故で亡くした経験があるからだろう)。すぐに見つからなかったら・・冷たい海底にいつまでも眠る命は、酷いもの。早く見つけてあげて。
合掌
茎立の花や生死のこと少し KUMI