晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

坊ちゃんの湯 4/27

2007-05-04 | 旅行記

 2007.4.27(金)曇り後晴れ  道中16度   
  7:00 起床 
 9:40 今治サイクリングターミナル発~県道15~藤山歴史資料館・妙見山古墳~県道163~広域農道~歌仙の滝・霧合の滝~市道~県道17~R196松山北条バイパス~県道20~
16:40 松山YH着~道後温泉本館

 疲れのせいかお酒のせいかよく眠れる。眠ったらすぐ朝だ。朝寝しても大丈夫なのだが7時には起きてしまう。バイキングの朝食をとり、準備して出発、今日も天気は良好のはずだが、変に曇っていて寒い。今日の道中はあまり予定がないので、大西町の妙見山古墳に行くこととする。1967年に発見された古墳を、調査終了の後石垣状列石等を建設当初の形にして保存している珍しい施設である。後円部の石室も一日2回公開されているそうだが、時間が合わず見ることは出来なかった。まず、藤山歴史資料館で予備知識を入れてゆく。石室の状態や出土品などの展示がなされている。史料館から山道を10分ぐらい登った丘の頂上にその古墳はある。石垣状列石や伊予型特殊器台を使った埴輪も並べられており、見晴らしの良い丘の上で、壮観である。埋葬者の権威を示すにはもってこいの位置である。こうやって土器が並べられているのを見て、埋葬用、古墳用の土器の底に穴が開いている理由が私なりにわかった。縄文時代からそうであるようだが、埋葬用の土器は穴の空けられているものがほとんどである。日常に使う土器と区別するためかなどと説明してあるものもあったが、水が溜まらないようにするためではなかろうか。古墳の周りに並べるにしても、地下に埋葬するにしても、水が溜まっては都合が悪いのは確かである。Img_4803 Img_4795
妙見山古墳前方から、左に玄室入口が見える。
右は伊予型特殊器台

 古墳に別れ、広域農道付近のかくれキリシタン遺跡を見に行く。地図に書かれている箇所に近づくも、それらしき案内は一向に見つからない。結局諦めて、そのまま農道を西進する。アップダウンを繰り返している内に歌仙の滝公園に到着、昼食のおにぎりを食べて出発する。公園は来園者が少ないせいか荒れている。右に左に枝道があり、滝がどこか解らない。結局本流を登ったところに、滝が現れた。大きく二段になっていて、中断に観音様が祭ってある。高さは67mでなかなか美形の滝である。左岸には観音堂があり、その中に人影を見てどきっとする。年配のご婦人がお参りをされているようだ。もう一つの霧合の滝は、県道から見えるということなので、今少し自転車で登る。この滝は落差は少ないが、くの字に折れ曲がった特徴のある形で、水量が多くて魅力的だ。Img_4811 Img_4820

歌仙の滝と霧合の滝



 このまま県道164を登って玉川に出ても松山には向かえるが、遠回りなのとやたらきつそうなので、歌仙の滝下の市道を通って県道17へ出るテクニカルなルートをとる。
田植え前の村の中を峠越えし、車一台分の細い道を下ってゆく。国道と違って自分がどこにいるのか解らない。いくつか分岐があるが、勘で曲がってゆく。道標がないから勘で行くしかない。とうとう道が解らなくなり、通りがかりの郵便局員に尋ねる。しっかり予定の道を走っていたようだ。すぐに道標が現れる。そんなもんだ。緩やかな下りを快適に下って、北条松山バイパスに出る。Img_4822 Img_4823

古い峠には必ずお地蔵さんがある。御幣が立っており、古い宗教行事があるようだ。石見からずっとこのようなものはよく見かける。


 新しくできた道みたいで、広くてきれいだ。歩道も段差が無く、走りやすい。ただ景色は私の嫌いな郊外の景色で、面白くも何ともない。金曜日なので、路銀を調達のため郵便局を探しているが、いつもの通り必要なときは見つからない。松山市内にはいると道も狭くなり、車も増えてくる。やっと郵便局を見つけ貯金をおろすと、次々郵便局が現れた。目指す松山ユースホステルは伊佐爾波神社奥の小高い丘の上にある。解れば何ともないが、結構探し回った結果である。
 荷物を解いて、道後温泉本館に行く。松山には四回来ているが、肝心の本館には入ったことがないのだ。この機会を逃したら、一生入れないかもと思い、勇んでゆく。宿でもらった四国で得するパスポートを使うと2割引であった。80円得したが、ロッカーが100円有料であった。神の湯に入る、大きな急須から豊富なお湯が出ている。少し熱めで、いい感触である。石鹸やシャンプーは無いので持ってきて良かった。
 帰りに、駅前の坊ちゃん列車や人形時計、足湯など見物して帰る。伊佐爾波神社の石段を数えながら登ると、130段あった、あれ135段やったかな。とにかくまたしても汗をかいてしまった。Img_4825 Img_4828 Img_4835
  




左:道後温泉本館 中:坊ちゃん列車 右:伊佐爾波神社
 
走行距離60Km 累計9,349Km 経費5,756円

★松山YH (松山市道後)一泊二食4,200円 岩盤浴もある楽しいユース。インターネットもできて設備は申し分なし。Img_4836

★道後温泉本館神の湯 アルカリ性単純温泉 条例により消毒がなされている。
 言わずと知れた道後の定番。

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しまなみ海道 4/26

2007-05-04 | 旅行記

 2007.4.26(木)快晴 道中17度 風強    
  7:00 起床 
 9:10 養老温泉本館発~R184~しまなみ交流館~向島渡船~向島県道377~因島大橋~因島県道366~生口橋~生口島県道81、R317~多々羅大橋~大三島R317~大三島橋~伯方島R317~大島大橋~大島R317~来島大橋~
16:30 今治サイクリングターミナル着

 今日は天気もいいし、しまなみ海道サイクリングに徹することにする。尾道から今治まで80Kmだから、のんびり見物などしておられない。尾道のしまなみ交流館で海道の概要を聞く。私はてっきり高速道路に付属して、自転車道も歩道もあるものと思っていた。
ところが、実際は橋の部分だけで、島は国道や県道を走るのだ。そのうえ最初の尾道大橋は、車のみの通行なので渡船で渡らなければならない。Img_4769 Img_4772 Img_4773





左:まづ渡船で向島に渡る。 中:因島大橋は二段になっている。 右:料金は良心任せ

 10分ほどの渡船で向島に渡り、しまなみサイクリングの始まり、行ってみたいNo.1のコースを晴天に恵まれて走るのは最高である。ところが南風が思ったより強く、結構苦しい。島内のコースは独立したサイクリング道が整備してあるのかと思っていたが、普通の道で、歩道の部分にサイクリング道のマークがしてある。その歩道も無くなるところもあり、がっかりする。自転車で通行する人は結構多く、ツーリングのメッカとなっている。レンタサイクルで走っている御仁も多い。最初の橋は因島大橋で、自転車と歩行者は二階建ての橋の下を走る。ネットで締め切られているので、トンネルのような閉塞感がある。こんな橋ばかりじゃ面白くないなあと思っていると、料金所が現れる。自転車、原付等は50円、歩行者は無料である。料金はボックスに放り込むようになっており、これじゃあみんな払わんぞ、と思ってみていたら地元らしき原付がすいすい通り過ごしていた。
私は幸か不幸か小銭が沢山あり、正直に払って通る。なにか釈然としない。
 因島のみ少しアップダウンがある。それより南風の方がつらい。生口橋からは車と並行して走るようになり、景色もよく見える。大きなザックを背負った若者が歩いている。四国に入ったら、八十八所参りの若者に合うこととなるのだろう。生口島、多々羅大橋、大三島、大三島橋、などと順次島と橋を交互に渡ってゆくのだが、はっきり言って面白くも何ともない。景色が特段美しいわけでなく、島にこれと言って見てみたいものもない。橋も三つも渡ったら飽きてしまった。一日中向かい風で、かなり疲れている。早く着いて風呂でも入りたい。Img_4776
Img_4781_1
橋は代わるが飽きが来る。


 最後の来島海峡大橋だけ、料金所に職員さんが居る。料金を徴収するのでなく、両替をするのが仕事らしい。総ての橋を渡っても五百円の料金である。なんとか徴収する方法を考えないと、本四公団の恐ろしい借金は返せませんぞ。
 サイクリングターミナルは海峡と橋の見える絶好の位置にあり、部屋からの眺めも最高である。誰でも宿泊できるので、車の方もお勧めだ。Img_4789 Img_4788

来島海峡大橋は迫力有り、景色も雄大。


 
走行距離83Km 累計9,289Km 経費14,070円

★今治市サイクリングターミナル(サンライズ糸山)一泊朝食5,000円 
  しまなみ海道今治側にあり、来島海峡と大橋が見える絶好の位置にある。リーズナブルで、レジャーにも最高。Img_4790

窓からの景色

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尾道の温泉旅館 4/25

2007-05-04 | 旅行記

 2007.4.25(水)晴れ  道中16℃ 
  7:00 起床 
 9:10 三次YH発~三次市歴史民俗資料館10:25~R375~県立歴史民俗資料館12:05~県道45号線~県道56号線~R184~
16:15 養老温泉本館着

 三次の街は地図を見れば驚くほど河川に取り囲まれている。東から馬洗川、北から西城川が合流し、南西から来た江の川と街の真ん中で出合い、北西に抜けている。西城川と江の川に取り囲まれた島のようなところが元々の城下町で、戦略的には攻めにくい地形だが、洪水の苦労は相当であったろう。今は立派な堤防があり、危険地域は立ち退き移転などの措置がとられているそうだが、そのきっかけとなるのが昭和47年の大洪水ということだ。
 写真集があり、町中の様子がわかるが、それはもの凄い被害である。お城は尾関山という山で、忠臣蔵でおなじみの浅野家の殿様である。西城川沿いの堤防は江戸時代から築かれており、その一部が保存されている。旭堤(あさひてい)と書かれているが、町の人は浅野堤と言っている。Img_4731

旭堤の遺構、右の草の部分。左の堤防が現在のもの、高さが違う。


 現在街の中心部は川の南に移っているが、かつてはこの城下町が中心部で、古い商店や銀行の建物など古い町並みが残っている。その一つが歴史民俗資料館で旧三次銀行本店跡に設置されている。ここだけではないのだが、昭和47年の洪水時の水深が表示されている。地上から50Cmまで水についたそうだ。Img_4732
Img_4733
堤防の中の古い町並みと史料館の洪水時の浸水深



 三次は妖怪発祥の街である。小泉八雲や近年では水木しげるなど妖怪を扱う作者も増え、おなじみになっているが、その元祖が三次にあるのだ。「稲生物怪物語」(いのうもののけものがたり)というのがそれで、稲生平太郎という少年が数多くの物怪と戦うというお話であり、いくつかの絵巻として残っている。実に56種の妖怪が現れ、その中にはなじみの深いものもある。
 また、三次は鵜飼いが有名である。6月から8月一杯行われる。白い鵜も居るそうで人気を集めているが、社会の底辺で伝統を守ってきた人達のことも思い浮かべて欲しい。
 国道375号線にはいるとマツダの工場が出てくる。東洋工業と言われた時代にロータリーエンジンを生み出したのはここではなかったか。Img_4741 Img_4726

妖怪元祖の絵巻と三次鵜飼いのポスター

 国道の傍らに三次風土記の丘と県立歴史民俗資料館がある。この地域には3,000基余りの古墳が密集しており、風土記の丘として保存している。これを見だしたら丸一日かかると思い、資料館だけにしておく。Img_4750 Img_4761

広島県北部には四隅突出型という変わった古墳がある。
古墳時代のタタラ跡

 すっかり時間を費やし、12時の出発となる。県道を走って世羅町に着く。陸上競技で有名な世羅高校のある町だ。このあたりからアップダウンの連続で、下りは50Km以上出る。なにか面白そうなものがあっても止まれない。とにかく走り続けて、尾道に入る。
最初は立ち寄る予定であった養老温泉に着く。時間的には温泉に寄っている時間は無いし、尾道でビジネスホテルにでも泊まるかとやり過ごそうとしたとき、養老温泉の看板の方向に「旅館浦島」の看板がある。30年近く前職場の旅行で来たような気がするのだ。職場の先輩内苑さんの奥さんの実家である旅館は、確か浦島旅館ではなかったか。これは行ってみるしかない、国道から4百m程はいると、養老温泉本館があり、その奥に浦島はある。Img_4765 Img_4768

養老温泉本館とその奥にある旅館浦島、私たちがかつて宿泊したのは写真右奥の旧館である。

 新しい2階建ての旅館があり、右手に旧館がある。入口に赤い太鼓橋があるのだが、良く思い出せない。なにせその時は天気が悪く、着くなりさっと風呂を浴びて宴会をし、翌日もさっさと出かけたような気がするのだ。いずれにしても、聞いてみれば解ること、新館も旧館も呼んでみるが、声がない。内苑さん本人に電話するも、留守番電話でつながらない。諦めて、養老温泉本館を訪ねる。朝食付き5,250円、お風呂も入れるし、泊まるか。というより、もう身体は動かなくなっているのだ。夜中に内苑さんから電話がかかってくる、間違いなくその旅館らしい。人間の記憶というものはいい加減なものだ。
  
走行距離78Km 累計9,206Km 経費3,936円

★三次ユースホステル (三次市)宿泊1,900円 たぶん日本一安いYH
 ホールには貴重な本が沢山あり、連泊して読んでみたい。朝はコーヒーなど用意してくれるので、パンだけ用意すれば充分。 Img_4728
                             
★峠列伝(48)広島県道45号線の峠(三次市) 困難度3 景色3 水場無し
R375からずっと登りが続く、急登はないが応える。峠名は解らないが、峠に破れ堂(実際には破れていない)がある。Img_4764

★養老温泉本館 (尾道市)放射能線(冷鉱泉)循環、加温、消毒 ラドン含有が66,27マッヘと記されてある。かなり高濃度の含有ということだが。

コメント (1)
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