晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

上林の盃状穴(50) 11/3

2015-11-04 | 盃状穴

2015.11.3(火・祝)

御机神社、国中神社を訪ねる(3)

 龍尾寺下の三叉路を右に行くと忍ヶ丘駅に向かう散策路となる。土道ではないが山沿いの静かな道で、地蔵様や石造物を眺めながら歩くのは楽しい。国道163号線のガードをくぐると真言宗福城寺というお堂がある。

 庭に石造物や灯籠があるが盃状穴は見当たらない。さらに北に歩いて行くと国中神社の鳥居が見えてくる。清滝川沿いに少し登ると左手に石段が見えてくる。石段、鳥居、灯籠、手水鉢、本殿周辺の石材も新しく造られたもので、周辺に残っている古い石材を中心に観察する。

 ここでも盃状穴は見つからなかった。だがめずらしいものを発見した、石棺の蓋である。石棺が石仏や手水鉢、橋などに転用されているのはよく聞くが、実際に目にするのは初めてである。そういえばこの辺りは古墳や遺跡が並んでいることを思い出した。清滝峠が大阪と奈良を結ぶ重要な街道であることも知っていたが、この神社に来てそれがこの街道なんだと気付いた。

 この石棺もつぶさに観察する。盃状穴があったら、それが後世のものでも大発見だ。しかしそんな奇跡は起こらなかった。今回二つの神社、二つの寺院を訪ねたが盃状穴は見当たらなかった。ある所にはいくらでもある、無いところには皆目無いという原則が成り立つようだ。
 昨年四條畷神社、小楠公墓所を訪ねたが皆目見当たらず淋しい感はするのだが、無いなら無いで民俗学的調査となるものと考えている。なぜここにあってあそこに無いのかというのが課題になってくるからだ。
 清滝川に沿って下っていくと振出地点に戻ってきた。おわり 

コメント
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