2019.3.13(水)晴れ、曇り、雨
「原始人健康学」-家畜化した日本人への提言- 藤田紘一郎著 新潮選書 1997発行 古書
「食と心」中井吉英・本庄 巌共著にも藤田先生の一文があるので併せて紹介しよう。
「回虫を駆除したので花粉症が始まった」というセンセーショナルな話題が賑わったのはいつ頃だったろうか。自分自身で回虫やサナダムシを体内で飼育し、よくテレビに登場していたのがこの先生である。花粉症には縁が無かったのでさほど気にもしなかったのだが、とにかく変な先生だなあという思いだった。そのうち花粉症の洗礼も受け(現在は治癒しているが、、、)健康や病気のことを研究し始めると、俄然先生の説が浮上してきた。そんな理由で読み始めた本である。
アレルギー病と回虫などの寄生虫の話から始まる。インドネシアバンダ海のブル島という島に仕事で渡り、その住民を見て、寄生虫とアレルギー病の関係を発見するのである。もしこの赴任が無かったら藤田先生もただのドクターだったかもしれない。島に赴任し、寄生虫と免疫の関係を発見する過程や科学的な内容は最初の章に詳しく書かれている。第一章のタイトルは「『健康』は共同性が作った幻想」というなんとも理解し難いものであるが、「はたして現代の日本人が追求している『健康』は本当の意味での『健康』であろうか。ひょっとすると、これも日本という特殊な近代国家に住む私たちの共同性が生み出したひとつの幻想でではなかろうか。」というところで少し理解できるような気がする。そして第二章の「日本人の家畜化現象」で健康という幻想がはっきりしてくる。つづく
【今日のじょん】おとーとおかーがボイストレーニング始めたので、昨日連れてってもらった。ちょっとの間だけ天気が良くて近所を散歩、「おもろいもんがあるやんけ」