「海洋天堂」
リー様(ジェット・リー)が脚本を読んで号泣して、是非この役をやりたいと切望し、
何とノーギャラで出演したという、リー様初めての【アクションを完全封印した】ヒューマンドラマ
ところが本作、リー様主演作品だというのに日本では配給会社が付かなかった。
配給が付かないというのは「=一般公開されない」という事。
理由は簡単、リー様はカンフーアクション俳優として人気を確立している俳優、そのアクション俳優が
アクションを完全に封印して単なるドラマを演じているだけでは面白くない。だから客が入らないだろう、という事。
ネットニュースでこの「海洋天堂を日本でも上映してもらおう!電子署名活動」というのを知って、
私も当然ですが署名させて頂きました。
そして今回の公開ですよ・・・感慨深いですね。自分の署名がこの公開に一役買ったのかもしれないと思うと何とも感慨深い。
さて前置きが長くなりましたが本作。
大まかなあらすじとしては、リー様演じるワン・シンチョンは21歳になる重度自閉症の息子・ターフーと2人暮らし。
ところがシンチョンは末期がんで余命数ヶ月だと判明する。自分の死後の息子の不憫を思って一度は入水心中自殺を図るものの
泳ぎが得意なターフーによって助かってしまう。命が助かった事で自分の死後ターフーが何とか自立して生きていけるように
受け入れ施設を探しつつターフーに生きる為に必要な事を必死で教え始めるシンチョンだったのだが、なかなか成人した自閉症を
保護してくれる施設は見つからず、そして生きる為の術をなかなか習得出来ないターフーにイラつくシンチョンだった・・・
日本でもこの手の問題は根深いと思うし、また形を変えれば誰にでも降りかかる問題だと思う。
本作は絵面的に「自閉症の息子と末期がんの父親」という設定になっているものの、例えばこれを
「認知症の母親と末期がんの一人息子」「子無し夫婦@夫が寝たきりの老々介護状態」と考えれば誰もが身につまされるだろう。
どの国でも(特に先進国)切実な問題だと思う。この映画のままの設定だって日本には多く存在するだろうし。
まあ、誰もが予告編を見たら何もかも最後の最後のシーンまでオチが見えてしまうような王道ヒューマンです。
でもねー、リー様の苦悩しながらもありったけの愛を息子・ターフーに注ぐパパっぷりがもう・・・結婚して下さいっ!←え?^^;
いやマジで有り得ない位リー様の目が優しいんですよ。
自分が末期がんで余命いくばくもないと知って、必死に息子の行く末の道筋だけでも付けなければと奮闘しつつ
フッ・・・と見せる底の見えない暗い表情、その表情から一変して息子に対峙する時に見せる必死でいて限りなく優しい微笑み。
もし自分が彼の立場だったら・・・やっぱりこういう葛藤と戦うのだろうか。こういう表情で子供を見つめるのだろうか。
私には子供がいないから想像の域を出ないけど、子を産んだ経験のある人だったら本作は本当に身につまされるだろうと思う。
ドラマは特に派手な展開もなく淡々と進んで行く。
その中でちょっとした彩りだったのが、シンチョンが勤める水族館に期間限定でやってきたサーカス団の女ピエロ・リンリンと
ターフーの交流シーンと、後はシンチョンに思いを寄せる隣人女性チャイとの密やかな心の交流シーン。
重度の自閉症で情緒表現が乏しいとは言え、ターフーは21歳の健康な男子なのだ。
そんなターフーの前に初めて現れた、ターフーを差別しない妙齢の美女・リンリン。リンリンもまた癒されない心の隙間を
天真爛漫で自由な世界を生きるターフーに埋めてもらっていたのかもしれない。ターフーも、初めての感情をリンリンに抱いただろう。
そういう「自閉症者の恋愛・心の動き」を控えめではあるけれど瑞々しく描いたのはよかったと思う。
世間的に自閉症者や身体障害者に対して「恋愛ネタはタブー」というレッテルを貼っている気が個人的にするんですよね。
そーじゃないよね?彼らだって生身の人間で感情があるんだから、当然恋だってするでしょうよと。
そういう意味では本作はまだまだソフトな表現ではあるものの、そのタブーに触れただけでもよく頑張ったと思う。
そしてシンチョンに思いを寄せる隣人女性・チャイと、お互いの気持ちを確認しつつもつつましく見つめ合う2人がーーー!(萌
スクリーン見ながら「をい、そこでHUGだろ!リー様だからKISSまでは期待してねーよ、でもHUGはしろって!!」
・・・と、一人ヤキモキしながら見ていたというのはココだけの内緒だ☆ ←何を自慢げにw
「よくあるヒューマン物だ」「ひねりのない【余命いくばく系】だ」と言われたらその通りかもしれない。
でも今一度考えて欲しい。
この限りなく慈愛溢れるオトーチャンを、あの世界の、我らの、私の(←ん?)、リー様が演じていらっしゃるんですよ!!
アクション?え?何それ?それってオイシイの?・・・そんな気持ちで一杯ですよ。←既に何が言いたいのか不明w
いやマジで本作のリー様の表情にはやられたよ。彼は世界のカンフースターだけど、それ以上の【何か】を持ってるよ。
それってさ、プライベートのリー様が凄くボランティアに積極的だという事も影響してると思うんだ。
アクションシーンのリー様は文句なくCOOL!だけど、本来の彼はとても愛の溢れる人なんだと思うの。
だからこそこの役がハマったんだと、映画を見てる時よりも家に帰って後々思い出してジーン!としちゃうんだろうと。
リー様ファンは必見、ファンじゃない方にも是非見て欲しい、「丁寧に描き込まれた等身大の王道ヒューマン」でした。
リー様(ジェット・リー)が脚本を読んで号泣して、是非この役をやりたいと切望し、
何とノーギャラで出演したという、リー様初めての【アクションを完全封印した】ヒューマンドラマ
ところが本作、リー様主演作品だというのに日本では配給会社が付かなかった。
配給が付かないというのは「=一般公開されない」という事。
理由は簡単、リー様はカンフーアクション俳優として人気を確立している俳優、そのアクション俳優が
アクションを完全に封印して単なるドラマを演じているだけでは面白くない。だから客が入らないだろう、という事。
ネットニュースでこの「海洋天堂を日本でも上映してもらおう!電子署名活動」というのを知って、
私も当然ですが署名させて頂きました。
そして今回の公開ですよ・・・感慨深いですね。自分の署名がこの公開に一役買ったのかもしれないと思うと何とも感慨深い。
さて前置きが長くなりましたが本作。
大まかなあらすじとしては、リー様演じるワン・シンチョンは21歳になる重度自閉症の息子・ターフーと2人暮らし。
ところがシンチョンは末期がんで余命数ヶ月だと判明する。自分の死後の息子の不憫を思って一度は入水心中自殺を図るものの
泳ぎが得意なターフーによって助かってしまう。命が助かった事で自分の死後ターフーが何とか自立して生きていけるように
受け入れ施設を探しつつターフーに生きる為に必要な事を必死で教え始めるシンチョンだったのだが、なかなか成人した自閉症を
保護してくれる施設は見つからず、そして生きる為の術をなかなか習得出来ないターフーにイラつくシンチョンだった・・・
日本でもこの手の問題は根深いと思うし、また形を変えれば誰にでも降りかかる問題だと思う。
本作は絵面的に「自閉症の息子と末期がんの父親」という設定になっているものの、例えばこれを
「認知症の母親と末期がんの一人息子」「子無し夫婦@夫が寝たきりの老々介護状態」と考えれば誰もが身につまされるだろう。
どの国でも(特に先進国)切実な問題だと思う。この映画のままの設定だって日本には多く存在するだろうし。
まあ、誰もが予告編を見たら何もかも最後の最後のシーンまでオチが見えてしまうような王道ヒューマンです。
でもねー、リー様の苦悩しながらもありったけの愛を息子・ターフーに注ぐパパっぷりがもう・・・結婚して下さいっ!←え?^^;
いやマジで有り得ない位リー様の目が優しいんですよ。
自分が末期がんで余命いくばくもないと知って、必死に息子の行く末の道筋だけでも付けなければと奮闘しつつ
フッ・・・と見せる底の見えない暗い表情、その表情から一変して息子に対峙する時に見せる必死でいて限りなく優しい微笑み。
もし自分が彼の立場だったら・・・やっぱりこういう葛藤と戦うのだろうか。こういう表情で子供を見つめるのだろうか。
私には子供がいないから想像の域を出ないけど、子を産んだ経験のある人だったら本作は本当に身につまされるだろうと思う。
ドラマは特に派手な展開もなく淡々と進んで行く。
その中でちょっとした彩りだったのが、シンチョンが勤める水族館に期間限定でやってきたサーカス団の女ピエロ・リンリンと
ターフーの交流シーンと、後はシンチョンに思いを寄せる隣人女性チャイとの密やかな心の交流シーン。
重度の自閉症で情緒表現が乏しいとは言え、ターフーは21歳の健康な男子なのだ。
そんなターフーの前に初めて現れた、ターフーを差別しない妙齢の美女・リンリン。リンリンもまた癒されない心の隙間を
天真爛漫で自由な世界を生きるターフーに埋めてもらっていたのかもしれない。ターフーも、初めての感情をリンリンに抱いただろう。
そういう「自閉症者の恋愛・心の動き」を控えめではあるけれど瑞々しく描いたのはよかったと思う。
世間的に自閉症者や身体障害者に対して「恋愛ネタはタブー」というレッテルを貼っている気が個人的にするんですよね。
そーじゃないよね?彼らだって生身の人間で感情があるんだから、当然恋だってするでしょうよと。
そういう意味では本作はまだまだソフトな表現ではあるものの、そのタブーに触れただけでもよく頑張ったと思う。
そしてシンチョンに思いを寄せる隣人女性・チャイと、お互いの気持ちを確認しつつもつつましく見つめ合う2人がーーー!(萌
スクリーン見ながら「をい、そこでHUGだろ!リー様だからKISSまでは期待してねーよ、でもHUGはしろって!!」
・・・と、一人ヤキモキしながら見ていたというのはココだけの内緒だ☆ ←何を自慢げにw
「よくあるヒューマン物だ」「ひねりのない【余命いくばく系】だ」と言われたらその通りかもしれない。
でも今一度考えて欲しい。
この限りなく慈愛溢れるオトーチャンを、あの世界の、我らの、私の(←ん?)、リー様が演じていらっしゃるんですよ!!
アクション?え?何それ?それってオイシイの?・・・そんな気持ちで一杯ですよ。←既に何が言いたいのか不明w
いやマジで本作のリー様の表情にはやられたよ。彼は世界のカンフースターだけど、それ以上の【何か】を持ってるよ。
それってさ、プライベートのリー様が凄くボランティアに積極的だという事も影響してると思うんだ。
アクションシーンのリー様は文句なくCOOL!だけど、本来の彼はとても愛の溢れる人なんだと思うの。
だからこそこの役がハマったんだと、映画を見てる時よりも家に帰って後々思い出してジーン!としちゃうんだろうと。
リー様ファンは必見、ファンじゃない方にも是非見て欲しい、「丁寧に描き込まれた等身大の王道ヒューマン」でした。