第19回「勘定組頭渋沢篤太夫」はこちら。
今回は14代将軍家茂のお話がメイン。初代の神君家康が(北大路欣也)
「ご苦労でござった」
というぐらい、征夷大将軍なのに戦場で死んだのは(微妙だけど)幕末まで彼だけだったのである。享年20才。ご苦労さまだと本当に思う。軍人である武士が官僚を兼ねるという無理を長年演じたのを、この若者に背負わせるのはいかにもしんどい。っていうか誰でもダメだったんだしょ。年寄りなら落としどころを見つけられ……なかったのが明治維新か。
さて、その家茂を演じたのは磯村勇斗。
「ひよっこ」で有村架純といきなり(そんな印象)ハッピーな夫婦になる彼です。だけど、わたしはいま日テレの「今日から俺は!」を今ごろ最終回を観てるへたれなので、このドラマでいちばんの悪役である相良をいかにも卑怯に演じている彼と、実は慶喜を信頼していたと臨終に語る気弱な将軍を同じ日に観れて味わい深かったです。
いやーそれにしても相良は悪かった(笑)。んで、コメンタリーでみんなが「この髪型いいよねー」「かっこいいよねー」と絶讃しているのが相良のものでした。撮影中どんだけあんたたちは仲良かったの。それから常に「ピー」あつかいされるみんながいってたファミレスってどこだよ。
さて本筋。一橋家ならともかく、将軍が相手となれば自分の建言など意味をなさないという栄一(吉沢亮)のいらだちはわかる。でも視聴者が心配するのは成一郎(高良健吾)との仲が壊れはしないか……
栄一が美男の土方歳三と邂逅するのもけっこう、むしろそうあってほしい。
だけど、わたしはさりげなく勝麟太郎の名が出てくる方が長年の大河ドラマファンとしてはうれしいです。まさかと思うんだけど大河「勝海舟」において、
ということへの本歌取り?だとしたらすばらしいけどなあ。
第21回「篤太夫、遠き道へ」につづく。