事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

第1報~その瞬間

2011-03-13 | ニュース

ゆさっ。

と揺れ始めたのはご案内のとおり3月11日(金)の午後3時前。
棚の上に積み上げていた、リサイクルにまわす予定のトナーカートリッジをおさえながら、わたしはびびっていた。

「なんで揺れがおさまんないんだ」

とにかく長いのである。しかもその揺れがでかいので窓がだいじょうぶかと不安になる。

まもなく電気がダウンしたので、先日の地震のようにテレビで様相をチェックすることができない。

こんなとき活躍するのがワンセグ……のはずだったのにわたしのケータイはワンセグないし、相方のケータイは電波状況がよくないためか全然受信できない。

こんなときはラジオ。とにかくラジオ。

備品のCDラジカセに乾電池を仕込み(学校って乾電池の在庫だけは豊富です)、NHKの放送を聴く。震源はどこだ。震度はどのくらい?

しかし(当然のことながら)優先度は津波警報の方が高い。「大津波警報」とは初耳。しかも予想される波の高さが10mってなんだよ。混乱してるんだなあ……まさかホントとは。

やってきた業者の知らせでこの地震のすごさが理解できた。

「信号が止まってる」

生徒を帰したあとに、渋滞する道路を避けて自宅へ。

いつもは“しんどいこと”がニュースになるのに、この地震は“だいじょうぶなこと”の方がニュースに。

停電は確かにしんどかったが、水道は生きているし、プロパンなので火もだいじょうぶ。まだコンビニやスーパーにも食品の在庫もあった。しかもわたしはインスタントラーメン好きなので備蓄はばっちりだ……なめていた。第2報につづく

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

元気です。

2011-03-12 | ニュース

大丈夫です。
ご心配をおかけしています。

驚くような揺れを感じ、事務室の備品を両手を伸ばしておさえてから、丸一日かかってウチの電力も回復しました。

原発もどうやら大丈夫なのかな。原発がらみでは、いつも嘘をつかれているのでビクビクだったんだけど。あらゆる公的コメントから「パニック」という言葉が慎重に排除されていたのでかえって心配していたんです。

明日から、この災害について備忘録のようにアップしていきます。余震がなければ。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

わたし怒ってます~前原辞任

2011-03-10 | 国際・政治

Maeharaimg01 「ち、またかよ」

 これが前原辞任の報をきいて最初に思ったことだった。民主党の不手際はいつものことだが、まずは前原個人にあきれているのだ。

 まあ同情すべき点はある。

 政治資金規正法なるものを読んだことがないのだけれど、なぜ外国人からの献金をうけとってはいけないのか。ま、それは日本の立法府のメンバーとして、日本の税金が彼らに支給されているんだから、という理屈はあるんだろう。

 それでは、この献金が外国人のものか否かを、政治家たちはどうやって判定しているのだろう。献金者の戸籍謄本でもとっているのかな?ネットでの献金はどうなの?だいたい、

外国籍の人たちから献金を受ける→大臣辞職

という通例をつくってしまって、野党のみなさんはそれでほんとうにだいじょうぶなの?これが成立するんなら抱きつき心中は頻出するぞ。

 とイヤミをかましつつも、前原の場合は、まもなくブラックな人脈が暴露されそうだったし、菅内閣も長くなさそうだからとっとと逃げ出したのだろう。どうしてもそう見える。しかしそれ以前に、この人には致命的な欠点がある。

“まず、かっこうのいい、威勢のいい発言を後先考えずに行い、後始末ができないまま放り出す”姿勢だ。

 朝日の番記者が(!)痛烈に批判している。

「偽メールのときも」

「八ツ場ダムのときも」

「尖閣騒ぎのときも」

それぞれ

「期待してください」

「中止する」

「粛々と対処する」

と客受けするセリフを吐きながら、結局は他人に尻ぬぐいをさせてきたと。今回もそれに似た始末ではないのか。

「責任はわたしにあります」

言うのは簡単だよな。なにより怖ろしいのは、この人物が次期首相だったかもしれないという事実。

 しかしなあ、前原をネット右翼たちは在日がらみで批判しているけれど、ゴリゴリのタカ派である彼のことを、あなたたちはつぶしてもかまわないというんだね?ほんとだね?よかった。初めて意見が一致したよ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ほろ酔いはしご酒~3軒目&4軒目「邑と萩」

2011-03-09 | まち歩き

Mura01_2 2軒目「Marbee」はこちら

だから忙しいってのに、昨日は港座関係の流れでほろ酔いはしご酒。
今回は「邑(むら)」と「萩」

は、まことにおしゃれなたたずまいとおいしいお料理で女性に大人気。ウチの奥さんも

「あそこ、よかったわー」

と喜んでいました。その邑のほろ酔いセット1000円也は、なんと肉厚の茹でガニとお刺身。これに生ビールがついてこの値段!ってどうなの
思わず「どうもすみません」とあやまってしまいました。

次は「」。

ニッポンの正しいスナックはここにあるっ!
おっさんがカラオケをカウンターでうなり、若い連中(オレは若くないけど)はテーブル席で謀議。しまった。写メするの忘れた。

携帯を操作するのを忘れるぐらいの美しいママさんがいて、われわれのくだらないギャグにくすりと笑ってくれる。また来るぞオレは。誰が止めてもオレは来る。誰も止めないけれども。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今さら、iPodを買うPART1

2011-03-07 | 音楽

Sept08_new_ipodtouch_2 ほんとに、今さらです。

なにしろパソコンのCDドライブが壊れてほぼ5年、MDレコーダーが用をなさなくなってもう3年以上、わたしの音楽ソースはラジオだけだったわけ。

おかげで「ラジオと二人」なんて企画も立ち上げることができてラッキーはラッキー。しかしラジオがつまんないときは昔つくったMDを延々とクルマで聴くことになる。このご時世にスティーリー・ダンやレッド・ツェッペリンを大音量で鳴らしている中年のクルマってどうなの。

 ということで、いろいろと考えはした。

MDレコーダーを買い直す

MD/CDコンポを新たに購入する

……これだと、これまで十数年にわたって録りためたMD音源をそのまま活かすことはできる。でも、iPodなどのメモリータイプのメディアが市場を席巻しているのに、ここでMDにこだわるのはなあ……今や音楽メディアはテープやMDなどのように「分(ふん)」でカウントするのではなく、ギガだのテラだの、記憶容量でカウントする時代なのは重々承知していたので、ちょっと勝負かけることにした。

となればわたしはSONYの子だからメモリータイプのウォークマンを買うか、あるいはシェアトップ(当時)のiPodにするか……わたしは迷わずiPodを選択。なぜなら、クルマで聴くためのアクセサリーがiPodの方が充実していたから。

なにしろわたしが音楽を聴く場は、クルマのみと言える状態だし。それに、旧パソコンにもiTunesはインストールされていて、そこで音源管理をするという形でアップルに囲い込まれていたのでね。

さて、それではどんなタイプのiPodを買うかが問題となる。以下次号

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「カウントダウン」 佐々木譲著 毎日新聞社

2011-03-06 | 国際・政治

61dhmxvkwfl_sl500_aa300_ もうすぐ統一地方選。夕張のそばに位置する

「同じ規模の」

「同じ産業構造の」

「同じような多選の首長がいる」

……幌岡市という舞台設定。要するに夕張のモデル小説。

佐々木譲のダイアリーで、多くのディープスロートたちから情報提供をうけていることは察せられたが、しかしその情報にふりまわされるのではなく、意外なほどお行儀よくまとめられている。

ただ、高級娼婦出身のコミュニストや、選挙カーに嫌がらせのためにつきまとう女性たち、なんて存在はモデル小説ならではか。チームの立ち上げが意外にしょぼい場所だったり、怪文書的内容をとくとくと載せる地元ミニコミ誌の出現など、あるある。

財政破綻した自治体の首長が、(給料などがあきれるほど下がるのに)なぜもう一期やることにこだわるのか、あたりのミステリ的興味でひっぱり、参謀として有能な広告屋が、幌岡の選挙にこだわった理由も読ませる。

まあ、登場人物たちがもう少し生臭くても……いやいや、わたしはちょっとそれはいやかも。しかも、ここに出てくる羽柴秀吉が今度の夕張市長選で勝つかもなんて予想を聞くともう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ヘヴンズストーリー」(2010 ムヴィオラ) 瀬々敬久監督

2011-03-05 | 邦画

Img_1788346_62244616_0_2  少なくとも、こんな作品が製作され、公開され、評価され、あまつさえヒットしているという現実は、日本映画ファンを勇気づけてくれる。

 こんな作品……4時間38分という観客の生理を無視した上映時間(休憩ありますよ)の商業映画が、これほど心をゆさぶるとは。

 ストーリーは冒頭に提示される仮面劇で言いつくされている。棲みついた怪物が人間を襲い、人間は怪物に変わる。その怪物もまた人間を襲い……光市母子殺人事件をモチーフに、復讐の連鎖が何を生み出すのか、何を失わせるのかを描いている。

 幸せな一家が散歩をしている。彼らが見上げる近代的なマンション群は「まるで天国みたい」に見える。危ういぐらいに幸福な風景だ。

しかし二女のサトが近所のこどもたちと突堤で遊んでいるあいだに惨劇は起こる。サト以外の全員が殺されてしまい、犯人は自殺する。つまり、彼女は復讐する対象を失う。

同じころ、妻とこどもを未成年者に殺された青年トモキはテレビカメラに向かってつぶやいている。「わたしが、犯人を殺します」サトはその青年に復讐を仮託する。新たな家族とともに静かな生活をはじめたトモキは、サトに「家族を殺された人間は、幸せになる資格はないと思います」と宣言され、次第に壊れていく。

 役者がみんないい。家族を失ったサトを引き取りに来る祖父を演じた柄本明は、彼女を見失った瞬間に悲しみを爆発させる。

 殺人犯はうわさの忍成修吾。若手ではナンバーワンという評判はきいていたけど、ほんとにすばらしかった。

Heavensstoryimg02  彼を養子に迎える若年性アルツハイマーを病んだ女性はなんと山崎ハコ!失いつつある記憶におびえ、だからこそ発する言葉に(過剰なまでに)誠意をこめざるをえないあたり、ハコの九州訛りがなければ嘘くさくなったかも。口調はオールナイトニッポンのDJだったころとほとんど変わらなかったのがうれしいっす。

 そして、もっとも輝いていたのは復讐代行業を営む村上淳。贖罪のために彼がえらんだ方法が殺人だったという皮肉を軽々と演じていておみごと。彼の軽さがあったからこそ、「2010年の『罪と罰』」というテーマの重さがむしろ引き立っていた。

 製作にはなんとMOVIE ONもかんでいて、ラストの撮影は蔵王で行われている。山形の映画事情も、面白くなってきたなあ。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

19(Nineteen)

2011-03-04 | ニュース

</object>
YouTube: Nineteen - Paul Hardcastle

タイトルはポール・ハードキャッスル「19(Nineteen)」のいただきです。

 別にわたしは同じ山形県出身者であることで“彼”を擁護するつもりはない。同じdocomoの契約者であり、同じ19才の息子にその端末を持たせていることにシンパシーは感じるけれども、カンニングという行為自体は卑劣だしね。

 ただ、彼の行為に対する処罰として、この騒ぎは明らかにバランスを欠いている。警察が逮捕に踏み切ったのは、彼の自殺をおそれたためなのは理解できる。しかしそこまで追いこまれるようなことを彼はしたか?

 ここで何度もくり返されるフレーズが「社会的影響が大きい」だ。行為自体は小さくても、入試や大学、ひいては教育制度の根幹を揺るがすというわけ。翻訳すれば「見せしめ」

 犯意、悪意に比して処罰が圧倒的に大きいという意味で贋札づくりに構造はよく似ている。彼のとった手法を「幼稚な」と形容する報道が多く、ネットの匿名性を否定するコメントが多いのも「バカなことをすると社会的制裁が大きいんだからな。よくおぼえとけ」というオトナの恫喝だろう。

 でも、年配者の旧制高校などの思い出で、いかに試験官をごまくらかしてカンニングを完遂したか、という自慢はおなじみのものだし、わりに日本はその手の不正に鷹揚だったはず。

 でもオトナたちの「ネット」「質問サイト」「ケータイ」など、得体の知れないメディアへの反発が今回のバッシングを加速したのだと思う。

 だから、実は父親を亡くし、母親に経済的負担をかけたくないからという動機が報じられた途端、バッシングが大学側に向かう理屈もよくわかる。「なーんだ、親孝行な子なんじゃないか」と。世間はむずかしいようで簡単。

 わたしが怖いのは別のことだ。19才の予備校生はネット上に“質問”をさらしたからカンニングがばれた。しかし試験会場で携帯が使えるとすれば

「頭のいい誰かに」

「個人的に」

質問するやり方だってあったはず。そしてもしかしてそれはもう現実化しているのではないか。あるいは、もう一歩すすめて考えれば、“それってすでに商売になっているんじゃないのか”だ。

 妄想がすぎる、と言われるかもしれない。でも、ベストアンサーの称号を獲得することでえられるのがプライドではなく、金銭的報酬である時代はもう来ているのでは?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ナルニア国物語 第3章:アスラン王と魔法の島」The Chronicles of Narnia:

2011-03-03 | 洋画

Thechroniclesofnarniavoyageofthed_2 1作目も2作目も見てません。山形帰りにフォーラム東根に飛びこむ瞬間までこの映画を観ようとは(悪いけど)思っていませんでした。

だって、中年男がひとりで観るにもっとも適さないジャンルじゃないですか。そこんとこを後押ししたのがやはり3D。アメリカ人に3Dはどんどん“普通のこと”になっているようだけど、日本人にとっては一種のイベントって印象がまだ残っていますもの。ナルニアにしても、北米で並の興行成績なのに日本ではロケットスタート。3Dのイベント性が影響しているんだと思います。

日本におけるこのナルニアのヒットに歯がみしているのはきっとワーナー。「ハリー・ポッター」の3Dコンバートがクリスマスシーズンに間に合わないってのはやはり痛かった。もしも間に合っていたなら、新作ごとに下降していた興行成績をV字回復できたかもしれないのに。ナルニアにしても、2作目まではディズニー配給だったのに、この作品からFOXに変更になっているとは知らなんだ。どんな事情だろう。

さて、ナルニア。ハリポタと同様に、主人公は現実ではつらい思いをしているが、異世界では貴種であるというパターン。ファンタジーの黄金律なのかも。

「他人をうらやむな。自分らしくあれ」

というメッセージは、直截ではあるけれどもそれだけに効果的。少年少女たちも素直なルックスで(例外がひとりいますが)好感がもてる。

もっとも、イギリスのくせ者俳優たちが総出演しているかのようなハリポタと違い、こちらはリーアム・ニーソン(声だけ)とティルダ・スゥイントン(白い魔女。ぴったし)以外はまったくなじみのないキャスティングなのはしんどかったかも。

ラストの大騒ぎが「レイダース」から三十年たっているのにさえないのは、やはり子ども向けの限界か。恐怖の象徴として“あれ”が登場するのは「ゴーストバスターズ」のいただきですよね。

第四作がつくられるかはいよいよ日本の成績にかかっている。ここらで宣伝のためにティルダ・スゥイントンを来日させてくれないっすかFOX!わたし、ファンなんですー。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ためらいの倫理学―戦争・性・物語」 内田樹 角川文庫

2011-03-02 | 本と雑誌

200211000122 アメリカという病、戦後責任、愛国心、有事法制をどう考えるか。性の問題、フェミニズムや「男らしさ」という呪縛をどのように克服するか。激動の時代、私たちは何に賭け金をおくことができるのだろうか―。ためらい、逡巡するという叡智―原理主義や二元論と決別する「正しい」日本のおじさんの道を提案する。(BOOKデータベースより

実質上の内田樹デビュー作。だからけんか腰もいまよりずっとむき出し。

ウェブで自説を展開することは、ときに砂をかむような思いもあるだろうが、これだけのコンテンツを誇ればやはり誰かが発見するという……そんなに甘いものでもないんでしょうが。

わたしが、多少なりとも原稿料なるものを受け取り続けることになったのもそりゃネットがらみだけど、それはホントに偶然(とメルマガ読者たちの厚意)の産物だからなあ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする