よかった。見逃さなくて本当によかった。まさかこんなに面白いとはっ!よかったほんとに。だいじなことなので何度も言ってしまいましたが、いやしかしマジで笑えますよ。たとえあなたがジャンプの読者でなくても、逆にあなたが「銀魂」のすごいファンだとしても。
原作でもおなじみのカブト狩りエピソードで主要登場人物を一気に紹介し、あとはアクションとアクションをギャグでつなぎ合わせて息もつかせない(つくけど)。
こんなに原作といっしょでいいのかと言いたくなるくらいキャラはそのまんま。特に新八役の菅田将暉とゴリラ近藤役の中村勘九郎は、空知英秋のキャラがコマから飛び出してきたかのよう。特に、新八がおびえながら笑うあたりの顔が100%再現されていたのにびっくり。CGですか。
小栗旬は濃いキャラたちに埋没せず、作品を背負って立っている。失敗に終わった(らしい)ルパン三世実写化の悪評を完全に吹き飛ばした。
この成功の要因は、監督の福田雄一と原作の空知英秋の芸風が一致していたからだと思う。思えば福田は出来不出来の激しい人で、代表作の(いいのかこれで)「勇者ヨシヒコ」にしたって、笑えない回はいくつもありましたもの。
でも今回はのりにのりまくっている。いまはアクション任侠マンガとなった「銀魂」の、単行本で30巻ぐらいまでは、セリフの量が多すぎて読みづらいくらいギャグ満載。その空知と、調子のいい福田のカップリングはきっちりはまった。
福田組ともいえる佐藤二朗とムロツヨシを放し飼いにしてアドリブかまし放題。佐藤のギャグにがまんできず、菜々緒が吹き出しているのもカットしておりません(笑)。
実写だと異様さが増すエリザベスの声があの人だとか、おんな城主直虎と違って柳楽優弥が激しく魅力的だとか、見所もたっぷり。集英社も悪乗りしていて、
「ジャンプじゃ海賊(ワンピース)に勝てないけど、映画だったらパイレーツ・オブ・カリビアンに……」
あははは。
実写版は一回だけと宣言されている。でも銀魂のことだ
「なこと俺言ったっけ?」
と軽く帰ってくるに違いない。そのためにも、大ヒットしてくれて助かった。
ということでやはり「銀魂2」につづく。
PART7「三日月軒駅東店」はこちら。
今日は三川町に出張。ということで頭の中ではいつもの「いち」で味噌ラーメンを食べるシチュエーションがきっちり。
「定休日」
そ、そうですか。となればイオンのなかの店か……それもくやしい。そうだ!ケンちゃんラーメンがあるじゃないか。
わたしはこのチェーン店のいい客ではなくて、余目店(復活したんですって)しか行ったことがない……うん、確かそうだ。本家本元の近くの学校にむかし勤務していたというのに。
ケンちゃんのなかではいちばん新しい店である三川は、例によってファンが多くて行列……そんなこともなかった。でもわたしが食べ終わるころにはそうなってました。
「脂多め」「バリ硬め」とか符丁が飛び交うあたり、さすがケンちゃん。ファンじゃないアーティストのコンサートに来たみたい。
味はけっこうでしたがこの量はすごいな。
「小盛りにすればよかったじゃないですか」
って指摘されたけど、それはプライドが許さない(^_^;)
PART9「侍」につづく。
PART6「東軒」はこちら。
毎日毎日ラーメンを食べていると、必然的に体重は増加。いかん、これはいかんぞ。せっかくメタボ指導の保健師さんに「がんばりましたね!」とほめてもらったというのに。
でもラーメンはやめられない。本日はチャリ通だったので学区の三日月軒駅東店で冷やし辛味噌ラーメン。900円とお高いけれども、ラーメンの場合はスルスルと財布から千円札が出て行く。
大人数の旅行客が来ていて、
「酒田のラーメンをお願いします」
と礼儀正しい。帰りの新幹線を気にしながらなのがビジネスっぽい。この店なら満足してもらったはずだ。帰ってから宣伝してね。
本日は酒田港にイタリア船籍の巨大な客船が。自治体として酒田市は出血大サービスをかましたらしい。とにかくまた来てほしいからね。
うちの生徒もボランティアでそのイベントにからんだ。
わたしはつくづく思う。若いうちに客船を見ておくべきだと。そうすれば大滝詠一の「スピーチ・バルーン」や伊勢正三の「海岸通」の世界観が味わえますもの。
まあ、中学生が
「暗い海に向かってヘッドライトのパッシング」
をしたり
「妹のままでいればよかったかもしれない」
なーんてことは知らなくてもいいですけど(笑)
PART8「ケンちゃんラーメン三川店」につづく。
PART1「玄人好み。」はこちら。
「俺の悪口言って、皆上がって来いよ」
「俺は田中派だが、あいつだけは許さない、と言って上がって来るんだぞ」
石破茂自民党元幹事長が披露した、ロッキード事件当時の田中角栄が派閥の会合で放ったことば。
この当時、田中角栄への逆風は恐ろしいくらい。いま思えば田中の金権体質よりも現内閣のお子様ぶりの方がよほど国民にとって不幸だった。マジ。でもこの発言はやっぱり意地でも言うよね、普通。言わないのが現政権だけで。
田中の親分っぷりに比べて、いまの自民党の体質を露骨に示したのが都議選だった。
「どういうつもりで書いているか知らないが、我々はお金を払って(新聞などを)買っている。そのことを忘れてはだめだ」
「落とすなら落としてみろ。マスコミが選挙を左右すると思ったら大間違いだ」
二階俊博幹事長の応援演説。
それどころか後藤田正純副幹事長は、街頭演説で自民党の問題点を指摘したら、党幹部から注意されたという。
きわめつけはこれだ。
「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」
もう今年を代表するセリフになってしまいましたね。都議選でただ1回の演説を、自分のフランチャイズである秋葉原(へーえ。確かに若い世代ほど内閣支持率は高い)でやったら、ヤジや「アベやめろ」のプラカードの嵐に激高した首相の、おそらくは本音中の本音レス。これまでがうまく行きすぎていたのに、つい調子に乗ってしまった結果がこれだ。攻めているときはいいが、守りに入ると脆い人なのは第一次のときで承知していても、ここまでとは。
彼を支持する人たちにも似たことが言えて、内閣が調子のいいときは反安倍勢力を冷笑することができた。そう、冷笑こそが彼らがもっともしたいことなのだった(でしょう?)。しかしそうは行かなくなったので、彼らの態度は「無視」か「哄笑」に変わりつつある。ちょっと前なら、想像もしていなかった世間のムード。潮目は変わったなあ。
にしても稲田前防衛相の離任の映像にはおそれいった。幹部が「(式を)辞退するだろうと思ったが」とコメントしたのは当然。しかし満面の笑みはきっと強がりではないんだろう。いやはやすごい人物が大臣をやっていたんだねえ。
2017年8月号PART1「日本銀行」につづく。