事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「キングコング:髑髏島の巨神」Kong:Skull Island(2017 WB)

2017-08-14 | 洋画

息子が、出たばかりのDVDを借りてきた。「キングコング:髑髏島の巨神」うわー観たかったやつだ。忙しくて映画館で観れなかった映画。

「明日返すけど、観る?」

うーん、もう夜の10時半を過ぎてるし……

「観る。」

これはもう、圧倒的に脚本がよくできている。オリジナルへのリスペクトを十分に示しながら、76年のジョン・ギラーミン版、05年のピーター・ジャクソン版をふまえ、ただのモンスター格闘ものにはしていない(モンスター格闘ものでいいんだけれども)。

オープニングは意表を突く。1944年、南太平洋のどこかの島。ドッグファイトの果てに墜落した日本軍の零戦と米軍のP-51。パラシュートで降下し、一騎打ちするふたりの兵士。そこへ巨大な……

時代は一気に1973年に飛ぶ。ある過去を持った科学者(ジョン・グッドマン)は、人工衛星時代になってようやく判別できるようになった孤島への探検を画策する。地質調査のはずなのに、米軍(リーダーはサミュエル・L・ジャクソン)やSIS(イギリス秘密情報部)出身の傭兵(トム・ヒドルストン)が帯同することに不審をいだいた女性カメラマン(「ルーム」のブリー・ラーソン)もついて行くことになる。彼が向かうのは、もちろんオープニングに登場した髑髏島だ。

ここまでの展開が速い速い。時代色を出すために、前半をわざとスローに描いたピーター・ジャクソン版と真逆のコンセプトなのがわかる。そして、ここからまさかまさかの「地獄の黙示録」が開始されるのだ。以下次号

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おんな城主直虎……じゃなくて「HK 変態仮面 1&2」

2017-08-13 | 邦画

今日は大河ドラマを見ることができないので、ほんのちょっとだけ関連したネタを……ほんとにちょっとだけだから怒らないでね

さすがにわたしぐらいの年齢になって「変態仮面」を見るのはちょっと恥ずかしい。まだしもアダルト作品の方がハードル低いかも。これをレンタルショップのお兄ちゃんお姉ちゃんに差し出すのはなあ……ディスカスはこういうときのためにあるんだね。

原作はかなり昔のジャンプに掲載されていたものだとか。確かにテイストはそれっぽい。正義感あふれる刑事とSM嬢とのあいだに生まれたさわやか少年が、パンティをかぶると異様なチカラを発揮して……うん、確かにジャンプっぽい(笑)。

冒頭から某作品を意識しまくり。原作マンガがパラパラと映し出され、重厚な音楽とともにDNAや蜘蛛の糸が……じゃなくてパンティが映し出されます。

これ、つくりましょうよと提案したのがあの小栗旬で、脚本と監督が「勇者ヨシヒコ」「銀魂」の福田雄一。こうくれば客の側もまともにドラマを味わおうなんて考えちゃいない。例によって例のごとくムロツヨシや佐藤二朗がアドリブでギャグを飛ばしまくり、カメラのうしろで福田が大笑いしているのが見えるようだ。

出演者たちも気合いが入っている。SM嬢役の片瀬那奈はそこまで邪悪な表情をやんなくていいし、安田顕岡田義徳柳楽優弥皆川猿時はきっちり変態仮面の“おいなりさん”に顔をくっつけてます。

いまや別方面ですっかり有名になってしまった愛子ちゃん役の清水富美加も、変態教師に“洗脳”される美少女という、なんというかなんというかな役で笑える。

それよりなにより、ここは主役の鈴木亮平の根性に拍手。腰を振りながら一歩一歩悪役に近づいていくあの変態っぽさは一朝一夕にできるものじゃない。ひょっと前から変態?とみんなからつっこまれたに違いありません。来年の大河ドラマの主役が、直前にこんな役を、しかもみごとに演じていたということで歴史に残るかも。

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お盆2017

2017-08-12 | 日記・エッセイ・コラム

2015年版はこちら

今年もやってしまいました。まともな牛と馬をつくるつもりさらさらなし。

二階から裏の畑を眺め、さあ今年はどんな牛と馬にしようと熟考。

あるものでつくるしかないよな、といつもどおりの結論。

脚はお箸でつくるしかないので自由度は低い。問題は角と耳と尻尾。そうか二年前は唐辛子でかましたか。

今年はなんか普通だなあ。

「あら、花心(はなごころ)が生きたわね」

そうほめた妻は、でも嫁に

「あの牛、象に見えない?」

とかましたそうだ。あのなー。

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日本の警察 その90「パイルドライバー」長崎尚志著 角川書店

2017-08-11 | 日本の警察

その89「慈雨」はこちら

長崎尚志の名に、反応しない漫画ファンはいないはず。

編集者として浦沢直樹とコンビを組んで「MASTERキートン」「プルートゥ」「20世紀少年」などの傑作を連発し、同時によくわからないスキャンダルで小学館を退社し……毀誉褒貶の激しい人物ではあるようだ。

漫画よりも個人的作業の色が濃い小説というメディアでどうなのか、とても興味があったのでこのミステリを読んでみた。

前半は、漫画的色彩を排除したように地味な捜査がつづき、おー、これはなかなか読ませるじゃないのとうれしくなる。惜しむらくは後半の展開が大風呂敷を広げすぎたのではないかと……世田谷の一家惨殺事件を下敷きにしている、一種のモデル小説。この人の作品を次も手に取るかは、うーん微妙なところです。

その91「走狗」につづく

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うまい店ピンポイント 2017夏休みラーメンマラソンPART13 麺屋新三

2017-08-10 | 食・レシピ

PART12「とみ将」はこちら

今日はチャリ通なので遠くには行けない。ということで学区のお店。若者向けの味で有名な新三(しんざん……新参とかけている?)なので、ちょっと逡巡。

でもこの味玉つけ麺はけっこうでした。酒田のつけ麺といえば某店だけど、そうか近くにもこういうつけ麺を出す店があったのか。

なんも読むものがないので敬遠してたけど、ちゃんとスポーツ新聞が置いてあるじゃないですかっ!……サンケイスポーツかよ(T_T)

ラーメン屋にはサンケイスポーツでなければならない理由でもあるんですか。

PART14 「如意」につづく

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うまい店ピンポイント 2017夏休みラーメンマラソンPART12 とみ将

2017-08-09 | 食・レシピ

PART11「四十番」はこちら

本日も休日出勤。夏季休暇ってなんだよ。ま、遠いお気に入りのラーメン店に赴くことでその代償を。なんか言葉遣いが公務員くさい(笑)

とみ将はねえ、本当に地味な立地なのに、開店と同時にお客さんがドカドカ。平日だよね今日。親子連れが多いことでも、味の優しさがおわかりいただけるかと。

娘が帰省したら必ず寄るので、この夏もう一回は来るなきっと。しまった、ラーメンマラソンだから違う店にすべきだったか。

マラソンランナーとして、「満月」「新月」「さらしな」など、最初から行列覚悟の店に行っていないことはおわかりですか。すると次は……

PART13「麺屋新三」につづく

 

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うまい店ピンポイント 2017夏休みラーメンマラソンPART11 四十番

2017-08-08 | 食・レシピ

PART10 「かめちゃん」はこちら

うー、夏季休暇なんかとってる場合じゃなかった。仕事がたまりまくってる。

……ま、うちにいるよりはマシだと(本音)しこしこと仕事。ところが点検のために停電。この暑いのに!

ということで遠い松山まで出かけて四十番。口開けの客でした。前にエアコンを使ってないときがあったので……よかった。効いてます(笑)

いつもどおりモツラーメン。たとえ尿酸値が上がろうがこれだけは。

おっと今ニュースで中島春雄さんの訃報が。酒田の誇りだったのに。ご冥福をお祈りします。追加画像は中島さんはゴジラだけじゃないぞとマタンゴを。

PART12「とみ将」につづく

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うまい店ピンポイント 2017夏休みラーメンマラソンPART10 かめちゃん

2017-08-07 | 食・レシピ

PART9「侍」はこちら

前任校の学区に引き続きお邪魔しております。本日はかめちゃんの背脂ラーメン。この身体に悪そうなのがとにかく食べたくて。

酒田はついに35℃超え。ようやく一丁前になった気分。西日本のみなさん、こちらもついに猛暑日になりましたよ……とか言ってるときにそちらは台風&大雨。ごめんなさい。

暑くて暑くて仕方がないとき、わたしは気象庁のサイトに入り、本日のトップテンをチェックすることにしています。

ああ上には上が。酒田はまだまだだと。人として最低の所業。

PART11「四十番」につづく

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おんな城主直虎 第31回 虎松の首

2017-08-06 | 大河ドラマ

第30回「潰されざる者」はこちら

前回の視聴率は11.3%と予想通り下降。ホビット村のティーカップの中の嵐に終始している以上、これは仕方のないことだと思います。

でもようやく、ようやくこの回からドラマが動き出した。今川に取り潰された井伊家を守るのは、常に今川側にいると思わせた小野但馬守政次で、井伊家の直虎や虎松(のちの井伊直政)を逃がし……な展開。

歴史上、悪辣だと思われた人物を復権させるのは大河ドラマの得意技。なにしろ第一作がそれこそ直政の子孫である井伊直弼を描いた「花の生涯」だし、他にも平将門の「風と雲と虹と」、そしておそらく今回お手本にした原田甲斐の「樅ノ木は残った」がある。伊達騒動を起こした悪役として有名な原田甲斐を、仙台藩を生き延びさせるために乱心のふりをした忠臣として描いたあの大河はよかったなあ。

今回は、高橋一生という希有な存在を得てなんとかしのいでいる印象。

「地獄には俺が行く」

というセリフに説得力を持たせるには、彼の能面のような表情が必要だったと。バックには菅野よう子さんがパット・メセニーっぽい曲を書いていて、これがなかなか聴かせる。

サブタイトルの「虎松の首」は、おそらくサム・ペキンパーの「ガルシアの首」をもじったんでしょう。毀誉褒貶の激しいこの映画は、製作当時のニュースでは原題のBring Me the Head of Alfredo Garciaが

「ガルシアの首を持ってきて」

と訳されていたのをおぼえています。ところがいざ見て見たら、ペキンパーらしく血は噴き出し、首にハエはたかり……な展開で

「ガルシアの首を持ってこい!

だったことが判明。で、大好きでした(笑)

こういう展開を、あと二ヶ月前にもってきていたら……あ、それだと高橋一生の退場が早まるのか。あとは「銀魂」で激しく魅力的だったのに、どうもこのドラマではさえない柳楽優弥に託すのか。うーん。視聴率はでも11%はキープすると思いますよ。すげー目標が低いけど。

一週飛んで第33回「嫌われ政次の一生」につづく

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「怪盗グルーのミニオン大脱走」Despicable Me 3 (2017 ユニバーサル)

2017-08-05 | アニメ・コミック・ゲーム

怪盗グルーの月泥棒」「怪盗グルーのミニオン危機一発」と、気がつけばグルーの映画はちゃんと映画館で観ています。それはもちろんミニオンズの魅力に抗えないためだけれど、それだけじゃない。このシリーズは、なぜかわたしの世代に向けたギャグがたくさんしこんであるから。

思えば第1作のオープニングでレイナード・スキナードが流れるなど、選曲がとにかく変なの。主要な観客は子どもたちだろうし、その親を狙うとすれば90年代あたりの音楽が最適なはずなのに、常に70~80年代の曲が選択されるのはなぜなんだろう。

今回もかなり変。

「悪党の音楽を流せ!」と子分ロボットに悪役が命じると

♪Take my breath away♪

ベルリン(「トップガン」のテーマですよ)が流れるオフビートぶり。違うだろ、とマイケル・ジャクソンのBADになるあたりはまだ普通。以降もオリビア・ニュートン・ジョンa-Haは時代色ってことで納得。しかしいきなりネーナの「ロックバルーンは99」にはたまげた。いまや誰もおぼえていない曲なのに!

まあね、レイナード・スキナードの「スイートホーム・アラバマ」は、田舎者の登場人物のBGMってことだし、今回の悪役は風船を使い放題だから……ってことなんだろうけど、それにしたって笑える。

頭のなかが80年代で止まっている悪役(声はなんと松山ケンイチ)の寝言が

「モリー・リングウォルド(お若いかたは絶対に知らない女優)とプロムに行かなきゃ」

とかます脱力系ギャグや、脱走するミニオンたちの騒ぎのなかで超然と便器にすわって新聞を読んでいる囚人、なんてオトナなユーモアもあって楽しい。

ただね、倍々ゲームで興収はのびているようだけど、肝心のストーリーが今回はいまひとつ……ああ、それでもおれはミニオンのために第4作も見ることになるんでしょう。

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