「まとめシリーズ第五弾」~棚田の風景~
「棚田」と言えば、一般的に「急傾斜の山間地の階段状の水田」を指すが、農林水産省は、傾斜度が20分の1(水平距離を20メートル進んで1メートル高くなる傾斜)以上の水田を「棚田」と定義している。
棚田における稲作の歴史は古く、武家社会が始まると共に棚田開発がどんどん進められた。現在の平野部に広がる水田は、一定の農学・土木技術が発展した近世以降の水田で、それ以前は棚田が中心であった。また棚田は、その立地条件を活かした特色ある農業生産の場だけではなく、水資源のかん養や水質浄化、土砂流亡防止、更には、多様な動植物や貴重な植物の生息空間や美しい景観の提供などの多面的機能を有している。
しかしながら、近年では離農や減反政策、過疎によるお年寄りだけの労働力等の問題で、放棄され荒廃している棚田も少なくない。一方、棚田の維持・保全の取組を国が積極的に評価し、農業・農村の発展を図るとともに、国民的な理解を深めようと「日本の棚田百選」(農林水産省)が設けられ、1999年に134地区・117市町村が認定され、「グリーンツーリズム」の場として大勢が訪れている棚田もある。
棚田は、よく「日本の原風景」「日本人の心の風景」と言われるが、東京下町出身の私には懐かしさは感じないし、心象風景でもない。しかしながら、景観の美しさと生物多様性にみる生態系の豊かさに心惹かれ、癒される。
棚田の四季折々の風景を求めて、これまで幾つかの棚田を巡っているが、その中から3か所の光景3点を掲載しておきたい。本年は、初雪が積もった棚田を撮影したいと思っている。
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蒲生の棚田
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/30秒 ISO 100 +1EV(撮影地:新潟県十日町市 2015.4.25 5:29)
大山千枚田
Canon EOS 5D Mark2 / EF17-35mm f/2.8L USM
絞り優先AE F11 6秒 ISO 100(撮影地:千葉県鴨川市 2012.4.7 4:56)
星峠の棚田
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F18 3.2秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:新潟県十日町市 2013.05.18 4:21)
星峠の棚田
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F14 1/40秒 ISO 100(撮影地:新潟県十日町市 2013.05.18 5:03)
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