ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

リュウキュウハグロトンボ

2022-06-27 17:00:32 | トンボ/カワトンボ科

 リュウキュウハグロトンボ Matrona japonica Forster, 1897 は、カワトンボ科(Family Calopterygidae)タイワンハグロトンボ属(Genus Matrona)のトンボで奄美大島、徳之島、沖縄本島、渡嘉敷島に分布し、山間の森林に囲まれた渓流、川岸に植物が多い清流に生息している。本土に分布するハグロトンボ Atrocalopteryx atrata (Selys, 1853)と見かけは似ているが、本種は属を異にし、オスの翅基部が光沢のある青色が大きな特徴である。

 今回の沖縄遠征では、絶対に撮っておきたい種であった。成虫は沖縄本島では2月から12月下旬まで見られるとあり、やんばるの渓流では普通に見られる種と思っていたが、初めに訪れた場所ではまったく姿を見ることができず、予定を変更して翌日に行った渓流で、ようやく出会う事ができた。
 最初に出会ったオスの個体は未成熟なのであろう。渓流に接するジャングルの中の葉上に止まっていた。とても敏感でカメラを向けるとすぐに飛び立ち、どんどん奥に行ってしまった。渓流沿いの道を進むと、2カ所で見られた。1カ所はメスのみ。もう1カ所でオスが1頭川面にせり出す葉上に止まっていた。時折翅を開き、基部の青色が美しい。

 リュウキュウハグロトンボは、初見初撮影の種で「昆虫リストと撮影機材」「蜻蛉目」で105種類目となる。日本に生息するカワトンボ科は以下の7種であるが、本種撮影でクロイワカワトンボを除いて撮影したことになる。

  • クロイワカワトンボ Psolodesmus kuroiwae Oguma, 1913
  • ニホンカワトンボ Mnais costalis Selys, 1869
  • アサヒナカワトンボ Mnais pruinosa Selys, 1853
  • アオハダトンボ Calopteryx japonica Selys, 1869
  • ミヤマカワトンボ Calopteryx cornelia Selys, 1853
  • ハグロトンボ Atrocalopteryx atrata (Selys, 1853)
  • リュウキュウハグロトンボ Matrona japonica (Forster, 1897)

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと拡大表示されます。

リュウキュウハグロトンボの写真

リュウキュウハグロトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/60秒 ISO 3200 +2/3EV(撮影地:沖縄県 2022.6.24 10:38)

リュウキュウハグロトンボの写真

リュウキュウハグロトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/125秒 ISO 3200 +2/3EV(撮影地:沖縄県 2022.6.24 10:38)

リュウキュウハグロトンボの写真

リュウキュウハグロトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/125秒 ISO 3200 +2/3EV(撮影地:沖縄県 2022.6.24 10:38)

リュウキュウハグロトンボの写真

リュウキュウハグロトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F16.3 1/30秒 ISO 3200 +2/3EV(撮影地:沖縄県 2022.6.24 10:36)

リュウキュウハグロトンボの写真

リュウキュウハグロトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/200秒 ISO 3200 +2/3EV(撮影地:沖縄県 2022.6.24 10:37)

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