5月初めに訪れた埼玉県の水田では、ホソミイトトンボに混じってオオイトトンボが産卵を行っていた。
オオイトトンボ Paracercion sieboldii (Selys, 1876)は、イトトンボ科(Coenagrionidae)クロイトトンボ属(Paracercion)で、
青い西洋なし型の眼後紋、肩縫線の黒条が完全に黒いのが特徴である。メスの体色には緑色と青色の2型がある。北海道、本州、四国、九州に分布する日本特産種で、主として丘陵地から山地にかけての水生植物が繁茂した池沼や湿地の滞水で見られる。都内の池では5月上旬から9月頃まで見られるが、青森県では春に産卵された同一年齢群の中の一部が一年二化するというから、都内においても二化している可能性はある。
オオイトトンボは、環境省RDBに記載はないが、東京都、千葉県、神奈川県、静岡県、奈良県、香川県、愛媛県で絶滅危惧Ⅰ類に選定されている。特に西日本では、
同属のセスジイトトンボやムスジイトトンボに比べ、本種が最も激減していると言われている。水域の汚濁や植生の消失などの環境変化に敏感で、同属の中では一番先に姿を消すようである。
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オオイトトンボの連結態
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 250(2016.5.5)
オオイトトンボの連結態
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 250(2016.5.5)
オオイトトンボの交尾態
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/400秒 ISO 200(2016.5.5)
オオイトトンボの産卵
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.0 1/400秒 ISO 200(2011.9.4)
オオイトトンボの連結態
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.0 1/400秒 ISO 200(2011.9.4)
オオイトトンボの産卵
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F4.5 1/640秒 ISO 200(2011.9.4)
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