2024年も残すところ1週間あまり。10月14日以来、写真撮影に出掛けておらず、本年は出掛ける予定がないことから、私自身の一年を振り返った反省と来年の計画立案のために、年末恒例のあくまでも自己満足のベスト10作品を今年撮影した写真の中から選んで締めくくりたいと思う。本記事は昆虫、次に自然風景をまとめて掲載したい。
昆虫の写真を撮り始めて48年。1972年(昭和47年)から研究を始めていたヘイケボタルの生態写真を残しておきたいという思いから、1978年にオリンパスOM-2とズイコーマクロ50mmを購入して撮り始めた。中学1年生の子供であるから、写した写真は生態写真とはほど遠い証拠程度のものばかりであるが、当時のネガフォルムは今でも保存している。
この写真は、1979年に撮影したヘイケボタルである。以後、ホタルのみならず身近な昆虫を趣味として撮ってきたが、大人になり多くの撮影機材が買えるようになり、行動範囲も広がると、写欲も膨らんで、子供の頃からの憧れのトンボやチョウを追いかけ、日本各地に出掛けてはパチパチと写すようになった。
写したものの中には、単なる証拠程度の写真も多いが、やはり、生態写真を残しておきたいとの思いは、今も昔も変わらない。そして、できればその昆虫の姿、色、形が明瞭にわかる図鑑写真でありたい。そこで、本年の自己ベスト昆虫編の写真は、以下の10枚を選んだ。
- コノハチョウ
- ホソミモリトンボの産卵
- ホソミモリトンボの交尾態/li>
- カラスヤンマの飛翔
- カラスヤンマの交尾態
- コシボソヤンマの飛翔
- ハネビロエゾトンボのホバリング
- オオキイロトンボ(飛翔と産卵)
- マダラナニワトンボの連結飛翔と産卵
- オツネントンボの産卵
今年も昨年に引き続き、チョウ類の写真はコノハチョウ1種のみで、トンボ類は7種から9枚を選んだ。3年連続で遠征した沖縄本島では、コノハチョウとカラスヤンマを今回初めて撮影することができ、たいへん実のある旅であった。過去の実体験と知識、何より天候に見ぐまれたことで撮影がかなった。残念ながら、リュウキュウウラボシシジミやフタオチョウ、イワカワシジミには出会うことができず、というよりカラスヤンマに時間を割いたことで探索も短時間で終了したので、これらは今後の課題となってしまった。
2番目に選んだホソミモリトンボの産卵と交尾態。ここ数年、8月は何回と生息地に通い続け、今年ようやく生態の記録を残すことができた。本州における本種の生息地が数か所しかないため、極めて希少なトンボの貴重な記録であると思っている。
その他については、コシボソヤンマの飛翔シーンとオツネントンボの産卵シーンは初撮影であり、全体的に有意義な年であったと思う。来年は、未撮影のシーンであるホソミモリトンボの羽化を捉え、本種の生態を明らかにするとともに、チョウ類、特にゼフィルスの撮り直しに取り組みたいと思っている。
以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。
東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2024 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.
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