7日にラジオ&レコーズ、9日にレノールには立ち寄ったものの、ギャラリー巡りができず、日曜日に出かけることになった。時計台ギャラリーとたぴおに行けなくて残念。
今日は芸術の森→ユリイカ→アートスペース→丸井→さいとう→スカイホール→大通→STV北2条→富士フィルムフォトサロン→紀伊国屋→コンチネンタルの11箇所。荷物が重くて途中失速した。
■芸術の森美術館「愛する美術Part2ハッピー・ライフ」。
・遠藤亨「SPACE&SPACE」シリーズ。非常に不思議な静かさを感じる版画。
・森本三郎「花」。お、いいなと思う。
・扇田克也「ワタシノアヲゾラ」。近美で良く見る作品だが、ああ見えて重量が60kgもあるらしい。
・末武英一「カナブン07-01」。虫のデザインを超えてエッシャー的にも見える。
・山内弥一郎「トカゲと蛍草」。遠い夏の日という感傷的な気持ちを思い起こさせる。
・岸本裕躬「蜻蛉と蛙と秋」。孫の手を引く老人と、その上に巨大なトンボとカエル。これもなつかし作品だ。
・高坂和子「夏惜しむ」。スーパーリアルという感じまではいかないが、小人になって草むらに取り囲まれている感じがする。「秋想」こちらも子供の頃に見た雑木林を思い出させる。
工芸館の「光・源・展」が予想以上に面白かった。きちんと色々な表現をこらしたアート作品になっていると思う。長倉辰記「エロス」は格子状の光の中でうさちゃんリンゴがペアになって絡み合っているような作品。面白くて笑いがこみ上げてくる。他にも面白い作品があったが、光る作品を言葉で表現するのが難しい。
■アートスペース「鈴木勝陶芸展」。真っ白な釉薬と肩の所にヒビ模様が入った粉引壷がなんだか素敵だ。陶製の印も古典的な味わいがある。
■丸井「ヨーロッパアンティークとキリム・絨毯の世界」。絨毯はアンティークものと最近の機械織りのものがあり値段が全く違う。トルコの人だろうか、商品案内の人が触らせてくれたのだが、あまり違いが分からない(猫に小判だな)。ヨーロッパアンティークの方ではガレのリキュールセットがあり、ちょっと欲しくなる。しかし値段は240万円だ。
■さいとうギャラリー「櫻井マチ子個展」。小品も面白いが、入口付近の油彩で「花」をテーマにした作品は非常にキマっている。花の画に興味をもてない私だが、これはなかなか。
■スカイホール「第98回北海高等学校美術部どんぐり会展」。これだけ(良い意味で)アホになって画を描けるというのは、素晴らしいと思う。卒業しても続けて欲しいと願うのは私だけではあるまい。
・鈴木未央「衝動」。まさしく衝動あふれる巨大な(多分)自画像。
・野村夕季子「明るい風景」。闇と太陽がせめぎあい、そこに唐突なキリン。
・登石莉彩「納屋の明り」。レンブラントを思わせる光の使い方で納屋を描き、物語が感じられる傑作。
・太田なつ香「吟遊詩人の咏」。何を言いたいのか訳が分からなくなった壮大な失敗作。その意志や良し!
・村田愛莉「後悔」「喜悦」。ポロックを思わせる抽象画。「喜悦」の方が少し色彩が明るく気持ちよい。「後悔」を描いている時の心境を聞いてみたいなあ。
・杉澤玲奈「裸婦・laugh!」。馬に乗った裸婦を描いたものだが、間違いなく笑いのこみ上げてくるバカバカしさが気持ちよい。
■大通美術館「片岡球子と上野山清貢展」。上野山清貢の「魚」「水仙」「シラルトロ湖の丹頂鶴」「薔薇」と重厚ないい作品が並ぶ。
■STV北2条ビル「冨永泰雄展」。立体にフレスコで彩色したもの。どことなく生物を思わせる形があちこちに佇んでいる。
■コンチネンタルギャラリー「はしどい展」。こちらも面白い学生展だ。
・佐藤麻記「Vanish」。虎・キリン・梟などを描き、イカニモな感じがするはずの題材だがいやらしさがない。
・竹澤佑里「もういかなくちゃ」。アンビバレンツな勘定が表現されているように思う。まさしくこの時期にこそ描いて欲しい作品だ。