散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

なぜか鹿児島(8) またも名バー

2014年09月23日 21時19分34秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
料理が結構なボリュームだったので、1軒目はこの辺で切り上げて、2軒目はバー「SH」へ。何となく店構えが危ないスナック風なのだが、事前調査を信じて気合を入れて入店。

 

店に入ってバックバーを見ればバーというものは大体分かる。すぐにこのバーは大丈夫ということで安心して、まずはジンフィズを頂くことにした。もちろん、さわやかな味に間違いはない。

2杯目は「苦いカクテルをお願いします」と注文したところ、フェルネブランカ+ピコン+ラマズッティアマロ+キュンメル+グレープフルーツ+ライムのカクテルが登場。おお、一発で実に私好みの味に仕上げてくれた。苦いのだが、ただそれだけではない飲み物としての美味しさがある。ただひたすらに苦さを求めていた自分に反省である。



3杯目は黒板メニューにあったマロンホッパーを「アルコール強化でお願いします」と頼んだところ、ブランデーを使って、アレキサンダー+グラスホッパーマロン風味とでも言いたくなるような、これまた旨いカクテルが登場した。

いや、この店、名店である。すっかり満足して、かなり酔っ払い気味でホテルへ。

なぜか鹿児島(7) 豚もあるけど鶏もね

2014年09月23日 19時15分23秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
美術館を巡ったところで、予報よりは遅くなったがついに雨が降り始めた。急ぎ今日の飲み屋へと向かう。今日は祝日のため当初予定していた店が開いてなく、ほかの曜日と入れ替えて赤鶏炭焼の店「DY」へ。

まずはビールと通し(さつま揚げ)。



メニューのトップにおすすめ3大メニューがあったので、これから行こう。ということで、まずは赤鶏の刺身から。刺身と言っても周囲を炙っており、そこに薬味のニンニク、甘い九州の醤油を合わせると、しっかりした鶏の味が感じられる。


→店が暗くて、写真はボケた。

続いて赤鶏もも焼き。こちらは炭火で転がすように火を入れて、全体的に黒くなったもも焼きである。これはかなり硬めの食感。しっかり噛みしめると、鶏の味がまた強い。



この2品と対照的なのが、鶏皮サラダ。これが実にあっさりした味で、最初は上に乗っていたものが鶏皮とは気がつかないくらいであった。これにかなり酸味のあるドレッシング(酢醤油みたいな感じ)をかけて食べると、3品のバランスの良さが分かる。



飲み物は最初小ビール、途中から白金乃露のお湯割りに切り替える。今回、あちこちで焼酎お湯割りを飲んだが、あらゆるところで温度の加減がいい。当たり前だが、鹿児島の人は焼酎の旨い飲み方を体感しているなと思った。

 

なぜか鹿児島(6) 美術館へ

2014年09月23日 16時13分02秒 | ART
鹿児島県歴史資料センター黎明館では原始時代から近・現代までの鹿児島に関する資料や、鹿児島ゆかりの美術・工芸品が展示されていた。鹿児島出身の画家というのはかなりの人物がいる。何といっても黒田清輝、藤島武二、和田英作、山口長男、東郷青児と豪華メンバーなのである。他に、父親が川内市出身の有島生馬(有島武郎の弟)、かごしま国体のシンボルを制作した本郷新の作品も展示されていた。

 

市立美術館に移動。疲労感を感じて、カフェでコーヒー休憩。



ダリ「三角形の時間」:色彩よく、コンパクトサイズながらダリの魅力が十分。
エルンスト「石化した森」:白く光る環が印象的。上出来な方の作品では。
東郷青児「小鳥」:キュビスム的人体像の両脇にはみ出た木の枝も体をくねらせているようだ。どうも東郷があまり好きではない私だが、これはいい作品だと思う。

 

なぜか鹿児島(5) うどんときびなごと焼酎

2014年09月23日 13時26分28秒 | 食べ歩き
帰りのフェリーに乗り込むが、このフェリー内には非常に有名な「Y」という店があるのだ。乗船時間はわずかだが、昼飯までのつなぎとしてかけうどんを食べることにした。



うどんは柔らかいタイプ。かけうどんなのに、天かす、ミニさつま揚げ、ねぎたっぷりと嬉しいスタイルだ。出汁はどちらかというと関西系の味。美味しい。



鹿児島に戻り、港近くのドルフィンポートというエリアに行って見る。若干の妥協と共に「M」へ入店。焼酎お湯割り、きびなご天ぷら、お手頃にぎり(6カン)を注文。

それほど期待していなかったのだが、まずお湯割りの温度がいい(しかも値段が1杯200円だ)。自分で作る時はもう少し熱くしていたのだが、もっと体になじむ温度(ぬる燗的)なのだ。これにきびなご天ぷらのほっこり、少し苦味のある魚の味があう。





お手頃にぎりも見た感じまったく期待していなかったのだが、実はマグロが一番おいしかった。身のきめが細かいのだ。



その前に食べたうどんも合わせて、かなり腹いっぱいになったところで、鹿児島県歴史資料センター黎明館へ。


なぜか鹿児島(4) 桜島

2014年09月23日 13時12分36秒 | 旅日記
6時半ころ起床。窓を開けると桜島とご対面である。テレビのニュースでは桜島の降灰状況をやっているが、私には曇なのか噴煙なのかが今一つ区別がつかない。ところで台風が接近中なのであるが、奄美大島では1時間120ミリの記録的短時間大雨が降った模様。かろうじて鹿児島市内は曇天状態だ。

 

7時に朝食。食べたものはご飯(野菜カレー少々)、さつま汁、ベーコン、ミートボール、塩鯖、酢鶏、さつま揚げ、出汁巻き、野菜炒め、豚みそ。さつま汁がしみわたる。



第2シリーズとしておかゆ、梅干し、チャーシュー、漬物、辛子明太子、しそ昆布。鹿児島名物ではないだろうが、辛子明太子の辛味と梅干しのかなり強い酸味で目が覚める。



今日は事前に立てていた予定を組み換え、雨が降り出す前に桜島に行って見ることにしよう。あまり観光をせずに美術館と飲み屋にばかり行っている私だが、さすがに桜島には行って見るよね。

まずは市電で市役所前へ。歩いてフェリー埠頭に行き、フェリーに乗り込む。一番多い時間帯では10分おきにフェリーが出発しており、鹿児島側では「運賃は後払いです」ということなので、何も考えずに気楽に桜島にわたることができるのだ。

 

待っている間に桜島からのフェリーが到着。電車並みに船が運航している。



フェリーが到着すると、乗船していた乗用車が一斉に船を降りる。



桜島側の乗船口。



桜島に到着し、どう攻めようか、すぐ帰ろうかと考えていると、タクシーの運転手さんが「火口は裏側だから、一周しないと見えないよ。もちろん、観光バスもあるけど…」と営業活動で声を掛けられてしまった。あまり観光には積極的ではない私なのだが、桜島のスケール感と、二度と来ることはないかもしれないという思いから、一周してもらうことにした。早速タクシーに乗り込み出発。

ところで桜島に渡ると噴煙が頭上を覆い、何か細かい塵のようなものが肌に当たるのが分かるのだ。さらにどんどん目にも入ってくるのだから、始末に負えない。

 

感想や運転手さん情報で知ったことは箇条書きで記しておく。

・昔は「向島」(九州側からみて向こうにあるから)と呼ばれていたが、島の人はそれを嫌がる。
・桜島はほぼ桜は咲かない。桜が灰に弱いのと、そもそも降灰のために花見をする発想がないということもある。
・桜島の名前は「桜島忠信」に由来する(運転手さんお気に入りの説だが、他にも諸説あり)。

・長渕剛の石造がある。通り過ぎられてしまったが、写真撮りたかった…(ファンじゃないけど…)。
・灰が降ると車はスリップするため、慣れない人は運転が困難。
・3年前の大降灰の時は、鹿児島の電車が止まった。

・墓に灰がかかるため、地区によっては屋根がある。その屋根は見栄のために段々大きくなりがちである。墓に生花をふんだんに飾るのも見栄っ張りのため。
・どうせ灰で詰るため、家には雨どいがない。
・水なし川が多いが、雨が降ると途端に水量が増す。



・100年前の噴火の時には、井戸水が沸騰した。
・当時2万人以上が住んでいて、全員避難したが事故死がゼロだったそうだ。
・桜島の近くの養殖場ではカンパチが養殖されている。

・桜島には松が多い。灰のせいでマツクイムシが大発生しないためらしい。



・魚を買い占めて海に囲っておいたら、噴火のために全部煮えてしまったことがあったらしい。儲けようとした人は身代をつぶしたので、身代湾という名前が付いている。
・昔は製塩、蝋燭作りで発展したため、島民は非常に金持だった。
・それゆえ、島外に就職する人のことは、皆「かわいそうに」と思ったらしい。

・桜島の噴火としてカウントされるのは、噴煙が1000メートル以上になったケースのみ。
・サッカーが盛んで、中学校の校庭は天然芝になっている。
・以前、火口の下に人面状の模様ができた。

・近くの新島は人口が1名だが、定期船が一応出ているらしい。
・鹿児島の住宅の最大のメリットは「桜島ビュー」だとか。駅・スーパー・病院が近いということより、「窓を開けたら桜島!」というキャッチコピーが一番らしい。

ちなみに、運転手さんの説であるし、また私の聞き違いもあるだろうから、すべてを真に受けないほうがよろしいかと思われる。桜島の裏側では天気のせいで微妙なところではあるが、噴火口から噴煙が上がっているのを見ることができた。



周辺の植物は全体的にグレーになっている。灰がかぶっているのだ。



さらに所々に灰が寄せ集められている。いろいろ降灰の話を聞かせてもらうと、北海道育ちの私は雪や車粉との類似性を非常に感じるのであった。



大正3年の大噴火で埋もれてしまった鳥居。少々掘り出したところで、「これはこのまま残さねばいかん」ということで、こういう姿になったのだとか。



ぐるっと桜島を一周してちょうど昼時になった。歩いて行ける飲食店に行ってみたが、トンカツなど肉押しだったので、ちょっと違うなと思い、鹿児島市内に戻ることにした。

その周辺にバナナが自生(?)していた。鹿児島はいろいろな植物の生育北限になっていることがあるらしい。