散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

なぜか広島(12)バー(2)

2016年09月05日 22時11分04秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
広島、2夜めの今日もバーへ行こう。1939年に開業したという老舗バー「K」である。先客は無く、年配のマスターが一人で出迎えてくれた。まさか開店時からこの方がやっているわけもあるまいが、落ち着いて飲めそうである。

1杯目は今日もモスコミュールから。落ち着いた手さばきで到着したカクテルは期待通りに美味い。



突き出しにブルーチーズと干しブドウ。この相性がとても良い。

札幌から来たことを話すと、今の広島はこの話題だろう。決してそれほど熱中しているわけではないというマスターも広島カープの話が始まると止まらなくなった。私も25年前の優勝は今一つ覚えていないのだが、赤ヘル軍団として初優勝した時の方が記憶にある。「覚えている選手といえば、外木場ですかね」と古い話題を繰り出してみた。

広島は野球が昔から盛んらしく「鶴岡、藤村も広島県出身」とマスターが言うので、「鶴岡一人、藤村富美男ですよね」と見たことも無い選手を知っているかの如く、話を合わせる私であった。

2杯目は今日もロブロイを注文。



3杯目はカウンターにフェルネットブランカがあったので、「あれを使ったカクテルはありますか?」というと、「無いんだよね」とマスター。「もともと、これとオレンジジュースを混ぜて飲みたいという人がいて入れたんだけど、味があまりいいもんじゃないからさ」というのである。

秋田のバー以来、年配のバーテンダー氏に無茶振りすると断られることが最近多かったのだが、もしかしてこれが普通なのかな? 私が普段行くバーは、どんな注文をしてみても、それなりに考えてくれるので当たり前のことだと思っていたのだが、その考えが誤っていたのかもしれない。

結局マスターは困りつつもウォッカ+フェルネットブランカ+レモンのカクテルを作ってくれて、それを飲んだ。いい勉強になったかも。

この後、広島のローカルコンビニ、ポプラに立ち寄ってからホテルに戻る。

 

なぜか広島(11)鉄板焼き

2016年09月05日 19時47分46秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
さあ行こうと思ったものの、開店時間までまだ少しあり、繁華街を散策した後に鉄板焼きの店「N」に入る。開店から数分経過したところだが、カウンター席は半分以上が埋まっていた。後から来た客は予約なしでは入れない人もおり、危ないところであった。



鉄板間近の席で、さっきビールを飲んだので、レモンハイを注文。焼き物が出来上がる前にということで、煮込みを注文。



煮込みはネギたっぷりの素晴らしいビジュアル。中は牛すじ(かな?)、大根、ジャガイモ(珍しい)、コンニャクなど。青ネギが嬉しく、その上に、唐辛子もかかっているが、ちょうどいい辛さである。これ、煮込みの具はもちろんだが、スープ部分も絶品の美味さだね。

次は広島鉄板焼きの中でも女子受けする一品、ウニクレソンである。かなりの客がこのメニューを注文しているが、やっと私のところにも回ってきた。ウニとクレソンを鉄板焼きの上で合わせ、それをバゲットにのせて食べるのである。



クレソンを炒めると空芯菜にも似た歯ごたえと味わい。ここにウニとバターの風味が合わさり、確かに美味い。私は何でもかんでもレモンをかけるのが好きではないが、バター風味にレモンがまた合うのだね。

続いて、ホルモン炒めを注文。これはサラダのように生野菜を盛り、その上に炒めたホルモンとネギを乗せたもの。またもやレモンがついてくるのだが、絞ってみると相性がいい。ウニクレソンもそうだったのだが、最後に残った汁が異常に美味くなるのだ。



後で知ったのだが、広島は日本最大のレモン産出県であり、特に最近、レモン押しなのだそうだ。やけにレモンが出てくると不思議に思ったのだが、そういうことらしい。実際、美味いし文句はない。

そして最後は目の前で作るお好み焼きである。私と別の客のお好み焼きが同時進行である。



お好み焼きを作る鉄板の近くにいない人は、出来上がったものを皿にのせて持っていくようであったが、私はちょうど焼いている場所の前にいるため、店の人から「皿? 鉄板?」と聞かれ、つい「鉄板」と答えてしまった。

するとコテが登場。そう、広島では本来お好み焼きは箸ではなくコテで食べるのだ。しかし、店でお好み焼きを食べたことが1桁回数しかない(しかも関西風のみ)のに、大丈夫なのかね?



そうこうしているうちに、お好み焼き到着。一応理論だけは知っているため、これを放射状には切らずに、端から角型に切って食べる。…熱い、食べるのにてこずるなあ…。



しかし、このお好み焼き、キャベツの甘味が凝縮され、ソバの炒め具合よく、何よりもオタフクソースがいい。甘味はもちろんあるが、酸味やスパイシーな感じもあるため、食べ飽きない。これは想像していた以上の味である。

キャベツとソバが主成分であるため、何とかあまりもたれずに食べきることができた。広島の鉄板焼きの店、なかなか面白いものである。他にも食べたくなるメニューは沢山あったが(宴会に出ていたステーキは非常に美味そうだった)、これ以上は無理だ。残念。


なぜか広島(10)ビールスタンド

2016年09月05日 17時35分23秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
またもや1時間強かけて、宮島から宮島口へ、広電で銀山町へ移動する。今日の一杯と行きたいところだが、目的の店の開店時間まではややしばらくある。ちょうど、興味深い店、「BSS」があるので、ちょいと立ち寄ってみよう。

 

この店、本来は酒屋さんなのであるが、夕方の2時間に限り、ビールスタンドとして営業しているのである。店の人に聞くと、「あまり長時間やると、飲食店さんの営業妨害になるからね」とのことであった。興味深いのはそれだけではない。昔ながらのビアサーバーを使い、4種類の注ぎ方で、それぞれ違う味わいのビールを出すのだとか。

早速入店しようとすると、「そちらで少しお待ちください」とのこと。店内には3つの樽カウンターがあり、最大でも客は3組(各組2~3名程度か)しか入れないようなのだ。待ち行列の先頭に立った私だが、待つ間にも次々と客がくる。10分程度の待ちで、何とか入店することができた。立ち飲みで、かつビール2杯までということなので、長時間待つことはないのである。

早速メニューを見て、迷ったものの「弐度注ぎ(昭和)」を注文することにした(昭和生まれだからね)。



壱度注ぎというのがサーバーから一気にビールを注ぐもので、弐度注ぎはその後に、泡だけ置き換えるという方式の次ぎ方なのである。昭和はやわらかい泡に、平成はもっちり感の泡に置き換えるらしい。



あまりにも泡が美味そうだったので、グイッと飲んだ後の写真で申し訳ない。なるほどこれは、ビールの温度も良いし、スムースに飲めるようになっている。新橋で古いビールサーバーを使うビアホールに行ったことがあるが、それを思い起こさせるような味だ。

これはいい経験をした。本格的に飲みだす前の一杯のビール。勢いをつけて次に行こう。

なぜか広島(9)宮島にて

2016年09月05日 16時08分23秒 | 旅日記
昼食も終了し、本格的な宮島見学に入ることにしよう。表参道商店街を道なりに歩いて、海岸沿いに出ると、まず目に入るのが厳島神社の大鳥居である。工事用の足場がかかっているのが残念だが、やはり第一の見ものはこれだ。



そしてその周辺には鹿が歩いている。奈良の鹿のように、鹿せんべいめがけてぐいぐいとは来なかったのだが、今は発情期なので特に牡鹿に手を出すのは良くないらしい。後でフェリー乗り場に戻ったときに、どこかの中学生がジャージを噛まれて、逃げられなくなっていた。



そして厳島神社には奉納された狛犬がやたらに多い。どれが一番古いか良く分からないが、適当に撮影したものを、1枚アップしておこう。



ここからちょっと山側に上り、豊国神社(千畳閣)から五重塔を見る。いずれも重要文化財である。

 

五重塔は1407年建立、高さ29.3メートルである。東寺、興福寺、法隆寺、浅草寺といろいろ五重塔を見てきたが、また一つ見ることができた。

次は御手洗川を渡り、大聖院へと向かう。川の岸辺には、涼んでいるのだろうか、鹿が何匹も座っていた。



大聖院の仁王門から入り、上り下りの激しい道に耐え、いろいろと仏像・仏閣を見て回る。これはかなりハードだ。

 

ぐったり疲れて、坂を下る。「水どう」ファンなら「1番! 大聖院!」とポーズをとりたくなるかもしれないが、そんな気力もない。



さて、次は厳島神社の宝物館へ行こう。



「大太刀」:刃渡りが160~170センチはあるだろうか、本当に見たことのない程の刀である。重文。
「平家納経」:さすがにレプリカ展示である。
「三幅対 布袋・大黒・寿老人」:あまりにもさりげなく展示してあるが、狩野探幽画って本当か(失礼発言、申し訳ない)。

この後、大願寺をちらりと眺め、おみくじを引き、引き潮になった状態の大鳥居を見る。



しかし、東側から厳島神社の拝殿には行けないんだよね。一旦、西側まで戻り、拝殿を見学したうえで、もう一回戻ってフェリーに乗る気力が無い。ここまで来ておきながら、厳島神社の拝殿に上がらないという荒技に出てしまった。もう一生来ないかもしれない宮島。これはこれでしょうがないか。

ところで、私は長らく宮島の事を単なる地名だと思っており、本当に島だったことに気が付いたのは、比較的近年だったと白状しておこう。

なぜか広島(8)名物穴子

2016年09月05日 13時40分26秒 | 食べ歩き
今日の宮島は台風の予報もあったためか、訪れる人はおそらく少ないだろう。穴子めしを出す有名店でも店の外まで行列しているところは無いように見える。参道をぶらぶらし、世界一のしゃもじなどを見ながら、昼食の場所を探す。



まあ、どこでもそれほど変わるまいと乱暴なことを考え、「M」食堂というところに入ってみる。座敷にあがり、穴子づくし定食と竹鶴燗を注文。



定食は穴子めし、穴子肝吸い、穴子南蛮漬け、穴子骨せんべい、漬物のセットである。これ、何といっても穴子めしが美味い。甘めのタレが香ばしく香り、また穴子のダシで炊いたご飯の部分だけでも美味いのだ。肝吸いは肝の苦みが感じられて、これも良かった。

また、竹鶴は黄色みがかった色がついており、酸味も強く個性的な味。これは穴子骨せんべいでのんびりと飲む。いや、これから寺社見学をするのだから、程々にしなくては。


なぜか広島(7)宮島へ

2016年09月05日 12時25分58秒 | 旅日記
広島は今日も曇、時々雨。湿度が実に高い。まずは近くにある天満屋広島八丁堀店美術画廊と広島三越美術画廊へ。



■天満屋広島八丁堀店美術画廊「千住博版画展」「草間彌生作品展」。常設展示コーナーも含め、なかなか立派な画廊である。札幌にはこんな所は無い。
草間彌生「帽子」:なかなかの大作で、1944万円。
白髪一雄「無題」:草間彌生の作品以外にも、いくつか面白い作品を展示しており、これは小さい抽象画ながら、1296万円もする。

三越の方はちょうど展示替えだったため、常設の小さな展示を見る。

デパートの前の電車通りに出て、広島電鉄宮島口へ乗り込む。



電車の中は小ぢんまりとした座席に区切られており、街の中心部をきわめてゆっくりと進む。停留所でも、こんなにのんびりしなくてもと思うくらい、ゆったりと停車する。



おや、広島SOGOは営業しているのか。ロゴの色が札幌では赤だったような気がするのだが…



宮島口まで約50分程度かかるので、途中で一日乗車乗船券を購入。乗車日に該当する数字を削るスクラッチカード方式なのだが、力の加減が良く分からず、数字のところを削り落としてしまう。まあ、何とか読み取れるだろう。

 

広電西広島というところからは路面を走らないためか高速移動し、やっと宮島口へ。



広電系列のフェリーに乗り込む。宮島へは、JRと広電が並走しており、さらにフェリーもこの2社が運航しているので、分かりにくい。元気払いなら問題ないのだろうが、一日乗車乗船券では広電の方にしか乗ることができないのだ。



フェリーで10分弱、宮島に到着。フェリー乗り場はやけに立派である。

 

名物の穴子めしを出す食堂も沢山あるようだが、先に昼食を取ろうかな。


なぜか広島(6)ホテル朝食

2016年09月05日 09時16分33秒 | 食べ歩き
前日、そこそこ飲んでしまい、7時頃にのんびり起床。身支度をして、8時頃昼食会場へ。いわゆるホテルのバイキング朝食だったが、それなりに郷土料理も盛り込まれ、まずまず満足できる感じであった。4日間、大体似たようなものを食べたので、初日だけは少し丁寧に記述しておきたい。

まずは赤鶏の炊き込みご飯と具だくさん味噌汁。肉じゃが、安芸津ジャガイモのジャーマンポテト、がんす、赤天、のど黒干物、にぎす、豆腐、広島菜の漬物を取ってみた。



がんすと赤天は魚の練り物のフライのような感じ。肉じゃがは広島県呉市名物の結構甘い味付け。のど黒はいわゆる高級魚なのだが、小さいやつはそうでもないようだ。にぎすは外見だけキスに似ているが、別種の魚らしい。ちょっとほろ苦い味がする。

第2弾はあれば見逃せない、カレー。呉名物の甘口とのことだったが、そこそこスパイシーさがある。野菜は形を残しつつ柔らかく、牛肉はトロトロに煮込まれていた。これはなかなか美味い。



フルーツと牛乳ゼリーなどをデザートに食べる。



レストランの出口にドリップコーヒーがあったので、部屋に持ち帰り、購入した中国新聞を読みつつのんびり。

今日は9時過ぎに出発だ。