散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

20160907最近読んだ本

2016年09月07日 23時49分08秒 | 読書
■「トランプソルジャーズ」森川智喜
主人公のひどい性格は脇に置いておいて、ロジックを楽しもう。

■「エンドロール」鏑木連
独居老人の孤独死により、遺品整理をすることになる主人公。映画好きの彼は老人のもっていた8ミリフィルムを発見し、映っていたものから老人の過去をたどり始めた。少々よく出来過ぎている感はあるが、人間の過去に向き合った作品だと思う。

■「神様の裏の顔」藤崎翔
神様とまで言われた教師の死。その通夜で、ふと湧き上がる教師への疑念。もしかして神様の顔の裏側で、彼は犯罪に手を染めていたのか?

■「ニルヤの島」柴田勝家

■「アルファ・ラルファ大通り」コードウェイナー・スミス

以下、図書館の2冊。
■「がんばれ! ニッポンの商店街」全国商店街を巡る会
意外と行ったことのある商店街が出てこない。

■「マンガでわかるWebマーケティング」村上佳代、ソウ、星井博文

なぜか広島(23)カープ、カープ、カープ!

2016年09月07日 22時04分35秒 | Weblog
呉から広島への帰りは、快速電車ではなかったため約45分。広島駅に着くと、大変なことになっていた。



そうですか、マジック2ですか。帰る人のために赤ヘル号も出てるじゃない。



駅前に出ると、路面電車乗り場もバス乗り場も大混雑になっている。いろいろな方面行きの電車・バスがある上に、すぐ乗り込まない人たち(別の便を待っているのか、興奮冷めやらぬ状態なのか分からん)がいるため、もう滅茶苦茶。少し強引に前進したら、何とか電車に乗ることができた。

雨の中を電車は進み、無事ホテルに帰る。



私はどの野球チームのファンでもないが、せっかく広島に来た時のカープ優勝なので、1記事書いてみた。

翌日、広島駅にはこんなものがあった。


なぜか広島(22)バー(4)

2016年09月07日 20時45分31秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
さて、2軒目。街をぶらぶらしながら開店を待ち、呉のバー「A」へ飛び込む。



1杯目はモスコミュールでスタート。さっぱりと美味い。このバーは開店して約8年(2日後が開店記念日だったらしい)、若いマスターがやっており気軽に過ごせる感じがする。

2杯目はロブロイを注文。しかし、ブログ記事を書いてはっきりしたのだが、今回のバー4軒、いずれもモスコミュール→ロブロイと注文しているのだ。何とも頑なな注文で、もう少し私も余裕をもって遊べないものだろうか。

マスターからは広島の昔の人は特にゴッテリした甘いもの好きだとか、宮島の真正面に変な建物があるので、ぜひ自分の撮影した写真を見てほしいとか、色々な話をしてくれた。これは私が一人客で、たまたま他の客もいなかったからであろう。私が札幌から来たことを言うと、「今年、北方面では青森から来た人がいたので新記録です。南は沖縄から来た人がいたので、距離的には同じくらいか…」とのことであった。


→大鳥居の正面から写真を撮らなかったのだが、確かにこの写真で左端に白い目立つ建物があるようだ。

2杯目のロブロイを作っているときに、緑のフルーツピールを使っていたので、疑問に思っていたが、瀬戸田のレモンらしい。レモン押しの広島なので、これは面白いと「レモンを生かしたカクテルを作ってください」とお願いすると、レモンギムレットとでもいうべきカクテルが出てきた。



おお、程よい酸味が効いた、スッキリした味わいだ。これはなかなかいいかもね。

結構飲んだので、そろそろ帰らなくてはならない。いつか呉に住むことがあったら(ないと思うが)、この店に通うことになるのだろうと思える、良い店だった。



いかん、雨が降ってきた。駅へ急ごう。

なぜか広島(21)とり屋

2016年09月07日 18時31分12秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
呉にきて、食堂で一杯、ミュージアム見学とやってきたが、夜の独特の食文化にも触れないわけにはいくまい。呉には通称「とり屋(鳥屋)」と言われる居酒屋があり、定番のメニューと活魚を出してくれるのである。その元祖であるらしい店が「HT」である。

店の前の看板には大丈夫か? と心配になるくらいふにゃふにゃした字でこの店の名物説明が書いてある。



早速、ビールを頼んで、まずはみそだきを食べてみよう。


→蒸し暑かったので、ビールを飲み干してから写真を撮ってしまった。いかんね、これは。

この店では通しがなく、さっと出てきて他の品を待つための料理として、鶏皮を味噌で煮込んだみそだきがあるのだ。



食べてみると、鶏皮はトロトロに近い状態。味噌は色からイメージした甘さはなく、至極あっさりした感じである。これを食べて待っていると、思った以上の早さで、骨付焼がやってきた。鶏を一度蒸してから、最後に焼き上げているため時間がかからないらしい。



むむ、これは美味いね。少し甘めのタレと焼いた鶏の香ばしさがある。そして少し硬めの身なのだが、骨回りなのだから美味いに決まっているだろう。もろきゅうで一休みしつつ、酒を注文。

 

追加はやはり魚ではなく、ささみ焼きとつくねにしよう。

 

ささみは香ばしく焼け、そして中身の水分が抜けきってはいない。つくねは練り物感があるが、外パリッと、中ふんわりでタレの味がまたいい。

実はこれ以外にも鶏天、ささみフライ、もみじ焼き等の気になるメニューが沢山ある。しかし、食べるには限界があり、もう一つの名物スープ豆腐で締めることにした。これは鳥スープで作った湯豆腐という感じか。



なるほど、優しいスープでほんのり温まった豆腐が優しく口に滑り込んでいく。これはもう枯れてきた年代の人には、締めにもってこいの食べ物だ。本当はもっと食べたいものも無いではないと思いつつ、満足して店を後にした。


なぜか広島(20)大和&くじら

2016年09月07日 16時53分54秒 | 旅日記
さて、観光で暮にやってきたら、まずこちらに行かなくてはなるまい。駅から連絡通路で駅裏に行くと、まず見えてくるのが大和ミュージアムである。



まずは企画展「呉の人びとと戦艦大和の記憶」を見る。呉には海軍工廠があったため、軍艦の製造に関する資料が多く残されているのだ。



それはそれとして、やはり目を引くのは10分の1戦艦大和である。当然のことながら、長さが26.3メートルもあるのだ。

 

 

前から上から横から撮影してみた。最後は九州南西沖に沈んだ、現在の350分の1モデルである。

この他にも「回天」十型試作機や、零式艦上戦闘機(いわゆるゼロ戦)、特殊潜航艇「海龍」が展示されている。



アニメに脳をやられている私が展示全体を見て一番思ったのは、「大和には波動砲口がないな…」という感想だったが…。

さて、次は海上自衛隊呉資料館「てつのくじら館」である。入館無料のこの施設、何しろ目玉は通称「てつのくじら」である。

 
→ショッピングセンターの前にどーん!

大和の26.3メートルもすごいが、こちらは76.2メートル。本物の潜水艦が展示されているのである。

館内に入り2階に上がると、まずは自衛隊の掃海の仕事(機雷を除去する)に関する資料が展示されている。いまだに太平洋戦争当時の機雷が発見され、除去されることがあるようだ。陸上でたまに不発弾が発掘されるのと同じようなことなのだろう。



3階に上り、潜水艦の歴史から資料展示が始まる。私が興味あるのは、こんなことだったりして。



そして見学が終わると、展示用潜水艦「あきしお」に乗り込む。この潜水艦は中を見やすくするために一部改造はしているものの、約20年にわたり、実際に自衛隊としての任務を遂行した本物の潜水艦なのである。これを陸上に展示するときには、国内最大のクレーン船が使われ、大変な作業になったらしい。



艦内に入り、とても狭い艦長室、前が何も見えない(機械航行のため)操舵席を撮影。ボランティアの案内係(自衛隊OBなど)がいるのだが、「席に座った所を撮影しなさい」とか、押せ押せで言ってくる。私は写真に写るのが好きじゃないんだよね。

 

夜の艦内照明は赤色灯になるとのこと。潜望鏡はかなりよく見えるため、見学用に作ったデモ映像かと思ったら、実際の景色だった。

 

やはり実物の迫力はすごい。大和ミュージアムともども、セットで見学すると良いだろう。

なぜか広島(19)食堂飲み(2)

2016年09月07日 13時14分41秒 | 食べ歩き
広島駅から、今日は呉へと向かう。呉は見どころも沢山あるし、何より一風変わった食べ物があるのだ。広島から快速で約30分。札幌市民の感覚で行けば、日本海と瀬戸内海の違いはあれど、小樽に行くイメージが近いかもしれない。



呉に到着して昼食を取る。行く前は「あの有名な洋食店もあるし」「いや、呉冷麺の店も」などと思っていたのだが、駅から1分くらいのところに、あの「M」食堂が待ち構えていた。創業100年を超え、最近テレビにも登場した店である。私も記憶が新しいので「ああ、あの店」とつい声に出してしまった。

早速店に入り、まずはレモンハイを注文。広島はレモン押しだが、珍しいことにこちらはオレンジの断片が入っている。これはこれでいい香りだ。



一品もののおかずは沢山あるし、鶏肉スープ・牛肉スープ・豚肉スープなどの実に気になるメニューもある中、私はつい中華そば(400円)を注文。すぐにやってきた中華そばは、まさに探し求めていたビジュアルだ。



スープは至極あっさりしながら、程よい塩分。麺は細くてパッツンと噛み切れる九州タイプか。もやし、メンマ、豚肉、ネギのバランスも過剰なものが何もなく、これがいいのである。

常連客のくつろぎタイムに若干のアウェー感を感じつつも、これは素晴らしい食堂だった。いつの日か、私もショーケースのおかずをさっと一品とり、酒を注文できる老人になりたい。

 

なぜか広島(18)現代美術館

2016年09月07日 12時00分59秒 | ART
昨日は早めに寝たが、今日は6時起床とまあまあ好調。あまり変わり映えのしないホテルの朝食。今日はご飯に納豆、温泉卵をメインにしてみた。その後、こちらの名物、細うどん、レモンパンプディングなどを食べる。



 

その後、中国新聞とコーヒーでのんびり。

さて、今日はまず広島市現代美術館に行こう。昨日、徒歩で近くまで行ってえらい目にあったのだが、ホテルから数分歩いたところから、観光ループバスに乗ると美術館前に到着することが判明した。30分に1本のバスだが、時間を決めていくには使いやすい。



約10分で美術館に到着。この美術館、建物がまずスゴイ。



まず特別展示「1945年±5年 戦争と復興:激動の時代に美術家はなにを描いたのか」から見て行こう。

松本竣介「議事堂のある風景」:国会議事堂の周りをリヤカーを引いた男が歩いている。何ともまだ寂しい風景だ。
前田藤四郎「南の国(原画)」「琉球風景(原画)」:前者は黄色、後者は赤を中心にした色彩で、独特の風土を表現している。
森堯之「ハルビン風景」:描かれた商店の前には、小さな「サッポロビール」の看板がある。

橘作次郎「杭州湾敵前上陸」:緑の荒海が描かれている。
向井潤吉「ロクタク湖白雨」:画面左上から突然の雨、その下を飛行機が飛び、向こうには湖が見えるというスペクタクル作品。
清水登之「南方地下資源」:はっきり言って、アジア開放のための戦争じゃないよね。

山下菊ニ「日本の敵米国の崩壊(人道の敵米国の崩壊)」:いわゆるアメリカの象徴が崩れていく画なのだが、女優のベティ・デイビスが描かれており、結構、アメリカ映画に詳しかったのでは? と言いたくなる。
中山正實「海ゆかば」:神武東征の旅立ちを描き、まあ、勇ましいこと。
福沢一郎「海」:海と言っても山上の湖に見えるようなところで、一人は佇み、一人は釣りをしている。この作品に限らないが、戦前・戦中のきな臭い中では、何とも言えないシュールレアリスム作品が生まれがちな気がする。

靉光「花・変様」:奇怪な植物の画、茎には目玉が一つ見える。
北脇昇「流行現象構造」:リボン、蝶、毛虫などの物体に、関数っぽい曲線を描いた作品。これまた不思議な感じがする。
小早川秋聲「國之楯」:死んだ兵士の顔に、寄せ書きがなされた日本国旗がかけられている。この作品、戦争画でありながら、軍部が受け取りを拒否したそうだ。

吉田博「溶鉱炉」:手前の暗がりと、溶けた鉄の灼熱の色。大迫力の画面である。
北川民次「農漁の図」:ピンクの地面に家畜があふれ、どこか別世界の趣である。
石井柏亭「山河在」:日本は山の国だな、としみじみ思える作品。

佐田勝「廃墟」:青空と雲のしあ、赤い鉄骨と、石の台座だけが残されている。
高原良雄「呉近海の軍艦青葉」:船は傾いているようだ。もう、航海はできないのだろう。
朝井清「広島の夕焼け」:原爆ドームの迫力。

眞島建三「遍歴」:空に浮かぶのは笠だけが残ったキノコ雲だろうか。
北川民次「重荷」:戦後の雰囲気を思わせる、何ともやりきれない作品。
鶴岡政男「重い手」:同上。

岡本太郎「憂愁」:人肌のような岩に刺さる金属製の小旗。いかようにも解釈のできる、難しい作品だ。
杉全直「無題(風景)」:ごちゃごちゃと捨てられたものが描かれているが、空だけは曇りなく青い。
古沢岩美「憑曲」:真っ赤な画面には都市とキノコ雲、空に浮かんでいるのは赤鬼だろうか。何となく「ジョジョの奇妙な冒険」を思わせる奇作。

この展覧会だが、展示が何と11室にわたり、資料も含めて総展示数210点。見ごたえのありすぎる展覧会だった。



夏のワークショップ・プロジェクト2016と題して「あちらの世界? こちらの世界??」というスサイタカコ、関口幸太郎の展示コーナーがあった。こちらは写真撮影可能だったので、インパクトのある作品を見て頂きたい。

  

さらにさらに、常設展示「ヒロシマの現代美術」という展覧会もある。こちらも撮影可能だったので、別項で何点かの作品を紹介したい。



予想観覧時間を大幅に超え、バスを1本遅らせて広島駅に向かうことになった。