本日は芸森→KAMOKAMO→創→文学館→HOKUBU→犬養→市民の7か所。
■札幌芸術の森美術館「エッシャーの世界」。
「椅子に座っている自画像」:さすがに若気の至りでナルシストぶり前回の自画像。画家はこうでなくては。
「『24の寓意画』日時計」:初期作品から象徴性が高い。
「オーピ(アブルッツィ)」:山の尾根に沢山の家々が並ぶ、こんな風景あるのかという風景画。エッシャーの風景画はなかなか良い。
「マリア病院の玄関(ラヴェッロ)」:白黒の線の太さを変化させ、デジタルモノトーンな感じで表現。
「写像球体を持つ手」:写像の精密さと手を描いても生々しい精密さが両立している。
「三つの球体II」:外の景色を写す球、自分の顔が写る球、不透明の球と三連発。
「でんぐりでんぐり」:キャタピラー状の虫が前転して丸まっていく様子。結構見たことのない作品もあった。
「深み」「≪深み≫習作」:かなり綿密な計算とデッサンのもとに成り立っている作品なのが良く分かる。
「扁平虫類」:幾何学的立体によるCG感。コンピュータのない時代に、一人CGと言えよう。
「平面充填I」:規則性にとらわれず、変な動物たちで平面を埋め尽くしている。
「円の極限III」:外側に行くにしたがって図形が小さくなるタイプの作品で、周辺のウジャウジャ感はたまらない。
「婚姻の絆」:男女の顔をフルーツの皮のようならせん状の帯で表現したもの。中空に球体が浮かんでおり、宇宙的でもある。
「滝」:非常に有名な循環する滝の図だが、背景が意外と普通の段々畑になっていることに、初めて気がついた。
2008年に旭川、2011年に帯広でエッシャー展が開催されているので「またか」の感も強いが、それはそれとして面白い展覧会ではある。私は1番目に入場したため、さほど混雑感を感じずに見ることができた(しかし、解説を読むのに時間のかかる人というのは常にいるものだ)。11時前に会場を出るときには、チケット売り場に20人くらいは並んでいたので、それなりに混雑するのであろう。行く人はご注意を。
記念撮影コーナーで変な三角形。
→左側はきちんと三角形に見えるはずなのだが、ちょっとずれてしまった。
■ギャラリー創「西村明美銅版画展」。以前は目の覚めるような赤が目立っていたように思うが、今回は青系(紫)の花。相変わらず素敵。
■北海道立文学館「2016年の宮沢賢治―科学と祈りのこころ」。特に好きなわけでもないしな、宮沢賢治。棟方志功「雨ニモマケズ」12点が展示されていたが、これもどこかで見たような気がする。
→左)鴨々川増水中、右)作品名・作家名なし。
パークホテル前にも何かあったが、こちらも作品名などはなし。
■HOKUBU記念絵画館「肝心要のポテンシャル」。オーソドックスな落ち着いた作風多し。
上野仁奥「桜島」:濃緑色の山、白い噴煙と雲、意外とほんわかした作品。
開館20周年ということで、架空の画家「狸小路エリ」の作品(複数の画家の作品だと思う)が展示されており、面白かった。また、小冊子「狸小路エリ★愛の道標」を頂き、いつものごとくコーヒーもごちそうなってしまった。
■ギャラリー犬養「林由希菜個展 さいぼうのうみ#2」。
「さいぼうのうみ」:水、水滴、細胞のようなものが流れ、集まり、また分かれてものを形作るさま。非常にいい作品だ。